JP2009136487A - ベルトループ供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、ベルトループの繰出し不良や使い果たしを判断することで、縫い付け不良を防止する。
【解決手段】ベルトループ供給装置13は、ステッピングモータ44を駆動源としてテープ材Tを所定の経路に沿って繰り出す繰出し手段37と、繰出し手段37によるテープ材Tの繰出しに負荷を与える付勢手段60と、ステッピングモータ44の実回転量を検出するロータリーエンコーダ65と、繰出し手段37に接離可能とされ、接近してテープ材Tの先端を挟持し、当該先端を挟持したまま離間して所定の経路の終端までテープ材Tを引き出す引出し手段38と、テープ材Tを所定の長さに切断する切断手段34と、引出し手段38により引き出されたテープ材Tを把持し、切断手段34により切断されたテープ材Tの両端を折り曲げてミシン本体12に供給するループ供給手段35と、繰出し手段37の駆動を制御する制御部51とを備えている。
【選択図】図6

Description

本発明は、ベルトループを縫製物に縫い付けるミシンに対して、所定の長さに切断されたベルトループを供給するベルトループ供給装置に関する。
従来、ジーンズ、パンツ、スカートなどの縫製物の腰部に、ベルトを通すための複数のベルトループを縫い付けるミシンが開発されている。このようなミシンは、縫製作業中にミシンベッド上の所定の位置にベルトループを供給するベルトループ供給装置を備えている(例えば、特許文献1参照)。
ベルトループ供給装置は、帯状のベルトループ材料を繰り出す繰出し手段と、ベルトループ材料を引き出す引出し手段と、ベルトループ材料を切断する切断手段と、ベルトループをミシンまで搬送し供給するループ供給手段等を備え、ベルトループの縫製作業時に以下の一連の動作を繰り返す。
まず、帯状のベルトループ材料が繰出し手段によって繰り出されると、たとえば対向する位置にある引出し手段のチャックが繰出し手段に近づいていき、繰出し手段によって繰り出されたベルトループ材料の先端をつかんで後退する。これによって、繰出し手段と引出し手段の間に所定長さのベルトループ材料が掛け渡される。次に、この掛け渡されたベルトループ材料が繰出し手段の繰出し口近傍で切断手段により切断され、ループ供給手段の一対のフォークが切断されたベルトループ材料(ベルトループ)に近づき、両端を挟持すると共に内側に折り返して、ミシン本体のミシンベッド上に供給する。
図8には、上記のような従来のベルトループ供給装置の繰出し手段7を示す。ベルトループ材料T(2点鎖線)は、図8において、繰出しローラ7aを有する繰出し手段7によって繰り出されて、所定の経路を経て、切断刃4a,4b側に送られる。前記経路の途中には支点2を中心に回転揺動可能な検出レバー1が設けられ、該検出レバー1の下端部がベルトループ材料Tの表面に当接するようになっている。検出レバー1が、通過するベルトループ材料Tの厚みに応じて揺動すると、その回転角度がアナログメーターに伝達され、ベルトループ材料の厚さが分かる。継目部分は、他の部分よりも厚いことから、制御回路等に予めベルトループ材料の厚さに関するデータを記憶させることによって継目部分を判別できるようになっている。
ところで、上記のようなベルトループ供給装置で用いられるベルトループ材料は、布を継ぎ合わせて長い帯状に形成されている。継目部分はベルトループとして縫製に用いることができないので排出する必要があり、そのために継目部分を検出する検出手段が設けられている。
特開2001−46771号公報
ここで、ベルトループ材料は長い帯状に形成されているため、例えば、巻かれた状態や折り畳まれた状態で箱等に入れられてミシン下部の床に置かれて使用されることが多い。このため、通常は、ベルトループ供給装置に先端部が差し込まれて順次繰出されていくが、例えば、ミシン下部に巻きついたり引っ掛かったりして、該ベルトループ供給装置が繰出し動作を行っても、繰出し手段の駆動源として用いられるステッピングモータが脱調する等して規定の長さ(規定量)のベルトループが繰出されずに繰出し不良が生じることとなる。その結果、ベルトループの縫い付け不良が発生してしまうという問題があった。
即ち、上記特許文献1に開示したベルトループ供給装置にあっては、ベルトループ材料の継目部分を検出する検出手段が、ベルトループ材料の厚さ検出に特化しており、また、繰出し手段の駆動を制御する制御手段がオープン制御であったため、実際にベルトループ材料が送られた量(或いは、繰出し手段の駆動源として用いられるステッピングモータが実際に動作した回転量)を検出することができなかった。このため、例えば、空送りや引っ掛かり、或いは、ロック等のモータ異常等による繰出し不良や、ベルトループの使い果たし等を検出することができず、ベルトループの縫い付け不良が発生してしまうという問題があった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであって、ベルトループの繰出し不良や使い果たしを判断することで、縫い付け不良を防止するベルトループ供給装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、
ベルトループを縫製物に縫い付けるミシンに対して、所定の長さに切断されたベルトループを供給するベルトループ供給装置であって、
布地を継ぎ合わせて形成したベルトループ材料を、ステッピングモータを駆動源として所定の経路に沿って繰り出す繰出し手段と、
前記ステッピングモータの実回転量を検出する検出手段と、
前記繰出し手段の駆動を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記ステッピングモータへの指令回転量と、前記検出手段により検出される前記ステッピングモータの実回転量との偏差に関して、複数の閾値により分割された複数の偏差領域を備えてなる偏差データが予め記憶された記憶手段と、
前記ステッピングモータへの指令回転量と前記検出手段により検出された前記ステッピングモータの実回転量との偏差が、前記記憶手段に記憶された偏差データのうち、何れの前記偏差領域内にあるかを判断することにより、前記ベルトループ材料の継目や引っ掛かりによる繰出し不良、又は、前記ベルトループ材料の使い果たしの少なくとも何れか一方を判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果に基づき、前記ステッピングモータの駆動を停止させるとともに、前記判断手段の判断結果に対応する報知を行う繰出し制御処理を実行する繰出し制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記各偏差領域の境界の少なくとも一部について、互いが所定の間隔を空けて設定されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記繰出し手段によるベルトループ材料の繰出しに負荷を与える付勢手段を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、検出手段により、繰出し手段の駆動源として設けられたステッピングモータの実回転量を検出することができる。また、その検出結果に基づき、ステッピングモータへの指令回転量と検出手段により検出されたステッピングモータの実回転量との偏差が、記憶手段に記憶された偏差データのうち、何れの偏差領域内にあるかを判断手段が判断することにより、ベルトループ材料の継目や引っ掛かりによる繰出し不良、又は、使い果たし等によるベルトループ材料の使い果たしの少なくとも何れか一方を判断することができる。さらに、繰出し制御手段により、判断手段の判断結果に基づきステッピングモータの駆動を停止させる繰出し制御処理を実行することができる。これにより、ベルトループの縫い付け不良の発生を防止することができ、その結果、ベルトループ供給装置の信頼性の向上を図ることができる。また、その際、繰出し制御手段が、判断手段の判断結果に対応する報知を、例えば、表示手段を介して行うことで、作業者はステッピングモータの駆動が停止され、ベルトループ材料の繰出しが停止に至った原因を容易に知ることができ、迅速に対応することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、各偏差領域の境界の少なくとも一部について、互いが所定の間隔を空けて設定されていることにより、判断手段による判断の空白領域を設けることができ、閾値の前後の何れともつかない範囲について断定的な制御を回避することができる。すなわち、例えば、閾値の前後のある範囲については、何れの偏差領域に該当するかが断定的に判断できない場合もあり得る。このような範囲について、例えば、ステッピングモータへの指令回転量と検出手段により検出されたステッピングモータの実回転量との偏差が、間隔のない一点の閾値に基づいて判断され、何れか一方に決められてしまうとすれば、停止する必要がないのに停止したり、停止する必要があるのに停止しなかったり、あるいは、停止に至った原因が正しく判別されなかったりする場合が生じ得る。従って、判断手段による判断の空白領域を設けることで、何れの偏差領域かの断定的な判断ができない場合に、繰出し制御手段によって繰出し手段の駆動源たるステッピングモータが停止させられる頻度を低下させることができる。これにより、ベルトループの縫い付け不良を防止しつつ繰出し動作の停止頻度を抑制して生産性の向上を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、付勢手段を備えることにより、ステッピングモータへの指令回転量と検出手段により検出されるステッピングモータの実回転量との偏差を増大させることができる。従って、ベルトループ材料の継目や引っ掛かりによる繰出し不良、又は、使い果たし等によるベルトループ材料の有無の少なくとも何れか一方を、より一層容易に且つ確実に判断することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係るベルトループ供給装置を備えるベルトループ縫付けミシン10を示す平面図である。図1に示すベルトループ縫付けミシン10は、2本針のサイクルミシンであるミシン本体12と、このミシン本体12の右側方に配設されたベルトループ供給装置13等からなり、縫製テーブル14上に配設されている。
(ベルトループ供給装置の全体構成)
図2は図1に示すベルトループ供給装置13の概略構成を示す側面図、図3はベルトループ供給装置13に設けられた繰出し手段37と引出し手段38との間にテープ材Tが渡された状態を示す概略図、図4はベルトループ供給装置13の動作制御を行う制御回路50を示すブロック図である。
図1〜4に示すように、ベルトループ供給装置13は、ベルトループを縫製物に縫い付けるミシン本体12に対して、布地を継ぎ合わせて帯状に形成したベルトループ材料(以下、テープ材Tとする)を所定の長さに切断してベルトループとしたものを供給するものであり、ステッピングモータ44を駆動源としてテープ材Tを所定の経路に沿って繰り出す繰出し手段37と、繰出し手段37によるテープ材Tの繰出しに負荷を与える付勢手段60と、ステッピングモータ44の実回転量を検出する検出手段としてのロータリーエンコーダ65と、繰出し手段37に接離可能とされ、接近してテープ材Tの先端を挟持し、当該先端を挟持したまま離間して所定の経路の終端までテープ材Tを引き出す引出し手段38と、所定の経路の終端近傍に設けられ、テープ材Tを所定の長さに切断する切断手段34と、所定の経路の終端近傍に設けられ、引出し手段38により引き出されたテープ材Tを把持するとともに、切断手段34により切断されたテープ材Tの両端を折り曲げて形成したベルトループをミシン本体12に供給するループ供給手段35と、繰出し手段37などの駆動を制御する制御手段としての制御部51と、各種設定操作や表示を行うための操作パネル56等を備えている。
(繰出し手段)
図2に示すように、繰出し手段37は、繰出しローラ40、ステッピングモータ44及びテープ送出台41等を備えている。
繰出しローラ40は、外周全体に送り歯が形成されたギアであり、テープ材Tの送出方向に対して直交するようにしてほぼ水平に配設された回転軸42の一端部に取り付けられている。ステッピングモータ44は、図2において繰出しローラ40の右下方に設けられ、その出力軸44aに駆動用歯付きベルトプーリ45が嵌着されている。前記回転軸42の他端部には従動用歯付きベルトプーリ43が嵌着されており、この従動用歯付きベルトプーリ43と前記駆動用歯付きベルトプーリ45とにタイミングベルト46が掛け渡され、ステッピングモータ44の回転が繰出しローラ40に伝達されるようになっている。かかるステッピングモータ44は、後述する制御部51(図4参照)により所定のタイミングで駆動されるようになっている。
テープ送出台41は斜め方向に平坦な送出面(図示せず)を有している。繰出しローラ40の下方にはこの送出面に連続する平坦な水平面(図示せず)が形成されており、これら送出面と水平面とによりテープ材Tが通る経路(所定の経路)が構成されている。そして、矢印Aの挿入口から入れられ前記送出面上を通過したテープ材Tは、繰出しローラ40の下方において繰出しローラ40と接触した状態となり、繰出しローラ40の回転により前記水平面上を通って所定長さ分矢印Bの繰出口から繰り出されるようになっている。
(付勢手段)
付勢手段60は、継目検出補助レバー61を備えており、この継目検出補助レバー61を介してテープ材Tに所定の負荷を与えるようになっている。
具体的に、継目検出補助レバー61は、例えば、図2に示すように、U字状の先端部61bを有し、2カ所において折れ曲がった形状に形成され、一方の折れ曲がった部分である折曲部61aにおいて支持板62に取り付けられている。また、継目検出補助レバー61は、折曲部61aを支点にして回動可能であるとともに、図示しないバネ部材の作用によって図2における反時計回り方向に付勢されている。そして、継目検出補助レバー61の先端部61bをテープ材Tが通過する際には、テープ材Tが常にテープ送出台41の送出面上に押圧され、該テープ材Tの繰出しに負荷、すなわち、繰出し抵抗が付与されるようになっている。
また、継目検出補助レバー61は、テープ材Tの継目のない部分(正常部分)が通過しているときはあまり回動しないためテープ材Tに与える負荷は小さいが、正常部分より厚みのある継目部分(段部)が通過すると先端部61bが押し上げられるため、比較的大きな負荷がテープ材Tに与えられる。つまり、継目部分のようにテープ材Tの厚さが厚い部分が継目検出補助レバー61の先端部61bを通過する際には、テープ材Tの正常部分が継目検出補助レバー61を通過するときよりも繰出し抵抗が増加するようになっている。
(検出手段)
検出手段としてのロータリーエンコーダ65は、ステッピングモータ44の出力軸44aと同軸上に設けられ、該ステッピングモータ44の出力軸44aが実際に回転した量、すなわち、ステッピングモータ44の実回転量をその回転量に応じたパルス数(回転ステップ)により検出する。なお、ここでは、説明を容易にするために、ステッピングモータ44が駆動パルス数分だけ回転した際に、ステッピングモータ44の駆動パルス数とロータリーエンコーダ65から出力される出力パルス数とは1対1の対応関係になるように構成されているものとする。
そして、ロータリーエンコーダ65は、ステッピングモータ44の回転に合わせて該ステッピングモータ44の実回転量に応じた出力信号を制御部51に出力する。
ここで、上述したように、継目検出補助レバー61の先端部61bをテープ材Tが通過する際には、テープ材Tの繰出しに繰出し抵抗が付与される。このため、後述する制御部51から、テープ材Tを繰出す繰出しローラ40の回転駆動源となるステッピングモータ44に出力される駆動パルス数、すなわち、指令回転量と、実際にステッピングモータ44が回転した量(実回転量)との間には、その瞬間瞬間において偏差が生じることとなる。ステッピングモータ44への指令回転量と実回転量との偏差とは、例えば、後述する制御部51からステッピングモータ44に出力される駆動パルス数(指令回転量)から、ロータリーエンコーダ65によって検出されるステッピングモータ44の実回転量、すなわち、ロータリーエンコーダ65から制御部51に出力される出力パルス数を引くことにより規定される偏差量である。
また、テープ材Tを繰出す際に、継目検出補助レバー61により付勢されたテープ材Tによってステッピングモータ44に与えられる負荷が変化することにより、該ステッピングモータ44の駆動パルス数(指令回転量)とロータリーエンコーダ65の出力パルス数(ステッピングモータ44の実回転量)との間の偏差に変化が生じる。具体的には、継目部分が継目検出補助レバー61の先端部61bを通過する際には、ステッピングモータ44の駆動パルス数(指令回転量)とロータリーエンコーダ65の出力パルス数(ステッピングモータ44の実回転量)との間に、正常部分が通過するときよりも大きな偏差が生じることとなる。そして、この駆動パルス数と出力パルス数との偏差の変化が制御部51に出力され、当該変化に基づき制御部51が偏差を演算するようになっている。
(引出し手段)
引出し手段38は、前述の繰出し手段37により図2のB方向に繰り出されたテープ材Tをつかみに行って引き出すものであり、固定アーム101aと可動アーム101bとからなるつかみアーム101と、つかみアーム101を先端部に保持する駆動ロッド105と、駆動ロッド105を往復動させるつかみアーム用モータ52(図4参照)とを備えている。
固定アーム101aの先端にはテープ材Tが乗りやすいようにわずかに下方に曲げられたつかみ下部103が形成され、一方可動アーム101bの先端には鉛直方向に曲げられテープ材Tを引っかけやすいように鋭い端部を有するつかみ上部107が形成されている。可動アーム101bはエアシリンダ110の出力ロッド110aが往復動することにより上下に揺動するようになっており、それによりつかみ下部103とつかみ上部107が接離可能となっている。なお、エアシリンダ110は、制御部51により制御されるつかみアーム用電磁弁111(図4参照)を介して駆動されるようになっている。
つかみアーム101は取付部112を介して、この取付部112下方の駆動ロッド105の先端に固定されている。駆動ロッド105は、ステッピングモータからなるつかみアーム用モータ52が回転することで図2の左右方向に往復駆動されるようになっている。このつかみアーム101は、制御部51の制御の下、所定のタイミングで繰出し手段37に対して近づいていき(図2の状態)、繰り出されてきたテープ材Tを、図3のつかみ位置においてつかみ上部107とつかみ下部103により挟んでつかむ。そして、そのまま図3の後退位置(図2の左方、図3の上方)まで後退する。このつかみアーム101の動作により、図3に示すように、繰出し手段37と引出し手段38との間にテープ材Tが所定長さ渡された状態になる。
(切断手段)
切断手段34は、図2に示すように、切断用駆動シリンダ71、可動刃72、固定刃73等から構成されている。エアシリンダである切断用駆動シリンダ71は、駆動シャフト71aを介して可動刃72を上下方向に駆動するものであり、切断用電磁弁53(図4参照)により所定のタイミングで駆動されるようになっている。
固定刃73は、テープ材Tの送出経路の直下であって可動刃72にほぼ対向する位置に設けられており、前記可動刃72と固定刃73とにより、前述のように繰出し手段37と引出し手段38との間に渡された状態のテープ材Tが、図3で示す切断位置で切断されるようになっている。
(ループ供給手段)
ループ供給手段35は、従来周知のベルトループ供給装置のように、その先端でテープ材Tを挟持するフォーク200a,200bを備え、このフォーク200a,200bを図示しないモータ機構やカム機構を用いて駆動しながら、所定の長さに切断されたテープ材T(ベルトループ)をミシン本体12に対して供給するものである。
具体的には、図3に示すように、フォーク200a,200bは、繰出し手段37と引出し手段38との間に渡され、切断手段34により切断されたテープ材T(ベルトループ)の後方から近づいて挟持し、そのまま前進し、ミシン本体12のミシンベッド5上に載置された縫製物Sの所定の位置に供給する。供給後は、後退し、再び次のベルトループを挟持するため前進する。なお、フォーク200a,200bの後退時の軌道は、繰出し手段37、引出し手段38、切断手段34による作業を妨害しないように、供給時よりも下方になっている。
ループ供給手段35においては、前記モータ機構を駆動する供給用モータ54(図4参照)および前記カム機構を駆動するエアシリンダ(図示せず)を備え、これらモータおよびエアシリンダを介してフォーク200a,200bを所定の軌道に沿って駆動するようになっている。これら供給用モータ54およびエアシリンダを駆動する供給用電磁弁55(図4参照)は、制御部51により適宜制御されるようになっている。
(制御回路)
次に、図4に基づき本実施形態における制御回路50の構成について説明する。
図4に示すように、制御回路50は、制御部51を備え、該制御部51には、縫製動作を開始させる縫製開始スイッチ510、ステッピングモータ44、つかみアーム用電磁弁111、つかみアーム用モータ52、切断用電磁弁53、供給用モータ54、供給用電磁弁55、ロータリーエンコーダ65等が接続されている。
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)511、ROM(Read Only Memory)512、RAM(Random Access Memory)513、及び図示しないI/Oインターフェース等を備え、ROM513に格納された制御プログラムや制御データに従い、前記各モータや各電磁弁の動作を制御する。
具体的に、本実施形態におけるROM513には、例えば、図4に示すように、CPU511によるステッピングモータ44への指令回転量と、ロータリーエンコーダ65により検出されるステッピングモータ44の実回転量との偏差Dに関して、複数の閾値(例えば、図5に示すD〜D:D<D<D<D<D)により分割された複数の偏差領域a〜aを備えてなる偏差データ513a(図5参照)が予め記憶されており、当該ROM513は本発明の記憶手段として機能する。
より具体的には、偏差データ513aは、例えば、図5に示すように、偏差領域a(D≦D)、偏差領域a(D≦D≦D)、偏差領域a(D≦D≦D)、偏差領域a(D≦D)と、空白領域b(D<D<D)、空白領域b(D<D<D)とを備えて構成されている。
偏差領域aは、制御部51からステッピングモータ44に出力される指令回転量と実回転量との間に偏差が無い状態、つまり、偏差Dが0(D=0)又はほぼ0(D≒0)の状態であり、テープ材Tによりステッピングモータ44に付与される負荷が無負荷の状態に対応している。この偏差領域aは、例えば、使い果たし等により、継目検出補助レバー61の先端部61bにテープ材Tが供給されていない状態(ループ無しの状態)に対応している。
偏差領域aは、例えば、継目検出補助レバー61の先端部61bにテープ材Tが供給されていて、且つ、当該先端部61bを通過するのがテープ材Tの正常部分である場合に対応している。つまり、この偏差領域a2の範囲内に対応する偏差量が、テープ材Tを繰出す際における偏差Dの正常範囲となっている。
偏差領域aは、偏差Dが偏差領域a1よりも大きな場合に対応しており、例えば、継目検出補助レバー61の先端部61bにテープ材Tが供給されていて、且つ、当該先端部61bを通過するのがテープ材Tの継目部分である場合に対応している。
偏差領域aは、テープ材Tの継目部分が継目検出補助レバー61の先端部61bを通過するときよりも偏差Dが大きい場合に対応しており、例えば、経路中や経路に供給される前においてテープ材Tが何れかの箇所に引っ掛かったり絡まったりして供給されない場合や、ステッピングモータ44がロック或いは脱調した場合等によりテープ材Tを繰出せない繰出し不良の状態に対応している。
空白領域bは、偏差領域aと偏差領域aとの境界を所定の間隔を空けて隔てるものであり、空白領域bは、偏差領域aと偏差領域aとの境界を所定の間隔を空けて隔てるものである。すなわち、本実施形態では、偏差Dの正常範囲である偏差領域aの前後に空白領域b、bが設けられており、当該偏差領域aと、隣接する各偏差領域a、偏差領域aとの境界が、互いに所定の間隔を空けて設定されている。
なお、各閾値D〜Dは、予め実験により得られた偏差Dの実測値に基づき、各偏差領域a〜aに対応するように、所望に設定することができる。
さらに、本実施形態におけるROM513には、例えば、図4に示すように、所定周期のタイミングで実行される割込処理による判断プログラム513bと、繰出し制御処理プログラム513cとが記憶されている。
判断プログラム513bは、制御部51(CPU511)からステッピングモータ44への指令回転量とロータリーエンコーダ65により検出されるステッピングモータ44の実回転量との偏差Dが、ROM513に記憶された偏差データ513a(図5参照)のうち、何れの偏差領域内にあるかをCPU511が判断することを可能とするとともに、その判断結果に基づき、CPU511がテープ材T(ベルトループ材料)の継目や引っ掛かりによる繰出し不良と、使い果たし等によるテープ材Tの有無とを判断することを可能としており、CPU511とともに本発明の判断手段として機能する。
具体的には、当該判断プログラム513bを実行するCPU511により、例えば、偏差Dが偏差領域a(D≦D)の範囲内であると判断された場合はループ無し、つまり、テープ材Tが使い果たされたと判断される。また、偏差Dが偏差領域a(D≦D≦D)の範囲内であると判断された場合は正常範囲であると判断される。さらに、偏差Dが偏差領域a(D≦D≦D)の範囲内であると判断された場合は継目検出補助レバー61の先端部61bをテープ材Tの継目部分(段部)が通過中であると判断され、それ以上の偏差領域a(D≦D)の範囲内に偏差Dが該当する場合は、テープ材Tの繰出し不良が生じていると判断される。
CPU511は、かかる判断プログラム513bを実行することで、本発明の判断手段として機能する。
繰出し制御処理プログラム513cは、上記判断手段として機能するCPU511の判断結果に基づき、CPU511がステッピングモータ44の駆動を停止させる繰出し制御処理や判断手段の判断結果に対応する報知を行う報知プログラムを実行することを可能としており、CPU511とともに本発明の繰出し制御手段として機能する。
具体的には、例えば、上記判断プログラム513bを実行することで判断手段として機能するCPU511により、テープ材Tの使い果たしや繰出し不良が生じていると判断された場合に、当該繰出し制御処理プログラム513cを実行するCPU511により、各モータ44、52、54や各電磁弁111、53、55を停止してベルトループ供給装置13の装置全体を停止させる処理を実行したり、或いは、操作パネル56に設けられた図示しない表示部(表示手段)にエラー表示をさせたり警告音を発したりして判断結果に対応する報知を行う繰出し制御処理を実行する制御が行われる。
CPU511は、かかる繰出し制御処理プログラム513aを実行することで、本発明の繰出し制御手段として機能する。
そして、制御部51は、上記判断手段として機能するCPU511により、偏差Dが偏差領域a3の範囲内にあり、テープ材Tの継目部分(段部)が継目検出補助レバー61の先端部61bを通過したと判断した場合、上記繰出し手段37、引出し手段38、切断手段34の動作を、ループ供給手段35側の供給動作とともに所定のタイミングで制御することにより、継目のない部分はベルトループとして供給し、継目を含む部分は排除するように制御する。その際、経路内における先端部61bから切断位置までの経路長さを予めROM513に記憶させることにより、例えば、継目を含む部分が先端部61bから切断位置までの経路長さだけ送られてテープ材Tの継目部分が切断位置を越えた場合に、即、継目を含む部分を排除する処理を行う。
(実施形態の動作説明)
次に、上記構成を備えるベルトループ供給装置13の動作説明を行う。
図6は、上記構成を有するベルトループ供給装置13の基本動作を示すフローチャートであり、ベルトループ供給装置13において、制御部51の制御の下で行われる繰出し手段37、引出し手段38、切断手段34の制御処理を示す。また、図7は、図6に示すベルトループ供給装置13の基本動作中に平行して実行される割込処理の動作を示すフローチャートであり、ベルトループ供給装置13において、制御部51の制御の下で行われる判断処理、繰出し制御処理を示す。
まず、図6に示すように、ベルトループ供給装置13の電源がONされると、CPU511は、後述する偏差データD、段部カウンタB、各段部位置ポインタC等の初期化処理を実施する。また、電源ON時にベルトループが供給経路に無い場合は、電源ON前に手動にてテープ材Tの先端を繰出しローラ40下方に位置させておく。これにより、制御部51は、電源オン時に自動的にステッピングモータ44を回転させてテープ材Tの先端を可動刃72、固定刃73の間に位置させた上で切断用電磁弁53に通電させることによりループ材Tの先端の位置決めを行う(ステップS1)。次いで、縫製開始スイッチ510のON操作が検出されてベルトループの供給動作がスタートすると(ステップS2;YES)、CPU511は、ステッピングモータ44に所定数の駆動パルスを出力することで繰出しローラ40を駆動する(ステップS3)。
そして、図2の矢印Bのように、テープ材Tの先端が繰出口から繰出されると、CPU511は、つかみアーム用モータ52を駆動してつかみアーム101をつかみ位置(前進位置:図3参照)まで前進させる(ステップS4)。そして、CPU511は、つかみアーム用電磁弁111を駆動することでテープ材Tの先端(ループ先端)をつかみ(ステップS5)、繰出しローラ40の駆動を継続したままつかみアーム用モータ52を駆動してつかみアーム101をベルトループ形成位置(後退位置:図3参照)まで後退させる(ステップS6)。
次に、CPU511は、切断用電磁弁53を駆動することで切断装置を駆動し(ステップS7)、供給用モータ54及び供給用電磁弁55を駆動することで、ミシン本体12にベルトループを供給する制御を実行し(ステップS8)、ミシン本体12によるベルトループの縫製の完了後、再度、縫製物Sがミシンにセットされて縫製開始スイッチ510がONされるのを待つ(ステップS2)。
一方、ステップS1において初期化処理が終了すると、CPU511は、上述したステップS2〜ステップS8までの縫製処理と平行して図7に示すベルトループ供給のための割込処理を実施する。
縫製開始スイッチ510がONされてステッピングモータ44が駆動されると、CPU511は、ステッピングモータ44が所定のMパルス分(例えば、M=1)駆動される(ステップS101;Yes)毎に、ロータリーエンコーダ65から出力されるパルス数を計数することにより、その瞬間瞬間におけるステッピングモータ44の実回転量を検出し、それまでにステッピングモータ44に出力した駆動パルス数とロータリーエンコーダ65により検出された実回転量とから、偏差Dを求める処理を実行する(ステップS102)。次いで、CPU511は、判断プログラム513bを実行することで、その偏差Dが予めROM513に記憶されている偏差データ513a内の正常範囲、すなわち、偏差領域a(D≦D≦D)内にあるか否かの判断を行う(ステップS103)。
ステップS103において、偏差Dが正常範囲内にないと判断した場合(ステップS103;No)、CPU511は、偏差Dが偏差領域a(D≦D≦D)内に該当するか否か、すなわち、継目検出補助レバー61の先端部61bをテープ材Tの継目部分(段部)が通過中であるか否かの判断を行う(ステップS104)。
ステップS104において、偏差Dが偏差領域a内に該当すると判断された場合(ステップS104;Yes)、CPU511は、段部の数を計数する段部カウンタBに1を加える(ステップS105)とともに、ここで検出された段部のその後の送出量を示す段部ポインタCBを設定し、当該ポインタCBに現在の送出量0をセットする(ステップS106)。
一方、ステップS103において、偏差Dが正常範囲a内であると判断した場合(ステップS103;Yes)、CPU511は、段部カウンタBの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS107)。なお、段部カウンタBの値は、後述するように段部ポインタCBで規定される対応する段部が可動刃72、固定刃73による切断位置よりも外に排出され切断された時点でカウントダウンされる。従って、段部カウンタBの値が1以上であるということは、テープ材Tの送出経路中に少なくとも一つの段部が存在することを示しており、CPU511は、ステップS107の判定によりテープ材Tの送出経路中における段部の有無を判定している。
そして、CPU511は、ステップS107においてテープ材Tの送出経路中に段部が無いと判定した場合(ステップS107;No)は、ステップS101に戻ってステッピングモータ44が前回の判定時よりさらにMパルス分駆動されたか否かを判定する。
一方、ステップS107において、B≧1、すなわち、テープ材Tの送出経路中に段部有り(ステップS107;Yes)と判定された場合、CPU511は、現在設定されている段部ポインタC1〜CBのそれぞれについてM(パルス)を加える(ステップS108)とともに、先頭の段部に対応する段部ポインタC1の値が、当該段部を段部の検出位置から可動刃72、固定刃73による切断位置まで送出するステッピングモータ44の駆動パルスL以上になったか否かを判定する(ステップS109)。すなわち、このステップS109の処理により、CPU511は、ステップS104で発見された段部が切断位置を越えた位置まで送出されたか否かを判定している。
CPU511は、ステップS109で段部ポインタC1の値がL以上になっていないと判定された場合(ステップS109;No)は、ステップS101に戻ってステッピングモータ44が前回の判定時よりさらにMパルス分駆動されたか否かを判定する。
一方、ステップS109で段部ポインタC1の値がL以上であると判定された場合(ステップS109;Yes)は、CPU511は、段部ポインタC1の対応段部のミシンへの供給を防止するために、ステッピングモータ44の駆動を停止させるとともに切断用電磁弁53を駆動することで切断装置を駆動して、段部(継目)部分を排除する処理を実行し、さらに、操作パネル56の表示部(表示手段)に段部が検出されたことを報知する所定のエラーコードを表示する(ステップS110)。次いで、割込処理によりテープ材Tが切断されたので、図6に示すベルトループ供給装置13の基本動作におけるそれまでの処理を中断して、ステップS3の処理から新たなベルトループ供給動作を実行する指令を出力する(ステップS111)。
さらに、CPU511は、後続する処理のために、切断処理により一つ少なくなった段部数との対応させるために段部カウンタBのカウントダウン(B=B−1)を行うとともに、各段部に対して、切断位置に対する順番で段部ポインタを付すために各段部の段部ポインタの繰下処理を行い(ステップS112)、再度、ステップS101の処理に戻る。
一方、ステップS104において、偏差Dが偏差領域a内に無いと判断された場合(ステップS104;No)、CPU511は、偏差Dが偏差領域a(D≦D)内にあるか否か、すなわち、ループ無しの状態(ベルトループの使い果たし等により、テープ材Tが無しの状態)であるか否かの判断を行う(ステップS113)。
ステップS113において、偏差Dが偏差領域a内にあると判断された場合(ステップS113;Yes)、CPU511は、操作パネル56に設けられた図示しない表示部に、例えば、テープ材Tが使い果たされている旨のエラー表示をさせたり、新たなテープ材Tの補充を促す旨の警告を発したりして、判断された判断結果に対応する報知を行う繰出し制御処理を実行し(ステップS114)、さらに、ステッピングモータ44及び各モータ52、54の駆動を停止させるとともに各電磁弁111、53、55を制御してベルトループ供給装置13の装置全体を停止させる処理を実行する(ステップS115)。
一方、ステップS113において、偏差Dが偏差領域a内に無いと判断された場合(ステップS113;No)、CPU511は、偏差Dが偏差領域a(D≦D)内にあるか否か、すなわち、例えば、経路中や経路に供給される前においてテープ材Tが何れかの箇所に引っ掛かったり絡まったりして供給されない場合や、ステッピングモータ44がロック或いは脱調した場合等によりテープ材Tを繰出せない繰出し不良の状態であるか否かの判断を行う(ステップS116)。
ステップS116において、偏差Dが偏差領域a内にあると判断された場合(ステップS116;Yes)、CPU511は、操作パネル56の図示しない表示部に、例えば、テープ材Tが経路内に引っ掛かっている旨のエラー表示をさせたり、テープ材Tの入れ直し等を促す旨の警告を発したりして、判断された判断結果に対応する報知を行う繰出し制御処理を実行し(ステップS117)、さらに、ステッピングモータ44の駆動を停止させるとともに各電磁弁111、53、55を制御して装置全体を停止させる処理を実行する(ステップS115)。
一方、ステップS116において、偏差Dが偏差領域a内に無いと判断された場合(ステップS116;No)、CPU511は、この偏差Dが何れの偏差領域にも該当しないと判断された回数nをインクリメント、すなわちカウントアップ(n=n+1)する(ステップS118)とともに、当該ステップS118においてカウントアップされた後のnが所定数(例えば、本実施形態では3)以上であるか否かの判断を行う(ステップS119)。
そして、ステップS119において、カウントアップされたnが所定数(例えば、本実施形態では3)未満の場合(ステップS119;No)はステップS101に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。一方ステップS119において、カウントアップされたnが所定数以上の場合(ステップS119;Yes)、CPU511は、操作パネル56の図示しない表示部に、例えば、未知のエラーが発生した旨のエラー表示をさせ、判断された判断結果に対応する報知を行い(ステップS120)、さらに、ステッピングモータ44の駆動を停止させるとともに各電磁弁111、53、55を制御して装置全体を停止させるの処理を実行する(ステップS115)。
(実施形態の効果)
以上述べた本実施形態に係るベルトループ供給装置13によれば、ロータリーエンコーダ65により、繰出し手段37の駆動源として設けられたステッピングモータ44の実回転量を検出することができる。また、その検出結果に基づき、判断プログラム513bを実行するCPU511が、ステッピングモータ44への指令回転量とロータリーエンコーダ65により検出されたステッピングモータ44の実回転量との偏差Dが、ROM513内に記憶された偏差データ513aのうち、何れの偏差領域内にあるかを判断することにより、テープ材T(ベルトループ材料)の継目部分や引っ掛かり等による繰出し不良、又は、使い果たし等によるベルトループ材料の有無を判断することができる。さらに、繰出し制御処理プログラム513cを実行するCPU511により、判断手段として機能するCPU511の判断結果に基づきステッピングモータ44の駆動を停止させるとともに、前記判断手段の判断結果に対応する報知を行う繰出し制御処理を実行することができる。これにより、ベルトループの縫い付け不良の発生を防止することができ、その結果、ベルトループ供給装置13の信頼性の向上を図ることができる。また、その際、操作パネル56の図示しない表示部(表示手段)が判断手段の判断結果に対応する表示を行うので、作業者はステッピングモータ44の駆動が停止され、ベルトループ材料の繰出しが停止に至った原因を容易に知ることができ、迅速に対応することができる。
また、各偏差領域の境界の少なくとも一部について、互いが所定の間隔を開けて設定されていることにより、判断手段による判断の空白領域を設けることができ、閾値の前後、例えば、偏差領域aとa又は偏差領域aとaとの境界の何れともつかない範囲について断定的な制御を回避することができる。すなわち、例えば、閾値の前後のある範囲については、何れの偏差領域に該当するかが断定的に判断できない場合もあり得る。このような範囲について、例えば、ステッピングモータ44への指令回転量とロータリーエンコーダ65により検出されたステッピングモータ44の実回転量との偏差が、間隔のない一点の閾値に基づいて判断され、何れか一方に決められてしまうとすれば、停止する必要がないのに停止したり、停止する必要があるのに停止しなかったりする場合が生じ得る。従って、判断手段による判断の空白領域を設けることで、何れの偏差領域かの断定的な判断ができない場合に、繰出し制御手段として機能するCPU511によって繰出し手段の駆動源たるステッピングモータ44が停止させられる頻度を低下させることができる。これにより、ベルトループの縫い付け不良を防止しつつ繰出し動作の停止頻度を抑制して生産性の向上を図ることができる。
また、付勢手段60を備えることにより、ステッピングモータ44への指令回転量とロータリーエンコーダ65により検出されるステッピングモータ44の実回転量との偏差を増大させることができる。従って、テープ材Tの継目部分や引っ掛かりによる繰出し不良、又は、使い果たし等によるテープ材Tの有無を、より一層容易に且つ確実に判断することができる。
なお、本実施形態では、従来のベルトループ供給装置に、物理的にはロータリーエンコーダ65を付加するだけの簡易な構成であり、これに、判断プログラム513b及び繰出し制御処理プログラム513cを備えることで、テープ材Tの継目部分(段部)、繰出し不良、テープ材Tの有無及び未知のエラーを検出することができ、その検出結果に基づき制御部51が繰出し制御処理を行うことにより、ベルトループの縫い付け不良の発生を有効に防止することができる。
また、従来のベルトループ供給装置に継目検出手段として設けられていた、例えば、アナログメーターや該アナログメータへのテープ材Tの厚さ伝達手段(例えば、歯車等)が不要となるため、ベルトループ供給装置13の構成を単純なものとすることができるため、当該ベルトループ供給装置13の信頼性の向上を図ることができる。
(その他)
なお、ロータリーエンコーダ65は、上記実施形態ではステッピングモータ44の出力軸44aと同軸上に配置したが、例えば、繰出しローラ40の同軸上であってもよいし、或いは、駆動用タイミングベルト46上にロータリーエンコーダ用プーリーを介して設置してもよい。これらのように構成しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、ステッピングモータ44の駆動パルスとロータリーエンコーダ65の出力パルスの偏差を増大させるために、継目検出補助レバー61を配置しているが、例えば、ローラ部材を配置して負荷を与えても同様の効果を得ることができるし、或いは、繰出し経路を屈曲させて負荷を与える構成としても同様の効果を得ることができる。
また、継目検出補助レバー61の先端部61bは、例えば、平面部を有する形状としてもよい。この場合、当該平面部がテープ材Tと接するように取り付けて、テープ材Tと先端部61bとの接触面積を広く確保することが望ましい。このようにすれば、上記偏差を生じさせる時間を長く確保することができるため、その偏差を検出することが容易となる。
また、継目検出補助レバー61は、テープ材Tの継目部分等の検出を容易とするために設けているが、かかる継目検出補助レバー61を設けなくとも、繰出しローラ40には、通常の繰出し時、テープ材Tの継目部分(段部)通過時及びテープ材Tが無い場合(つまり、テープ材Tを使い果たした状態)等に負荷の変動が起きるため、ステッピングモータ44の駆動パルスとロータリーエンコーダ65の出力パルスとの偏差に変化が起きるため、上記実施形態と同様の検出を行うことは可能である。すなわち、例えば、上記実施形態の構成から継目検出補助レバー61を省略した構成とすることも可能である。
本発明の一例としてのベルトループ供給装置を備えるベルトループ縫付けミシンを示す平面図である。 図1に示すベルトループ供給装置の概略構成を示す側面図である。 繰出し手段と引出し手段の間にテープ材が渡された状態を示す概略図である。 図1のベルトループ供給装置の動作制御を行う制御回路を示すブロック図である。 本実施形態における偏差の概念を説明するための概念図である。 本実施形態におけるベルトループ供給装置の基本動作を示すフローチャートである。 本実施形態におけるベルトループ供給装置の割込処理動作を示すフローチャートである。 従来のベルトループ供給装置の繰出し手段を示す側面図である。
符号の説明
10 ベルトループ縫付けミシン
12 ミシン本体
13 ベルトループ供給装置
34 切断手段
35 ループ供給手段
37 繰出し手段
38 引出し手段
44 ステッピングモータ
50 制御回路
51 制御部(制御手段)
511 CPU(判断手段、繰出し制御手段)
512 RAM
513 ROM(記憶手段)
513a 偏差データ
513b 判断プログラム(判断手段)
513c 繰出し制御処理プログラム(繰出し制御手段)
60 付勢手段
61 継目検出レバー
61a 折曲部
61b 先端部
65 ロータリーエンコーダ(検出手段)
T テープ材(ベルトループ材料)

Claims (3)

  1. ベルトループを縫製物に縫い付けるミシンに対して、所定の長さに切断されたベルトループを供給するもので、
    布地を継ぎ合わせて形成したベルトループ材料を、ステッピングモータを駆動源として所定の経路に沿って繰り出す繰出し手段と、
    前記ステッピングモータの実回転量を検出する検出手段と、
    前記繰出し手段の駆動を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記ステッピングモータへの指令回転量と、前記検出手段により検出される前記ステッピングモータの実回転量との偏差に関して、複数の閾値により分割された複数の偏差領域を備えてなる偏差データが予め記憶された記憶手段と、
    前記ステッピングモータへの指令回転量と前記検出手段により検出された前記ステッピングモータの実回転量との偏差が、前記記憶手段に記憶された偏差データのうち、何れの前記偏差領域内にあるかを判断することにより、前記ベルトループ材料の継目や引っ掛かりによる繰出し不良、又は、前記ベルトループ材料の使い果たしの少なくとも何れか一方を判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づき、前記ステッピングモータの駆動を停止させるとともに、前記判断手段の判断結果に対応する報知を行う繰出し制御処理を実行する繰出し制御手段と、を備えることを特徴とするベルトループ供給装置。
  2. 前記各偏差領域の境界の少なくとも一部について、互いが所定の間隔を空けて設定されていることを特徴とする請求項1に記載のベルトループ供給装置。
  3. 前記繰出し手段によるベルトループ材料の繰出しに負荷を与える付勢手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルトループ供給装置。
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