JP2009135394A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚いウエハを用いても素子特性が薄ウエハ化技術により作成されたウエハと同程度に良好で、かつ生産性に優れた半導体装置の製造方法の提供。
【解決手段】半導体基板100の一方の面に、所定の繰り返しパターンを有する絶縁膜11を形成した後、前記半導体基板100の一方に面に半導体層1、2、3を堆積形成する工程と、前記半導体基板100の他方の面から前記半導体層に接するトレンチ9を前記半導体基板面に形成される半導体チップ当たり複数個形成すると共に、該トレンチ9の底部に前記絶縁膜11が1個以上露出するトレンチパターンとする工程と、該トレンチ9内表面および前記他方の面を金属電極10で覆う工程とを有する半導体装置の製造方法とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高耐圧で大電力用縦型絶縁ゲート半導体装置ならびに整流素子(ダイオード)の製造方法に関する。さらに詳しくは、半導体層表面またはトレンチに、それぞれ形成される絶縁膜と、この絶縁膜を介して形成される制御電極とを有するIGBTならびにMOSFET、またはそのような制御電極を有しないpn接合ダイオード等に関する。
近年のパワーエレクトロニクス分野における、電源機器の小型化および高性能化への要求を受けて、その電源機器に使用される電力用半導体装置では、高耐圧化、大電流化と共に、低損失化、高破壊耐量化、高速化に対する性能改善に注力されている。耐圧600Vから6,500Vクラスまでの中、高耐圧領域では絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以降IGBTと略記)が電力用半導体装置の主流を占めている。このIGBTでは前記諸特性の改善への要求のうち、特に600Vから1700Vクラスでの耐圧の特性改善の進歩に目覚しいものがある。このIGBTの特性改善を支える主要技術が薄ウエハ化技術である。
この薄ウエハ化技術は、FZ型高抵抗n-シリコンウエハを用いてまずウエハ表面に主要素子構造を作成する。その後、素子作成の最終工程近くのウエハに対して、ウエハの裏面から素子耐圧が確保できかつ十分低損失特性が得られる程度の厚さまで薄くするために削る。研磨後のウエハ裏面から不純物をイオン注入して浅いpコレクタ層と深いn層を形成し、裏面側の表面に金属電極を接触形成して素子のウエハプロセスとする技術である(非特許文献1)
しかし、たとえば、600V耐圧の素子では素子耐圧を確保し、低損失特性を達成するためには、前記ウエハ研磨後の厚さはおよそ60μmから70μm、1200V素子では100μm+αという極めて薄い状態となる。このような薄いウエハ厚さで、たとえば、8インチウエハにてウエハハンドリングし、裏面からのイオン注入および電極形成のプロセスを進めていくと、その途中でウエハが割れてしまうという問題が発生する可能性が極めて高く、その結果、生産性がなかなか向上しないという問題が生じる。また、ウエハ表面に主要素子構造を形成してからの最終工程近くで、表面からのイオン注入と活性化を行なうため、活性化のためのアニール温度が600℃以下と制限される。このため、pコレクタ層と低抵抗n層の不純物濃度と厚さの制御が難しい。
一方、このような薄ウエハ化技術が誕生する前の、厚いウエハを用いたいわゆるパンチスルー型IGBTの作成プロセスは、厚さ300μm〜500μmの低抵抗p+シリコン基板上に最適設計された低抵抗n層、高抵抗n-ドリフト層を、予め、それぞれエピタキシャル成長させた厚いウエハを製造工程に投入してIGBTを形成する方法である。この方法では、低抵抗n層や高抵抗n-ドリフト層の不純物濃度および厚さが事前に最適設計され、かつウエハ全体の厚さも低抵抗p+シリコン基板が厚さ300μm〜500μmと十分厚いため、素子作成プロセス中に割れるということはほとんど無く生産性には優れている。
しかし、前記低抵抗p+シリコン基板の不純物濃度が高くかつ厚さが厚すぎるために、IGBT動作時の少数キャリアの注入効率が極めて大きくなる。その結果、たとえば、ライフタイムコントロールプロセスを施してターンオフ特性などの電気特性を調整しても、前記薄ウエハ化プロセスで作成したIGBTと比べると、たとえば、オン電圧―ターンオフ損失特性などに関しては遠く及ばないことが分かっている。
この問題の解決に対し、前述の厚ウエハプロセスでは、低抵抗p+シリコン基板をプロセスの最終段階で裏面から削り、低抵抗p+シリコン基板の残り厚さを1μm程度のpコレクタ層として、少数キャリアの注入効率を小さくし、前記オン電圧―ターンオフ損失特性の向上を図る方法も提案された(非特許文献2)。ただし、この方法を後者の厚ウエハ研磨方法とし、前記薄ウエハ化技術を前者とする。
さらに、貼り合わせた半導体基板の一方の面に半導体の機能領域を形成し、他方の面を、各半導体チップの最外周辺部を額縁状に残して中央を凹部状にエッチングにより除去して、凹部底部の厚さを半導体特性に必要な極限の厚さにまで薄くしてかつこの凹部に金属を埋め込むことにより、厚い大口径半導体基板を用いて製造プロセスを流しながら、低いスイッチング損失特性の半導体装置とする技術が公開されている。さらに、同時に、半導体基板の裏面側を額縁状にエッチングする際のエッチング終点の検知方法として、結晶面方位の異なる半導体基板を貼り合わせた基板を用いて結晶面方位にエッチングの異方性を有するエッチング方法により裏面から張り合わせ部までの深さを正確にエッチングする方法と張り合わせ部に絶縁膜を介在させて絶縁膜をエッチング終了点のセンサとして用いるエッチング方法とが記載されている(特許文献1)。
またさらに、トレンチゲート構造とこれに対向するトレンチドレインとを有する縦型MOSFETであって、トレンチゲートの底部と、その底部に面する半導体基板とは酸化膜を介して絶縁され、トレンチドレインの端部は前記酸化膜を貫通して半導体基板と接触する構造の縦型MOSFETが公知になっている(特許文献2)。
T.Laska et al,The Field Stop IGBT(FSIGBT)−「A New Power Device Concept with a Great Improvement Potential」IEEE ISPSD 2000, pp.355.−358. Tomoko Matsudai et al,Advanced 60μm Thin 600V Punch Through IGBT Concept for Extremely Low Forward Voltage and Low Turn−Off Loss」IEEE ISPSD‘2001, pp.441.−444. 特開2002−76326号公報(要約および0026段落に記載) 特許第3957638号公報
しかしながら、前述の後者の厚ウエハ研磨方法はウエハ研磨の精度が通常±5μm程度であるので、厚い低抵抗p+シリコン基板を最終工程で膜厚1μm残すように研磨してpコレクタ層とする際に、オーバー研磨によりpコレクタ層が全く無くなってしまうことがある。この場合、オン電圧が急増する。またそれとは反対に前記pコレクタ層が設計値の1μmよりも厚く残る場合は、ターンオフ損失が増加してしまうなど、発生損失特性のばらつきが極めて大きくなるという欠点がある。さらに、この後者の厚ウエハ研磨方法では、研磨後のウエハ厚さは60〜70μmになるので、前者の薄ウエハ化技術と同様、薄ウエハ化された工程の後の工程、たとえば、裏面電極形成工程でウエハが割れるという欠点もあり実用化には至っていない。
つまり、前者薄ウエハ化技術では、pコレクタ層の厚さは、後者の厚ウエハ研磨方法よりは最適設計値を実現できるが、工程中に割れやすく生産性が悪い。また後者の厚ウエハ研磨方法では、pコレクタ層の不純物濃度、低抵抗n層の不純物濃度と厚さは最適設計値を実現でき、工程中での割れという観点での生産性は優れているが、pコレクタ層の厚さのばらつきに起因する素子特性がきわめて悪いという問題をそれぞれ抱えている。
本発明は以上述べた点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、素子特性に影響を与える低抵抗エピタキシャルp層、エピタキシャルn層、エピタキシャル高抵抗n-ドリフト層などの不純物濃度と厚さを素子作成プロセスの制約無しで最適設計できるとともに、厚いウエハを用いても素子特性が薄ウエハ化技術により作成されたウエハと同程度に良好で、かつ生産性に優れた半導体装置の製造方法を提供することにある。
特許請求の範囲の請求項1記載の発明によれば、半導体基板の一方の面に所定の繰り返しパターンを有する絶縁膜を形成した後、前記半導体基板の一方の面に半導体層を堆積形成する工程と、該半導体層に所要の繰り返しパターンで半導体素子領域を形成する工程と、前記半導体基板の他方の面から前記半導体層に接する深さのトレンチを、前記半導体素子領域1箇所当たり複数個形成する際に、該トレンチの底部に前記絶縁膜の少なくとも1部を露出させる工程と、前記トレンチの内表面および前記半導体基板の他方の面を金属電極で覆う工程とを有する半導体装置の製造方法とすることにより、前記本発明の目的は達成される。
特許請求の範囲の請求項2記載の発明によれば、前記絶縁膜の少なくとも1部が、前記全トレンチの底部にそれぞれ露出するパターンを有する特許請求の範囲の請求項1記載の半導体装置の製造方法とする。
特許請求の範囲の請求項3記載の発明によれば、前記絶縁膜が、格子状、ストライプ状またはドット状の繰り返しパターンのいずれかを有する特許請求の範囲の請求項2記載の半導体装置の製造方法とする。
特許請求の範囲の請求項4記載の発明によれば、前記絶縁膜が、スクライブラインに沿った格子状の繰り返しパターンに形成され、前記半導体層に半導体素子領域を形成する工程が、該格子状の絶縁膜に取り囲まれた内側の前記半導体層に、前記半導体素子領域を形成する工程とされ、前記トレンチの底部に、前記スクライブラインに沿った格子状の繰り返しパターンの絶縁膜の少なくとも1部を露出させる特許請求の範囲の請求項1記載の半導体装置の製造方法とする。
特許請求の範囲の請求項5記載の発明によれば、前記絶縁膜を、前記半導体基板の他方の面から前記半導体層に接する深さのトレンチを形成するためのエッチング終点検出膜として用いる特許請求の範囲の請求項3または4記載の半導体装置の製造方法。
特許請求の範囲の請求項6記載の発明によれば、前記半導体層が、前記半導体基板側から順に該半導体基板より低抵抗な一導電型第一半導体層と他導電型第二半導体層と、該第二半導体層より高抵抗な他導電型第三半導体層とをそれぞれエピタキシャル成長法で形成され、さらに、前記半導体素子領域が、前記第三半導体層の表面層に選択的に形成される一導電型のチャネル領域と、該チャネル領域の表面層に選択的に形成される他導電型エミッタ領域とを主要な構成要素として有し、かつ該エミッタ領域の表面層と前記第三半導体層の表面層とに挟まれる前記チャネル領域の表面上にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極と、前記チャネル領域表面と前記エミッタ領域表面とに共通に接触するエミッタ電極とを有する特許請求の範囲の請求項5記載の半導体装置の製造方法とする。
特許請求の範囲の請求項7記載の発明によれば、前記ゲート電極が、前記エミッタ領域の表面から、前記チャネル領域を貫通して前記第三半導体層に達するように形成されるトレンチの内表面に、ゲート絶縁膜を介して埋設される構造を有する特許請求の範囲の請求項6記載の半導体装置の製造方法とする。
特許請求の範囲の請求項8記載の発明によれば、前記半導体基板が他導電型高抵抗基板であり、前記半導体層が、前記半導体基板側から順に該半導体基板より低抵抗な他導電型第四半導体層と、該第四半導体層より高抵抗な他導電型第五半導体層とをそれぞれエピタキシャル成長法で形成し、さらに該第五半導体層の表面層に選択的に形成される一導電型のチャネル領域と、該チャネル領域の表面層に選択的に形成される他導電型ソース領域とを主要な構成要素として形成し、かつ該ソース領域の表面層と前記第五半導体層の表面層とに挟まれる前記チャネル領域の表面上にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極と、前記チャネル領域表面と前記ソース領域表面とに共通に接触するソース電極とをそれぞれ形成する特許請求の範囲の請求項5記載の半導体装置の製造方法とする。
特許請求の範囲の請求項9記載の発明によれば、前記ゲート電極が、前記ソース領域の表面から、前記チャネル領域を貫通して前記第五半導体層に達するように形成されるトレンチの内表面に、ゲート絶縁膜を介して埋設される特許請求の範囲の請求項8記載の半導体装置の製造方法とする。
特許請求の範囲の請求項10記載の発明によれば、前記半導体基板が他導電型高抵抗基板であり、前記半導体層が、前記半導体基板側から順に該半導体基板より低抵抗な他導電型第六半導体カソード層と、該第六半導体層より高抵抗な他導電型第七半導体層とをそれぞれエピタキシャル成長法で形成し、さらに該第七半導体層の表面層に一導電型の低抵抗第八半導体アノード層を形成する特許請求の範囲の請求項5記載の半導体装置の製造方法とする。
本発明によれば、素子特性に影響を与える低抵抗エピタキシャルp層、エピタキシャルn層、エピタキシャル高抵抗n-ドリフト層などの不純物濃度と厚さを素子作成プロセスの制約無しで最適設計できるとともに、厚いウエハを用いても素子特性が薄ウエハ化技術により作成されたウエハと同程度に良好で、かつ生産性に優れた半導体装置の製造方法を提供することができる。
以下、本発明にかかる半導体装置の製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例の記載に限定されるものではない。
図1は本発明の実施例1にかかるIGBTの要部断面図である。図2〜図5は本発明の実施例1のIGBTの製造方法を示すための製造工程ごとの要部断面図である。図6、図8はそれぞれ本発明の実施例1、2のIGBTと従来型薄ウエハ化技術を用いて作成したIGBTのオン電圧―ターンオフ損失トレードオフ特性比較図である。図7は本発明の実施例2にかかるIGBTの要部断面図である。図9は本発明の実施例3にかかるMOSFETの要部断面図である。図10は本発明の実施例4にかかるpn接合ダイオードの要部断面図である。図11は本発明の実施例5にかかるシリコン基板上に格子状酸化膜を形成した後のウエハ平面図である。図12〜図16は本発明の実施例5にかかるIGBT断面図であり、それぞれ(a)は素子周辺部、(b)は素子活性部である。図17、図19はそれぞれ本発明の実施例5、6にかかるIGBTのオン電圧―ターンオフ損失のトレードオフ特性比較図である。図18は本発明の実施例6にかかるIGBTの要部断面図であり、(a)は素子周辺部、(b)は素子活性部である。図20は本発明の実施例7にかかるMOSFETの要部断面図であり、(a)は素子周辺部、(b)は素子活性部である。図21は本発明の実施例8にかかるpn接合ダイオードの要部断面図であり、(a)は素子周辺部、(b)は素子活性部である。
以下、本発明にかかる実施例1について、図1〜図6を参照して詳細に説明する。なお実施例1では、耐圧600VのIGBTを示した。図1は、実施例1のIGBTの要部断面図である。この図1に示すように、実施例1のIGBTは、厚さ500μmの高抵抗p型シリコン基板100上に選択的に形成されたパターンを有するシリコン酸化膜11が形成され、その上にエピタキシャルシリコン成長により形成された厚さ0.6μm、不純物濃度3.0×1017cm-3のエピタキシャルp層(第一半導体層)1(以降単にpコレクタ層と略記することもある)、ならびに厚さ2.0μm、不純物濃度2.0×1016cm-3のエピタキシャルn層(第二半導体層)2を形成し、その上にエピタキシャル高抵抗n-ドリフト層(第三半導体層)3が積層されている。エピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3は耐圧600Vを十分確保するため、不純物濃度2.0×1014cm-3、厚さ60μmと設定した。その後、ゲート酸化膜4を厚さ100nmとゲートポリシリコン電極を形成後パターニングしてゲート電極5を形成し、pチャネル領域6、n+エミッタ領域7をゲートポリシリコンゲート電極5を利用するセルフアライン法でイオン注入・熱拡散法により形成した。BPSG(Boro Phospho Silicate Glass)にて層間絶縁膜(図示せず)を形成しパターニング、熱処理後、エミッタ電極8としてAl−1%Siを5μmの厚さでスパッタ、パターニング、熱処理して形成した。さらにその上にポリイミド層(図示せず)を厚さ10μmで形成し電極パッド部が表面に出るようパターニング、熱処理した。その後、高抵抗p型シリコン基板100の裏面からReactive Ion Etching法(RIE法)にてトレンチエッチングをし、前記エピタキシャルpコレクタ層1が露出するところでエッチングを終了。その後裏面側金属電極10を形成しIGBTウエハが完成する。なお、実施例1ではシリコン基板としてp型高抵抗シリコン基板を用いたが、n型高抵抗基板であっても差し支えない。
半導体基板表面上に素子を形成し、その基板の裏面からトレンチを掘ってそのなかに電極を形成して縦型素子を形成するという方法は、たとえば、前記特許文献1、2に開示されている。しかしながら、裏面からトレンチを掘って所望の不純物層の位置に到達するように正確な深さのトレンチを掘る方法はいまだに開示されていない。特に実施例1のようなIGBTの場合、pコレクタ層1にて正確にトレンチエッチングが終了しないと、オン電圧が急激に劣化してしまうなどの不具合が生じることとなる。
この解決法を含め、図2〜図5を用いて実施例1にかかるIGBTの製造方法を詳しく説明する。まず直径8インチの高抵抗p型シリコン基板100を準備し、その上にシリコン酸化膜を厚さ0.2μmで形成後パターニングして、幅1μmで2μmピッチの格子状に酸化膜を除去し、1μm間隔で幅1μmのドット状のシリコン酸化膜パターン11を形成する(図2)。また、シリコン酸化膜パターン11は格子状またはストライプ状であってもよい。
この上に、周知の技術であるエピタキシャルシリコン成長法を用いて厚さ0.6μm、不純物濃度3.0×1017cm-3のpコレクタ層1を形成する。この際、不純物としてボロンを用いる。その後厚さ3.0μm、不純物濃度2.0×1016cm-3のエピタキシャルn層2と、その上に厚さ60μm、不純物濃度2.0×1014cm-3のエピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3を形成する。なお、n型不純物としてリンを用いた。その後ゲート酸化膜4として100nmのシリコン酸化膜、ゲート電極5としての導電性ポリシリコンを厚さ0.5μmで形成し、パターニングしポリシリコンゲート電極部5を形成する。その後pチャネル領域6として、前記ポリシリコンゲート電極部5をマスクとしてイオン注入法と熱拡散法を用いて、深さ約2.5μmのp層を選択的に形成した。なおこのときの不純物はボロンを用い、そのドーズ量は8.0×1013cm-2、熱拡散温度と時間は1150℃・2時間で行った。さらにその後、n+ソース領域7形成のために砒素をドーズ量5.0×1015cm-2ほどイオン注入し、深さ0.4μmの層を形成した。その後層間絶縁膜としてBPSG(Boro Phospho Silicate Glass)(図示せず)を厚さ1.0μm堆積しパターニング後熱処理(1,000℃)、そしてエミッタ電極8となるAl−1%Siを5μmの膜厚にスパッタ法にて形成、同様にパターニング後熱処理(400℃)をしてそれぞれ形成した。さらにエミッタ電極8の上に、表面保護膜として厚さ10μmのポリイミド(図示せず)を形成後、エミッタ電極8ならびにゲート電極パッド部(図示せず)を窓明けするようにパターニングし、熱処理(300℃)して形成した(図3)。なお、図3では、層間絶縁膜ならびに表面保護膜は記載を省略されている。
次に前記ウエハの裏面、すなわちp型高抵抗基板100が露出している裏面に厚さ1.6μmの酸化膜12を成長させ、フォトリソグラフィおよびエッチングにより5μmおきに5μm幅のストライプ状酸化膜マスク12のパターンを形成した後(図4)、前記RIE法のエッチングにより前記ウエハの裏面から前記酸化膜パターンを酸化膜マスク12としてトレンチを形成する。実施例1では、その後のウエハプロセスにてウエハが割れない範囲で、トレンチエッチング時間を短縮するため、あらかじめ前記ウエハの裏面を全面研磨して厚さを当初の500μmから250μmまで薄くした後に酸化膜を成長させ前記トレンチエッチングを行った。この際、このトレンチエッチングが前記pコレクタ層1に達したところで正確に止めるのが肝要である。前述したとおり電気特性向上のため、pコレクタ層1の厚さを0.6μmと比較的薄く設定しているため、通常はエッチングを正確にpコレクタ層面でストップさせることが難しい。しかしながら、本発明によれば、高抵抗p型シリコン基板100とpコレクタ層1の間に1μm間隔で厚さ0.2μm、幅1μmのシリコン酸化膜11が縦横等間隔に配置されているため、前記ストライプ状トレンチエッチングを進めてトレンチ9の先端(底部)が前記pコレクタ層1に達したと同時にシリコン酸化膜11がエッチングされ始める。シリコン酸化膜11がエッチングされると、酸素の放出量が急激に多くなるので、エッチング中に酸素の急増を検出した時点でエッチングを止めれば、正確にトレンチ9の先端を前記pコレクタ層面でストップさせることが可能である(図5)。ウエハ端部に前記終点検出の酸化膜が形成されると、この酸化膜が露出した状態となるため、エッチング終点検出として作用しない懸念がある。このため、前記酸化膜12はウエハ端部から少なくとも20μm程度内側へ形成する必要がある。
その後、図1に示すように、前記トレンチ9の底部、側面ならびにウエハの裏面全体にAl、Ti、NiそしてAuの金属膜(コレクタ電極)10をこの順に真空蒸着にて形成する。これにより、実施例1のIGBTのウエハ工程の概略が終了する。
なお、前記ドット状酸化膜11の幅、間隔をそれぞれ1μm、また、裏面側のストライプ状トレンチ幅と間隔を5μmと設定したため、どのようにトレンチを掘っても必ずトレンチ先端部ではpコレクタ層1は幅4μm露出することとなるため、その後のコレクタ電極10の形成では確実にpコレクタ層1と金属膜(コレクタ電極)10とがコンタクトできる。また、前述のIGBTでは、通常は、スイッチング速度を向上させるためのライフタイムコントロールプロセスを適用しなくても良好なスイッチング特性が得られることを確認した。前記実施例1の製造方法にて直径8インチの600V−IGBTウエハ100枚を作成したが、ウエハ工程が終了するまでの間で、ウエハプロセス中で割れたものは一切無く、生産性に非常に優れていることが判明した。比較のためにFZウエハを使った前述の薄ウエハ化技術を使って同様に8インチIGBTを作成したところ、ウエハ厚さが65μmで100枚中約35枚が割れてしまった。この多くは、薄く研磨した後の、ウエハハンドリング中または裏面への不純物層の形成工程ならびに金属電極の形成工程の途中にて割れた。また、前記実施例1にてコレクタ電極の形成を真空蒸着法にて行ったが、別の方法、たとえば、スパッタ法、またはメッキ法にして形成しても、8インチウエハ100枚にてウエハの割れは一切無いことが確認された。
図6は、IGBTの電気特性(オン電圧―ターンオフ損失トレードオフ特性)について、実施例1にて作成した本発明のプレーナーゲートIGBT素子と、前述の薄ウエハ化プロセスで作成した従来のプレーナーゲートIGBTとを比較した結果である。チップサイズは6.8mm角、素子定格は600V/100Aで、定格電流密度は300A/cm2である。実施例1の素子耐圧は730Vと従来の薄ウエハ化プロセスで作成されたIGBT(素子耐圧726V)と同様、600V素子として十分な特性が得られた。参考までに、前述した従来型のパンチスルー型IGBTの耐圧は702Vであった。また、前記図6から前記トレードオフ特性も薄ウエハ化プロセスでのIGBTとほぼ同等の極めて良好な特性を示していることがわかる。また、図6には示されていないが、従来型のパンチスルー型IGBTのオン電圧は2.2V、ターンオフ損失は6.2mJであり、図6のグラフの範囲外であり損失が大きいことがわかった。なお、図6に示した三点のトレードオフ特性は、前記実施例1のIGBTのpコレクタ層1の不純物濃度3.0×1017cm-3に対して、pコレクタ層1の不純物濃度をそれぞれ2.0×1017cm-3、4.0×1017cm-3に変えたものを新たに2点追加作成し評価した結果である。なお、測定時の温度は125℃である。このことから、本発明によるIGBT製造方法は高い生産性を有し、かつそれによってできたIGBTは極めて良好な電気特性を示すことがわかる。
図7は、実施例2にかかる600V耐圧のIGBT要部断面図である。この図7に示すように、実施例2のIGBTは、前記実施例1と同様、直径8インチの高抵抗p型シリコン基板100上に選択的に形成されたパターンを有するシリコン酸化膜11が形成され、その上に形成された厚さ0.6μm、不純物濃度3.0×1017cm-3のpコレクタ層1、ならびに厚さ3.0μm、不純物濃度2.0×1016cm-3のエピタキシャルn層2を有し、その上にエピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3が積層されている。なお、実施例2では支持基板となる厚いシリコン基板としてp型高抵抗シリコン基板100を用いたが、n型高抵抗シリコン基板であっても差し支えない。またエピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3は耐圧600Vを十分確保するため、実施例1と同様、不純物濃度2.0×1014cm-3、厚さ60μmと設定した。その後、トレンチゲート構造を形成するためにトレンチ20を幅1.2μm、ピッチ5μmで等間隔に4.5μmの深さで形成する。十分に注意深くトレンチ20を形成することで、トレンチ20底部の曲率半径を0.6μmで形成することが可能である。その後、厚さ100nmのゲート酸化膜21の成長後に、ポリシリコンゲート電極22を埋め込み、pチャネル領域23やn+エミッタ領域24を形成し、前記実施例1と同様に層間絶縁膜(図示せず)、エミッタ電極25およびパッシベーション膜(図示せず)を形成する。エミッタ電極25の厚さやその金属積層膜の組成ならびに熱処理温度は前記実施例1と同じに設定した。またウエハ裏面プロセスも前記実施例1と同様にして形成した前記トレンチ9の底部、側面ならびにウエハの裏面全体にAl、Ti、NiそしてAuの金属膜(コレクタ電極)10をこの順に真空蒸着にて形成してトレンチゲート型IGBTを作成した。また、本IGBTではスイッチング速度を向上させるためのライフタイムコントロールプロセスを採用しなくても、前記方法にて直径8インチの600V−IGBTウエハ100枚を作成したが、IGBTウエハの製造工程が完成するまでのウエハプロセス中で割れたものは一切無く、前記実施例1同様、生産性に非常に優れていることが判明した。
図8は実施例2にて作成したトレンチゲート型IGBTの電気特性(オン電圧―ターンオフ損失トレードオフ特性)を前述の従来の薄ウエハ化プロセスで作成したトレンチIGBTと比較した結果である。チップサイズは6.8mm角、素子定格は600V/100Aで、定格電流密度は300A/cm2である。実施例2の素子耐圧は723Vと従来薄ウエハ化プロセスでのIGBTと同様(素子耐圧722V)、600V素子として十分な特性が得られ、また前記トレードオフ特性も薄ウエハ化プロセスでのIGBTとほとんど同等という、極めて良好な特性を示していることがわかる。また従来型のパンチスルー型トレンチIGBTのオン電圧は2.0V、ターンオフ損失は6.1mJと図8のグラフの範囲外であり損失が大きいことがわかる。なお、図8に示した三点のトレードオフ特性は、前記実施例2のIGBTのpコレクタ層1の不純物濃度3.0×1017cm-3に対して、すなわち不純物濃度を2.0×1017cm-3、4.0×1017cm-3に変えたものを新たに追加作成し評価した結果である。なお、測定時の温度は125℃である。このことから、本発明によるIGBT製造方法は高い生産性を有し、かつそれによってできたIGBTは極めて良好な電気特性を示すことがわかる。
図9は、実施例3にかかる600V耐圧のMOSFETの要部断面図である。この図9に示すように、実施例3のMOSFETは、高抵抗n型シリコン基板200上に選択的に形成されたパターンを有するシリコン酸化膜11が形成され、その上に、厚さ2.0μm、不純物濃度2.0×1019cm-3のエピタキシャルn層2を形成し、さらに、その上にエピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3が積層されている。エピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3は、耐圧600Vを十分確保するため、不純物濃度2.5×1014cm-3、厚さ55μmと設定した。その後、厚さ100nmのゲート酸化膜4とゲートポリシリコン電極5を形成後パターニングし、pチャネル領域6、n+ソース領域7をゲートポリシリコン電極5でのセルフアラインでイオン注入・熱拡散法で形成した。BPSGにて層間絶縁膜(図示せず)を形成しパターニング、熱処理後、ソース電極8としてAl−1%Siを5μmの厚さでスパッタ、パターニング、熱処理して形成した。さらにその上に、図示しないポリイミド層を厚さ10μmで形成し電極パッド部(図示せず)が表面に出るようパターニング、熱処理した。その後、n型高抵抗基板200の裏面からRIE法にてトレンチエッチングをし、シリコン酸化膜11をエッチング終点検知センサとして用い、前記エピタキシャルn層2が露出してきたところでエッチングを正確に終了する。その後、裏面電極(ドレイン電極)を形成しMOSFETのウエハプロセスが終了する。なお、前述の実施例3の説明では、支持基板となるシリコン基板として、n型高抵抗基板200を用いたが、p型高抵抗基板100であっても差し支えない。詳細な作成プロセスは実施例1と同様であるため省略する。前記方法にて直径8インチの600V耐圧のMOSFETウエハ100枚を作成したが、MOSFETの作成プロセスが終了するまでのウエハプロセス中で割れたものは一切無く、生産性に非常に優れていることが判明した。比較のためにFZウエハを使った前述の薄ウエハ化技術を使って同様に8インチMOSFETを作成したところ、ウエハ厚さが65μmで100枚中約30枚が割れてしまった。特には薄く研磨した後の、ウエハハンドリング中または裏面n+層形成のためのリン不純物層形成工程ならびに電極形成工程の途中にて多くが割れていた。また、前記実施例3では、ドレイン電極の形成を真空蒸着法にて行ったが、別の方法、たとえば、スパッタ法、またはメッキ法にして形成しても、8インチウエハ100枚にてウエハの割れは一切無いことを確認した。また、実施例3にて作成したMOSFETの特性評価をしたところ、耐圧は703V、オン抵抗RonAで62mΩcm2(25℃)と十分良好な値を示した。なお同様な裏面形成法にて8インチウエハにて600VのトレンチMOSFETを100枚作成したところ、MOSFETのウエハプロセスが終了するまでのウエハプロセス中において、割れたものは一切ないことを確認した。
図10は、実施例4の600V耐圧のpn接合ダイオードの要部断面図である。この図10に示すように、実施例4のpn接合ダイオードは、高抵抗n型シリコン基板200上に選択的に形成されたパターンを有するシリコン酸化膜11が形成され、その上に、厚さ2.0μm、不純物濃度2.0×1017cm-3のエピタキシャルn層2を形成し、さらに、その上にエピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3が積層されている。エピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3は前記実施例1、2同様、耐圧600Vを十分確保するため、不純物濃度2.0×1014cm-3、厚さ60μmと設定した。前記エピタキシャル高抵抗n-ドリフト層3の表面からpアノード層30をイオン注入・熱拡散法で形成した。このアノード層30上にアノード電極52としてAl−1%Siを5μmの厚さでスパッタおよび熱処理して形成した。その後n型高抵抗基板200の裏面からRIE法にてトレンチエッチングをし、シリコン酸化膜11をエッチング終点検知センサとして用い、前記エピタキシャルn層2が露出してきたところでエッチングを正確に終了する。その後、裏面側カソード電極53を形成し、pn接合ダイオードのウエハプロセスが終了する。なお、実施例4では支持基板として、n型高抵抗基板200を用いたが、p型高抵抗基板100であっても差し支えない。詳細な作成プロセスは実施例1と同様であるため省略する。前記方法にて直径8インチの600Vのpn接合ダイオードのウエハ100枚を作成したが、全ウエハプロセスが終了するまでのウエハプロセス中で割れたものは一切無く、生産性に非常に優れていることが判明した。比較のためにFZウエハを使った前述の薄ウエハ化技術を使って同様に8インチウエハでpn接合ダイオードを作成したところ、ウエハ厚さが65μmで100枚中約20枚が割れてしまった。特には薄く研磨した後の、ウエハハンドリング中または裏面n層形成のためのリン不純物層形成工程ならびに電極形成工程の途中で多くが割れていた。また、この実施例4では、カソード電極の形成を真空蒸着法にて行ったが、別の方法、たとえば、スパッタ法、またはメッキ法にして形成しても、8インチウエハ100枚にてウエハの割れは一切無いことを確認した。また、実施例4にて作成したpn接合ダイオードの特性評価をしたところ、耐圧は763V、オン電圧Vf=1.5V、逆回復特性trr=70nsec(25℃)と従来の薄ウエハ化技術を用いたpn接合ダイオードと同等な良好な値を示した。
以下、本発明にかかる実施例5について、図11〜図17を参照して説明する。なお、実施例5では、耐圧600VのIGBTを例に挙げて説明する。図11の(a)は実施例5にかかるIGBTの作成に用いる8インチシリコン基板(ウエハ)とその上に形成されたパターニング後シリコン酸化膜51の平面図である。この図11によれば、チップサイズを6.8mm角としているため、(b)の拡大図に示すように、シリコン酸化膜の繰り返しパターンのピッチ寸法も6.8mmの格子状にシリコン酸化膜を形成している。この格子状のシリコン酸化膜51に囲まれた酸化膜の除去部にIGBTの半導体機能領域が形成される。格子状のシリコン酸化膜の中心線がスクライブラインとなる。ただし、図11(a)のウエハ全体を示す図では、チップの全配置を正確に示すと、チップサイズが小さくなり過ぎるので、ウエハに対するチップサイズを相対的に大きくして示している。ウエハ端部に前記終点検出の酸化膜が形成されると、この酸化膜が露出した状態となるため、エッチング終点検出として作用しない懸念がある。このため、前記酸化膜12はウエハ端部から少なくとも20μm程度内側へ形成する必要がある。
図12は、本実施例5のIGBT要部断面図を示す。(a)はIGBTの素子周辺部の断面図を示し、(b)は同じIGBTの主電流の流れる素子活性部の断面図を示す。この図に示すように、実施例5のIGBTは、高抵抗p型シリコン基板100上の各チップの素子周辺部のみに部分的にシリコン酸化膜51が形成され、素子活性部にはシリコン酸化膜51が設けられていないことが前述の実施例1〜実施例4と異なる。
その上に厚さ0.6μm、不純物濃度3.0×1017cm-3のpコレクタ層1、ならびに厚さ2.0μm、不純物濃度2.0×1016cm-3のn層2を順次積層形成し、さらに、その上に高抵抗n-ドリフト層3が積層されている。高抵抗n-ドリフト層3は耐圧600Vを十分確保するため、不純物濃度2.0×1014cm-3、厚さ60μmと設定した。その後、実施例1と同様に、ゲート酸化膜4を膜厚100nmとゲートポリシリコン電極5を形成後パターニングし、pチャネル領域6、n+ソース領域7をゲートポリシリコン電極5でのセルフアラインでイオン注入・熱拡散法で形成した。BPSGにて図示しない層間絶縁膜を形成しパターニング、熱処理後、エミッタ電極8としてAl−1%Siを5μmの厚さでスパッタ、パターニング、熱処理して形成した。さらにその上に図示しないポリイミド層を厚さ10μmで形成し電極パッド部が表面に出るようパターニング、熱処理した。その後、p型高抵抗シリコン基板100の裏面からReactive Ion Etching法(RIE法)にてトレンチエッチングをし、シリコン酸化膜51をエッチング終点検出センサとして用い、前記pコレクタ層1が出てきたところでエッチングを終了。その後、実施例1と同様に裏面電極を形成しIGBTウエハが完成する。なお本実施例5では基板としてp型高抵抗基板100を用いたが、n型高抵抗基板200であっても差し支えない。
実施例5のIGBTの製造方法について詳細に説明する。図11の平面図および図13の断面図に示すように、まず直径8インチの高抵抗p型シリコン基板100を準備し、その上にシリコン酸化膜を膜厚0.2μmで形成する。その後、形成するチップサイズに応じた、たとえば、6.8mmピッチ間隔を有する格子状に酸化膜を残すようにパターニングし、シリコン酸化膜51を形成する。実施例5では近傍での酸化膜幅を100μmとした。IGBTの半導体領域はシリコン酸化膜が除去された6.7mm平方の中に形成される。
次に、図14に示すように、高抵抗p型シリコン基板100上に、周知の技術であるエピタキシャル法を用いて厚さ0.6μm、不純物濃度3.0×1017cm-3のpコレクタ層1を形成する。この際不純物としてボロンを用いた。その後厚さ3.0μm、不純物濃度2.0×1016cm-3のn層2と、その上に厚さ60μm、不純物濃度2.0×1014cm-3の高抵抗n-ドリフト層3を形成する。なお、n型不純物としてリンを用いた。その後、ゲート酸化膜4として100nmのシリコン酸化膜、ゲート電極5としてのポリシリコン層を0.5μmの膜厚に形成し、パターニングしゲート電極5を形成する。その後pチャネル領域6として、イオン注入法と熱拡散法を用いて、深さ約2.5μmのp層を形成した。なおこのときの不純物はボロンを用い、そのドーズ量は8.0×1013cm-2、熱拡散温度と時間は1150℃・2時間で行った。さらにその後、n+ソース領域7の形成のために砒素をドーズ量5.0×1015cm-2ほどイオン注入し、深さ0.4μmの層を形成した。その後、図示しない層間絶縁膜としてBPSG(Boro Phospho Silicate Glass)膜を厚さ1.0μm堆積しパターニング後熱処理(1000℃)、そしてエミッタ電極8となるAl−1%Siを5μmの膜厚でスパッタ法にて形成、同様にパターニング後熱処理(400℃)をしてそれぞれ形成した。表面保護膜として厚さ10μmのポリイミド(図示せず)を素子表面に形成後、エミッタ電極8ならびにゲート電極パッド部(図示せず)を窓明けするようにパターニングし、熱処理(300℃)して形成した(なお、図14中で層間絶縁膜ならびに表面保護膜は省略している)。
次に前記高抵抗基100の裏面に厚さ1.6μmの酸化膜を成長させ、フォトリソグラフィおよびエッチングにより5μmおきに5μm幅の酸化膜マスク12を形成する(図15)。その後、RIE法により前記高抵抗基板51の裏面からトレンチエッチングをする。実施例5では、その後のウエハプロセスにおいて、トレンチエッチング時間を短縮するため、該基板が割れない範囲で、あらかじめ、前記高抵抗基板51の裏面を全面研磨して厚さを250μmまで薄くした後に、酸化膜マスクを形成し前記トレンチエッチングを行った。この際、このトレンチエッチングが前記pコレクタ層1に達した深さのところで正確に止めるのが肝要であるが、前述したとおり電気特性向上のためpコレクタ層1の厚さを0.6μmと比較的薄く設定しているため、うまくトレンチエッチングを止めるのが難しい。しかしながら、本発明によれば、高抵抗p基板100とpコレクタ層1の間で、IGBTチップ周辺部の、IGBT内の機能領域が形成されていない領域のみに、格子状に幅100μmで、厚さ0.2μmのシリコン酸化膜51が配置されているため、前記トレンチエッチングを進めてエッチングの先端(底部)が前記pコレクタ層1に達したと同時にシリコン酸化膜51がエッチングし始める。エッチング中に酸素の急増を検出した時点でエッチングを止めれば、図16の断面図に示すように、正確にトレンチエッチングの先端を前記pコレクタ層1面で止めることが可能である。その後、前記トレンチ底部、側面ならびにウエハの裏面全体にAl,Ti,NiそしてAuの金属層を真空蒸着にて形成した(図12)。これによりIGBTウエハが完成する。
なお、前記格子状のシリコン酸化膜51はスクライブライン(ウエハをチップ化するための切断線)に沿って幅100μmで形成およびウエハ周辺部にのみ形成されているため、大部分のトレンチがその後のコレクタ電極形成では確実にIGBT機能領域内のpコレクタ層1と金属層(コレクタ電極)とがコンタクトすることができる。そのため、実施例1〜実施例4のように、前記シリコン酸化膜51が電流の導通に影響を与えることはまったく無い。なお、前述のIGBTにはスイッチング速度を向上させるためのライフタイムコントロールプロセスは一切適用していない。前述の製造方法にて直径8インチの600V耐圧のIGBTウエハ100枚を作成したが、IGBTのウエハが完成するまでのウエハプロセス中で割れたものは一切無く、生産性に非常に優れていることが判明した。比較のためにFZウエハを使った前述の薄ウエハ技術を使って同様に8インチIGBTウエハを作成したところ、ウエハ厚さが65μmで100枚中約35枚が割れてしまった。これは薄く研磨した後の、ウエハハンドリング中または裏面への不純物形成工程ならびに電極形成工程の途中にて割れたためである。また前記実施例5ではコレクタ電極の形成を真空蒸着法にて行ったが、別の方法、たとえばスパッタ法、またはメッキ法にして形成しても、8インチウエハ100枚にてウエハの割れは一切無いことを確認した。
図17は前記実施例5にて作成したプレーナーゲートIGBT素子の電気特性(オン電圧―ターンオフ損失トレードオフ特性)を前述の薄ウエハプロセスならびに従来型の厚いp+基板上にエピタキシャル成長させたウエハで作ったパンチスルー型のプレーナーゲートIGBTと比較した結果である。チップサイズは6.8mm角、素子定格は600V/100Aで、定格電流密度は300A/cm2である。本実施例5の素子耐圧は730Vと従来薄ウエハプロセスでのIGBT(素子耐圧726V)ならびにパンチスルー型IGBT(素子耐圧702V)と同様、600V素子として十分な特性が得られ、また前記トレードオフ特性も薄ウエハプロセスでのIGBTとほぼ同等から若干良好という極めて良好な特性を示していることがわかる。また従来型のパンチスルー型IGBTのオン電圧は2.2V、ターンオフ損失は6.2mJと図17のグラフの範囲外であり損失が大きいことがわかる。なお、本実施例5のIGBTにおいて、図17に示したトレードオフ特性は、pコレクタ層1の不純物濃度を変えたIGBT、すなわち不純物濃度を2.0×1017cm-3、4.0×1017cm-3に変えたものを新たに追加作成し評価した結果である。なお、測定時の温度は125℃である。このことから、本発明によるIGBT製造方法は高い生産性を有し、かつそれによってできたIGBTは極めて良好な電気特性を示すことがわかる。
図18は、実施例6の600V耐圧のIGBT要部断面図を示す。この図18に示すように、本実施例6のIGBTは、前記実施例5と同様、直径8インチの高抵抗p型シリコン基板100上にチップサイズ6.8mm角に応じて格子状にシリコン酸化膜51が形成され、その上に形成された厚さ0.6μm、不純物濃度3.0×1017cm-3のpコレクタ層1、ならびに厚さ3.0μm、不純物濃度2.0×1016cm-3のn層2を有し、その上に高抵抗n-ドリフト層3が積層されている。またウエハ周辺部のIGBTのチップが形成されていない領域にも前記シリコン酸化膜51は形成されている。なお、本実施例6ではp型高抵抗基板100を用いたが、n型高抵抗基板200であっても差し支えない。また高抵抗n-ドリフト層3は耐圧600Vを十分確保するため、実施例1と同様、不純物濃度2.0×1014cm-3、厚さ60μmと設定した。その後、トレンチゲート構造を形成するため、トレンチ20を幅1.2μm、ピッチ5μmで等間隔に4.5μmの深さで形成する。十分に注意深くトレンチ20を形成することで、トレンチ底部の半導体層の曲率は0.6μmで形成することが可能である。その後、トレンチ20の内表面に膜厚100nmのゲート酸化膜21の成長後に、トレンチ20内部にポリシリコンゲート電極22を埋め込み、pチャネル領域23やn+ソース領域24を形成し、前記実施例1、2と同様に層間絶縁膜(図示せず)、エミッタ電極25およびパッシベーション膜(図示せず)を形成する。電極膜の厚さやその組成、ならびに熱処理温度は前記実施例1、2と同じに設定した。またウエハ裏面プロセスも前記実施例1、2と同様に設定し素子を作成した。ただし、裏面トレンチ形成時のエッチング終点検出センサとしてのシリコン酸化膜51のパターンが実施例1、2とは異なる。また、前述のIGBTにはスイッチング速度を向上させるためのライフタイムコントロールプロセスは一切適用していない。その結果、前述の製造方法にて直径8インチの600VのIGBTウエハ100枚を作成したが、IGBTウエハが完成するまでのウエハプロセス中で割れたものは一切無く、前記実施例1同様、生産性に非常に優れていることが判明した。
図19は前記実施例6にて作成したトレンチIGBTの電気特性(オン電圧―ターンオフ損失トレードオフ特性)を前述の薄ウエハプロセスで作成したトレンチIGBTと比較した結果である。チップサイズは6.8mm角、素子定格は600V/100Aで、定格電流密度は300A/cm2である。実施例6の素子耐圧は723Vと従来薄ウエハプロセスでのIGBTと同様(素子耐圧722V)、600V素子として十分な特性が得られ、また前記トレードオフ特性も薄ウエハプロセスでのIGBTとほとんど同等から若干良好という、極めて良好な特性を示していることがわかる。また従来型のパンチスルー型トレンチIGBTのオン電圧は2.0V、ターンオフ損失は6.1mJと図19のグラフの範囲外であり損失が大きいことがわかる。なお前記実施例6のIGBTにおいて、図19に示したトレードオフ特性は、pコレクタ層1の不純物濃度を変えたIGBT、すなわち不純物濃度を2.0×1017cm-3、4.0×1017cm-3に変えたものを新たに追加作成し評価した結果である。なお、測定時の温度は125℃である。このことから、本発明によるIGBT製造方法は高い生産性を有し、かつそれによってできたIGBTは極めて良好な電気特性を示すことがわかる。
図20は、実施例7の600V耐圧のMOSFETの要部断面図を示す。この図20に示すように、実施例7のMOSFETは、高抵抗n型シリコン基板200上にチップサイズ6.8mm角に合わせて格子状にシリコン酸化膜51が形成され、厚さ2.0μm、不純物濃度2.0×1019cm-3のn層2を形成し、その上に高抵抗n-ドリフト層3が積層されている。高抵抗n-ドリフト層3は、耐圧600Vを十分確保するため、不純物濃度2.5×1014cm-3、厚さ55μmと設定した。その後、実施例3に記載のMOSFETと同様に、ゲート酸化膜4を膜厚100nmとゲートポリシリコン電極5を形成後パターニングし、pチャネル領域6、n+ソース領域7をゲートポリシリコン電極5でのセルフアラインでイオン注入・熱拡散法で形成した。BPSGにて層間絶縁膜(図示せず)を形成しパターニング、熱処理後、ソース電極8としてAl−1%Siを5μmの厚さでスパッタ、パターニング、熱処理して形成した。さらにその上にポリイミド層(図示せず)を厚さ10μmで形成し電極パッド部が表面に出るようパターニング、熱処理した。その後n型高抵抗n基板の裏面からRIE法にてトレンチエッチングをし、エッチング終点検出センサとして、前記シリコン酸化膜51を用いてトレンチの底部に前記n層2が出てきたところでエッチングを終了させる。その後、実施例3と同様に裏面電極を形成しMOSFETウエハが完成する。
なお本実施例7ではn型高抵抗基板200を用いたが、p型高抵抗基板100であっても差し支えない。詳細な作成プロセスは前記実施例1、2、3と同様であるため省略する。前述の製造方法にて直径8インチの600V耐圧のMOSFETウエハ100枚を作成したが、MOSFETが完成するまでのウエハプロセス中で割れたものは一切無く、生産性に非常に優れていることが判明した。比較のためにFZウエハを使った前述の薄ウエハ技術を使って同様に8インチMOSFETを作成したところ、ウエハ厚さが65μmで100枚中約30枚が割れてしまった。これは薄く研磨した後の、ウエハハンドリング中または裏面n+層形成のためのリン不純物層形成工程ならびに電極形成工程の途中にて割れていた。また前記実施例7ではドレイン電極の形成を真空蒸着法にて行ったが、別の方法、たとえばスパッタ法、またはメッキ法にして形成しても、8インチウエハ100枚にてウエハの割れは一切無いことを確認した。
また、本実施例7にて作成したMOSFETの特性評価をしたところ、耐圧は703V、オン抵抗RonAで62mΩcm2(25℃)と十分良好な値を示した。なお同様な裏面形成法にて8インチウエハにて600VのトレンチMOSFETを100枚作成したところMOSFETウエハが完成するまでのウエハプロセスにて割れたものは一切ないことも確認した。
図21は、本実施例8の600V耐圧のpn接合ダイオード要部断面図を示す。この図に示すように、実施例8のpn接合ダイオードは、高抵抗n型シリコン基板200上にチップサイズ4mm角に合わせて格子状にシリコン酸化膜51が形成され、厚さ2.0μm、不純物濃度2.0×1017cm-3のn層2を形成し、その上に高抵抗n-ドリフト層3が積層されている。高抵抗n-ドリフト層3は前記実施例4と同様、耐圧600Vを十分確保するため、不純物濃度2.0×1014cm-3、厚さ60μmと設定した。pアノード領域30をイオン注入・熱拡散法で形成した。BPSGにて層間絶縁膜を形成しパターニング、熱処理後、アノード電極52としてAl−1%Siを5μmの厚さでスパッタ、パターニング、熱処理して形成した。さらにその上にポリイミド層を厚さ10μmで形成し電極パッド部が表面に出るようパターニング、熱処理した。その後n型高抵抗基板200の裏面からRIE法にてトレンチエッチングをし、前記n層2が出てきたところでエッチングを終了。その後裏面カソード電極53を形成しダイオードが完成する。
なお本実施例8ではn型高抵抗基板200を用いたが、p型高抵抗基板100であっても差し支えない。詳細な作成プロセスは実施例1と同様であるため省略する。上記方法にて直径8インチの600V耐圧のpn接合ダイオードウエハ100枚を作成したが、ダイオードが完成するまでのウエハプロセス中で割れたものは一切無く、生産性に非常に優れていることが判明した。比較のためにFZウエハを使った前述の薄ウエハ技術を使って同様に8インチpn接合ダイオードを作成したところ、ウエハ厚さが65μmで100枚中約20枚が割れてしまった。これは薄く研磨した後の、ウエハハンドリング中または裏面n層2形成のためのリン不純物層形成工程ならびに電極形成工程の途中にて割れていた。また前記実施例8ではカソード電極53の形成を真空蒸着法にて行ったが、別の方法、たとえばスパッタ法、またはメッキ法にして形成しても、8インチウエハ100枚にてウエハの割れは一切無いことを確認した。
また、本実施例8にて作成したpn接合ダイオードの特性評価をしたところ、耐圧は763V、オン電圧Vf=1.5V、逆回復特性trr=70nsec(25℃)と従来の薄ウエハ技術を用いたpn接合ダイオードと同等な良好な値を示した。
本発明の実施例1にかかるIGBTの要部断面図。 本発明の実施例1のIGBTの製造方法を示すための製造工程ごとの要部断面図(その1)。 本発明の実施例1のIGBTの製造方法を示すための製造工程ごとの要部断面図(その2)。 本発明の実施例1のIGBTの製造方法を示すための製造工程ごとの要部断面図(その3)。 本発明の実施例1のIGBTの製造方法を示すための製造工程ごとの要部断面図(その4)。 本発明の実施例1のIGBTと従来型薄ウエハ化技術を用いて作成したIGBTのオン電圧―ターンオフ損失トレードオフ特性比較図。 本発明の実施例2にかかるIGBTの要部断面図。 本発明の実施例2で作成したIGBTと従来型薄ウエハ化技術を用いて作成したIGBTのオン電圧―ターンオフ損失トレードオフ特性比較図。 本発明の実施例3にかかるMOSFETの要部断面図。 本発明の実施例4にかかるpn接合ダイオードの要部断面図である。 本発明の実施例5にかかるシリコン基板上に格子状酸化膜を形成した後のウエハ平面図である。 本発明の実施例5にかかるIGBT断面図である。 本発明の実施例5にかかるIGBT製造工程を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の実施例5にかかるIGBT製造工程を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の実施例5にかかるIGBT製造工程を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の実施例5にかかるIGBT製造工程を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の実施例5にかかるIGBTのオン電圧―ターンオフ損失のトレードオフ特性比較図である。 本発明の実施例6にかかるIGBTの要部断面図である。 本発明の実施例6にかかるIGBTのオン電圧―ターンオフ損失のトレードオフ特性比較図である。 本発明の実施例7にかかるMOSFETの要部断面図である。 本発明の実施例8にかかるpn接合ダイオードの要部断面図である。
符号の説明
1 pコレクタ層、エピタキシャルp層、第一半導体層
2 エピタキシャルn層、第二半導体層、低抵抗エピタキシャルn層
3 エピタキシャル高抵抗n-ドリフト層、第三半導体層
4、21 ゲート酸化膜
5、22 ゲート電極
6、23 pチャネル領域
7、24 n+エミッタ領域
8、25 エミッタ電極
9 トレンチ
10 裏面側金属電極、金属膜(コレクタ電極)
11、51 シリコン酸化膜
12 酸化膜マスク
20 トレンチ
100 高抵抗p型シリコン基板、p型高抵抗基板
200 高抵抗n型シリコン基板、n型高抵抗基板。

Claims (10)

  1. 半導体基板の一方の面に所定の繰り返しパターンを有する絶縁膜を形成した後、前記半導体基板の一方の面に半導体層を堆積形成する工程と、該半導体層に所要の繰り返しパターンで半導体素子領域を形成する工程と、前記半導体基板の他方の面から前記半導体層に接する深さのトレンチを、前記半導体素子領域1箇所当たり複数個形成する際に、該トレンチの底部に前記絶縁膜の少なくとも1部を露出させる工程と、前記トレンチの内表面および前記半導体基板の他方の面を金属電極で覆う工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記絶縁膜の少なくとも1部が、前記全トレンチの底部にそれぞれ露出するパターンを有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記絶縁膜が、格子状、ストライプ状またはドット状の繰り返しパターンのいずれかを有することを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記絶縁膜が、スクライブラインに沿った格子状の繰り返しパターンに形成され、前記半導体層に半導体素子領域を形成する工程が、該格子状の絶縁膜に取り囲まれた内側の前記半導体層に、前記半導体素子領域を形成する工程とされ、前記トレンチの底部に、前記スクライブラインに沿った格子状の繰り返しパターンの絶縁膜の少なくとも1部を露出させることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記絶縁膜を、前記半導体基板の他方の面から前記半導体層に接する深さのトレンチを形成するためのエッチング終点検出膜として用いることを特徴とする請求項3または4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記半導体層が、前記半導体基板側から順に該半導体基板より低抵抗な一導電型第一半導体層と他導電型第二半導体層と、該第二半導体層より高抵抗な他導電型第三半導体層とをそれぞれエピタキシャル成長法で形成され、さらに、前記半導体素子領域が、前記第三半導体層の表面層に選択的に形成される一導電型のチャネル領域と、該チャネル領域の表面層に選択的に形成される他導電型エミッタ領域とを主要な構成要素として有し、かつ該エミッタ領域の表面層と前記第三半導体層の表面層とに挟まれる前記チャネル領域の表面上にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極と、前記チャネル領域表面と前記エミッタ領域表面とに共通に接触するエミッタ電極とを有することを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記ゲート電極が、前記エミッタ領域の表面から、前記チャネル領域を貫通して前記第三半導体層に達するように形成されるトレンチの内表面に、ゲート絶縁膜を介して埋設される構造を有することを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記半導体基板が他導電型高抵抗基板であり、前記半導体層が、前記半導体基板側から順に該半導体基板より低抵抗な他導電型第四半導体層と、該第四半導体層より高抵抗な他導電型第五半導体層とをそれぞれエピタキシャル成長法で形成し、さらに該第五半導体層の表面層に選択的に形成される一導電型のチャネル領域と、該チャネル領域の表面層に選択的に形成される他導電型ソース領域とを主要な構成要素として形成し、かつ該ソース領域の表面層と前記第五半導体層の表面層とに挟まれる前記チャネル領域の表面上にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極と、前記チャネル領域表面と前記ソース領域表面とに共通に接触するソース電極とをそれぞれ形成することを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記ゲート電極が、前記ソース領域の表面から、前記チャネル領域を貫通して前記第五半導体層に達するように形成されるトレンチの内表面に、ゲート絶縁膜を介して埋設されることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記半導体基板が他導電型高抵抗基板であり、前記半導体層が、前記半導体基板側から順に該半導体基板より低抵抗な他導電型第六半導体カソード層と、該第六半導体層より高抵抗な他導電型第七半導体層とをそれぞれエピタキシャル成長法で形成し、さらに該第七半導体層の表面層に一導電型の低抵抗第八半導体アノード層を形成することを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
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