JP2009134990A - 電子レンズ - Google Patents

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JP2009134990A JP2007310166A JP2007310166A JP2009134990A JP 2009134990 A JP2009134990 A JP 2009134990A JP 2007310166 A JP2007310166 A JP 2007310166A JP 2007310166 A JP2007310166 A JP 2007310166A JP 2009134990 A JP2009134990 A JP 2009134990A
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俊克 金山
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Abstract

【課題】本発明は電子レンズに関し、低コストでヨークの発熱を抑えることができるようにした電子レンズを提供することを目的としている。
【解決手段】荷電粒子線装置に用いられるコイルを使用した磁界型の電子レンズにおいて、荷電粒子線を集束させるための電流を流すコイル1と、該コイル1を取り囲むように形成されたヨーク6と、前記コイル1に接着されたコイル1を冷却するための冷却板5と、該冷却板5に接着され、前記ヨーク6とコイル1の間隙に前記コイル1を覆うように形成されたプレート7と、を含んで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は集束イオンビーム装置や電子顕微鏡に用いられる電子レンズに関し、更に詳しくはヨークの発熱を抑えることができるようにした電子レンズに関する。
電子顕微鏡の磁界レンズは、その中に存在するコイルに電流を流すことによって磁界が励磁される。その電流の大きさを可変することによってレンズの強さ、即ちレンズの焦点距離が変わる。電子顕微鏡の結像レンズ(対物レンズ)の焦点距離が変わるということは、電子顕微鏡の倍率が変わるということである。電子顕微鏡の照射レンズの焦点距離が変わるということは、試料に照射する電子線の明るさ、密度を可変することである。このように、電子顕微鏡においては、レンズのコイルに流す電流を可変することは日常的に行なわれることである。
レンズのコイルは、通常は銅線を巻くことにより製作されている。このコイルは、ある抵抗を持つので電流を流すとジュール熱が発生し発熱する。その熱を外部に排出して冷却するために、コイルには冷却板が固定される。冷却板には、通常水冷パイプが固定されており、この水冷パイプに水を流すことによって熱を水に移動させ、コイルを冷却する。この冷却板としては、レンズヨークがその役目を負っていることが多い。
図3は従来の冷却方法の説明図である。コイル1には冷却板2が固定されている。この冷却板2内には、パイプ3が巻回されており、図に示すように水が常時流れる構成になっている。このパイプ3は冷却板2を介してコイル1を取り囲んでいる。この結果、コイル1は冷やされ、コイルの発熱を防止している。
従来のこの種の装置としては、上下に分割された磁路の間に励磁コイルを収納し、該励磁コイルに通電して磁界を発生させる電子レンズにおいて、前記励磁コイルの全面と磁路とから形成される空間を真空にした技術が知られている(例えば特許文献1参照)。また、磁路を2個以上に分割し、その内部にコイル枠よりなる励磁コイルを設けた電子レンズにおいて、該励磁コイルのほぼ全周を真空の空間で覆うようにした技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
特開平3−291840号公報(第3頁右上欄12行〜第4頁右上欄第10行、第1図〜第3図) 実開平1−79258号公報(第2頁〜第5頁、第1図)
電子顕微鏡においてその拡大倍率を変える場合、コイルに流す電流を変え、レンズの焦点距離を変える。或いはまた、電子顕微鏡の観察条件を変えるために加速電圧を変え、その時もコイルに流す電流を変える。コイルに流す電流を変えた時、コイルの発熱量が変わることによってコイルの温度が変わり、その熱変動がレンズヨークに伝わってレンズヨークを伸縮させ、それが試料拡大像の不安定さとなって現れる。この不安定さは特に分解能の高い電子顕微鏡において性能劣化の原因となる。
この問題を解決するには、冷却板をレンズヨークから独立させ、ヨークにコイルの熱が伝わらないようにすればよい。しかしながら、それでもコイルの冷却板から遠い面は温度が変化し、輻射熱や空気の対流でヨークの温度を変化させてしまう。
もう一つの方法は、コイルを二重構造とし、トータルの電流量を変えても発熱量が一定になるように制御することである。この方法によれば、発熱量が変わらないのであるからヨークに熱が伝わってもその量は一定であり、ヨークの伸縮は無く、試料拡大像の不安定性にはつながらない。
しかしながら、この方法の欠点は、常に必要量以上の電力を与えなければならないために不経済なのと、コイルの巻き数コストが上がること、電源を切った状態からオンにすると、必要以上の発熱があるために初期の安定性を得られるまでに余分に時間を要すること、制御電源数が2倍になるためにコストが上昇となること、制御が煩雑になること等の問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、低コストでヨークの発熱を抑えることができるようにした電子レンズを提供することを目的としている。
(1)請求項1記載の発明は、荷電粒子線装置に用いられるコイルを使用した磁界型の電子レンズにおいて、荷電粒子線を集束させるための電流を流すコイルと、該コイルを取り囲むように形成されたヨークと、前記コイルに接着されたコイルを冷却するための冷却板と、該冷却板に接着され、前記ヨークとコイルの間隙に前記コイルを覆うように形成されたプレートと、を含んで構成されることを特徴とする。
(2)請求項2記載の発明は、前記冷却板とプレートが一体形成されたことを特徴とする。
(3)請求項3記載の発明は、前記冷却板には、冷却水を流すためのパイプが取り付けられていることを特徴とする。
(1)請求項1記載の発明によれば、冷却板とコイルを接着させると共に、コイルを覆うようにプレートを形成したので、コイルの熱をヨークに伝えることが困難になり、低コストでヨークの発熱を抑えることができる。
(2)請求項2記載の発明によれば、冷却板とプレートとを一体形成したので、コイルからヨークへの熱伝導を更に効率よく遮断することが可能となる。
(3)請求項3記載の発明によれば、安価な冷媒としての水を用いて冷却機能を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す構成断面図である。図3と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、1は励磁電流を流すためのコイル、5は該コイル1と接着された、コイルを冷却するための冷却板である。該冷却板5としては、例えば銅が用いられる。コイル1と冷却板5を接着させる為には、熱伝導率の高い接着材が用いられる。或いは、溶接されている。
3は冷却板5内に配置された冷却用の水を流すパイプである。一方のパイプは水を流入させるためのパイプ、他方のパイプは水を排出するためのパイプである。6はコイル1をその内部に囲み、磁路を形成するためのヨークである。該ヨーク6としては、磁性材、例えば鉄が用いられる。7はその両端が冷却板5と接続され、コイル1とヨーク6との間隙に配置され、コイル1を覆うように構成された冷却用のプレートである。該プレート7としては、熱伝導率の高い材料、例えば銅が用いられる。該プレート7と冷却板5間は、接着材による接着、或いは溶接が用いられる。このように構成された電子レンズの構成を説明すれば、以下の通りである。
これらのコイルアセンブリは、ヨーク6内に格納され、ヨーク6が磁界レンズの磁気回路(磁路)を形成する。ヨーク6の光軸10に面する部分にはギャップAが設けられ、このギャップAの近傍に磁場を発生させ、電子に対するレンズ作用を起こす。ヨークのギャップ近傍にポールピース(棒状の永久磁石)を配置して、より高精度、高強度の磁場を発生させるようにすることもである。
このような動作の場合において、パイプ3から冷却水を流すことにより、冷却板5は冷却される。この結果、冷却板は冷却され、接触しているコイル1を冷却することになる。同時に冷却板5に取り付けられたプレート7を冷却することになる。この場合において、冷却板5の接していないコイル表面は温度が高くなる。
しかしながら、そのコイルの熱はプレート7により遮断され、ヨークに熱が伝わることはないように構成されている。プレート7は冷却板5に小さな熱抵抗で固定(接着)されているため、コイル1の発熱量が大きく変化してもプレートの温度変化は小さく抑えられる。その結果、ヨーク6の温度は変動することはなくなり、電子顕微鏡において安定した試料拡大像を得ることができる。
この実施の形態によれば、コイル巻き線コストが上がることはない。また、電源を増やす必要もない。また、必要以上の電力を浪費することもなくなる。更に、電源を切った状態から電源をオンにしても、熱による初期の不安定性はなくなる。即ち、この実施の形態によれば、冷却板とコイルを接着させると共に、コイルを覆うようにプレートを形成したので、コイルの熱をヨークに伝えることが困難になり、低コストでヨークの発熱を抑えることができる。
図2は本発明の第2の実施の形態を示す構成断面図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施の形態は、図1における実施の形態の冷却板5とプレート7が接着されていたのを一体形成するようにしたものである。その他の構成は、図1に示す構成と同じである。図において、5´が冷却板、7aは該冷却板5´と一体形成されたプレートである。
この実施の形態によれば、冷却板5´とプレート7aが一体形成されているので、熱抵抗が更に小さくなり、プレート7aの冷却効率が上昇し、コイル1からの発熱を更によく遮断することが可能になる。また、この実施の形態によれば、冷却板がコイル1を覆う形となるため、コイル1からヨーク6への熱の遮断効率が向上する。
この実施の形態によれば、冷却板とプレートとを一体形成したので、コイルからヨークへの熱伝導を更に効率よく遮断することが可能となる。
上述の実施の形態では、電子顕微鏡の電子レンズの場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限るものではなく、集束イオンビーム装置等の電子レンズにも同様に適用することができる。また、上述の実施の形態では、電子レンズとして対物レンズの場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限るものではなく、コンデンサレンズ等にも同様に適用することができる。
本発明の効果を列挙すれば、以下の通りである。
1)コイルとヨークの間に冷却板で一定温度に冷却されたプレートを配置するため、コイルに流す電流を変えて温度が変化してもその温度変化がヨークに伝わることがなくなり、電子顕微鏡像が安定する。
2)コイル自体は従来のものと変わらないため、巻き線コストの上昇はない。また、電源の数を増やす必要がない等により、安定した電子顕微鏡を低コストのまま製作することができる。
3)必要以上の電力を浪費することがない。また、初期の不安定さが無いために電源投入後の待ち時間を短くすることができる。
以上のことにより、安定した電子顕微鏡において運転コストを増やさないようにすることができる。
このように、本発明によれば、低コストでヨークの発熱を抑えることができるようにした電子レンズを提供することができ、実用上の効果が極めて大きい。
本発明の第1の実施の形態を示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態を示す構成図である。 従来の冷却方法の説明図である。
符号の説明
1 コイル
3 パイプ
5 冷却板
6 ヨーク
7 プレート
10 光軸

Claims (3)

  1. 荷電粒子線装置に用いられるコイルを使用した磁界型の電子レンズにおいて、
    荷電粒子線を集束させるための電流を流すコイルと、
    該コイルを取り囲むように形成されたヨークと、
    前記コイルに接着されたコイルを冷却するための冷却板と、
    該冷却板に接着され、前記ヨークとコイルの間隙に前記コイルを覆うように形成されたプレートと、
    を含んで構成される電子レンズ。
  2. 前記冷却板とプレートが一体形成されたことを特徴とする請求項1記載の電子レンズ。
  3. 前記冷却板には、冷却水を流すためのパイプが取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子レンズ。
JP2007310166A 2007-11-30 2007-11-30 電子レンズ Withdrawn JP2009134990A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013129124A1 (ja) * 2012-02-28 2013-09-06 株式会社 日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
US11961627B2 (en) 2012-05-14 2024-04-16 Asml Netherlands B.V. Vacuum chamber arrangement for charged particle beam generator

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