JP2009140777A - 液体燃料の燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、窒素ボンベ等定期的に交換する必要のある機器を設置することなくパージを行い、高価な貴金属系のCO変成触媒の使用を不要にすることを目的とする。
【解決手段】原燃料タンク21と、脱硫器26,改質器バーナを有した改質器32,CO変成器33,CO除去器34,蒸気発生器30及び気化器29を備えた燃料処理システム22と、燃料電池スタック23と、冷却水・水処理系24と、空気供給系25とを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、前記燃料処理システムは、前記脱硫器出口に圧力制御弁を介装したラインを介して脱硫燃料を気相と液相に分離する加圧タンクを配置するとともに、この加圧タンクの気相部分と前記改質器を接続する,遮断弁を介装したパージラインを配置し、さらに減圧弁を介装したラインを介して前記加圧タンクの液相部分と接続する脱硫燃料タンクを配置したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】原燃料タンク21と、脱硫器26,改質器バーナを有した改質器32,CO変成器33,CO除去器34,蒸気発生器30及び気化器29を備えた燃料処理システム22と、燃料電池スタック23と、冷却水・水処理系24と、空気供給系25とを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、前記燃料処理システムは、前記脱硫器出口に圧力制御弁を介装したラインを介して脱硫燃料を気相と液相に分離する加圧タンクを配置するとともに、この加圧タンクの気相部分と前記改質器を接続する,遮断弁を介装したパージラインを配置し、さらに減圧弁を介装したラインを介して前記加圧タンクの液相部分と接続する脱硫燃料タンクを配置したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液体燃料の燃料電池システムに関する。
近年、省エネルギー、CO2排出量削減等への関心の高まりから、燃料電池発電装置が開発され、車載用、定置分散電源への適用が進んできている。これらの燃料電池発電システムは、燃料として、純水素を直接用いる場合や、都市ガス、プロパンガス等の気体燃料あるいは、メタノール、ガソリン、灯油等の液体燃料を改質し、水素を取り出して発電を行う。
一般的に、燃料電池システムには燃料処理システムあるいは、水素生成装置として組み込まれており、これらの原燃料を水素リッチなガスへ改質する改質器、水素リッチなガス中の一酸化炭素濃度を低下させるCO変成器、及びCO除去器から構成されている。
これら改質器、CO変成器、CO除去器の触媒は、触媒表面への凝縮水の付着や、酸素による酸化などにより特性が著しく劣化し、燃料電池システムの寿命を低下させる原因となっていた。そのため、停止時には窒素などの不活性ガスによるパージが行われていた。
最近は、窒素などの不活性ガスをボンベで設置することを不要とするために、水蒸気と原燃料ガスによるパージ方法(例えば特許文献1)、水蒸気と空気によるパージ方法(例えば特許文献2)などが提案されている。
図4は、従来の液体燃料の燃料電池システムのブロック構成図を示す。
燃料電池システムは、主に、原燃料タンク1と、燃料処理システム2と、燃料電池スタック3と、冷却水・水処理系4と、空気供給系5からなる。燃料処理システム2は、脱硫器6と、気化器7と、蒸気発生器8と、改質器バーナ9を供えた改質器10と、CO変成器11と、CO除去器12を備えている。原燃料は、原燃料タンク1からポンプ13により加圧され、脱硫器6へ供給される。改質器出口ライン14は、CO変成器11とCO除去器12を通り、燃料電池スタック3へ接続されている。
燃料電池システムは、主に、原燃料タンク1と、燃料処理システム2と、燃料電池スタック3と、冷却水・水処理系4と、空気供給系5からなる。燃料処理システム2は、脱硫器6と、気化器7と、蒸気発生器8と、改質器バーナ9を供えた改質器10と、CO変成器11と、CO除去器12を備えている。原燃料は、原燃料タンク1からポンプ13により加圧され、脱硫器6へ供給される。改質器出口ライン14は、CO変成器11とCO除去器12を通り、燃料電池スタック3へ接続されている。
燃料電池スタック3は、燃料極15と、空気極16と、冷却部17からなる。空気極16へは、空気供給系5から空気供給ブロワ18により空気が供給される。冷却部17は、冷却水・水処理系4との間を循環しており、空気極出口ガスが接続され、水の回収を行う。更に、蒸気発生器8への水供給ラインを持つ。なお、図中の符番19はポンプ、符番20a,20bは遮断弁を示す。
特開2003−282114号公報
特開2004−207149号公報
灯油などの常温において液体である原燃料を用いた燃料電池システムにおいては、停止後の温度低下により、燃料処理システム内において原燃料が凝縮するため、原燃料ガスによるパージは実施できない。また、空気によるパージを実施するためには、CO変成触媒として、酸化に対して比較的耐性がある高価な貴金属系触媒を使用する必要があるなどの課題があった。
本発明は、液体燃料を用いた燃料電池システムの停止時において、窒素ボンベなど定期的に交換する必要のある機器を設置することなくパージを行い、高価な貴金属系のCO変成触媒の使用が不要な液体燃料の燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の第1の様態による液体燃料の燃料電池システムは、原燃料タンクと、脱硫器,改質器バーナを有した改質器,CO変成器,CO除去器,蒸気発生器及び気化器を備えた燃料処理システムと、燃料電池スタックと、冷却水・水処理系と、空気供給系とを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、前記燃料処理システムは、前記脱硫器出口に圧力制御弁を介装したラインを介して脱硫燃料を気相と液相に分離する加圧タンクを配置するとともに、この加圧タンクの気相部分と前記改質器を接続する,遮断弁を介装したパージラインを配置し、さらに減圧弁を介装したラインを介して前記加圧タンクの液相部分と接続する脱硫燃料タンクを配置したことを特徴とする。
本発明の第2の様態による液体燃料の燃料電池システムは、原燃料タンクと、脱硫器,改質器バーナを有した改質器,CO変成器,CO除去器,蒸気発生器及び気化器を備えた燃料処理システムと、燃料電池スタックと、冷却水・水処理系と、空気供給系とを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、前記燃料処理システムは、前記脱硫器出口に圧力制御弁を介装したラインを介して脱硫燃料を気相と液相に分離する加圧タンクを配置するとともに、この加圧タンクの気相部分と前記改質器を接続する,第1の遮断弁を介装したラインを介してメタン貯留タンクを配置し、このメタン貯留タンクと前記改質器を接続する,第2の遮断弁を介装したパージラインを配置し、さらに減圧弁を介装したラインを介して前記加圧タンクの液相部分と接続する脱硫燃料タンクを配置したことを特徴とする。
本発明の第3の様態による液体燃料の燃料電池システムは、原燃料タンクと、脱硫器,改質器バーナを有した改質器,CO変成器,CO除去器,蒸気発生器及び気化器を備えた燃料処理システムと、燃料電池スタックと、冷却水・水処理系と、空気供給系とを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池スタックの空気極出口ガスを貯留する貯留タンクを備え、更にこの貯留タンク内の貯留ガスにより前記燃料処理システムをパージするパージラインを有することを特徴とする。
本発明によれば、液体燃料を用いた燃料電池システムの停止時において、窒素ボンベなど定期的に交換する必要のある機器を設置することなくパージを行い、高価な貴金属系のCO変成触媒の使用が不要な液体燃料の燃料電池システムが得られる。
以下、この発明の実施の形態に係る液体燃料の燃料電池システムについて詳細に説明する。
次に、本発明の具体的な実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)(請求項1対応)
図1を用いて本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムついて説明する。
燃料電池システムは、主に、原燃料タンク21と、燃料処理システム22と、燃料電池スタック23と、冷却水・水処理系24と、空気供給系25とからなる。
燃料処理システム22は、脱硫器26と、加圧タンク27、脱硫燃料タンク28、気化器29と、蒸気発生器30と、改質器バーナ31を備えた改質器32と、CO変成器33と、CO除去器34を備えている。改質器出口ラインは、CO変成器33とCO除去器34を通り、燃料電池スタック23へ接続されている。
次に、本発明の具体的な実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)(請求項1対応)
図1を用いて本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムついて説明する。
燃料電池システムは、主に、原燃料タンク21と、燃料処理システム22と、燃料電池スタック23と、冷却水・水処理系24と、空気供給系25とからなる。
燃料処理システム22は、脱硫器26と、加圧タンク27、脱硫燃料タンク28、気化器29と、蒸気発生器30と、改質器バーナ31を備えた改質器32と、CO変成器33と、CO除去器34を備えている。改質器出口ラインは、CO変成器33とCO除去器34を通り、燃料電池スタック23へ接続されている。
原燃料タンク21と脱硫器26は、ポンプ35aを介装したライン36aにより接続されている。これにより、原燃料タンク21から液体燃料がポンプ35aにより加圧され、脱硫器26へ供給される。脱硫器26と加圧タンク27は、所定の圧力以上で開動作する圧力制御弁37を介装したライン36bにより接続されている。加圧タンク27は所定の圧力まで加圧される。加圧タンク27の気相部と改質器32は、第1の遮断弁38aを介装したパージライン39により接続されている。加圧タンク27の液相部と脱硫燃料タンク28は、所定の圧力以上で開動作する減圧弁40を介装したライン36cにより接続されている。脱硫燃料タンク28と気化器29は、ポンプ35b,第2の遮断弁38bを介装したライン36dにより接続されている。これにより、脱硫燃料タンク28内の脱硫燃料は気化器29へ供給される。気化器29と蒸気発生器30は、第3の遮断弁38cを介装したライン36eにより接続されている。気化器29では蒸気発生器30で発生した水蒸気と脱硫燃料が混合され、液体燃料が気化され、改質器32へ導入される。
燃料電池スタック23は、燃料極41と、空気極42と、冷却部43を備えている。燃料極41の出口ラインは、改質器バーナ31へ導入されている。空気極42へは、空気供給系25から空気ブロワ44により空気が供給される。同時に、改質器バーナ31及びCO除去器34へも空気を供給している。冷却部43は、冷却水・水処理系24との間を循環しており、空気極出口ガスが接続され、水の回収を行う。更に、蒸気発生器30への水供給ラインを持つ。なお、図中の符番35c〜35eは夫々ポンプ、32aは改質触媒、符番33aはCO変性触媒、符番34aはCO除去触媒を示す。また、36fは原燃料タンク21と改質器バーナ31を結ぶライン、36hは空気ブロワ44と空気極42を結ぶライン、36iはCO変成器33とCO除去器34を結ぶラインと空気ブロワ44を結ぶライン、36jは空気ブロワ44と改質器バーナ31を結ぶラインを示す。
次に、上記構成の燃料電池システムの作用について説明する。
(1) 燃料電池起動時
燃料電池起動時は、燃料処理システム22を、バーナ、電気ヒータなどにより昇温し、改質触媒等の各触媒を適正な運転温度まで昇温し、昇温が完了した時点で原燃料を原燃料タンク21から脱硫器26に導入する。脱硫器26は、脱硫触媒の活性が高い反応温度、反応圧力で運用され、圧力調節弁37の出口において常温程度まで冷却されると、加圧タンク27内において、脱硫反応によって生じたメタンと、常温では液体である燃料へ分離することができる。
(1) 燃料電池起動時
燃料電池起動時は、燃料処理システム22を、バーナ、電気ヒータなどにより昇温し、改質触媒等の各触媒を適正な運転温度まで昇温し、昇温が完了した時点で原燃料を原燃料タンク21から脱硫器26に導入する。脱硫器26は、脱硫触媒の活性が高い反応温度、反応圧力で運用され、圧力調節弁37の出口において常温程度まで冷却されると、加圧タンク27内において、脱硫反応によって生じたメタンと、常温では液体である燃料へ分離することができる。
加圧タンク27の底面から脱硫燃料タンク28へは液体の燃料が送られ、メタンは加圧状態のまま加圧タンク27内にとどまる。脱硫燃料タンク28へ脱硫燃料が貯まった時点で、液体燃料を気化器29において水蒸気と混合して改質器32へ導入する。脱硫燃料は水蒸気改質され、水素リッチなガスとなる。改質ガス中の一酸化炭素は、CO変成器33及びCO除去器34を通して、一酸化炭素濃度を低下させて、燃料電池スタック23の燃料極41へ供給される。燃料電池スタック23では、改質ガス中の水素と空気極42に供給された空気中の酸素が電気化学反応により、直流電力と水が発生する。
直流電力は、図示しない電力変換装置により交流電力へ変換され、電力として利用される。燃料電池スタック23で消費されなかった水素は、燃料極出口ラインを通して、改質器バーナ31へ供給され、改質反応に必要な熱源として利用される。直流電力発生の電気化学反応時に発生する熱は、冷却部43を循環する冷却水を通して、冷却水・水処理系24において回収され、図示しない貯湯槽などに蓄えられ利用される。
(2) 燃料電池停止時
燃料電池停止時は、燃料ポンプを停止するとともに遮断弁38bを閉じ、脱硫燃料の供給を停止する。その後しばらくは、蒸気発生器30から発生する水蒸気の供給を続け、水蒸気によるパージを行う。パージ時間は燃料処理システム22内の燃料、及び改質ガスをパージするのに必要な量の水蒸気が流れる時間、好ましくは燃料処理システム22の容量の2倍〜3倍の量の水蒸気が流れる時間である。
燃料電池停止時は、燃料ポンプを停止するとともに遮断弁38bを閉じ、脱硫燃料の供給を停止する。その後しばらくは、蒸気発生器30から発生する水蒸気の供給を続け、水蒸気によるパージを行う。パージ時間は燃料処理システム22内の燃料、及び改質ガスをパージするのに必要な量の水蒸気が流れる時間、好ましくは燃料処理システム22の容量の2倍〜3倍の量の水蒸気が流れる時間である。
パージ完了後は、遮断弁38cを閉じて水蒸気の供給を停止する。このパージにより、停止時に未改質であった残燃料も改質され、水蒸気により燃料処理システム22から排出される。燃料電池停止後、改質器32、CO変成器33、CO除去器34の温度が徐々に低下する。しかし、改質触媒32aの温度がメタンの熱分解する温度より低下したところで遮断弁38aを開いて、パージライン39を通して燃料処理システム22をメタンによりパージし、燃料処理系内に存在する水蒸気を排出する。
このとき必要なメタン量は、燃料処理システム容量と同程度で充分であるが、好ましくは2倍程度である。このとき、メタンは加圧状態で加圧タンク27に存在している為、加圧タンク27の容量は燃料処理システム22に対しての5分の1以下程度の体積とすることが可能である。なお、このとき改質器32の下流に存在するCO変成触媒33aの温度及びCO除去触媒34aの温度は、停止後の水蒸気パージの結果温度が上昇しているため、メタンによるパージ開始前に水蒸気が凝縮する温度まで低下することは無い。
第1の実施形態によれば、燃料電池停止時に、脱硫器26で発生したメタンを用いて、燃料処理システム22をパージすることができ、酸素による触媒の酸化劣化を防止することができる。また、メタンによるパージを開始する時は、改質触媒32aによるメタンの熱分解温度以下であるため、改質触媒32aの炭素析出による改質特性の劣化を防止することができる。さらに、CO変成器33、CO除去器34の触媒温度が水蒸気の凝縮する温度以上でメタンによるパージを開始するため、水蒸気凝縮による触媒の劣化を防止することができる。
(第2の実施形態)(請求項2対応)
図2を用いて本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムついて説明する。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。
燃料電池システムは、第1の実施形態と同様、主に、原燃料タンク21と、燃料処理システム22と、燃料電池スタック23と、冷却水・水処理系24と、空気供給系25とからなるが、燃料処理システム22の構成が異なる。
図2を用いて本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムついて説明する。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。
燃料電池システムは、第1の実施形態と同様、主に、原燃料タンク21と、燃料処理システム22と、燃料電池スタック23と、冷却水・水処理系24と、空気供給系25とからなるが、燃料処理システム22の構成が異なる。
即ち、第2の実施形態の燃料電池システムは、第1の実施形態と比べ、燃料処理システム22において、加圧タンク27の気相部と改質器32を結ぶパージライン39が、加圧タンク27側から順に第4の遮断弁38d,メタン貯留タンク50及び第5の遮断弁38eを介装している点が異なる。
こうした構成の燃料電池システムにおいて、メタン貯留タンク50には所定の圧力以上のメタンが貯留され、燃料電池停止時に、改質触媒32aの温度がメタンの熱分解する温度より低下したところで遮断弁38eを開いて、パージライン39を通して燃料処理システムをメタンによりパージし、燃料処理系内に存在する水蒸気を排出する。
第2の実施形態によれば、燃料停止時に、脱硫器26で発生したメタンを用いて、燃料処理システム22をパージすることができ、酸素による触媒の酸化劣化及び水蒸気による特性劣化を防止することができる。また、加圧タンク27の液面位置によらず、一定のパージメタンを貯留することが可能であり、燃料処理系を確実にパージすることができる。
(第3の実施形態)(請求項3対応)
図3を用いて本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムついて説明する。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。
燃料電池システムは、第1の実施形態と同様、主に、原燃料タンク21と、燃料処理システム22と、燃料電池スタック23と、冷却水・水処理系24と、空気供給系25とからなる。
図3を用いて本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムついて説明する。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。
燃料電池システムは、第1の実施形態と同様、主に、原燃料タンク21と、燃料処理システム22と、燃料電池スタック23と、冷却水・水処理系24と、空気供給系25とからなる。
しかし、第3の実施形態の燃料電池システムは、第1の実施形態と比べ、燃料処理システム22及びその他の点で異なる。燃料処理システム22においては、脱硫器26と気化器29が遮断弁38bのみを介装したライン36dで接続されている点が異なる。更に、燃焼処理システム22以外では次の点が異なる。
図中の符番51は、冷却水・水処理系24の出口に設けられた三方弁を示す。また、符番52は空気供給系25の出口に設けられた三方弁を示す。両三方弁51,52は、第6の遮断弁38f、貯留タンク53及び第7の遮断弁38gを介装したライン36gにより接続されている。前記ライン36h,36i,36j、及び空気ブロワ44と改質器32を結ぶライン36kには、夫々第8の遮断弁38h,第9の遮断弁38i,第10の遮断弁38j,第11の遮断弁38kが介装されている。
こうした構成の燃料電池システムにおいて、空気極42の出口ラインは冷却水・水処理系24に接続され、空気極出口ガス中の水蒸気を凝縮して水を回収する。空気極出口ガスは、三方弁51により、排気、または遮断弁38fを介装したライン36gの貯留タンク52のどちらかへ導入される。三方弁52により、空気供給系25からの空気と、貯留タンク52からの空気極出口ガスとを切替えて空気ブロワ44へ供給する。空気ブロワ44により加圧された空気は、前記各ライン36h,36i,36j,36kに供給される。
次に、上記構成の燃料電池システムの作用について説明する。
(1) 燃料電池発電時
空気ブロワ44により加圧された空気は、遮断弁38jを介して改質器バーナ燃焼空気として改質器バーナ31と、遮断弁38iを介してCO除去器34の反応空気として、及び遮断弁38hを介して空気極42の反応空気として供給される。空気極42の出口ガスは、冷却水・水処理系24へ導入され、水蒸気を恐縮して水回収した後、三方弁51を介してシステム外へ排気される。
(1) 燃料電池発電時
空気ブロワ44により加圧された空気は、遮断弁38jを介して改質器バーナ燃焼空気として改質器バーナ31と、遮断弁38iを介してCO除去器34の反応空気として、及び遮断弁38hを介して空気極42の反応空気として供給される。空気極42の出口ガスは、冷却水・水処理系24へ導入され、水蒸気を恐縮して水回収した後、三方弁51を介してシステム外へ排気される。
(2) 燃料電池停止時
燃料電池停止後は改質器32が蒸気パージされ、改質器32内に残っている未反応燃料の改質反応が継続する。その結果、改質された水素リッチなガスは、CO変成器33及びCO除去器34を通ることによりCO濃度が低下し、燃料電池スタック23の燃料極41への供給が継続する。この状態で、遮断弁38hを開き、遮断弁38i,38jを閉じて、ブロワ44を運転して空気極42へ空気を導入する。セルスタック23は、図示しない電力変換装置や、負荷抵抗などにより発電を継続させ、燃料極41を流れる水素と、空気極42を流れる空気中の酸素を電気化学反応により消費させる。
燃料電池停止後は改質器32が蒸気パージされ、改質器32内に残っている未反応燃料の改質反応が継続する。その結果、改質された水素リッチなガスは、CO変成器33及びCO除去器34を通ることによりCO濃度が低下し、燃料電池スタック23の燃料極41への供給が継続する。この状態で、遮断弁38hを開き、遮断弁38i,38jを閉じて、ブロワ44を運転して空気極42へ空気を導入する。セルスタック23は、図示しない電力変換装置や、負荷抵抗などにより発電を継続させ、燃料極41を流れる水素と、空気極42を流れる空気中の酸素を電気化学反応により消費させる。
空気極42の出口ガスは、冷却水・水処理系24で水蒸気を凝縮させて水回収した後、三方弁51を貯留タンク53側へ流れる様に開くとともに、遮断弁38fを開き、空気極出口ガスを貯留タンク53へ貯留する。これにより、改質器内の未反応燃料が無くなるとともにセルスタック23での発電も停止する。その時点で、遮断弁38h,38fを閉じ、ブロワ44を停止し、三方弁52を空気供給系25から貯留タンク53側へ切替える。改質触媒32aの温度が所定の温度まで低下し、かつCO変性触媒33aの温度及びCO除去触媒34aの温度が水蒸気の凝縮する温度まで低下する前に遮断弁38k,38gを開き、貯留タンク53内の空気極出口ガスを燃料処理系へ導入する。
第3の実施形態によれば、空気極42で酸素が消費された低酸素濃度の空気極出口ガスを貯留タンク53に貯留し、水蒸気が燃料処理系内で凝縮する前に、前記低酸素濃度の空気極出口ガスによりパージすることが可能である。その結果、触媒の酸化劣化及び凝縮水による劣化を防止することが可能である。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
具体的には、上記第1,2の実施形態においては、加圧タンクとするために圧力調節弁及び減圧弁を用いたが、タンクを膨張式のタンクとして、ガス放出時は大気圧によりメタンがタンクから放出される方式としても良い。また、第3の実施形態において、三方弁51,52を用いたが、三方弁51(又は52)の代わりに遮断弁を2つ用い、切り替える方式としても効果は同じである。その他、本発明の燃料処理システムは、燃料電池スタックの方式によらず、O2とH2で発電する電池であれば適用が可能である。
具体的には、上記第1,2の実施形態においては、加圧タンクとするために圧力調節弁及び減圧弁を用いたが、タンクを膨張式のタンクとして、ガス放出時は大気圧によりメタンがタンクから放出される方式としても良い。また、第3の実施形態において、三方弁51,52を用いたが、三方弁51(又は52)の代わりに遮断弁を2つ用い、切り替える方式としても効果は同じである。その他、本発明の燃料処理システムは、燃料電池スタックの方式によらず、O2とH2で発電する電池であれば適用が可能である。
21…原燃料タンク、22…燃料処理システム、23…燃料電池スタック、24…冷却水・水処理系、25…空気供給系、26…脱硫器、27…加圧タンク、28…脱硫燃料タンク、29…気化器、30…蒸気発生器、31…改質器バーナ、32…改質器、33…CO変成器、34…CO除去器、35a〜35e…ポンプ、36a〜36k…ライン、37…圧力制御弁、38a〜38k…遮断弁、39…パージライン、41…燃料極、42…空気極、43…冷却部、44…空気ブロワ、50…メタン貯留タンク、51,52…三方弁、53…貯留タンク。
Claims (3)
- 原燃料タンクと、脱硫器,改質器バーナを有した改質器,CO変成器,CO除去器,蒸気発生器及び気化器を備えた燃料処理システムと、燃料電池スタックと、冷却水・水処理系と、空気供給系とを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、
前記燃料処理システムは、前記脱硫器出口に圧力制御弁を介装したラインを介して脱硫燃料を気相と液相に分離する加圧タンクを配置するとともに、この加圧タンクの気相部分と前記改質器を接続する,遮断弁を介装したパージラインを配置し、さらに減圧弁を介装したラインを介して前記加圧タンクの液相部分と接続する脱硫燃料タンクを配置したことを特徴とする液体燃料の燃料電池システム。 - 原燃料タンクと、脱硫器,改質器バーナを有した改質器,CO変成器,CO除去器,蒸気発生器及び気化器を備えた燃料処理システムと、燃料電池スタックと、冷却水・水処理系と、空気供給系とを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、
前記燃料処理システムは、前記脱硫器出口に圧力制御弁を介装したラインを介して脱硫燃料を気相と液相に分離する加圧タンクを配置するとともに、この加圧タンクの気相部分と前記改質器を接続する,第1の遮断弁を介装したラインを介してメタン貯留タンクを配置し、このメタン貯留タンクと前記改質器を接続する,第2の遮断弁を介装したパージラインを配置し、さらに減圧弁を介装したラインを介して前記加圧タンクの液相部分と接続する脱硫燃料タンクを配置したことを特徴とする液体燃料の燃料電池システム。 - 原燃料タンクと、脱硫器,改質器バーナを有した改質器,CO変成器,CO除去器,蒸気発生器及び気化器を備えた燃料処理システムと、燃料電池スタックと、冷却水・水処理系と、空気供給系とを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池スタックの空気極出口ガスを貯留する貯留タンクを備え、更にこの貯留タンク内の貯留ガスにより前記燃料処理システムをパージするパージラインを有することを特徴とする液体燃料の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007316393A JP2009140777A (ja) | 2007-12-06 | 2007-12-06 | 液体燃料の燃料電池システム |
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JP2007316393A JP2009140777A (ja) | 2007-12-06 | 2007-12-06 | 液体燃料の燃料電池システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103172020A (zh) * | 2011-12-20 | 2013-06-26 | 西安航天远征流体控制股份有限公司 | 用于转化炉金属烧嘴的冷却水系统 |
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2007
- 2007-12-06 JP JP2007316393A patent/JP2009140777A/ja not_active Withdrawn
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