JP2009141972A - 擬似立体音響出力をモノラル入力から合成する装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】モノラル入力チャンネルから擬似立体音響的な左(L)および右(R)出力チャンネルを合成する音響強化システム(シンセサイザ)を提供する。
【解決手段】モノラル入力信号220は、差動モード信号を生成する立体感フィルタ504に供給され、また共通モード信号を生成する等化装置フィルタ506に供給される。立体感フィルタ504は、人間の声に対応した周波数範囲の信号成分を減衰する。等化装置フィルタ506は、人間の声の周波数範囲外の周波数範囲の中の信号成分を減衰する。等化装置フィルタ506はまた、90°の位相シフトを生じさせる。差動モードおよび共通モード信号は結合され、出力チャンネル(L,R)222、224を生成する。シンセサイザによって供給された擬似ステレオ出力(L,R)は、人間の声に対応した周波数範囲内で比較的少い雰囲気を有し、人間の声に対応しない周波数範囲内で比較的多くの雰囲気を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は立体音響再生用のシステムに関し、とくに、擬似立体音響出力信号をモノラル入力信号から合成するシステムに関する。
音のモノラル再生は、単一のチャンネルによる音の再生である。オーケストラのような音源が録音され、モノラルで再生される(すなわち、単一のラウドスピーカによって再生される)と、録音されたものの音色および奥行きの大部分が再生時に失われる。モノラル録音を2個の空間的に分離されたラウドスピーカによって再生したとしても、オーケストラの音は依然として本質的にラウドスピーカ間のどこかにある1点から発せられているように思われる。
立体音響再生は、そのオーケストラの音が2個の分離したマイクロホンにより2つの異なった音響チャンネルで録音された場合に行われる。1対のラウドスピーカによる再生時、オーケストラの音はそのラウドスピーカ間の単一の地点から発せられているのではなく、音源がその2個のラウドスピーカの平面にわたって、かつ、この平面の後方に配置されているように感知される。2チャンネル録音は音場の再生を実現し、それによってリスナーが種々の音源(たとえば、個々の楽器)の位置をつき止めることを可能にすると共に、録音室またはコンサートホールの音響上の特性を感じ取ることを可能にする。
本当の立体音響の再生は、これを単一のチャンネル再生から区別する2つの異なった特性によって特徴付けられる。第1の特性は幅の感じを生み出す音源の方向的な分離である。第2の特性は奥行感およびそれが生み出す臨場感である。方向的分離感は、オーケストラの中の楽器の位置のような種々の音源の選択的な位置を判断する能力をリスナーに与えるものとして説明される。他方において、臨場感は、再生を行っているラウドスピーカ自身からではなく、そのラウドスピーカの間および通常それらの若干後方から音が生じているように思われる感じである。この臨場感は、大きさの感じ、音響学的特徴、および録音している位置の奥行をリスナーに提供する。幅、奥行および臨場感を説明するために“雰囲気”という用語が使用されている。換言すると、雰囲気という用語は、方向的分離を除いたとき、幅、奥行および臨場感を説明するためにしばしば使用される。
2チャンネル立体音響的な音の再生は、方向的な分離および雰囲気の両方の特性を保つ。合成された立体音響的な音再生は、擬似立体音響再生としても知られており、それは一般にステレオ方向性ではなく、本当の2チャンネルステレオの特徴である雰囲気の感じだけを再生しようとする。
2チャンネル立体音響的な音響再生システムがテレビジョン画像または動画のような視覚的媒体と組合せて使用された場合、方向的分離と雰囲気の2つの特性がリスナーに聴覚的−視覚的情景の中にいるように感じさせる。雰囲気の感じにより録音スタジオまたは場所の音響的特性が再生され、方向的な感じにより種々の音が視覚的な映像中のそれらの場所から生じたように思われる。さらに、雰囲気は音がラウドスピーカの平面の後方の位置から生じている感じを生むため、ある3次元的効果もまた生成される。
合成ステレオシステムはまた、周波数スペクトルが2個のラウドスピーカ間で不適切に分割された場合、リスナーを困惑させる分離感を生む可能性も高い。合成ステレオシステムは、再生しているラウドスピーカにおける可聴周波数スペクトルの関数として音響信号の相対的な振幅および、または位相を制御することによりその意図する効果を達成する。当然リスナーは人間の声の音をよく知っているので、多数の楽器または他の背景雑音の中から人間の声を容易に区別することができる。したがって、声が音響ステージを横切って前後に動いているように感じられた場合、それはリスナーを非常に混乱させる可能性が高い。それと対照的に、リスナーが一群の楽器の中から特定の楽器を聞き分けることは一般にでき難い。したがって、一般に1つの特定の楽器からの音が音響ステージを横切って動いているように感じられた場合のほうが、リスナーの困惑は小さい。従来技術のステレオシンセサイザの多くは、時間遅延装置または他の広帯域信号処理装置を使用してモノラル信号を操作し、不自然な雰囲気を人間の声に付加し、その声が音響ステージのあちこちを不自然に動いているような感じを与える方法で擬似立体音響信号を生成する。
本発明の実施形態は、モノラル信号を操作して、耳に心地好いように擬似立体音響信号を生成するように設計された音響強化信号処理を使用することによりこれらおよびその他の問題を解決する。信号処理は比較的多くの雰囲気をモノラル信号中の楽器に付加し、比較的少い雰囲気をモノラル信号中の人間の声に付加する。
さらに一般的に言えば、本発明の音響強化信号処理は、出力チャンネルが入力チャンネルより多くの雰囲気を有するように、単一の入力チャンネルから多数の出力チャンネルを生成するために使用されることができる。たとえば、入力チャンネルはモノラル入力チャンネルであってもよく、出力は左および右立体音響的ラウドスピーカを駆動するために増幅され使用されてもよい。
1実施形態は、入力チャンネルより多い出力チャンネルを提供するシンセサイザである。1実施形態において、シンセサイザは単一の入力信号から2以上の濾波された出力信号を生成する。入力信号は、差動モードの出力信号を生成する立体感フィルタに供給される。入力信号はまた、共通モードの出力信号を生成する等化装置フィルタに供給される。差動モードおよび共通モードの出力信号が結合されて、出力チャンネルが生成される。
2チャンネルシンセサイザは、単一のモノラル入力チャンネルから左および右擬似立体音響出力チャンネルを生成する立体音響シンセサイザとして使用されることが望ましい。左出力チャンネルは左チャンネル結合器によって生成され、右出力チャンネルは右チャンネル結合器によって生成される。
シンセサイザは、演算増幅器(op−amp)のようなアナログコンポーネントを使用して構成されてもよい。その代りに、シンセサイザは、たとえばマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)のようなコンピュータ上のソフトウェアで構成されてもよい。
人間の声の中の望ましくない雰囲気を回避し、その一方でもっとランダムに分布する他の音響信号の雰囲気効果を強化するために、出力チャンネルの周波数帯域が人間の声のホルマント周波数を含む人間の声に対応した周波数帯域と実質的に同位相になるように、シンセサイザが出力の位相等化を行う。左右擬似立体音響入力を生成するためにシンセサイザが立体音響シンセサイザとして使用された場合、位相等化は人間の声を音響ステージの中央に位置させ、スピーチ音の再生時の品質を高める。
本発明の1実施形態によると、モノラル信号周波数の相対的な振幅および位相と和信号周波数の相対的振幅とを選択的に変化させることによってモノラル入力信号から共通モードおよび差動モード信号を生成し、共通モード信号と差動モード信号とを結合して左および右の擬似立体音響チャンネル信号を生成することにより、広いステレオ音響イメージとリスニングエリアが得られる。
共通モード信号を生成するために、モノラル信号の選択された周波数成分がそのモノラル入力信号の他の信号周波数成分に関してブーストされる。さらに、共通モード信号をさらに成形するためにモノラル信号の選択された位相成分がモノラル入力信号の他の位相成分に関してシフトされる。共通モード信号を生成するために選択的なブーストおよび位相シフトを行うことにより、共通モード信号が差動モード信号によって圧倒されないようにする。
差動モード信号を生成するために、モノラル信号の選択された周波数成分は、他のモノラル信号周波数成分に関して減衰(強度を減少)される。差動モード信号を生成するために選択的なブーストを行うことによって、広いステレオイメージと広いリスニングエリアが得られる。差動モード信号成分の選択的強化またはブーストは広いステレオイメージを提供し、また、等化装置によって行われる等化により、差動モード信号の無差別的な増加に関連した耳障りな音およびイメージシフトの問題が実質的に減少する。
差動モード信号中の選択された成分を選択的に強化またはブーストすることにより、生演奏では聞こえるが録音されたものにおいてマスキングされることの多い雰囲気音響が知覚されるため、ステレオイメージがさらに強化される。たとえば、生の室内音楽演奏を聴いているリスナーには、楽器から直接放出する音とホールおよび他の物体から反射された音と、観客席の取囲まれた性質のために生じた反響音とが聞こえる。生演奏では、雰囲気(たとえば、反射音および反響音)は容易に知覚され、直接音によりマスキングされない。しかしながら、再生された演奏では、雰囲気音は直接音によってマスキングされるため、生演奏と同じレベルで知覚されない。雰囲気音は一般に、差動信号の静かな(quieter) 周波数の中に存在する傾向があり、差動信号の静かな周波数をブーストすることで雰囲気音のマスキングを除去し、それによって生演奏での雰囲気音の知覚をシミュレートする。
差動モード信号の選択的な強化はまた、次のような理由により広いリスニングエリアを提供する。差動モード信号の大きい(loud)周波数成分は、人間の声に対応した周波数とリスナーの頭部の周囲の耳から耳までの距離に匹敵する波長を有する周波数とを含む中間範囲の外側にある傾向がある。本発明の1実施形態によって行われる選択的強化の結果、リスナーの位相敏感度が高まった周波数の成分は、不適当にブーストされることはない。したがって、差動信号の無差別の増加(上述の)のために生じた立体音響的イメージシフト問題が実質的に減少し、リスナーは音響ステージ上の人間の声の位置を突き止めることができる。
差動モード信号の選択的なブーストの際、強化する量は、混合されている選択的にブーストされる差動信号のレベルによって決定され、提供される雰囲気の量が比較的一貫していて聞き心地の好いものであるように設定される。
本発明の実施形態はまた、通常の音響再生システムによるモニフォニックレコード、磁気テープ、ラジオおよびテレビジョン放送、映画のサウンドトラックおよびデジタルディスクの再生に関する。本発明の実施形態は、たとえば録音されたものが通常の音響再生システムで再生され、上述された利点を提供する左および右のステレオ出力信号が生成されることのできるレコード、デジタルディスクまたは磁気テープを含む任意の媒体上への擬似立体響録音にも適用可能である。
モノラル録音および再生システムのブロック図。 擬似立体音響再生システムを備えたモノラル録音システムのブロック図。 2つの擬似立体音響出力チャンネルを単一のモノラル入力チャンネルから生成するためにオールパスフィルタを使用する音強化システムの1実施形態のブロック図。 2つの擬似立体音響出力チャンネルを単一のモノラル入力チャンネルから生成するために立体感フィルタを使用する音強化システムの1実施形態のブロック図。 2つの擬似立体音響出力チャンネルを単一のモノラル入力チャンネルから生成するために立体感フィルタおよび等化装置を使用する音強化システムの1実施形態のブロック図。 図5に示された音強化システムの1実施形態の概略回路図 立体感フィルタの伝達関数の1実施形態のグラフ。 図7に示されている立体感フィルタの伝達関数と共に使用されるバンドパスフィルタの伝達関数の1実施形態のグラフ。 擬似ステレオ音強化システムの左および右チャンネル出力の1実施形態のグラフ。
開示された本発明の利点および特徴は、以下の詳細な説明および図面から当業者によって容易に理解されるであろう。
図面において、任意の3桁の数字の第1桁目のものは、その素子が最初に認められる図面の番号を示している。4桁の参照符号が使用される場合、最初の2桁の数字が図面の番号を示す。
I. 概説
上記に要約されているように、本発明の1実施形態は、出力チャンネルがその入力チャンネルより多くの雰囲気を有するように、1つの入力チャンネルから2以上の出力チャンネルを生成するシンセサイザを含んでいる。説明の都合上および簡明化のために、以下の説明において、入力チャンネルはモノラル入力であり、シンセサイザは左擬似ステレオ出力チャンネルと右擬似ステレオ出力チャンネルとを生成すると仮定する。当業者は、その入力がモノラル入力である必要はなく、本発明の実施形態が、複数の出力チャンネルを単一の入力チャンネルから生成することにより録音された音の雰囲気が生成される多数の適用において使用されることができることを容易に理解するであろう。
図1は、モノラル録音および再生システムのブロック図であり、音を単一の(モノラル)情報流107 中の情報に変換するために単一のマイクロホン104 が使用される。ここにおいて使用されているように、情報という用語は、たとえば電気信号、電磁信号、磁気ドメイン、光学ピット、インターネットパケット、デジタル値、アナログまたはデジタル録音、コンピュータプログラムまたはディスクファイル中のデータ等を含む任意の形態のデータ表示を含んでいてもよい。マイクロホン104 によって変換された音は、幅と奥行とを有する音響ステージ102 を横切って散在する音源から発生する。マイクロホン104 によって変換された音はまた、音響ステージ102 付近の壁その他の物体(示されていない)から反射されたものや、音響ステージ102 を取囲んでいる部屋(示されていない)の中の反響から発生する。
情報流107 中の情報は、録音/送信(送信)ブロック106 に供給される。送信ブロック106 は、情報流107 を再生/受信(受信)ブロック108 に供給する。送信ブロック106 は、情報を記憶または送信するように構成された任意の装置または技術を表し、たとえばラジオまたはテレビジョン送信機、CD録音装置、磁気録音装置、ディスクファイル、インターネット等が含まれる。同様に、受信ブロック108 は送信ブロック106 から情報を受信するように構成された任意の装置または技術を表し、増幅器110 の入力に供給される電気信号に情報流107 を変換する。増幅器110 の出力は、ラウドスピーカ112 に供給される。ラウドスピーカ112 によって再生された音がリスナー116 によって聞かれたとき、リスナー116 はバーチャル音響ステージ114 を知覚する。
音響ステージ102 からの音は単一のマイクロホン104 によって変換され、単一のラウドスピーカ112 によって再生されるため、バーチャル音響ステージ114 は実際の音響ステージ102 よりはるかに小さい。リスナー116 は、幅または雰囲気をほとんど持たない小さいバーチャル音響ステージ114 に対応している局所化したサウンドイメージを知覚する。それとは対照的に、マイクロホン104 の近くに位置し、実際の音響ステージ102 上の生演奏によって生成された音が聞こえるならば、実際の音響ステージ102 に対応した非常に大きいサウンドイメージを知覚する。
図2は、図1に示されているものに類似しているが、擬似立体音響再生システムを備えているモノラル録音システムのブロック図である。図2では、音を単一の(モノラル)情報流107 の中の情報に変換するために単一のマイクロホン104 が使用されている。図1の場合のように、マイクロホン104 によって変換された音は、幅と奥行とを有する音響ステージ102 を横切って散在する音源、壁その他の物体から反射したもの、および室内の反響から発生する。情報流107 の中の情報は、録音/送信(送信)ブロック106 に供給される。
送信ブロック106 は、情報流107 を再生/受信(受信)ブロック108 に供給する。
受信ブロック108 は、強化システム202 の第1の入力およびローパスフィルタ203 の入力にモノラル情報220 を供給する。強化システム202 は、左チャンネルの擬似立体音響出力と右チャンネルの擬似立体音響出力とをオーディオ処理ブロック204 に供給する。オーディオ処理ブロック204 は、トーン制御、バランス制御等のオーディオ強化をさらに行ってもよい。オーディオ処理ブロック204 は左増幅器206 に左チャンネル出力を供給し、右増幅器207 に右チャンネル出力を供給する。オーディオ処理ブロック204 は随意なものであり、なくてもよく、その場合には強化システム202 からの左および右チャンネル出力は左および右増幅器206 および207 にそれぞれ直接供給される。左増幅器206 の出力は左スピーカに供給され、増幅器207 の出力は右スピーカに供給される。
ローパスフィルタ203 の出力はバス(低音)増幅器208 の入力に供給され、バス増幅器208 の出力はラウドスピーカ212 に供給される。ローパスフィルタ203 、バス増幅器208 およびラウドスピーカ212 は随意なものであり、なくてもよい。ラウドスピーカ210-212 によって再生され音をリスナー116 が聞き、このリスナーはバーチャル音響ステージ214 を知覚する。
強化システム202 は、アナログ信号処理、デジタル信号処理またはその組合せを使用して構成されてもよい。強化システム202 はまた、たとえばインテル社製のPentium(登録商標)プロセッサまたはその後代のもの等のコンピュータプロセッサ上のソフトウェアで構成されてもよい。強化システム202 はまた、デジタル信号プロセッサ(DSP)中のソフトウェアプログラムとして構成されてもよい。
ステレオ強化システム202 は、個別の装置として製造および販売されているオーディオプリアンプや、集積された増幅器および受信機中に内蔵されたオーディオプリアンプ中に組込まれて容易に生産されることができる。
市販されている標準的なオーディオコンポーネントにより使用するために、ステレオ強化システム202 の1実施形態は、テープモニタループにおいて使用されてもよいし、あるいは利用可能ならばプリアンプの外部プロセッサループにおいて使用されてもよい。このようなループは、トーン制御、バランス制御および音量制御のようなプリアンプ制御の影響を受けない。その代り、ステレオ強化システム202 は、標準的な立体音響再生システムのプリアンプと電力増幅器との間に配置されてもよい。
よく知られているように、立体音響再生システムは、サウンドイメージの生成を試みるものであり、再生音が音響ステージ214 を横切る異なった位置から生じているように知覚されるので、生の音響ステージ102 の経験がシミュレートされる。ステレオサウンドイメージは、聴覚的錯覚のために一般に左および右のラウドスピーカ210 および211 の間に存在するものとして知覚され、ステレオイメージの幅は、左および右ラウドスピーカ210 および211 にそれぞれ供給された情報が類似しているか、あるいは異なっているかに大きく依存する。各ラウドスピーカに供給される情報が同じ(たとえば、モノラル)である場合、サウンドイメージは主としてラウドスピーカ間の“中央ステージ”で生成される。反対に、各ラウドスピーカに供給される情報が異なる場合、サウンドイメージは2個のラウドスピーカの間において広がる。
ステレオサウンドイメージの幅は、ラウドスピーカに供給される情報だけでなく、リスナーの位置にも依存する。リスナーは、ラウドスピーカから等距離のところに位置するのが理想である。多くのラウドスピーカシステムに関して、リスナーが1つのラウドスピーカに接近するにつれて、遠いほうのラウドスピーカの音がステレオイメージに与える影響は小さくなり、より近いほうのラウドスピーカだけから音が生じているように知覚される。これは、各ラウドスピーカ中の情報が類似している場合、とくにそうである。したがって、強化システムは、異なった左および右チャンネル出力を供給する。
強化システム202 は、モノラル信号220 だけを増幅器206 および207 に直接供給することにより得られる場合よりも多くの雰囲気を有する左および右出力擬似立体出力信号にモノラル入力信号220 を変換する。従来技術において、雰囲気をモノラル信号に付加しようとする種々の試みが行われているが、その結果はまちまちである。それとは対照的に、音強化システム202 が差信号(L−R)に類似している差動モード信号を生成することは有効である。差動モード信号の部分は、強度減少(減衰)されるこの差動モード信号の別の部分に関して強化(ブースト)される。
図3は、モノラル入力信号M220 に雰囲気を付加するために左オールパスフィルタ302 および右オールパスフィルタ304 を使用する強化システム202 の1実施形態を示している。左オールパスフィルタ302 および右オールパスフィルタ304 に信号Mが供給される。左オールパスフィルタ302 は、+45°の進相シフトを生成する進相フィルタである。右オールパスフィルタ304 は、−45°の遅相シフトを生成する遅相フィルタである。
フィルタ302 の出力は、加算器320 の第1の入力と結合器322 の非反転(加算)入力とに供給される。フィルタ304 の出力は、加算器320 の第2の入力と結合器322 の反転(減算)入力とに供給される。加算器320 の出力は加算器328 の第1の入力に供給される。結合器322 の出力は結合器326 の非反転入力に供給される。
フィルタ304 の出力はまた、立体感フィルタ324 の入力に供給される。この立体感フィルタ324 の出力は結合器326 の反転入力と加算器328 の第2の入力に供給される。フィルタ302 の出力はまた、加算器328 の第3の入力と結合器326 の非反転入力とに供給される。
加算器328 の出力は、ハイパスフィルタ308 と加算器306 の第1の入力とに供給される。結合器326 の出力は、ハイパスフィルタ310 と加算器306 の第2の入力とに供給される。加算器306 の出力は、ローパスフィルタ309 に供給される。
ハイパスフィルタ308 の出力は加算器312 の第1の入力に供給され、ローパスフィルタ309 の出力は加算器312 の第2の入力に供給される。加算器312 の出力は左チャンネル出力増幅器316 の入力に供給され、増幅器316 の出力は、左チャンネル出力に供給される。
ハイパスフィルタ310 の出力は加算器314 の第1の入力に供給され、ローパスフィルタ309 の出力は加算器314 の第2の入力に供給される。加算器314 の出力は右チャンネル出力増幅器318 の入力に供給され、増幅器318 の出力は右チャンネル出力に供給される。
強化システム300 は、オーディオスペクトル全体にわたって位相シフトを導入するためにオールパスフィルタ302 、304 を使用することにより左および右擬似立体音響出力を生成する。加算器306 により供給された左プラス右(L+R)信号の低周波数部分は、加算器312 および314 のそれぞれによって左および右チャンネルと混合される。ローパスフィルタ309 のロールオフ周波数より上の周波数において、L+R信号は左および右チャンネルに対してほとんど付加されない。したがって、ローパスフィルタ309 のロールオフ周波数より上の周波数では、左および右チャンネルは本質的に直交している(すなわち、ほぼ90°離れている)。ローパスフィルタ309 のロールオフ周波数より下の低周波数では、若干のL+R信号が左および右チャンネルに付加される。したがって、ローパスフィルタ309 のカットオフ周波数からそれ程除去されない低周波数では、左および右チャンネルが離れている角度は90°より小さい。非常に低い周波数では、ハイパスフィルタ308 および310 は、左および右出力信号がローパスフィルタ309 の出力で供給される(L+R)信号から優先的に生じるように、左および右チャンネル信号の大部分を減衰する。したがって、非常に低い周波数において、左および右出力信号は実質的に同位相である。
図3に示されている強化システム300 は、モノラル入力信号の擬似立体音響強化を行い、人間の声に対応した周波数範囲内の非常に多くの雰囲気を生成するが、人間の声の周波数帯域より上のまたは下の周波数範囲内の雰囲気はほとんど生成しないことが可能である。
差信号を無差別に増加することにより、人間の声を含む中間範囲の周波数に差信号の強い周波数成分が集中される傾向があるために、問題が生じる可能性が高い。従来技術の1つの問題は、再生音が非常に耳ざわりでうるさいことである。これは、聴覚が中間範囲内の約700Hz乃至約7kHz(キロヘルツ)の範囲の周波数に対して非常に敏感なためである。これらの周波数では、リスナーの頭部の位置のわずかな変化がステレオイメージをうるさいものに変えてしまう。
図4は、人間の声に対応した周波数範囲の雰囲気が比較的少く生成され、その他の周波数範囲の雰囲気が比較的多く生成される音強化システム400 のブロック図である。この音強化システム400 において、モノラル入力信号M220 はバッファ増幅器402 を通って立体感フィルタ404 の入力に供給される。立体感フィルタ404 の出力は、第1の出力チャンネル(L−R)と、利得1を有する反転増幅器406 の入力とに供給される。増幅器406 は180°の位相シフトを生じさせる。増幅器406 の出力は第2の出力チャンネル(R−L)に供給される。
立体感フィルタ404 は、人間の声(中間帯域)に対応した周波数範囲内のモノラル信号220 の周波数成分を強度減少(減衰)する。したがって、中間帯域に対応した周波数範囲において、第1および第2の出力チャンネルが減衰される。しかしながら、中間帯域において出力の位相は依然180°ずれており、強化システムの周波数応答特性は均一(平坦)ではない。もっと良好な強化システムならば、出力の周波数応答特性がさらに良好に均一になり、中間帯域でほぼ同位相となる出力が供給される。
図5は、さらに均一な周波数応答特性と、中間帯域の周波数にわたってほぼ同位相の出力とを実現する音強化システム500 のブロック図である。このシステム500 は、2つの擬似立体音響出力チャンネルを単一のモノラル入力チャンネルから生成するために立体感フィルタ504 および等化装置506 を使用する。システム500 において、モノラル入力M220 はバッファ増幅器502 の入力に供給される。増幅器502 の出力は立体感フィルタ504 の入力とバンドパスフィルタ508 の入力に供給される。立体感フィルタ504 の出力は加算器512 の第1の入力と反転増幅器514 の入力とに供給される。反転増幅器514 の出力は加算器516 の第1の入力に供給される。
バンドパスフィルタ508 の出力は90°位相シフタ510 の入力に供給される。位相シフタ510 の出力は加算器512 の第2の入力と加算器516 の第2の入力とに供給される。加算器512 の出力は左チャンネル出力222 であり、加算器516 の出力は右チャンネル出力224 である。
立体感フィルタ504 の出力は、差動モード信号である。1実施形態において、差動モード信号は、聴力が非常に敏感な周波数(約400Hz乃至約10kHz、好ましくは約700Hz乃至約7kHz)が不適切にブーストされず、リスナーの両耳間の距離に匹敵する波長を有する差信号成分が不適切にブーストされないようなものである。
立体感フィルタ504 によって供給される差動モード信号は、いくつかの点で擬似差信号(L−R)である。立体感フィルタ504 は差動モード信号を周波数の関数として選択的に減衰する。立体感フィルタ伝達関数の1実施形態の一例は図7に示されている。示されているように、差動モード信号はとくに、約400Hz乃至約10kHz、とくに約700Hz乃至約7kHzの中間帯域周波数範囲で減衰される。人間の聴力は中間帯域の周波数に対して非常に敏感である。これは、主にこのような周波数範囲には、リスナーの両耳間の距離に匹敵する波長を有する差信号成分が含まれているためである。中間帯域の周波数範囲における減衰は約2乃至15dBであることが好ましい。
従来技術に関連して上述したように、このような周波数内の大きい音の差信号はうるさい耳ざわりな音になり、リスナーの位置をラウドスピーカ間において等距離な場所に制限する。このような周波数を減衰することによって、実質的に耳ざわりな音が減少すると共に、位置に対する制限が緩和される。中間帯域減衰はまた、主として、中間帯域領域の音に対する人間の聴力の感度を高めることに貢献する。人間の外耳部分は、リスナーの正面に位置する音源から発せられた中間帯域の音の減衰を生じさせる。内耳管の中における共鳴は中間帯域領域内の音に対する感度を増加させ、それによって内耳は外耳を補償する。内耳と外耳との相互作用は、主に頭部関連伝達関数(HRTF)の物理的な特徴を表している。立体感フィルタの中間帯域減衰は、それが内耳と外耳の相互作用を補償するという点でHRTFと同じ効果が得られる。
バンドパスフィルタ508 と位相シフタ510 とを含んでいる等化装置フィルタ506 は、差動モード信号を補足するために共通モード信号を供給する。図8には、バンドパスフィルタ508 の1実施形態に対する適切な等化特性が示されている。この実施形態において、バンドパスフィルタ508 はほぼ700Hzおよび7kHzで−3dBの周波数を有し、10進ごとにほぼ20dBロールオフする。バンドパスフィルタの6.3kHzの帯域幅は、人間の声の動作範囲に近いものである。別の実施形態では、低いほうの−3dBの周波数が400Hz乃至2000Hzの範囲内であってよく、高いほうの−3dB周波数が3000Hz乃至10kHzの範囲内であってよい。
位相シフタ510 は、バンドパスフィルタ508 の出力をフィルタ504 の出力に関してほぼ90°シフトする。90°のシフトは、フィルタ504 の0°の位相出力と反転増幅器514 の180°の位相出力との間のほぼ中央に共通モード信号を位置させる。したがって、共通モード信号は立体感フィルタ504 の出力における差動モード信号と増幅器514 の出力における反転された差動モード信号の両者から位相的にほぼ等距離となる。換言すると、共通モード信号の位相は、反転されたおよび通常の差動モード信号に関してほぼバランスが取れている。
立体感フィルタのフィルタ伝達特性はまた、過度に強調された低音を回避するために1以上のオクターブごとに約6dBの割合(示されていない)で約300Hzより低い周波数でロールオフするように設計されていることが望ましい。このような低い周波数のロールオフは、図2に示されている低音スピーカ212 が含まれている場合、とくに望ましい。
立体感フィルタにより生成された差動モード信号は主として、擬似立体音響出力中の雰囲気に影響する。したがって、中間帯域の周波数範囲内の差動モード信号の成分は、中間帯域の周波数外の周波数範囲内の成分に関して減衰される。これには、中間帯域の周波数内の雰囲気が少く生成され、それ以外の周波数範囲の雰囲気が多く生成されるという効果がある。中間帯域の差動モード信号成分は、中間帯域の両側の差動モード信号成分に関して約8dB減衰されることが好ましい。等化装置フィルタによって生成される共通モード信号は、雰囲気をほとんどまたは全く提供しない。したがって、差動モードおよび共通モード信号が結合されたとき、結果的に得られた信号が中間帯域の外側の周波数範囲内に多く雰囲気を有しているように、中間帯域の周波数範囲内の共通モード信号の成分が他の周波数範囲に関してブーストされる。
図9は、図5に示された音響強調システムの左および右チャンネル出力のxyグラフである。図9に示されているグラフは、x軸上に周波数を示し、y軸上に振幅(dB)を示している。1実施形態において、左および右チャンネルは1100Hz付近のクロスオーバ周波数において実質的に同位相であり、振幅が実質的に等しい。このクロスオーバ周波数は、バンドパスフィルタ508 の中心周波数および立体感フィルタ504 の中心周波数にほぼ対応している。別の実施形態において、クロスオーバ周波数は約500Hzから約9kHzの範囲に入っている。さらに別の実施形態において、左および右チャンネルはクロスオーバー周波数において実質的に同位相ではない。その左および右チャンネルは非常に高い周波数(たとえば、10kHzを越える周波数)および非常に低い周波数(たとえば、300Hzより下の周波数)で実質的に180°位相がずれており、振幅が等しい。
II. 5キャパシタ擬似ステレオシンセサイザ
強調システム500 は、アナログ信号処理、デジタル信号処理またはその組合せを使用して構成されることができる。図6には、強調システム500 の1実施形態が示されている。この実施形態は少数のフィルタキャパシタを使用し、集積回路用として適合できるようにされている。図6において、モノラル入力220 は抵抗602 の第1の端子に供給される。抵抗602 の第2の端子は、一方の端子が接地された抵抗603 の接地されていない端子およびバッファ増幅器608 の非反転入力に接続されている。バッファ増幅器608 の反転入力は、一方の端子が接地された抵抗604 の接地されていない端子およびフィードバック抵抗609 の第1の端子に接続されている。増幅器608 の出力はフィードバック抵抗609 の第2の端子に供給される。
増幅器608 の出力はまた、立体感フィルタ504 の入力に供給される。立体感フィルタ504 の入力は、抵抗610 の第1の端子と、キャパシタ612 の第1の端子と、抵抗614 の第1の端子とに供給される。キャパシタ612 の第2の端子は、一方の端子が接地されている抵抗613 の接地されていない端子と抵抗611 の第1の端子とに供給される。抵抗614 の第2の端子は、一方の端子が接地されているキャパシタ616 の接地されていない端子と抵抗615 の第1の端子とに接続されている。抵抗615 の第2の端子と、抵抗611 の第2の端子と、および抵抗610 の第2の端子とは全て、立体感フィルタ504 の出力に接続されている。
立体感フィルタ504 の出力は、抵抗617 の第1の端子(反転増幅器514 の入力)に供給される。抵抗617 の第2の端子は、フィードバック抵抗619 の第1の端子と、演算増幅器618 の反転入力とに接続されている。演算増幅器618 の非反転入力は接地端子に接続され、演算増幅器618 の出力はフィードバック抵抗619 の第2の端子に供給される。
反転増幅器ブロック514 の出力である演算増幅器618 の出力はまた、抵抗625 の第1の端子を含む加算器516 の入力に供給される。抵抗625 の第2の端子は抵抗626 の第2の端子と、フィードバック抵抗627 の第1の端子と、演算増幅器628 の反転入力とに接続されている。演算増幅器628 の出力は、フィードバック抵抗627 の第2の端子と、右チャンネル出力224 とに供給される。
演算増幅器618 の出力はまた、抵抗620 の第1の端子を含む加算器512 の入力に供給される。抵抗620 の第2の端子は、抵抗621 の第2の端子と、フィードバック抵抗622 の第1の端子と、演算増幅器624 の反転入力とに接続されている。演算増幅器624 の出力は、フィードバック抵抗622 の第2の端子と、左チャンネル出力222 とに供給される。
増幅器608 の出力はまた、キャパシタ635 の第1の端子を含むバンドパスフィルタ508 の第1の端子に供給される。キャパシタ635 の第2の端子は、一方の端子が接地されている抵抗634 の接地されていない端子と、抵抗636 の第1の端子とに接続されている。抵抗636 の第2の端子は、一方の端子が接地されているキャパシタ637 の接地されていない端子と演算増幅器638 の非反転入力とに接続されている。演算増幅器638 の出力は、演算増幅器638 の反転入力に供給される。演算増幅器638 の出力はまた、バンドパスフィルタ508 の出力として抵抗639 の第1の端子および抵抗640 の第1の端子に供給される。抵抗640 の第2の端子は、一方の端子が接地されているキャパシタ641 の接地されていない端子と演算増幅器642 の非反転入力とに接続されている。抵抗639 の第2の端子は、フィードバック抵抗643 の第1の端子と演算増幅器642 の反転入力とに接続されている。演算増幅器642 の出力は、フィードバック抵抗643 の第2の端子と、抵抗644 の第1の端子とに供給される。抵抗644 の第2の端子は、一方の端子が接地されている抵抗648 の接地されていない端子に接続されている。位相シフタ510 の出力端子である抵抗644 の第2の端子はまた、抵抗626 の第1の端子と、抵抗621 の第1の端子とに接続されている。
演算増幅器608 ,618 ,638 および642 は、テキサス・インスツルメンツ社製のTL074演算増幅器であることが好ましい。表1には、図5に示されている抵抗(キロオーム)およびキャパシタ(マイクロファラド)の近似的な部品値がリストにされている。
Figure 2009141972
図6に示されている実施形態では、フィルタキャパシタは5個しか使用しない利点があり、これは集積回路形態にとって魅力的である。フィルタキャパシタを集積回路中に構成することは困難である。ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)のような集積回路は無数のキャパシタを含むことができるが、DRAMにおいて使用されるキャパシタはフィルタキャパシタとしてではなく、短期間の電荷貯蔵用として使用される。したがって、DRAMにおいて使用されるキャパシタのキャパシタンスの値は非常に小さく、典型的に80ピコファラドより低い。それとは対照的に、オーディオ回路において使用されるキャパシタの値は一般にはるかに大きく、0.1マイクロファラド以上の値を有する。
これらの理由から、濾波用として使用される集積回路では、内部キャパシタを使用せず、外部キャパシタに依存する。一般に、各外部キャパシタには、集積回路上に少くとも1つの外部接続部(たとえば、少くとも1つのピン)が必要である。したがって、必要とされるフィルタキャパシタの数は集積回路上の外部接続部の数に影響を与え、したがって集積回路の寸法および費用に影響を与える。図6に示されている回路は少数のキャパシタしか使用しない利点を有している。
III . 擬似立体音響の録音
本発明の実施形態は、通常のステレオ音響録音の再生、および通常の音響再生システムにより再生されたときに上述した利点を提供する特有のステレオ音響録音の製造のいずれにも適用できる。したがって、開示されているステレオ強調システム202 によって行われる強調は、録音を強調するために有効的に使用されることができる。このような録音は、ステレオ強調システム202 を備えていないオーディオシステム、あるいはバイパスされているステレオ強調システム202 を備えたオーディオシステムで再生されることができる。
ここに説明するステレオ強調システム202 を備えたシステムは、レーザディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、レコード、磁気テープ、あるいはビデオテープまたは映画フィルム上の音響チャンネルのようなデジタル録音に応答する通常の立体音響再生装置を含んでいる。この再生装置は、左および右チャンネルステレオ信号L,Rを増幅器に供給し、この増幅器から左および右信号がラウドスピーカに供給される。
類似した装置は、それ自身がレコードの物理的な溝、磁気テープ等の磁性体の磁気ドメイン、または光学手段によって読出されることのできるデジタル情報の形態でデータを保持する録音を行う際に使用される。このようなデータは、通常の音響再生システムで再生されたときに上述した利点を全て実現する信号成分から形成された左および右ステレオ信号を規定する。したがって、本発明の原理を使用する音響録音を形成する録音システムは、モノラル入力信号をマイクロホン104 から、あるいはモノラル入力信号M220 を供給するように構成されたシステム108 のような通常のモノラル再生システムから受信する。再生システム108 は、レーザディスク、レコード、磁気テープ、あるいはビデオまたはフィルムサウンドトラック媒体のようなデジタル録音を含む任意の通常の録音媒体からその出力信号を供給してもよい。
図2の強調システム202 が雰囲気の強調を与える録音を行うために使用された場合、このような録音が通常のステレオ再生装置と共同して、雰囲気を知覚させる強調信号を含む成分を有する左および右擬似立体音響出力信号が生成される。ここに説明した装置および方法によって行われた録音は、特有の信号発生データがその録音の中に埋込まれているために他の立体音響録音とは区別される。通常の録音再生媒体によるこのような特有の録音が再生されるとき、特定された信号成分を含む上述した利点を有する擬似立体音響が生成される。
IV. その他の実施形態
上記には、録音された演奏の結果得られた雰囲気および立体音響イメージを通常の録音の再生および改善された録音の生成において実質的に改善するシステムが開示されている。このようなシステムは標準的なオーディオ装置により容易に使用され、既存のオーディオ装置に容易に付加される。さらに、開示されたシステムは、プリアンプおよび、または集積された増幅器中に容易に内蔵されることができる。このような内蔵には、開示したシステムをバイパスするための構造が含まれる。
開示されたステレオ強調システムは、アナログ技術、デジタル技術または両者の組合せを使用して容易に構成される。さらに、開示されたステレオ強化システムは集積回路技術により容易に構成される。
開示されたシステムはまた、エアラインエンターテイメントシステム、劇場の音響システム、イメージ強調や立体感補正を含む録音を生成するための録音システム、ならびにオルガンまたはシンセサイザのような電子楽器を含む種々のオーディオシステムにより使用されてもよいし、あるいはそのようなオーディオシステム中に内蔵されてもよい。
さらに、開示されたシステムはとくに、自動車の音響システムおよびボートのような他のビークルの音響システムにおいて有効である。
以上、本発明の特定の実施形態を説明および図示してきたが、当業者は添付された請求の範囲によって制限される本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の修正および変更を行うことが可能である。

Claims (12)

  1. モノラル入力信号から擬似立体音響出力信号を生成するステレオ合成装置において、
    モノラル入力信号の位相を進ませて進相信号を生成するように構成された進相フィルタと、
    モノラル入力信号の位相を遅らせて遅相信号を生成するように構成された遅相フィルタと、
    前記遅相信号の少なくとも一部を濾波して濾波された信号を生成するように構成された、立体感フィルタと、
    前記進相信号と前記遅相信号と前記濾波された信号とを結合して左チャンネル信号を生成するように構成された1以上の第1の結合装置と、
    前記進相信号と前記遅相信号との差を前記濾波された信号と結合して右チャンネル信号を生成するように構成された1以上の第2の結合装置とを具備しているステレオ合成装置。
  2. 前記進相フィルタは+45度の位相シフトを与えるように構成され、前記遅相フィルタは−45度の位相シフトを与えるように構成されている請求項1記載のステレオ合成装置。
  3. さらに、前記左チャンネル信号と前記右チャンネル信号とを結合して結合された信号を生成するように構成されている請求項1記載のステレオ合成装置。
  4. 前記結合された信号を濾波して濾波された第1および第2の信号を生成するように構成されている1以上のハイパスフィルタを具備している請求項3記載のステレオ合成装置。
  5. 前記結合された信号を濾波して濾波された第3の信号を生成するように構成されている1個のローパスフィルタを具備している請求項4記載のステレオ合成装置。
  6. 前記濾波された第1と第3の信号を結合して左出力信号を生成し、前記濾波された第2と第3の信号を結合して右出力信号を生成するように構成されている請求項5記載のステレオ合成装置。
  7. モノラル入力信号から擬似立体音響出力信号を生成する方法において、
    モノラル入力信号の位相を進ませて進相信号を生成し、
    モノラル入力信号の位相を遅らせて遅相信号を生成し、
    前記遅相信号の少なくとも一部を立体感フィルタによって濾波して濾波された信号を生成し、
    前記進相信号と前記遅相信号と前記濾波された信号とを結合して左チャンネル信号を生成し、
    前記進相信号と前記遅相信号との差を前記濾波された信号と結合して右チャンネル信号を生成する擬似立体音響出力信号の生成方法。
  8. 前記進相位相シフトは+45度の位相シフトを与え、前記位相シフトは−45度の位相シフトを与える請求項7記載の方法。
  9. さらに、前記左チャンネル信号と前記右チャンネル信号とを結合して結合された信号を生成する請求項7記載の方法。
  10. 前記結合された信号をハイパスフィルタで濾波して濾波された第1および第2の信号を生成する請求項9記載の方法。
  11. 前記結合された信号をローパスフィルタで濾波して濾波された第3の信号を生成する請求項10記載の方法。
  12. 前記濾波された第1と第3の信号を結合して左出力信号を生成し、前記濾波された第2と第3の信号を結合して右出力信号を生成する請求項11記載の方法。
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