JP2009140975A - 半導体発光装置およびそれを用いる照明装置ならびに半導体発光装置の製造方法 - Google Patents

半導体発光装置およびそれを用いる照明装置ならびに半導体発光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】LEDをドーム状の波長変換部材に内包し、前記LEDから放射された光を所望の波長に変換して出射することで白色光源を実現する半導体発光装置において、波長の短い励起光を使用して演色性を向上しても、照明用途での寿命を満足できるようにする。
【解決手段】波長変換部材3に、半導体層中に1または複数の発光層を有して成るナノコラム4を、透明な保持部材5に含有して成るものを用いる。したがって、ナノコラム4は、励起光を発生するLED2と同様な半導体から成り、また保持部材5はシリコーン樹脂や水ガラスなどの透明絶縁物から成り、共に高温に耐え、しかもLED2が紫外光等の短波長の励起光を発生しても、それによる劣化も少ない。これによって、短波長の励起光を使用することで演色性を向上しても、照明用途での寿命を満足できる。また、ナノコラムを用いる半導体発光装置において、電極形成工程の困難さを回避することもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子を波長変換部材に内包し、前記半導体発光素子から放射された光を所望の波長に変換して出射するようにした半導体発光装置およびそれを用いる照明装置ならびに半導体発光装置の製造方法に関する。
照明装置などに使用可能なように、半導体発光素子をドーム状の波長変換部材に内包し、前記半導体発光素子から放射された光を所望の波長に変換して出射するようにした典型的な従来技術の半導体発光装置は、たとえば特許文献1で示されている。その従来技術によれば、砲弾型の発光ダイオードに蛍光物質を含有する透光性被覆材を被せることで、発光ダイオードの発光色を所望の色に変換させている。
特開平11−87784号公報
上述の従来技術では、蛍光物質で波長変換を行っている。現在商品化されているそのような蛍光物質での波長変換を用いる白色光源では、寿命が、たとえば青色光を使用し、70%程度の出力で、40000時間とされている。しかしながら、演色性を考えると(より白色光に近付けたり、所望の波長を得たりするために)、発光素子により短い波長を使用することが望まれる。ところが、有機の蛍光物質を強い紫外線に当ててしまうと、一気に劣化が進み、照明用途での寿命を満足するものはない。
本発明の目的は、演色性を向上することができる半導体発光装置およびそれを用いる照明装置ならびに半導体発光装置の製造方法を提供することである。
本発明の半導体発光装置は、半導体発光素子を波長変換部材に内包し、前記半導体発光素子から放射された光を所望の波長に変換して出射するようにした半導体発光装置において、前記波長変換部材は、半導体層中に1または複数の発光層を有して成る柱状結晶構造体を、透明な保持部材に含有して成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、白色光源などの半導体発光装置を実現するために、発光ダイオードなどの半導体発光素子をドーム状等の波長変換部材に内包し、前記半導体発光素子から放射された光を所望の波長に変換して出射するようにした半導体発光装置において、前記波長変換部材に、半導体層中に1または複数の発光層を有して成る柱状結晶構造体を、透明な保持部材に含有して成るものを用いる。
したがって、前記柱状結晶構造体は、励起光を発生する半導体発光素子と同様な半導体から成り、また保持部材も、SOG、SiO、もしくはエポキシ樹脂、好ましくはシリコーン樹脂やガラス(水ガラス)などの透明絶縁物から成り、どちらも半導体発光素子の高温に耐え、しかも半導体発光素子が紫外光等の波長の短い励起光を発生しても、それによる劣化も少ない。これによって、前記波長の短い励起光を使用することで演色性を向上しても、照明用途での寿命を満足することができる。
また、本発明の半導体発光装置は、柱状結晶構造体を用いる半導体発光装置において、前記柱状結晶構造体は、半導体層中に1または複数の発光層を有して、成長基板から分離されており、前記柱状結晶構造体を保持し、透明な部材から成る保持部材と、前記柱状結晶構造体を含有する保持部材によって外囲され、前記柱状結晶構造体内のキャリアを励起し、波長変換部材として機能させる半導体発光素子とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、ナノコラムやナノロッドなどと称されるナノスケールの柱状結晶構造体を用いる半導体発光装置において、従来のように前記柱状結晶構造体の長手方向の両側に電極を設け、p型層、活性層、n型層に電流を流して発光させるのではなく、本発明では、前記柱状結晶構造体をシリコンなどの成長基板から分離し、透明な保持部材中に含有させて、半導体発光素子に被せて波長変換部材として使用する。
したがって、前記半導体発光素子によって柱状結晶構造体内のキャリアを励起させ、前記半導体発光素子の発光波長とは異なる波長の光に変換して出力することができる。これによって、柱状結晶構造体に電極を形成する工程を無くし、ナノコラムLEDの電極形成工程の困難さを回避することができる。また、柱状結晶構造体の直径については100μm程度でも充分効果を発揮し、直径3nm以下という制限は一切必要ないので、量子ドットのような製造が困難で高コストな技術を用いる必要はない。こうして、安価で安定的に製造可能な半導体発光装置を実現することができる。
また、前記柱状結晶構造体は、励起光を発生する半導体発光素子と同様な半導体から成り、また保持部材も、SOG、SiO、もしくはエポキシ樹脂、好ましくはシリコーン樹脂やガラス(水ガラス)などの透明絶縁物から成り、どちらも半導体発光素子の高温に耐え、しかも半導体発光素子が紫外光等の波長の短い励起光を発生しても、それによる劣化も少ない。これによって、前記波長の短い励起光を使用することで演色性を向上しても、照明用途での寿命を満足することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置では、前記半導体発光素子は、発光ダイオードまたは半導体レーザであり、その発光波長は、青または紫外であることを特徴とする。
上記の構成によれば、現在、III族窒化物による発光ダイオードまたは半導体レーザは他の波長に比べて高効率のものが得られており、効率の高い励起波長は青色である。この励起源と、それによって励起され、緑および赤の波長を発光する前記柱状結晶構造体とを組合わせることによって、前記演色性に加えて、高効率な白色光源を得ることができ、照明分野では極めて有効な光源となる。
また、本発明の半導体発光装置では、前記柱状結晶構造体は、前記発光層を単一極性の前記半導体層で挟んだ構造であることを特徴とする。
上記の構成によれば、前述のように柱状結晶構造体は半導体発光素子からの光によって励起されるので、通常の柱状結晶構造体のようにp,nの異なる導電形式の半導体層で発光層を挟む必要はなく、半導体層を単一極性とすることができる。
したがって、ダブルヘテロ構造の多重量子井戸構造などの発光層を、1本の柱状結晶構造体に、複数、容易に作製することができ、発光効率を上げることができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置では、前記半導体層はn型であることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記半導体層の単一極性をn型とすることで、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体を用いる場合に、p型よりも励起されたキャリアの寿命が長く、したがって発光層へ拡散するキャリア数も多くなり、発光効率を上げることができる。
また、本発明の半導体発光装置では、前記柱状結晶構造体は、III−V族化合物半導体またはII−VI族化合物半導体から成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、現在、前記III−V族化合物半導体またはII−VI族化合物半導体は、紫外から赤外まで幅広い波長域で発光が得られており、これらの技術は本発明の柱状結晶構造体にもすぐに応用することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置では、前記柱状結晶構造体は、前記発光層のバンドギャップエネルギーを複数種類有することを特徴とする。
上記の構成によれば、前述のように柱状結晶構造体は半導体発光素子からの光によって励起されるので、1本の柱状結晶構造体に複数種類のバンドギャップエネルギーを有する発光層が形成され、或いは、単一の波長の光を発生する1または複数の発光層を有する柱状結晶構造体を複数種類組合わせることで、半導体発光素子からの単一の波長の励起光から、複数種類の波長の光を得ることができる。
したがって、前記発光層のバンドギャップエネルギーを、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の発光波長が得られるように設定しておき、これらを透明な保持部材に含有する割合を調整することで、白を含むあらゆる色を発光させることが可能になる。照明分野では色味は重要な仕様の一つであり、これを自由にデザインすることが可能になる。
また、本発明の照明装置は、前記の半導体発光装置を用いることを特徴とする。
上記の構成によれば、高演色性で長寿命な照明装置を実現することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置の製造方法は、柱状結晶構造体を用いる半導体発光装置の製造方法において、成長基板上に前記柱状結晶構造体群を形成する工程と、前記柱状結晶構造体群から前記成長基板を剥離して柱状結晶構造体を取り出す工程と、取り出した柱状構造結晶体を透明な保持部材に含有させる工程と、励起用の半導体発光素子が実装された基板と型枠との間に、前記半導体発光素子を封止するように前記柱状構造結晶体を含有する保持部材を流し込み、該柱状構造結晶体を含有する保持部材を波長変換部材としての形状に固化させる工程とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、ナノコラムやナノロッドなどと称されるナノスケールの柱状結晶構造体を成長基板上に成長させ、それを超音波振動などによって根元から折り、透明な保持部材中に分散させて、励起用の半導体発光素子が実装された基板と型枠との間に流し込み、固化させることで半導体発光装置が完成する。
こうして、波長変換を透明な保持部材中に分散させたナノコラムで行うことで、波長の短い励起光を使用することで演色性を向上することができるとともに、照明用途での寿命を満足することができる半導体発光装置を作製することができる。また、前記のようなナノコラムLEDの電極形成工程の困難さを回避しながら、安価で安定的に、半導体発光装置を製造することができる。
また、本発明の半導体発光装置の製造方法では、前記成長基板上に前記柱状結晶構造体群を形成する工程は、前記成長基板上に、化合物半導体材料に対するカタリスト材料層を成膜する工程と、前記カタリスト材料層を、前記柱状結晶構造体を成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングする工程と、前記パターニングによって残された前記カタリスト材料層から前記化合物半導体材料を取込ませ、該カタリスト材料層内で結合させて前記成長基板上に前記柱状結晶構造体群を結晶成長させる工程とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、たとえばシリコンなどの成長基板上に、前記の柱状結晶構造体を成長させるにあたって、Ga,N,In,Alなどの化合物半導体材料や、Mg,Siなどの添加物材料に対して、それらを溶解して取込み、かつ自身とは合成物を作らないNi,Cu,Fe,Auなどのカタリスト材料層を前記成長基板上に形成しておく。その後、前記カタリスト材料層を、前記柱状結晶構造体を成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングして、前記柱状結晶構造体を成長させる。
したがって、所望とする形状の柱状結晶構造体を多量に作成することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置の製造方法では、前記成長基板上に前記柱状結晶構造体群を形成する工程は、前記成長基板上に、前記柱状結晶構造体の種結晶となる種結晶層を成膜する工程と、前記種結晶層を、前記柱状結晶構造体を成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングする工程と、前記パターニングによって残された前記種結晶層上に、化合物半導体材料を吸着・結合させて該種結晶層上に前記柱状結晶構造体群を結晶成長させる工程とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、たとえばシリコンなどの成長基板上に、前記の柱状結晶構造体を成長させるにあたって、Ga,N,In,Alなどの化合物半導体材料や、Mg,Siなどの添加物材料に対して、それらの元素を吸着・結合させて前記柱状結晶構造体に成長させてゆくAlNなどを化合物種結晶層として前記成長基板上に形成しておく。その後、前記種結晶層を、前記柱状結晶構造体を成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングして、前記柱状結晶構造体を成長させる。
したがって、所望とする形状の柱状結晶構造体を多量に作成することができる。
本発明の半導体発光装置は、以上のように、白色光源などの半導体発光装置を実現するために、発光ダイオードなどの半導体発光素子をドーム状等の波長変換部材に内包し、前記半導体発光素子から放射された光を所望の波長に変換して出射するようにした半導体発光装置において、前記波長変換部材に、半導体層中に1または複数の発光層を有して成る柱状結晶構造体を、透明な保持部材に含有して成るものを用いる。
それゆえ、前記柱状結晶構造体は、励起光を発生する半導体発光素子と同様な半導体から成り、また保持部材も、SOG、SiO、もしくはエポキシ樹脂、好ましくはシリコーン樹脂やガラス(水ガラス)などの透明絶縁物から成り、どちらも半導体発光素子の高温に耐え、しかも半導体発光素子が紫外光等の波長の短い励起光を発生しても、それによる劣化も少ない。これによって、前記波長の短い励起光を使用することで演色性を向上しても、照明用途での寿命を満足することができる。
また、本発明の半導体発光装置は、以上のように、ナノコラムやナノロッドなどと称されるナノスケールの柱状結晶構造体を用いる半導体発光装置において、従来のように前記柱状結晶構造体の長手方向の両側に電極を設け、p型層、活性層、n型層に電流を流して発光させるのではなく、本発明では、前記柱状結晶構造体をシリコンなどの成長基板から分離し、透明な保持部材中に含有させて、半導体発光素子に被せて波長変換部材として使用する。
それゆえ、前記半導体発光素子によって柱状結晶構造体内のキャリアを励起させ、前記半導体発光素子の発光波長とは異なる波長の光に変換して出力することができる。これによって、柱状結晶構造体に電極を形成する工程を無くし、ナノコラムLEDの電極形成工程の困難さを回避することができる。また、柱状結晶構造体の直径については100μm程度でも充分効果を発揮し、直径3nm以下という制限は一切必要ないので、量子ドットのような製造が困難で高コストな技術を用いる必要はない。こうして、安価で安定的に製造可能な半導体発光装置を実現することができる。
また、励起光を発生する半導体発光素子と同様な半導体から成り、また保持部材も、SOG、SiO、もしくはエポキシ樹脂、好ましくはシリコーン樹脂やガラス(水ガラス)などの透明絶縁物から成り、どちらも半導体発光素子の高温に耐え、しかも半導体発光素子が紫外光等の波長の短い励起光を発生しても、それによる劣化も少ない。これによって、前記波長の短い励起光を使用することで演色性を向上しても、照明用途での寿命を満足することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置は、以上のように、現在、III族窒化物による発光ダイオードまたは半導体レーザは他の波長に比べて高効率のものが得られており、効率の高い励起波長は青色であることから、前記半導体発光素子を発光ダイオードまたは半導体レーザとし、その発光波長を青または紫外とする。
それゆえ、この励起源と、それによって励起され、緑および赤の波長を発光する前記柱状結晶構造体とを組合わせることによって、前記演色性に加えて、高効率な白色光源を得ることができ、照明分野では極めて有効な光源となる。
また、本発明の半導体発光装置は、以上のように、柱状結晶構造体は半導体発光素子からの光によって励起され、通常の柱状結晶構造体のようにp,nの異なる導電形式の半導体層で発光層を挟む必要はないので、半導体層を単一極性とする。
それゆえ、ダブルヘテロ構造の多重量子井戸構造などの発光層を、1本の柱状結晶構造体に、複数、容易に作製することができ、発光効率を上げることができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置は、以上のように、前記半導体層の単一極性を、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体を用いる場合に、p型よりも励起されたキャリアの寿命が長く、したがって発光層へ拡散するキャリア数も多くなるn型とする。
それゆえ、発光効率を上げることができる。
また、本発明の半導体発光装置は、以上のように、前記柱状結晶構造体を、III−V族化合物半導体またはII−VI族化合物半導体とする。
それゆえ、現在紫外から赤外まで幅広い波長域で発光が得られているので、すぐに応用することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置は、以上のように、柱状結晶構造体は半導体発光素子からの光によって励起されるので、1本の柱状結晶構造体に複数種類のバンドギャップエネルギーを有する発光層を形成し、或いは、単一の波長の光を発生する1または複数の発光層を有する柱状結晶構造体を複数種類組合わせることで、半導体発光素子からの単一の波長の励起光から、複数種類の波長の光を得る。
それゆえ、前記発光層のバンドギャップエネルギーを、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の発光波長が得られるように設定しておき、これらを透明な保持部材に含有する割合を調整することで、白を含むあらゆる色を発光させることが可能になり、照明分野では色味は重要な仕様の一つであることから、これを自由にデザインすることが可能になる。
また、本発明の照明装置は、以上のように、前記の半導体発光装置を用いる。
それゆえ、高演色性で長寿命な照明装置を実現することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置の製造方法は、以上のように、ナノコラムやナノロッドなどと称されるナノスケールの柱状結晶構造体を成長基板上に成長させ、それを超音波振動などによって根元から折り、透明な保持部材中に分散させて、励起用の半導体発光素子が実装された基板と型枠との間に流し込み、固化させることで半導体発光装置を完成させる。
それゆえ、波長変換を透明な保持部材中に分散させたナノコラムで行うことで、波長の短い励起光を使用することで演色性を向上することができるとともに、照明用途での寿命を満足することができる半導体発光装置を作製することができる。また、前記のようなナノコラムLEDの電極形成工程の困難さを回避しながら、安価で安定的に、半導体発光装置を製造することができる。
また、本発明の半導体発光装置の製造方法は、以上のように、成長基板上にカタリスト材料層を形成し、その後、前記カタリスト材料層を、前記柱状結晶構造体を成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングして、前記柱状結晶構造体を成長させる。
それゆえ、所望とする形状の柱状結晶構造体を多量に作成することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光装置の製造方法は、以上のように、成長基板上に化合物種結晶層を形成して、その後、前記種結晶層を、前記柱状結晶構造体を成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングして、前記柱状結晶構造体を成長させる。
それゆえ、所望とする形状の柱状結晶構造体を多量に作成することができる。
図1は、本発明の実施の一形態に係る半導体発光素子1の構造を示す模式的な断面図である。この半導体発光素子1は、大略的に、励起源としてLED2を用い、そのLED2を波長変換部材3に内包(気密に封止)して構成され、前記LED2から放射された光を所望の波長に変換して出射するようにした半導体発光装置であり、注目すべきは、前記波長変換部材3が、後述するように、半導体層中に1または複数の発光層4bを有して成る柱状結晶構造体(以下、ナノコラムと言う)4を、透明な保持部材5に含有して成ることである。
前記LED2は、基板6にダイボンドされ、LED2の上部にはp型電極のワイヤ7がワイヤボンドによってp型電極ボンディング部8と基板p電極9との間に接続されており、n型電極は基板6の電位であるアース電位になっている。そして、LED2の正電極から負電極へ、ワイヤ7,10を通じて電流を流すことで、該LED2を発光させ、その光を励起光としてナノコラム4内のキャリアを励起し、電子と正孔とを発生させ、これが発光層まで拡散して発光層で再結合して、発光層におけるバンドギャップに対応する波長の光が発光することで、所望の波長、たとえば白色光に波長変換して出力する。ナノコラム4の発光波長は励起源であるLED2の発光波長以下であり、ナノコラム4内部の光変換ロスを充分小さく、かつ後述するようにナノコラム4の本数を増加および/またはナノコラム4の1本当りの発光層の数を増加することによって、高効率の半導体発光素子を実現することができる。
図2は、前記ナノコラム4の作成方法を説明するための模式的な断面図である。先ず、図2(a)で示すように、成長基板であるSi基板11上に、ナノコラム4を、大量に植立するように成長させる。このナノコラム4の製造方法については、後に詳述する。これを、図2(b)で示すように、アルコール13を満たした容器14に入れ、容器14全体を超音波で振動させると、Si基板11からナノコラム4が剥れ(根元から折れ)、アルコール13中に散在する。
次に、図2(c)で示すように、アルコール13を蒸発させると、容器14の壁面14aにナノコラム4がへばり付く。続いて、この容器14に液体状の前記保持部材5の材料を入れて、再び超音波振動を与えると、図2(d)で示すように、容器14の壁面14aにへばり付いていたナノコラム4は撹拌されて再び保持部材5中に散在する。その後、励起用の前記LED2が実装された基板6と型枠との間に、前記LED2を封止するように前記ナノコラム4を含有する保持部材5を流し込み、該ナノコラム4を含有する保持部材5を波長変換部材3としての形状に固化させることで、図1で示すような半導体発光装置1が完成する。
図3および図4は、前記ナノコラム4の製造工程を模式的に示す断面図である。本実施の形態では、ナノコラム4の形成にあたっては、フォトリソグラフィが用いられるが、その形成方法は本方法に限定されるものではなく、たとえば電子ビーム露光などの方法を用いてもよいことは言うまでもない。また、本実施の形態では、ナノコラム4の成長は、有機金属気相成長(MOCVD)によって行うことを前提としているが、ナノコラム4の成長方法はこれに限定されるものではなく、分子線エピタキシー(MBE)やハイドライド気相成長(HVPE)法等を用いてもナノコラム4が作製可能である。以下、特に断らない限り、MOCVD装置を用いるものとする。
先ず、図3で示す例では、図3(a)で示すように、Si(111)から成る基板11上に、電子線蒸着によって、カタリスト材料層となるAu薄膜21が1nm蒸着される。次に、通常のリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いて、図3(b)で示すように、前記Au薄膜21が、直径100nmの島状に、適宜間隔を開けてパターニングされる。
続いて、これをMOCVD装置に入れて温度を620℃に設定し、この温度を保持しながら、ジメチルジンク(Zn(CH)とジメチルセレン(Se(CH)とを100Torrの圧力の水素ガスで搬送すると、図3(c)で示すように、ジンク(Zn)とセレン(Se)とはAu薄膜21の下のみに成長し、基板11上にはジンクセレン(ZnSe)の成長核が形成される。この温度を保持しながら、Au薄膜21の下にZnSe柱状結晶24a(口径は60〜100nm)を200nm成長させる。成長レートは約0.4μm/hourである。
次に、供給ガスをジメチルジンク(Zn(CH)とジメチルテルル(Te(CH)とに変え、成長温度も380℃に変えて、図3(d)で示すように、ZnSe柱状結晶24a上にジンクテルル(ZnTe)柱状結晶24bを厚み5nm成長させ、これを量子井戸とする。バリア層としてはジンクセレン(ZnSe)柱状結晶24cを20nm成長させる。上記工程を40回繰返すことで、ジンクセレン(ZnSe)とジンクテルル(ZnTe)とが交互に40層形成された長さ2μmnの柱状結晶アレイ24が形成される(図3(d)では、図面の簡略化のために、前記ZnTe柱状結晶24bは4層である)。
こうしてナノコラム24の植立された基板11に、前記図2で示す処理を行うことで、ナノコラム24を切出し、前記ナノコラム4として使用することができる。図3で作成され、切出したナノコラム24を図5で示す。ここで、ZnSe柱状結晶24a,24cのバンドギャップは2.82eV(波長換算440nm)で、ZnTe柱状結晶24bのバンドギャップは2.39eV(波長換算519nm)であるから、前記LED2に、たとえば励起波長430nmの青色LEDを使用して励起させることで、前記波長変換部材3は、波長519nmの緑色光に変換することができる。さらに上記ZnTe柱状結晶24bに酸素原子(O)をドープしてZnTe:O柱状結晶とすることで、Oが不純物発光センターとなって赤色光への変換を実現できる。さらにまた、それらにLED2からのそのままの青色光を含めることで、白色光を得ることができる。
さらにもう一例を挙げると、上記と同様の製造方法で、ZnSe柱状結晶24a,24cの代りに、ジンクセレンテルル(ZnSeTe)を母体とする柱状結晶を作成することができる。ここで、ZnSeTeのバンドギャップを2.58eV(波長換算480nm)とすることで、励起波長480nmの青色LEDで励起することができ、発光層には前記ZnTe柱状結晶24bまたはZnTe:O柱状結晶2を用いるとして、ジンクセレン(ZnSe)をバリア層として用いたものよりストークスロスをより小さくし、さらに効率の良い白色光源を得ることができる。
また、図4で示す例では、図4(a)で示すように、Si(111)から成る基板11上に、MBE成長によって、種結晶層となるAlN膜31が50nm蒸着される。具体的には、このMBE装置はAlのKセル(以下Alセルと呼ぶ)と、N源から不活性なNを活性化して導入できるRFプラズマセル(以下Nプラズマセルと呼ぶ)とを、少なくとも備えている。そして、最初にSi(111)基板11を真空中で1000℃にて10分間アニールし、その後Si(111)基板11を800℃まで冷却する。次いで、真空度が7×10−7Torrになるように設定し、Alの分子線を飛ばしつつ、Nプラズマセルのヒーター電源を400WにしてこのセルにNガスを0.5sccmの流量で供給する。この時、Si(111)基板11表面が間違って窒化されないように、Nプラズマセルのシャッターを開ける10秒前にAlセルを開ける。この状態で、Al分子線とNプラズマ分子線とをSi(111)基板11に5分間照射すると、上述のようにSi(111)基板11上にAlN薄膜31が50nm成長する。次に、通常のリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いて、図4(b)で示すように、前記AlN膜31が、直径100nmの島状に、適宜間隔を開けてパターニングされる。
続いて、これをMOCVD装置に入れて温度を800℃に設定し、Ga/Nフラックス比を1よりはるかに小さな値、たとえば1/1000にして供給すると、AlN薄膜31表面にはGaとNが吸着する。この吸着したGaとNとはAlN薄膜31上で互いに結合して、GaN単結晶を形成する。この吸着したGaN単結晶はAlN薄膜31を種結晶として垂直方向に成長し、図4(c)で示すように、AlN薄膜31上にのみGaN柱状結晶34が成長する。このGaN柱状結晶34の成長時に、図4(d)で示すように、最初にSiをドーピング、もしくはノンドープとすることによってn型層34aにし、その後、InをドープしたInGaN層とノンドープのGaN層とを4層積層させて活性層34bを形成する。その後、再びSiをドーピング、もしくはノンドープとすることによってn型層34cを形成する。こうしてナノコラム34の植立された基板11に、前記図2で示す処理を行うことで、ナノコラム34を切出し、前記ナノコラム4として使用することができる。
なお、基板11はシリコン(Si)に限らず、サファイア、炭化珪素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、酸化シリコン(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)等が使用されてもよい。また、ナノコラム4の結晶も、GaNやZnSeに限らず、その他の材料についても当てはまることは言うまでもない。
ただし、化合物半導体材料および添加物材料ならびに前記カタリスト材料層は、カタリスト材料層が化合物半導体材料および添加物材料を溶解して取込み、かつそれらが合成物を作らない材料に選ばれる必要がある。たとえば、カタリスト材料層としては、Ni,Cu,Fe,Auなどであり、化合物半導体材料としては、Ga,N,In,Alなどであり、添加物材料としては、Mg,Siなどである。また、カタリスト材料層の薄膜は、材料を取込むカタリスト材料層としての機能を発揮することができる厚さ、たとえば数原子層から、取込んだ材料が拡散することができる厚さ、たとえば20nmに形成され、好ましくは1〜5nmである。
このようにして、所望とする形状のナノコラム4を多量に作成することができる。そして、カタリスト材料層となるAu薄膜21または種結晶層となるAlN薄膜31を、成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングしておくことで、それぞれの発光波長などを調整することができる。また、前記ZnTe柱状結晶24bや活性層34bの組成が相互に異なるように作成したナノコラム24,34を、前記容器14中で複数種類混合することで、また前記ZnTe柱状結晶24bの場合には1本で複数の組成に形成しておくことでも、前述のように白色光等、任意の演色特性を得ることができる。照明分野では色味は重要な仕様の一つであり、このようにして、これを自由にデザインすることが可能になる。
本実施の形態では、励起光源としてLED2を用いたが、励起光源としてレーザを用いても上記の半導体発光素子1を実現できることは明らかである。このように構成された半導体発光素子1を1または複数組基体に取付け、電源やその制御装置に、必要に応じて安定器や昇降圧のための構成なども前記基体に取付け、適宜導光部材や意匠でカバーされて照明装置が完成する。
以上のように本実施の形態の半導体発光装置1は、LED2をドーム状の波長変換部材3に内包し、前記LED2から放射された光を所望の波長に変換して出射するようにした半導体発光装置において、前記波長変換部材3を、半導体層中に1または複数の発光層(ZnTe柱状結晶24b、活性層34b)を有するナノコラム24,34を、透明な保持部材5に含有させて形成する。そして、前記ナノコラム24,34が、励起光を発生するLED2と同様な半導体から成り、さらに保持部材5も、SOG、SiO、もしくはエポキシ樹脂、好ましくはシリコーン樹脂やガラス(水ガラス)などの透明絶縁物から成り、どちらも高温に耐え、しかもLED2が紫外光等の波長の短い励起光を発生しても、それによる劣化も少ない。これによって、前記波長の短い励起光を使用することで演色性を向上しても、照明用途での寿命を満足することができる。
また、本実施の形態の半導体発光装置1は、ナノコラム4を用いる半導体発光装置において、従来のようにナノコラムの長手方向の両側に電極を設け、p型層、活性層、n型層に電流を流して発光させるのではなく、前記ナノコラム4をシリコンなどの成長基板11から分離し、透明な保持部材5中に含有させて、LED2に被せて波長変換部材3として使用するので、ナノコラム4に電極を形成する工程を無くし、ナノコラムLEDの電極形成工程の困難さを回避することができる。また、ナノコラム4の直径については100μm程度でも充分効果を発揮し、たとえば直径3nm以下という制限は一切必要ないので、量子ドットのような製造が困難で高コストな技術を用いる必要はない。こうして、安価で安定的に製造可能な半導体発光装置を実現することができる。
さらにまた、本実施の形態の半導体発光装置1では、半導体発光素子をLEDまたは半導体レーザ(上述の例ではLED2)とし、その発光波長を、青または紫外(上述の例では青)としている。ここで、現在、III族窒化物による発光ダイオードまたは半導体レーザは他の波長に比べて高効率のものが得られており、効率の高い励起波長は青色である。したがって、このような励起源(LED2)と、それによって励起され、緑および赤の波長を発光する前記ナノコラム4とを組合わせることによって、前記演色性に加えて、高効率な白色光源を得ることができ、照明分野では極めて有効な光源となる。
また、本実施の形態の半導体発光装置1では、前述のようにナノコラム24,34はLED2からの光によって励起されるので、通常のナノコラムのようにp,nの異なる導電形式の半導体層で発光層を挟む必要はなく、前記発光層(ZnTe柱状結晶24b、活性層34b)を単一極性の半導体層(ZnSe柱状結晶24a,24c、n型層34a,34c)で挟んだ構造とするので、ダブルヘテロ構造の多重量子井戸構造などの発光層を、1本のナノコラム24,34内に、複数、容易に作製することができ、発光効率を上げることができる。
さらにまた、本実施の形態の半導体発光装置1では、前記半導体層(ZnSe柱状結晶24a,24c、n型層34a,34c)の単一極性をn型とするので、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体を用いる場合に、p型よりも励起されたキャリアの寿命が長く、したがって発光層(ZnTe柱状結晶24b、活性層34b)へ拡散するキャリア数も多くなり、発光効率を上げることができる。
ここで、前述の従来技術とは別に、特開2005−228936号公報では、サファイア基板上に、n型GaNバッファ層を形成した後、アレイ状に配列された多数の前記柱状結晶構造体(ナノコラム)を形成しており、そのGaNナノコラム間に、柱状結晶構造の保護等のために透明絶縁物層を埋め込んだ後、透明電極および電極パッドが成膜されて構成されている。特にGaNナノコラムは、n型GaNナノコラム、InGaN量子井戸、p型GaNナノコラムから構成されている。このナノコラムを用いれば、バルク結晶が有する貫通転位をほとんど無くすまでに低減することができ、前記貫通転位による非発光再結合が減少して、発光効率を向上している。
しかしながら、この従来技術では、基板上にナノコラムを形成した後、p型GaNナノコラム上に電極を形成しようとして、材料を蒸着すると、InGaN量子井戸を挟んで、前記p型GaNナノコラムとn型GaNナノコラムとが短絡してしまう可能性がある。このため、電極形成の前に、SOG、SiO、もしくはエポキシ樹脂などから成る前記透明絶縁物がナノコラムの間に埋め込まれている。しかしながら、それらの絶縁物を、100nm程度というごく僅かなナノコラムアレイの間隙に、均一かつ所望の深さまで埋め込むのは極めて困難である。具体的にこの従来技術では、直径70nm、高さ1μm程度のナノコラムを作製しているが、間隙のアスペクト比(深さ/直径)は10を超える値になる。これをCVDなどを用いて完全に埋めるのは極めて困難であり、この従来技術では液体状にしたものをスピンコーティングして透明絶縁層を形成しているが、表面張力が働いて上手く間隙中に入れ込むことは困難である。
また、特開2006−104411号公報のように柱状結晶構造体を従来の蛍光体の代替として用いるものもある。しかしながら、この従来技術は、柱状結晶の直径が3nm以下、発光領域の長さが3nm以下という構成であり、形状は柱状結晶構造体を用いているものの、本質的には量子ドットと呼ぶべきものである。すなわちこの従来技術の意味するところは、本来は直径3nm、長さ3nmの量子サイズ効果を有する量子ドットのみを発光素子として作製したいのだが、それそのものだけを作製できないために柱状結晶構造体を利用してその中に量子ドットを実現したものである。しかしながら、それでも直径3nmの柱状結晶構造を作製するのは非常に困難であり、製造コストも高価にならざるを得ず、たとえ量産したとしても非常に高価で、一般照明に用いることはできない。
ここで、量子ドットは1次元量子井戸を形成し、ナノコラムの量子井戸は2次元量子井戸であるということで異なる。一般的に、キャリアの波動関数の閉じ込めという意味では、1次元の方が優れていると考えられており、すなわちキャリアが同じ場所に閉じ込められると、再結合する確率がより高くなり、発光効率が上がると考えられる。したがって、単純に理論的に再結合効率を考えれば、量子ドットの方が高いと言えるかもしれない。しかしながら、工業製品として考えると、プロセスが複雑で、コストが高くなる点が決定的にマイナスである。詳しくは、本発明のようなナノコラム蛍光体でも、実用化しようとすると擬集の問題など難しい問題が存在するのに対して、量子ドットでは、上記のような直径3nmのコラムの成長をどうするのかというより大きな難問がある。したがって、上記従来技術は、アイデアとしては不可能ではないかも知れないが、実用化という意味では、ナノコラムの比ではない。
本発明の実施の一形態に係る半導体発光素子の構造を示す模式的な断面図である。 本発明の実施の一形態に係るナノコラムの作成方法を説明するための模式的な断面図である。 ナノコラムの製造工程の一例を模式的に示す断面図である。 ナノコラムの製造工程の他の例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施一形態のナノコラムの側面図である。
符号の説明
1 半導体発光素子
2 LED
3 波長変換部材
4,24,34 ナノコラム
5 保持部材
6 基板
7,10 ワイヤ
11 Si基板
14 容器
21 Au薄膜
24a,24c ZnSe柱状結晶
24b ZnTe柱状結晶
31 AlN膜
34a,34c n型層
34b 活性層

Claims (11)

  1. 半導体発光素子を波長変換部材に内包し、前記半導体発光素子から放射された光を所望の波長に変換して出射するようにした半導体発光装置において、
    前記波長変換部材は、半導体層中に1または複数の発光層を有して成る柱状結晶構造体を、透明な保持部材に含有して成ることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 柱状結晶構造体を用いる半導体発光装置において、
    前記柱状結晶構造体は、半導体層中に1または複数の発光層を有して、成長基板から分離されており、
    前記柱状結晶構造体を保持し、透明な部材から成る保持部材と、
    前記柱状結晶構造体を含有する保持部材によって外囲され、前記柱状結晶構造体内のキャリアを励起し、波長変換部材として機能させる半導体発光素子とを含むことを特徴とする半導体発光装置。
  3. 前記半導体発光素子は、発光ダイオードまたは半導体レーザであり、その発光波長は、青または紫外であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体発光装置。
  4. 前記柱状結晶構造体は、前記発光層を単一極性の前記半導体層で挟んだ構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
  5. 前記半導体層はn型であることを特徴とする請求項4記載の半導体発光装置。
  6. 前記柱状結晶構造体は、III−V族化合物半導体またはII−VI族化合物半導体から成ることを特徴とする請求項3記載の半導体発光装置。
  7. 前記柱状結晶構造体は、前記発光層のバンドギャップエネルギーを複数種類有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
  8. 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体発光装置を用いることを特徴とする照明装置。
  9. 柱状結晶構造体を用いる半導体発光装置の製造方法において、
    成長基板上に前記柱状結晶構造体群を形成する工程と、
    前記柱状結晶構造体群から前記成長基板を剥離して柱状結晶構造体を取り出す工程と、
    取り出した柱状構造結晶体を透明な保持部材に含有させる工程と、
    励起用の半導体発光素子が実装された基板と型枠との間に、前記半導体発光素子を封止するように前記柱状構造結晶体を含有する保持部材を流し込み、該柱状構造結晶体を含有する保持部材を波長変換部材としての形状に固化させる工程とを含むことを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
  10. 前記成長基板上に前記柱状結晶構造体群を形成する工程は、
    前記成長基板上に、化合物半導体材料に対するカタリスト材料層を成膜する工程と、
    前記カタリスト材料層を、前記柱状結晶構造体を成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングする工程と、
    前記パターニングによって残された前記カタリスト材料層から前記化合物半導体材料を取込ませ、該カタリスト材料層内で結合させて前記成長基板上に前記柱状結晶構造体群を結晶成長させる工程とを含むことを特徴とする請求項9記載の半導体発光装置の製造方法。
  11. 前記成長基板上に前記柱状結晶構造体群を形成する工程は、
    前記成長基板上に、前記柱状結晶構造体の種結晶となる種結晶層を成膜する工程と、
    前記種結晶層を、前記柱状結晶構造体を成長させるべき柱径に対応した形状にパターニングする工程と、
    前記パターニングによって残された前記種結晶層上に、化合物半導体材料を吸着・結合させて該種結晶層上に前記柱状結晶構造体群を結晶成長させる工程とを含むことを特徴とする請求項9記載の半導体発光装置の製造方法。
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