以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、形成済みの第1トナー像と形成済みの第2トナー像とを移動方向に相対移動させて重ね合わせる限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、中間転写体を用いる画像形成装置に限らず、記録材搬送体に担持された記録材へトナー像を転写する画像形成装置でも実施できる。中間転写体や記録材搬送体に沿って複数の像担持体を配置したタンデム型画像形成装置のみならず、1個の像担持体に複数色のトナー像を形成する1ドラム型画像形成装置でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜3に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。説明中、特許請求の範囲で用いた構成に括弧を付して示した参照記号は、理解を助ける目的の例示に過ぎず、各実施形態中のその参照符号に該当する部材等に限定する趣旨のものではない。
また、各実施例において、第1位置指標221、第2位置指標222、搬送体位置指標251は、パターン形状、形成場所、材料、記録/再生方法が異なる場合があるが、共通の符号を付して重複する説明を省略した。
これに伴い、書き込み装置31Y、34、読み取り装置32Y、32M、32C、32K、35Y、35M、35C、35Kについても検知するための構成が異なる場合があるが、共通の符号を付して重複する説明を省略した。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図2は一次転写部および二次転写部の構成の説明図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、中間転写ベルト9に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配置したフルカラーレーザビームプリンタである。
画像形成部PYでは、感光ドラム1Y上(第1像担持体上)にイエロートナー像が形成され担持搬送された後、第1転写部TYにおいて第1転写装置5Yによって中間転写ベルト(搬送体)9に一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1M上に(第2像担持体上に)マゼンタトナー像が形成され、第2転写部TMにおいて第2転写装置5Mによって中間転写ベルト9に一次転写される。ここで、第2転写部TMは、第1転写部TYよりも中間転写体移動方向下流側(搬送体移動方向下流側)に位置する。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成され、同様に重ね合わせて中間転写ベルト9に一次転写される。
搬送体の一例である中間転写ベルト9は、駆動ローラ13、テンションローラ12、バックアップローラ10に掛け渡して支持されて矢印R2方向に回転する。
中間転写ベルト9に担持された4色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。記録材Pは、給紙カセット20から給紙ローラ14によって引き出され、分離装置15によって1枚づつに分離されてレジストローラ16へ送り出される。
レジストローラ16は、中間転写ベルト9のトナー像に先頭を一致させて、記録材Pを二次転写部T2へ給送する。
4色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置17へ受け渡されて加熱加圧を受けることにより、表面にフルカラー画像を定着される。
中間転写ベルトクリーニング装置18は、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト9に残った転写残トナーを除去する。
画像形成部PY、PM、PC、PKは、付設された現像装置4Y、4M、4C、4Kで用いるトナーがイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は同様に構成される。従って、以下では、イエローの画像形成部PYについて説明し、画像形成部PM、PC、PKについては、説明する構成の記号末尾のYをC、M、Kに読み替えて説明されるものとする。
図2に示すように、画像形成部PYは、感光ドラム1Yの周囲に、帯電装置2Y、露光装置3Y、現像装置4Y、一次転写ローラ5Y、クリーニング装置6Yを配置する。
第1像担持体の一例である感光ドラム1Yは、アルミニウム製シリンダの外周面に、帯電極性が負極性の有機光導電体層(OPC)を塗布して構成され、矢印R1方向に回転する。
帯電装置2Yは、電源D3から負極性の電圧を印加されて、感光ドラム1Yの表面に帯電粒子を照射することにより、感光ドラム1Yの表面を一様な負極性の電位に帯電する。
第1静電像形成手段の一例である露光装置3Yは、イエローの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査する。これにより、帯電した感光ドラム1Yの表面に600dpi(ドット/インチ)の解像度で静電像を書き込む。
第1現像手段の一例である現像装置4Yは、トナーに磁性キャリアを混合した二成分現像剤を攪拌してトナーを負極性に帯電させる。帯電したトナーは、固定磁極4jの周囲で感光ドラム1Yとカウンタ方向に回転する現像スリーブ4sに穂立ち状態で担持されて、感光ドラム1Yを摺擦する。
電源D4は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した現像電圧を現像スリーブ4sに印加して、現像スリーブ4sよりも相対的に正極性となった感光ドラム1Yの静電像へトナーを付着させて、静電像を反転現像する。
一次転写ローラ5Yは、感光ドラム1Yとの間に中間転写ベルト9を挟持して、感光ドラム1Yと中間転写ベルト9との間に第1の転写部の一例である一次転写部TYを形成する。
電源DYは、正極性の直流電圧を一次転写ローラ5Yに印加して、負極性に帯電して感光ドラム1Yに担持されたトナー像を、一次転写部TYを通過する中間転写ベルト9へ一次転写させる。
クリーニング装置6Yは、クリーニングブレードを感光ドラム1Yに摺擦して、一次転写部TYを通過して感光ドラム1Yの表面に残留した転写残トナーを除去する。
二次転写ローラ11は、中間転写ベルト9を介してバックアップローラ10に圧接して、中間転写ベルト9と二次転写ローラ11との間に二次転写部T2を形成する。
二次転写部T2は、中間転写ベルト9のトナー像に重ね合わせて記録材Pを挟持搬送し、記録材Pが二次転写部T2を通過する過程で、中間転写ベルト9から記録材Pへトナー像を二次転写させる。
電源D2は、正極性の直流電圧を二次転写ローラ11に印加して、バックアップローラ10と中間転写ベルト9と記録材Pと二次転写ローラ11との直列回路に転写電流を流す。転写電流の一部が中間転写ベルト9のトナー載り部を流れて、中間転写ベルト9から記録材Pへのトナーの移動に関与する。
<実施例1>
図3は実施例1における画像形成装置の部分的な斜視図、図4は第1像担持体に形成された第1位置指標の説明図、図5は搬送体に形成された搬送体位置指標の説明図、図6は第2像担持体に形成された第2位置指標の説明図である。また、図7は実施例1の制御に用いる構成の説明図、図8は実施例1の制御の概要を説明するブロック図、図9は実施例1の制御のフローチャートである。図10はタスク1の制御のフローチャート、図11はタスク2の制御のフローチャート、図12はタスク3の制御のフローチャート、図13はタスク4の制御のフローチャート、図14はタスク5の制御のフローチャートである。
図3に示すように、実施例1では、像担持体(1Y、1M、1C、1K)の内側面に走査線ごとの位置指標(221)が磁気記録される。また、第1の像担持体(1Y)の第1位置指標(221)に同期させて、第1の転写部(TY)で搬送体側(9)に走査線ごとの搬送体位置指標(251)を形成する。そして、第2の像担持体(1M、1C、1K)の回転速度を調整する。これにより、中間転写ベルト9に形成された搬送体位置指標(251)と第2の像担持体(1M、1C、1K)に担持された像担持体位置指標(222)とを第2の転写部(TM、TC、TK)にて重ね合わせる。
感光ドラム1Yは、駆動モータMYによって駆動されてほぼ一定の回転速度で回転し、中間転写ベルト9は駆動モータM9によって駆動されてほぼ一定の回転速度で回転する。
第2の前記像担持体の一例である感光ドラム1M、1C、1Kは、それぞれ駆動モータMM、MC、MKによって駆動されてほぼ一定の回転速度で回転し、それぞれ独立に回転速度を調整可能である。これらの駆動モータが、位置ずれを補正する際の調整装置となる。
第1の前記像担持体の一例である感光ドラム1Yの表面には、露光装置(3Y:図2)によって、感光ドラム1Yの回転方向に静電像の走査線が42μmピッチ(600dpi)で書き込まれる。
図4に示すように、感光ドラム1Yの内側面には、磁気記録層EYが形成され、図3に示すように、走査線の書き込み位置に対応させて書き込み装置31Yが配置されている。書き込み装置31Yは、感光ドラム1Yに走査線を書き込むごとに、磁気記録層EYに第1位置指標221を磁気記録する。
イエローの第1画像領域から所定の距離だけ先立って長い1本の開始指標211が磁気記録され、後端に対応させて長い3本の終了指標231が配置される。すなわち、画像領域よりも像担持体回転軸方向外側の領域には、画像に対応した像担持体位置指標が設けられる。この像担持体位置指標は、像担持体回転方向に沿って設けられる。そして、この外側の領域よりも像担持体回転方向下流側の領域に、開始指標が設けられる。そして、この外側の領域よりも像担持体回転方向上流側の領域に、終了指標が設けられる。
図5に示すように、中間転写ベルト9の内側面には磁気記録層E9が形成され、図3に示すように、第1搬送体位置指標検知装置の一例である読み取り装置32Yに対応させた中間転写ベルト9の内側位置に、書き込み装置34が配置されている。書き込み装置34は、第1位置指標221を読み取り装置32Yが読み取るごとに、中間転写ベルト9の磁気記録層E9に、搬送体移動方向に沿って搬送体位置指標251を磁気記録する。
イエローの第1画像領域から所定の距離だけ先立って長い1本の開始指標241が磁気記録され、後端に対応させて長い3本の終了指標261が磁気記録される。
図6に示すように、感光ドラム1M、1C、1Kの内側面には磁気記録層EM、EC、EKが形成され、それぞれの走査線の書き込み位置に対応させて書き込み装置(31M、31C、31K:図1)が配置されている。書き込み装置31M、31C、31Kは、感光ドラム1M、1C、1Kそれぞれ走査線を書き込むごとに、磁気記録層EM、EC、EKに第2位置指標222を磁気記録する。感光ドラム1M(第2像担持体)においては、像担持体位置指標222は、第2像担持体回転方向に沿って設けられる。他の感光ドラムでも同様である。
マゼンタ、シアン、ブラックの第2画像領域から所定の距離だけ先立って長い1本の開始指標212が磁気記録され、後端に対応させて長い3本の終了指標232が磁気記録される。
磁気記録層EY、EM、EC、EKは、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kの画像形成領域外の場所に磁性材料などの情報記録媒体を塗布して形成することが望ましい。感光ドラム1Y、1M、1C、1Kの内側面以外では、表面側端部の画像形成しない部分、ドラム端面面等でもよい。
第2の転写部の一例である一次転写部(TM、TC、TK:図1)の近傍に、読み取り装置32M、32C、32Kと読み取り装置35M、35C、35Kとがそれぞれ対になって配置される。
読み取り装置35M(搬送体位置指標検知装置)が搬送体位置指標251を読み取ると同時に、読み取り装置32M(像担持体指標検知装置)が第2位置指標を読み取ることが好ましい。このとき、感光ドラム1Mに形成された走査線は、中間転写ベルト9に担持された走査線に重なり合うからである。
また、読み取り装置35Cが搬送体位置指標251を読み取ると同時に、読み取り装置32Cが第2位置指標を読み取るなら、感光ドラム1Cに形成された走査線は、中間転写ベルト9に担持された走査線に重なり合う。
また、読み取り装置35Kが搬送体位置指標251を読み取ると同時に、読み取り装置32Kが第2位置指標を読み取るなら、感光ドラム1Kに形成された走査線は、中間転写ベルト9に担持された走査線に重なり合う。
しかし、実際には、両者にタイミングのずれが生じているため、駆動モータMM、MC、MKを制御して、感光ドラム1M、1C、1Kの表面速度を変化させ、両者のタイミングのずれが生じないように制御する。
これにより、感光ドラム1Yの回転ムラに応じて形成された走査線の書き込みピッチのばらつきは、感光ドラム1M、1C、1Kに形成した意図的な回転制御によって位置合わせされ、走査線のずれが解消される。
また、中間転写ベルト9の回転ムラに起因する一次転写部(TM、TC、TK:図1)への走査線の到着タイミングのずれも、感光ドラム1M、1C、1Kに形成した意図的な回転制御によって位置合わせされ、走査線のずれが解消される。
感光ドラム1Yの内側面における読み取り装置32Yの下流側に第1の位置指標除去手段の一例である消去装置33Yが配置される。消去装置33Yは、感光ドラム1Yの内側面に磁気記録された第1位置指標(221:図4)を消去する。
中間転写ベルト9の内側面における感光ドラム1Kの下流側に搬送体位置指標除去手段の一例である消去装置36が配置される。消去装置36は、中間転写ベルト9の内側面に磁気記録された搬送体位置指標(251:図5)を消去する。
感光ドラム1M、1C、1Kの内側面における読み取り装置32M、32C、32Kの下流側に第2の位置指標除去手段の一例である消去装置33M、33C、33Kが配置される。消去装置33M、33C、33Kは、感光ドラム1M、1C、1Kの内側面に磁気記録された位置指標(第2位置指標222:図6)を消去する。
以下では、第1色トナー像であるイエロートナー像と第2色トナー像の一例であるマゼンタトナー像の重ね合わせ制御について説明し、第2色トナー像の別の例であるシアントナー像、ブラックトナー像については、重複する説明を省略する。
図7を参照して図8に示すように、第1位置指標221を転記して形成された搬送体位置指標251に第2位置指標222を位置決めることで、イエロートナー像とマゼンタトナー像の走査線のずれが解消される。
制御部110は、画像情報からイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色画像を形成し、各色画像を展開して走査線データを作成する(S11、S21)。
第1位置指標記録部111は、露光装置3Yの走査タイミングに同期させて(S12)書き込み装置31Yを制御することにより、感光ドラム1Yに第1位置指標221を形成する(S13)。
第1静電像形成手段の一例である露光装置3Yは、イエロー画像の走査線データを用いて感光ドラム1Yに静電像を書き込む(S14)。静電像は、第1現像手段の一例である現像装置4Yによって第1色トナー像の一例であるイエロートナー像に現像される。
第2位置指標記録部112は、露光装置3Mの走査タイミングに同期させて(S22)書き込み装置31Mを制御することにより、感光ドラム1Mに第2位置指標222を形成する(S23)。
第2静電像形成手段の一例である露光装置3Mは、マゼンタ画像の走査線データを用いて感光ドラム1Mに静電像を書き込む(S24)。静電像は、第2現像手段の一例である現像装置4Mによって第2色トナー像の一例であるマゼンタトナー像に現像される。
感光ドラム1Yの回転に伴ってイエロー画像の走査線が移動して(S15)、第1位置指標221が、第1位置指標検知手段の一例である読み取り装置32Yに検知される(S16)。
搬送体位置指標記録部113は、第1位置指標221の検知タイミング(S16)に同期させて、搬送体位置指標形成手段の一例である書き込み装置34Yを制御して、中間転写ベルト9に搬送体位置指標251を形成する(S17)。
同時に、第1転写部の一例である一次転写部TYでは、イエロー画像の走査線が中間転写ベルト9に一次転写される。
中間転写ベルト9の回転に伴ってイエロー画像の走査線が移動して(S18)、搬送体位置指標251が搬送体位置指標検知手段の一例である読み取り装置35Mに検知される(S19)。
感光ドラム1Mの回転に伴ってマゼンタ画像の走査線が移動して(S25)、第2位置指標222が第2位置指標検知手段の一例である読み取り装置32Mに検知される(S26)。
速度制御部114は、読み取り装置32Mによる第2位置指標222の検知タイミング(S26)と、読み取り装置35Mによる搬送体位置指標251の検知タイミング(S19)とを比較する(S27)。
速度制御部114は、読み取り装置35Mが、図5に示す開始指標241を検知すると、搬送体位置指標251のタイムカウントを開始する。
速度制御部114は、第1画像領域のそれぞれの走査線に対応して形成されたそれぞれの搬送体位置指標251の検知時刻をタイムカウントする。
速度制御部114は、読み取り装置35Mが終了指標261を検知すると、搬送体位置指標251のタイムカウントを終了する。
速度制御部114は、読み取り装置32Mが、図6に示す開始指標212を検知すると、第2位置指標222のタイムカウントを開始する。
速度制御部114は、第2画像領域のそれぞれの走査線に対応して形成されたそれぞれの第2位置指標222の検知時刻をタイムカウントする。
速度制御部114は、読み取り装置32Mが終了指標232を検知すると、第2位置指標222のタイムカウントを終了する。
速度制御部114は、搬送体位置指標251と第2位置指標222のカウント値の差がゼロとなるように感光ドラム1Mの回転を制御して、イエロートナー像の走査線とマゼンタトナー像の走査線とを正確に重ね合わせる(S28)。
制御手段の一例である速度制御部114は、対応する搬送体位置指標251に対する第2位置指標222の検知時刻の遅れ量(進み量)を求め、遅れ量(進み量)に基いて駆動モータMMを加速(減速)する。これにより、感光ドラム1Mの回転速度を上昇(低下)させて、第2位置指標222と搬送体位置指標251とを一次転写部(TM:図1)へ同時に到着させる。
図9は図8の制御プロセスを実行するフローチャートの例である。
図7を参照して図9に示すように、全体の制御プロセスは、図10〜図14に示す5つのタスクに分解して記述される。
制御部110は、画像形成ジョブを受信すると、中間転写ベルト9を前回転させて画像形成を準備する(S31)。
第1位置指標記録部111は、露光装置3Yが静電像の書き込みを開始する以前の時刻t=0にタスク1を開始する(S32)。
タスク1は、感光ドラム1Yに第1位置指標221を記録するタスクである(S32)。
露光装置3Yは、感光ドラム1Yに対するラスター走査と同期したタイミング信号を発生する。第1位置指標記録部111は、ラスター走査タイミングに応じて書き込み装置31Yを制御してイエロー画像の第1位置指標221を記録する。
搬送体位置指標記録部113は、タスク1の開始(t=0)から時間θ/wが経過すると(S33のYES)タスク3を開始する(S34)。“θ”は感光ドラム1Yの露光位置から一次転写部TYまでの角度、“w”は感光ドラム1Yの回転角速度である。
タスク3は、感光ドラム1Yに形成された第1位置指標221を、搬送体位置指標251として中間転写ベルト9に転記するタスクである(S34)。
搬送体位置指標記録部113は、読み取り装置32Mで第1位置指標221を読み取るごとに、書き込み装置34を作動させて搬送体位置指標251を形成する。
第2位置指標記録部112は、タスク1の開始(t=0)から時間l/vが経過すると(S35のYES)タスク2を開始する(S36)。“l”は一次転写部TYから一次転写部TMまでの距離、“v”は中間転写ベルト9の周速度である。
タスク2は、感光ドラム1Mに第2位置指標222を記録するタスクである(S36)。
露光装置3Mは、感光ドラム1Mに対するラスター走査と同期したタイミング信号を発生する。第2位置指標記録部112は、ラスター走査タイミングに応じて書き込み装置31Mを制御してマゼンタ画像の第2位置指標222を記録する。
速度制御部114は、タスク2の開始(t=l/v)からさらに時間(θ/w)が経過すると(S37のYES)タスク4、タスク5を開始する(S38)。
タスク4は、感光ドラム1Mに形成された第2位置指標222を読み取り装置32Mで読み取るタスクである(S38)。
マゼンタトナー像の走査線の位置情報として第2位置指標222の目盛番号と検知時刻とをレジスタに格納する。
タスク5は、搬送体位置指標251と第2位置指標222との比較結果に応じて感光ドラム1Mの回転速度を制御するタスクである(S38)。
速度制御部114は、中間転写ベルト9に形成された搬送体位置指標251を読み取り装置35Mで読み取り、タスク4で読み取った第2位置指標222とを比較する。
図4、図7を参照して図10に示すように、第1位置指標記録部111は、書き込み装置31Yを制御してタスク1を実行する。ラスター走査タイミング信号は、ラスター走査開始よりも所定時間だけ早く出される開始信号、露光装置3Yのラスター走査に同期したラスター信号、およびラスター走査終了直後に出される終了信号である。
第1位置指標記録部111は、開始信号のタイミング(S52のYES)で開始指標211が形成され(S53)、終了信号のタイミング(S54のYES)で終了指標231が形成される(S55)。ラスター信号のタイミング(S54のNO)で第1像担持体指標221が形成される(S56)。
図6、図7を参照して図11に示すように、第2位置指標記録部112は、書き込み装置31Mを制御してタスク2を実行する。ラスター走査タイミング信号は、ラスター走査開始よりも所定時間だけ早く出される開始信号、露光装置3Mのラスター走査に同期したラスター信号、およびラスター走査終了直後に出される終了信号である。
第2位置指標記録部112は、開始信号のタイミング(S62のYES)で開始指標212が形成され(S63)、終了信号のタイミング(S64のYES)で終了指標232が形成される(S65)。ラスター信号のタイミング(S64のNO)で第2像担持体指標222が形成される(S66)。
図5、図7を参照して図12に示すように、搬送体位置指標記録部113は、読み取り装置32Yを制御してタスク3を実行する。
搬送体位置指標記録部113は、開始指標211(図4)が検知されたタイミング(S72のYES)で開始指標241が形成され(S73)、終了指標231が検知されたタイミング(S74のYES)で終了指標261が形成される(S75)。第1像担持体指標221が検知されたタイミング(S74のNO)で搬送体位置指標251が形成される(S76)。
図6、図7を参照して図13に示すように、速度制御部114は、読み取り装置32Mを制御してタスク4を実行する。
速度制御部114は、開始指標212を検知して(S82のYES)第2位置指標222の検知を開始し、第2位置指標222が検知されるごとに検知時刻の記録(S85)とカウント(S86)とを実行する。終了指標232を検知すると(S87のYES)、第2位置指標222の検知を終了する。
図5、図7を参照して図14に示すように、速度制御部114は、読み取り装置35Mの検知結果に基いて駆動モータMMを制御してタスク5を実行する。
速度制御部114は、読み取り装置35Mが中間転写ベルト9の搬送体位置指標251を検知するごとに(S93のYES)、搬送体位置指標251の先頭からの番号と検知時刻とをレジスタに格納する(S94、S95)。
速度制御部114は、第2位置指標222の検知タイミングと搬送体位置指標251の検知タイミングとが近接している場合(S97のYES)、第2位置指標222と搬送体位置指標251の検知時刻差を演算する(S98)。
速度制御部114は、第2位置指標222の検知タイミングと搬送体位置指標251の検知タイミングとが離れている場合(S97のNO)、第2位置指標222と搬送体位置指標251の番号差を演算する(S98)。
速度制御部114は、検知時刻差又は番号差を相殺するように駆動モータMMの回転速度を変化させる(S100)。
速度制御部114は、読み取り装置35Mが終了指標261を検知すると(S101のYES)駆動モータMMの制御を終了する。
なお、42μmピッチの走査線の重ね合わせ誤差(色ずれ許容限界)を10μmとする場合、第1位置指標221、搬送体位置指標251、第2位置指標222の分解能はそれぞれ1μm程度であることが望ましい。
そこで、実施例1では、走査線ごとの42μm周期でサイン波状の磁気記録を行い、回転方向に10.5μmずらせた2つの読み取り装置で記録パターンからアナログ信号を検知している。そして、2つのアナログ信号の信号処理により1周期を64分割して所望の分解能を実現している。
また、100μmピッチで磁気記録されたスケールを、回転方向に1/4信号周期ずらせた2つの読み取り装置で検知すれば、信号処理により128分割して所望の分解能を実現できる。
また、1μmギャップのリングヘッドを用いてフェライト磁気記録層に4μmの水平磁気記録を行う場合、読み取りアナログ信号をそのまま4分割に補間して、所望の分解能を実現できる。
また、書き込み装置31Y(31M)の書き込み位置は、感光ドラム1Y(1M)の回転角度方向におけるレーザ光走査位置と一致させることが望ましい。そして、感光ドラム1Y(1M)における走査線の書き込み開始タイミングから書き込み装置31Y(31M)が第1位置指標221(第2位置指標222)を記録するまでの遅延時間は無いことが望ましい。
しかし、実際にはいくらかの遅延時間が発生する。例えば、プロセススピードが300mm/秒の場合、遅延時間が30μsecであれば、10μm程度の重ね合わせ誤差(色ずれ)が発生する。プロセススピードが300mm/秒における色ずれ限界目標を10μm以下とする場合、30μsec以下の遅延時間であれば許容できる。
そして、遅延時間に問題がある場合、書き込み装置31Y(31M)の書き込み位置を、感光ドラム1Y(1M)の回転方向におけるレーザ光走査位置よりも、遅延時間に相当する距離だけ下流側に配置すれば誤差を消去できる。先行して書き込まれた静電像の走査線の裏側位置に、第1位置指標221(第2位置指標222)を遅延時間だけ遅らせて記録する。
また、書き込み装置34の書き込み位置は、読み取り装置32Yの読み取り位置と感光ドラム1Yの回転に伴って一次転写部TYでぴったり重なり合う位置関係が望ましい。そして、感光ドラム1Yにおける第1位置指標221の検知タイミングから書き込み装置34が搬送体位置指標251を記録するまでの遅延時間は無いことが望ましい。
しかし、実際にはいくらかの遅延時間が発生する。
このため、書き込み装置34の書き込み位置を、感光ドラム1Yの回転方向における読み取り装置32Yの読み取り位置よりも、遅延時間に相当する距離だけ下流側に配置することが望ましい。先行して読み込んだ第1位置指標221の裏側位置に、搬送体251を遅延時間だけ遅らせて記録する。
また、読み取り装置35Mの読み取り位置は、読み取り装置32Mの読み取り位置と感光ドラム1Mの回転に伴って一次転写部TMでぴったり重なり合う位置関係が望ましい。そして、感光ドラム1Mにおける第2位置指標222の検知タイミングから速度制御部114が感光ドラム1Mの回転速度を上昇(低下)させるまでの遅延時間は無いことが望ましい。
しかし、実際にはいくらかの遅延時間が発生する。
このため、読み取り装置35Mと読み取り装置32Mの読み取り位置は一次転写部TMよりも遅延時間に相当する距離だけ上流側に配置することが望ましい。
また、実施例1では、第1位置指標221、搬送体位置指標251、第2位置指標222は、トナー像が担持される面の裏側に形成されるので、平面的にトナー像と重なる位置に形成してもよい。しかし、トナー像が担持される面に第1位置指標221、搬送体位置指標251、第2位置指標222を形成する場合、中間転写ベルト9の幅方向、感光ドラム1Y、1Mの長さ方向における画像領域の外側に形成することが望ましい。
実施例1の制御によれば、複数の画像形成部PY、PM、PC、PKを有して中間転写ベルト9に順次異なる色のトナー像を一次転写するいわゆるタンデム方式画像形成装置において、副走査方向のカラーレジずれを必要十分に補正できる。
ところで、実施例1の位置合わせ制御では、位置補正のために感光体の速度を変更すると、変更した時に形成されている位置指標及び画像の副走査方向での間隔が変動してしまう。例えば、感光体の速度を速くした場合には間隔が広がり、遅くした場合には間隔が狭まる。よって、一度行ったズレ補正動作の影響が、これ以降に行われる補正動作に影響を及ぼす可能性が出てくる。
このため、感光体の速度変更が速い時と遅い時がランダムに生じる際には問題はないが、場合により補正量が増大する一方となり、位置補正量の最大値を超えて、十分な補正制御ができなくなる可能性がある。例えば、図35を参照して後述するように、必要な速度や位置の補正量の振れが次第に大きくなって、安定した速度補正や位置補正を行えなくなる。
そこで、実施例1の制御では、第2転写部(TM)における対応する搬送体位置指標(251)と像担持体指標(222)とのずれ量の絶対値が所定値を超えた場合、初期化部(114)が調整装置(MM)による速度調整の初期化動作を実行している。具体的には、図37、図38を参照して後述するように、ずれ量が所定値を超えると、画像に影響を及ぼさないタイミングで速度補正の初期化を行っている。
速度補正の初期化とは、速度制御対象の感光体の回転速度を、事前に決められた初期値に戻すことである。この初期化の際には、画像形成動作は一端中断した後に、この速度の初期値への変更を行う。そして、この初期化が終了後、画像形成動作を再開する。画像形成動作再開の際の感光体の回転速度は、前述の初期値となる。
これにより、像担持体(1M)と中間転写体(9)の短い周期の速度変動にも追従してトナー像を転写部(TM)で精密に重ね合わせできる画像形成装置において、安定した補正制御を行うことができる。
<実施例2>
図15は実施例2における露光制御の説明図、図16は角度目盛の読み取り装置の説明図である。
実施例2では、第1の像担持体(1Y)(第2の像担持体(1M))に固定の光学目盛を形成し、光学目盛の読み取りのタイミング検知に同期させて第1の前記像担持体(1Y)(第2の前記像担持体(1M))に静電像を書き込む。また、第1静電像形成手段(3Y)、第2静電像形成手段(3M)は、第1の像担持体(1Y)(第2の像担持体(1M)に走査線を走査書き込みするのではなく、等間隔ピッチの多数の発光体(LEDアレイ)を用いて1走査線を一括書き込みする。これ以外の構成は、実施例1と共通しているので、図示を省略して重複する説明を省略する。
感光ドラム1Yには、一体で回転する光学パターンの角度目盛42Y(第1位置指標)が取り付けられている。感光ドラム1M(1C、1K)には、一体で回転する光学パターンの角度目盛42M(位置指標)が取り付けられている。
第1搬送体位置指標検知手段の一例であってタイミング検知手段の一例でもある読み取り装置41Y(41M)は、角度目盛42Y(42M)を読み取って、書き込み制御手段の一例である露光制御部43Y、43Mへ読み取り信号を送出する。
露光装置3Y、3Mは、図3に示す感光ドラム1Y、1Mの露光位置に配置され、走査線上に画素ピッチで配列した多数のLED素子のそれぞれを、異なるデューティと輝度との組み合わせで発光させる。
露光制御部43Y、43Mは、読み取り装置41Y、41Mの読み取り信号に基づいて走査線ピッチのタイミングを生成する。
露光制御部43Y、43Mが生成したタイミングごとに、制御部110から取得した走査線の画像データに応じた露光量でLEDアレイを作動させて、感光ドラム1Y、1Kの表面に走査線を一括書き込みする。
実施例2では、感光ドラム1Y、1M上に書き込まれた走査線の位置は、角度目盛42Y、42Mに固定されているので、読み取り装置41Y、41Mの目盛カウント数によって走査線位置が識別される。
図15を参照して図9に示すように、タスク1の開始後、θに相当する角度目盛42Yのカウント値で時間θ/wとなり(S33のYES)、書き込み装置34を用いてタスク3を開始する(S34)。
また、一次転写部TY、TMの距離lに相当する角度目盛42Yのカウント値で時間l/vとなり(S35のYES)、露光装置3Mを用いたタスク2が開始される(S36)。
また、感光ドラム1Yの角度θの周長と距離lとの和に相当する角度目盛42Yのカウント値で時間(θ/w+l/v)となる(S37のYES)。これにより、読み取り装置41M、35Mと駆動モータMMとを用いたタスク4、5の制御が開始される(S38)。
図16に示すように、角度目盛42Y、42Mには、100μm周期の反射/黒色パターンによるインクリメンタルな光学目盛が形成されている。
読み取り装置41Y、41Mは、センサ基板45に光源の発光ダイオード47と読み取り素子のフォトセンサアレイ46とを配置している。発光ダイオード47から照射された光は角度目盛42Y、42Mで反射されてフォトセンサアレイ46に入射する。
フォトセンサアレイ46に入射する反射光は、角度目盛42Y、42Mのピッチに応じた明暗パターンになっていて、感光ドラム1Y、1Mの回転とともに移動する。明暗パターンに相応したピッチで配列されたフォトセンサアレイ46からは角度目盛42Y、42Mのピッチに応じたアナログ正弦波電圧信号が出力される。
実施例1で説明したように、フォトセンサアレイ46は、100μm周期の反射/黒色パターンの1/4周期に対応させて1対配置されている。そして、1対のフォトセンサアレイ46のアナログ正弦波電圧信号を信号処理により128分割して1μm以下の分解能を実現している。
実施例1のように露光装置3Y、3Mがレーザービームを走査露光する装置である場合、走査線の書き込みタイミングは、走査に用いる回転ミラーの限られた位相位置でしか選択できない。しかし、実施例2のようなLEDアレイを用いて走査線を一括露光する露光装置3Y、3Mの場合、走査線の書き込みタイミングを連続的かつ任意に変更できるので、等間隔ピッチの走査線を形成するこの制御に適している。
<実施例3>
図17は実施例3における感光ドラムの傾き制御の説明図である。図18は感光ドラムの傾き調整機構の側面図、図19は感光ドラムの傾き調整機構の正面図、図20は感光ドラムの傾き調整機構の平面図である。
実施例1は、搬送体位置指標(251:図5)と第2位置指標(222:図6)とのカウント値の差がゼロとなるように、感光ドラム1Mの回転速度を制御した。また、第1位置指標、第2位置指標は、第1像担持体、第2像担持体の内側面に磁気記録され、搬送体位置指標は、搬送体の内側面に第1位置指標を転記して磁気記録された。
これに対して、実施例3は、感光ドラム1Mの軸を中間転写ベルトの回転方向に微小距離移動させることにより、搬送体の搬送体位置指標と第2像担持体の第2位置指標とのカウント値の差がゼロとなるように感光ドラム1Mの傾きを制御する。第2の像担持体を搬送体の平面内で回動して、第2の像担持体に担持された走査線と搬送体に担持された走査線との傾きを解消させている。また、第1位置指標、第2位置指標は、第1の像担持体の外側面に走査線の両末部として静電像を書き込み、トナーで現像して形成される。
搬送体位置指標は、一対の第1位置指標を第1の転写部の一例である一次転写部TYで搬送体に転写することにより、搬送体の移動方向に垂直な幅方向の両端位置に一対配置される。
実施例3では、これ以外の構成は、基本的に実施例1と同一であるので図示を省略して重複する説明を省略する。また、実施例1の部材において、正面側へ配置されるものには符号末尾にaを付し、奥側に配置されるものには符号末尾にbを付している。
図17に示すように、中間転写ベルト9の正面側には、感光ドラム1Yで形成された第1位置指標221aが転写されて搬送体位置指標251aを形成している。中間転写ベルト9の奥側には、感光ドラム1Yで形成された第1位置指標221bが転写されて搬送体位置指標251bを形成している。
第1位置指標221a、221bは、露光装置(3Y:図2)が最大サイズ画像の外側に書き込む走査線の手前側及び奥側の末端として、感光ドラム(1Y:図3)に書き込まれ、現像装置4Yにより現像されている。ただし、すべての走査線で第1位置指標221a、221bを形成するとベタ画像となって走査線を判別できないので、走査線3本につき1本の割合で第1位置指標221a、221bを形成している。
第1位置指標221a、221bは、84μmの間隔で42μmのトナー像が配列し、図4に示すように、画像領域に対応させて長い開始指標211a、221bと終了指標231a、231bとが形成されている。開始指標211a、221bと終了指標231a、231bとは、中間転写ベルト9へ一次転写されて、図5に示すように、それぞれ開始指標241a、241bと終了指標261a、261bとなる。
図1に示すように、制御の終了後、搬送体位置指標251a、251bは、一次転写部TMで転写された第2位置指標222a、222bと重なり合って、二次転写部T2へ搬送される。そして、中間転写ベルト9から二次転写ローラ11へ二次転写されて、二次転写ローラ11に付設された不図示の二次転写ローラクリーニング装置により除去される。
第2位置指標222a、222bを検知する読み取り装置32Maと読み取り装置32Mbとは、感光ドラム1Mに沿った現像装置(4M:図2)と一次転写部TMとの間における一次転写部TMから等距離の位置に配置される。
中間転写ベルト9に沿った一次転写部TMから読み取り装置35Ma(35Mb)までの距離は、感光ドラム1Mに沿った一次転写部TMから読み取り装置32Ma(32Mb)までの距離に等しい。これにより、読み取り装置32Ma(32Mb)と読み取り装置35Ma(35Mb)とによって同時に検知された、対応する第2位置指標222a(222b)と搬送体位置指標251a(251b)とが一次転写部TMで重なり合う。
従って、ドラムシフト用アクチュエータ48aは、読み取り装置32Maが検知した第2位置指標222aのカウント値と、読み取り装置35Maが検知した搬送体位置指標251aのカウント値との差がゼロとなるようにシフト量を制御される。また、ドラムシフト用アクチュエータ48bは、読み取り装置32Mbが検知した第2位置指標222bのカウント値と、読み取り装置35Mbが検知した搬送体位置指標251bのカウント値との差がゼロとなるようにシフト量を制御される。すなわち、本実施例では、ドラムシフト用アクチュエータ48aが、色ズレを防止するべく感光ドラムの中間転写体移動方向(搬送体移動方向)における位置を調整する調整装置となっている。
これにより、手前側と奥側とにおける感光ドラム1Yの径、感光ドラム1Mの径、中間転写ベルトの走行速度、中間転写ベルトの伸縮量等の違いが正確に補正され、第1色トナー像と第2色トナー像とが精密に重ね合わさる。
図18に示すように、感光ドラム1Mは、その両端の軸でベアリング57a、57bを介して、コの字形状のプロセスユニットシャーシ54の両端に支持されている。
感光ドラム1Mの一方の軸は、プロセスユニットシャーシ54に支持されたドラム駆動ユニット58に連結されており、感光ドラム1Mは、ドラム駆動ユニット58によって回転駆動される。
搬送体位置指標251a(251b)を検知する読み取り装置35Ma(35Mb)と第2位置指標222a(222b)を検知する読み取り装置32Ma(32Mb)とは、支持部材59a(59b)の一端に固定されている。支持部材59a(59b)の他端は、サイドシャーシ56a、56bに固定されている。
実施例3では、読み取り装置35Ma(35Mb)と読み取り装置32Ma(32Mb)とは、一次転写部TMよりも上流側に配置されるが、一次転写部TMに対応させて転写装置5Mの横に配置しても良い。
図19に示すように、露光装置3Mから射出されたレーザ光は、プロセスユニットシャーシ54の開口60を通過して感光ドラム1Mの表面に走査される。プロセスユニットシャーシ54は、ドラムシフト用アクチュエータ48a、48bに駆動されて移動する。
プロセスユニットシャーシ54には、感光ドラム1Mを囲んで、帯電装置2M、露光装置3M、現像装置4M、一次転写装置5M、クリーニング装置6Mが位置関係を固定して配置される。このため、帯電装置2M、露光装置3M、現像装置4M、一次転写ローラ5M、クリーニング装置6Mは、ドラムシフト用アクチュエータ48a、48bに駆動されて感光ドラム1Mと一体に移動する。これらと感光ドラム1Mとの位置関係を一定に保つことで、画像形成の条件が変化せず、安定した画像形成ができる。
画像形成部PMは、ベアリング53を介して、コの字形状の中間移動シャーシ51に回転可能に支持されている。プロセスユニットシャーシ54の中央上部にはベアリング軸52が設けられている。
サイドシャーシ56a、56bには、プロセスユニットシャーシ54をアクチュエータ駆動方向R4に駆動可能なドラムシフト用アクチュエータ48a、48bが設けられている。ドラムシフト用アクチュエータ48a、48bとしては、積層タイプ圧電アクチュエータ、ボイスコイル型リニアアクチュエータなど、高分解能、高速応答、直線駆動型のリニアアクチュエータが適している。
サイドシャーシ56a、56bのドラムシフト用アクチュエータ48a、48bに対向する部分には、プロセスユニットシャーシ54をドラムシフト用アクチュエータ48a、48b側に付勢する圧縮ばね63a、63bが設けられている。
図20に示すように、中間移動シャーシ51は、その両端において中間転写ベルト9の回転方向にのみ移動可能なリニアガイド55a、55bを介して、それぞれサイドシャーシ56a、56bに支持されている。
サイドシャーシ56a、56bは、不図示の装置本体シャーシに固定されているため、中間移動シャーシ51は、中間転写ベルト9の回転方向に平行に移動可能な構成となる。
感光ドラム1Mを含む画像形成部PMの両端は、中間転写ベルト9の回転方向へ独立に移動できるので、感光ドラム1Mは、中間転写ベルト9の回転方向へ平行移動するだけではなく、中間転写ベルト9の面内で傾き角度を変更できる。
サイドシャーシ56a、56bの上方には、プロセスユニットシャーシ54の変位測定面61a、61bの変位を測定するための変位センサ62a、62bが設けられている。画像形成部PMの両端に変位センサ62a、62bを設けて、出力をドラムシフト用アクチュエータ48a、48bにフィードバックすることにより、画像形成部PMの高精度な位置制御を行う。
また、感光ドラム1Mの回転軸を中間転写ベルト9に沿ってシフト制御した場合、露光装置3Mによる感光ドラム1Mの露光位置に影響が出る。しかし、この影響による変化も第2位置指標として感光ドラム1Mに記録されるので、この影響を受けたマゼンタトナー像が一次転写部TMへ達したときもイエロートナー像への正確な重ね合わせができる。
<実施例4>
図21は実施例4の制御に用いる構成の説明図、図22は実施例4の制御の概要を説明するブロック図である。
実施例1では走査線が書き込まれるごとに走査線の位置に対応させた第1位置指標、第2位置指標、搬送体位置指標を新たに形成し、使用後は、第1位置指標、第2位置指標を消去した。
実施例4では、第1位置指標は、第1像担持体の回転方向に配列した固定目盛として第1像担持体、第2像担持体に予め準備され、固定目盛検知手段は、走査線を形成するごとに第1位置指標の固定目盛を検知する。第1位置指標の固定目盛を用いたアドレスは記憶手段に記憶される。
また、第2位置指標は、第2像担持体の回転方向に配列した固定目盛として第2像担持体に予め準備され、固定目盛検知手段は、走査線を形成するごとに第2位置指標の固定目盛を検知する。第2位置指標の固定目盛を用いたアドレスは記憶手段に記憶される。
また、搬送体位置指標は、搬送体の移動方向に配列した固定目盛として搬送体に予め準備され、固定目盛検知手段は、第1位置指標の固定目盛の検知に同期して搬送体位置指標の固定目盛を検知する。第1位置指標の固定目盛を用いたアドレスは、搬送体位置指標の固定目盛を用いたアドレスに対応させて記憶手段に記憶される。このように、いずれの位置指標も固定配置されている。
実施例4では、これ以外の構成は、基本的に実施例1と同一であるので図示を省略して重複する説明を省略する。
図21に示すように、感光ドラム1Yには、固定の第1位置指標221が一周に渡って取り付けられている、あるいは刻み付けられている。同様に、感光ドラム1Mにも、固定の第2位置指標222が一周に渡って取り付けられている、あるいは刻み付けられている。同様に、中間転写ベルト9にも、固定の搬送体位置指標251が一周に渡って取り付けられている、あるいは刻み付けられている。
第1位置指標221、第2位置指標222、搬送体位置指標251は、テープ状のスケールを貼り付ける、あるいはスケールを印刷する、刻印するなどの方法で形成されている。
実施例4の制御では、感光ドラム1Y、1M、中間転写ベルト9の表面の回転方向の位置を認識するため、スケールは、アブソリュートエンコーダパターン又は原点指標を持つインクリメンタルエンコーダパターンである。アブソリュートエンコーダパターンの場合、読み取り装置38Yは、感光ドラム1Yに固定された第1位置指標221の目盛を読み取ってアブソリュートアドレス(絶対番地)を出力する。原点付きインクリメンタルエンコーダパターンの場合、読み取り装置38Yは、感光ドラム1Yに固定された第1位置指標221の目盛を読み取って原点からの目盛カウント値を出力する。
これらのパターンがインクリメンタルな光学パターンのトラックを有する場合、図16に示す角度目盛42Y、42Mでトラックを構成でき、読み取り装置41Y、41Mでトラックを読み取ることができる。
従って、100μm周期のピッチの光学パターンを1/4周期ずらした位置で読み取った2つのアナログ信号を信号処理して、64分割又は128分割された位置情報を出力することができる。
図21を参照して図22に示すように、第1位置指標221のアドレスを搬送体位置指標251のアドレスに変換して、第2位置指標222のアドレスと位置を合わせることで、イエロートナー像とマゼンタトナー像の走査線のずれが解消される。
制御部110は、各色画像を展開して走査線データを作成する(S11、S21)。
露光装置3Yは、イエロー画像の走査線データを用いて感光ドラム1Yに静電像を書き込む(S12、S13)。
露光装置3Mは、マゼンタ画像の走査線データを用いて感光ドラム1Mに静電像を書き込む(S22、S23)。
第1位置指標記録部111は、読み取り装置38Yを制御して第1位置指標221を読み取って刻々の感光ドラム1Yのアドレスを形成する(S111)。
第1位置指標記録部111は、露光装置3Yの走査タイミングに同期させて第1位置指標221を用いた感光ドラム1Yのアドレスをメモリ106に記録する(S112)。固定の第1位置指標から形成した感光ドラム1Yのアドレスと、露光装置3Yのラスター走査タイミング信号をカウントして形成されるイエロートナー像の走査線の番号とを対応させてメモリ106に記録する。
第2位置指標記録部112は、読み取り装置38Mを制御して第2位置指標222を読み取って刻々の感光ドラム1Mのアドレスを形成する(S121)。
第2位置指標記録部112は、露光装置3Mの走査タイミングに同期させて第2位置指標222を用いた感光ドラム1Mのアドレスをメモリ105に記録する(S122)。固定の第2位置指標から形成した感光ドラム1Mのアドレスと、露光装置3Mのラスター走査タイミング信号をカウントして形成されるマゼンタトナー像の走査線の番号とを対応させてメモリ105に記録する。
なお、読み取り装置38Y、38Mからのスケール読取信号とラスター走査タイミング信号の時刻が一致しない場合、ラスター走査タイミング信号とその直後あるいは直前のアドレスと対応させて記憶する。直前か直後のどちらか近い方のアドレスを選択して記憶する方法でも良い。
また、実施例1と同様に、読み取り装置38Y、38Mの読み取りに時間遅れがある場合、その誤差に相当する距離だけ読み取り装置38Y、38Mを下流側にずらして配置すれば誤差を消去できる。あるいは、遅れ時間分だけ前の時間に読み取ったアドレスと対応させて記憶する方法でも誤差を消去できる。
感光ドラム1Yの回転に伴ってイエロー画像の走査線とともに第1位置指標が移動して(S114)、第1位置指標221が読み取り装置32Yに検知される(S115)。
搬送体位置指標記録部113は、読み取り装置39を制御して搬送体位置指標251を読み取って刻々の中間転写ベルト9のアドレスを形成する(S113)。
感光ドラム1Yが中間転写ベルト9と接する一次転写部(TY:図1)では、読み取り装置32Yが第1位置指標221の目盛を読み取り、読み取り装置39が搬送体位置指標251を読み取る。
搬送体位置指標記録部113は、読み取り装置32Yの読み取り信号を処理して、第1位置指標221がアブソリュートエンコーダパターンならばアブソリュートアドレス(絶対番地)を出力する。原点付きインクリメンタルエンコーダパターンならば原点からの目盛カウント値を出力する。
搬送体位置指標記録部113は、読み取り装置39の読み取り信号を処理して、搬送体位置指標251がアブソリュートエンコーダパターンならばアブソリュートアドレス(絶対番地)を出力する。原点付きインクリメンタルエンコーダパターンならば原点からの目盛カウント値を出力する。
搬送体位置指標記録部113は、第1位置指標221の検知タイミングに同期させて、搬送体位置指標251を用いた中間転写ベルト9のアドレスをメモリ108に記録する(S116)。これにより、第1位置指標221から形成した感光ドラム1Yのアドレスと搬送体位置指標251から形成した中間転写ベルト9のアドレスとが対応される。
搬送体位置指標記録部113は、第1位置指標記録部111のメモリ106を参照してイエロートナー像(走査線の番号)を中間転写ベルト9のアドレスに関連付ける(S116)。第1位置指標記録部111のメモリ106から表1のデータを引き出し、表1と表3のデータからイエロートナー像の位置情報と中間転写ベルト9のアドレスを対応させる。
中間転写ベルト9の回転に伴ってイエロー画像の走査線とともに搬送体位置指標251が移動して(S117)、搬送体位置指標251が読み取り装置35Mに検知される(S118)。感光ドラム1Mの回転に伴ってマゼンタ画像の走査線とともに第2位置指標222が移動して(S124)、第2位置指標222が読み取り装置32Mに検知される(S125)。
感光ドラム1Mが中間転写ベルト9と接する一次転写部(TM:図1)では、読み取り装置32Mが第2位置指標222の目盛を読み取り、読み取り装置35Mが搬送体位置指標251を読み取る。
速度制御部114は、読み取り装置32Mによって検知された第2位置指標222の検知タイミング(S129)と、読み取り装置35Mによる搬送体位置指標251の検知タイミング(S119)とを比較する(S27)。
速度制御部114は、第2位置指標記録部112のメモリ105から表2のデータを引き出し、搬送体位置指標記録部113のメモリ108から表4のデータを引き出す。そして、読み取り装置35Mが搬送体位置指標251を検知するごとのタイミングで、イエロートナー像の位置情報とマゼンタトナー像の位置情報とを比較して、位置ずれ量に相当する制御信号で駆動モータMMを制御する。
速度制御部114は、イエロートナー像とマゼンタトナー像の位置情報が一致するように感光ドラム1Mの回転を制御して、イエロートナー像とマゼンタトナー像とを正確に重ね合わせる。
なお、メモリ106に記録されたデータは、搬送体位置指標記録部113に読み出された直後に消去される。従って、メモリ106には、感光ドラム1Yの露光位置から一次転写部TYまでの走査線の数だけのデータが保持される。
メモリ105に記録されたデータは、速度制御部114に読み出された直後に消去される。従って、メモリ105には、感光ドラム1Mの露光位置から一次転写部TMまでの走査線の数だけのデータが保持される。
メモリ108に記録されたデータは、速度制御部114に読み出された直後に消去される。従って、メモリ105には、感光ドラム1Yの露光位置から一次転写部TYを経て一次転写部TMに達するまでの走査線の数だけのデータが保持される。
なお、固定パターンの第1位置指標、第2位置指標、搬送体位置指標を用いる実施例4の制御は、感光ドラム1Mを中間転写ベルト9に沿って移動させる実施例3の制御でも実施できる。
また、第1位置指標、第2位置指標だけを固定パターンとして実施例4の制御とする一方、搬送体位置指標については第1位置指標の検知ごとに記録して使用後に消去する実施例1の制御としてもよい。
また、第1位置指標、搬送体位置指標だけを固定パターンとして実施例4の制御とする一方、第2位置指標は、感光ドラム1Mの画像領域の外側にトナー像として記録する実施例3の制御としてもよい。
また、逆に、第1位置指標、搬送体位置指標を記録/消去されるパターンとして、第2位置指標を固定パターンとしてもよい。
このように固定パターンと記録/消去パターンとは、様々な組み合わせが可能であり、画像形成装置の性能、価格などを考慮し、最も適した組み合わせでシステムを設計できる。
<実施例5>
図43は実施例5の制御に用いる構成の説明図、図44は実施例5の制御の概要を示すフローチャート、図45は実施例5の制御の概要の説明図、図46は実施例5の駆動モータ制御部の概要を説明するブロック図である。
実施例4では、第2位置指標の読み取り装置は、露光装置による感光ドラムへの静電像書き込み位置近傍、および一次転写部近傍にそれぞれ設けられ、ドラムに対して都合2つ設けられていた。
実施例5においては、第2位置指標の読み取り装置は、感光ドラムに対して所定位置に1つ設けられている。実施例5では、これ以外の構成は、基本的に実施例4と同一であるので図示を省略して重複する説明を省略する。
図43に示すように、感光ドラム1Mには、読み取り装置40Mが、露光装置3Mによる感光ドラム1Mへの静電像書き込み位置から角度θ1Mの位置に設けられている。なお、露光装置3Mによる感光ドラム1Mへの静電像書き込み位置から感光ドラム1Mが中間転写ベルト9と接する一次転写部(TM)までは角度θMとなっている。
また、感光ドラム1Yが中間転写ベルト9と接する一次転写部(TY)と感光ドラム1Mが中間転写ベルト9と接する一次転写部(TM)は、所定距離DPだけ離れている。
第2位置指標記録部112は、読み取り装置40Mを制御して第2位置指標222を読み取って刻々の感光ドラム1Mのアドレスを形成する。
第2位置指標記録部112は、露光装置3Mの走査タイミングに同期させて第2位置指標222を用いた感光ドラム1Mのアドレスをメモリ105に記録する。このとき、θ1Mが既知であるので、感光ドラム1Mの静電像書き込み位置にある第2位置指標が算出される。これにより形成した感光ドラム1Mのアドレスと、露光装置3Mのラスター走査タイミング信号をカウントして形成されるマゼンタトナー像の走査線の番号とを対応させてメモリ105に記録する(表2)。
なお、実施例4と同様に、読み取り装置40Mからのスケール読取信号とラスター走査タイミング信号の時刻が一致しない場合、ラスター走査タイミング信号とその直後あるいは直前のアドレスと対応させて記憶する。直前か直後のどちらか近い方のアドレスを選択して記憶する方法でも良い。
また、読み取り装置40Mの読み取りに時間遅れがある場合、その誤差に相当する距離だけを考慮して、静電像書き込み位置にある第2位置指標を算出することにより誤差を消去できる。あるいは、遅れ時間分だけ前の時間に読み取ったアドレスと対応させて静電像書き込み位置にある第2位置指標を算出し記憶する方法でも誤差を消去できる。
実施例4と同様にして、搬送体位置指標記録部113は、第1位置指標記録部111のメモリ108を参照してイエロートナー像(走査線の番号)を中間転写ベルト9のアドレスに関連付ける。第1位置指標記録部111のメモリ106から表1のデータを引き出し、表1と表3のデータからイエロートナー像の位置情報と中間転写ベルト9のアドレスを対応させる(表4)。
表2、表4の作成時に記憶する第2ドラムアドレス、ベルトアドレスについて、イエロートナー像とマゼンタトナー像の走査線のずれを解消させるための制御対象となるターゲットアドレスを所定の走査タイミング毎に設定する。すなわち、刻々と記憶される第2画像位置情報に対応した第2ドラムアドレスのうち、所定走査タイミング毎に記憶されるものを第2ドラムターゲットアドレスTGMとしてメモリ105に記憶する(表5)。また、刻々と記憶される第1画像位置情報に対応したベルトドラムアドレスのうち、所定走査タイミング毎に記憶されるものをベルトターゲットアドレスTGIとしてメモリ108に記憶する(表6)。
中間転写ベルト9の回転に伴ってイエロー画像の走査線とともに搬送体位置指標251が移動する。このとき、(表6)の情報と、一次転写部間距離DPと、読み取り装置39で検知されるアブソリュートアドレスとから、ベルトターゲットアドレスTGIが、一次転写部(TY)と一次転写部(TM)の間のどこにあるかを求めることができる。これにより、一次転写部(TM)からの距離LIとして算出される。
また、感光ドラム1Mの回転に伴ってマゼンタ画像の走査線とともに第2位置指標222が移動する。このとき、(表5)の情報と、露光装置3Mによる感光ドラム1Mへの静電像書き込み位置から一次転写部(TM)までの角度θMと、読み取り装置40Mで検知されるアブソリュートアドレスとから、第2ドラムターゲットアドレスTGMがどこにあるかを求める。第2ドラムターゲットアドレスTGMが、露光装置3Mによる感光ドラム1Mへの静電像書き込み位置から一次転写部(TM)までの間のどこにあるかを、一次転写部(TM)からの角度θgとして算出する。
図45を参照して図44に示すように、実施例5における制御では、決められたサンプリング時間ごとに以下のプロセスを行う。
まず、先頭の第2ドラムターゲットアドレスTGM1と先頭のベルトターゲットアドレスTGI1とが1番目の制御対象として認識される(S141)。
次に、中間転写ベルト9上のベルトターゲットアドレスTGI1の現在の一次転写部(TM)からの距離LIを求める(S142)。そして、距離LIと、中間転写ベルト9の平均移動速度(画像形成装置のプロセススピード)Vpとから、ベルトターゲットアドレスTGI1が一次転写部(TM)に到達する時刻Tgを求める(S143)。
また、感光ドラム1M上の第2ドラムターゲットアドレスTGM1の現在の一次転写部(TM)からの角度θgを求める(S144)。
S143で求めた時刻Tgから、ターゲットアドレスTGM1を時刻Tg後に一次転写部(TM)に到達させるための感光ドラム1Mの回転角速度θ’を算出する(S145)。
算出したデータを図43に示す駆動モータ制御部114bのメモリ107bに記録する(S146)。そして、速度制御部114bにより駆動モータMMが制御され、感光ドラム1Mの回転角速度θ’となるように制御される。
図45に示すように、一次転写部(TM)から距離Lr(もしくは距離Lrに相当する角度θr)だけ離れた位置にリリース位置Rが予め設けられている。すなわち、搬送体におけるリリース位置(所定位置)Rは、第2転写部TMよりも搬送体移動方向上流側に位置している。また、第2像担持体におけるリリース位置(所定位置)Rは、第2転写部TMよりも第2像担持体回転方向上流側に位置している。そして、第2ドラムターゲットアドレスTGM1とベルトターゲットアドレスTGI1との少なくとも一方がリリース位置Rに到達するまで、図44のS142からS146までのプロセスが毎サンプリング時間に行われる。そして、その都度、感光ドラム1Mの回転角速度θ’が調整される(S147のNo)。
第2ドラムターゲットアドレスTGM1とベルトターゲットアドレスTGI1とのどちらか一方、もしくは双方が、リリース位置Rに到達する(S147のYes)。このとき、制御対象となるターゲットアドレスは、2番目の第2ドラムターゲットアドレスTGM2とベルトターゲットアドレスTGI2とに変更される(S148)。
同様にして、第2ドラムターゲットアドレスTGM2とベルトターゲットアドレスTGI2とに関してS142からS147の制御が行われる。そして、第2ドラムターゲットアドレスTGM2とベルトターゲットアドレスTGI2とのどちらか一方、もしくは双方が、リリース位置Rに到達する(S147のYes)。このとき、制御対象となるターゲットアドレスが、3番目の第2ドラムターゲットアドレスTGM3とベルトターゲットアドレスTGI3に変更される。このように、制御対象となるターゲットアドレスを刻々と切り替えて感光ドラム1Mの回転角速度θ’を調整していくことで、イエロートナー像とマゼンタトナー像の走査線のずれが解消される。
図43を参照して図46の(a)に示すように、駆動モータ制御部114bは、位置制御系の制御ループ1143aを用いて組まれている。上記プロセス(ブロック1141)により決定される感光ドラム1Mの回転角速度θ’が積分器1142で積分される。その積分値θと、感光ドラム1Mに固定配置された第2位置指標222を読み取り装置40によって読み取った目盛情報とは、位置制御系の制御ループ1143aに渡される。そして、感光ドラム1Mの現在位置との比較により、感光ドラム1Mの位置を所望量回転させるための指示値を求めて駆動モータMMに送ることで、感光ドラム1Mの回転が制御される。
また、図46の(b)に示すように、駆動モータ制御部114bは、速度制御系の制御ループ1143bを用いて組まれても良い。決定される感光ドラム1Mの回転角速度θ’と感光ドラム1Mの現在の回転角速度との比較により求まる回転角速度指示値を積分器1142で積分する。その積分値θと、固定の第2位置指標222を読み取り装置40によって読み取った目盛情報とから、感光ドラム1Mの位置を所望量回転させるための指示値を求めて駆動モータMMに送ることで、感光ドラム1Mの回転が制御される。
なお、感光ドラム1Mの位置情報を取得するためのエンコーダ等を別個に用意して、感光ドラム1Mの回転角速度θ’を制御するような制御系にする等しても良い。
ここで、駆動モータ制御部114bの位置制御系の制御ループ1143a(もしくは速度制御系の制御ループ1143b)のサーボ帯域をωcとし、リリース位置Rの一次転写部(TM)からの距離をLrとする。また、ターゲットアドレスTGMおよびTGIの設定間隔を(隣り合うターゲットの間隔)ΔTG、中間転写ベルト9の平均移動速度をVpとする。このとき、以下の関係が満たされる。
Vp÷(Lr+ΔTG)<ωc
上式の左辺は、以下の値に略等しい。その値とは、制御対象のターゲットアドレスをTGMn、TGIn(nは自然数)からTGMn+1、TGIn+1に切り替えた時の値である。そして、第2ドラムターゲットアドレスTGMn+1とベルトターゲットアドレスTGIn+1とが一次転写部(TM)で一致するような感光ドラム1Mの回転角速度θ’を求める場合における時刻Tgの第一回目の値の逆数の値である。
実施例5においては、第2ドラムターゲットアドレスTGMとベルトターゲットアドレスTGIとを一次転写部(TM)で一致させようとするときに、感光ドラム1Mの回転角速度θ’を積分器1142で積分して制御している(図46)。よって、感光ドラム1Mの回転角速度θ’を求める場合における時刻Tgの第一回目の値の逆数が、位置制御系の制御ループ1143a(もしくは速度制御系の制御ループ1143b)のサーボ帯域ωc以上の値から開始されてしまうと、系が発散して制御不能となってしまう。
そこで、少なくとも感光ドラム1Mの回転角速度θ’を求める場合における時刻Tgの第一回目の値の逆数は、サーボ帯域ωcよりも小さな値となるように決められる。
<実施例6>
図23は実施例6の画像形成装置の構成の説明図である。
実施例6では、第1像担持体における回転軸の回りの慣性質量が第2像担持体よりも大きい。図23中、これ以外の実施例1と共通する部分には共通の符号を付して重複する説明を省略する。
実施例1〜実施例5では、第1の像担持体で形成して搬送体に転写した第1色トナー像のそれぞれの走査線に対して、複数の第2の像担持体の回転速度又は当接位置を変化させて第2色トナー像のそれぞれの走査線を位置決めて重ね合わせる。このため、第1の像担持体、搬送体、第2の像担持体の順に回転ムラ、周速度変動が少なく回転が安定していることが望ましい。
また、実施例1では、第2の像担持体の周速度は、搬送体の搬送体位置指標の検知タイミングに応じて変化するが、第1の像担持体の回転速度は、常に一定の周速度であればよい。
図23に示すように、感光ドラム1Yと感光ドラム1Mとは、同一外径の円筒状に形成されて、円筒中心線に配置された回転軸を中心にして回転するが、感光ドラム1Yの一端には、追加の慣性質量としてフライホイール70が固定されている。このため、感光ドラム1Yは、回転中、感光ドラム1Mに比較して大きな慣性モーメントとなり、定常的に一定の回転速度、すなわち一定角速度での回転制御が容易である。
また、回転角速度が一定でも周速度が変動すると走査線の間隔が変動するため、感光ドラム1Yは、感光ドラム1Mよりも回転軸の偏心量が小さくなるようには、精密に仕上げてある。
一方、感光ドラム1Mにはフライホイール70が取り付けられていないため、小さな慣性モーメントおよび慣性質量となって、中間転写ベルト9の回転速度の変動に応じて機敏に回転速度を制御できる。また、質量が小さいため、感光ドラム1Mを中間転写ベルト9に沿って移動させる制御も容易である。
なお、感光ドラム1Yの慣性質量を感光ドラム1Mよりも大きくする方法は、フライホイール70を接続する方法には限定されない。その他に、感光ドラム1Yの直径を感光ドラム1Mよりも大きくする、感光ドラム1Yの肉厚を感光ドラム1Mよりも厚くする等でも同様の効果が得られる。
<実施例7>
図24は実施例7の制御に用いる構成の説明図、図25は感光ドラムの軸方向の移動量の検知の説明図である。図26は第1像担持体に形成された第1幅方向位置指標の説明図、図27は搬送体に形成された搬送体幅方向位置指標の説明図、図28は第2像担持体に形成された第2幅方向位置指標の説明図である。図29は第1幅方向位置指標と搬送体幅方向位置指標との距離の説明図、図30は搬送体幅方向位置指標と第2幅方向位置指標との距離の説明図である。
実施例1では、調整手段(調整装置)が、搬送体の移動方向へ第2像担持体の位置を調整可能であって、第1色トナー像の走査線と第2色トナー像の走査線とを副走査方向で位置決めして重ね合わせる。
実施例7では、調整手段(調整装置)が、搬送体の移動方向に垂直な幅方向(像担持体の回転軸方向)へ第2像担持体の位置を調整可能であって、第1色トナー像の走査線と第2色トナー像の走査線とを主走査方向で位置決めして重ね合わせる。
実施例7では、実施例4と同様に、第1位置指標、第2位置指標、搬送体位置指標を予め第1像担持体、第2像担持体、搬送体に固定パターンとして準備し、固定パターン同士をメモリで関連付ける制御を行う。従って、固定パターンを検知して第1色トナー像と第2色トナー像とを搬送体の回転方向に位置決めるための構成及び制御については図示を省略して重複する説明を省略する。
実施例7では、第2像担持体に接する反対側の搬送体面に配置された搬送体位置指標と、搬送体の外側に突出させた第2像担持体の外側面の端部領域に配置された第2位置指標とが、搬送体の内側から検知される。
図24に示すように、感光ドラム1Yには固定の第1位置指標221が、感光ドラム1Mには固定の第2位置指標222が、それぞれ一周に渡って準備されている。中間転写ベルト9にも、固定の搬送体位置指標251が一周に渡って準備されている。
感光ドラム1Yに形成される走査線の位置は、実施例4で説明したように、第1位置指標221を用いたアドレスで特定される。第1位置指標221を用いたアドレスを一次転写部(TY:図1)で搬送体位置指標251を用いたアドレスに変換して、中間転写ベルト9に担持された走査線の位置が特定される。
感光ドラム1Mに形成される走査線の位置は、第2位置指標222を用いたアドレスで特定される。一次転写部(TM:図1)では、搬送体位置指標251と第2位置指標222とを個別に検知して対応する走査線を特定する。そして、対応する搬送体位置指標251を用いたアドレスに、第2位置指標222を用いた対応するアドレスが重なるように、感光ドラム1Mの回転速度(又は感光ドラム1Mの中間転写ベルト9に沿った位置)が調整される。
図25に示すように、感光ドラム1Y、1Mの長さは、中間転写ベルト9の幅よりも長く、第1幅方向位置指標381は、中間転写ベルト9の幅の外側に位置している。
露光装置3Yは、感光ドラム1Yにイエロー画像の走査線を描画する際に、所定走査位置に対応させて第1幅方向位置指標381の静電像を書き込む。静電像は、現像装置4Yで現像されて光学センサによる検知が可能な第1幅方向位置指標381となる。
露光装置3Mは、感光ドラム1Mにマゼンタ画像の走査線を描画する際に、所定走査位置に対応させて第2幅方向位置指標382の静電像を書き込む。静電像は、現像装置4Mで現像されて光学センサによる検知が可能な第2幅方向位置指標382となる。
実施例7では、第1幅方向位置指標381、第2幅方向位置指標382は、幅方向の所定画素が副走査方向(回転方向)に配列した一本の直線に形成されるが、十字の指標、V字の指標等を形成してもよい。
中間転写ベルト9の内側面には、第1幅方向位置指標381、第2幅方向位置指標382よりも幅方向の内側に位置させて、固定パターンの搬送体位置指標251と搬送体幅方向位置指標385とが準備されている。
第1幅方向位置指標381と搬送体幅方向位置指標385とは、相互の位置関係を固定して搬送体の回転方向と直角な幅方向に並べて配置された一対の位置センサ71Y、72Yによって同時に検知される。
第2幅方向位置指標382と搬送体幅方向位置指標385とは、相互の位置関係を固定して搬送体の回転方向と直角な幅方向に並べて配置された一対の位置センサ71M、72Mによって同時に検知される。
幅方向位置指標検知手段の一例である位置センサ71Y、71M、72Y、72Mは、CCD上に投影した各指標の像のCCD中心からの変位量を測定してデジタル値で出力する。
位置センサ71Y、71Mで検知された後、第1幅方向位置指標381、第2幅方向位置指標382は、それぞれクリーニング装置7Y、7Mによって除去される。
図26に示すように、第1幅方向位置指標381は、最大サイズの画像が形成される第1画像領域から所定距離Lだけ離れた位置に記録される。
図27に示すように、中間転写ベルト9の内側面には、固定パターンの搬送体位置指標251と搬送体幅方向位置指標385とが形成されている。
図28に示すように、第2幅方向位置指標382は、最大サイズの画像が形成される第2画像領域から所定距離Lだけ離れた位置に記録される。
図27に示すように、一次転写部TYにて、第1画像領域が感光ドラム1Yから中間転写ベルト9へ一次転写されるとき、第1幅方向位置指標381と搬送体幅方向位置指標385とは指標間距離LTYだけ離れている。そして、一次転写部TYにおける指標間距離LTYは、図25に示すように、位置センサ71Y、72Yの測定値から演算される。
図27に示すように、一次転写部TMにて、第2画像領域が感光ドラム1Mから中間転写ベルト9へ一次転写されるとき、第2幅方向位置指標382と搬送体幅方向位置指標385とは指標間距離LTMだけ離れている。そして、一次転写部TMにおける指標間距離LTMは、図25に示すように、位置センサ71M、72Mの測定値から演算される。
図24を参照して図29に示すように、読み取り装置35Yが搬送体位置指標251を読み取ると、幅方向位置制御部116は、中間転写ベルト9に担持された走査線ごとの位置を記述するベルトアドレスを計算する。同時に、幅方向位置制御部116は、位置センサ71Y、72Yの測定値を取り込んで、走査線ごとの指標間距離L11、L12、L13、・・を計算する。
位置センサ71Yと位置センサ72Yとの距離は固定されている。この距離をL1とする。位置センサ71Yによって測定された第1幅方向位置指標381の偏差量をΔD1とする。位置センサ72Yによって測定された搬送体幅方向位置指標385の偏差量をΔB1とする。
幅方向位置制御部116は、これらのデータから指標間距離L1i(i=1,2,3・・)を次式のように計算する。
L1i=L1+ΔD1i+ΔB1i
幅方向位置制御部116は、表7に示すように、指標間距離L11,L12,L13,・・のデータをベルトアドレスと対応させてメモリ104に格納する。
図24を参照して図30に示すように、読み取り装置35Mが搬送体位置指標251を読み取ると、幅方向位置制御部116は、ベルトアドレスを特定してメモリ104から対応する走査線を読み出す。同時に、幅方向位置制御部116は、位置センサ71M、72Mの測定値を取り込んで、走査線ごとの指標間距離L21,L22、L23,・・を計算する。
位置センサ71Mと位置センサ72Mとの距離は固定されている。この距離をL2とする。位置センサ71Mによって測定された第2幅方向位置指標382の偏差量をΔD2とする。位置センサ72Mによって測定された搬送体幅方向位置指標385の偏差量をΔB2とする。
幅方向位置制御部116は、これらのデータから指標間距離L2i(i=1,2,3・・)を次式のように計算する。
L2i=L2+ΔD2i+ΔB2i
幅方向位置制御部116は、一次転写部(TY:図29)における指標間距離L11,L12・・と一次転写部TMにおける指標間距離L21,L22・・とが等しくなるように、シフトアクチュエータ73Mを制御する。これにより、感光ドラム1Mが中間転写ベルト9の幅方向に移動して、一次転写部TMにて、感光ドラム1Mで形成された第2幅方向位置指標382が感光ドラム1Yで形成された第1幅方向位置指標381に重なり合う。従って、イエロートナー像とマゼンタトナー像との主走査方向の色ずれが解消される。
なお、感光ドラム1Mを軸方向にシフトする機構は、実施例3で説明したものと類似の機構により実現してもよい。
<実施例8>
図31は実施例8の制御に用いる構成の説明図である。
実施例8では、固定パターンを用いる実施例4の制御を用いて、搬送体に担持された第1色トナー像に、第2像担持体に担持された第2色トナー像を走査線単位で副走査方向に重ね合わせる。
実施例8では、搬送体幅方向位置指標を介して第1幅方向位置指標に第2幅方向位置指標を位置決める実施例7の制御を用いて、搬送体に担持された第1色トナー像に、第2像担持体に担持された第2色トナー像を主走査方向に重ね合わせる。
しかし、実施例8では、第1幅方向位置指標、第2幅方向位置指標を固定パターンとしている。これ以外の構成、および制御は実施例7と同様であるので、重複する説明を省略する。
図31に示すように、感光ドラム1Yには、副走査方向の制御に使われる第1位置指標221と主走査方向の制御に使われる第1幅方向位置指標381とが固定パターンとして準備されている。感光ドラム1Mには、副走査方向の制御に使われる第2位置指標222と主走査方向の制御に使われる第2幅方向位置指標385とが固定パターンとして準備されている。
一次転写部TYには4つのセンサが配置される。第1位置指標221を検知する読み取り装置81Y、第1幅方向位置指標381を検知する位置センサ71Y、搬送体位置指標251を検知する読み取り装置82Y、および搬送体幅方向位置指標385を検知する位置センサ72Yである。ただし、特開2004−29019号公報に開示されているように、読み取り装置81Yと位置センサ71Y、及び読み取り装置82Yと位置センサ72Yは、1つのユニットで構成してもよい。
一次転写部TMには4つのセンサが配置される。第2位置指標222を検知する読み取り装置81M、第2幅方向位置指標382を検知する位置センサ71M、搬送体位置指標251を検知する読み取り装置82M、および搬送体幅方向位置指標385を検知する位置センサ72Mである。同様にして、読み取り装置81Mと位置センサ71M、及び読み取り装置82Mと位置センサ72Mは、1つのユニットで構成してもよい。
読み取り装置81Y、82Y、81M、82Mは、それぞれ対向する固定パターンを読み取るためのもので、図21のそれぞれ読み取り装置32Y、39、32M、35Mに対応している。
位置センサ71Y、71M、72Y、72Mは、実施例7で説明したものである。
感光ドラム1Mは、図21に示す駆動モータMMによって回転速度が制御され、図24に示すシフトアクチュエータ73Mによって中間転写ベルト9の幅方向の位置が制御される。これにより、感光ドラム1Mは、主走査方向と副走査方向に制御される。
そして、実施例4で説明したプロセスと実施例7で説明したプロセスとが同時進行することにより、主走査方向と副走査方向との両方で色ずれを防ぐ。
<実施例9>
図32は実施例9の制御に用いる第2像担持体移動機構の説明図、図33は搬送体に担持された画像と第2像担持体に担持された画像の対応の説明図である。図34は搬送体の速度変動と第2像担持体の制御量の関係の説明図、図35は第2像担持体の回転速度を制御した場合の補正量の発振の説明図である。
実施例9では、実施例3で説明した第2像担持体を搬送体の回転方向に沿って移動させる第2像担持体移動機構を別の実施形態にて説明している。画像形成部PMの構成、第1位置指標、第2位置指標、搬送体位置指標、指標相互の書き替え、対応付け、制御量の決定プロセス等は実施例1、3、4で部分的に説明したとおりである。従って、各実施例と重複する部分には共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図32に示すように、感光ドラム1Mに形成されたマゼンタトナー像は、一次転写部TMへ搬送されて、中間転写ベルト9に担持されたイエロートナー像に重ね合わせて一次転写される。マゼンタトナー像は、感光ドラム1Mに形成された第2位置指標222と、中間転写ベルト9に形成された搬送体指標251とを用いて一次転写部TMで重ね合わせられる。
露光装置3Mは、回転多面体ミラー91で走査したレーザービームLMを、折り返しミラー92で反射して感光ドラム1Mの表面を走査露光する。レーザービームLMを走査して画像の静電像を書き込むと同時に形成された第2位置指標222の静電像は、現像装置(4M:図1)で現像されて光学的に検知可能な第2位置指標222となる。すなわち、第2位置指標は、像担持体上に順次形成される。第2位置指標222は、一次転写部TMの直前位置に配置された光学センサの読み取り装置32Mによって検知される。
一方、中間転写ベルト9には、反射/吸収の光学パターンとして搬送体位置指標251が形成されている。搬送体位置指標251は、一次転写部TMからの距離が読み取り装置32Mと等しくなるように配置された光学センサの読み取り装置35Mによって検知される。
第2位置指標222と搬送体指標251とは一次転写部TMに近接した位置で読み取られるので、静電像が書き込まれてからマゼンタトナー像が一次転写部TMへ到着するまでの感光ドラム1Mの速度変動も相殺できる。
位置補正制御部117は、読み取り装置32Mの検知結果と読み取り装置35Mの検知結果とから、対応する走査線同士のズレ量を算出する。そして、対応する走査線が一次転写部TMに到達するまでに、感光ドラム1Mの第2像担持体位置情報が中間転写ベルト9の搬送体位置情報と一致するように感光ドラム1Mの位置補正を行う。
位置補正制御部117は、読み取り装置35Mが搬送体位置指標251を検知した第1時刻と読み取り装置32Mが第2位置指標222を検知した第2時刻との時間差を計測する。そして、時間差に応じた位置補正装置94の制御量を計算する。
位置補正制御部117は、計算した制御量で位置補正装置94を作動させて、中間転写ベルト9の回転方向に感光ドラム1Mを移動させることにより、対応する搬送体位置指標251と同時に、対応する第2位置指標222を一次転写部TMへ到達させる。
以上のような処理を、例えば走査線4本ごとのタイミングで断続的に実行する。そして、同様な処理を、図1に示す感光ドラム1M、1C、1Kで連続的かつ個別に実行することにより、イエロートナー像に、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー像が重ねられて、回転方向のカラーずれが防止される。
実施例9における位置補正装置94は、感光ドラム1Mを中間転写ベルト9の回転方向に微小ピッチの複数段階に移動させるリニアアクチュエータである。位置補正装置94は、モータの回転をギアを用いて微小かつ直線移動するもの、超音波モータを採用したもの、圧電効果を利用したピエゾアクチュエータを採用したものが好ましい。
位置補正装置94の図中左端は、装置筐体90に固定され、右端は感光ドラム支持部材93に固定されている。
位置補正装置94は、位置補正量の符号が正であれば位置補正量に相当する長さだけ横方向に伸び、位置補正量の符号が負であれば位置補正量に相当する長さだけ横方向に縮む。
感光ドラム支持部材93には、位置補正装置94によって移動される可動部を一体に支持している。感光ドラム1M、帯電装置2M、不図示の現像装置、クリーニング装置、一次転写ローラが感光ドラム支持部材93に取り付けられて、画像形成条件の変動や一次転写部TMの変化を少なくしている。
感光ドラム支持部材93は、リニアガイド95f、95rを介して、装置筐体90のリニアガイド支持部材96に、中間転写ベルト9の回転方向へ移動可能に取り付けられている。一次転写ローラは、図1に示すように、感光ドラム1Mの反対側で中間転写ベルト9を押圧して、感光ドラム1Mと中間転写ベルト9との間に一次転写部TMを形成している。
なお、実施例1で説明したように、第2位置指標222は、露光/現像を経て形成する代わりに、露光だけの電位パターンで形成してもよい。専用の書き込み装置を配置し、感光ドラム1Mの磁気記録層に磁気記録してもよく、光学書き込み層を形成して光ディスクのような光学トラックを書き込んでもよい。
また、感光ドラム支持部材93を支持するリニアガイド95f、95rは、内部のベアリングの回転によってスライドする構成を示しているが、他の方法として摩擦の少ない固体部材や液体を用いて滑らす構成を用いてもよい。リニアガイド支持部材96は、リニアガイド95f、95rおよび感光ドラム支持部材93等を支持するので、装置筐体90に直接取り付けてもよい。
ここで、搬送体位置指標251が等間隔で形成され、感光ドラム1Mが真円かつ偏心がなく等角速度で回転し、露光装置3Mが等周期で第2位置指標222を形成すると仮定する。
このような条件において、中間転写ベルト9の速度変動が無い場合、読み取り装置35Mが搬送体位置指標251を検出するタイミングと読み取り装置32Mが第2位置指標とを検知するタイミングとは同期し続ける。このため、初回に位置補正装置94を作動させて以降は、位置補正は行われない。
しかし、中間転写ベルト9の回転速度が遅くなった場合、搬送体指標251を検知するタイミングが第2位置指標222を検知するタイミングよりも遅れる。よって、位置補正制御部117は、お互いのタイミングの時間差よりズレ量を距離に変換して、位置補正装置94をこの距離だけ作動させる。
これにより、感光ドラム1Mが中間転写ベルト9の回転方向の上流側へ移動して、遅れている中間転写ベルト9側の搬送体位置指標251と第2位置指標222とを同時に一次転写部TMへ到着させる。
図33の(a)に示すように、中間転写ベルト9の端部領域には、直線状のスケールを等間隔で設けた目盛である搬送体位置指標251と周方向の原点を示す1つの原点指標250とが準備されている。搬送体位置指標251は、走査線4本ごとに走査線1本の幅で形成され、原点指標250は、搬送体位置指標251よりも長く形成されている。原点を示す方法は、目盛の長さを変える方法の他に、周方向の幅を変えたり、隣接する目盛間の距離を変える等の方法でも良い。
目盛は、原点の目盛を1番から昇順に番号が予め付けられ、感光ドラム1M側の目盛番号と区別するために、各番号の前にM1−を付している。図中、走査線32本で形成される画像の先端はM1−4に割り当てられている。割り当ては、1色目の感光ドラム(1Y:図1)における転写時に割り当てて、1番目の感光ドラム転写時に割り当てた番号に従って、2番目以降の感光ドラムの位置合わせ制御を行っても良いし、予め割り当てた後に各感光ドラムの位置合わせ制御を行っても良い。
図33の(b)に示すように、感光ドラム1Mの端部領域には、画像形成時に走査線を4本書き込むごとに1本の走査線の端部に書き込んだ直線状のスケールを配列した目盛である第2位置指標222が形成される。第2位置指標222は、中間転写ベルト9側の目盛番号と区別するために、各番号の前にM2−を付している。
表8は画像の先端ラインであるライン番号1から4ライン毎に割り振られた各ラインに対する中間転写ベルト9側の目盛番号と感光ドラム1M側の目盛番号の関係を示す。
画像の1ライン目は、中間転写ベルト9側の目盛番号はM1−4であり、感光体ベルト1M側の目盛番号はM2−1となる。
位置補正制御部117は、一次転写部TM近傍の読み取り装置35M、32Mを各々の目盛が通過したときの時間を記憶するとともに目盛番号を算出する。
中間転写ベルト9側の目盛番号は、原点からM1−1、M1−2、・・・のようにカウントして目盛番号を得る。感光ドラム1M側の目盛番号は、1つ目に検出した目盛をM2−1とし、以降の目盛をM2−2、M2−3、・・・のようにカウントして目盛番号を得る。
位置補正制御部117は、このようにして得られた目盛番号と通過時間とから、同じライン番号の目盛が同じ時間に一次転写部TMを通過するための感光ドラム1Mの移動量を算出する。例えば、ライン番号1の目盛を合わせる場合には、中間転写ベルト9側の目盛M1−4に対して感光ドラム1M側の目盛M2−1の目盛を、一次転写部TMに至るまでに位置補正する。
このように、感光ドラム(1M、1C、1K:図1)毎に一次転写部(TM、TC、TK:図1)近傍でズレ量を検出して位置補正するので、露光後の速度変動や短い周期の速度変動に対しても重ね合わせ補正が可能である。
ところで、毎分数万回転で高速回転する回転多面体ミラー91を用いた露光装置3Mは、微小な振動でも走査スポットがずれるので、堅牢な支持部材にて装置筐体90に固定されている。このため、感光ドラム1Mの位置補正時は、感光ドラム1Mが移動しても露光装置3Mは移動しない。
その結果、位置補正のために感光ドラム1Mが移動すると、感光ドラム1Mに形成される走査線及び第2位置指標222が感光ドラム1Mの表面で移動して、走査線及び第2位置指標222の間隔が変化する。つまり、副走査方向の走査線密度及び第2位置指標222密度が変化する。
例えば、中間転写ベルト9の速度が遅くなった場合、感光ドラム1Mが上流側へ移動すると、レーザービームLMの照射位置は、感光ドラム1Mの回転方向の上流側へ移動する。そして、前回に記録された第2位置指標222のスケールと、今回に記録される第2位置指標222のスケールとの間隔が広がる。
この後、中間転写ベルト9の速度変動が解消して感光ドラム1Mの周速度と等しくなったとしても、間隔が広がった第2位置指標222が読み取り装置32Mに到達した時、間隔が広がった分第2位置指標222の検知タイミングが遅くなる。
従って、位置補正制御部117は、相対的に速く通過した中間転写ベルト9側の搬送体位置指標251に追いつくように感光ドラム1Mを中間転写ベルト9の回転方向の下流側へ移動させる。
そして、感光ドラム1Mが下流側へ移動すると、当初とは逆に、レーザービームLMの照射位置が感光ドラム1Mの回転方向の下流側へ移動して、記録される第2位置指標222の間隔が狭くなる。
この様にして、感光ドラム1Mの位置補正量は、露光から転写するまでの時間に相当する周期で感光ドラム1Mの位置補正量に影響する。
そして、中間転写ベルト9の速度変動がランダムな場合には、感光ドラム1Mの位置補正量が0を中心に変動するが、特定の周期で変動する場合には、時間とともに位置補正量の最大値が増大して位置補正量の制御範囲を超えてしまう場合がある。
図34に示すように、速度変動の周期と位置補正量の周期とが重なり合うと、位置補正量が累積して次第に大きくなり、ついには補正が追従できなくなる。
図34は、感光ドラム1Mの直径84mm、露光から転写まで周長132mm、プロセススピード300mm/sec、中間転写ベルト9速度変動を±0.15%(周期は露光から転写までの周期の2倍)としたシミュレーション結果である。図中、横軸は中間転写ベルト9上の位置(mm)、左側の縦軸は中間転写ベルト9の周速度(mm/sec)、右側の縦軸は位置補正量(μm)である。
図34に示すように、感光ドラム1Mの位置補正量の最大値は、感光ドラム1Mが264mm回転するごとに±42μmづつ増大するように発振する。0mm〜264mmでは±42μm、264mm〜528mmでは±84μm、528mm〜792mmでは±126μm、792mm〜1056mmでは±168μmとなる。
位置補正量が発振する中間転写ベルト9の速度変動周波数fは、露光から転写までの時間を1周期とする周波数をf0として下式で示される。
f=f0×(2×n−1)/2 (n=1,2,3・・)
図35は、図32の構成において、実施例1で説明したように感光ドラム1Mの回転速度を制御して、第2位置指標222を搬送体位置指標251に重ね合わせた場合の制御量の変化を示している。
ここでは、中間転写ベルト9の速度変動周期を露光から転写までの時間と等しくして感光ドラム1Mの位置補正速度mm/secをシミュレーションしている。
図中、横軸及び左側の縦軸は図34と同一とし、右側の縦軸は位置補正速度(プロセススピードに対する周速度の増減量mm/sec)である。
図35に示すように、感光ドラム1Mの位置補正量の最大値は、感光ドラム1Mが132mm回転するごとに±0.15mm/secづつ増大するように発振する。0mm〜132mmでは±0.15mm/sec、132mm〜264mmでは±0.30mm/sec、264mm〜396mmでは±0.45mm/secとなる。また、396mm〜528mmでは±0.60mm/sec、528mm〜660mmでは±0.75mm/sec、660〜792mmでは±0.9mm/secとなる。
位置補正速度が発振する中間転写ベルト9の速度変動周波数fは、露光から転写までの時間を1周期とする周波数をf0として下式で示される。
f=f0×n (n=1,2,3・・)
このような周期fの速度変動が中間転写ベルト9に発生すると、位置補正の制御が困難になるため、画像形成を1枚行うごとにレーザービームLMの照射位置の移動を停止させて、位置補正を初期化することが望ましい。
しかし、位置補正を初期化するためには、画像と画像の間隔(いわゆる紙間距離)は露光から転写までの距離よりも長くする必要がある。上記のシミュレーションに使用した感光ドラム1Mでは、露光から転写までの距離が132mmなので、画像と画像の間隔を約140mmに制御する必要がある。
そして、画像と画像の間隔を100mm以下として連続画像形成を行っている場合、画像と画像の間隔を約140mmに制御すると、単位時間に画像形成できる枚数は少なくなってしまう。
<実施例10>
図36は実施例10の制御に用いる第2像担持体移動機構の説明図、図37は実施例10の制御のタイムチャート、図38は実施例10の制御のフローチャート、図39は別の制御のフローチャートである。
実施例10では、実施例9と同様に、第2像担持体を搬送体の移動方向に移動して搬送体位置指標に第2位置指標を位置決める。従って、図36中、図32と共通する構成には共通の符号を付して重複する説明を省略する。
実施例10では、位置補正が規定範囲を超えない限りは短い間隔で連続的な画像形成を行うが、位置補正が規定範囲を逸脱すると、調整手段(調整装置)の調整量を初期値に設定し直す。
図36に示すように、位置補正制御部118は、位置補正前の位置に位置補正量を加算した位置補正後の推定位置(ホームポジションからの距離)を予め設定された許容範囲±120μmと比較する。そして、位置補正後の推定位置(ずれ量)が+120μmを越えていた場合や−120μmを割り込んでいた場合は、露光装置3Mを制御して、次の画像形成を約140mm待機させた後に位置補正を初期化する。
すなわち、ずれ量の絶対値が所定値(この例では120μm)を超えた場合に、初期化動作を実行する。あるいは、ずれ量が所定範囲から外れた場合に、初期化動作を実行する。これにより、画像と画像の間隔が露光から転写までの距離よりも長くなって、位置補正の初期化が画像に影響を及ぼさない。
初期化動作とは、制御によってレーザービームLMの照射位置が変化した走査線を感光ドラム1Mから一次転写し尽くして、感光ドラム1Mをホームポジションに移動させることである。ここで言うホームポジションとは、中間転写ベルト96搬送方向における感光ドラム1Mの事前に決められた初期位置である。この初期化動作は、位置補正制御部118(初期化部)によって制御される。
図36を参照して図37に示すように、距離L2の間隔を置いて露光装置3Mが画像を連続的に書き込んでいる。記録信号は、ページ(画像)を書き込んでいることを示す信号であり、転写信号は、ページ(画像)を転写していることを示す信号である。
位置補正制御部118は、時刻T1で推定位置が判定下限値を割り込むと、第2ページの書き込み終了を待って、感光ドラム1Mの露光から転写までの距離よりも長い距離L3の待機を実行する。そして、感光ドラム1Mをホームポジション(位置補正後の推定位置=0)に移動させる。
すなわち、第1ページの書き込み(露光)が開始されると、時間L1遅れて、一次転写が開始される。時間L1は、感光ドラム1Mの露光位置が一次転写部TMへ到達するまでの時間である。
第1ページにおいては、位置補正後の推定位置の最大値が±120μmの範囲内であるため、時間L1より短い時間L2の間隔を置いて、第2ページの記録を行っている。しかし、第2ページの一次転写中の時刻T1において、位置補正後の推定位置が−120μmを割り込んだため、第2ページの一次転写が終了した時刻T2にて位置補正を初期化し、その後、時刻T3から第3ページの記録を再開している。
このときの第2ページと第3ページの間の時間L3と時間L1との関係は、以下のように設定してある。
L3>L1
図36を参照して図38に示すように、位置補正制御部118は、記録開始時、位置補正量判定結果レジスタにOKを初期設定し(S111)、露光装置3Mにて露光を開始するように露光制御レジスタにONを初期設定する(S112)。
位置補正制御部118は、搬送体位置指標251と第2位置指標とが検知されると(S113の検知)、通過タイミングの時間差を算出し(S114)、時間差から位置補正量を算出する(S115)。
位置補正制御部118は、位置補正量に基づく位置補正後の推定位置と判定値の範囲とを比較し(S118)、範囲内であれば(S118の範囲内)、実施例9で説明した位置補正制御(S119)を実行する。
すなわち、位置補正制御部118は、位置補正後の推定位置が判定値の範囲内であれば、露光装置3Mを制御して(露光制御レジスタON)、短い距離(L2:図37)の間隔を置いて画像の書き込みを連続的に行わせる。
位置補正制御部118は、位置補正後の推定位置が増大して、判定値の範囲を逸脱すると(S118の範囲外)、位置補正量判定結果レジスタにNGを設定する(S120)。そして、画像の書き込み終了を待って(S121のNO)、露光装置3Mを停止させる(S122)。画像の途中で直ちに書き込みを停止させると、中断した部分で画像が途切れるからである。
位置補正制御部118は、露光中でなければ(S121のNO)、露光制御レジスタをOFFに設定して(S122)、次のページ(画像)の露光が行われないようにする。
位置補正制御部118は、感光ドラム1Mに形成された画像の一次転写の終了を待って(S123)、位置補正の初期化動作(S124)を実行する。画像の途中で直ちに位置補正を初期化すると、中断した部分の画像劣化が避けられないからである。初期化動作は、次の画像形成動作を待機させた状態で行うことになる。
位置補正制御部118は、位置補正の初期化が完了したら、次のページの記録を再開する(S111〜)。
位置補正装置94は、位置補正制御部118から送信された位置補正量に従って感光ドラム1Mの位置補正を行うことにより、一次転写部TMを通過する搬送体位置指標251に対して第2位置指標222を重ね合わせる(S119)。
しかし、位置補正の初期化(S124)では、位置補正装置94を制御して感光ドラム支持部材93を移動させて、感光ドラム1Mをホームポジションに復帰させる。
以上の処理を繰り返すことにより、必要な枚数の画像形成を終了させる。
ところで、図38のフローチャートの制御は、一度でも位置補正後の推定位置の判定結果が範囲外になったら、必ずそのページ(画像)の転写が終わった後に位置補正を初期化する。
しかし、そのページ(画像)の転写が終わる前に位置補正後の推定位置が範囲内に戻った場合、次のページ(画像)の記録を開始してもよい。そのような制御のフローチャートを図39に示す。図39中、図38と共通するステップには共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図37を参照して図39に示すように、位置補正制御部118は、搬送体位置指標251と第2位置指標とが検知されると(S113の検知)、位置補正量を算出する(S115)。
位置補正制御部118は、ページ露光中(S121のYES)又はページ転写中(S123のYES)の期間も、位置補正量に基づく位置補正後の推定位置が判定値の範囲内に復帰するか否かを判定する(S118)。そして、位置補正後の推定位置が範囲内に復帰すると(S118の範囲内)、位置補正量判定結果レジスタをOKに戻し(S131)た後に、露光制御レジスタをONに戻して(S132)、位置補正の初期化(S124)を回避する。つまり、図37に示すように、短い距離L2の間隔を置いて露光装置3Mが画像を連続的に書き込まれる。
なお、ステップS118で、“範囲外”から“範囲内”と判断するときの判定値は、“範囲内”から“範囲外”と判定する時に用いる判定値と同じでも良い。しかし、“範囲内”から“範囲外”と判定する値より小さな値(範囲が狭くなるような値)にすることで、短時間内で判定結果が“範囲内”と“範囲外”を繰り返すことを防ぐことができる。
実施例10では、位置補正後の推定位置が許容範囲を逸脱すると、ページが一次転写完了するのを待って位置補正の初期化を行い、それまでの間は位置補正装置94を用いた感光ドラム1Mの位置補正を継続する。このため、判定値の範囲にマージンを設けて、ページが一次転写完了するのを待つ間に、位置補正装置94が制御可能な制御範囲を越えるような位置補正量が発生しないようにしている。
現実的には、ギアなどのメカ機構の速度変動周波数を、位置制御が発散する周波数に重ならないように設計するので、1ページの書き込み開始から一次転写終了までに位置補正が補正可能な範囲を逸脱することは無い。
ここで、位置補正装置94がホームポジションから位置制御を行える制御範囲を±200μm(制御範囲上限値+200μm、制御範囲下限値−200μm)とする。また、判定値の範囲を、判定に使用する判定値を±120μm(判定上限値+120μm、判定下限値−120μm)とする。これらの数値は、1回に補正する位置補正量ではなく、位置補正装置94が位置補正した後のホームポジションからの距離で示した位置補正後の推定位置である。
従って、位置補正制御部117は、位置補正後の推定位置を、判定上限値+120μm及び判定下限値−120μmに比較する。
図37に示すように、1ページ内での位置補正後の推定位置の増加は最大±80μmである。このため、実施例10では、判定値の範囲を±120μmとして、位置補正可能な範囲である制御範囲±200μmに対して±80μmのマージンを設けた。
例えば、3ページ目の露光開始直後に位置補正後の推定位置が判定値の+120μmを超えた場合、3ページ目の一次転写が終わるまで位置補正を継続しても行っても位置補正後の推定位置が+200μmを越えない。
このように位置制御を行える制御範囲に対して判定値にマージンを持たせることにより、一次転写終了まで位置補正を正しく行うことができる。
実施例10では、判定値を固定値としたが、書き込み開始又は転写開始からの経過時間に応じて制限範囲の上下限値に近くなるように変更してもよい。つまり、マージンが時間と共に減少するように判定値を可変にする。
例えば、各ページの書き込み開始に合わせて判定値を±120μm(マージン80μm)とし、そのページの一次転写が終了する時に判定値が±200μm(マージン0μm)になるように判定値を変化させる。そして、各ページの一次転写中でも、次のページの露光開始に合わせて判定値を±120μm(マージン80μm)に戻して、同様に判定値を変化させる。
このためには、ページの書き込み開始ごとに判定値を120μmに設定する。1ページの書き込み開始から一次転写終了までの時間L5は決まっているため、その後はそのページの一次転写終了時に判定値が200μmになるように、経過時間と共に判定値を変化させる。
なお、実施例1で説明した感光ドラム1Mの回転速度制御を行うことで指標を一致させる場合も、制御の初期化を伴う同様な制御を実施できる。
この場合、速度制御の初期化とは、制御によってレーザービームLMの照射位置が変化した走査線を感光ドラム1Mから一次転写し尽くして、感光ドラム1Mの回転速度を速度変動が0の場合の中間転写ベルト9の回転速度に一致させることである。すなわち、感光ドラム1Mの回転速度を、事前に決められた初期値に変更することになる
そして、速度補正前の速度に速度補正量を加算した速度補正後の回転速度のデフォルト速度からの速度差を推定速度として、デフォルト速度(初期値)を中心とする判定上限値及び判定下限値に比較すればよい。
そして、速度補正後の推定速度が許容範囲を越えた場合に、書き込みを中断し、一次転写の完了を待って速度制御の補正を初期化する。
これにより、補正後の推定速度が許容範囲を越えた場合にのみ速度制御の初期化を行って、画像と画像の間隔を短く保った単位時間当たりの出力枚数が多い効率的な連続画像形成が可能となる。初期化を行わない時は、短いページ間隔で連続して画像形成を行うため、画像の出力枚数の低下はほとんど無い。このように単位時間当たりの出力枚数の低下を最小限に抑えながら、カラーずれを低減して高画質化を実現できる。
<実施例11>
図40は実施例11におけるマゼンタ画像形成部の構成の説明図、図41は露光装置を感光ドラム支持部材に固定する効果の説明図である。
実施例11では、実施例9と同様に、第2像担持体を搬送体の移動方向に移動して搬送体位置指標に第2位置指標を位置決める。従って、図40中、図32と共通する構成には共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図40に示すように、実施例11では、露光装置3Mを感光ドラム支持部材93に固定して一体となって移動するようにしたことで、図32の構成で発生する可能性のあった位置補正に伴う露光走査位置のずれを無くした。
図32に示すように、実施例9では、露光手置3Mが装置筐体90に固定されていた。このため、位置補正装置94が感光ドラム支持部材93を介して感光ドラム1Mを移動させて位置補正を行うと、レーザービームLMが感光ドラム1Mを走査露光する位置、すなわち走査線が感光ドラム1Mの回転方向に移動した。
図40に示すように、実施例11では、露光装置3Mが感光ドラム支持部材93に固定されている。このため、位置補正装置94が感光ドラム支持部材93を介して感光ドラム1Mを移動させて位置補正を行っても、感光ドラム1Mと露光装置3Mとの位置関係は少しも変化しない。
露光装置3Mを感光ドラム1Mと一体的に移動する場合、移動時の振動の影響を無くすため、感光ドラム支持部材93は、実施例9よりも堅牢に形成されて重量が重い。このような重量の重い感光ドラム支持部材93をミクロン/サブミクロンの精度で微小距離移動させるように移動制御する場合、位置補正装置94は、ピエゾアクチュエータが適している。圧電効果を利用したリニアアクチュエータであるピエゾアクチュエータは、最大移動量は小さいが大きい耐荷重と微小距離の位置制御が特徴である。
実施例9の構成が解決しようとしている色ずれ量は200μm以下なので、位置補正装置94に必要な位置補正量も200μm以下である。このため、ピエゾアクチュエータの弱点である最大移動量に関しては問題にならない。
図40では、ピエゾアクチュエータを1個用いているが、双方向に高精度に移動制御できるように2個のピエゾアクチュエータを対向させて配置してもよい。移動方向に応じて2個のピエゾアクチュエータを切り換えて使用したり同時に使用したりして、微小かつ高精度な移動制御を行うことができる。
このようにピエゾアクチュエータを位置補正装置94に採用することで、感光ドラム1Mと露光装置3Mを固定した重い感光ドラム支持部材93を位置補正制御できる。
感光ドラム1Mと露光装置3Mの位置関係を固定することで、位置補正に伴って感光ドラム1M上の走査線の副走査方向の密度が変化しなくなり、常に一定間隔で書き込みが行われる。
図41に示すように、実施例11では、中間転写ベルト9の速度変動の周波数に関係なく位置補正量の発振を無くすことができた。図41は、図34と同条件にて位置補正量をシュミレーションした結果である。中間転写ベルト9が速度変動しても、位置補正量の発振発散が発生しないことが確認できた。
<実施例12>
図42は実施例12におけるマゼンタ画像形成部の構成の説明図である。
実施例12では、実施例9と同様に、第2像担持体を搬送体の移動方向に移動して搬送体位置指標に第2位置指標を位置決める。従って、図40中、図32と共通する構成には共通の符号を付して重複する説明を省略する。
実施例11では、露光装置3Mが感光ドラム支持部材93に固定されて感光ドラム1Mと一体に移動することにより、感光ドラム1Mに書き込まれた走査線の間隔(露光密度)に対する位置補正に伴う影響を無くした。
図42に示すように、実施例12では、感光ドラム1Mの位置補正動作と同期させて折り返しミラー(反射部材)92の角度(姿勢)を変化させることにより、図32の構成で発生する可能性のあった位置補正に伴う露光走査位置のずれを無くした。
折り返しミラー92は、回動軸の回動軸中心を通る反射面を形成した2つのミラーでレーザービームLMを反射して、図32に示す折り返しミラー92と等しい感光ドラム1M上の位置を走査露光する。
書き込み位置移動手段の一例である折り返しミラー92は、2つのミラーの位置関係を固定して、回動軸を中心にして傾き角度を調整可能に支持されている。このため、折り返しミラー92の傾き角度を変化した時に、レーザービームLMの光路長を一定に保って(フォーカス状態を変化させることなく)露光走査位置を移動できる。
ミラー角度補正装置(反射部材移動装置)98は、圧電効果を用いたピエゾアクチュエータ等を用いて、高精度に微小な角度制御を行って、折り返しミラー92の傾き角度(姿勢)を変化させる。
位置補正制御部119は、ミラー角度補正装置98を制御して、感光ドラム1Mの位置補正に伴う感光ドラム1M上の走査線書き込み位置の移動量を相殺するように折り返しミラー92の傾き角度を調整する。すなわち、感光ドラム1Mの移動に追従するように反射部材の姿勢が変化する。これにより、走査線の形成間隔が等間隔ピッチに近付けられる。
つまり、位置補正装置94が感光ドラム1Mを移動させても、感光ドラム1MにおけるレーザービームLMの走査露光位置が移動しないように、折り返しミラー92の傾き角度が補正される。
実施例12では、露光装置3Mを感光ドラム1Mと一体に移動する必要が無い。感光ドラム支持部材93を含む位置補正装置94の駆動重量を減らして、位置補正の発振発散を回避しつつ高い応答性で位置補正を行える。
<実施例13>
図47は実施例13の制御に用いる構成の説明図である。実施例13ではレーザービーム走査露光によって第1位置指標、第2位置指標を書き込む1つの方法を説明する。
実施例1では、感光ドラム1Y(1M)に磁気記録層EY(EM)を形成して第1位置指標221(第2位置指標222)を磁気記録していた。
実施例3では、露光装置3Y(3M)、現像装置4Y(4M)を使って、感光ドラム1Y(1M)の表面の画像領域の外側に、トナー像の第1位置指標221(第2位置指標222)を書き込んでいた。
実施例13では、露光装置3Y(3M)を使って、感光ドラム1Y(1M)の表面の画像領域の外側に、静電像の第1位置指標221(第2位置指標222)を書き込む。
実施例13では、これ以外の構成は、基本的に実施例1と同一であるので図示を省略して重複する説明を省略する。
図47に示すように、露光装置3Yの光源から射出されたレーザービームLYは、回転ミラーで走査されて感光ドラム1Yの表面に達して、イエロー画像の静電像の走査線を描画する。同時に、レーザービームLYは、画像形成領域の外側に、走査線の端部として、第1位置指標221の静電像を書き込む。
第1位置指標221は、感光ドラム1Y(1M)の表面に光を用いて書き込まれ、表面電位の差として記録されている。
このような表面電位の差として記録された第1位置指標221を読み取るため、読み取り装置32Y(32M)は、表面電位センサ、あるいはそれを応用した装置である。
このようなセンサとしては、例えば、特開平11−183542号公報、特開2004−77125号公報等に開示されているものを使うことができる。
この場合も100μm程度のピッチで書かれた情報を読み取り、信号処理で位置情報を分割する方法が可能である。第1位置指標221に形成された100μmピッチの情報を読み取るために、読み取り装置32Y(32M)の検出プローブの導体の径は100μm以下であることが望ましい。
なお、中間転写ベルト9に対する搬送体位置指標251の記録は、実施例1と同様に行う。読み取り装置32Y(32M)が走査線に対応する第1位置指標221を検知するごとに、書き込み装置(34:図2)が搬送体位置指標(251図5)を中間転写ベルト9の磁気記録層(E9:図5)に記録する。
他の方法としては、現像装置(4Y、4M:図2)で静電像にトナーを付着させて表面電位差に応じた可視情報に変換し、可視情報を光学的に読み取ることもできる。
<第2実施形態>
図48は第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
第2実施形態は、中間転写体を記録材搬送体に置き換えた以外は第1実施形態と同様に構成される。従って、図47中、第1実施形態と共通する構成には、図2、図3と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図48に示すように、第2実施形態の画像形成装置200は、記録材搬送ベルト9Hに沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配置したフルカラーレーザビームプリンタである。
画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成され、記録材搬送ベルト9Hに担持された記録材Pに一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成され、イエロートナー像に重ね合わせて記録材Pに一次転写される。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成され、同様に重ね合わせて記録材Pに一次転写される。
搬送体の一例である記録材搬送ベルト9Hは、駆動ローラ13、テンションローラ12に掛け渡して支持されて矢印R2方向に回転する。
記録材Pは、給紙カセット20から給紙ローラ14によって引き出され、分離装置15によって1枚づつに分離され、レジストローラ16によって記録材搬送ベルト9Hに受け渡される。
記録材搬送ベルト9Hに静電的に担持された記録材Pは、4色のトナー像を転写された後に記録材搬送ベルト9Hから静電的に分離される。
4色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置17へ受け渡されて加熱加圧を受けることにより、表面にフルカラー画像を定着される。
このような記録材搬送体を用いる画像形成装置においても、実施例1〜13の構成と制御とを実施できる。
すなわち、記録材搬送ベルト9Hに搬送体位置指標を形成し、感光ドラム1Mに形成された第2位置指標とが一次転写部TM、TC、TKで重なり合うように、感光ドラム1M、1C、1Kを制御する。
<第3実施形態>
図49は第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
第3実施形態は、搬送体に沿って配置される像担持体が1個である以外は第1実施形態と同様に構成される。従って、図49中、第1実施形態と共通する構成には、図2、図3と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図49に示すように、第3実施形態の画像形成装置300は、複数色のトナー像を形成可能な1個の感光ドラム1を中間転写ベルト9に沿って配置した1ドラム型フルカラープリンタである。ロータリ現像装置4は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの現像装置4Y、4M、4C、4Kを感光ドラム1の現像位置へ移動して複数色のトナー像を形成可能である。
静電像形成手段の一例である露光装置3は、感光ドラム1に静電像を書き込む。
1回転目の感光ドラム1には、第1色のトナーの一例であるイエロートナーを用いてイエロートナー像を形成して中間転写ベルト9に一次転写する。
2回転目の感光ドラム1には、第2色のトナーの一例であるマゼンタトナーを用いてマゼンタトナー像を順次形成し、イエロートナー像に順次重ねて中間転写ベルト9に一次転写する。
3回転目の感光ドラム1には、第2色のトナーの一例であるシアントナーを用いてシアントナー像を順次形成し、マゼンタトナー像に順次重ねて中間転写ベルト9に一次転写する。
4回転目の感光ドラム1には、第2色のトナーの一例であるブラックトナーを用いてブラックトナー像が順次形成し、シアントナー像に順次重ねて中間転写ベルト9に一次転写する。
搬送体の一例である中間転写ベルト9は、駆動ローラ13、テンションローラ12、バックアップローラ10に掛け渡して支持されて矢印R2方向に回転する。
中間転写ベルト9に担持された4色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。記録材Pは、給紙カセット20から給紙ローラ14によって引き出され、分離装置15によって1枚づつに分離されてレジストローラ16へ送り出される。
レジストローラ16は、中間転写ベルト9のトナー像に先頭を一致させて、記録材Pを二次転写部T2へ給送する。
4色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置17へ受け渡されて加熱加圧を受けることにより、表面にフルカラー画像を定着される。
このような1ドラム型の画像形成装置においても、実施例1〜12の構成と制御とを実施できる。
中間転写ベルト9に搬送体位置指標を形成し、感光ドラム1に形成された位置指標を位置指標検知手段によって検知する。そして、位置指標と搬送体位置指標が一次転写部T1で重なり合うように、感光ドラム1を制御する。