JP2009135447A - 回路接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路電極が狭接続面積化及び狭ピッチ化されても、安定した電気的接合の確保を低コストで実現可能な回路接続方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る回路接続方法は、
チップ本体12の主面S上にバンプ16が形成された半導体チップ10を用意する工程と、バンプ16に対応する電極が基板の主面に設けられた回路部材を用意する工程と、チップ本体10の主面Sと基板の主面とが対向するように半導体チップ10及び回路部材を配置する工程と、半導体チップ10及び回路部材によって異方導電材料を加圧しつつ挟持することで、バンプ16と電極とを接合する工程とを備える。バンプ16は、主面Sの周縁近傍に複数設けられており、主面Sの中央寄りの側から主面Sの周縁寄りの側に向かうにつれて主面Sからの高さが高くなるような傾斜面16aを有している。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係る回路接続方法は、
チップ本体12の主面S上にバンプ16が形成された半導体チップ10を用意する工程と、バンプ16に対応する電極が基板の主面に設けられた回路部材を用意する工程と、チップ本体10の主面Sと基板の主面とが対向するように半導体チップ10及び回路部材を配置する工程と、半導体チップ10及び回路部材によって異方導電材料を加圧しつつ挟持することで、バンプ16と電極とを接合する工程とを備える。バンプ16は、主面Sの周縁近傍に複数設けられており、主面Sの中央寄りの側から主面Sの周縁寄りの側に向かうにつれて主面Sからの高さが高くなるような傾斜面16aを有している。
【選択図】図2
Description
本発明は、回路部材の回路接続方法に関する。
現在、多数の回路電極を有する回路部材同士を接合するにあたり、回路電極同士の電気的接合及び機械的接合を一括して行うことが可能な異方導電性接着剤(ACA:Anisotropic Conductive Adhesive)の使用が広まっている。ACAは、接着剤中に、粒子径100μm以下で且つ少なくとも表面が金属である微粒子(導電性粒子)を分散させてなるものである。導電性粒子の材質、導電性粒子の粒子径及び導電性粒子の接着剤に対する充填量は、回路電極の材質、面積、ピッチ(隣接電極間の間隔)に応じて、適宜選択される。
ところで、近年、回路部材の高密度実装化に伴い、回路電極の狭接続面積化及び狭ピッチ化が進んでいる。回路電極の狭接続面積化には、導電性粒子の接着剤に対する充填量を増やすことで対応できるが、この場合、隣接電極間においてショートの発生確率が高まってしまう。また、ACAに使用される導電性粒子は径が均一である必要があり、ACAに使用される樹脂に比べ高価であるので、導電性粒子の充填量を増やすと材料コストが高くなる弊害もある。一方、回路電極の狭ピッチ化には、導電性粒子の粒子径が小さいものを用いることで対応できるが、この場合、導電性粒子によって回路電極の高さのばらつきを吸収することが困難となり、安定した電気的接合が確保されない虞がある。
このような状況に鑑み、従来、導電性粒子の表面に絶縁性の微小粒子を形成した複合粒子によって隣接電極間におけるショートの確率を低下させる手法が知られている(下記特許文献1参照)。また、フィルム状ACAにおいて導電性粒子を含有しない絶縁性接着層を設けることで隣接電極間におけるショートの確率を低下させる手法も知られている(下記特許文献2参照)。
特許第2748705号公報
特許第3656768号公報
しかしながら、上記特許文献1のような手法では、導電性粒子の表面に絶縁性の微小粒子を形成して得られる複合粒子を用いており、このような複合粒子は、導電性粒子と比較して製造コストが大きく、接着剤に対する充填量を増やした場合にはこの傾向が顕著となるという問題があった。また、上記特許文献2のような手法では、液状のACAには使用できないという問題があった。
そこで、本発明は、回路電極が狭接続面積化及び狭ピッチ化されても、安定した電気的接合の確保を低コストで実現可能な回路接続方法を提供することを目的とする。
本発明に係る回路接続方法は、第1基板の第1主面上に第1回路電極が形成された第1回路部材を用意する第1工程と、第2基板の第2主面上に第2回路電極が形成された第2回路部材を用意する第2工程と、第1主面と第2主面とが対向するように第1回路部材及び第2回路部材を配置する第3工程と、接着剤に導電性粒子が分散されてなる異方導電材料を第1回路部材と第2回路部材との間に配置し、第1回路部材及び第2回路部材によって異方導電材料を加圧しつつ挟持することで、第1回路部材の第1回路電極と第2回路部材の第2回路電極とを接合すると共に第1回路電極と第2回路電極とを電気的に接続する第4工程とを備え、第1回路電極は、第3工程において異方導電材料が加圧されることにより異方導電材料が流動する流動方向に向かうにつれて第1基板の第1主面からの高さが高くなるような傾斜面を有することを特徴とする。
本発明に係る回路接続方法では、第1回路電極が、第3工程において異方導電材料が加圧されることによる異方導電材料の流動方向に向かうにつれて第1基板の第1主面からの高さが高くなるような傾斜面を有している。ここで、異方導電材料に分散されている導電性粒子も異方導電材料の流動方向と同じ方向に流動する。また、傾斜面は、異方導電材料の流動方向に向かうにつれて第1基板の第1主面からの高さが高くなっていることから、異方導電材料の流動方向に向かうように傾斜している。そのため、傾斜面において導電性粒子が補足されやすくなっており、従来の導電性粒子を用いても電気的接続を図ることができる。その結果、導電性粒子の接着剤に対する充填量を増やす必要がなくなることとなり、また、導電性粒子の粒子径が小さいものを用いる必要がなくなることとなるので、回路電極が狭接続面積化及び狭ピッチ化されても、安定した電気的接合の確保を低コストで実現可能となっている。
また、本発明に係る回路接続方法は、第1基板の第1主面上に第1回路電極が形成された第1回路部材を用意する第1工程と、第2基板の第2主面上に第2回路電極が形成された第2回路部材を用意する第2工程と、第1主面と第2主面とが対向するように第1回路部材及び第2回路部材を配置する第3工程と、接着剤に導電性粒子が分散されてなる異方導電材料を第1回路部材と第2回路部材との間に配置し、第1回路部材及び第2回路部材によって異方導電材料を加圧しつつ挟持することで、第1回路部材の第1回路電極と第2回路部材の第2回路電極とを接合すると共に第1回路電極と第2回路電極とを電気的に接続する第4工程とを備え、第1回路電極は、第1主面の周縁近傍に複数設けられており、第1主面の中央寄りの側から第1主面の周縁寄りの側に向かうにつれて第1主面からの高さが高くなるような傾斜面を有していることを特徴とする。
本発明に係る回路接続方法では、第1回路電極が第1主面の周縁近傍に複数設けられている。そのため、第1回路部材及び第2回路部材によって異方導電材料を加圧しつつ挟持する第4工程において、第1回路部材と第2回路部材との間に配置されている異方導電材料は、主として第1主面の中央から第1主面の周縁に向けて放射状に流動することとなる。そして、本発明に係る回路接続方法では、第1回路電極が、第1主面の中央寄りの側から第1主面の周縁寄りの側に向かうにつれて第1主面からの高さが高くなるような傾斜面を有している。つまり、傾斜面は、異方導電材料の流動方向に向かうにつれて第1主面からの高さが高くなっていることから、異方導電材料の流動方向に向かうように傾斜している。そのため、傾斜面において導電性粒子が補足されやすくなっており、従来の導電性粒子を用いても電気的接続を十分に図ることができる。その結果、導電性粒子の接着剤に対する充填量を増やす必要がなくなることとなり、また、導電性粒子の粒子径が小さいものを用いる必要がなくなることとなるので、回路電極が狭接続面積化及び狭ピッチ化されても、安定した電気的接合の確保を低コストで実現可能となっている。
好ましくは、傾斜面は平面状であり、第1主面と傾斜面とがなす角θが0°<θ<90°を満たす。
好ましくは、傾斜面は仮想平面であり、第1回路電極は、傾斜面よりも第1主面側に向けて窪む湾曲面を有し、湾曲面は、その周縁のうちの少なくとも一部が傾斜面に含まれており、第1主面と傾斜面とがなす角θが0°<θ<90°を満たす。
好ましくは、傾斜面の高さをXとし、導電性粒子の粒子径をLとしたときに、X≦Lの関係を満たす。このようにすると、傾斜面において捕集された導電性粒子が扁平しやすくなる。その結果、低い接続抵抗を得ることが可能となる。
また、本発明に係る回路接続方法は、第1基板の第1主面上に第1回路電極が形成された第1回路部材を用意する第1工程と、第2基板の第2主面上に第2回路電極が形成された第2回路部材を用意する第2工程と、第1主面と第2主面とが対向するように第1回路部材及び第2回路部材を配置する第3工程と、接着剤に導電性粒子が分散されてなる異方導電材料を第1回路部材と第2回路部材との間に配置し、第1回路部材及び第2回路部材によって異方導電材料を加圧しつつ挟持することで、第1回路部材の第1回路電極と第2回路部材の第2回路電極とを接合すると共に第1回路電極と第2回路電極とを電気的に接続する第4工程とを備え、第1主面は、一対の縁部を有し、第1回路電極は、一対の縁部の対向方向に延在すると共に一対の縁部の対向方向と交差する方向に沿って並ぶように、第1主面上に複数設けられ、中央近傍から一対の縁部のうち一方の縁部に向かうにつれて第1主面からの高さが高くなるような第1傾斜面を有していると共に、中央近傍から前記一対の縁部のうち他方の縁部に向かうにつれて第1主面からの高さが高くなるような第2傾斜面を有していることを特徴とする。
本発明に係る回路接続方法では、第1回路電極が、一対の縁部の対向方向に延在すると共に一対の縁部の対向方向と交差する方向に沿って並ぶように、第1主面上に複数設けられている。そのため、第1回路部材及び第2回路部材によって異方導電材料を加圧しつつ挟持する第4工程において、第1回路部材と第2回路部材との間に配置されている異方導電材料は、主として第1回路電極の延在方向(一対の縁部の対向方向)に沿うように流動することとなる。そして、本発明に係る回路接続方法では、第1回路電極が、中央近傍から一対の縁部のうち一方の縁部に向かうにつれて第1主面からの高さが高くなるような第1傾斜面を有していると共に、中央近傍から前記一対の縁部のうち他方の縁部に向かうにつれて第1主面からの高さが高くなるような第2傾斜面を有している。つまり、第1傾斜面及び第2傾斜面は、共に、第1回路電極の中央近傍から異方導電材料の流動方向に向かうにつれて第1主面からの高さが高くなっていることから、異方導電材料の流動方向に向かうように傾斜している。そのため、第1傾斜面及び第2傾斜面において導電性粒子が補足されやすくなっており、従来の導電性粒子を用いても電気的接続を十分に図ることができる。その結果、導電性粒子の接着剤に対する充填量を増やす必要がなくなることとなり、また、導電性粒子の粒子径が小さいものを用いる必要がなくなることとなるので、回路電極が狭接続面積化及び狭ピッチ化されても、安定した電気的接合の確保を低コストで実現可能となっている。
好ましくは、第1傾斜面及び第2傾斜面は、それぞれ平面状であり、第1主面と第1傾斜面とがなす角θ1が0°<θ1<90°を満たすと共に、第1主面と第2傾斜面とがなす角θ2が0°<θ2<90°を満たす。
好ましくは、第1傾斜面及び第2傾斜面は、それぞれ仮想平面であり、第1回路電極は、第1傾斜面よりも第1主面側に向けて窪む第1湾曲面と、第2傾斜面よりも第1主面側に向けて窪む第2湾曲面とを有し、第1湾曲面は、その周縁のうちの少なくとも一部が第1傾斜面に含まれ、第2湾曲面は、その周縁のうちの少なくとも一部が第2傾斜面に含まれており、第1主面と第1傾斜面とがなす角θ1が0°<θ1<90°を満たすと共に、第1主面と第2傾斜面とがなす角θ2が0°<θ2<90°を満たす。
好ましくは、第1傾斜面の高さをX1とし、第2傾斜面の高さをX2とし、導電性粒子の粒子径をLとしたときに、X1≦L及びX2≦Lの関係を満たす。このようにすると、第1傾斜面及び第2傾斜面において捕集された導電性粒子が扁平しやすくなる。その結果、低い接続抵抗を得ることが可能となる。
本発明によれば、回路電極が狭接続面積化及び狭ピッチ化されても、安定した電気的接合の確保を低コストで実現可能な回路接続方法を提供することができる。
本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(1)第1実施形態
(1.1)半導体チップの構成
まず、図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る回路接続方法において用いられる半導体チップ10の構成について説明する。半導体チップ10は、チップ本体12と、バンプ列14A〜14Dとを有する。半導体チップ10は例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)用のドライバとして用いられる。
(1.1)半導体チップの構成
まず、図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る回路接続方法において用いられる半導体チップ10の構成について説明する。半導体チップ10は、チップ本体12と、バンプ列14A〜14Dとを有する。半導体チップ10は例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)用のドライバとして用いられる。
チップ本体12は、略直方体形状を呈しており、図示しないドライバ回路が形成された主面Sを有している。主面Sは、矩形状を呈しており、対向する一対の長辺12a,12b及び対向する一対の短辺12c,12dを有している。
バンプ列14Aは、主面S上であって長辺12a近傍に設けられている。バンプ列14Aは、長辺12aに沿って配列された複数のバンプ(回路電極)16によって構成されている。なお、図1においては、複数のバンプ16が二列に並んでバンプ列14Aを構成しているが、一列でも、三列以上であってもよい。
バンプ列14Bは、主面S上であって長辺12b近傍に設けられている。バンプ列14Bは、長辺12bに沿って配列された複数のバンプ(回路電極)16によって構成されている。なお、図1においては、複数のバンプ16が二列に並んでバンプ列14Bを構成しているが、一列でも、三列以上であってもよい。
バンプ列14Cは、主面S上であって短辺12c近傍に設けられている。バンプ列14Cは、短辺12cに沿って配列された複数のバンプ(回路電極)16によって構成されている。なお、図1においては、複数のバンプ16が一列に並んでバンプ列14Cを構成しているが、二列以上であってもよい。
バンプ列14Dは、主面S上であって短辺12d近傍に設けられている。バンプ列14Dは、短辺12dに沿って配列された複数のバンプ(回路電極)16によって構成されている。なお、図1においては、複数のバンプ16が一列に並んでバンプ列14Dを構成しているが、二列以上であってもよい。
バンプ列14A,14Bを構成するバンプ16は、例えば信号の入出力のために用いられ、バンプ列16C,16Dを構成するバンプ16は、例えば半導体チップ10への電力の供給のために用いられる。
ここで、バンプ16は、図2に示されるように、チップ本体12の主面Sの中央に向かう平面状の傾斜面16aを有している。そのため、バンプ16の傾斜面16aは、主面Sの中央寄りの側から主面Sの周縁寄りの側(図2では短辺12d側)に向かうにつれて主面Sからの高さが漸次高くなっている。
主面Sと傾斜面16aとがなす角θは、0°<θ<90°であると好ましく、0°<θ≦30°であると、導電性粒子P(詳しくは後述する)の補足数が増加すると共に接続抵抗が低くなる傾向にあるため、より好ましい。
傾斜面16aの高さ(傾斜面16aのうち最も主面Sに遠い部分の主面Sからの高さと傾斜面16aのうち最も主面Sに近い部分の主面Sからの高さとの差)Xは、導電性粒子Pの粒子径L(図9参照)以下(X≦L)であると好ましく、導電性粒子Pの粒子径Lの1/2以下(X≦0.5×L)であるとより好ましい。傾斜面16aの高さXが導電性粒子Pの粒子径L以下であると、傾斜面16aにおいて捕集された導電性粒子Pが扁平しやすくなるので、低い接続抵抗を得ることが可能となる。また、傾斜面16aの高さXが導電性粒子Pの粒子径Lの1/2以下であると、傾斜面16aにおいて捕集された導電性粒子Pが適切に扁平し、より低い接続抵抗を得ることが可能となる。なお、傾斜面16aの高さXが導電性粒子Pの粒子径Lの3倍以上(X≧3×L)であると、バンプ16のうち傾斜面16aを含む上面に導電性粒子Pが存在していても、半導体チップ10の接続対象である他の回路部材(図示せず)の主面上に設けられた回路電極(図示せず)に導電性粒子Pが接触しなくなってしまうこととなる。
導電性粒子Pが傾斜面16aと直接接触する機会が増加することとなるので、傾斜面16aの面積は広いほど好ましい。
(1.2)回路接続方法
続いて、上述の半導体チップ10を他の回路部材(図示せず)に搭載し、半導体チップ10のバンプ16と他の回路部材の回路電極とを接続する方法について説明する。
続いて、上述の半導体チップ10を他の回路部材(図示せず)に搭載し、半導体チップ10のバンプ16と他の回路部材の回路電極とを接続する方法について説明する。
まず、上述した構成を有する半導体チップ10を用意する。また、半導体チップ10のチップ本体12に設けられている複数のバンプ16にそれぞれ対応する電極が基板の主面に設けられた回路部材を用意する。
続いて、異方導電性接着剤を回路部材の主面に配置する。ここで用いられる異方導電性接着剤としては、少なくとも表面が金属である微粒子を接着剤(樹脂)中に分散したものであれば、特に限定されない。異方導電性接着剤に使用される接着剤としては、例えば、接着ハンドブック(第2版、日刊工業新聞社刊、日本接着協会編)II.接着剤編に記載されている接着剤を好適に用いることができる。異方導電性接着剤に使用される導電性粒子Pとしては、例えば、Au、Ag、Ni、Cu、はんだ等の金属粒子や、カーボン粒子がある。また、ガラス、セラミック、プラスチック等からなる非導電性粒子の表面に、導電性材料(例えば、Au、Ag、Ni、Cu、はんだ等の金属)を被覆して導電層を形成し、最外層を貴金属類とした場合や、熱溶融金属粒子の場合、加熱加圧により変形性を有するので、接続時に電極との接触面積が増加し信頼性が向上するので好ましい。ここで、貴金属類の被覆層の厚みを100オングストローム以上とすると、良好な抵抗を得ることができるため好ましい。ただし、Ni等の遷移金属の上に貴金属類の層を設ける場合には、貴金属類層の欠損や導電性粒子の混合分散時に生じる貴金属類層の欠損等により生じる酸化還元作用で遊離ラジカルが発生し、保存性低下を引き起こすため、貴金属類の被覆層の厚みを300オングストローム以上とすることが好ましい。導電性粒子は、接着剤樹脂成分100体積部に対して、通常、0.1〜30体積部の範囲であり、用途により使い分ける。過剰な導電性粒子による隣接回路の短絡等を防止するためには0.1〜10体積部とするのがより好ましい。
続いて、回路部材の主面に半導体チップ10を搭載し、図示しない圧着手段によって半導体チップ10を回路部材に所定の温度で熱圧着する。これにより、半導体チップ10と回路部材との回路の接続が完了する。
(1.3)作用
以上のような第1実施形態においては、バンプ16が主面Sの周縁(長辺12a,12b及び短辺12c,12d)近傍に複数設けられている。そのため、半導体チップ10と回路部材とを熱圧着する際、半導体チップ10と回路部材との間に配置されている異方導電性接着剤は、主として主面Sの中央から主面Sの周縁(長辺12a,12b及び短辺12c,12d)に向けて放射状に流動することとなる(図1及び図2参照)。そして、第1実施形態においては、バンプ16が、主面Sの中央寄りの側から主面Sの周縁(長辺12a,12b及び短辺12c,12d)寄りの側に向かうにつれて主面Sからの高さが高くなるような傾斜面16aを有している。つまり、傾斜面16aは、異方導電性接着剤の流動方向に向かうにつれて主面Sからの高さが高くなっていることから、異方導電性接着剤の流動方向に向かうように傾斜している。そのため、傾斜面16aにおいて導電性粒子Pが補足されやすくなっており、従来の導電性粒子Pを用いても電気的接続を十分に図ることができる。その結果、導電性粒子Pの接着剤に対する充填量を増やす必要がなくなることとなり、また、導電性粒子Pの粒子径が小さいものを用いる必要がなくなることとなるので、回路電極が狭接続面積化及び狭ピッチ化されても、安定した電気的接合の確保を低コストで実現可能となっている。
以上のような第1実施形態においては、バンプ16が主面Sの周縁(長辺12a,12b及び短辺12c,12d)近傍に複数設けられている。そのため、半導体チップ10と回路部材とを熱圧着する際、半導体チップ10と回路部材との間に配置されている異方導電性接着剤は、主として主面Sの中央から主面Sの周縁(長辺12a,12b及び短辺12c,12d)に向けて放射状に流動することとなる(図1及び図2参照)。そして、第1実施形態においては、バンプ16が、主面Sの中央寄りの側から主面Sの周縁(長辺12a,12b及び短辺12c,12d)寄りの側に向かうにつれて主面Sからの高さが高くなるような傾斜面16aを有している。つまり、傾斜面16aは、異方導電性接着剤の流動方向に向かうにつれて主面Sからの高さが高くなっていることから、異方導電性接着剤の流動方向に向かうように傾斜している。そのため、傾斜面16aにおいて導電性粒子Pが補足されやすくなっており、従来の導電性粒子Pを用いても電気的接続を十分に図ることができる。その結果、導電性粒子Pの接着剤に対する充填量を増やす必要がなくなることとなり、また、導電性粒子Pの粒子径が小さいものを用いる必要がなくなることとなるので、回路電極が狭接続面積化及び狭ピッチ化されても、安定した電気的接合の確保を低コストで実現可能となっている。
(2)第2実施形態
(2.1)フレキシブルプリント基板の構成
次に、図4〜図6を参照して、第2実施形態に係る回路接続方法において用いられるフレキシブルプリント(FPC:Flexible Printed Circuit)基板20の構成について説明する。第2実施形態に係る回路接続方法において用いられるフレキシブルプリント基板20は、電極の形状及び配列の点で、上述した第1実施形態に係る回路接続方法において用いられる半導体チップ10と相違する。
(2.1)フレキシブルプリント基板の構成
次に、図4〜図6を参照して、第2実施形態に係る回路接続方法において用いられるフレキシブルプリント(FPC:Flexible Printed Circuit)基板20の構成について説明する。第2実施形態に係る回路接続方法において用いられるフレキシブルプリント基板20は、電極の形状及び配列の点で、上述した第1実施形態に係る回路接続方法において用いられる半導体チップ10と相違する。
フレキシブルプリント基板20は、図4及び図5に示されるように、基材22と、主面S上に設けられた複数の電極28とを有する。
基材22は、略直方体形状を呈しており、図示しないドライバ回路が形成された主面Sを有している。主面Sは、矩形状を呈しており、対向する一対の長辺22a,22b及び対向する一対の短辺22c,22dを有している。
複数の電極28は、一対の長辺22a,22bの対向方向(一対の短辺22c,22dの延在方向)に沿うように延びている。また、複数の電極28は、一対の短辺22c,22dの対向方向(一対の長辺22a,22bの延在方向)に沿って所定の間隔をもって並んでいる。
ここで、電極28は、図6に示されるように、平面状の傾斜面28a,28bを有している。傾斜面28aは、電極28の長手方向における中央近傍から主面Sの周縁寄りの側(図6では長辺22a側)に向かうにつれて主面Sからの高さが漸次高くなっている。傾斜面28bは、電極28の長手方向における中央近傍から主面Sの周縁寄りの側(図6では長辺22b側)に向かうにつれて主面Sからの高さが漸次高くなっている。なお、第2実施形態において、傾斜面28a,28bの下縁は、共通しており、電極28の長手方向における中央に位置している。
主面Sと傾斜面28aとがなす角θ1は、0°<θ1<90°であると好ましく、0°<θ1≦30°であるとより好ましい。同様に、主面Sと傾斜面28bとがなす角θ2は、0°<θ2<90°であると好ましく、0°<θ2≦30°であるとより好ましい。
傾斜面28aの高さ(傾斜面28aのうち最も主面Sに遠い部分の主面Sからの高さと傾斜面28aのうち最も主面Sに近い部分の主面Sからの高さとの差)X1は、導電性粒子Pの粒子径L(図9参照)以下(X1≦L)であると好ましく、導電性粒子Pの粒子径Lの1/2以下(X1≦0.5×L)であるとより好ましい。傾斜面28bの高さ(傾斜面28bのうち最も主面Sに遠い部分の主面Sからの高さと傾斜面28bのうち最も主面Sに近い部分の主面Sからの高さとの差)X2は、導電性粒子Pの粒子径L(図9参照)以下(X2≦L)であると好ましく、導電性粒子Pの粒子径Lの1/2以下(X2≦0.5×L)であるとより好ましい。なお、傾斜面28aの高さX1が導電性粒子Pの粒子径Lの3倍以上(X1≧3×L)、又は、傾斜面28bの高さX2が導電性粒子Pの粒子径Lの3倍以上(X2≧3×L)であると、電極28のうち傾斜面28a,28bを含む上面に導電性粒子Pが存在していても、フレキシブルプリント基板20の接続対象である他の回路部材(図示せず)の主面上に設けられた回路電極(図示せず)に導電性粒子Pが接触しなくなってしまうこととなる。
導電性粒子Pが傾斜面28a,28bと直接接触する機会が増加することとなるので、傾斜面28a,28bの面積は広いほど好ましい。
(2.2)作用
以上のようなフレキシブルプリント基板20を用いて回路の接続を行った場合でも、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
以上のようなフレキシブルプリント基板20を用いて回路の接続を行った場合でも、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
(3)変形例
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、第1実施形態では、傾斜面16aが平面状であったが、図3に示されるように、傾斜面16aを仮想平面とし、この仮想平面(傾斜面16a)よりも主面S側に向けて窪む湾曲面16bをバンプ16が有していてもよい。特に、図3に示されるように、湾曲面16bの上端部が導電性接着剤の流動方向に向けて突出していると、良好な接続抵抗が得られることとなるため好ましい。なお、図3において、湾曲面16bの上縁と下縁が仮想平面(傾斜面16a)に含まれている。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、第1実施形態では、傾斜面16aが平面状であったが、図3に示されるように、傾斜面16aを仮想平面とし、この仮想平面(傾斜面16a)よりも主面S側に向けて窪む湾曲面16bをバンプ16が有していてもよい。特に、図3に示されるように、湾曲面16bの上端部が導電性接着剤の流動方向に向けて突出していると、良好な接続抵抗が得られることとなるため好ましい。なお、図3において、湾曲面16bの上縁と下縁が仮想平面(傾斜面16a)に含まれている。
また、第2実施形態では、傾斜面28a,28bが平面状であったが、図7及び図8に示されるように、傾斜面28a,28bを仮想平面とし、この仮想平面(傾斜面28a,28b)よりも主面S側に向けて窪む湾曲面28c,28dを電極28が有していてもよい。なお、図7及び図8において、湾曲面28c,28dは連続した一の湾曲面を構成しており、当該一の湾曲面のうち最も主面Sに近い部分(最も窪んだ部分)は、電極28の長手方向における中央に位置し、傾斜面28a,28bの下縁として共通している。
以下、実施例1−1〜1−3及び比較例1並びに図1、図2及び図10に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1)
まず、図1及び図2に示されるような、チップ本体12と、バンプ列14A〜14Dとを有する半導体チップ10を用意した。具体的には、チップ本体12は、1.7mm×1.7mmの正方形状であり、その厚みが0.5μmであった。チップ本体12の主面S上に設けられたバンプ16の数は、362個であった。バンプ16は、その幅が30μmであり、その長さが100μmであり、主面Sからの高さH(図2参照)が15μmであった。傾斜面16aの高さXは10μmであり、主面Sと傾斜面16aとがなす角θは30°であった。隣り合うバンプ16同士の間隔は、10μmであった。
まず、図1及び図2に示されるような、チップ本体12と、バンプ列14A〜14Dとを有する半導体チップ10を用意した。具体的には、チップ本体12は、1.7mm×1.7mmの正方形状であり、その厚みが0.5μmであった。チップ本体12の主面S上に設けられたバンプ16の数は、362個であった。バンプ16は、その幅が30μmであり、その長さが100μmであり、主面Sからの高さH(図2参照)が15μmであった。傾斜面16aの高さXは10μmであり、主面Sと傾斜面16aとがなす角θは30°であった。隣り合うバンプ16同士の間隔は、10μmであった。
次に、導電性粒子Pが接着フィルム中に分散された異方導電性接着フィルムを用意した。具体的には、異方導電性接着フィルムは、2mm×19mmであった。導電性粒子Pの粒子径Lは、3.25μmであった。なお、導電性粒子Pの粒子径Lは、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、HRA9320−X100型)を用いて測定した。
次に、異方導電性接着フィルムを、温度を80℃、圧力を0.98MPa(10kgf/cm2)として、厚みが0.7mmのAl回路付きガラス基板に貼り付けた後、異方導電性接着フィルムのセパレータを剥離し、半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との位置合わせを行った。そして、温度を190℃、圧力を40g/バンプ(1つのバンプ16にかかる加重が40g)、時間を10秒として、半導体チップ10の上方から加熱及び加圧を行い、半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続を行った。その後、バンプ16上(傾斜面16aを含むバンプ16の表面上)に存在する導電性粒子Pの数を10個のバンプ16について測定し、その値を10で割ることで、導電性粒子Pの平均捕捉数(1バンプあたりの導電性粒子Pの捕捉数)を算出した。
なお、実施例1−1では、異方導電性接着フィルムとして、接着フィルム中における導電性粒子Pの密度が62600個/mm2、72300個/mm2及び83500個/mm2の三種類を用いて、半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例1−2)
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを45°とした以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを45°とした以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例1−3)
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを60°とした以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを60°とした以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(比較例1)
傾斜面16aを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップとAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
傾斜面16aを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップとAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(評価結果)
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図10に示す。図10に示されるように、実施例1−1〜1−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例1における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面16aとがなす角θが30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図10に示す。図10に示されるように、実施例1−1〜1−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例1における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面16aとがなす角θが30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。
以下、実施例2−1〜2−3及び比較例2並びに図1、図2及び図11に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例2−1)
導電性粒子Pの粒子径Lを3.75μmとし、接着フィルム中における導電性粒子Pの密度が46700個/mm2、52200個/mm2及び65700個/mm2の三種類を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
導電性粒子Pの粒子径Lを3.75μmとし、接着フィルム中における導電性粒子Pの密度が46700個/mm2、52200個/mm2及び65700個/mm2の三種類を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例2−2)
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを45°とした以外は、実施例2−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを45°とした以外は、実施例2−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例2−3)
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを60°とした以外は、実施例2−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを60°とした以外は、実施例2−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(比較例2)
傾斜面16aを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例2−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップとAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
傾斜面16aを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例2−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップとAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(評価結果)
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図11に示す。図11に示されるように、実施例2−1〜2−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例2における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面16aとがなす角θが30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図11に示す。図11に示されるように、実施例2−1〜2−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例2における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面16aとがなす角θが30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。
以下、実施例3−1〜3−3及び比較例2並びに図1、図2及び図12に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例3−1)
導電性粒子Pの粒子径Lを4.00μmとし、接着フィルム中における導電性粒子Pの密度が38500個/mm2、47000個/mm2及び53000個/mm2の三種類を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
導電性粒子Pの粒子径Lを4.00μmとし、接着フィルム中における導電性粒子Pの密度が38500個/mm2、47000個/mm2及び53000個/mm2の三種類を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例3−2)
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを45°とした以外は、実施例3−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを45°とした以外は、実施例3−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例3−3)
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを60°とした以外は、実施例3−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面16aとがなす角θを60°とした以外は、実施例3−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップ10とAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(比較例3)
傾斜面16aを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例3−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップとAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
傾斜面16aを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例3−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いて半導体チップとAl回路付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(評価結果)
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図12に示す。図12に示されるように、実施例3−1〜3−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例3における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面16aとがなす角θが30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。なお、実施例1〜3より、導電性粒子Pの粒子径L及び接着フィルム中における導電性粒子Pの密度に関係なく、導電性粒子Pの平均捕捉数は、主面Sと傾斜面16aとがなす角θが30°のときに最大30%向上した。
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図12に示す。図12に示されるように、実施例3−1〜3−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例3における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面16aとがなす角θが30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。なお、実施例1〜3より、導電性粒子Pの粒子径L及び接着フィルム中における導電性粒子Pの密度に関係なく、導電性粒子Pの平均捕捉数は、主面Sと傾斜面16aとがなす角θが30°のときに最大30%向上した。
以下、実施例4−1〜4−3及び比較例4並びに図4〜図6及び図13に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例4−1)
まず、図4〜図6に示されるような、基材22と、基材22の主面S上に設けられた複数の電極28とを有するフレキシブルプリント基板20を用意した。具体的には、基材22は、その厚みが38μmであった。基材22の主面S上に設けられた電極28の数は、60個であった。電極28は、その幅が25μmであり、その長さが2mmであり、主面Sからの高さH(図6参照)が18μmであった。傾斜面28a,28bの高さX1,X2は共に10μmであり、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2は共に30°であった。隣り合う電極28同士の間隔は、25μmであった。
まず、図4〜図6に示されるような、基材22と、基材22の主面S上に設けられた複数の電極28とを有するフレキシブルプリント基板20を用意した。具体的には、基材22は、その厚みが38μmであった。基材22の主面S上に設けられた電極28の数は、60個であった。電極28は、その幅が25μmであり、その長さが2mmであり、主面Sからの高さH(図6参照)が18μmであった。傾斜面28a,28bの高さX1,X2は共に10μmであり、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2は共に30°であった。隣り合う電極28同士の間隔は、25μmであった。
次に、導電性粒子Pが接着フィルム中に分散された異方導電性接着フィルムを用意した。具体的には、異方導電性接着フィルムは、2.0mm×30mmであった。導電性粒子Pの粒子径Lは、3.00μmであった。なお、導電性粒子Pの粒子径Lは、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、HRA9320−X100型)を用いて測定した。
次に、異方導電性接着フィルムを、温度を80℃、圧力を0.98MPa(10kgf/cm2)として、厚みが0.7mmのITO付きガラス基板に貼り付けた後、異方導電性接着フィルムのセパレータを剥離し、フレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との位置合わせを行った。そして、温度を190℃、圧力を30g/電極(1つの電極28にかかる加重が30g)、時間を10秒として、フレキシブルプリント基板20の上方から加熱及び加圧を行い、フレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続を行った。その後、電極28上(傾斜面28a,28bを含む電極28の表面上)に存在する導電性粒子Pの数を10個の電極28について測定し、その値を10で割ることで、導電性粒子Pの平均捕捉数(1バンプあたりの導電性粒子Pの捕捉数)を算出した。
なお、実施例4−1では、異方導電性接着フィルムとして、接着フィルム中における導電性粒子Pの密度が500個/mm2、10000個/mm2及び15000個/mm2の三種類を用いて、フレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例4−2)
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を45°とした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を45°とした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例4−3)
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を60°とした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を60°とした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(比較例4)
傾斜面28a,28bを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
傾斜面28a,28bを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(評価結果)
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図13に示す。図13に示されるように、実施例4−1〜4−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例4における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2が30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図13に示す。図13に示されるように、実施例4−1〜4−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例4における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2が30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。
以下、実施例5−1〜5−3及び比較例5並びに図4〜図6及び図14に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例5−1)
導電性粒子Pの粒子径Lを3.80μmとした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
導電性粒子Pの粒子径Lを3.80μmとした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例5−2)
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を45°とした以外は、実施例5−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を45°とした以外は、実施例5−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例5−3)
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を60°とした以外は、実施例5−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を60°とした以外は、実施例5−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(比較例5)
傾斜面28a,28bを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例5−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
傾斜面28a,28bを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例5−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(評価結果)
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図14に示す。図14に示されるように、実施例5−1〜5−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例5における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2が30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図14に示す。図14に示されるように、実施例5−1〜5−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例5における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2が30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。
以下、実施例6−1〜6−3及び比較例6並びに図4〜図6及び図15に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例6−1)
導電性粒子Pの粒子径Lを5.00μmとした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
導電性粒子Pの粒子径Lを5.00μmとした以外は、実施例4−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例6−2)
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を45°とした以外は、実施例6−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を45°とした以外は、実施例6−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(実施例6−3)
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を60°とした以外は、実施例6−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2を60°とした以外は、実施例6−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板20とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(比較例6)
傾斜面28a,28bを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例6−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
傾斜面28a,28bを有しない直方体形状のバンプとした以外は、実施例6−1と同様にして、三種類の異方導電性接着フィルムを用いてフレキシブルプリント基板とITO付きガラス基板との回路接続をそれぞれ行い、それぞれについて導電性粒子Pの平均捕捉数を算出した。
(評価結果)
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図15に示す。図15に示されるように、実施例6−1〜6−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例6における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2が30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。なお、実施例4〜6より、導電性粒子Pの粒子径L及び接着フィルム中における導電性粒子Pの密度に関係なく、導電性粒子Pの平均捕捉数は、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2が30°のときに最大30%向上した。
導電性粒子Pの平均捕捉数の測定結果を図15に示す。図15に示されるように、実施例6−1〜6−3における導電性粒子Pの平均捕捉数は、比較例6における導電性粒子Pの平均捕捉数よりも向上した。特に、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2が30°であるときに最も導電性粒子Pの平均捕捉数が多くなった。なお、実施例4〜6より、導電性粒子Pの粒子径L及び接着フィルム中における導電性粒子Pの密度に関係なく、導電性粒子Pの平均捕捉数は、主面Sと傾斜面28a,28bとがなす角θ1,θ2が30°のときに最大30%向上した。
10…半導体チップ、12…チップ本体、12a,12b,22a,22b…長辺、12c,12d,22c,22d…短辺、14A〜14D…バンプ列、16…バンプ、16a…傾斜面、16b…湾曲面、20…フレキシブルプリント基板、28…電極、28a,28b…傾斜面、28c,28d…湾曲面、S…主面。
Claims (9)
- 第1基板の第1主面上に第1回路電極が形成された第1回路部材を用意する第1工程と、
第2基板の第2主面上に第2回路電極が形成された第2回路部材を用意する第2工程と、
前記第1主面と前記第2主面とが対向するように前記第1回路部材及び前記第2回路部材を配置する第3工程と、
接着剤に導電性粒子が分散されてなる異方導電材料を前記第1回路部材と前記第2回路部材との間に配置し、前記第1回路部材及び前記第2回路部材によって前記異方導電材料を加圧しつつ挟持することで、前記第1回路部材の前記第1回路電極と前記第2回路部材の前記第2回路電極とを接合すると共に前記第1回路電極と前記第2回路電極とを電気的に接続する第4工程とを備え、
前記第1回路電極は、前記第3工程において前記異方導電材料が加圧されることによる前記異方導電材料の流動方向に向かうにつれて前記第1基板の前記第1主面からの高さが高くなるような傾斜面を有することを特徴とする回路接続方法。 - 第1基板の第1主面上に第1回路電極が形成された第1回路部材を用意する第1工程と、
第2基板の第2主面上に第2回路電極が形成された第2回路部材を用意する第2工程と、
前記第1主面と前記第2主面とが対向するように前記第1回路部材及び前記第2回路部材を配置する第3工程と、
接着剤に導電性粒子が分散されてなる異方導電材料を前記第1回路部材と前記第2回路部材との間に配置し、前記第1回路部材及び前記第2回路部材によって前記異方導電材料を加圧しつつ挟持することで、前記第1回路部材の前記第1回路電極と前記第2回路部材の前記第2回路電極とを接合すると共に前記第1回路電極と前記第2回路電極とを電気的に接続する第4工程とを備え、
前記第1回路電極は、
前記第1主面の周縁近傍に複数設けられており、
前記第1主面の中央寄りの側から前記第1主面の周縁寄りの側に向かうにつれて前記第1主面からの高さが高くなるような傾斜面を有していることを特徴とする回路接続方法。 - 前記傾斜面は平面状であり、
前記第1主面と前記傾斜面とがなす角θが0°<θ<90°を満たすことを特徴とする、請求項2に記載された回路接続方法。 - 前記傾斜面は仮想平面であり、
前記第1回路電極は、前記傾斜面よりも前記第1主面側に向けて窪む湾曲面を有し、
前記湾曲面は、その周縁のうちの少なくとも一部が前記傾斜面に含まれており、
前記第1主面と前記傾斜面とがなす角θが0°<θ<90°を満たすことを特徴とする、請求項2に記載された回路接続方法。 - 前記傾斜面の高さをXとし、前記導電性粒子の粒子径をLとしたときに、X≦Lの関係を満たすことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一項に記載された回路接続方法。
- 第1基板の第1主面上に第1回路電極が形成された第1回路部材を用意する第1工程と、
第2基板の第2主面上に第2回路電極が形成された第2回路部材を用意する第2工程と、
前記第1主面と前記第2主面とが対向するように前記第1回路部材及び前記第2回路部材を配置する第3工程と、
接着剤に導電性粒子が分散されてなる異方導電材料を前記第1回路部材と前記第2回路部材との間に配置し、前記第1回路部材及び前記第2回路部材によって前記異方導電材料を加圧しつつ挟持することで、前記第1回路部材の前記第1回路電極と前記第2回路部材の前記第2回路電極とを接合すると共に前記第1回路電極と前記第2回路電極とを電気的に接続する第4工程とを備え、
前記第1主面は、一対の縁部を有し、
前記第1回路電極は、
前記一対の縁部の対向方向に延在すると共に前記一対の縁部の対向方向と交差する方向に沿って並ぶように、前記第1主面上に複数設けられ、
中央近傍から前記一対の縁部のうち一方の縁部に向かうにつれて前記第1主面からの高さが高くなるような第1傾斜面を有していると共に、中央近傍から前記一対の縁部のうち他方の縁部に向かうにつれて前記第1主面からの高さが高くなるような第2傾斜面を有していることを特徴とする回路接続方法。 - 前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面は、それぞれ平面状であり、
前記第1主面と前記第1傾斜面とがなす角θ1が0°<θ1<90°を満たすと共に、前記第1主面と前記第2傾斜面とがなす角θ2が0°<θ2<90°を満たすことを特徴とする、請求項6に記載された回路接続方法。 - 前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面は、それぞれ仮想平面であり、
前記第1回路電極は、前記第1傾斜面よりも前記第1主面側に向けて窪む第1湾曲面と、前記第2傾斜面よりも前記第1主面側に向けて窪む第2湾曲面とを有し、
前記第1湾曲面は、その周縁のうちの少なくとも一部が前記第1傾斜面に含まれ、
前記第2湾曲面は、その周縁のうちの少なくとも一部が前記第2傾斜面に含まれており、
前記第1主面と前記第1傾斜面とがなす角θ1が0°<θ1<90°を満たすと共に、前記第1主面と前記第2傾斜面とがなす角θ2が0°<θ2<90°を満たすことを特徴とする、請求項6に記載された回路接続方法。 - 前記第1傾斜面の高さをX1とし、前記第2傾斜面の高さをX2とし、前記導電性粒子の粒子径をLとしたときに、X1≦L及びX2≦Lの関係を満たすことを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一項に記載された回路接続方法。
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-
2008
- 2008-10-20 JP JP2008270020A patent/JP2009135447A/ja active Pending
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