JP2008207989A - Co変成装置、その方法、ならびに燃料電池システムおよびその運転制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発電処理を停止する際に、CO変成器142のCO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に、CO変成器142にドライガスを充填させてCO変成触媒近傍に存在する水分を除去させる。このため、COを変成する処理の停止時において、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となったときにCO変成触媒近傍に水分が存在することがないので、COを変成する処理を開始する際に水の凝縮温度から昇温させたとしても新たにCuOが生成されることがなく、水の凝縮温度よりも高い温度で還元させた際にCO変成触媒のCuが凝集することを防止できる。
【選択図】図1
Description
これら燃料電池システムとして、システムの起動・停止に際して、改質ガスなどをパージする構成が知られている(例えば、特許文献1ないし特許文献6参照)。
しかしながら、この特許文献1に記載のような空気をパージする構成では、350℃以下の温度でも空気中の酸素により改質触媒が徐々に失活するおそれがあり、改質特性が低下して、運転効率が低下するおそれがある。
しかしながら、この特許文献2に記載のような原料でパージする構成では、システム構成が複雑となり、制御も困難となるおそれがある。
しかしながら、この特許文献3に記載のような改質ガスでパージする構成では、再起動時にパージした改質ガスがそのまま排出されることとなり、例えば毎日のように停止させるシステムの場合には、パージに利用され排出される改質ガスの量も多大となり、エネルギ効率の観点から、より効率化が望まれる。さらには、触媒の酸化劣化やコーキングが生じ、活性低下を生じるおそれがある。
しかしながら、この特許文献4に記載の構成では、水素リッチガスおよび原料ガスを起動・停止の際に燃焼するので、エネルギ効率の観点から、より効率化が望まれる。また、空気でパージするので、約300℃以下でも空気中の酸素により触媒が失活するおそれがあり、処理特定が低下して運転効率が低下するおそれがある。さらには、触媒のコーキングによる活性低下を生じるおそれもある。
しかしながら、この特許文献5に記載のような水素ガスでパージする構成では、高価な水素吸蔵合金を用いる特別な構成および運転時・停止時の水素の吸蔵・放出のための圧力制御などの煩雑な制御が必要で、特に家庭用で利用するような場合では、利用の拡大のために小型かつ安価なシステム構成が必要である。
しかしながら、この特許文献6に記載のような改質ガスでパージする構成では、特許文献3と同様に、再起動時にパージした改質ガスがそのまま排出されることとなり、例えば毎日のように停止させるシステムの場合には、パージに利用され排出される改質ガスの量も多大となり、エネルギ効率の観点から、より効率化が望まれる。
しかしながら、この銅系触媒は、上述した特許文献1ないし特許文献6に記載のような従来の方法での起動・停止時に酸化還元が繰り返されることで、銅の凝集が進行し、CO変成処理の活性が低下するおそれがある。
具体的には、銅系のCO変成触媒を、水の凝縮温度よりも高い温度250℃で水蒸気雰囲気に晒して酸化させると、1価の酸化銅(Cu2O)が増加するとともに銅(Cu)が減少する。さらに、水の凝縮温度よりも高い温度で水蒸気雰囲気に水素を供給した水素水蒸気雰囲気に晒して還元させると、Cuが増加するとともにCu2Oが減少して、CuおよびCu2Oの比率が酸化前の状態に戻る。そして、この還元により生成されたCuは、酸化前と同様に凝集していないことを見いだした。
また、CO変成触媒を、凝縮した水が近傍に存在する状態で水の凝縮温度から昇温させて酸化させると、Cu2Oが増加するとともにCuが減少し、さらに2価の酸化銅(CuO)が新たに生成される。さらに、水の凝縮温度よりも高い温度で水素水蒸気雰囲気に晒して還元させると、Cuが増加するとともにCu2OおよびCuOが減少し、CuOがなくなり、かつ、CuおよびCu2Oの比率が酸化前の状態に戻るが、この還元により生成されたCuが酸化前と比べて凝集していることを見いだした。
つまり、CO変成触媒近傍に水分が存在している状態において、水の凝縮温度よりも高い温度で酸化還元が繰り返されたとしてもCuが凝集せず、水の凝縮温度から昇温させてCuOが生成された後に、水の凝縮温度よりも高い温度で還元させるとCuが凝集することを見いだした。
本発明は、このような知見により完成したものである。
この発明では、炭化水素原料を含有する原料ガスを改質処理して生成されたH2を主成分とする改質ガス中に残留するCOをCO2に変成する銅系のCO変成触媒が充填された変成容器でCOを変成する処理を停止する際に、制御装置により、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に変成容器内に存在する水分を除去させる。
このことにより、COを変成する処理の停止時において、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となったときにCO変成触媒近傍に水分が存在することがないので、例えばCOを変成する処理を開始する際に水の凝縮温度から昇温させたとしても新たにCuOが生成されることがなく、水の凝縮温度よりも高い温度で還元させた際にCO変成触媒のCuが凝集することがない。したがって、銅の凝集によるCO変成触媒の失活が抑制され、良好な一酸化炭素の変成処理が長期間安定して得られる。
この発明では、制御装置により、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に変成容器にドライガスを導入させて充填させる。
このことにより、変成容器に充填させたドライガスにて、CO変成触媒近傍の水分がより確実に除去される。したがって、銅の凝集によるCO変成触媒の失活がより確実に抑制され、より良好な一酸化炭素の変成処理が得られる。
この発明では、制御装置により、変成容器にドライガスを導入させる前に変成容器に水蒸気を導入させる。
このことにより、変成容器に充填された水蒸気にて、変成容器の冷却効率が高められ、CO変成触媒の迅速な冷却が得られる。したがって、ドライガスを導入するタイミングが早められ、効率的な運転制御が得られる。
この発明では、制御装置により、COの変成処理を開始する際に、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度よりも高くなるまで変成容器に水分を導入させない。
このことにより、COの変成処理開始時における水の凝縮温度以下の時に、水分が存在しない状態が確実に維持され、効率よく良好な活性が長期間安定して得られる。
この発明では、炭化水素原料を含有する原料ガスを改質処理して生成されたH2を主成分とする改質ガス中に残留するCOをCO2に変成する銅系のCO変成触媒でCOを変成する処理を停止する際に、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前にCO変成触媒近傍に存在する水分を除去させる。
このことにより、上述したように、銅の凝集によるCO変成触媒の失活が抑制され、良好な一酸化炭素の変成処理が長期間安定して得られる。
また、本発明に記載の燃料電池システムは、炭化水素原料を含有する原料ガスを水素ガス(H2)を主成分とする改質ガスに改質する改質手段と、この改質手段に接続され前記改質ガス中に残留する一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)に変成するCO変成触媒が前記改質ガスを流通可能に充填された変成容器と、酸素含有気体を供給する酸素含有気体供給手段と、前記変成容器内の前記CO変成触媒近傍に存在する水分を除去する水分除去手段と、前記変成容器に前記改質ガスを導入して前記COを変成する処理を停止する際に、前記CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に前記水分除去手段により前記変成容器内に存在する水分を除去させる制御装置と、を具備したことを特徴とする。
これらの発明では、制御装置により、水分除去手段を制御して、水素ガス(H2)を主成分とする改質ガス中に残留するCOをCO2に変成するCO変成触媒近傍の水分を除去させる。
このことにより、上述したように、銅の凝集によるCO変成触媒の失活が抑制され、良好な一酸化炭素の変成処理が長期間安定して得られ、改質処理の停止・開始と連動して制御可能となり、効率的で容易な運転制御が得られる。
この発明では、炭化水素原料を含有する原料ガスを改質手段によりH2を主成分とする改質ガスに改質し、この改質ガス中に残留するCOを銅系のCO変成触媒によりCO2に変成した後、燃料電池へ供給して発電させる燃料電池システムで、原料ガスを供給して燃料電池で発電させた後に発電を停止する際に、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前にCO変成触媒近傍の水分を除去させる。
このことにより、銅の凝集によるCO変成触媒の失活が抑制され、良好な一酸化炭素の変成処理が長期間安定して得られ、改質処理の停止・開始と連動して制御することも容易に可能で、連動した制御により、より効率的で容易な運転制御が得られる。
この発明では、燃料電池での発電を停止する際に、炭化水素原料の供給を停止して炭化水素原料との混合により原料ガスを生成する水蒸気を改質手段およびCO変成装置へ供給して冷却させる冷却工程を実施する。そして、冷却工程でCO変成触媒を冷却した後、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に水蒸気の供給を停止し、ドライガスを改質手段およびCO変成装置へ供給して充填するパージ工程を実施する。
このことにより、水蒸気の供給により改質手段やCO変成装置のCO変成触媒の迅速な冷却が得られ、迅速で効率よく稼働停止ができる。また、原料ガスを生成する水蒸気を冷却に利用するので、水蒸気の有効活用が図れる。
なお、本実施の形態では、炭化水素原料として灯油を利用する燃料電池システムの構成を例示するが、例えば灯油に限らず、軽油やナフサなどの各種液体燃料の他、例えば都市ガスやLPG(Liquefied Petroleum Gas)であるプロパンガスなどの気体燃料も対象とする各種燃料電池システムに利用できる。さらに、燃料電池に供給する燃料ガスを製造する製造装置などに適用できる。
図1は、本実施形態における燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。
図1において、100は、燃料電池システムで、この燃料電池システム100は、液体燃料を原料として水素を主成分とする燃料ガスに改質し、燃料電池170により発電させるシステムである。
この燃料電池システム100は、液体燃料供給手段110と、脱硫手段120と、気化手段130と、改質ユニット140と、酸素含有気体供給手段150と、燃料電池170と、水分除去手段としてのドライガス供給手段180と、水分除去手段を構成する循環手段190と、などを備えている。
液体燃料貯溜タンク111は、例えば灯油などの液体燃料111Aを流出可能に貯溜する。ここで、液体燃料111Aとしては、灯油に限らず、例えば軽油やナフサなど、各種液体燃料が利用できる。
液体燃料供給経路112は、液体燃料貯溜タンク111に接続され、液体燃料貯溜タンク111に貯溜する液体燃料111Aを流通させる。この液体燃料供給経路112は、液体燃料ポンプ112Aおよび燃料供給バルブ112Bを有し、一端が液体燃料貯溜タンク111に接続され他端が脱硫手段120に接続された燃料供給管112Cを備えている。そして、液体燃料供給経路112は、液体燃料ポンプ112Aの駆動により液体燃料貯溜タンク111に貯溜する液体燃料111Aを脱硫手段120へ流通させる。
なお、液体燃料供給手段110としては、液体燃料貯溜タンク111を備えた構成に限られるものではなく、例えば、別途設けられた液体燃料貯溜タンク111に接続されこの液体燃料貯溜タンク111に貯溜する液体燃料111Aを流通させる液体燃料供給経路112のみを備えた構成としてもよい。
脱硫器121は、液体燃料貯溜タンク111から液体燃料供給経路112を介して例えば約300[ml/時間]で供給される液体燃料111Aを、液相吸着法により液体燃料111A中に含有される硫黄化合物を吸着除去する脱硫処理を実施する。この脱硫器121は、図示しない、脱硫剤容器と、脱硫加熱手段と、などを備えている。脱硫剤容器は、内部に脱硫剤が充填された略円筒状に形成され、軸方向の一端に液体燃料供給経路112の燃料供給管112Cの他端が接続され液体燃料111Aが流入される図示しない流入口を有し、軸方向の他端にバッファタンクに接続され脱硫剤と接触して流通する液体燃料111Aを流出させる図示しない流出口を有している。そして、脱硫器121は、脱硫剤容器の軸方向が略鉛直方向に沿う状態で、かつ流入口が鉛直方向の下方に向けて開口するとともに流出口が鉛直方向の上方に向けて開口する状態に設置される。すなわち、脱硫器121は、脱硫剤容器の下部から液体燃料111Aが流入され、鉛直方向の上方に向けて流通しつつ上部から流出させる状態に設置される。脱硫加熱手段は、例えば脱硫剤容器の外面に螺旋状に配設されたシーズヒータなどの電気ヒータを備え、脱硫剤容器の外面側から流通する液体燃料111Aを例えば200℃程度に加熱して脱硫処理を促進させる。なお、脱硫器121の外面には、電気ヒータとともに脱硫剤容器の外面を被覆して断熱する断熱材が設けられる。また、電気ヒータは、螺旋状に配設する構成に限らず、例えば脱硫剤容器の長手方向に沿って折り返すように配設するなどしてもよい。
バッファタンクは、脱硫器121で脱硫処理された液体燃料111Aを一時的に貯溜するタンクである。バッファタンクには、貯溜する液体燃料111Aの液量を検出する液量センサが設けられている。この液量センサは、バッファタンクに所定量が貯溜される状態に、液体燃料供給経路112の液体燃料ポンプ112Aの駆動制御のために液量に関する信号を出力する。そして、このバッファタンクの下部には、脱硫燃料バルブ122Aおよび図示しない脱硫燃料ポンプを有した脱硫燃料経路122が接続され、貯溜する脱硫処理後の液体燃料111Aを気化手段130へ供給可能となっている。また、バッファタンクの上部には、気化した液体燃料111Aを排出、例えば改質ユニット140で燃焼される燃焼ガスとして供給させる図示しない燃焼ガス供給経路が接続されている。
気化器131は、脱硫燃料経路122に接続され液体燃料111Aが供給されるとともに、熱交換装置132に接続され熱交換装置132から水蒸気が供給される。そして、気化器131は、液体燃料111Aおよび水蒸気を適宜混合して気化、すなわち原料ガスである気化液体燃料を生成させる。この気化器131は、改質ユニット140に接続され、水蒸気が混合されて気化した液体燃料111Aである気化液体燃料を改質ユニット140へ供給する。
熱交換装置132は、改質ユニット140に接続され、改質ユニット140から排気される排ガスを冷却させるとともに排ガスと熱交換させる水から水蒸気を生成させ、生成した水蒸気を気化器131へ供給させる。具体的には、熱交換装置132には、純水133Aを貯溜する純水タンク133Bが搬送ポンプ133Cおよび搬送バルブ133Dを有した給水経路133を介して接続され、純水タンク133Bから純水133Aが供給される。この純水133Aが改質ユニット140からの排ガスと熱交換されて水蒸気として気化器131に供給される。なお、純水タンク133Bは、蒸留水などの不純物を含まない純水133Aを貯溜し、例えば水道水などが浄化されて適宜給水される構成が設けられていてもよい。
改質器141は、内部に図示しないニッケル触媒などの改質触媒および加熱装置としてのバーナ141Aを備えている。バーナ141Aには、液体燃料貯溜タンク111に接続され搬送ポンプ144Aを有し液体燃料貯溜タンク111に貯溜する液体燃料111Aを搬送する燃料搬送経路144が接続されている。また、バーナ141Aには、送気ブロワ145Aおよび送気バルブ145Bを有した送気経路145が接続され、送気ブロワ145Aの駆動により燃焼用空気が供給される。さらに、バーナ141Aには、詳細は後述する燃料電池170に接続され開閉バルブ146Aを有し燃料電池170から排出される流出物である燃料ガスを排出する燃料ガス供給経路146が接続されている。そして、バーナ141Aは、送気ブロワ145Aから供給される空気により、燃料搬送経路144を介して供給された液体燃料111Aおよび燃料ガス供給経路146を介して供給された燃料ガスを燃焼させ、改質器141に供給された気化液体燃料を水素リッチの燃料ガスに水蒸気改質する。このバーナ141Aの燃焼による高温の排ガスは、気化手段130の熱交換装置132に供給され、純水133Aとの熱交換により冷やされて外気中に排気される。
CO変成器142は、改質器141から流出する水素リッチの燃料ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)に変成する。このCO変成器142は、図示しない銅系のCO変成触媒、例えばCu−ZnO−Al2O3の触媒が充填されてCO変成層を形成する内部空間を有したCO変成容器を備えている。
CO選択酸化器143は、酸化ブロワ143Aが接続されて空気が供給される。そして、CO選択酸化器143は、供給される空気中の酸素により、CO変成器142で変成されずに残留するCOをCO2に酸化させ、燃料ガス中のCOを除去する。
なお、CO変成器142およびCO選択酸化器143は、改質器141と一体構成としてもよい。また、CO選択酸化器143の他、COを吸着除去するなどの装置を設けるなどしてもよい。
具体的には、酸素含有気体供給手段150は、ブロワ151と、一端がブロワ151に接続され他端が燃料電池170に接続された空気供給管152と、この空気供給管152に設けられた空気バルブ153と、を備えている。そして、ブロワ151の駆動により、空気供給管152を介して空気を燃料電池170へ供給する。
また、燃料ガス供給経路163は、燃料ガスバルブ163Aより上流側の位置で、バイパス経路165が接続されている。このバイパス経路165は、切替バルブ165Aを有し、燃料ガス供給経路146における開閉バルブ146Aより下流側に接続されている。そして、バイパス経路165は、燃料ガス供給経路163を流通する燃料ガスを、燃料ガス供給経路146を介して改質器141のバーナ141Aへ供給する。
そして、負極172側は、上述したように改質器141のバーナ141Aに燃料ガス供給経路146を介して接続され、余った水素分をバーナ141Aの燃料として供給する。また、正極171側には、分離器175が接続されている。この分離器175には、正極171側から反応に利用された空気が供給され、気相分の空気と液相分の水(純水133A)とに分離する。なお、分離した空気は、外気に排気される。そして、分離器175には、純水タンク133Bが接続され、分離した水(純水133A)を純水タンク133Bへ供給する。
また、燃料電池170には、冷却装置177が設けられている。この冷却装置177は、燃料電池170に付設された熱回収装置177Aが設けられている。この熱回収装置177Aには、冷却水循環ポンプ178Aおよび熱交換器178Bを備えた冷却水循環経路178を介して純水タンク133Bが接続されている。そして、冷却装置177は、冷却水循環ポンプ178Aの駆動により、熱回収装置177Aと純水タンク133Bとの間で冷却水となる純水133Aを冷却水循環経路178で循環させ、発電に伴って発熱する燃料電池170を冷却させるとともに熱を回収する。熱交換器178Bは、循環され熱回収装置177Aで熱を回収した純水133Aと、例えば水道水などと熱交換させる。この熱交換により温められた水道水は、例えばお風呂などの他の設備に直接供給されて有効利用される。なお、水道水との熱交換の他、熱交換により得られる熱から発電させるなど、他の設備などに有効利用してもよい。
ドライガスタンク181は、ドライガスである窒素ガス(N2)を流出可能に貯蔵する。
ドライガス供給経路182は、ドライガスタンク181に接続され、ドライガスタンク181に貯蔵されたドライガスを流通させ脱硫手段120の下流側に供給してパージさせる。具体的には、ドライガス供給経路182は、ドライガスバルブ182Aを有し、上流側がドライガスタンク181に接続されたドライガス供給管182Bを備えている。また、ドライガス供給管182Bの下流側は、第1供給管182Cおよび第2供給管182Dに分岐されている。そして、第1供給管182Cは、第1バルブ182C1を有し、下流端が脱硫手段120の下流側で気化手段130の気化器131より上流側、すなわち脱硫燃料経路122における脱硫燃料バルブ122Aより下流側に接続されている。また、第2供給管182Dは、第2バルブ182D1を有し、下流端が燃料ガス供給経路163における燃料ガスバルブ163Aより下流側に接続されている。さらに、第1供給管182Cには、第1バルブ182C1より下流側に位置して、第3供給管182Eが接続されている。この第3供給管182Eは、第3バルブ182E1を有し、燃料搬送経路144における搬送ポンプ144Aより下流側でバーナ141Aより上流側、特に搬送ポンプ144Aの駆動を停止して液体燃料111Aの供給を停止した際に燃料搬送経路144中に残留し改質器141の熱により液体燃料111Aが気化してしまう位置より上流側に接続されている。
循環経路191は、循環バルブ191Aを有し、一端が燃料電池170の負極172側に接続すなわち燃料ガス供給経路146における開閉バルブ146Aより上流側に接続され、他端が脱硫手段120より下流側に接続すなわちドライガス供給経路182の第1供給管182Cにおける第1バルブ182C1より上流側に接続され、燃料電池170の負極172から流出される流出物を脱硫手段120の下流側で気化器131より上流側へ供給させる。
貯溜手段192は、循環経路191に設けられ、燃料電池170の負極172から流出される流出物を貯溜する。この貯溜手段192には、気液分離手段192Aが設けられている。気液分離手段192Aは、負極172から循環経路191を流通し貯溜手段192に流入した流出物を気液分離する。具体的には、気液分離手段192Aは、貯溜手段192を構成する図示しない貯溜タンクに設けられ、流出物中の液相分である水(純水133A)のみを純水タンク133Bへ流過させる図示しないドレントラップと、流出物中の気相分のみを循環経路191の下流側へ流通させるベントトラップとを備えている。
循環ブロワ193は、循環経路191における貯溜手段192より下流側に設けられ、駆動により貯溜手段192に貯溜された気相分を脱硫手段120より下流側へ供給させる。
この制御装置は、液体燃料111Aの流量制御、脱硫器121の脱硫加熱手段の加熱条件である電気ヒータへ供給する電力制御、改質器141のバーナ141Aの燃焼制御、熱交換装置132で水蒸気を生成させるための純水133Aの供給量制御や温度管理、発電量の管理、ドライガスのパージ処理などを実施する。
ドライガスのパージ処理として、発電処理を停止する際には、水の凝縮温度まで下がる前にドライガスを少なくともCO変成器142に封入させて、CO変成触媒近傍の水分を除去する。ここで、CO変成触媒を、凝縮した水が近傍に存在する状態で水の凝縮温度から昇温させて酸化させると、CuOが増加するとともにCuが減少し、さらに2価の酸化銅(CuO)が新たに生成される。そして、水の凝縮温度よりも高い温度で還元させると、Cuが増加するとともにCu2OおよびCuOが減少し、CuOがなくなり、かつ、CuおよびCu2Oの比率が酸化前の状態に戻るが、この還元により生成されたCuが酸化前と比べて凝集してしまう。このことにより、水の凝縮温度まで下がる前に、CO変成器142にドライガスを導入させてCO変成触媒近傍から水分を除去させる。
このドライガスのパージとしては、詳細は後述するが、二段階でパージする構成を例示するが、冷却効率などを考慮して水蒸気でパージする場合には、この水蒸気パージの後に一回だけドライガスでパージする一段処理、さらには多段処理してもよい。また、水蒸気パージせず、単にドライガスでパージするのみとしてもよい。なお、水蒸気パージする際には、水蒸気が結露する温度まで降温する前に、すなわちCO変成触媒の温度が水の凝縮温度まで下がる前に、ドライガスでパージする。
また、発電処理を開始する際には、水の凝縮温度より高くなるまで、少なくともCO変成器142に水分を導入させない制御をする。
次に、上述した燃料電池システム100における動作について、図面を参照して説明する。
まず、燃料電池システム100における動作として、起動時の動作である起動処理について、図2を参照して説明する。
図2は、起動処理の制御動作を示すフローチャートである。
そして、制御装置は、暖気工程を実施する(ステップS101)。
すなわち、制御装置は、図示しない起動用ヒータを動作させてバーナ141Aを加熱する。また、制御装置は、送気経路145の送気バルブ145Bを開状態にするとともに送気ブロワ145Aを駆動させ、改質器141のバーナ141Aに燃焼用空気を供給させる。さらに、制御装置は、冷却水循環経路178の冷却水循環ポンプ178Aを駆動させ、純水タンク133Bに貯溜する純水133Aを、冷却装置177、熱交換器178Bおよび純水タンク133Bで循環させる。
また、制御装置は、給水経路133の搬送バルブ133Dを開状態とするとともに、気化手段130の給水経路133の搬送ポンプ133Cを駆動させ、純水タンク133Bに貯溜する純水133Aを熱交換装置132へ供給する。この純水133Aの供給により、熱交換装置132で改質器141からの排ガスとの熱交換により水蒸気が生成されて気化器131へ供給される。気化器131への液体燃料111Aの供給と、熱交換装置132から気化器131への水蒸気の供給とにより、液体燃料111Aは水蒸気と混合されて気化され気化液体燃料として改質ユニット140の改質器141へ供給される。なお、気化液体燃料が改質ユニット140へ供給されるまで、循環バルブ191Aを開状態として、残留するドライガスを貯溜手段192で回収するようにしてもよい。
そして、制御装置は、バイパス経路165の切替バルブ165Aを開状態とし、気化器131から気化液体燃料として供給され改質ユニット140で改質処理されて流出するガスをバイパス経路165および燃料ガス供給経路146を介して改質器141のバーナ141Aへ供給する。すなわち、改質ユニット140における気化液体燃料の不安定な改質処理状態で処理された燃料ガスは、改質器141の安定加熱のための燃焼に利用される。
そして、ステップS106における改質処理条件の確認後、改質ユニット140が安定したか否か、例えば安定する時間が経過したか否かを判断する。そして、制御装置は、改質ユニット140の安定時間が経過したことを認識すると(ステップS107)、発電工程(OCV工程)を実施する(ステップS108)。
さらに、制御装置は、バイパス経路165の切替バルブ165Aを閉状態とするとともに、燃料ガス供給経路163の燃料ガスバルブ163Aを開状態とし、改質ユニット140で改質された水素リッチの燃料ガスを、例えば加湿器などにて60〜70℃に調整しつつ純水タンク133Bから供給される純水133Aにて加湿する。そして、加湿した燃料ガスを燃料電池170の負極172へ供給させる。
これら加湿された空気および燃料ガスの供給により、燃料電池170では供給された燃料ガスの水素と供給された空気中の酸素とが反応して水(純水133A)を生成させるとともに、正極171および負極172間に直流電力を発生させる。そして、制御装置は、燃料電池170で発生する直流電力の電圧を確認し(ステップS109)、発生した直流電力を制御装置の図示しないインバータを介して交流電力に変換させ、電力負荷へ供給させる(ステップS110)。具体的には、外部からの商用交流電源を供給する状態から燃料電池システム100から家庭用電力として供給させる状態に切り替える。
このようにして、所定の電圧で発電されたことを認識することで(ステップS111)、定常運転処理に移行する(ステップS112)。すなわち、液体燃料111Aの流量制御、脱硫器121の脱硫加熱手段の加熱条件である電気ヒータへ供給する電力制御、改質器141のバーナ141Aの燃焼制御、熱交換装置132で水蒸気を生成させるための純水133Aの供給量制御や温度管理、発電量の管理など、燃料電池システム100全体の運転状態を制御する。
次に、燃料電池システム100における動作として、停止時の動作である停止処理について、図3および図4を参照して説明する。
図3は、停止処理の制御動作を示すフローチャートである。図4は、起動停止時の改質処理・パージ処理および温度との関係を示すグラフである。
すなわち、制御装置は、燃料電池170で発電している電力負荷への供給を遮断し、例えば商用交流電源を供給する状態に切り替える。また、制御装置の図示しないインバータをオフする。そして、制御装置は、燃料ガス供給経路163の燃料ガスバルブ163Aを閉状態とし、改質ユニット140で改質された水素リッチの燃料ガスの燃料電池170への供給を停止する。さらに、制御装置は、脱硫手段120の脱硫燃料経路122の脱硫燃料バルブ122Aを閉状態とするとともに図示しない脱硫燃料ポンプの駆動を停止させ、脱硫手段120のバッファタンクに貯溜する脱硫処理された液体燃料111Aの気化器131への供給を遮断する。また、制御装置は、液体燃料供給経路112の燃料供給バルブ112Bを閉状態とするとともに液体燃料ポンプ112Aの駆動を停止させ、液体燃料貯溜タンク111に貯溜する液体燃料111Aの脱硫器121への供給を停止する。
すなわち、制御装置は、ドライガス供給経路182のドライガスバルブ182A、第1バルブ182C1、第2バルブ182D1および第3バルブ182E1を開状態にし、ドライガスタンク181に貯蔵されたドライガスを脱硫手段120の下流側に供給するとともに、バイパス経路165の切替バルブ165Aを開状態にする。
詳細には、ドライガス供給管182Bおよび第1供給管182Cを介して、脱硫燃料経路122における脱硫燃料バルブ122Aおよび気化器131にドライガスを供給させる。このドライガスの供給により、気化器131で水蒸気と混合されたドライガスが改質ユニット140へ流入し、改質ユニット140に残留する気化液体燃料や燃料ガスなどの改質ガスがバイパス経路165を介してバーナ141Aへ押し出されるように流過し、ドライガスが改質器141、CO変成器142およびCO選択酸化器143に順次流入して置換する状態となる。
また、ドライガス供給管182Bおよび第2供給管182Dを介して、燃料ガス供給経路163における燃料ガスバルブ163Aの下流側にドライガスを供給させる。この供給により、燃料電池170の負極172に残留する燃料ガスが燃料ガス供給経路146を介してバーナ141Aへ押し出されるように流過し、ドライガスが燃料電池170の負極172に順次流入して置換(パージ)する状態となる。
さらに、第1供給管182Cおよび第3供給管182Eを介して、燃料搬送経路144における搬送ポンプ144Aより下流側にドライガスを供給させる。このドライガスの供給により、燃料搬送経路144の搬送ポンプ144Aより下流側に残留する液体燃料111Aがバーナ141Aに押し出されて燃焼される状態となり、ドライガスが燃料搬送経路144の搬送ポンプ144Aより下流側およびバーナ141Aに順次流入して置換する状態となる。このことにより、余熱により残留する液体燃料111Aの固化、焼き付きなどを防止できる。
この状態では、改質器141は、まだ比較的に高温であることから、熱交換装置132で水蒸気が生成されて気化器131に供給され、改質ユニット140に流入する状態となっている。すなわち、第1パージ工程でパージしたドライガスが水蒸気により押し出されるように、バイパス経路165を介してバーナ141Aへ流過し、水蒸気により改質ユニット140から燃料電池170の負極172がパージされる状態となる。なお、この状態では、燃料ガスバルブ163Aを開状態に制御する。
この水蒸気の改質ユニット140への流入により、改質ユニット140、特に改質器141の冷却が早まる。なお、この水蒸気パージにおいて、ドライガスをバーナ141Aに流過させず、循環手段190へ流入させ貯溜手段192で回収する構成としてもよい。
そして、制御装置は、改質器141、CO変成器142およびCO選択酸化器143の各温度などの条件を確認し、ある程度の温度まで冷却されたか否か、具体的にはCO変成器142が水の凝縮温度よりも高い所定温度まで冷却されたか否かを判断する。例えば、水蒸気パージが所定時間長で実施されたか否かを判断し、所定時間長の水蒸気パージを実施した旨を認識すると(ステップS204)、気化手段130の給水経路133の搬送バルブ133Dを閉状態とするとともに搬送ポンプ133Cの駆動を停止させ、熱交換装置132への純水133Aの供給を停止させる。この純水133Aの供給停止により、水蒸気の発生が停止され、水蒸気パージが停止される。
すなわち、制御装置は、ドライガス供給経路182のドライガスバルブ182Aおよび第1バルブ182C1を開状態にする。また、制御装置は、燃料ガス供給経路146の開閉バルブ146Aを閉状態とするとともに、循環手段190の循環バルブ191Aを開状態にし、循環手段190の循環ブロワ193を駆動させる。このことにより、ドライガス供給管182Bおよび第1供給管182Cを介して、脱硫燃料経路122における脱硫燃料バルブ122Aおよび気化器131にドライガスが供給される。このドライガスの供給により、気化器131から燃料電池170の負極172までにパージされている水蒸気は、押し出されるように循環経路191を介して貯溜手段192に流入される。この貯溜手段192に流入した水蒸気は冷却されて水(純水133A)として析出し、貯溜手段192内に滞留される。なお、水蒸気を十分に押し出して燃料電池170の負極172から流出するドライガスも循環経路191を介して貯溜手段192に流入し、水蒸気や水(純水133A)が気液分離手段192Aのベントトラップで除去されてから循環ブロワ193にてドライガスの供給位置に返送され、循環される。
そして、制御装置は、ドライガスの2回目のパージが完了したか否か、例えばドライガスの供給を開始してから所定時間が経過したか否かを判断する。そして、制御装置は、所定時間が経過(ステップS205)、すなわちドライガスが第1供給管182Cへ返送されて循環する状態となったことを認識すると、ドライガス供給経路182のドライガスバルブ182Aからの供給を中止させ、既に供給したドライガスのみが循環する状態とする。このドライガスのみの循環により、CO変成器142の温度が水の凝縮温度以下に下がる前に、CO変成器142内の水分が除去される。
この後、制御装置は、所定時間が経過、すなわち改質ユニット140が、水の凝縮温度以下まで冷却されたことを認識すると、ドライガスを密封させる。具体的には、制御装置は、第1バルブ182C1、循環バルブ191A、燃料ガス供給経路163の燃料ガスバルブ163A、切替バルブ165Aを閉状態にするとともに、循環ブロワ193の駆動を停止させてドライガスの循環を停止させ、気化器131から燃料電池170の負極172までをドライガスでパージする。さらに、制御装置は、酸素含有気体供給手段150の空気バルブ153を閉状態にするとともに、ブロワ151の駆動を停止させ、燃料電池170の正極171への空気の供給を停止させる。そしてさらに、制御装置は、送気経路145の送気バルブ145Bを閉状態にするとともに送気ブロワ145Aの駆動を停止させ、バーナ141Aへの燃焼用空気の供給を停止させ、燃料電池システム100は稼働停止される。
上述したように、上記実施の形態の燃料電池システム100では、発電処理を停止する際に、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前にCO変成触媒近傍に存在する水分を除去させている。
このため、COを変成する処理の停止時において、CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となったときにCO変成触媒近傍に水分が存在することがないので、COを変成する処理を開始する際に水の凝縮温度から昇温させたとしても新たにCuOが生成されることがなく、水の凝縮温度よりも高い温度で還元させた際にCO変成触媒のCuが凝集することがない。したがって、銅の凝集によるCO変成触媒の失活を抑制でき、良好な一酸化炭素の変成処理を長期間安定して得ることができる。特に、起動・停止が頻繁に繰り返される家庭用の小型の構成でも長期間安定した触媒活性が得られ、好適である。
このため、変成容器に充填させたドライガスにて、CO変成触媒近傍の水分をより確実に除去でき、銅の凝集によるCO変成触媒の失活をより確実に抑制でき、より良好な一酸化炭素の変成処理を得ることができる。
また、ドライガスとして、広く利用されている窒素ガスを用いている。
このため、例えば家庭用のシステムとして構築しても、窒素ガスの供給が容易にでき、利用の拡大が容易に得られる。
このため、液体燃料111Aの供給中止後にドライガスのパージにて液体燃料111Aやこの液体燃料111A由来の改質ガスなどが改質ユニット140などに残留することによる炭化、焦げ付き、閉塞などの不都合を防止し、ドライガスの供給を一旦中断して、例えば液体燃料111Aを改質させるために気化手段130で供給する水蒸気を改質ユニット140に供給させることで改質ユニット140の迅速な冷却が得られ、改質ユニット140がある程度冷却してCO変成器142の温度が水の凝縮温度まで下がる前にドライガスを再供給して水分を除去することにより、起動時における上述したようなCuOの生成を防止でき、迅速で効率よく稼働停止ができる。さらには、改質器141の迅速な冷却のために水蒸気パージを実施し、水蒸気由来の水の凝縮による不都合を防止すべく、水蒸気パージ後に第2パージ工程を実施しているので、再起動時には水や水蒸気が存在せず、触媒の還元状態が維持でき、より長期間安定した処理が得られる。また、液体燃料111Aを改質させるために気化手段130で供給する水蒸気を冷却に利用するので、水蒸気の有効活用が図れる。
このため、COの変成処理開始時における水の凝縮温度以下の時に、水分が存在しない状態が確実に維持され、効率よく良好な活性が長期間安定して得られる。
このため、例えば、液相で液体燃料111Aが脱硫燃料経路122を流通する気化手段130より上流側の部分で、稼働停止のために液体燃料111Aの供給を遮断した際に液体燃料111Aが残留することを防止でき、改質ユニット140の余熱にて残留する液体燃料111Aが炭化するなどの不都合を防止できる。さらには、上述したように、改質器141、CO変成器142およびCO選択酸化器143の一連のパージが得られ、全体的な長期間安定した処理が容易に得られる。
このため、水蒸気由来の水が析出しても不都合を生じない改質ユニット140より下流側の燃料電池170の領域と、水の残留により改質特性の低下などの不都合を生じる改質ユニット140側の領域とで、独立してドライガスを供給させる構成が得られる。したがって、改質ユニット140における迅速な冷却のために水蒸気を改質ユニット140側の領域へ供給させ、この水蒸気を排出させるためのドライガスの再供給を実施することでドライガスの使用量をより低減でき、より効率的な運転が得られる。
このため、液体燃料111Aの供給を中止してドライガスのパージにより燃料電池170から流出する流出物である水素ガスや一酸化炭素などをバーナ141Aで燃焼させてエネルギ効率の向上および一酸化炭素の排気による環境破壊の防止が得られ、迅速な冷却のために水蒸気を改質ユニット140へ供給させた後にドライガスのパージにより燃料電池170から流出する水蒸気やドライガス分を循環手段190で回収し、気液分離手段192Aで水蒸気を分離除去してドライガスのみを供給して循環させる構成が容易に得られ、良好で効率的な運転が燃料ガス供給経路146から循環手段190を分岐させる簡単な構成で容易に得られる。
このことにより、稼働停止時に液体燃料111Aの供給を停止させてバーナ141Aによる加熱を停止させることで、バーナ141Aへ液体燃料111Aを供給する燃料搬送経路144中に残留する液体燃料111Aがドライガスにてパージされることとなり、改質ユニット140の余熱により残留する液体燃料111Aの炭化などの不都合を防止でき、安定した良好な運転が得られる。
このため、温度、流量、バルブの開閉タイミング、ポンプの駆動停止タイミングなど、比較的に容易に制御でき、例えばソフトウェアによるプログラム制御などにてドライガスのパージおよび循環制御の構築も容易で、特に停止・起動が比較的に頻繁に実施される家庭用のシステムとしても、自動制御も容易にできる。
なお、制御装置としては、複数の回路基板にて構成されるなど、1個体の形態に限らず、複数の制御回路がネットワークとして構築されたものなど、各種形態が適用できる。
なお、以上に説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的および効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造および形状などは、本発明の目的および効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状などとしても問題はない。
また、統括制御としてソフトウェアによる信号制御にてバルブの開閉やポンプあるいはブロワの駆動制御を実施する構成としたり、各構成のハードウェアで制御する構成としたりするなど、制御構成としてはいずれの構成が適用できる。
また、液体燃料111Aの気化としては、水蒸気混合のみならず、例えば改質ユニット140からの排ガスとの熱交換により直接的に気化させて別途水蒸気を混合したり、エゼクタを用いたりするなど、各種気化装置を用いることができる。
さらに、改質ユニット140として、改質器141、CO変成器142およびCO選択酸化器143の一体構成で説明したが、それぞれ別体構成としてもよい。
また、燃料電池170は、固体高分子型に限らず、他の各種構成が適用できる。
この構成とすることで、システム構成がより簡略化でき、制御も容易で、システムの構築性がより向上できるとともにより小型化できる。
なお、このような構成の場合には、バイパス経路165を設けなくてもよい。
さらには、特別に気液分離手段192Aを設けず、例えば循環経路191の配管を断熱させずに放熱する構成として、循環させる際に水蒸気が冷えて水となり、配管に設けたドレンにて分離させるなどしてもよい。
なお、この場合には、気化手段130より上流側で、改質ユニット140からの余熱が伝わらないようにしたり、滞留する液体燃料111Aを液体燃料貯溜タンク111へ返送させたりするなど、残留する液体燃料111Aが炭化するなどの不都合が生じないようにすることが好ましい。
さらに、ドライガスのパージの際、循環経路191にドライガスが貯溜している場合には、適宜バルブを開閉して貯溜しているドライガスを供給し、改質ガスや水蒸気をパージしてもよい。
例えば、停止時に、改質ユニット140のみをパージする。ここで、改質ユニット140のみをパージする場合、改質器141のみをパージしてもよいし、さらにCO変成器142やCO選択酸化器143をパージしてもよい。そして、改質工程で、燃料ガスバルブ163Aおよび開閉バルブ146Aを閉状態にするとともに、切替バルブ165Aを開状態にして、水蒸気や改質ユニット140に充填されていた液体除去ガスなどを燃料電池170の負極172に供給せずに、バーナ141Aのみへ供給して燃焼させる。この後、所定時間、例えば液体除去ガスなどが全て燃焼される時間が経過後、燃料ガスバルブ163Aおよび開閉バルブ146Aを開状態にする構成としてもよい。なお、燃焼させる他、例えば改質ユニット140にて所定の温度に達してCOが除去できる状態になるまで別途貯蔵したり、循環させたりするなどしてもよい。
このような改質ユニット140のみをパージする構成にすれば、起動前に改質ユニット140に充填されていた液体除去ガスなどに、COが含まれている場合であっても、このCOが燃料電池170の負極172に供給されずに、バーナ141Aで燃焼されるので、負極172の劣化を防止できる。
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
なお、本発明は実施例などの内容に何ら限定されるものではない。
まず、各種パージガスを以下の実験1〜4の条件で供給して、CO変成触媒の構造変化を、Cu−K殻吸収端のIn−situ XAFS(X-ray Absorption Fine Structure:X線吸収微細構造)により測定し、この測定結果を解析して、酸化還元状態の経時変化を求めた。
利用したビームラインは、JASRI(Japan Synchrotron Radiation Research Institute:(財)高輝度光科学研究センター) SPring−8のBL01B1である。そして、このビームラインに、図5に示すように、加熱可能な石英製のセル310と、水素ガス、ヘリウムガス、空気、および水蒸気を供給する供給ライン320を備えた実験器300を設置し、加熱しつつ各種パージガスを供給して処理させ、触媒の酸化還元状態を観察した。CO変成触媒としては、Cu−ZnO−Al2O3触媒(ズードケミー社製 商品名:MDC−7)を用いた。
水蒸気は、LC(Liquid Chromatography:液体クロマトグラフィー)用精密送液ポンプ330を用いて、脱イオン水を、200℃に加熱した気化器340に供給して気化させ、フィードガスとして混合してセル310へ供給した。
そして、これらの処理により、セル310中にあるCO変成触媒の構造変化を、Quick−XAFS法により分析した。この分析は、Si(111)2結晶分光器を用いて、測定角(θ)として13.2〔deg〕〜10.7〔deg〕(8658eV〜10649eV)の範囲で0.0005deg/step間隔で1スキャンあたり50秒の条件で測定した。
また、データの解析には、株式会社リガク製XAFS解析ソフトウェア(商品名:REX2000)を用いた。得られたXAFSスペクトルのXANES(X-ray Absorption Near Edge Structure)領域を、標準試料を用いてパターンフィッティングすることにより、CO変成触媒のCuの酸化還元状態の解析を行った。また、EXAFS(Extend X-ray Absorption Fine Structure)領域の振動構造をフーリエ変換し、得られた動径分布関数から、金属Cuの第一配位圏のCu−Cu結合を抽出し、逆フーリエ変換後にカーブフィッティングを行うことにより、第一配位圏のCu−Cu結合の平均配位数を算出し、Cuの凝集状態の解析を行った。XANESスペクトル解析の標準試料としてCuO、Cu(OH)2、Cu2O、Cu−foilを用い、EXAFSスペクトルからの平均配位数算出にはCu−foil(配位距離:2.556Å、配位数:12)を標準試料として用いた。
実験1は、上記図5に示す実験器300を設置した装置で、図6(A)に示すような雰囲気および温度でCO変成触媒を処理した。すなわち、水素雰囲気(H2/不活性ガス(He))において、80℃近傍から230℃近傍まで昇温させた。
このとき、図6(B)に示すように、150℃近傍までは、Cu(OH)2、CuOが存在するが、さらに230℃近傍まで昇温させると、これらが還元されて、Cuが約85%、Cu2Oが約15%存在する状態になることが認められた。
実験2は、図6(A)に示すような雰囲気および温度でCO変成触媒を処理した。すなわち、実験1の後に、反応時を模して、水蒸気(H2O)を供給して水素水蒸気雰囲気(H2/He/H2O)に置換するとともに、250℃近傍まで昇温させた。
このとき、図6(B)に示すように、Cuが約90%まで増加し、Cu2Oが約10%まで減少することが認められた。
実験3は、図7(A)に示すような雰囲気および温度でCO変成触媒を処理した。すなわち、実験2と同様の条件(Cuが約90%、Cu2Oが約10%存在する約250℃の水素水蒸気雰囲気)から、250℃近傍を維持したままH2の供給を停止して水蒸気雰囲気(He/H2O)に置換し、約2時間後に250℃近傍を維持したままH2の供給を再開して水素水蒸気雰囲気に戻した。
このとき、図7(B)に示すように、H2の供給を停止して水蒸気雰囲気に置換すると、Cuが徐々に酸化して、Cuが約40%まで減少し、Cu2Oが約60%まで増加することが認められた。さらに、H2の供給を再開して水素水蒸気雰囲気に戻すと、Cu2Oが還元されて、約20分後にCuが約90%まで増加し、Cu2Oが約10%まで減少し、H2供給停止前の比率に戻ることが認められた。
実験4は、図8(A)に示すような雰囲気および温度でCO変成触媒を処理した。すなわち、実験2と同様の条件から、水蒸気雰囲気に置換するとともに50℃近傍まで降温させた。そして、所定時間50℃近傍を維持した後に、水蒸気雰囲気を維持した状態で250℃近傍まで昇温させ、250℃近傍を維持したままH2の供給を再開して水素水蒸気雰囲気に戻した。
このとき、図8(B)に示すように、水蒸気雰囲気下で50℃近傍まで降温させると、100℃近傍までは、Cuの酸化により、Cuが約70%まで減少し、Cu2Oが約30%まで増加することが認められた。また、50℃近傍を維持すると、すなわち、水の凝縮温度以下を維持すると、Cuの酸化により、Cuが約55%まで減少し、Cu2Oが約45%まで増加することが認められた。さらに、この50℃近傍を維持した状態におけるCuの減少速度およびCu2Oの増加速度は、100℃近傍まで降温させたときのそれらと比べて遅いことが認められた。そして、水蒸気雰囲気下で250℃近傍まで昇温させると、Cuの酸化により、Cuが約20%まで減少し、Cu2Oが約70%まで増加するとともに、新たにCuOが生成されて約10%存在する状態になることが認められた。また、250℃近傍で水素水蒸気雰囲気に戻すと、Cu2OおよびCuOが還元されて、Cuが約90%まで増加し、Cu2Oが約10%まで減少するとともに、CuOが存在しなくなり、H2供給停止前の比率に戻ることが認められた。
次に、上記実験1〜4をそれぞれ実施した後におけるCO変成触媒のXAFS測定結果に基づいて算出された、Cu−Cu結合の平均配位数から、平均結晶子径を算出した。Cu結合は、f.c.c構造をとることが知られており、CO変成触媒上のCu粒子の結晶子形状をcubo-octahedronモデルと仮定すると、結晶子径サイズとCu−Cu結合の平均配位数の関係が算出可能である。また、比較のために、以下の実験5,6をそれぞれ実施した後におけるCO変成触媒の構造変化をXAFS測定結果より解析し、Cu−Cu結合の平均配位数と、平均結晶子径と、を求めた。
実験5は、図9に示すような固定床流通装置210を用いて実施した。そして、実験装置200は、改質模擬ガスと水とを供給する反応ガスライン220と、パージ用ガスライン230と、固定床流通装置210を備えた電気炉240と、ガスクロマトグラフィを利用する分析装置250とを備えている。固定床流通装置210に充填するCO変成触媒としては、実験1〜4と同じものを用いた。
そして、実験装置200の運転条件としては、H2:CO:CO2:H2O=50:10:10:30の組成比の反応ガスを、GHSV(Gas Hourly Space Velocity:空間速度)=2500-1の条件で反応ガスライン220から固定床流通装置210へ供給し、180℃で反応させた。また、運転条件として、実験装置200の起動・停止(DSS)は、降温しながら反応ガスを、水蒸気に切り換え、水の凝縮温度以下の温度で6時間保持した後、再び昇温し、反応温度の180℃で反応ガスライン220から供給する反応ガスに切り替える工程とした。そして、このような処理を50回繰り返した。
実験6は、実験5における降温時に反応ガスを水蒸気に切り換える処理の代わりに、空気(Air)に切り換える処理をする。そして、起動・停止を50回繰り返した。
次に、実験1〜6実施後におけるCO変成触媒のCu−Cu結合の配位数および平均結晶子について説明する。
上述したように、実験1〜6実施後におけるCO変成触媒のXAFSによる測定結果に基づいて、CuのCu−Cu結合の配位数と、平均結晶子径と、を求めた。その結果を表1に示す。
また、実験4〜6実施後における配位数および平均結晶子径は、実験2,3実施後におけるそれらと比べて大きいことが認められた。つまり、CO変成触媒を、凝縮した水が近傍に存在する状態で水の凝縮温度から昇温させて酸化させた後に、水の凝縮温度よりも高い温度で水素水蒸気雰囲気に晒して還元させると、Cuは、酸化前と比べて凝集していることが認められた。これは、水の凝縮温度よりも低い温度で酸化させると、より厳しい酸化雰囲気に晒されることとなり、図8(B)に示すように、Cu2Oに加えてCuOも生成され、このCuOによりCuの凝集が促進されるためと考えられる。
以上のことから、CO変成触媒を用いたCOの変成処理を停止する際、水の凝縮温度以下となる前にCO変成触媒近傍の水分を除去することにより、COの変成処理を開始する際に昇温させたとしてもCuOが生成されることがなくなり、還元させた際のCuの凝集が生じないことがわかる。
111A…炭化水素原料としての液体燃料
141……改質手段としての改質器
142……CO変成装置としてのCO変成器
150……酸素含有気体供給手段
170……燃料電池
180……水分除去手段としてのドライガス供給手段
190……水分除去手段としても機能する循環手段
Claims (9)
- 炭化水素原料を含有する原料ガスを改質処理して生成された水素ガス(H2)を主成分とする改質ガスが導入され、前記改質ガス中に残留する一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)に変成する銅系のCO変成触媒が充填されたCO変成装置であって、
前記改質ガスを流通可能に前記CO変成触媒が充填された変成容器と、
この変成容器に前記改質ガスを導入して前記COを変成する処理を停止する際に、前記CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に前記変成容器内に存在する水分を除去させる制御装置と、
を具備したことを特徴としたCO変成装置。 - 請求項1に記載のCO変成装置であって、
前記制御装置は、前記CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に前記変成容器にドライガスを導入させて充填させる
ことを特徴としたCO変成装置。 - 請求項2に記載のCO変成装置であって、
前記制御装置は、前記変成容器にドライガスを導入させる前に前記変成容器に水蒸気を導入させる
ことを特徴としたCO変成装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のCO変成装置であって、
前記制御装置は、前記変成容器に前記改質ガスを導入して前記COを変成する処理を開始する際に、前記CO変成触媒の温度が水の凝縮温度よりも高くなるまで前記変成容器内に水分を導入させない
ことを特徴としたCO変成装置。 - 炭化水素原料を含有する原料ガスを改質処理して生成された水素ガス(H2)を主成分とする改質ガス中に残留する一酸化炭素(CO)を、銅系のCO変成触媒により二酸化炭素(CO2)に変成するCO変成方法であって、
前記改質ガス中のCOを変成する処理を停止する際に、前記CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に前記CO変成触媒近傍に存在する水分を除去させる
ことを特徴とするCO変成方法。 - 炭化水素原料を含有する原料ガスを水素ガス(H2)を主成分とする改質ガスに改質する改質手段と、
この改質手段に接続され前記改質ガス中に残留する一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)に変成する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のCO変成装置と、
酸素含有気体を供給する酸素含有気体供給手段と、
前記改質手段で生成され前記CO変成装置でCOを変成する処理が実施された改質ガス、および前記酸素含有気体供給手段によって供給される前記酸素含有気体を利用して発電する燃料電池と、
前記CO変成装置の制御装置により、前記変成容器内に存在する水分を除去させる水分除去手段と、
を具備したことを特徴とした燃料電池システム。 - 炭化水素原料を含有する原料ガスを水素ガス(H2)を主成分とする改質ガスに改質する改質手段と、
この改質手段に接続され前記改質ガス中に残留する一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)に変成するCO変成触媒が前記改質ガスを流通可能に充填された変成容器と、
酸素含有気体を供給する酸素含有気体供給手段と、
前記変成容器内の前記CO変成触媒近傍に存在する水分を除去する水分除去手段と、
前記変成容器に前記改質ガスを導入して前記COを変成する処理を停止する際に、前記CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に前記水分除去手段により前記変成容器内に存在する水分を除去させる制御装置と、
を具備したことを特徴とした燃料電池システム。 - 炭化水素原料を含有する原料ガスを改質手段により水素ガス(H2)を主成分とする改質ガスに改質し、この改質ガス中に残留する一酸化炭素(CO)をCO変成装置に充填された銅系のCO変成触媒により二酸化炭素(CO2)に変成した後、燃料電池へ供給して発電させる燃料電池システムにおける運転状態を制御する燃料電池システムの運転制御方法であって、
前記原料ガスを供給して前記燃料電池で発電させた後に前記発電を停止する際に、前記CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に前記CO変成触媒近傍に存在する水分を除去させる
ことを特徴とする燃料電池システムの運転制御方法。 - 請求項8に記載の燃料電池システムの運転制御方法であって、
前記原料ガスは、前記炭化水素原料に水蒸気が混合されて生成されたものであり、
前記燃料電池での発電を停止する際に、前記炭化水素原料の供給を停止して前記水蒸気を前記改質手段および前記CO変成装置へ供給して冷却させる冷却工程と、
この冷却工程の後に、前記CO変成触媒の温度が水の凝縮温度以下となる前に前記水蒸気の供給を停止して、ドライガスを前記改質手段および前記CO変成装置に供給して充填するパージ工程と、を実施する
ことを特徴とする燃料電池システムの運転制御方法。
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