JPH10300456A - 厚み異常検出装置およびベルトループの段部検出装置 - Google Patents

厚み異常検出装置およびベルトループの段部検出装置

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JPH10300456A
JPH10300456A JP11137097A JP11137097A JPH10300456A JP H10300456 A JPH10300456 A JP H10300456A JP 11137097 A JP11137097 A JP 11137097A JP 11137097 A JP11137097 A JP 11137097A JP H10300456 A JPH10300456 A JP H10300456A
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tape material
thickness
tape
detecting
belt loop
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JP11137097A
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Kenji Kitada
賢治 北田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明の目的は、ほぼ一定の厚みを有する
被検体の厚み方向の異常を検出する厚み異常検出装置、
並びに、ベルトループ形成用のテープ材に形成された段
部を検出するベルトループの段部検出装置において、煩
雑な調整設定を不要とし、厚み異常の検出に対して、信
頼性の高い段部の検出を可能とすることである。 【解決手段】 ほぼ一定の厚みを有する被検体の厚み方
向の異常を検出する厚み異常検出装置である。そして、
前記被検体の任意の箇所の厚みを連続量として計測可能
な計測手段と、この計測手段により計測される箇所を前
記被検体の表面に沿って走査させる走査手段と、前記計
測手段による計測データに基づいて厚み方向の異常を検
出する検出手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ほぼ一定の厚みを
有する被検体の厚み方向の異常を検出する厚み異常検出
装置、並びに、ベルトループ形成用のテープ材に形成さ
れた段部を検出するベルトループの段部検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ほぼ一定の厚みを有する被検体の厚み方
向の異常を検出する厚み異常検出装置として、たとえ
ば、ベルトループ形成用のテープ材の段部を検出する段
部検出装置がある。ベルトループとは、ズボンやスカー
トなどの腰部にあるベルトを通すループのことである。
ベルトループの原材料となるテープ材は長いひも状のも
ので、所々に段部となる継目がある。このようなテープ
材の不要な継目部分の検出や、テープ送り出し台上のテ
ープ材の有無の検知を行う装置が、前記ベルトループの
段部検出装置である。
【0003】一般的な、ベルトループの段部検出装置と
して、例えば図11に示すような段部検出装置20があ
る。この段部検出装置20は、検出用レバー21、検知
子24、バネ材27、光センサ22,23、テープ送り
出し台26等で構成され、テープ送りだし台26上に載
置されたテープ材Mを検知子24で探ることで、テープ
材Mの段部等を検出するようになっている。検出用レバ
ー21は、先端に設けられた検知子24の動きを後端側
に伝達するもので、支点25を中心に回動可能に保持さ
れると共に、バネ材27の作用により常時先端側がテー
プ送り出し台26を押圧するようになっている。光セン
サ22,23は、それぞれ、検出用レバー21の後端部
が所定位置より高くなるか低くなるかを検出する2値的
なセンサで、これらの内、光センサ22はテープ送り出
し台26上のテープ材Mがあるか否かを検出するもの
で、光センサ23はテープ材Mの段部を検出するもので
ある。
【0004】上記構成の段部検出装置20によれば、テ
ープ送り出し台26上をテープ材Mが移動して、検知子
24の下をテープ材Mの継目が通過すると、検知子24
が図11の上方向に動き、それに伴い検出用レバー21
が支点25を中心に回動して、検出用レバー21の後端
部が下方向に動き、さらにこの検出用レバー21の後端
部の下方向の動きを光センサ23が検知する。また、更
にテープ送り出し台26上をテープ材Mが移動して、検
知子24の下にテープ材Mが無くなると、検知子24が
下方向に動き、それに伴い検出用レバー21が支点25
を中心に回動して、検出用レバー21の後端部が上方向
に動き、さらにこの検出用レバー21上の後端部の上方
向の動きを光センサ22が検知する。こうして、検出用
レバー21の後端部を光センサ23が検知した場合は、
検知子24の下はテープ材Mの継目であると判断し、一
方光センサ22が検知した場合は、検知子24の下はテ
ープ材Mが無いと判断することができる。
【0005】つまり、上記のようなベルトループの段部
検出装置は、一般に、テープ材の厚みの異常を検出する
と同時に、テープ送り出し台上のテープ材の有無の確認
も行うため、2基の光センサをそれぞれの対象ごとの、
検知専用センサとして設置している。テープ送り出し台
上のテープ材の有無の確認を行うセンサについては、テ
ープ材ごとの調整は不要である。また、テープ材の段部
を検出するセンサは、検知子がテープ材の非段部上にあ
るときを基準として検知を行うため、テープ材の厚さ
(テープ材の非段部における厚さ)に合わせて、センサ
の検出範囲の調整を行うようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な従来のベルトループの段部検出装置においては、光セ
ンサ等のような2値的な検出手段を用いて段部の検出を
行っているため、以下のような問題点を有する。テープ
材は素材、加工方法(ノリ付き、芯地付き)及び縫製
(糸番手、縫い調子)により、厚さは大きく変化する。
よって、このように厚さの異なるテープ材を、1台の前
記ベルトループの段部検出装置で扱う場合は、テープ材
が変わる都度、段部を検知する高さを確認し、その高さ
までセンサの固定位置をずらすといった煩雑な作業が必
要であり、作業効率の低下をもたらす。また、センサの
調整は、上記のように固定位置をずらすといった方法で
行われるため、継目の検出不良やくせ付きの変形ループ
の誤排出も考えられ、テープ材の段部検出に対する信頼
性は、それ程高いものとはいえなかった。さらに前述の
ように、テープ材の継目だけでなく、テープ送り出し台
上のテープ材の有無を検出する場合には、1基のセンサ
では2値的判断しかできない為、2基のセンサが必要で
あり、コスト的に割高となる。以上、具体例として、ベ
ルトループの段部検出装置について述べてきたが、一般
に、ほぼ一定の厚みを有する被検体の厚みの異常を検出
する段部検出装置では、センサにより2値的な検出を行
っており、上記同様の問題点を有している。
【0007】そこで、本発明は、例として挙げた上記の
ような問題点を解決するため、ほぼ一定の厚みを有する
被検体の厚み方向の異常を検出する厚み異常検出装置、
並びに、ベルトループ形成用のテープ材に形成された段
部を検出するベルトループの段部検出装置において、煩
雑な調整設定を不要とし、厚み異常の検出に対して、信
頼性の高い段部の検出を可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、ほぼ一定の厚みを有する被
検体の厚み方向の異常を検出する厚み異常検出装置であ
って、前記被検体の任意の箇所の厚みを連続量として計
測可能な計測手段と、この計測手段により計測される箇
所を前記被検体の表面に沿って走査させる走査手段と、
前記計測手段による計測データに基づいて厚み方向の異
常を検出する検出手段とを備えた構成とした。
【0009】この請求項1記載の発明によれば、連続量
として計測される被検体の厚さに基づいて被検体の厚み
の異常を検出するため、従来の厚みの異常を2値的に検
出する方法では、被検体の厚みの変化部分を検知するセ
ンサの位置調整が必要であったのに対し、本発明では異
なる厚さを有する被検体に対してもセンサの位置調整を
不要とすることができる。さらに、この位置調整が不要
となるため、従来あったセンサの調整不良による厚み異
常の検出間違いが生じることもなく、信頼性の高い厚み
異常の検出が可能となる。また、従来の被検体の厚みの
異常を2値的に検出する方法では、同時に検出する対象
が複数存在する場合にはセンサの数も検出対象と同数必
要であったのに対し、この発明では連続量として被検体
の厚さを計測して厚み異常を検出するので、検出対象が
複数存在しても、センサの数は一基でよく、コストの削
減となる。
【0010】ここで、被検体としては、布や平板などほ
ぼ一定の厚みを有するものであればどのようなものでも
よい。計測手段としては、検出子等により被検体に接触
して厚みを計測するタイプでも、光検出器等を用いて非
接触で被検体の厚みを計測するタイプでも良く、その他
被検体の厚みを連続量として計測できればどの様な形式
のものでも良い。走査手段としては、被検体をXYの2
次元的に移動させるものでも、1方向に移動させるもの
でもよい。検出手段としては、例えば厚み異常と判別す
る厚さの基準値を設定しておき、この基準値と計測デー
タとを比べることで厚み異常を検出するもの、被検体の
標準の厚さを設定しておき、この標準値と計測データと
の差異より厚み異常を検出するもの、近傍の複数箇所の
計測データを比較して、その差異により厚み異常を検出
するものなど挙げられるが、その他厚み異常を検出でき
るものであればどの様な方法を用いたものでも良い。
【0011】請求項2記載の発明は、ベルトループ形成
用のテープ材に形成された段部を検出するベルトループ
の段部検出装置であって、テープ材の任意の箇所の厚み
を連続量として計測可能な計測手段と、この計測手段に
より計測される箇所をテープ材の表面に沿って走査させ
る走査手段と、前記計測手段による計測データに基づき
テープ材の段部を検出する検出手段とを備えた構成とし
た。
【0012】この請求項2記載の発明によれば、連続量
として計測されるテープ材の厚さに基づいてテープ材の
厚みの異常を検出するため、従来厚みの異常を2値的に
検出する方法において、テープ材の厚みの変化部分を検
知するセンサの位置調整が必要であったのに対し、本発
明では異なる厚さを有するテープ材に対してもセンサの
位置調整を不要とすることができる。さらに、この位置
調整が不要となるため、従来あったセンサの調整不良に
よる厚み異常の検出間違いが生じることもなく、信頼性
の高い厚み異常の検出が可能となる。また、従来のテー
プ材の厚みの異常を2値的に検出する方法では、同時に
検出する対象が複数存在する場合にはセンサの数も検出
対象と同数必要であったのに対して、この発明では連続
量としてテープ材の厚さを計測するので、検出対象が複
数存在しても、センサの数は一基でよく、コストの削減
となる。
【0013】具体的に、ベルトループ形成用のテープ材
に形成された段部としては、テープ材どうしを接合した
際に生じる継目だけでなく、テープ送り出し台上に載置
されるテープ材の有無をも含むことがあり、従来テープ
材の厚みの異常を2値的に検出する方法においては、継
目と、テープ送り出し台上のテープ材の有無それぞれの
検出用としてセンサが必要で、尚かつ、継目の検出用セ
ンサをテープ材の厚さに応じて検出範囲の調整をする必
要があったのに対して、本発明では、連続量として計測
可能な計測手段により、センサの調整は不要となり、セ
ンサの数も一基でテープ材の段部(継目やテープ材の端
部)の検出が可能となる。
【0014】ここで、計測手段、走査手段、検出手段
は、請求項1の説明で述べたものと同様のバリエーショ
ンが有り得る。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載のベ
ルトループの段部検出装置において、前記検出手段が、
ベルトループ形成用のテープ材の複数箇所分の計測デー
タを比較することでテープ材の段部を検出するという構
成とした。
【0016】この請求項3記載の発明によれば、ベルト
ループ形成用のテープ材の複数箇所分の計測データを比
較し、この計測データの差異によりテープ材の段部の判
定を行うことができるので、テープ材の厚さが変わるこ
とによるセンサの検出範囲の調整や、段部判定のための
判定基準となるデータの設定入力が不要となり、そのた
めベルトループ縫付け作業の効率改善を図ることができ
る。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項2又は3に
記載のベルトループの段部検出装置において、前記計測
手段による計測の終了時に終了時の計測データを記憶す
る記憶手段と、前記計測手段による計測の開始時に、開
始時の計測データと前記終了時の計測データとを比較す
る比較手段と、この比較手段の比較結果に基づき計測終
了時と開始時とでテープ材が変更されていることを警告
する警告手段とを備えた構成とした。
【0018】この請求項4記載の発明によれば、前記ベ
ルトループの段部検出装置の計測終了時と計測開始時の
計測データを比較して差異が生じた場合、テープ材が変
更されていることをユーザーに警告表示を行って確認を
促すことで、テープ材の厚みの変化が、テープ材の段部
によるものなのか、または、テープ材が変わったことに
よるものなのかを明確にすることができる。従って、テ
ープ材の厚みの変化の原因を明確にすることにより、前
記ベルトループの段部検出装置の誤作動を未然に防ぐこ
とができ、厚み異常の検出の信頼性をより高めることが
可能となる。
【0019】ここで、警告手段としては、電気回路にラ
ンプ、LED、文字表示可能なディスプレイ等を接続す
ることにより構成可能であり、その他警告表示が可能で
あればどのような形式のものでもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図1〜図10の図面を参照しながら説明する。図
1は本発明に係る厚み異常検出装置としてのベルトルー
プの段部検出装置80が設けられているベルトループ裁
断供給装置1の主要部分を示す斜視図である。図2はベ
ルトループの段部検出装置80を示す側面図である。図
1において、100はベルトループ縫付けミシンで、1
はベルトループの裁断供給装置である。ベルトループの
裁断供給装置1は、本発明に係るベルトループの段部検
出装置80と、段部検出装置80側から送り出されたテ
ープ材Mをガイドするガイド部材13,13と、可動刃
10と、切断されたテープ片をベルトループ縫付けミシ
ン100へ供給する挟持具12,12と、図1には現れ
ない制御回路60(図6)等から構成されている。
【0021】可動刃10は、所定の長さくり出されたテ
ープ材Mを切断するもので、制御回路60からの出力信
号により、上下に可動するようになっている。挟持具1
2,12は、切断されたテープ片をベルトループ縫付け
ミシン100の縫製部110に供給するものである。ベ
ルトループ縫付けミシン100は、ベルトループ(テー
プ片)を例えばズボン腰部などの縫製物に縫合するもの
で、ベルトループ裁断供給装置1の挟持具12,12に
より供給されたテープ片を布押え122,122で押え
つけた後、ミシン針120,120により縫製を行っ
て、縫製物に縫合するようになっている。
【0022】段部検出装置80は、被検体としてのベル
トループ形成用のテープ材Mを載置するテープ送り出し
台15と、走査手段としてのローラー11と、検知子8
4(図2)と、検出用レバー82と、歯車83と、バネ
材81と、図2には現れない操作パネル200(図4,
図5)と、制御回路60(図6)等からなる。制御回路
60は本発明に係る段部検出装置80の制御も行ってお
り、段部検出装置80の構成要素の一つとなっている。
ローラー11は、テープ送り出し台15上のテープ材M
を、可動刃10の切断位置までくり出すもので、テープ
くり出しモータ73(図6)と接続され、このテープく
り出しモータ73の駆動により回転するようになってい
る。検出用レバー82は、先端に設けられた検知子84
の動きを後端側に伝達するもので、支点85を中心に回
動可能に保持されると共に、バネ材81の作用により常
時先端側がテープ送り出し台15を押圧するようになっ
ている。歯車83には、例えば回転形磁気式ポテンショ
ンメータ等からなる厚み検出センサ83A(図6)が連
結され、この厚み検出センサ83Aにより歯車83の回
転角の変化量が計測されるようになっている。この厚み
検出センサ83Aが、厚みを連続量として計測可能な計
測手段を構成している。
【0023】上記の段部検出装置80によれば、テープ
材M上面の起伏の変化にあわせて、検知子84が上下動
し、この上下動に伴い検出用レバー82が支点85を中
心として回動し、検出用レバー82の後端部と接する歯
車83が回転する。そしてこの歯車83の回転角の変化
量が厚み検出センサ83Aから連続量として出力され
る。図3は、厚み検出センサ83Aの試験例で、テープ
材Mの各部位の厚さの計測出力をグラフにしたものであ
る。
【0024】図4、図5は、段部検出装置80に備わる
操作パネル200の正面図である。操作パネル200
は、テープ材Mの段部を検出するための設定値の入力や
制御回路からの警告表示を行うもので、警告手段として
の機能を有する表示部210、数字キー220、選択キ
ー223、リセットキー221、ループセットキー22
2等から構成されている。この操作パネル200は、ユ
ーザーがベルトループの縫合作業を行いながらも見える
位置であれば任意の場所に設置可能である。
【0025】操作パネル200から入力される設定デー
タには、例えば、継目判断倍率データ、テープ材継目厚
データ(図5にて、表示画面例示)、テープ材非段部厚
データなどがあり、これらのうち、何れか一つを設定入
力することによりテープ材Mの段部の検出が行われるよ
うになっている。
【0026】継目判断倍率データは、テープ材Mの標準
的な箇所(非段部)に対する継目(段部)の部分の厚さ
の倍率を示すデータである。この継目判断倍率データ以
上のテープ材Mの厚さの変化が検出された場合に段部と
判定される。テープ材継目厚データは、テープ材Mの継
目の部分の厚さを示すデータで、このテープ材継目厚デ
ータ以上の厚さが検出された場合に段部と判定される。
テープ材非段部厚データは、テープ材Mの標準的な箇所
の厚さを示すデータであり、このテープ材非段部厚デー
タに基づき継目の部分の厚さが段部検出の基準値として
演算され、この基準値以上の厚さが検出された場合に段
部と判定される。
【0027】図6には、ベルトループの段部検出装置8
0の回路構成のブロック図を示す。制御回路60は、C
PU(Central Processing Unit)61、ROM(Read
Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)
63、およびI/Oインターフェース64等から構成さ
れ、ROM62中に書き込まれている制御プログラムや
制御データに従いI/Oインターフェース64に接続さ
れた機器を制御するようになっている。この制御回路6
0が厚み異常の検出を行う検出手段として、RAM63
が計測データを記憶する記憶手段として、CPU61が
計測データを比較する比較手段としてそれぞれ機能す
る。なお、RAM63を不揮発性のRAMとすること
で、電源を切断した場合でもデータが消去されないよう
にすることができる。
【0028】RAM63は、厚み検出センサ83Aから
の計測データや、操作パネル200より入力した段部検
出のための各種設定値、例えば継目判断倍率データ、テ
ープ材継目厚データ、テープ材非段部厚データ等、各種
データの記憶領域とCPU61による作業領域などを備
えている。
【0029】ROM62には、操作パネル200により
入力された継目判断倍率データに基づき、厚み検出セン
サ83Aから出力される複数箇所の計測データを比較す
ることでテープ材Mの段部を検出する制御プログラムや
制御データ、操作パネル200により入力されたテープ
材継目厚データと厚み検出センサ83Aから出力される
計測データとを比較してテープ材Mの段部を検出する制
御プログラムや制御データ、並びに、操作パネル200
により入力されたテープ材非段部厚データからテープ材
Mの段部判定の基準値を演算し、この基準値と厚み検出
センサ83Aから出力される計測データとを比較するこ
とで段部を検出する制御プログラムや制御データなどが
書き込まれている。
【0030】I/Oインターフェース64には、テープ
材Mのくり出し開始を指令するテープくり出しスイッチ
70と、エラー表示を解除するRESETスイッチ71
と、テープ送り出し台15上のテープ材Mの厚さを計測
する厚み検出センサ83Aと、ベルトループのテープ片
の長さを決定するテープくり出し量設定スイッチ72
と、テープくり出しモータ73と、エラー表示灯74
と、操作パネル200等が接続されている。
【0031】また、制御回路60は、操作パネル200
に警告表示データを出力したり、操作パネル200か
ら、テープ材Mの段部検出のための各種設定入力が行え
るようになっている。
【0032】この実施の形態のベルトループの裁断供給
装置1および段部検出装置80は上記のように構成さ
れ、これらベルトループの裁断供給装置1および段部検
出装置80により、次のようにして、ベルトループ形成
用のテープ材Mの段部を検出し、テープ片の排除及びベ
ルトループ縫付けミシンへの供給を行っている。
【0033】このベルトループの裁断供給装置1では、
始めに入力する設定データによって異なる処理モードに
移行する。先ず継目判断倍率データを入力する場合を説
明する。操作パネル200を操作して継目判断倍率デー
タを入力した後、ユーザーによりテープくり出しスイッ
チ70がON操作されると、制御回路60からの出力信
号に基づいて、テープくり出しモータ73が駆動するこ
とによりローラー11が回転し、テープ材Mのくり出し
が行われる。この出力信号による、テープ材Mの一回の
くり出し量は適宜設定可能で、テープ材Mの段部を検出
できる程度の大きさでの設定が必要である。
【0034】テープ材Mが送られている間、検知子84
がテープ材Mの上を探触し、厚み検出センサ83Aがテ
ープ材Mの厚さを計測し、計測されたデータはRAM6
3に一時記憶される。CPU61で過去複数回(例えば
3回)の計測データが比較され、このテープ材Mの厚さ
の変化と継目判断倍率データとを比べることで、テープ
材Mの厚みの異常が監視される。テープ材Mはベルトル
ープ長までくり出しが終ると、可動刃10により切断さ
れ、挟持具12,12により、ベルトループ縫付けミシ
ン100の縫製部110へ供給される。供給されたテー
プ片は、ベルトループ縫付けミシン100のテープ押え
金122,122により押さえつけられ、ズボン腰部の
所定位置で縫合される。
【0035】ベルトループの縫合が終ると、次のベルト
ループの形成に移り、前述と同様に、ローラー11が回
転してテープ材Mが送られ、厚み検出センサ83Aによ
りテープ材Mの厚さが計測されていく。CPU61で過
去複数回(例えば3回)の計測データが比較され、この
結果、継目判断倍率データ以上の厚みの変化が生じてい
る場合は、テープ材Mの継目であると判定される。例え
ば、図3の点A,点B,点Cの計測データが比較され、
点Cは段部と判定される。このとき、継目の可能性があ
るということが操作パネル200の表示部210に警告
表示され、ユーザーが操作パネル200に確認入力を行
うのを待つ。確認入力後、継目の部分が可動刃10を過
ぎるところまでローラー11によりくり出されると、テ
ープ材Mが可動刃10により切断され、継目を含むテー
プ片が排除される。このとき、警告表示を行い自動でこ
のテープ片の排出を行うことも可能である。テープ片が
排除された後は、次のベルトループを形成すべくテープ
材Mのくり出しが行われる。
【0036】次にテープ材継目厚データを入力する場合
を説明する。操作パネル200を操作して、図5に示す
「ループショキデータセッテイモード ツギメループア
ツサ」の表示出力に従い、テープ材継目厚データを入力
する。入力後、ユーザーによりテープくり出しスイッチ
70がON操作されると、ローラー11が回転してテー
プ材Mが送られる。テープ材Mが送られている間、検知
子84がテープ材Mの上を探触し、厚み検出センサ83
Aがテープ材Mの厚さを計測し、計測されたデータはR
AM63に一時記憶される。計測されたデータは、CP
U61でテープ材継目厚データと比較され、テープ材M
の厚みの異常が監視される。テープ材Mはベルトループ
長までくり出しが終ると、可動刃10により切断され、
以降は前述と同様にベルトループ縫付けミシン100で
ベルトループの縫合が行われる。
【0037】ベルトループの縫合が終ると、次のベルト
ループの形成に移り、前述と同様に、ローラー11が回
転してテープ材Mが送られ、厚み検出センサ83Aによ
りテープ材Mの厚さが計測されていく。CPU61で計
測データとテープ材継目厚データとが比較され、計測デ
ータがテープ材継目厚データ以上である場合は、テープ
材Mの継目であると判定される。このとき、継目の可能
性があるということが操作パネル200の表示部210
に警告表示され、ユーザーが操作パネル200に確認入
力を行うのを待つ。確認入力後、継目の部分が可動刃1
0を過ぎるところまでローラー11によりくり出される
と、テープ材Mが可動刃10により切断され、継目を含
むテープ片が排除される。テープ片が排除された後は、
次のベルトループを形成すべくテープ材Mのくり出しが
行われる。
【0038】図7、図8、図9、図10は上記のような
段部検出処理を行うべく、制御回路60にて行われる、
テープ材Mの段部検出処理のフローチャートである。こ
の段部検出処理では、テープ材Mの段部を検出する基準
として、前述の継目判断倍率データを用いている。
【0039】先ずフローチャートの全体的な流れを説明
する。ステップS1からステップS4は、初期設定、計
測開始時のテープ材Mの厚み異常の判定を行うものであ
る。ステップS5からステップS17は、テープ材Mの
厚み異常の検出、テープ材Mのくり出し、テープ材Mの
切断を行うものである。ステップS19からステップS
27は、テープ材Mの厚み異常に基づき、テープ材Mの
段部の開始点の検出処理を主に行うものである。ステッ
プS28からステップS36は、テープ材Mの段部の終
了点の検出処理、及びに段部の含まれるテープ片を排除
する処理を行うものである。次に詳細を説明する。
【0040】このテープ材Mの段部検出処理は電源の投
入により開始される。まず、ステップS1では厚み検出
センサ83Aが計測したデータを読み込んでステップS
2に移行する。ステップS2では、ステップS1で読み
込んだデータと、センサデータセーブエリアに記憶保持
されている計測終了時の計測データとを比較し、その結
果、両者に±10%以上の比率で差異があるか、また
は、排出フラグと継目フラグの何れか一方がONの場合
に、ステップS3に移行し、それ以外の場合にはステッ
プS4に移行する。なお、センサデータセーブエリアと
は、厚み検出センサ83Aにより読み込んだデータの記
憶保持エリアのことで、ここでは説明上センサデータセ
ーブエリア、センサデータセーブエリア、センサデ
ータセーブエリアを設定するが、エリア数は適宜に設
定可能である。また、判定基準となる比率は±10%以
上に限られるものではなく、布厚や布の種類等に応じて
適宜変更可能である。
【0041】ステップS3では、操作パネル200の表
示部210にテープ材Mが変更されていることを警告表
示する。つまり、上記のステップS2、ステップS3に
よって、前記ベルトループの段部検出装置80の計測終
了時と計測開始時に差異が生じた場合、その原因がテー
プ送り出し台15上のテープ材Mが変更されていること
によるものなのか、またはテープ材Mの段部によるもの
なのかを判定することができないため、図4に示すよう
に「ケイコク ベルトループガツギメノカノウセイガ
アリマスカクニンシテクダサイ」という警告表示を行
い、ユーザーが確認して「シヨウスル」、「ハイジョス
ル」のどちらかを選択することにより、計測開始時の段
部検出の判定間違いを防いでいる。
【0042】ステップS4では、ステップS1にて読み
込んだ計測データをセンサデータセーブエリア、セン
サデータセーブエリア、センサデータセーブエリア
のそれぞれに転送し、ステップS5へ移行する。ステッ
プS5では、各フラグ、カウンタ、ここでは、継目フラ
グ、排出フラグ、くり出しカウンタ、継目カウンタそれ
ぞれのリセットを行い、ステップS6へ移行する。
【0043】ステップS6で、くり出しスイッチ70の
ON/OFF状態を確認し、OFFの場合はステップS
6の処理を繰り返して、くり出しスイッチ70のON入
力を待ち、ON入力があればステップS7へ移行する。
ステップS7ではステップS1にて読み込んだ計測デー
タが、「0」でなければステップS8に移行し、「0」
のときはステップS21に移行して操作パネル200の
表示部210にエラー表示を行う。つまり、ステップS
7により、テープ送り出し台15上のテープ材Mの有無
の確認が行われる。
【0044】ステップS8では、テープくり出し量設定
スイッチ72から、くり出し量設定値の読み込みを行
い、読み込んだ値をくり出しカウンタに転送して、ステ
ップS9へ移行する。なお、このくり出し量設定値は、
ベルトループ用のテープ片の長さとなる。ステップS9
では、くり出しモータ73を駆動し、テープ材Mを所定
量くり出し、ステップS10へ移行する。なお、テープ
材Mの1回のくり出し量は、ここでは1mmとしたが、
検出する段部の大きさに合わせて、適宜に設定が可能で
ある。ステップS10では、くり出しカウンタの値を
「−1」減算してから、ステップS11に移行する。
【0045】ステップS11では、センサデータセーブ
エリアの値をセンサデータセーブエリアへ転送し、
センサデータセーブエリアの値をセンサデータセーブ
エリアへ転送し、ステップS12へ移行する。次いで
ステップS12で、厚み検出センサ83Aにより計測し
たデータを読み込み、読み込んだ値をセンサデータセー
ブエリアに転送し、ステップS13へ移行する。つま
り、ステップS11とステップS12により、厚み検出
センサ83Aから読み込んだ計測データが、計測をした
順でセンサデータセーブエリアに保持される。
【0046】ステップS13では、継目フラグがOFF
の場合はステップS14に移行し、継目フラグがONの
場合はステップS28へジャンプして継目の終了点を検
出する処理(ステップS28からステップS36)に移
行する。ステップS14では、センサデータセーブエリ
アの値とセンサデータセーブエリアの値とを比較し
て、両者に±10%以上の比率で差異があれば、ステッ
プS19にジャンプしてテープ材Mの段部の開始点の検
出処理(ステップS19からステップS27)に移行
し、一方、両者が±10%未満の比率の差異であればス
テップS15に移行する。つまり、このステップS14
により、テープ材Mの厚さの変化が、テープ材Mの段部
またはテープ無し(テープ材Mの端部)の可能性がある
のかどうかを判断している。なお、段部またはテープ無
しの可能性があるのかどうかの判断基準となる比率は±
10%以上に限られるものではなく、テープ材Mの段部
の特性に応じて適宜変更可能である。
【0047】ステップS15では、くり出しカウンタの
値が「0」でなければ、ステップS9に戻り、「0」で
あればステップS16へ移行する。つまり、ステップS
9からステップS14の処理は、途中で段部またはテー
プ無しということが検出されなければ、くり出しカウン
タの値が「0」になるまで繰り返し行われ、くり出しカ
ウンタの値が「0」になってステップS16へ移行す
る。即ち、これらステップS9からステップS14の処
理により、テープ材Mのくり出しが所定のベルトループ
長だけ行われるようになっている。
【0048】ステップS16では、テープ材Mは可動刃
10により切断され、ステップS17へ移行する。
【0049】ステップS17では、排出フラグのON/
OFFを判別して、ONであればステップS18に、O
FFであればステップS5へ移行する。つまり、ステッ
プS17により、切断したテープ片がベルトループとし
て使用できるかどうかが判断され、排出フラグがOFF
の場合(検出された段部が切断されたテープ片に含まれ
ない)には、切断したテープ片は挟持具12,12によ
り、ベルトループ縫付けミシン100に供給され、排出
フラグがONの場合(検出された段部が切断されたテー
プ片に含まれる)は、切断したテープ片がベルトループ
として使用できないため、ベルトループ縫付けミシン1
00へは供給されず排除されるようになっている。
【0050】ステップS18では排出フラグをリセット
した後、ステップS6に移行して次のベルトループの繰
り出し処理を再び開始する。
【0051】ステップS19では、センサデータセーブ
エリアの値とセンサデータセーブエリアの値を比較
し、センサデータセーブエリアの値よりセンサデータ
セーブエリアの値が大きい場合はステップS24へと
移行し、そうでない場合はステップS20へ移行する。
つまり、このステップS19により、テープ材Mに生じ
た厚みの変化が、継目による厚みの変化なのかを判定し
ている。
【0052】ステップS20では、センサデータセーブ
エリアの値が「0」でなければ、ステップS15に戻
り、前記センサデータセーブエリアの値が「0」のと
きはステップS21へ移行する。次いでステップS21
で操作パネル200の表示部210にエラーの表示を行
いステップS22へと移行する。
【0053】ステップS22では、RESETスイッチ
71のON/OFFを判別して、OFFのときはステッ
プS22を繰り返し、ONのときはステップS23へ移
行する。次いでステップS23で操作パネル200の表
示部210のエラー表示を解除し、ステップS6へ戻
る。つまり、上記のステップS21からステップS23
により、テープ送り出し台15上にテープ材Mが無い場
合に、このエラー表示によってテープ材Mが無くなった
ことがユーザーに報知されて、ユーザーによるテープ材
Mの補給が行われることになる。
【0054】ステップS24ではセンサデータセーブエ
リアの値とセンサデータセーブエリアの値とを比較
した結果、センサデータセーブエリアの値はセンサデ
ータセーブエリアの値以上である場合はステップS2
5へ移行し、そうでない場合はステップS15へ移行す
る。ステップS25ではセンサデータセーブエリアの
値とセンサデータセーブエリアとの値を比較した結
果、センサデータセーブエリアの値はセンサデータセ
ーブエリアの値の1.5倍以上である場合は、ステッ
プS26へ移行し、そうでない場合は、ステップS15
へ移行する。つまり、上記ステップS24とステップS
25により、テープ材Mの厚さの変化が継目によるもの
なのかを最終判定している。なお、上記の判定の基準と
なる倍率値は、1.5倍以上に限られるものではなく、
テープ材Mの継目の特性に応じて、操作パネル200か
ら継目判断倍率データとして適宜に設定変更が可能であ
る。
【0055】ステップS26では、継目フラグをONに
し、継目カウンタの値を「2」として、ステップS27
へと移行する。なお、この継目カウンタの値「2」はテ
ープ材Mの継目の始まりが現在位置より2mm前である
ことを意味する。ステップS27では可動刃10と検知
子84との間隔X(Xは定数)と、くり出しカウンタの
値とを比較し、くり出しカウンタの値が、前記間隔Xの
値以上の場合はステップS9へと移行し、そうでない場
合はステップS15へと移行する。つまり、ステップS
27により、テープ材Mのすでにくり出した量と、これ
からくり出し可能な量である前記間隔Xとを比較し、こ
のままベルトループの長さでテープ材Mを切断した場合
に、切断をしたテープ片には継目が含まれるか否かを判
定している。
【0056】つまり、上記のステップS19からステッ
プS27では、ステップS14にてテープ材Mの厚みの
変化を検知し、その変化を生じた部分がテープ材Mの段
部の開始点であるのかを判定する処理を行っている。
【0057】ステップS28では、継目カウンタの値を
「+1」加算してステップS29へと移行する。ステッ
プS29では、継目カウンタの値が所定値を越えてない
か確認をし、この所定値を越えているときは、ステップ
S32へ移行し、そうでない場合は、ステップS30へ
移行する。ステップS32では、継目フラグをリセット
して、ステップS21へ移行する。
【0058】ステップS30では、センサデータセーブ
エリアの値とセンサデータセーブエリアの値とを比
較して、センサデータセーブエリアの値がセンサデー
タセーブエリアの値未満のときは、ステップS9へ移
行し、そうでない場合は、ステップS31へ移行する。
ステップS31では、センサデータセーブエリアの値
が「0」でない場合はステップS33へ移行し、センサ
データセーブエリアの値が「0」の場合はステップS
32へ移行する。
【0059】ステップS33では、センサデータセーブ
エリアの値とセンサデータセーブエリアの値とを比
較した結果、センサデータセーブエリアの値がセンサ
データセーブエリアの値以下の場合は、ステップS3
4へ移行し、そうでない場合は、ステップS9へ移行す
る。ステップS34でセンサデータセーブエリアの値
とセンサデータセーブエリアの値とを比較した結果、
センサデータセーブエリアの値がセンサデータセーブ
エリアの値の0.75倍以下である場合には、ステッ
プS35へ移行し、そうでない場合は、ステップS9へ
移行する。つまり、上記のステップS30からステップ
S34により、テープ材Mの厚さの変化を示す部分が、
継目の終了点であるのかを判定している。なお、上記の
判定の基準となる倍率値は、0.75倍以下に限られる
ものではなく、テープ材Mの継目の特性に応じて、適宜
変更が可能である。
【0060】ステップS35では、継目フラグをOFF
とし、排出フラグをONとした後、ステップS36へと
移行する。ステップS36では、前記間隔Xをくり出し
カウンタに転送し、ステップS9へ移行する。つまり、
このステップS36により、くり出しカウンタに前記間
隔Xを転送することで、テープ材Mが継目の終了点まで
くり出されてから、可動刃10により切断されるように
なり、切断された後、継目を含むテープ片が排除され
る。テープ材Mを排除した後は、ステップS6に戻っ
て、次のベルトループを形成すべくして、テープ材Mを
くり出す処理を繰り返す。
【0061】つまり、上記のステップS28からステッ
プS36により、テープ材Mの継目を検出後に、この継
目の終了点を検出し、段部を含むテープ片を排除する処
理が行われている。
【0062】以上のように、この実施の形態のベルトル
ープの段部検出装置80によれば、連続量として計測さ
れるテープ材Mの厚さに基づいてテープ材Mの厚みの異
常を検出するため、従来の厚みの異常を2値的に検出す
る方法では、テープ材Mの厚みの変化部分を検知するセ
ンサの位置調整が必要であったのに対し、異なる厚さを
有するテープ材Mに対してもセンサの位置調整を不要と
することができる。さらに、この位置調整が不要となる
ため、センサの調整不良による厚み異常の検出ミスが生
じることもなく、信頼性の高い厚み異常の検出が可能と
なる。
【0063】そして、テープ材Mの段部検出に関わる各
種データ(継目判断倍率データ、テープ材継目厚デー
タ、テープ材非段部厚データ)を設定入力するだけで、
厚み検出センサ83Aにより出力された計測データに基
づき自動的に段部が検出されるようになっている。更
に、上記の継目判断倍率データによって段部を検出する
場合には、テープ材Mの厚さが変更されても継目判断倍
率データを変更する必要がなく、同じ設定のまま、様々
な厚さのテープ材Mに対応することが出来て、作業効率
の向上を図ることができる。
【0064】さらに、テープ材Mの段部検出に関わる各
種データ(継目判断倍率データ、テープ材継目厚デー
タ、テープ材非段部厚データ)設定は、操作パネル20
0の操作により容易に且つ、誰が行っても同様に行うこ
とができるので、段部検出の信頼性を高めることができ
る。
【0065】また、ベルトループの段部検出装置80の
計測開始時に、計測終了時と開始時とでテープ材Mが変
わっていることを警告表示する手段を設けたことによ
り、テープ材Mが変わったことによる前記段部検出装置
の誤作動を防止することができる。
【0066】なお、本発明は、この実施の形態のベルト
ループの段部検出装置に限られるものではなく、例えば
継目判断倍率データを予め記憶させておき、全く設定入
力なしで段部の検出が行えるようにしても良い。その他
各種データを入力する操作パネル200の構成、テープ
材Mの厚さを計測する厚み検出センサ83Aの構成、並
びに段部検出処理手順など、具体的に示した細部構成、
方法等は、発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能であ
る。
【0067】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、連続量と
して計測される被検体の厚さに基づいて被検体の厚みの
異常を検出するため、従来の厚みの異常を2値的に検出
する方法では、被検体の厚みの変化部分を検知するセン
サの位置調整が必要であったのに対し、本発明では異な
る厚さを有する被検体に対してもセンサの位置調整を不
要とすることができる。さらに、この位置調整が不要と
なるため、従来あったセンサの調整不良による厚み異常
の検出間違いが生じることもなく、信頼性の高い厚み異
常の検出が可能となる。また、従来の被検体の厚みの異
常を2値的に検出する方法では、同時に検出する対象が
複数存在する場合にはセンサの数も検出対象と同数必要
であったのに対し、この発明では連続量として被検体の
厚さを計測して厚み異常を検出するので、検出対象が複
数存在しても、センサの数は一基でよく、コストの削減
となる。
【0068】請求項2記載の発明によれば、連続量とし
て計測されるテープ材の厚さに基づいてテープ材の厚み
の異常を検出するため、従来厚みの異常を2値的に検出
する方法において、テープ材の厚みの変化部分を検知す
るセンサの位置調整が必要であったのに対し、本発明で
は異なる厚さを有するテープ材に対してもセンサの位置
調整を不要とすることができる。さらに、この位置調整
が不要となるため、従来あったセンサの調整不良による
厚み異常の検出間違いが生じることもなく、信頼性の高
い厚み異常の検出が可能となる。また、従来のテープ材
の厚みの異常を2値的に検出する方法では、同時に検出
する対象が複数存在する場合にはセンサの数も検出対象
と同数必要であったのに対して、この発明では連続量と
してテープ材の厚さを計測するので、検出対象が複数存
在しても、センサの数は一基でよく、コストの削減とな
る。
【0069】請求項3記載の発明によれば、ベルトルー
プ形成用のテープ材の複数箇所分の計測データを比較
し、この計測データの差異によりテープ材の段部の判定
を行うことができるので、テープ材の厚さが変わること
によるセンサの検出範囲の調整や、段部判定のための判
定基準となるデータの設定入力が不要となり、そのため
ベルトループ縫付け作業の効率改善を図ることができ
る。
【0070】請求項4記載の発明によれば、前記ベルト
ループの段部検出装置の計測終了時と計測開始時の計測
データを比較して差異が生じた場合、テープ材が変更さ
れていることをユーザーに警告表示を行って確認を促す
ことで、テープ材の厚みの変化が、テープ材の段部によ
るものなのか、または、テープ材が変わったことによる
ものなのかを明確にすることができる。従って、テープ
材の厚みの変化の原因を明確にすることにより、前記ベ
ルトループの段部検出装置の誤作動を未然に防ぐことが
でき、厚み異常の検出の信頼性をより高めることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベルトループの段部検出装置が設
けられているベルトループ裁断供給装置の主要部分を示
す斜視図である。
【図2】本発明に係るベルトループの段部検出装置に備
わる厚み検出センサを示す側面図である。
【図3】図2のベルトループの段部検出装置に備わる厚
み検出センサにより得られるテープ材の厚さの計測出力
を示すグラフである。
【図4】ベルトループの段部検出装置に備わる操作パネ
ル200を示すもので、警告表示を行うときの正面図で
ある。
【図5】テープ材継目厚データの設定を行うときの操作
パネル200を示す正面図である。
【図6】図1のベルトループ裁断供給装置の共通制御回
路の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の制御回路により行われるテープ材の段部
検出制御の処理手順を示すフローチャートの一部であ
る。
【図8】図7の続きの部分のフローチャートである。
【図9】図7の続きの部分のフローチャートである。
【図10】図7の続きの部分のフローチャートである。
【図11】従来の一般的なベルトループの段部検出装置
を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ベルトループの裁断供給装置 10 可動刃 11 ローラー 15 テープ送り出し台 60 制御回路 73 テープくり出しモータ 80 ベルトループの段部検出装置 82 検出用レバー 83A 厚み検出センサ 84 検知子 100 ベルトループ縫付けミシン 200 操作パネル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ一定の厚みを有する被検体の厚み方
    向の異常を検出する厚み異常検出装置であって、 前記被検体の任意の箇所の厚みを連続量として計測可能
    な計測手段と、 この計測手段により計測される箇所を前記被検体の表面
    に沿って走査させる走査手段と、 前記計測手段による計測データに基づいて厚み方向の異
    常を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする厚み
    異常検出装置。
  2. 【請求項2】 ベルトループ形成用のテープ材に形成さ
    れた段部を検出するベルトループの段部検出装置であっ
    て、 テープ材の任意の箇所の厚みを連続量として計測可能な
    計測手段と、 この計測手段により計測される箇所をテープ材の表面に
    沿って走査させる走査手段と、 前記計測手段による計測データに基づきテープ材の段部
    を検出する検出手段とを備えたことを特徴とするベルト
    ループの段部検出装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記テープ材の複数箇
    所分の計測データを比較することでテープ材の段部を検
    出することを特徴とする請求項2記載のベルトループの
    段部検出装置。
  4. 【請求項4】 前記計測手段による計測の終了時に終了
    時の計測データを記憶する記憶手段と、 前記計測手段による計測の開始時に、開始時の計測デー
    タと前記終了時の計測データとを比較する比較手段と、 この比較手段の比較結果に基づき計測終了時と開始時と
    でテープ材が変更されていることを警告する警告手段と
    を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載のベル
    トループの段部検出装置。
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