JP2013097009A - 感光体、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】最表面層にフィラーを含有する感光体であって、該フィラーは、ロジウムを担持した金属酸化物粒子であることを特徴とする感光体。
【選択図】図3
Description
画像形成装置は、この感光体上のトナー画像を転写部で転写紙或いは中間転写体に転写した後、定着部で転写紙上に転写したトナーを加熱・加圧して定着させ、感光体表面に残留したトナーをクリーニング部でクリーニングブレードにより掻き取る等の方法により回収する。以上のような画像形成プロセスが取られる。
その削除された領域からコロナイオンが放出される構成となっている。コロナワイヤに印加する電圧を増加させていくと、ワイヤの周囲に局所的な強い電場が形成され、部分的な空気の絶縁破壊が起こり、放電が持続する。これがコロナ放電である。
(1)コロトロン型コロナ発生器
コロトロン型コロナ発生器とそれを用いた帯電法の構成を図1左に示す。コロトロン型コロナ発生器は直径50〜100μmのタングステンワイヤを1cm程度離して金属でシールドした構成である。開口面を被帯電体(感光体)に対向して配置した状態で、コロナワイヤに5〜10kVの高電圧を印加し、これによって発生した正または負イオンを被帯電体表面に移動させて帯電する。図2左に示すようにコロトロン型コロナ発生器は一定量の電荷発生を行うので、例えば膜厚偏差を有する被帯電体表面を均一に一定電位に帯電することは必ずしも得意ではない。
スコロトロン型コロナ発生器は、被帯電体表面の帯電電位のムラを少なくするために考案されたものである。
図1右に示すようにコロトロンの開口面に数本のワイヤ或いはメッシュをグリッド電極として配置した構成である。このスコロトロン型帯電器の開口面を被帯電体に対向させ、グリッド電極にバイアス電圧を印加する。
スコロトロン型コロナ発生器の帯電特性を図2右に示す。スコロトロン型コロナ発生器の特徴は帯電時間が長くなってもグリッド電極に印加された電圧によって帯電電位が規制され、表面電位が飽和することである。この飽和値はグリッド印加電圧により制御できる。スコロトロン型コロナ発生器は、コロトロン型に比べて構造が複雑で帯電効率も劣るが、帯電電位の均一性に優れ、広く使用される。
しかし、これらの物質を感光層に含ませた場合、感光体の帯電特性、光減衰特性に変化を与え、結果として、長期間高画質を保つことが課題となっている。
特許文献6の特開2007−121460号公報には、金、白金、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、およびパラジウムの少なくとも1つを、放電生成物の吸着抑制材としてグリッドワイヤにコーティングし、さらにグリッドワイヤに付着した異物を静電的に取り除く清掃手段を備えた帯電手段が開示されている。しかし、具体的な実施形態の開示はなく、その作用・効果が明確ではない。
即ち、上記課題は、本発明の下記(1)〜(5)によって解決される。
(1)「最表面層にフィラーを含有する感光体であって、該フィラーは、ロジウムを担持した金属酸化物粒子であることを特徴とする感光体」、
(2)「前記金属酸化物粒子は1種もしくは2種以上の金属酸化物を含むものであり、該金属酸化物は、少なくともCeO2、Al2O3、またはZrO2から選択される1種または2種以上であることを特徴とする前記(1)に記載の感光体」、
(3)「プラチナ、パラジウム、または、ランタンを担持した金属酸化物粒子を、さらに含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の感光体」、
(4)「感光体と該感光体を帯電させる帯電器とを有する画像形成装置であって、前記帯電器は放電を利用した帯電器であり、前記感光体は前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の感光体であることを特徴とする画像形成装置」、
(5)「感光体と該感光体を帯電させる帯電器とを有するプロセスカートリッジであって、前記帯電器は放電を利用した帯電器であり、前記感光体は前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ」
本発明の感光体について詳細に説明する。
本発明の感光体は、最表面層にフィラーを含有するものであり、該フィラーは、ロジウムを担持した金属酸化物粒子である。
ロジウムを担持した金属酸化物粒子を含むことにより、感光体の耐摩耗性を向上させると共に、帯電器等により発生する酸化性ガスに暴露しても長期に亘り、白抜け、黒帯、画像ボケ等の不具合発生を防止できる。
前記金属酸化物粒子を含む感光体が異常画像の発生を防止できる理由は明らかではないが、高圧放電の高エネルギー下では、自動車等の排ガスからNOXを除去する場合と異なり、意外なことに、COや炭化水素等の還元性ガスの併存を必要とせず、常温においてNOXを分解できるためであると考えられる。
前記金属酸化物粒子としては、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの金属酸化物粒子を使用できる。
金属酸化物粒子の粒子径は1μm以下であることが好ましく、最表面層の強度、透光性の観点から0.05〜0.5μmであることがより好ましい。
最表面層の金属酸化物粒子の割合は、最表面層の構成等にもよるが、最表面層中に5〜50wt%含有することが、最表面層の耐摩耗性、透明性の観点から好ましい。
但し、最表層が電荷輸送層である場合は、電荷輸送層中の金属酸化物粒子の割合は5〜30wt%であることが好ましい。
また、金属酸化物粒子のロジウム含有量は、NOxガス触媒としての効果の発現性、持続性の観点から、金属酸化物粒子中に0.1〜10wt%であることが好ましい。
前記プラチナ、パラジウム、ランタンの何れか1種または2種以上を担持した金属酸化物粒子の含有量は、金属酸化物粒子中50wt%以下であることが好ましい。
50wt%を超えると画像ムラ等の異常画像が発生し易くなる。
表面保護層としては、無機微粒子をバインダ樹脂に分散させたものや、架橋性の電荷輸送物質と樹脂とを重合反応させることにより硬化膜としたものを形成することができる。
表面保護層を形成する樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、硬化性アクリル樹脂、シロキサン系樹脂等を使用することができる。
さらに保護層にはその電気特性を向上させるために、後述する電荷輸送層用の電荷輸送材料を含有させることもできる。
表面保護層の膜厚は0.5〜10μmの範囲であることが感光体特性、耐刷特性の点で好ましい。
感光層は、上記のように、電荷発生層と電荷輸送層に機能分離した積層型感光層や、それらを一層に併せた単層型感光層のいずれであってもよいが、以下、積層型感光層を例に説明する。
電荷輸送層は電荷輸送機能を有する層であり、電荷輸送機能を有する電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。
電荷輸送層に利用できる電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
前記電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。
これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。
これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
高分子電荷輸送物質としては、例えば、アリールアミン骨格やベンジジン骨格やヒドラゾン骨格やカルバゾール骨格やスチルベン骨格やピラゾリン骨格等を有するポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリシロキサン、アクリル樹脂等の高分子材料やポリシラン骨格を有する高分子材料等を用いることができ、これらは単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。
但し、電荷輸送物質として高分子電荷輸送物質を用いる場合は、単独でも結着樹脂との併用も可能である。
前記可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の樹脂の可塑剤が使用でき、その使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
電荷輸送層の膜厚は、5〜60μmであることが好ましく、10〜40μmであることがより好ましい。
電荷発生層は、電荷発生機能を有する電荷発生物質を主成分とする層である。
前記電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
また、電荷発生層には、上記電荷輸送層に使用できる低分子電荷輸送物質を含有させることもできる。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダ樹脂と共に、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成でき、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。
電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
下引層は、導電性支持体上から感光層への電荷注入の防止や、干渉縞防止のために設けられるものである。
下引層としては、結着樹脂や結着樹脂中に粒子を分散したものが用いられ、前記結着樹脂としては、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン、アルキッド−メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂などを利用することができる。
下引層は、例えば上述の結着樹脂を有機溶剤中に溶解し、その溶液中に上述の粒子をボールミル、サンドミル等の手段で分散し、支持体上に塗布、乾燥すれば良い。
下引層の厚みは10μm以下、好ましくは0.1〜6μmである。
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すものを使用することができ、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができ、また、特開昭58−86547号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
さらに、非導電性支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工し、導電性を付与したものであってもよい。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体として良好に用いることができる。
まず、本発明に係わる感光体が搭載される画像形成装置の作像プロセスを図4の画像形成装置の模式図で説明する。
帯電装置(101)により像担持体(100)に(±)600〜1400Vが帯電される。
電荷の付与(荷電)が行われた後、画像露光系(102)により潜像形成が行われる。 アナログ複写機の場合、露光ランプで照射された原稿像がミラーにより逆像の形で感光体に可視光投影され結像されるが、デジタル複写機の場合にはCCD(電荷結合素子)で読み取られた原稿像は波長400〜780nmのLDやLEDのデジタル信号に変換されて、感光体上に結像される。 したがって、アナログ複写機とデジタル複写機の波長域は異なる。
結像によって感光層では電荷分離が行われ、感光体に潜像形成が行われる。
原稿に応じた潜像形成が行われた感光体(100)は、現像装置(103)で現像剤により現像が行われ、原稿像は顕像化(トナー像)される。
次に、感光体上のトナー像は、転写装置(104)に電圧を印加することによりコピー用紙(109)に転写される。
転写で印加する電圧は感光体に流れる電流が一定となるよう定電流制御となったものがある。
一方、感光体(100)は転写後、クリーニング装置(105)(クリーニングブラシ(106)及び弾性ゴムクリーニングブレード(107)で構成)でトナー像が清掃され清浄化される。
クリーニング後の感光体にはトナー像を形成されたあとの潜像(原稿像)が多少なりとも保持されているため、消去し均一化するために除電装置(一般に赤色光が使用される)(108)で除電され、次の潜像形成の準備を終え一連の複写プロセスが終了する。
上記、画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれてもよいが、プロセスカートリッジの形態で装置内に組み込まれ、感光体をその他の部材を一体として着脱自在としたものであっても良い。
プロセスカートリッジとは、像担持体(感光体)を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段から選ばれた手段を含んだ1つの装置(部品)である。必要に応じてその他の手段、例えば、除電手段を含んでもよい。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図5に示すものが挙げられる。ここで、上記プロセスカートリッジは、感光体(101)を内蔵し、帯電手段(102)、露光手段(103)、現像手段(104)、クリーニング手段(107)を含み、更に、必要に応じてその他の手段を有してなる。図中、(105)は記録媒体(転写体)、(108)は転写手段である。
本発明に係わる画像形成装置においては感光体以外の構成部材は従来から公知のものが利用できる。
なお、感光体作製例中において使用する「部」は、すべて重量部を表わす。
(ロジウム担持金属酸化物粒子Aの調整)
セリア含有ジルコニア粉末(CeO2を10wt%含有)を硝酸ロジウム水溶液に含浸し、120℃で2時間乾燥後、400℃で1時間焼成した。 次いで、この粉末を水と混合し、ビーズミルを用いて粉砕処理を行い、スラリー溶液を得た。
さらに、このスラリー溶液にベーマイトを投入し、充分に混合・攪拌した後、370℃で乾燥後、550℃で3時間焼成し、ロジウム担持金属酸化物粒子Aを得た。
得られたロジウム担持金属酸化物粒子Aは、ロジウム1wt%−セリア5wt%−ジルコニア44wt%-アルミナ50wt%からなる平均粒径0.3μmの粉末であった。
γアルミナを硝酸ジルコニル水溶液に含浸し、150℃で乾燥後、400℃で1時間焼成し、ジルコニア含有アルミナ粉末(ZrO2を3wt%含有)を得た。
このジルコニア含有アルミナ粉末を硝酸ロジウム水溶液に含浸し、120℃で2時間乾燥後、400℃で1時間焼成し、ロジウム担持金属酸化物粒子Bを得た。
得られたロジウム担持金属酸化物粒子Bは、ロジウム1wt%−ジルコニア3wt%−アルミナ96wt%からなる平均粒径0.4μmの粉末であった。
γアルミナを硝酸セリウム水溶液に含浸し、150℃で乾燥後、400℃で1時間焼成し、セリア含有アルミナ粉末(CeO2を3wt%含有)を得た。
この粉末を硝酸パラジウム水溶液に含浸し、120℃で2時間乾燥後、400℃で1時間焼成し、パラジウム担持金属酸化物粒子を得た。
得られたパラジウム担持金属酸化物粒子は、パラジウム5wt%−セリア3wt%−アルミナ92wt%からなる平均粒径0.4μmの粉末であった。
γアルミナを硝酸セリウム水溶液に含浸し、150℃で乾燥後、400℃で1時間焼成し、セリア含有アルミナ粉末(CeO2を3wt%含有)を得た。
この粉末をジニトロジアミン白金水溶液に含浸担持し、120℃で2時間乾燥後、400℃で1時間焼成し、白金担持金属酸化物粒子を得た。
得られた白金担持金属酸化物粒子は、白金1wt%−セリア3wt%−アルミナ96wt%からなる平均粒径0.4μmの粉末であった。
γアルミナを硝酸セリウム水溶液に含浸し、150℃で乾燥後、400℃で1時間焼成し、セリア含有アルミナ粉末(CeO2を3wt%含有)を得た。
φ100mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、浸漬塗布、加熱乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、32μmの電荷輸送層を形成した。
〔下引き層用塗工液〕
アルキド樹脂(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製) 6部
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製 4部
酸化チタン 40部
メチルエチルケトン 50部
〔電荷発生層用塗工液〕
Y型チタニルフタロシアニン 6部
ポリビニルブチラール樹脂 2部
2−ブタノン 200部
〔電荷輸送層用塗工液〕
電荷輸送物質(下記構造式A) 25部
(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製)
テトラヒドロフラン 200部
上記前述の電荷輸送層が形成された感光体の表面に、下記表面保護層塗工液をスプレー塗布した後、加熱乾燥を施すことにより実施例1の感光体を得た。
〔表面保護層塗工液〕
ポリカーボネート樹脂 7部
ロジウム担持金属酸化物粒子A 3部
シクロヘキサノン 50部
上記材料をボールミルで分散し、さらにテトラヒドロフラン150部を加えて表面保護層塗工液を作製した。
実施例1の表面保護層塗工液を下記の表面保護層塗工液に代える他は実施例1と同様にして実施例2の感光体を得た。
〔表面保護層塗工液〕
ポリカーボネート樹脂 4部
ロジウム担持金属酸化物粒子A 3部
シクロヘキサノン 50部
上記材料をボールミルで分散し、さらにテトラヒドロフラン150部、前記構造式Aの電化輸送物質3部を加えて表面保護層塗工液を作製した。
下記最表面層形成液を調整し、前述の電荷輸送層までが形成された感光体の表面にスプレー塗布、UV照射、加熱乾燥を施すことにより実施例3の感光体を得た。
〔表面保護層塗工液〕
ロジウム担持金属酸化物粒子A 2部
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 8部
(トリメチロールプロパントリアクリレート;分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99 KAYARAD TMPTA、日本化薬製)
構造式Bの電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 8部
(アクリル酸2−[4’−(ジ−p−トリル−アミノ)−ビフェニル−4−イル]−エチル)
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン:イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
テトラヒドロフラン 100部
ストレートシリコンオイル(KF50−100CS、信越化学工業製) 0.2部
実施例1のロジウム担持金属酸化物粒子Aに代えて、ロジウム担持金属酸化物粒子Bを2部加える以外は実施例1と同様にして実施例4の感光体を得た。
実施例1のロジウム担持金属酸化物粒子30部を、ロジウム担持金属酸化物粒子Aを1.5部、ロジウム担持金属酸化物粒子Bを1.5部に変えた以外は実施例1と同様にして実施例5の感光体を得た。
実施例2のロジウム担持金属酸化物粒子10部を、ロジウム担持金属酸化物粒子Aを2部、パラジウム担持金属酸化物粒子を1部、白金担持金属酸化物粒子を1部に変えた以外は実施例3と同様にして実施例6の感光体を得た。
実施例1のロジウム担持金属酸化物粒子30部を、ロジウム担持金属酸化物粒子Bを2部、パラジウム担持金属酸化物粒子を0.2部、白金担持金属酸化物粒子を0.2部に変えた以外は実施例1と同様にして実施例7の感光体を得た。
実施例1のロジウム担持金属酸化物粒子Aを、パラジウム担持金属酸化物粒子3部に変えた以外は実施例1と同様にして比較例1の感光体を得た。
実施例1のロジウム担持金属酸化物粒子Aを、白金担持金属酸化物粒子3部に変えた以外は実施例1と同様にして比較例2の感光体を得た。
実施例1のロジウム担持金属酸化物粒子Aを、触媒のないアルミナ粒3部に変えた以外は実施例1と同様にして比較例3の感光体を得た。
実施例3のロジウム担持金属酸化物粒子Bを、触媒のないアルミナ粉末を2部に変えた以外は実施例3と同様にして比較例4の感光体を得た。
表面保護層を設けない他は実施例1と同様にして比較例5の感光体を得た。
作製した感光体の各粉末含有量と樹脂を表1に記す。
実施例1〜7、比較例1〜5の感光体に対して、以下の試験を行い、異常画像の発生レベルから感光体の耐NOxガス性を評価した。
評価結果を表2に示す。
感光体の表面に中央部に10cm×10cmの穴が開いた100μm厚みのPETフィルムをきつく巻きつけ、250ppmのNOX暴露試験機に投入し、6KVの条件で高圧放電させながら、40℃の保温下で24時間NOx暴露を行い、フィルムを取り除くことによって、NOXガスに暴露された部(暴露部)と暴露されていない部分(未暴露部)を感光体表面に形成した。
次いで、この感光体をRicoh製複写機Pro1357改造機に搭載し、30℃80%RHの環境下でドット状ハーフトーン画像を作像し、暴露部と未暴露部の濃度差の有無を評価した。
ドット状ハーフトーン画像は1ドット交互に書き込む1×1画像、2ドット交互に書き込む2×2画像、4ドット交互に書き込む4×4画像を各1枚作像し、それぞれの画像について暴露部と未暴露部の画像濃度の差の有無を調べた(1×1、2×2、4×4の順にNOx暴露による濃度差が出やすくなる)。
なお、前記複写機Pro1357改造機の作像条件は、線速 700mm/sec、スコロトロン帯電方式、書き込み波長780nm、書き込みレーザービーム径45×55μm、トナー平均粒径 5.8μmである。
一方、本発明に依らない比較例の感光体は2×2のハーフトーン画像においても暴露部と未暴露部の濃度差が分かり、通常の文字画像や写真画像でもその濃度差は分かり、実用上好ましくないことが分かった。
また、NOxの耐性を向上させるにはロジウム担持金属酸化物粒子の存在が必須で、パラジウム担持金属酸化物粒子、白金担持金属酸化物粒子を添加することによるアシスト効果が確認された。
実施例5の感光体を前述のPro1357改造機に組み込み、30℃80%の環境で5日間30万枚の複写試験を行い、その後2昼夜放置し、翌朝の画像を確認した。
比較例4の感光体を用いて実施例8と同じ複写試験と、放置、画像確認を行った。
この試験により、本発明による感光体、システムはスコロトロン帯電チャージャから降り注ぐ放電生成物に対しても耐性があることが確認できた。
100 像担持体
101 帯電装置
102 露光装置
103 現像装置
104 転写装置
105 クリーニング装置
106 クリーニングブラシ
107 クリーニングブレード
108 除電装置
109 被転写体
(図5について)
101 感光体
102 帯電手段
103 露光手段
104 現像手段
105 記録媒体
107 クリーニング手段
108 転写手段
Claims (5)
- 最表面層にフィラーを含有する感光体であって、該フィラーは、ロジウムを担持した金属酸化物粒子であることを特徴とする感光体。
- 前記金属酸化物粒子は1種もしくは2種以上の金属酸化物を含むものであり、該金属酸化物は、少なくともCeO2、Al2O3、またはZrO2から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の感光体。
- プラチナ、パラジウム、または、ランタンを担持した金属酸化物粒子を、さらに含有することを特徴とする請求項1または2に記載の感光体。
- 感光体と該感光体を帯電させる帯電器とを有する画像形成装置であって、前記帯電器は放電を利用した帯電器であり、前記感光体は請求項1乃至3のいずれかに記載の感光体であることを特徴とする画像形成装置。
- 感光体と該感光体を帯電させる帯電器とを有するプロセスカートリッジであって、前記帯電器は放電を利用した帯電器であり、前記感光体は請求項1乃至3のいずれかに記載の感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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JP2015163962A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-09-10 | 三菱化学株式会社 | 電子写真感光体、電子写真カートリッジ、画像形成装置、電子写真感光体の製造方法、及び電荷輸送物質 |
JP2016095339A (ja) * | 2014-11-12 | 2016-05-26 | コニカミノルタ株式会社 | 電子写真感光体、電子写真画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ |
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-
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