JP2009132870A - アミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法及びブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

アミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法及びブロック共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】分子量分布が狭く、高変性率(1級アミノ基の導入率)のアミノ基含有共役ジエン重合体を得ることが可能なアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】1,3−ビス(ジフェニルエテニル)ベンゼン又はその誘導体と、所定の有機リチウム化合物の反応生成物の存在下で共役ジエン化合物を重合させて、共役ジエン重合体を得る工程、及び得られた共役ジエン重合体と、所定の変性剤を反応させる工程を有するアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、アミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法、及びブロック共重合体の製造方法に関する。
ポリアミノ酸からなるアミノ酸ブロック(A)と、ポリジエンからなる共役ジエンブロック(B)とを有するA−B−A型のブロック共重合体は、アミノ酸ブロック(A)が生体適合性に優れ、かつ共役ジエンブロック(B)が破断伸び等の物理的性質を向上させることから、医療材料等に使用可能な樹脂として知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
このようなA−B−A型のブロック共重合体のうち、ポリアミノ酸ブロックとポリイソプレンブロックとからなるブロック共重合体を製造する方法が特許文献3に開示されている。特許文献3には、両末端にアミノ基が導入されたポリイソプレン誘導体と、L−グルタミン酸−γ−ベンジルのN−カルボキシアミノ酸無水物(以下、「BLG−NCA」ともいう)等のアミノ酸−N−カルボキシ無水物とを反応させ、ポリイソプレン誘導体の両アミノ末端をポリアミノ酸ブロックとして伸張する方法が開示されている。
なお、このようなA−B−A型のブロック共重合体の原材料となる、両末端にアミノ基が導入されたポリイソプレン誘導体は、保護化されたアミノ基を有するアニオン反応性化合物(例えば、2,2,5,5−テトラメチル−1−(3−ブロモプロピル)−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン)等の変性剤をポリイソプレンの重合末端に反応させた後、脱保護することで製造することができる(例えば、特許文献2参照)。また、特許文献2には、ポリイソプレンブロックが、1,3−ジイソプロペニルベンゼン(以下、「DIPB」ともいう)等の二つの官能基を有する芳香族炭化水素と、アルキルリチウムとを反応させて得られる二官能性アニオン重合開始剤を用いてアニオン重合を行うことにより製造可能であることが記載されている。
特開平5−317403号公報 特開平7−80057号公報 国際公開第93/23453号パンフレット
しかしながら、特許文献2で開示された、DIPBとアルキルリチウムとを反応させて得られる二官能性アニオン重合開始剤を用いたアニオン重合によると、形成されるポリイソプレンブロックの分子量分布が必ずしも狭くならないという問題がある。また、前述の変性剤を用いると、イソプレンブロックに対する1級アミノ基の導入率(変性率)を十分に高めることが困難である場合があった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、分子量分布が狭く、高変性率(1級アミノ基の導入率)のアミノ基含有共役ジエン重合体を得ることが可能なアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法、並びにアミノ酸ブロック(A)及び共役ジエンブロック(B)を有する、引張強度及び伸びに優れたA−B−A型のブロック共重合体を高収率で得ることが可能なブロック共重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、特定の二官能性アニオン重合開始剤と変性剤を用いることによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示すアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法、及びブロック共重合体の製造方法が提供される。
[1]下記一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」ともいう)と、一般式:RLi(Rは、炭素数1〜16のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を示す)で表される化合物(以下、「有機リチウム化合物」ともいう)の(a)反応生成物の存在下で共役ジエン化合物を重合させて、共役ジエン重合体を得る工程(以下、「工程(1)」ともいう)、及び得られた前記共役ジエン重合体と、下記一般式(2)又は(3)で表される(b)化合物を反応させる工程(以下、「工程(2)」ともいう)、を有するアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法。
Figure 2009132870
前記一般式(1)中、Rは、水素原子、又は炭素数1〜16のアルキル基を示す。
Figure 2009132870
前記一般式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示し、Rは、水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示す。
Figure 2009132870
前記一般式(3)中、R及びRは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示し、Xは、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜20のアリロキシル基、又はハロゲン原子を示す。Rは、メチレン基、炭素数2〜20のアルキレン基、又は炭素数2〜20のアルキリデン基を示す。R及びRは、別個独立した基であっても、相互に結合して環状構造を形成していてもよく、両者が相互に結合していない場合には、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基を示す。RとRが相互に結合して環状構造を形成する場合には、この環状構造は、RとRが結合する窒素原子、2個の珪素原子、及び1〜10個の炭素原子で構成される。
[2]前記共役ジエン化合物が、イソプレン、又はブタジエンである前記[1]に記載のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法。
[3]前記[1]又は[2]に記載のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法によって製造されたアミノ基含有共役ジエン重合体と、下記一般式(4)〜(6)のいずれかで表される(c)化合物を共重合させて、アミノ酸ブロック(A)及び共役ジエンブロック(B)を有するA−B−A型のブロック共重合体を得ることを含むブロック共重合体の製造方法。
Figure 2009132870
Figure 2009132870
Figure 2009132870
前記一般式(4)〜(6)中、R10は、水素原子又は炭素数1以上の有機基を示す。また、前記一般式(5)中、R11は、水素原子又は電子吸引性基を示し、nは、1〜5の整数を示す。なお、nが2以上の整数である場合には、複数のR11は、相互に同一であっても異なっていてもよい。
本発明のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法によれば、分子量分布が狭く、高変性率のアミノ基含有共役ジエン重合体を製造することができる。
本発明のブロック共重合体の製造方法によれば、アミノ酸ブロック(A)及び共役ジエンブロック(B)を有する、引張強度及び伸びに優れたA−B−A型のブロック共重合体を高収率で製造することができる。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
1.アミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法:
(工程(1))
工程(1)では、化合物(1)と有機リチウム化合物の(a)反応生成物(以下、「(a)成分」ともいう)の存在下で共役ジエン化合物を重合させて、共役ジエン重合体を得る。
(化合物(1))
工程(1)で用いる化合物(1)は、二以上の反応性官能基を有する化合物であり、その化学構造が、前記一般式(1)で表されるものである。前記一般式(1)中、Rは、水素、又は炭素数1〜16のアルキル基を示す。なかでも、Rは、水素又は炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であることが更に好ましい。
化合物(1)の具体例としては、1,3−ジ(1−フェニルエテニル)ベンゼン、1,3−ビス[(4−メチルフェニル)エテニル]ベンゼン、1,3−ビス[(2,3−ジメチルフェニル)エテニル]ベンゼン、1,3−ビス[(4−エチルフェニル)エテニル]ベンゼン、1,3−ビス[(4−tert−ブチルフェニル)エテニル]ベンゼン、1,3−ビス[(4−ドデシルフェニル)エテニル]ベンゼン等を挙げることができる。なかでも、1,3−ジ(1−フェニルエテニル)ベンゼン、1,3−ビス[(4−メチルフェニル)エテニル]ベンゼンが好ましい。
(有機リチウム化合物)
工程(1)で用いる有機リチウム化合物は、前述の化合物(1)と反応して(a)成分(二官能性のアニオン重合開始剤)を生成し得る化合物であり、その化学構造が、一般式:RLi(Rは、炭素数1〜16のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を示す)で表されるものである。前記一般式:RLi中のRは、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基であることが好ましい。前記一般式:RLiで表される有機リチウム化合物の具体例としては、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、i−プロピルリチウム、n−プロピルリチウム、メチルリチウム、エチルリチウム、フェニルリチウム等を挙げることができる。なかでも、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムが好ましい。
((a)反応生成物)
(a)成分は、二官能性のアニオン重合開始剤であり、上述の化合物(1)と有機リチウム化合物を反応させることによって調製される重合開始剤である。化合物(1)と有機リチウム化合物の反応は、公知の方法に準じて行うことができる。例えば、化合物(1)と有機リチウム化合物を非極性溶媒中で反応させることにより、(a)成分を調製することができる。用いることのできる非極性溶媒の具体例としては、ペンタン、ヘキサン等の飽和炭化水素;シクロヘキサン、シクロペンタン等の環状炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素を挙げることができる。なお、これらの非極性溶媒の二種以上を組み合わせて用いることもできる。
化合物(1)と有機リチウム化合物の反応条件は特に限定されないが、通常、−10〜120℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下、0.5〜50時間、好ましくは1〜10時間反応させればよい。
(共役ジエン化合物)
工程(1)において(a)成分の存在下で重合させる共役ジエン化合物は、その分子構造中に共役ジエン結合を有するものであれば特に限定されない。共役ジエン化合物の具体例としては、イソプレン、ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、ミルセン、クロロプレン等を挙げることができる。なかでも、イソプレン、及びブタジエンが好ましい。
(a)成分の存在下で共役ジエン化合物を重合させることにより、共役ジエン重合体を得ることができる。重合に際して用いる溶媒は特に限定されないが、通常、ペンタン、ヘキサン等の飽和炭化水素;シクロヘキサン、シクロペンタン等の環状炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素をはじめとする各種の非極性溶媒、及びこれらの複数を混合した混合溶媒を用いることができる。重合条件は特に限定されないが、通常、−10〜150℃、好ましくは0〜120℃の温度条件下、1分〜30時間、好ましくは5分〜5時間重合させればよい。
得られる共役ジエン重合体の共役ジエン部におけるビニル結合含有量を調節するためには、重合に際してルイス塩基性化合物を用いることが好ましい。ルイス塩基性化合物として各種の化合物を使用し得るが、なかでもエーテル化合物又は第三級アミンが、工業的に実施することを考慮すると、入手容易性の点で好ましい。エーテル化合物の具体例としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等の脂肪族モノエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等の脂肪族ジエ−テル;ジフェニルエーテル、アニソール等の芳香族エーテル等を挙げることができる。また、第三級アミン化合物の具体例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の他、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン等を挙げることができる。更に、ジエン部位の酸化防止に有効な2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール等を酸化防止剤として添加すると、保存安定性に優れた共役ジエン重合体を得ることができる。
(工程(2))
工程(2)では、上述の工程(1)で得られた共役ジエン重合体と、変性剤である(b)化合物を反応させる。この反応により、通常、(b)化合物の構造の一部が末端アミノ基に保護基として結合した形の、3級アミノ基含有共役ジエン重合体が生成する。その後、生成した3級アミノ基含有共役ジエン重合体の3級アミノ基を脱保護して1級アミノ基とすれば、両末端に1級アミノ基を有するアミノ基含有共役ジエン重合体を得ることができる。
((b)化合物)
(b)化合物は、共役ジエン重合体の変性させることが可能であるとともに、上述の3級アミノ基含有共役ジエン重合体を調製可能なもの(いわゆる、変性剤)であり、前記一般式(2)又は(3)で表される化合物である。
前記一般式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示す。また、Rは、水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示す。
前記一般式(2)で表される(b)化合物の具体例としては、N−(トリメチルシリル)ベンズアルジミン、N−(トリメチルシリル)エチリデンアミン、N−(トリフェニルシリル)ベンズアルジミン、N−(トリメチルシリル)−1−フェニルペンチリデンアミン、N−(tert−ブチルジメチルシリル)エチリデンアミン、N−(ジ−tert−ブチルメチルシリル)−1−フェニルペンチリデンアミン、N−(ジ−tert−ブチルメチルシリル)エチリデンアミン、N−ベンジリデンベンゼンスルフォンアミド、N−(α−フェニルベンジリデン)スルフォンアミド等を挙げることができる。なかでも、N−(トリメチルシリル)ベンズアルジミンが好ましい。
前記一般式(3)中、R及びRは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示す。Xは、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜20のアリロキシル基、又はハロゲン原子を示す。また、Rは、メチレン基、炭素数2〜20のアルキレン基、又は炭素数2〜20のアルキリデン基を示す。R及びRは、別個独立した基であっても、相互に結合して環状構造を形成していてもよく、両者が相互に結合していない場合には、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基を示す。
なお、RとRが相互に結合して環状構造を形成する場合には、この環状構造は、RとRが結合する窒素原子、2個の珪素原子、及び1〜10個の炭素原子で構成される。
前記一般式(3)で表される(b)化合物の具体例としては、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルクロロシラン、3−(2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンチル)プロピルジメチルメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルフェノキシシラン、3−(2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンチル)プロピルジメチルクロロシラン、3−(2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンチル)プロピルジメチルエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルジメチルメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルジメチルエトキシシラン等を挙げることができる。なかでも、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルクロロシラン、3−(2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンチル)プロピルジメチルメトキシシランが好ましい。
共役ジエン重合体と(b)化合物との反応(共役ジエン重合体の変性)は、共役ジエン重合体を重合系から単離することなく、重合系に(b)化合物を添加して行うことができる。(b)化合物による共役ジエン重合体の変性条件は特に限定されないが、通常、0〜150℃、好ましくは30〜100℃の温度条件下、1分〜30時間、好ましくは5分〜5時間変性させればよい。なお、変性反応の停止処理、過剰な有機リチウム化合物の失活等を目的として、反応時間経過後に、通常、メタノールを添加する。なお、変性反応の停止後、必要に応じて濃縮処理を更に行った後に、反応溶液と多量のメタノールを混合して、再沈殿操作による反応生成物の精製処理を行ってもよい。
(b)化合物を用いて共役ジエン重合体を変性させることにより、その両末端に3級アミノ基を有する共役ジエン重合体(3級アミノ基含有共役ジエン重合体)が形成される。形成された3級アミノ基含有共役ジエン重合体を脱保護することにより、その両末端に1級アミノ基を有するアミノ基含有共役ジエン重合体を得ることができる。
脱保護反応は、変性反応の停止処理、濃縮処理、精製処理等とともに反応が進行する場合もあるが、必要に応じて、変性反応停止後に処理を行って脱保護反応させる。脱保護反応の起こる条件は、使用した(b)化合物の種類等に影響される。変性反応停止後の処理としては、3級アミノ基含有共役ジエン重合体の、適当な酸又は塩基による処理等を挙げることができる。酸又は塩基による処理の条件は特に限定されず、通常、0〜100℃、好ましくは10〜70℃の温度条件下、1分〜10時間、好ましくは5分〜5時間処理すればよい。また、脱保護の後、必要に応じて再結晶等の処理を行うことも好ましい。
(a)成分を用いた共役ジエン化合物の重合、及び(b)化合物を用いた共役ジエン重合体の変性を経由して得られるアミノ基含有共役ジエン重合体は、その分子量分布が狭いものである。具体的には、本発明のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法によって製造されるアミノ基含有共役ジエン重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、通常、Mw/Mn=1.0〜2.5、好ましくはMw/Mn=1.0〜2.0、更に好ましくはMw/Mn=1.0〜1.6である。
また、本発明のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法によれば、極めて高い変性率(1級アミノ基の導入率)で1級アミノ基が導入されたアミノ基含有共役ジエン重合体を得ることができる。具体的には、本発明のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法によって製造されるアミノ基含有共役ジエン重合体の変性率は、通常、60〜100%、好ましくは70〜100%、更に好ましくは80〜100%である。
2.ブロック共重合体の製造方法:
本発明のブロック共重合体の製造方法においては、本発明の一実施形態であるアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法によって製造されたアミノ基含有共役ジエン重合体と、前記一般式(4)〜(6)のいずれかで表される(c)化合物とを共重合させて、アミノ酸ブロック(A)及び共役ジエンブロック(B)を有するA−B−A型のブロック共重合体を得る。
((c)化合物)
前記一般式(4)〜(6)中のR10は、炭素数3〜20の炭化水素基、又はエステル構造を有する1価の有機基であることが好ましく、−R12−COO−R13(式中、R12はメチレン基、又は炭素数2〜10のアルキレン基を示し、R13は炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜20の芳香環含有炭化水素基を示す)で表される基であることが更に好ましい。また、前記一般式(5)中のR11で表される電子吸引性基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、パーフルオロアルキル基及びパークロロアルキル基等を挙げることができ、なかでもニトロ基が好ましい。
前記一般式(4)で表される(c)化合物の具体例としては、γ−ベンジル−L−グルタミン酸N−カルボン酸無水物、β−ベンジル−L−アスパラギン酸N−カルボン酸無水物、L−ロイシンN−カルボン酸無水物、フェニルアラニンN−カルボン酸無水物、L−プロリンN−カルボン酸無水物、O−ベンジル−L−チロシンN−カルボン酸無水物、γ−ベンジル−L−グルタミン酸N−カルボン酸無水物、β−ベンジル−L−アスパラギン酸N−カルボン酸無水物、L−ロイシンN−カルボン酸無水物、L−フェニルアラニンN−カルボン酸無水物、L−プロリンN−カルボン酸無水物、O−ベンジル−L−チロシンN−カルボン酸無水物等を挙げることができる。なかでも、γ−ベンジル−L−グルタミン酸N−カルボン酸無水物(BLG−NCA)、β−ベンジル−L−アスパラギン酸N−カルボン酸無水物、O−ベンジル−L−チロシンN−カルボン酸無水物、γ−ベンジル−L−グルタミン酸N−カルボン酸無水物、β−ベンジル−L−アスパラギン酸N−カルボン酸無水物、O−ベンジル−L−チロシンN−カルボン酸無水物が好ましい。
前記一般式(5)で表される(c)化合物の具体例としては、N−(4−ニトロフェノキシカルボニル)−γ−ベンジル−L−グルタメート、N−(フェノキシカルボニル)−γ−ベンジル−L−グルタメート、N−(フェノキシカルボニル)−β−ベンジル−L−アスパルテート、N−(フェノキシカルボニル)−L−ロイシン、N−(フェノキシカルボニル)−L−フェニルアラニン、N−(フェノキシカルボニル)−L−プロリン、N−(フェノキシカルボニル)−O−ベンジル−L−チロシン等を挙げることができる。なかでも、N−(4−ニトロフェノキシカルボニル)−γ−ベンジル−L−グルタメート(Np−BLG)、N−(フェノキシカルボニル)−γ−ベンジル−L−グルタメート、N−(フェノキシカルボニル)−β−ベンジル−L−アスパルテート、N−(フェノキシカルボニル)−O−ベンジル−L−チロシンが好ましい。
前記一般式(6)で表される(c)化合物の具体例としては、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−γ−ベンジル−L−グルタメート、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−β−ベンジル−L−アスパルテート、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−L−ロイシン、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−L−フェニルアラニン、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−L−プロリン、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−O−ベンジル−L−チロシン等を挙げることができる。なかでも、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−γ−ベンジル−L−グルタメート、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−β−ベンジル−L−アスパルテート、N−(スクシンイミジロキシカルボニル)−O−ベンジル−L−チロシンが好ましい。
アミノ基含有共役ジエン重合体と(c)化合物との共重合反応は、適当な溶媒の存在下で行えばよい。溶媒の具体例としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル等のニトリル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒;テトラヒドロフラン、シクロペンタンモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒等を挙げることができる。
アミノ基含有共役ジエン重合体と(c)化合物の共重合反応の反応条件は特に限定されず、通常、−20〜120℃、好ましくは0〜80℃の温度条件下、1〜100時間、好ましくは5〜20時間反応させればよい。
上述の共重合反応によって得られるA−B−A型のブロック共重合体の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、通常、5,000〜150,000、好ましくは10,000〜50,000である。また、分子量分布(Mw/Mn)は、通常、Mw/Mn=1.0〜3.0、好ましくはMw/Mn=1.0〜1.6である。なお、ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、重合温度等によって調整することができる。また、ブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、原料と溶媒の量比を変化させたり、重合温度を段階的に変化させたりすることにより、容易に調整することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[1,4−結合含有率、1,2−結合含有率、3,4−結合含有率、数平均分子量(Mn)、及び変性率]:500MHz核磁気共鳴スペクトル分析装置(商品名「ECX−500」、日本電子社製)を使用し、乾燥したアミノ基含有共役ジエン重合体100mgを重クロロホルム0.75mlに溶解して得た測定用試料を分析することにより、1,4−結合含有率(%)、1,2−結合含有率(%)、3,4−結合含有率(%)、数平均分子量(Mn(g/mol))、及び1級アミノ基の導入率(変性率(%))を測定した。
なお、数平均分子量(Mn)は、(a)反応生成物の芳香族C−H結合に由来するシグナルと、ポリイソプレンの不飽和C−H結合に由来するシグナルとの積分比から算出した。また、変性剤Aを用いた場合(実施例1〜3及び比較例1)における1級アミノ基の導入率は、(a)反応生成物の芳香族C−H結合に由来するシグナルと、末端変性基上の芳香族C−H結合に由来するシグナルとの積分比から算出した。一方、変性剤B、変性剤C、及び変性剤Dを用いた場合(実施例4〜6)における1級アミノ基の導入率は、(a)反応生成物の芳香族C−H結合に由来するシグナルと、脱保護後の末端変性基上のSiに結合したメチル基に由来するシグナルとの積分比から算出した。更に、1,4−結合含有率、1,2−結合含有率、及び3,4−結合含有率は、ポリイソプレンの不飽和C−H結合に由来するシグナルと、それぞれの構造に帰属されるシグナルとの積分比から算出した。
[分子量分布(Mw/Mn)]:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)(カラム:商品名「HLC−8120」、東ソー・ファインケム社製)を使用し、40℃の温度条件下、テトラヒドロフランを溶媒として使用し、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定した。測定したMwとMnの値から、分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
[引張試験]:クロロホルム100部にブロック共重合体3部を溶解して得た溶液をガラス板上に流延した後、室温でクロロホルムを揮散させ、減圧下で十分に乾燥させることで、厚さ約30μmのフィルムを得た。得られたフィルムを用いてJIS K−7113−1981に準拠して引張試験を行い、引張強度(MPa)及び伸び(%)を測定した。
(参考例1)
脱水したシクロヘキサン/ヘプタン混合溶剤100mlに、1,3−ビス(ジフェニルエテニル)ベンゼン(DPEB)3.00gを溶解させた溶液を、内容積300mlのガラス製反応容器に入れた。乾燥窒素雰囲気下、sec−ブチルリチウム(s−BuLi)のシクロヘキサン溶液(1.3mol/l)18.5mlを添加し、50℃で3時間撹拌して重合開始剤溶液(1)を調製した。
(比較参考例1)
DPEBに代えて、1,3−ジイソプロペニルベンゼン(DIPB)1.68gを用いたこと以外は、前述の参考例1の場合と同様にして重合開始剤溶液(2)を調製した。
(実施例1)
内容積500mlの耐圧ガラス製反応容器に、脱水したシクロヘキサン/ヘプタン混合溶剤323ml、及びテトラヒドロフラン9.12mlを反応液として入れ、乾燥窒素雰囲気下、前述の参考例1で調製した重合開始剤溶液(1)を数滴添加した。反応液が黄色になることを確認した後、重合開始剤溶液(1)13.8ml、及び脱水したイソプレン36.0gを更に添加し、50℃で30分振とうして重合反応を行った。変性剤として、N−(トリメチルシリル)ベンズアルジミン0.49gを反応液に添加した後、75℃以上で3時間振とうして変性反応を行った。次いで、メタノール2mlを添加して変性反応を終了させた。反応終了後の上澄み液を回収して濃縮した後、シクロヘキサン50mlとメタノール200mlを用いた再沈殿操作を3回繰り返した。次いで、シクロヘキサン100mlとメタノール100mlの混合溶媒中、濃塩酸2.2gを用いてpHを1とし、室温下で3時間撹拌した後、水酸化ナトリウム水溶液(4.0mol/l)5.8gを用いて中和し、メタノール500mlを用いて重合体を沈殿させた。シクロヘキサン50mlとメタノール200mlを用いた再沈殿操作を5回繰り返した後、減圧下で溶剤を留去した。真空下、60℃で十分に乾燥することで、その両末端に1級アミノ基を有するポリイソプレン(アミノ基含有ポリイソプレン)28.7gを得た。得られたアミノ基含有ポリイソプレンのMw/Mnは1.22、Mnは37000、イソプレン単位の数は534個、及び変性率は91%であった。また、イソプレン単位どうしの全ての結合中、1,4−結合含有率は32%、1,2−結合含有率は7%、及び3,4−結合含有率は61%であった。
(実施例2)
シクロヘキサン/ヘプタン混合溶剤を285ml、重合開始剤溶液(1)を51.7ml、及びN−(トリメチルシリル)ベンズアルジミンを2.0g用いたこと以外は、前述の実施例1の場合と同様にして29.2gのアミノ基含有ポリイソプレンを得た。得られたアミノ基含有ポリイソプレンの各種物性値の測定結果を表1に示す。
(比較例1)
重合開始剤溶液(1)に代えて、前述の比較参考例1で調製した重合開始剤溶液(2)を用いたこと以外は、前述の実施例1の場合と同様にして32.5gのアミノ基含有ポリイソプレンを得た。得られたアミノ基含有ポリイソプレンの各種物性値の測定結果を表1に示す。なお、得られたアミノ基含有ポリイソプレンについてゲルパーミエーションクロマトグラフィ分析を行ったところ、2量体、及び3量体と思われるピークを確認することができた。
(実施例3)
イソプレンに代えてブタジエン36.0gを用いたこと、並びにシクロヘキサン/ヘプタン混合溶剤を318ml、重合開始剤溶液(1)を19.3ml、及びN−(トリメチルシリル)ベンズアルジミンを0.75g用いたこと以外は、前述の実施例1の場合と同様にして30.8gのアミノ基含有ポリブタジエンを得た。得られたアミノ基含有ポリブタジエンの各種物性値の測定結果を表1に示す。
(実施例4)
N−(トリメチルシリル)ベンズアルジミンに代えて、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン1.23gを用いたこと以外は、前述の実施例3の場合と同様にして30.8gのアミノ基含有ポリブタジエンを得た。得られたアミノ基含有ポリブタジエンの各種物性値の測定結果を表1に示す。
(実施例5)
N−(トリメチルシリル)ベンズアルジミンに代えて、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルジメチルクロロシラン1.25gを用いたこと以外は、前述の実施例3の場合と同様にして29.3gのアミノ基含有ポリブタジエンを得た。得られたアミノ基含有ポリブタジエンの各種物性値の測定結果を表1に示す。
(実施例6)
N−(トリメチルシリル)ベンズアルジミンに代えて、3−(2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンチル)プロピルジメチルメトキシシラン1.25gを用いたこと以外は、前述の実施例3の場合と同様にして29.5gのアミノ基含有ポリブタジエンを得た。得られたアミノ基含有ポリブタジエンの各種物性値の測定結果を表1に示す。
Figure 2009132870
なお、表1における「変性剤」の略号(A〜D)に対応する化学名を表2に示す。
Figure 2009132870
(実施例7)
ジクロロメタン40g中に、実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレン3700mg(0.1mmol)、及びL−グルタミン酸−γ−ベンジルのN−カルボキシアミノ酸無水物(BLG−NCA)2630mg(10mmol)を添加し、25℃で8時間重合した。反応溶液をメタノール1L中に投入して生成した沈殿を、室温、減圧下で十分に乾燥させて乾燥物を得た。得られた乾燥物をジクロロメタンに溶解して得た溶液をヘキサン1L中に投入して再沈殿処理を行い、室温、減圧下で十分に乾燥させて3.7gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度は11.0MPa、及び伸びは512%であった。
(実施例8)
実施例7で得たブロック共重合体3.7gに、酸化防止剤(2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)を14.8mg添加してブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表3に示す。
(実施例9)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例2で得たアミノ基含有ポリイソプレンを920mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例7の場合と同様にして2.0gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表3に示す。
(比較例2)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、比較例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンを4500mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例7の場合と同様にして4.0gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表3に示す。
(実施例10)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例3で得たアミノ基含有ポリブタジエンを2400mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例7の場合と同様にして2.9gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表3に示す。
(実施例11)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例4で得たアミノ基含有ポリブタジエンを2200mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例7の場合と同様にして2.7gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表3に示す。
(実施例12)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例5で得たアミノ基含有ポリブタジエンを2500mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例7の場合と同様にして2.9gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表3に示す。
(実施例13)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例6で得たアミノ基含有ポリブタジエンを2200mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例7の場合と同様にして2.8gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表3に示す。
Figure 2009132870
(実施例14)
ジクロロメタン40g中に、実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレン3700mg(0.1mmol)、及びN−(4−ニトロフェノキシカルボニル)−L−グルタミン酸−γ−ベンジル(Np−BLG)4025mg(10mmol)を添加し、25℃で8時間重合した。反応溶液をメタノール1L中に投入して生成した沈殿を、室温、減圧下で十分に乾燥させて乾燥物を得た。得られた乾燥物をジクロロメタンに溶解して得た溶液をヘキサン1L中に投入して再沈殿処理を行い、室温、減圧下で十分に乾燥させて3.6gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度は10.5MPa、及び伸びは509%であった。
(実施例15)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例2で得たアミノ基含有ポリイソプレンを920mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例14の場合と同様にして2.0gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表4に示す。
(比較例3)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、比較例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンを4500mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例13の場合と同様にして4.1gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表4に示す。
(実施例16)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例3で得たアミノ基含有ポリブタジエンを2400mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例14の場合と同様にして2.9gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表4に示す。
(実施例17)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例4で得たアミノ基含有ポリブタジエンを2200mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例14の場合と同様にして2.8gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表4に示す。
(実施例18)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例5で得たアミノ基含有ポリブタジエンを2500mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例14の場合と同様にして2.9gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表4に示す。
(実施例19)
実施例1で得たアミノ基含有ポリイソプレンに代えて、実施例6で得たアミノ基含有ポリブタジエンを2200mg(0.1mmol)用いたこと以外は、前述の実施例14の場合と同様にして2.8gのブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体の引張強度及び伸びの測定結果を表4に示す。
Figure 2009132870
本発明のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法によって製造されるアミノ基含有共役ジエン重合体を用いれば、医療材料等に使用可能な、アミノ酸ブロック(A)と共役ジエンブロック(B)とを有するA−B−A型のブロック共重合体を高収率で製造することができる。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物と、一般式:RLi(Rは、炭素数1〜16のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を示す)で表される化合物の(a)反応生成物の存在下で共役ジエン化合物を重合させて、共役ジエン重合体を得る工程、及び
    得られた前記共役ジエン重合体と、下記一般式(2)又は(3)で表される(b)化合物を反応させる工程、
    を有するアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法。
    Figure 2009132870
    (前記一般式(1)中、Rは、水素原子、又は炭素数1〜16のアルキル基を示す)
    Figure 2009132870
    (前記一般式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示し、Rは、水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示す)
    Figure 2009132870
    (前記一般式(3)中、R及びRは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、又はオルガノシロキシ基を示し、Xは、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜20のアリロキシル基、又はハロゲン原子を示す。Rは、メチレン基、炭素数2〜20のアルキレン基、又は炭素数2〜20のアルキリデン基を示す。R及びRは、別個独立した基であっても、相互に結合して環状構造を形成していてもよく、両者が相互に結合していない場合には、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基を示す。RとRが相互に結合して環状構造を形成する場合には、この環状構造は、RとRが結合する窒素原子、2個の珪素原子、及び1〜10個の炭素原子で構成される)
  2. 前記共役ジエン化合物が、イソプレン、又はブタジエンである請求項1に記載のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のアミノ基含有共役ジエン重合体の製造方法によって製造されたアミノ基含有共役ジエン重合体と、
    下記一般式(4)〜(6)のいずれかで表される(c)化合物を共重合させて、
    アミノ酸ブロック(A)及び共役ジエンブロック(B)を有するA−B−A型のブロック共重合体を得ることを含むブロック共重合体の製造方法。
    Figure 2009132870
    Figure 2009132870
    Figure 2009132870
    (前記一般式(4)〜(6)中、R10は、水素原子又は炭素数1以上の有機基を示す。また、前記一般式(5)中、R11は、水素原子又は電子吸引性基を示し、nは、1〜5の整数を示す。なお、nが2以上の整数である場合には、複数のR11は、相互に同一であっても異なっていてもよい)
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