JP2009139813A - コロナ帯電器および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コロナ帯電器におけるコロナ放電により発生する放電生成物量を削減することにより、環境および被帯電体の汚染を抑制することができるコロナ帯電器の提供。
【解決手段】コロナ放電電極と帯電グリッド(制御電極)とを有するコロナ帯電器において、帯電グリッドが表面にゼオライトと導電剤(例:活性炭、酸化錫、アンチモン酸亜鉛等)とバインダ樹脂(例:アルキド・メラミン樹脂等)とを含む膜を有し、かつ該膜の体積抵抗が1.0×1010Ω以下であることを特徴とするコロナ帯電器。
【選択図】なし

Description

本発明はコロナ帯電器に係わり、特に負コロナを発生するコロナ帯電器およびそれを搭載した画像形成装置に関する。
一般に電子写真装置は、一様に帯電された感光体上に画像データにより変調された書込光を照射して、感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像の形成された感光体に現像部によりトナーを供給してトナー画像を感光体上に形成して現像する。画像形成装置はこの感光体上のトナー画像を転写部で転写紙(記録紙、或いは中間転写体)に転写した後、定着部で転写紙上に転写したトナーを加熱・加圧して定着させ、感光体表面に残留したトナーをクリーニング部でクリーニングブレードにより掻き取る等の方法により回収する。以上のような画像形成プロセスが取られる。
ここで被帯電体である感光体を帯電する手段としてコロナ帯電器が用いられる。
コロナ放電は、不均一な電界中で行われる局所的な空気の絶縁破壊によって生じる持続的な放電である。一般には、微小径のワイヤをアルミなどのシールドケース中に張り、そのシールドケースの一部を削除したような構造をしている。その削除された領域からコロナイオンが放出される構成となっている。コロナワイヤに印加する電圧を増加していくと、ワイヤの周囲に局所的な強い電場が形成され、部分的な空気の絶縁破壊が起こり、放電が持続する。これがコロナ放電である。
コロナ放電の放電形態は、印加電圧の極性により大きく左右される。正コロナ放電の場合は、コロナワイヤ面に均一な放電が形成される。負コロナ放電の場合は、ストリーマ放電が点在する形の放電形態となる。正コロナ放電は帯電の均一性がかなり良いが、負コロナでは放電ムラが発生するため、正コロナより劣る。また、放電による発生するオゾンの量は負コロナのほうが正コロナよりも一桁程度多く、環境に対する負荷も大きい。
<コロナ帯電器とその特徴>
(1)コロトロン型コロナ帯電器
コロトロン型コロナ帯電器とそれを用いた帯電法の構成を図1(a)に示す。コロトロン型コロナ帯電器は直径50〜100umのタングステンワイヤを1cm程度離して金属でシールドした構成である。開口面を被帯電体に対向して配置した状態で、コロナワイヤに5〜10kVの高電圧を印加し、これによって発生した正または負イオンを被帯電体表面に移動させて帯電する。図2(a)に示すようにコロトロン型コロナ帯電器は一定量の電荷発生を行うので、被帯電体表面を均一に一定電位に帯電することは必ずしも得意ではない。一定電荷を記録紙に与えることを目的とする転写用の帯電器としては特に有効である。
(2)スコロトロン型コロナ帯電器
スコロトロン型コロナ帯電器は、被帯電体表面の帯電電位のムラを少なくするために考案されたものである。図1(b)に示すようにコロトロンの開口面に数本のワイヤ或いはメッシュをグリッド電極として配置した構成である。このスコロトロン型帯電器の開口面を被帯電体に対向させ、グリッド電極にバイアス電圧を印加する。
スコロトロン型コロナ帯電器の帯電特性を図2(b)に示す。スコロトロン型コロナ帯電器の特徴は帯電時間が長くなってもグリッド電極に印加された電圧によって帯電電位が規制され、表面電位が飽和することである。この飽和値はグリッド印加電圧により制御できる。スコロトロン型コロナ帯電器は、コロトロン型に比べて構造が複雑で帯電効率も劣るが、帯電電位の均一性に優れ、広く使用される。電子写真方式の画像形成装置におけるグリッド電極は帯電グリッドと呼ばれる。
コロナ帯電器で発生する窒素酸化物による被帯電体表面の変質に対して、様々な検討がされてきた。
特許文献1ではコロナ帯電器のSUS材質の帯電グリッドにグラファイト粒子、ニッケル粒子、アルミニウム化合物粒子と有機樹脂バインダを含有する導電性塗料を塗布したもので構成され、制御電極の放電生成物による腐食を抑止し、生成された放電生成物を導電性皮膜が吸収することで被帯電体の汚染を抑制している。皮膜中の微粒子が放電生成物を吸収する作用を利用しているが、吸収可能な量は粒子の吸着サイトの数で決まってしまうため、経時での使用においては吸着サイトが埋もれるのが早く、効果が薄れてしまうことが予想される。
本発明では放電生成物の削減に主にゼオライトを用いているが、同様な例としては特許文献2ではコロナ帯電器に開口部を設け、そこに設置した微細に区画された連通開口にオゾン吸着粒子層を形成することによりオゾンの拡散を抑制している。オゾン吸着粒子にはゼオライトおよび活性炭が用いられている。この発明によるとオゾンの拡散を抑制は可能であるが、被帯電体側に拡散するオゾンによる被帯電体汚染は抑制できないため、画像に影響する課題は効果が期待できない。
また、特許文献3では被帯電体表面に付着した放電生成物を吸着する生成物除去手段に加え、被帯電体表面に放電生成物を付着させ難くする生成物付着防止手段と、被帯電体表面に付着した放電生成物が低抵抗化するのを防止する低抵抗化防止手段と、被帯電体表面近傍での放電生成物の発生量を少なくする生成物発生防止手段のうちの少なくとも1つを設けた構成となっており、ゼオライト等の吸着剤を被帯電体とコロナ帯電器の間に配置させる例もあるが、もう1つ別の放電生成物吸着手段を被帯電体に接触させることが必須となっており、複数の部材が必要となる。また、吸着剤を被帯電体とコロナ帯電器との間に配置させると被帯電体の帯電が不安定となることが予想される。
特開2005−227470号公報 実開昭62−089660号公報 特開2003−43894号公報
本発明は上記のような帯電器直下画像濃度ムラや像流れを防止し、かつ高品質な画像を安定して出力するためのコロナ発生装置及びそれを用いた画像形成装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討を行った結果、以下の構成を満たすことにより達成可能であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
[1]コロナ放電電極と帯電グリッドとを有するコロナ帯電器において、該帯電グリッドが表面にゼオライトと導電剤とバインダ樹脂とを含む膜を有し、かつ該膜の体積抵抗が1.0×1010Ω以下であることを特徴とするコロナ帯電器。
[2]前記導電剤が活性炭であることを特徴とする[1]のコロナ帯電器。
[3]前記導電剤が金属酸化物であることを特徴とする[1]のコロナ帯電器。
[4]前記金属酸化物が酸化スズであることを特徴とする[3]のコロナ帯電器。
[5]前記金属酸化物がアンチモン酸亜鉛であることを特徴とする[3]のコロナ帯電器。
[6]前記バインダ樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする[1]〜[5]のコロナ帯電器。
[7]前記バインダ樹脂がアルキド・メラミン樹脂であることを特徴とする[6]のコロナ帯電器。
[8]前記塗膜中のゼオライトの含有率が20〜70wt%の範囲であることを特徴とする[1]〜[7]のコロナ帯電器。
[9]前記塗膜中の導電剤の含有率が20〜50wt%の範囲であることを特徴とする[1]〜[7]のコロナ帯電器。
[10]前記塗膜中のバインダ樹脂の含有率が10〜60wt%の範囲であることを特徴とする[1]〜[7]のコロナ帯電器。
[11][1]〜[10]のコロナ帯電器、および、電子写真感光体と、像露光手段、現像手段、転写または分離手段、クリーニング手段の少なくとも何れか1つ以上とを組み合わせて造られ、装置本体に脱着可能に設置されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
[12][1]〜[10]のコロナ帯電器を用いることを特徴とする画像形成装置。
被帯電体の表面電位の制御が容易な帯電グリッドを有するスコロトロン型の放電型コロナ帯電器において、帯電グリッドが表面にゼオライト、導電剤、バインダ樹脂を含む膜を有し、該膜の体積抵抗を1.0×1010Ω以下とすることで、コロナ帯電器から発生する放電生成物量を削減し、感光体等の被帯電体の変質を抑制することで安定した画像を維持することができる。
以下に本発明について詳細に述べる。
まず、放電生成物が引き起こす環境への影響及び印刷品質への影響について述べる。
[放電生成物が引き起こす課題]
<環境への影響>
負のコロナ放電を行うコロナ帯電器を用いた場合、放電により空気中の物質が反応し放電生成物と呼ばれる物質が生成されることが知られている。その中には酸素が酸化されたオゾン(O)や、オゾンによって窒素が酸化された一酸化窒素(NO)および二酸化窒素(NO)等の窒素酸化物(NOx)が含まれている。オゾンは0.1ppm程度で臭気を感じ、呼吸器系に悪影響を与える物質である。窒素酸化物はその中でも二酸化窒素(NO)が人の呼吸器に悪影響を与えるため、環境基準で一時間値の一日平均値が0.04〜0.06ppm以下と定められているのに加え、窒素酸化物は紫外線による光化学反応で光化学オキシダント(Ox)という物質に変化し、この物質も0.06ppm以下と環境基準が定められている。放電によるそれぞれの発生量はオゾンが数10ppm、窒素酸化物が数ppmであり、現状コピー機においては活性炭等のフィルターを用いて機外への排出量を削減している。
<印刷品質に関わる影響>
(雨だれ状ムラ)
コロナ放電を行うスコロトロン帯電器を用いた画像形成装置では、出力画像に図3に示すような雨だれ状のムラが発生することがある(ハーフトーン中の薄い縦線が雨だれ状ムラである)。出力画像に雨だれ状のムラが発生することがある。これは帯電器による感光体の帯電において、小さな範囲で帯電量に大きなムラが存在することによるものである。このムラが生じるのは例えば帯電ワイヤに付着したトナーやその添加剤であるシリカや放電生成物の局部的な付着による放電不良や、帯電グリッドに同様の電気抵抗の高い物質が付着し、放電され発生した電荷がグリッドを流れず感光体への移動量が増加した、または静電容量が高くなった帯電グリッド自体が帯電し、帯電グリッドに印加した電圧以上に感光体表面電位が局所的に上がってしまうことが考えられる。
(帯電器直下濃度ムラ)
コロナ帯電器から発生する放電生成物により起こる課題としてはまず長時間放電後の放置による帯電器直下濃度ムラがある。これは作像動作中の放電時に発生し、帯電器の内壁に付着した放電生成物が、装置が停止している間に徐々に感光体を汚染し、帯電器直下部とそれ以外の部分での表面電位に差が生じ、結果として画像濃度ムラが発生するという課題である。この課題は20%RH程度の低湿環境下でより顕著に発生し、常温常湿環境下に置かれることで次第に回復する。感光体表面が放電生成物と可逆的に反応し、静電容量が増大または抵抗が低下しているために電位差が生じることが確認されている。
図4(a)はコロナ帯電器直下濃度ムラが生じた場合の画像の様子を示す図であり、図4(b)は該画像に対応する感光体表面電位を示す図である。
次に本発明のコロナ帯電器について説明する。本発明では帯電グリッドにゼオライトに付着させることにより、放電生成物を吸着し、感光体への付着を防ぐ機能を持たせている。また、その保持のためにバインダ樹脂を用いる。バインダ樹脂としては繰り返し使用に耐えうる樹脂が好ましく、好ましくは熱硬化樹脂、より好ましくはアルキド・メラミン樹脂である。またゼオライトとバインダ樹脂のみでは帯電グリッドの表面に形成した膜の体積抵抗が高くなり、安定した高画質の画像形成が困難となるため、導電剤を用いる。前記の構成を備えたコロナ帯電器を用いることにより従来課題とされてきた放電生成物が感光体に付着し、発生する課題を抑制することが出来る。
[感光体の構成]
次に、電子写真感光体の構成を図5に基づいて説明する。
図5は、本発明の電子写真感光体を表わす断面図である。図5(a)は導電性支持体(31)上に、電荷発生機能を有する電荷発生層(32)と、電荷輸送物機能を有する電荷輸送層(33)が積層された積層構造の感光体であり、図5(b)はさらに電荷輸送層上に保護層(34)が積層された感光体である。
<導電性支持体について>
導電性支持体(31)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭58−86547号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(31)として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体(31)として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体(1)として良好に用いることができる。
<感光層について>
(電荷発生層)
電荷発生層(32)は、電荷発生機能を有する電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダ樹脂を併用することもできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷発生層(32)に必要に応じて用いられるバインダ樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。これらのバインダ樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。また、電荷発生層のバインダ樹脂として上述のバインダ樹脂の他に、電荷輸送機能を有する高分子電荷輸送物質、例えば、アリールアミン骨格やベンジジン骨格やヒドラゾン骨格やカルバゾール骨格やスチルベン骨格やピラゾリン骨格等を有するポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリシロキサン、アクリル樹脂等の高分子材料やポリシラン骨格を有する高分子材料等を用いることができる。
前者の具体的な例としては、特開平01−001728号公報、特開平01−009964号公報、特開平01−013061号公報、特開平01−019049号公報、特開平01−241559号公報、特開平04−011627号公報、特開平04−175337号公報、特開平04−183719号公報、特開平04−225014号公報、特開平04−230767号公報、特開平04−320420号公報、特開平05−232727号公報、特開平05−310904号公報、特開平06−234836号公報、特開平06−234837号公報、特開平06−234838号公報、特開平06−234839号公報、特開平06−234840号公報、特開平06−234841号公報、特開平06−239049号公報、特開平06−236050号公報、特開平06−236051号公報、特開平06−295077号公報、特開平07−056374号公報、特開平08−176293号公報、特開平08−208820号公報、特開平08−211640号公報、特開平08−253568号公報、特開平08−269183号公報、特開平09−062019号公報、特開平09−043883号公報、特開平09−71642号公報、特開平09−87376号公報、特開平09−104746号公報、特開平09−110974号公報、特開平09−110976号公報、特開平09−157378号公報、特開平09−221544号公報、特開平09−227669号公報、特開平09−235367号公報、特開平09−241369号公報、特開平09−268226号公報、特開平09−272735号公報、特開平09−302084号公報、特開平09−302085号公報、特開平09−328539号公報等に記載の電荷輸送性高分子材料が挙げられる。
また、後者の具体例としては、例えば特開昭63−285552号公報、特開平05−19497号公報、特開平05−70595号公報、特開平10−73944号公報等に記載のポリシリレン重合体が例示される。
また、電荷発生層(32)には低分子電荷輸送物質を含有させることができる。
電荷発生層(32)に併用できる低分子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。正孔輸送物質としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷発生層(32)を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが主に挙げられる。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダ樹脂と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
(電荷輸送層)
電荷輸送層(33)は電荷輸送機能を有する層で、電荷輸送機能を有する電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層(32)上に塗布、乾燥することにより形成させる。 電荷輸送物質としては、前記電荷発生層(32)で記載した電子輸送物質、正孔輸送物質及び高分子電荷輸送物質を用いることができる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。但し、高分子電荷輸送物質を用いる場合は、単独でも結着樹脂との併用も可能である。
電荷輸送層の塗工に用いられる溶媒としては前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、電荷輸送物質及び結着樹脂を良好に溶解するものが適している。これらの溶剤は単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。また、電荷輸送層(33)の形成には電荷発生層(32)と同様な塗工法が可能である。
また、必要により可塑剤、レベリング剤を添加することもできる。
電荷輸送層に併用できる可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
電荷輸送層に併用できるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。
電荷輸送層の膜厚は、5〜40μm程度が適当であり、好ましくは10〜30μm程度が適当である。
(保護層)
電荷輸送層上に保護層(34)を設けることで耐磨耗性を向上させることができる。保護層は無機微粒子をバインダ樹脂に分散させたものや、架橋性の電荷輸送物質と樹脂を重合反応させることにより硬化膜としたものがある。この樹脂の例としてはフェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、硬化性アクリル樹脂、シロキサン系樹脂等が好ましい。更に保護層にはその電気特性を向上させるために、電荷輸送材料を含有させることが好ましい。尚、電荷輸送材料としては、例えば上記電荷輸送層の構成材料として挙げられたものを使用できる。
[コロナ帯電器の帯電グリッド]
<帯電グリッド基材>
コロナ帯電器の制御電極である帯電グリッドの基材としては従来使用されているものを用いることができる。帯電グリッドの材質としては、電極として機能するため導電体である金属が用いられる。電極としての機能としては金属であるアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属のほとんどが使用できるが、帯電器はコロナ放電により発生するオゾンやNOx等に曝露されるため、耐蝕性の高い金属が好ましく、クロムやニッケルを含んだステンレス等が用いられている。形状としてはコロナ放電で発生した電荷を感光体上へ移動させ、かつ制御電極としての機能を有する必要性から金属薄板にパンチング、エッチング等により開口部を設けたもの、または金属ワイヤを並べたものが通常用いられる。
今回用いた制御電極用の基材としては、厚さ0.1mm、長さ285mm、幅40mmのSUS304製板を用い、開口部長さ250mm、幅36mm部分に0.1mmの格子を45度の角度で0.5mm間隔で配したものを用いた。
実施例で用いた帯電グリッドの外観形状を図6に示す。
<帯電グリッド塗工膜について>
(ゼオライト)
本発明では放電生成物除去にゼオライトを利用している。ゼオライトは水晶のような結晶で、主にアルミニウムとケイ素から構成されている。結晶は非常に小さく、目視では形や大きさを見ることはできない。拡大して見ると、スポンジのように小さな孔がたくさんあることが確認できる。この独自の構造を持つゼオライトは、今まで自然界に40種類以上発見されている。
吸着・分解機能に代表されるゼオライトの特徴をさらに活かすため、化学の知識・技術を駆使して人間が作り出したものを合成ゼオライトと呼ぶ。工業的につくられた合成ゼオライトは、能力が高く天然ゼオライトにはない種類のものが多数存在するが、コストが高いことが欠点である。
第3のゼオライトとして登場したのが人工ゼオライトである。石炭灰などの廃棄物と考えられていた物質を処理することで、地球と人類に有益なゼオライトに変える。しかも低コストであるため、現在、大きな注目を集めている材料である。
・吸着機能
人工ゼオライトはいろいろなものを吸着する働きがあり、そのメカニズムは脱臭剤や乾燥剤と類似している。この機能を活かすことで、有害物質の吸着や悪臭の除去が可能である。
・陽イオン交換機能
人工ゼオライトは天然ゼオライトの約2〜3倍という高い陽イオン交換機能を持っており、この機能を活かすことで、酸性を中和する土壌改良や汚水・排水中のアンモニウムイオンの除去などが可能である。
・触媒機能
人工ゼオライトには触媒としての機能があり、この機能を利用して、窒素酸化物(NOx)の分解等が研究されている。
本発明で用いられるゼオライトの種類は問わないが、ゼオライトは結晶形と陽イオンの種類により細孔の大きさが変化するため吸着できる分子が異なる。そのため目的物質により結晶形と陽イオン種を選択すると効果的な除去が可能である。結晶形にはA型・X型・Y型・L型・モルデナイト型・フェリエライト型・ZSM−5型・ベータ型などがあり、陽イオン種にはカリウム・ナトリウム・カルシウム・アンモニウム・水素などがある。また、ゼオライトを構成するアルミニウムとケイ素の比率により吸着能や触媒能は変化し、最適な比率とすることで目的物質の除去が効率的に行うことができる。
(バインダ樹脂)
本発明においてはゼオライトを帯電グリッドに保持させるために、バインダ樹脂を用いている。使用するバインダ樹脂はポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。また場合によっては上記樹脂を2種類以上混合して使用することも可能である。
バインダ樹脂がゼオライトを覆ってしまうことによる放電生成物除去機能の低下が起きないとされるバインダ比は通常10wt%程度とされていたが、評価によりバインダ樹脂比が30wt%付近でも放電生成物除去機能は低下しておらず、密着性との両立が可能であることが確認されている。
(導電剤)
本発明は帯電グリッドの抵抗を導電剤により制御している。体積抵抗を制御しない場合、導電性を持たない、ゼオライトとバインダ樹脂の組み合わせにより非常に体積抵抗の高い膜が形成され、帯電グリッドとしての機能が失われ、コロトロン型帯電器と同様な働きを行ってしまう。また、雨だれなどの異常画像が発生してしまう。上記理由により、導電剤が安定した高画質の画像形成において必要となってくる。1.0×1010Ω以下であると、雨だれなどの異常画像は発生しないが、さらに安定した高画質の画像形成を行う為に、好ましくは1.0×10Ω、より好ましくは1.0×10Ω以下に体積抵抗値を制御した方がよい。
導電剤はバインダ樹脂中に分散させている。ここで導電剤にはアンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ、アンチモン酸亜鉛等の金属酸化物や活性炭といった導電性の粒子が主に用いられる。帯電グリッドは使用中常に放電下に置かれるため、用いる材料は放電に対する耐久性が求められ、酸化スズおよびアンチモン酸亜鉛のような非ドーピング型金属酸化物が経時使用および環境変動に対して安定しており好ましい。また、導電剤は含有率が少ないほど、他の機能である膜の密着性や放電生成物除去機能を阻害しないため、粒子自体の導電性は高く、粒径は小さいほうが好ましい。本発明では粒径0.01mm〜15mmの範囲の導電性微粒子を使用した。また導電性を示すバインダ樹脂も導電剤として用いることができる。場合により2種類以上の導電剤を用いることも可能である。
<帯電グリッドコート法>
塗工液はまずバインダ樹脂を溶媒に対して比率5〜10wt%程度となるように作成し、攪拌している中にゼオライト粒子および導電剤を加えることにより作成した。スプレー塗工の際には塗工液固形分濃度は30wt%以下とした。
作成した液を帯電グリッドへ塗工する方法としては、ディッピング方式、ローラ塗工、電気泳動電着法等があるが、今回最も塗工ムラの少ないスプレー方式を用いた。
帯電グリッドを長軸方向両端からテンションを張り直径30mmの円筒状の基盤の円筒軸方向に設置し、円筒軸を水平方向に設置した状態で周方向に100rpmの速度で回転させているところを水平方向にスプレーを10mm/sec.の速度で走査させることにより塗工を行った。両面を塗工するために3mm程度基盤から浮かせてグリッドを設置した。片面の塗工が済み10分放置させた後塗工液を交換し、もう片面を塗工した。スプレー塗工後乾燥機によって130℃で30分加熱し、乾燥することで膜を固定した。
塗工膜としてはグリッドの表裏面にそれぞれ30μm厚の塗工膜を形成した。
また、帯電グリッドの基材がワイヤである場合には、ワイヤの周囲に均一な塗膜を形成する。
上記の例では導電剤を含む塗膜形成材料を用いて塗膜を形成したが、バインダ樹脂とゼオライトからなる塗膜形成材量を用いて塗膜を形成した後に導電剤を後から塗布するか打ち込むことによって塗膜を形成しても良い。
本発明のコロナ帯電器を備えた画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形態でそれら装置内に組み込まれ、着脱自在としたものであってもよい。
画像形成装置用プロセスカートリッジとは、像担持体を内蔵し、他に帯電装置、現像装置、転写手段、クリーニング手段、除電手段の少なくとも一つを具備し、画像形成装置本体に着脱可能とした装置(部品)である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、感光体作製例中において使用する「部」は、すべて重量部を表わす。
<感光体作製例1>
φ100mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成し、電荷輸送層上に下記組成の架橋型電荷輸送層用塗工液をスプレー塗工し、20分自然乾燥した後、メタルハライドランプ:160W/cm、照射距離:120mm、照射強度:500mW/cm、照射時間:60秒の条件で光照射を行ない塗布膜を硬化させた。更に130℃で20分乾燥を加え5.2μmの架橋型電荷輸送層を作製し、感光体1を得た。
〔下引き層用塗工液〕
アルキド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 40部
メチルエチルケトン 50部
〔電荷発生層用塗工液〕
Y型チタニルフタロシアニン 6部
シリコーン樹脂溶液 70部
(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液:信越化学社製)
2−ブタノン 200部
〔電荷輸送層用塗工液〕
電荷輸送物質(下記構造式A) 25部
ビスフェノールZ型ポリカーボネート 30部
(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製)
1,2−ジクロロエタン 200部
〔架橋型電荷輸送層用塗工液〕
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99
1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 (下記構造式B) 10部
光重合開始剤 1部
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
テトラヒドロフラン 100部
[帯電グリッド作製例]
帯電グリッドは前記作製方法により作製した。なお、その際の液固形分は30%とした。
また、樹脂にポリカーボネートを使用する際には溶媒はテトラヒドロフランを使用し、それ以外の樹脂の場合はメチルエチルケトンを使用した
それ以外の作成条件を表1に示す。
[コロナ帯電器の評価方法]
(1)体積抵抗値測定
本件発明における帯電グリッドの表面に形成した膜の体積抵抗の値は以下のようにして測定を行った。
計測器:三菱油化株式会社 Hiresta MODEL HT−201
測定条件:二又タイプの高電圧印加端子にて100V印加し、測定開始後10秒後の値を測定値とした。3点の測定値の平均値を体積抵抗値とした。
測定方法:帯電グリッドのゼオライトと導電剤及びバインダ樹脂を保持させている部分と保持させていない部分に二叉の高電圧印加端子を一本ずつ接触させて、体積抵抗値を測定した。また、この際に両端子間の真ん中を塗膜が保持されている部分と保持されていない部分の境界とした。
実施例及び比較例における体積抵抗値を表1に示す。
(2)帯電制御性評価
本発明のコロナ帯電器の帯電制御性を以下のようにして行った。
帯電グリッドを10℃15%RH環境下に置いたImagio Neo 1350proに取り付けた。帯電ワイヤに一定電流が流れるように電圧を印加することでコロナ放電を行い、帯電グリッドに−900Vを印加した際の感光体の表面電位を測定した。その後中間調(ハーフトーン)画像を出力し、局所的な帯電不良時に発生する雨だれ状のムラの有無を確認した。
◎・・・雨だれ状ムラは発生せず
○・・・僅かに発生したが問題にならないレベル
×・・・雨だれ状ムラ発生
(3)放電生成物除去機能評価
本発明のコロナ帯電器の放電生成物除去機能を以下のようにして評価した。
帯電グリッドを10℃15%RH環境下に置いたImagio Neo 1350proに取り付けた。A4を2万枚コピー後にコピー機の電源を切り12時間放置した。再度機械の電源を入れ帯電器直下部の感光体表面電位の落ち込み量を測定および中間調(ハーフトーン)画像出力により帯電器直下の濃度ムラの発生有無を確認した。
◎・・・帯電器直下濃度ムラ発生せず
○・・・僅かに発生したが問題にならないレベル
×・・・帯電器直下濃度ムラ発生
上記(2)、(3)の評価結果を表2に示す。
以上より、絶縁性の端部とその間に支持されているコロナ放電に用いられる少なくとも1本の細い導電性のワイヤ電極と、自身に印加される電圧により被帯電体の表面電位を制御可能な帯電グリッドを有するコロナ帯電器において、帯電グリッドの表面にゼオライトと導電剤とバインダ樹脂とを含む膜を保持することし、該帯電グリッドの表面に形成した膜の体積抵抗が1.0×1010Ω以下であることを特徴とするコロナ帯電器を用いることによりいかなる環境下においても安定した画像形成が可能となった。
本発明のコロナ帯電器は、放電生成物量の発生量を削減することができるので、画像形成装置等に用いることにより、感光体等の被帯電体の変質を抑制し、安定した画像を維持することができる。
コロトロン型コロナ帯電器及びスコロトロン型コロナ帯電器の構成を示す模式図である。 コロトロン型コロナ帯電器及びスコロトロン型コロナ帯電器の帯電特性を示す図である。 雨だれ状ムラを示す模式図である。 コロナ帯電器直下濃度ムラを示す図である。 電子写真感光体の断面を示す模式図である。 帯電グリッドの構造の一例を示す図である。
符号の説明
1 帯電器
2 ケーシング
3 エンドブロック(絶縁性)
4 エンドブロック(絶縁性)
6 帯電グリッド
8 グリッドを張るための爪
9グリッドバイアス印加電極
9a グリッドを張るための爪(バイアス印加電極とグリッドとを導通させている)
31 導電性支持体
32 電荷発生層
33 電荷輸送層
34 保護層

Claims (12)

  1. コロナ放電電極と帯電グリッドとを有するコロナ帯電器において、該帯電グリッドが表面にゼオライトと導電剤とバインダ樹脂とを含む膜を有し、かつ該膜の体積抵抗が1.0×1010Ω以下であることを特徴とするコロナ帯電器。
  2. 前記導電剤が活性炭であることを特徴とする請求項1記載のコロナ帯電器。
  3. 前記導電剤が金属酸化物であることを特徴とする請求項1記載のコロナ帯電器。
  4. 前記金属酸化物が酸化スズであることを特徴とする請求項3記載のコロナ帯電器。
  5. 前記金属酸化物がアンチモン酸亜鉛であることを特徴とする請求項3記載のコロナ帯電器。
  6. 前記バインダ樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコロナ帯電器。
  7. 前記バインダ樹脂がアルキド・メラミン樹脂であることを特徴とする請求項6記載のコロナ帯電器。
  8. 前記塗膜中のゼオライトの含有率が20〜70wt%の範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のコロナ帯電器。
  9. 前記塗膜中の導電剤の含有率が20〜50wt%の範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のコロナ帯電器。
  10. 前記塗膜中のバインダ樹脂の含有率が10〜60wt%の範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のコロナ帯電器。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のコロナ帯電器、および、電子写真感光体と、像露光手段、現像手段、転写または分離手段、クリーニング手段の少なくとも何れか1つ以上とを組み合わせて造られ、装置本体に脱着可能に設置されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載のコロナ帯電器を用いることを特徴とする画像形成装置。
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