JP2009141077A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、その製造方法および表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、その製造方法および表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】無機酸化物からなるキャリア輸送層の導電率や透過率が調整され、また、無機酸化物層のぬれ性を改善することで簡易なプロセスにより製造することができる信頼性の高い有機EL素子を提供する。
【解決手段】第一電極と、前記第一電極に対向する第二電極と、前記電極間に設けられたキャリア輸送層および有機発光層を含む発光媒体層とを備えた有機EL素子において、前記キャリア輸送層は、成膜した後に酸化処理を行うことで得られた無機酸化物層であることを特徴とする有機EL素子。
【選択図】 図1

Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と略す)、その製造方法および表示装置に関する。
有機EL素子は導電性の発光媒体層に電圧を印加することにより、発光媒体層中の有機発光層において注入された電子と正孔が再結合してエネルギを放出し、有機発光層中の発光材料がこのエネルギを受けて励起した後、基底状態に戻る際にエネルギを放出して発光するものである。有機媒体層に電圧を印加するために前記発光媒体層の両側には第一電極と第二電極が設けられており、発光層からの光を外部へ取り出すために少なくとも一方の電極は透光性を有する。このような有機EL素子の構造の一例としては、透光性基板上に、透光性の第一電極、発光媒体層、第二電極を順次積層したものが挙げられ、ここで、基板上に形成される第一電極を陽極、発光媒体層上に形成される第二電極を陰極として利用する態様が挙げられる。
有機の発光媒体層の例としては、正孔注入層に銅フタロシアニン、正孔輸送層にN,N’―ジ(1−ナフチル)―N,N’―ジフェニル−1,1’―ビフェニルー4,4’―ジアミン、発光体層にトリス(8―キノリノール)アルミニウムをそれぞれ用いたものが挙げられる。
さらに発光効率を増大させる等の目的から、陽極と有機発光層との間に設けられる正孔輸送層、正孔注入層に加え、有機発光層と陰極との間に電子輸送層、電子注入層が適宜選択して設けられ、有機EL素子として構成されることが多い。これら正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層はキャリア輸送層と呼ばれている。これらキャリア輸送層と有機発光層、さらには正孔ブロック層や電子ブロック層、絶縁層等とを合わせて発光媒体層と呼ぶ。上述のように発光媒体層を構成し、各機能を発揮する物質(発光媒体材料と呼ぶ)がいずれも低分子化合物の場合には、各層は抵抗加熱方式などの真空蒸着法などによって、1〜100nm程度の厚さで積層される。
これに対し、有機発光層として高分子系材料を用いる有機EL素子(以後、高分子有機EL素子という)がある。この発光体層としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、およびポリビニルカルバゾールなどの高分子材料中に低分子の発光色素を溶解させたものや、ポリフェニレンビニレン誘導体(PPV)やポリアルキルフルオレン誘導体(PAF)等の高分子発光材料が用いられる。これら高分子系材料を溶媒に溶解または分散させることで、塗布法や印刷法と言った湿式法により発光層を製膜することができる。そのため、前述の低分子材料を用いた有機EL素子と比較して、大気圧下での製膜が可能であり、設備コストが安いという利点がある。
高分子有機EL素子においては、印加電圧を下げる為に正孔輸送層が設けられることが一般的である。代表的な例としては、水中にドナー性分子とアクセプタ性分子の会合体を分散させた高分子材料よりなるインキを用いて正孔輸送層が成膜され、優れた電荷注入特性を示すことが知られている。しかしながら、高分子材料からなる正孔輸送層はその膜の抵抗が高いために、高電圧領域では膜に高負荷がかかり材料自身が劣化し、輝度・電流密度が頭打ちになるといった問題がある。このように高分子材料からなる正孔輸送層を用いた有機EL素子は耐性に問題があり、発光特性の劣化や、寿命の低下といった懸念点がある。
また、遷移金属の酸化物や酸化物半導体といった無機酸化物をキャリア輸送層として用いることが提案されている(特許文献1〜7)。これら無機酸化物から成るキャリア輸送層は高分子材料からなるキャリア輸送層と比較して、耐性に優れ高輝度領域での安定した特性や長寿命を得ることが可能である。しかしながら、これら無機酸化物は、真空蒸着法やスパッタ法による膜形成時に酸素欠損を生じやすい傾向がある。膜中に酸素欠損が多い場合には導電率が高くなるために、膜の抵抗が小さくなりキャリアが流れすぎて有機EL素子の発光効率が低下する、発光漏れが発生しやすくなるといった問題や、膜の透過率が低下して有機EL素子の発光輝度が低下するといった問題がある。また、逆に酸素欠損が少なすぎる場合には駆動電圧の上昇などが懸念される。
さらには、キャリア輸送層を構成する無機酸化物は、その上に積層させる発光材料を溶解させる有機溶剤に対しぬれ性が悪いといった問題点がある。ぬれ性が悪いとハジキが発生しやすくなり、作製した有機EL素子のパターンの鮮明度の低下、ムラの増加、密着不良、およびピンホールの発生等の問題を生じる。
このように無機酸化物から成るキャリア輸送層を有する有機EL素子では、その導電率や透過率を任意に制御し、また、そのぬれ性を改善する必要がある。
特開平5−41285号公報 特開2000−68065号公報 特開2000−215985号公報 特開2006−114521号公報 特開2006−114759号公報 特開2006−155978号公報 特開平9−63771号公報
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、無機酸化物からなるキャリア輸送層の導電率や透過率が調整され、また、無機酸化物層のぬれ性を改善することで簡易なプロセスにより製造することができる信頼性の高い有機EL素子を得ることを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、第一電極と、前記第一電極に対向する第二電極と、前記電極間に設けられたキャリア輸送層および有機発光層を含む発光媒体層とを備えた有機EL素子において、前記キャリア輸送層は、成膜した後に酸化処理を行うことで得られた無機酸化物層であることを特徴とする有機EL素子が提供される。
本発明の他の態様によれば上記第1の態様による有機EL素子の製造方法であって、前記キャリア輸送層として無機酸化物層を成膜する工程と、前記無機酸化物層を酸化処理する工程とを含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記第1の態様による有機EL素子を備えたことを特徴とする表示装置が提供される。
本発明によれば、無機酸化物を成膜した後に酸化処理を施すことにより、所望の導電率や透過率を有するキャリア輸送層を有し、また、無機酸化物層のぬれ性を改善することで簡易なプロセスにより製造することができる信頼性の高い有機EL素子を得ることができる。この有機EL素子は所望の導電率や透過率を有するため、発光効率が改善され、発光漏れが発生しにくく、さらに高い有機ELの発光輝度を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明において参照する図面は、本発明の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さ、寸法等は、実際のものとは異なる。また、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明による有機EL素子の一例を図1および図2に基づいて説明する。
まず図1は、本発明の有機EL素子構造の一例を示す断面図であり、図2は本発明の有機EL素子の構造の他の例を示す断面図である。それぞれ対応する番号は同じ構成単位を示すものとする(例えば、正孔輸送層である103aと203a)。図1を中心に説明する。基板101側を表示側とし、本発明における透光性の第一電極がこの基板上に設けられる場合は、基板101は透光性であることが好ましい。透光性基板101としては、透光性があり、ある程度の強度がある基材なら制限されないが、具体的にはガラス基板やプラスチック製のフィルムまたはシートを用いることができる。0.2〜1mmの薄いガラス基板を用いれば、バリア性が非常に高い薄型の有機EL素子を作製することができる。
透光性の第一電極102を形成する透明導電層としては、透明または半透明の電極を形成することのできる導電性物質なら特に制限はない。この透光性の電極が陽極の場合には、例えば、インジウムとスズの複合酸化物(以下、ITOと略す)、インジウムと亜鉛の複合酸化物(以下、IZOと略す)、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、亜鉛アルミニウム複合酸化物等が透明導電性物質として挙げられる。
低抵抗であること、耐溶剤性があること、透明性が高いこと等からITOを透明導電性物質として好ましく用いることができ、ITO層を前記透光性基板101上に真空蒸着法またはスパッタリング法により透光性の第一電極102として製膜することができる。また、オクチル酸インジウムやアセトンインジウムなどの前駆体を基材上に塗布後、熱分解により酸化物を形成させるため塗布熱分解法等を施すことにより透光性の第一電極102を形成することもできる。あるいは、透光性の第一電極102として、アルミニウム、金、銀等の金属が半透明状に蒸着されたものを用いることができる。また、ポリアニリン等の有機半導体も用いることができる。
上記、透光性の第一電極102は、必要に応じてエッチングしてパターニングを行ったり、UV処理、プラズマ処理等を施して表面の活性化を行ってもよい。
マトリクス表示可能なディスプレイとして有機EL素子を製造する際には、透光性の第一電極102をストライプ状に形成し、発光媒体層を挟んで上記第一電極と対向して形成される第二電極104を、透光性の第一電極102と直交するようにストライプ状に形成することで、各交点が発光する方式のパッシブマトリクス表示とすることができる。また、基板101に各画素に対応する薄膜トランジスタを形成し、これと導通するように各画素に対応する画素電極(透光性電極)を各々設けアクティブマトリクス表示とすることもできる。
第一電極102をパターニングした場合、各パターン端部の凹凸が大きく、上方に積層する発光媒体層では覆い切れない場合がある。そのため第一電極102と第二電極104間で短絡が発生することが懸念される。そこで、パターニングされた第一電極102の端部を絶縁性樹脂などで被覆することが好ましい。この端部の被覆は、例えばポリイミド、アクリル、およびポリウレタンなどの樹脂の組成物に感光性を持たせ、これを端部を覆うように塗布し、マスクを介して露光し、現像することで行うことができる。図1の有機EL素子は、パターニングされた透光性の第一電極102の間に、隣り合うパターンの端部を覆うように絶縁性樹脂からなる絶縁性隔壁105を具備する。なお、この絶縁性隔壁105は同様に、第二電極に設けてもよい。
また、上記絶縁性樹脂からなる絶縁性隔壁105の高さを一定以上、例えば0.5μm〜1.5μmとすると、異なる種類の色に発光可能な有機発光材料を含む有機発光層を隣接する発光領域に形成する際に混色を防ぐ役割を果たす。
本発明における有機EL素子の発光媒体層103は、図1に示すような、無機酸化物からなる正孔輸送層103aおよび有機発光層103bの2層構造に限らず、これにさらに正孔注入層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層、電子ブロック層、および絶縁層等を設けた構造であっても本発明の効果を得ることができる。各層の膜厚は任意であるが、好ましくは0.1nm〜200nm、発光媒体層の総膜厚としては50nm〜500nmであることが好ましい。
また、正孔輸送層に限らず、正孔注入層、電子輸送層、および電子注入層等のキャリア輸送層のいずれかを無機酸化物とすることもできる。中でも正孔輸送層や正孔注入層を無機酸化物とすることで、特に耐性に優れ、高輝度領域での安定した特性や長寿命を得ることができるため好ましい。
このような無機酸化物としては遷移金属の酸化物や酸窒化物若しくは酸化物半導体などを用いることができ、遷移金属酸化物が特に好ましい。遷移金属酸化物として遷移金属は複数の酸化数をとるため、これにより複数の電位レベルを取ることができて、正孔注入が容易になり駆動電圧の低減が可能になるためである。
無機酸化物からなるキャリア輸送層の膜厚は特に限定されないが、好ましくは0.1〜200nmである。特に0.1〜70nmであることが駆動電圧の上昇を防ぐことができる為より好ましい。キャリア輸送層が厚すぎると、電圧降下や透過率低下による効率低下が無視できなくなる。キャリア輸送層が薄すぎると、キャリア輸送の効果が小さくなるためにこの場合も電圧降下が起こる。特にキャリア輸送層を形成する無機酸化物の絶縁性が高い場合には、0.1〜10nmの膜厚の範囲で製膜することで、良好なキャリア輸送性が得られる。
無機酸化物からなるキャリア輸送層が正孔輸送層である場合、バンドギャップが3.0eV以上であれば可視光領域でほぼ透明であるため、より色度、輝度、発光効率に優れたEL特性を得ることが出来る。
ここで用いられる遷移金属酸化物としては、クロム(Cr)、タングステン(W)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、およびカドミウム(Cd)などの酸化物を挙げることができる。また、化学量論比を満足する酸化物以外にも、遷移金属が部分的に酸化されたものや、遷移金属酸化物の酸素が一部窒素に置き換わったものであっても良い。
遷移金属化合物層は、主に真空蒸着法やスパッタリング法によって成膜することができる。特に真空蒸着法を用いて成膜する場合、真空蒸着時の環境は還元的雰囲気となる。当該雰囲気中で加熱昇華して基板上に堆積する過程で、遷移金属酸化物は還元を受けやすい。
正孔輸送層に好適に用いられる酸化モリブデンにおいて、三酸化モリブデンMoO3を真空蒸着法によって成膜した場合には、還元されたモリブデン酸化物は6価のモリブデン酸化物であるMoO3のほかに、より小さな酸化数を持ついくつかの酸化物を生じる。すなわち4価のモリブデン酸化物であるMoO2や、3価のモリブデン酸化物のMo23などが混合することにより、酸素欠損を多く含む三酸化モリブデン層が形成される。モリブデンが複数の酸化数をとることで、上記したように複数の電位レベルを取ることができることに起因する利点もあるが、この酸素欠損が多すぎる場合には膜の導電率が必要以上に高くなり、また透過率は低下する。従って、酸素欠損の程度を制御することが必要となる。
同様に、正孔輸送層に好適に用いられる酸化バナジウムにおいても、五酸化バナジウム(V25)を真空蒸着によって成膜した場合には、還元されたバナジウム酸化物は5価のバナジウム酸化物であるV25のほかに、より小さな酸化数をもついくつかの酸化物を生じる。すなわち、4価のバナジウム酸化物であるV24や、3価のバナジウム酸化物であるV23などが混合した、酸素欠損を多く含む酸化バナジウム層が形成され、上記の問題を生じる。
正孔輸送層103aの導電率は最終的な発光特性に与える影響が大きい。本発明によれば、正孔輸送層103aとして遷移金属酸化物層を成膜した後に酸化処理を行うことで、膜の導電率や透過率を任意に調整し、最終的な発光特性を制御することができる。酸化処理の方法については特に制限はないが、酸素プラズマ処理する方法、酸素存在下で熱処理する方法、UV処理する方法、酸素原子イオンを注入する方法などが例示されるが、中でも酸素プラズマ処理する方法、酸素存在下で熱酸化処理する方法、UV処理する方法は容易であり、工業的に有利である。
酸素プラズマ中ではイオンが生成し、そのイオンや中性分子、中性原子が真空雰囲気中に放出される。酸化物薄膜表面にこれらのイオン等を入射させることで酸化処理を行い、酸素欠損を修復することができる。さらに、酸化物薄膜表面に有機物が付着している場合には、酸素プラズマにより表面をクリーニングして、次に有機発光層を積層する際の濡れ性を向上させる効果がある。
酸素プラズマで酸化させる方法においては、投入電力10〜100Wにおいて酸素ガス圧力0.1〜10Paで5〜200秒間酸化処理を行うことが好ましい。条件は、酸化物層の膜厚や酸素欠損の程度により適宜定めることで、任意に酸化反応を抑制することができる。
酸素存在下で熱酸化処理する方法では、反応温度や、時間、雰囲気を適宜定めることで任意に酸化反応を制御することができる。そのため、容易に所望の特性を有するキャリア輸送層を得ることができる。ここで、反応温度が高すぎる場合には、アモルファスに成膜されたキャリア輸送層内で結晶化が進行し、ショートやダークスポットの原因となり得ることに注意する。また、キャリア輸送層内で結晶化が進行すると、キャリア輸送層上に湿式法で有機層を積層する場合に、ムラやはじきの原因となり、均一な膜が得られなくなる。一方、反応温度が低すぎると酸化反応を十分に進行させることができない。
酸素存在下での熱酸化処理は、例えば室温〜300℃の温度で、好ましくは100℃〜250℃の温度条件で行うことができ、反応時間は、例えば30分〜3時間である。
UV処理する方法では、UV処理の際に生じる活性酸素により無機酸化物の酸化を進行させ、酸素欠損を修復することが可能である。酸素欠損を含む無機酸化物層の膜面に活性酸素が接触することにより、酸素欠損部に酸素原子が結合し酸化反応が進む。これにより上記したように無機酸化物の導電率の低減や透過率の向上を達成することができる。
また、UV処理を行うことで、表面に付着した有機物を分解し、膜のぬれ性を向上させることができる。高エネルギを持つ紫外線(254nm、185nm)が膜面に付着した有機物の結合を切断し、膜面に付着した有機物は有機化合物のフリーラジカルや励起状態の分子に変化する。また紫外線(185nm)は大気中の酸素に吸収されてオゾン(O)を発生し、このオゾンに紫外線(254nm)が吸収されると励起状態の酸素原子が生成される。励起状態の酸素原子は強力な酸化力を持ち、先の有機化合物のフリーラジカルや励起状態の分子と反応してCO2やH2O等の物質となり、これにより膜面に付着した有機物は揮発除去される。余分な有機物を除去することで、膜のぬれ性が向上し、ぬれ性が向上することで次に成膜される膜をムラなく均一に形成することができる。また、ぬれ性の向上により次に成膜される膜との接触面積が大きくなることで界面の密着性も増大し、これは良好な有機EL素子特性を得るために重要である。
UV処理の洗浄作用により、(表面に付着した有機物が結晶化することによる)ダークスポットやショートが軽減され、また、ぬれ性の向上、膜の均一性の向上、界面の密着性の増大といった有機EL素子の表示特性の向上が図れ、また酸化作用により膜の導電率や透過率を制御することにより有機EL素子の駆動特性の調整が可能となる。さらにこれらは、UV処理における光源の光量、光源と照射膜面との距離、照射時間を変えることで、任意の状態に制御可能である。
UV処理の光源としては低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、エキシマランプ等があるが、本発明ではいずれの光源を用いても良い。
ここで、有機EL素子の正孔輸送層103aは1×10-7S/cm〜1S/cmの導電率を有するものが好ましく、1×10-6S/cm〜1×10-2S/cmの導電率を有するものがより好ましい。導電率が高すぎる場合には、正孔注入が過剰になり発光効率の低下が起こる他、電流のリークによる発光漏れが発生する可能性がある。また、導電率が低すぎる場合には膜の抵抗が高くなり、高輝度領域での電圧降下が顕著になる。
図2は、本発明の有機EL素子構造の他の例を示す断面図である。本発明の正孔輸送層103aの導電率がある程度高い場合には、図2に示すように、上述の無機酸化物層103aを絶縁性隔壁105間に設け、隣接する発光領域間で無機酸化物層からなる正孔輸送層103aが連続して設けられていないことが、電流のリークによる発光漏れを確実に発生させず好ましい。一方、正孔輸送層103aの導電率を十分に制御することにより、図1に示すように、絶縁性隔壁105間と絶縁性隔壁105上に連続して無機酸化物層からなる正孔輸送層103aを形成することもでき、この場合は第一電極102の全面に無機酸化物層からなる正孔輸送層103aを形成すればよく、正孔輸送層103aをパターニングする必要がないため、製造が容易となる。
ここで、無機酸化物層からなる正孔輸送層103aを絶縁性隔壁105間に設ける場合には、無機酸化物をスパッタもしくは蒸着等することにより第一電極102の全面に成膜した後、フォトリソグラフィー等で不要部分を取り除き、パターンを形成することができる。また、マスクを用いて、所望のパターン形状に成膜を行うこともできる。
また、正孔輸送層以外のキャリア輸送層を無機酸化物層とする場合においては、正孔輸送層103aとして、一般に正孔輸送材料として用いられている有機材料を好適に使用することができる。例えば、低分子系材料としては銅フタロシアニンやその誘導体、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’ジアミン(TPD)、トリフェニルアミン誘導体等の芳香族アミン系などが挙げられる。これらは、真空蒸着法等のドライプロセスにより成膜が可能である。
また、これらの材料をトルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルアニソール、ジメチルアニソール、安息香酸エチル、安息香酸メチル、メシチレン、テトラリン、アミルベンゼン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサノール、および水等の単独または混合溶媒に溶解または分散させて正孔輸送塗布液として用いれば、湿式法により成膜が可能である。
また、高分子系材料としては、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物やPPV誘導体、PAF誘導体等が挙げられる。これら正孔輸送性材料はトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサノール、水等の単独または混合溶媒に溶解または分散させて正孔輸送塗布液とし、湿式法による成膜が可能である。
これらの正孔輸送層の材料は、正孔注入層の材料にも好適に用いることができる。
有機発光層103bに用いる発光体としては、一般に有機発光材料として用いられているものであれば良く、例えば、クマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系等の発光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等を高分子中に溶解させたものや、PPV系やPAF系、ポリパラフェニレン系等の高分子発光体を用いることができる。
これら有機発光材料はトルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルアニソール、ジメチルアニソール、メシチレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、および水等の単独または混合溶媒に溶解または分散させて有機発光塗布液とし、湿式法により成膜できる。特にトルエン、キシレン、アニソール、メチルアニソール、ジメチルアニソール、安息香酸エチル、安息香酸メチル、メシチレン等の芳香族系溶媒は高分子発光材料の良溶媒であり、また大気圧中での沸点が180℃以下であることから取り扱いも容易であり、有機発光層成膜後に溶媒を容易に除去することができる点で好ましい。また有機発光塗布液に、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、および粘度調整剤等を必要に応じて添加しても良い。
また、クマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、およびN,N’−ジアリール置換ピロロピロール系等の一重項状態から発光可能な公知の蛍光性低分子系材料や、希土類金属錯体系の三重項状態から発光可能な公知のリン光性低分子系材料が挙げられ、これらを用いて真空蒸着法等のドライプロセスで有機発光層を成膜することができる。
また、これらの材料をトルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルアニソール、ジメチルアニソール、安息香酸エチル、安息香酸メチル、メシチレン、テトラリン、アミルベンゼン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサノール、および水等の単独または混合溶媒に溶解または分散させて有機発光塗布液として用いれば、湿式法による有機発光層103bの成膜が可能である。
各画素部位に設けられる有機発光体層103bとして同一の色彩に発光するものを配列することもでき、この場合には単一色の表示装置となる。カラー画面を表示する場合には、カラーフィルタ等を設けるか、それぞれの画素部位に、互いに異なる色彩に発光する有機発光層103bをパターン状に配列する必要がある。一般に、この互いに異なる色彩に発光する有機発光層103bの色は、光の三原色に相当する赤(R)、緑(G)及び青(B)である。また、その補色に相当するイエロー(Y)、シアン(C)及びマゼンタ(M)が利用されることもある。
塗布液を用いて湿式法の印刷法により有機発光層103bを成膜する際には、凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法などの印刷法により塗布できるが、特に凸版印刷法は有機発光塗布液の粘度領域に適している点、基材を傷つけることなく印刷可能である点、材料の利用効率が良い点から特に有機EL素子の作製に適している。
図3は、凸版印刷法を説明するための図である。図3に示した凸版印刷法に用いられる装置は、インクタンク301とインキチャンバー302を有し、インキチャンバー302からのインキ304を受け入れるアニロックスロール303と、印刷用凸版305を取り付けした版胴306とを有している。インクタンク301には有機発光材料の塗布液が収容されており、インキチャンバー302にはインクタンク301より該塗布液が送り込まれるようになっている。アニロックスロール303はインキチャンバー302のインキ供給部および印刷用凸版305に接して回転するようになっている。
アニロックスロール303の回転に伴い、インキチャンバー302から供給されたインキ304はアニロックスロール303の表面に均一に保持された後、版胴306に取り付けされた印刷用凸版305の凸部に均一な膜厚で転移する。更に被印刷基板308は摺動可能な基板固定台307上に固定され、版のパターンと基板のパターンの位置調整機構により、位置調整しながら印刷開始位置まで移動して、版胴306の回転に合わせて印刷用凸版305の凸部が基板308に接しながら更に移動し、被印刷基板308の所定位置にインキパターンを転移する。
湿式法による成膜工程の後には乾燥工程が必要である。乾燥方法としては、発光特性に支障が出ない程度に溶媒を除くことが出来ればよく、加熱や減圧による方法を選択することができる。発光媒体層103の熱による劣化を考慮すると、加熱は各発光媒体材料のT以下であることが好ましく、減圧状態を併用する溶媒除去がより好ましい。
正孔ブロック層および電子輸送層に用いることのできる有機の正孔ブロック材料および電子輸送材料としては、一般に電子輸送材料として用いられているものであれば良く、例えば、トリアゾール系、オキサゾール系、オキサジアゾール系、シロール系、およびボロン系等の低分子系材料であり、真空蒸着法による成膜が可能である。また、これらの電子輸送材料をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に分散させ、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、水等の単独または混合溶媒に溶解または分散させて電子輸送塗布液とし、印刷法等の湿式法により成膜することもできる。
電子注入層に用いることのできる電子注入材料としては、前述の電子輸送層に用いられるものと同様の材料の他に、フッ化リチウムや酸化リチウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩や(アルカリ金属やアルカリ土類金属の)酸化物等を用いることができ、真空蒸着による成膜が可能である。また、これらの電子注入材料をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に溶解させ、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、および水等の単独または混合溶媒に溶解または分散させて電子注入塗布液とし、印刷法等の湿式法により成膜することもできる。
印刷法でこれらの層を成膜する際には、有機発光層と同様に凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法などの印刷法により塗布できる。特に凸版印刷法は塗布液の粘度領域に適している点、基材を傷つけることなく印刷可能である点、材料の利用効率が良い点から特に有機EL作製に適している。
対向電極である第二電極104としてはMg、Al、Yb等の金属単体を用いることができる。さらに電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数の低い金属と安定な金属との合金系、例えばMgAg,AlLi,CuLi等の合金を用いることができる。第二電極104の形成方法は材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法を用いることができる。第二電極104の厚さは、10nm〜1000nm程度が望ましい。
最後にこれら有機EL積層体を、外部の酸素や水分から保護する為に、ガラスキャップと接着剤を用いて密閉封止し、有機EL素子を得ることができる。また透光性基板101が可とう性を有する場合は封止剤と可とう性フィルムを用いて密閉封止を行う。
図1においては、透光性基板101上に陽極としての第一電極102から積層されているが、陰極としての第一電極102からの積層も適宜可能である。
また、図1においては、基板101側が表示側であるが、基板101側と反対側からの表示も適宜可能である。
以下、本発明の有機EL素子の実施例を挙げるが、本発明は下記実施例に限定されない。
実施例1
図1に示すように、厚さ0.7mm、100mm四方のガラス基板を透光性基板101とし、ITOをスパッタリングすることによりこの基板101上に透明導電層を成膜した後、フォトリソグラフィーで800μmピッチ(L/S=700/100)のITOラインをパターニングし、透光性の第一電極102とした。その後、各パターニングされたITOラインの端部をカバーするために、絶縁性レジストを基板全面に塗布した後、隣り合う透明電極202のパターンの端部を覆うようにフォトリソグラフィーでパターニングし、絶縁性隔壁205を設けた。
ついで正孔輸送層103aとして五酸化バナジウムV25を真空蒸着法により厚さ70nmに成膜した後、酸素プラズマ装置を用いて酸素ガス圧力0.003Torr、投入電力100Wで20秒間酸化処理を行った。得られた正孔輸送層103aの透過率は93%(550nm)であり、導電率は6.90×10-3S/cmであった。
ここで透過率は、石英ガラス上に蒸着後、酸化処理を施したV25膜について大気中で島津製作所社製のUV−3100を用いて測定した。また、導電率は、4端子法で、ダイアンインスツルメンツ社製MCP−T610型抵抗率計で測定した。
また、得られた五酸化バナジウムV25の表面をアルバック・ファイ社製ESCA5500MT型XPS装置で、以下の条件で分析した結果、VとOのピーク比は2:4.2であった。
<XPS装置条件>
X線源:MgKα(15kV−200W)
取り出し角:15−90度(角度分解測定により均一性を確認)
分析面積:φ0.8mm
パスエネルギ:23.5eV
積算回数:20〜50回
帯電補正:C1s=285.0eVとして補正
続いて、有機発光材料であるPPV系高分子材料1体積%、溶媒としてトルエン84体積%およびアニソール15体積%を含む塗布液を調製し、凸版印刷法によりRGB各色にパターン形成して有機発光層103bとした。最後に対向電極104としてMgAgを2元蒸着法により蒸着し、透光性の第一電極101と直交するストライプ状に、150nmの厚みで800μmピッチ(L/S=700/100)のラインをフォトリソグラフィーでパターニングした。その後、ガラスキャップと接着剤を用いて密閉封止し、パッシブ駆動型の有機EL素子を作成した。
得られたパッシブ型有機EL素子において、4.5Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができ、その際の発光効率は12.0cd/Aであった。また、選択した画素のみが発光し、電流リークによる発光漏れは見られなかった。
ここで発光輝度は、トプコン社製BM7を用いて測定した。また、発光効率は、アドバンテスト社製TR6143を用いて駆動させた際の電流値と前述の発光輝度から求めた。
実施例2
実施例2においては、図1に示すように正孔輸送層103aとして三酸化モリブデンMoO3を真空蒸着法により厚さ30nmに成膜し、250℃、2時間程度乾燥空気中で熱酸化処理を行った。その他の条件は実施例1と同様である。得られた正孔輸送層103aの透過率は91%(550nm)であり、導電率は5.60×10-4S/cmであった。
また、得られたMoO3の表面を実施例1と同様にXPS装置で分析した結果、MoとOのピーク比は1:2.6であった。
ついで、実施例1と同様にして得られたパッシブ型有機EL素子において、4.0Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができ、その際の発光効率は10.0cd/Aであった。また、選択した画素のみが発光し、電流リークによる発光もれは見られなかった。
実施例3
実施例3においては、図1に示すように正孔輸送層103aとして三酸化モリブデンMoO3をスパッタ法により厚さ30nmに成膜し、酸素プラズマ装置を用いて酸素ガス圧力0.002Torr、投入電力100Wで20秒間酸化処理を行った。その他の条件は実施例1と同様である。得られた正孔輸送層103aの透過率は95%(550nm)であり、導電率は1.10×10-5S/cmであった。
また、得られたMoO3の表面を実施例1と同様にXPS装置で分析した結果、MoとOのピーク比は1:2.7であった。
ついで、実施例1と同様にして得られたパッシブ型有機EL素子は4.2Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができ、その際の発光効率は12.0cd/Aであった。また、選択した画素のみが発光し、電流リークによる発光漏れは見られなかった。
実施例4
実施例4においては、図2に示すように、正孔輸送層203aとして三酸化モリブデンMoO3を、真空蒸着法により、マスクを用いて厚さ30nmにパターニングして成膜し、250℃、2時間程度乾燥空気中で熱酸化処理を行った。その他の条件は実施例1と同様である。得られた正孔輸送層203aの透過率は91%(550nm)であり、導電率は5.60×10-4S/cmであった。
また、得られたMoO3の表面を実施例1と同様にXPS装置で分析した結果、MoとOのピーク比は1:2.6であった。
ついで、実施例1と同様にして得られたパッシブ型有機EL素子においては、4.0Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができ、その際の発光効率は10.0cd/Aであった。また、選択した画素のみが発光し、電流リークによる発光漏れは見られなかった。
実施例5
実施例5においては、図1に示すように正孔輸送層103aとして三酸化モリブデンMoO3を真空蒸着法により厚さ30nmに成膜し、紫外線照射装置(低圧水銀ランプ使用)を用いオゾン濃度100±50ppm、紫外線強度10.0mW/cm2(254nm)、照射距離20mmで10分間UV照射を行った。その他の条件は実施例1と同様である。得られた正孔輸送層103aの透過率は89%(550nm)であり、導電率は7.30×10-4S/cmであった。
また、得られたMoO3の表面を実施例1と同様にXPS装置で分析した結果、MoとOのピーク比は1:2.5であった。
ついで、実施例1と同様にして得られたパッシブ型有機ELディスプレイパネルは4.2Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができ、その際の発光効率は11.0cd/Aであった。表示された画像にムラは見られず非常に鮮明で、クロストークも見られなかった。
実施例1〜5において、正孔輸送層の上に有機発光層を印刷すると、ハジキ等を発生することなく均一に印刷することができた。
実施例1〜5における透過率、導電率、XPS分析値、駆動電圧および効率を以下の表にまとめる。
Figure 2009141077
比較例1
正孔輸送層として五酸化バナジウムV25を真空蒸着法により厚さ70nmに成膜したものを用い、酸化処理を行わなかった。その他の条件は実施例1と同様である。得られた正孔輸送層の透過率は79%(550nm)であり、導電率は4.10×10-2S/cmであった。また、得られたV25の表面を実施例1と同様にXPS装置で分析した結果、VとOのピーク比は2:3.7であった。
ついで、この正孔輸送層を用いて実施例1と同様にして得られたパッシブ型有機EL素子においては、4.2Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができたが、その際の発光効率は4.0cd/Aであった。また、リーク電流による発光漏れが確認された。実施例1と比較すると正孔輸送層内には酸素欠損が多く存在し、正孔の流れやすい膜になっていることが駆動電圧の低下から伺える。しかしながら、正孔過剰なため発光効率自体は低下しており、素子寿命が短時間になることを示唆している。また、得られた正孔輸送層は透過率が低く、光取り出しの部分でのロスも大きいことが示唆される。
比較例2
正孔輸送層として三酸化モリブデンMoO3を真空蒸着法により厚さ30nmに成膜したものを用い、酸化処理を行わなかった。その他の条件は実施例2と同様である。得られた正孔輸送層の透過率は85%(550nm)であり、導電率は1.60×10-3S/cmであった。また、得られたMoO3の表面を実施例2と同様にXPS装置で分析した結果、MoとOのピーク比は1:2.3であった。
ついで、実施例2と同様にして得られたパッシブ型有機EL素子は3.4Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができたが、その際の発光効率は5.0cd/Aであった。また、リーク電流による発光漏れが確認された。実施例2と比較すると正孔輸送層内には酸素欠損が多く存在し、正孔の流れやすい膜になっていることが駆動電圧の低下から伺える。しかしながら、正孔過剰なため発光効率自体は低下しており、素子寿命が短時間になることを示唆している。また、得られた正孔輸送層は透過率が低く、光取り出しの部分でのロスも大きい。
比較例3
正孔輸送層として三酸化モリブデンMoO3をスパッタ法により厚さ30nmに成膜したものを用い、酸化処理を行わなかった。その他の条件は実施例3と同様である。得られた正孔輸送層の透過率は91%(550nm)であり、導電率は9.90×10-4S/cmであった。また、得られたMoO3の表面を実施例3と同様にXPS装置で分析した結果、MoとOのピーク比は1:2.4であった。
ついで、実施例3と同様にして得られたパッシブ型有機EL素子においては、4.1Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができ、その際の発光効率は10.0cd/Aであった。この場合、リーク電流による発光漏れなどは確認されなかったが、実施例3と比較すると正孔輸送層の透過率が低下しており、このため光の取り出し部分でのロスが大きい。
比較例4
正孔輸送層として三酸化モリブデンMoO3をマスクを用いて真空蒸着法により厚さ30nmにパターニング成膜したもの(図2を参照)を用い、酸化処理を行わなかった。その他の条件は実施例4と同様である。得られた正孔輸送層の透過率は85%(550nm)であり、導電率は1.60×10-3S/cmであった。また、得られたMoO3の表面を実施例4と同様にXPS装置で分析した結果、MoとOのピーク比は1:2.3であった。
ついで、実施例4と同様にして得られたパッシブ型有機EL素子において、3.3Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができ、その際の発光効率は7.2cd/Aであった。正孔輸送層を各画素毎にパターニングしているため発光漏れは発生せず、全面に正孔輸送層を設けている比較例2と比べると駆動電圧や発光効率も改善されているが、実施例4と比較すると透過率低下による輝度や効率ロスは否めない。
比較例5
正孔輸送層として三酸化モリブデンMoO3を真空蒸着法により厚さ30nmに成膜したものを用い、成膜後、UV処理を行わなかった。その他の条件は実施例5と同様である。
得られた正孔輸送層の透過率は85%(550nm)であり、導電率は1.60×10-3S/cmであった。また、得られたMoO3の表面を実施例5と同様にXPS装置で分析した結果、MoとOのピーク比は1:2.3であった。この三酸化モリブデンMoO3の上に有機発光層を印刷すると、ハジキが発生し印刷ムラができてしまった。
ついで、実施例5と同様にして得られたパッシブ型有機ELディスプレイパネルは3.4Vの駆動電圧で1000cd/m2の輝度の発光を得ることができ、その際の発光効率は5.0cd/Aであった。実施例5と比較すると画素内に発光ムラがあり、またクロストークが生じてしまった。
比較例1〜5における透過率、導電率、XPS分析値、駆動電圧および効率を上記の表にまとめて併記する。
本発明の有機EL素子構造の一例を示す断面図。 本発明の有機EL素子の構造の他の例を示す断面図。 本発明の有機EL素子の製造の際に用いる凸版印刷装置の模式図。
符号の説明
101,201…透光性基板
102,202…透明導電層
103,203…発光媒体層
103a,203a…無機酸化物の正孔輸送層
103b,203b…有機発光層
104,204…対向電極
105,205…絶縁性隔壁
301…インクタンク
302…インキチャンバー
303…アニックスロール
304…インキ
305…印刷用凸版
306…版胴
307…基板固定台
308…被印刷基板

Claims (15)

  1. 第一電極と、前記第一電極に対向する第二電極と、前記電極間に設けられたキャリア輸送層および有機発光層を含む発光媒体層とを備えた有機EL素子において、前記キャリア輸送層は、成膜した後に酸化処理を行うことで得られた無機酸化物層であることを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記キャリア輸送層が正孔輸送層であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記酸化処理が酸素プラズマ処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子。
  4. 前記酸化処理が熱酸化処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子。
  5. 前記酸化処理がUV処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子。
  6. 前記無機酸化物が遷移金属酸化物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機EL素子。
  7. 前記遷移金属酸化物が酸化モリブデンであることを特徴とする請求項6に記載の有機EL素子。
  8. 前記遷移金属酸化物が酸化バナジウムであることを特徴とする請求項6に記載の有機EL素子。
  9. 前記第一電極はパターニングされており、パターニングされた電極間に、隣り合うパターンの端部を覆うように絶縁性隔壁を具備することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機EL素子。
  10. 前記無機酸化物が前記絶縁性隔壁間に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の有機EL素子。
  11. 前記無機酸化物が前記絶縁性隔壁間および前記絶縁性隔壁上に連続して設けられていることを特徴とする請求項9に記載の有機EL素子。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の有機EL素子の製造方法であって、前記キャリア輸送層として無機酸化物層を成膜する工程と、前記無機酸化物層を酸化処理する工程とを含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  13. 請求項12に記載の有機EL素子の製造方法であって、前記無機酸化物層を酸化処理する工程の後に、前記発光媒体層を湿式成膜法で成膜する工程を含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  14. 前記湿式成膜法が、印刷法であることを特徴とする請求項13に記載の有機EL素子の製造方法。
  15. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の有機EL素子を備えたことを特徴とする表示装置。
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