JP2009131145A - 円環型圧電超音波共振器及びそれを用いた圧電超音波回転モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、円環型であり、印加される交流電界の波長の1/4の長さ毎に区画される圧電セラミックを備え、前記圧電セラミックは2つの区画からなる分極単位毎に交互に反対極性に分極され、前記各区画には正弦波交流電界及びそれと位相差を有する正弦波交流電界が交互に印加される。また、前記圧電セラミックの区画の個数は4の整数倍であり、前記圧電セラミックの各区画に印加される正弦波交流電界は隣接した区画に対して90°の位相差を有する。
【選択図】図2
Description
更に、円環型圧電超音波共振器は、前記圧電セラミックの各区画に印加される正弦波交流電界は隣接した区画に対して90°の位相差を有することを特徴とする。
より好ましくは、円環型圧電超音波共振器は、前記圧電セラミックには、前記分極単位の最初の区画には外側に第1電極が形成され、前記分極単位の2番目の区画には内側に第2電極が形成され、前記第1電極及び第2電極は区画に交互に1つずつ接続され、前記第1電極に印加される正弦波交流電界が前記第2電極に印加される正弦波交流電界に比べて90°遅い位相差を有する場合、前記圧電セラミックが時計方向に進行波を生成し、前記第1電極に印加される正弦波交流電界が前記第2電極に印加される正弦波交流電界に比べて90°速い位相差を有する場合、前記圧電セラミックが反時計方向に進行波を生成することを特徴とする。
また、圧電超音波回転モータは、前記固定子は、前記共振器と接触するベース部と、前記ベース部から前記回転子側に突出した突起とからなり、前記突起が前記摩擦リングと接触した状態で変形して摩擦リングに摩擦力を提供することを特徴とする。
更に、圧電超音波回転モータは、前記回転子を固定子側に加圧する板バネを更に備えることを特徴とする。
図2(a),(b)はそれぞれ、本発明の一実施形態による円環型圧電超音波共振器を示す平面図および断面図である。本発明による円環型圧電超音波共振器(以下、共振器ともいう)101は、図示のように、固定子102と圧着され、共振器101の振動が固定子102にそのまま伝達される。共振器101の進行波は固定子102にも進行波を形成し、このような波動は摩擦力に変換されて回転子(図示せず)を回転させる。円環型圧電超音波共振器101は、印加される電界の1/4波長の長さ毎に区画された圧電セラミックを含み、区画110は2つずつ交互に分極される。圧電超音波共振器101の周囲長さは波長の整数倍であり、従って、圧電セラミックの円周長さは印加される電界の波長の整数倍である。区画110の外側には第1電極120が備えられて正弦波交流電界が印加され、隣接した区画110には内側に第2電極130が備えられて第1電極で印加される電界に対して90°遅い位相差を有する正弦波の交流電界が印加される。本実施形態において、2つの区画110が交互に分極される。図2(a),(b)において、(+)又は(−)はセラミックの垂直方向に分極された形態を示す。2つの隣接した区画が同じ方向に分極されると、その次の2つの隣接した区画はそれらと反対方向に分極される。一方、区画110の内側でA sin wtの交流電界が印加され、隣接した区画110には外側でA cos wtの交流電界が印加されるが、このような電界は各区画に交互に印加される。即ち、1つの区画に正弦波交流電流が印加されると、隣接した区画には90°速い位相差又は90°遅い位相差を有する交流電流が印加される。結果的に、(−)分極とsin波動、(+)分極とcos波動、(+)分極とsin波動、(−)分極とcos波動が連続的に対応する。
ξ1(x、t) = Aejwtcoskx (式1)
ξ2(x、t) = Aejwt+π/2cosk(x+λ/4) (式2)
ξ3(x、t) = Aejwt+πcosk(x+λ/2) (式3)
ξ3(x、t) = Aejwt+3π/2cosk(x+3λ/4) (式4)
ここで、Aは振幅、tは時間、wは角周波数、k(=w/c)は波数(wave number)、cは波動の進行速度であり、λは波長を示す。
通常、圧電セラミック共振器は金属などからなる弾性体基板の表面にセラミック圧電物質が積層されて形成されるが、このような構造は公知となっているので、詳細な説明は省略する。
図4(a)〜(d)は、図2(a),(b)の円環型圧電超音波共振器の変形を時間によって示す斜視図であり、図5(a)〜(d)は、図2(a),(b)の円環型圧電超音波共振器の第1電極に印加される正弦波交流電界が第2電極に印加される正弦波交流電極より90°速い位相差を有する場合の円環型圧電共振器の変形を時間によって示す斜視図である。
電界が印加されると、円環型圧電超音波共振器が変形する。印加される電界が一定周期の正弦波の形態であるため、変形も一定周期を有する振動変形である。前述したように、振動は進行波である。
図5(a)〜(d)は、逆に、分極単位の最初の区画にA sin wtの交流電界が印加され、2番目の区画にA cos wtの交流電界が印加される場合を示している。このような場合、反時計方向に波動が伝達される。即ち、電界の調節により回転方向を変化させることができ、効果的に回転方向を制御できる。
円環型圧電超音波共振器の区画は何れも同じ間隔を有するため、製造が容易である。また、ダミー部がないため、全ての区画が振動して出力が大きく増加するという長所がある。
図6は、本発明による円環型圧電超音波共振器を用いた圧電超音波回転モータを示す断面図であり、図7A及び図7Bは、本発明による円環型圧電超音波共振器を用いて回転子を回転させる過程を示す断面図である。
図6、図7A、図7Bに示すように、モータの回転モジュールは、円環型圧電超音波共振器101と、これに接触する固定子102と、円板型の回転子104と、回転子104に回転力を提供するために、回転子104に結合され、固定子102と接触して摩擦力の提供を受ける摩擦リング103と、回転子104を固定子102側に加圧する板バネ105と、回転軸106とを備える。固定子102は、円環型圧電超音波共振器101と接触するベース部102aと、ベース部102aから回転子104側に突出した突起102bとからなり、突起102bが摩擦リング103と接触した状態で変形して摩擦リング103に摩擦力を提供する。
図7A及び図7Bに示すように、突起102bは進行する波動に応じて円板形状の回転子104に摩擦力を提供する。回転子104は、板バネ105により荷重Pで加圧されて圧迫される。図7Aは初期状態を示すものであり、図7Bは円環型圧電超音波共振器の変形によって固定子102が変形し、それによって回転子104が移動することを示すものである。固定子は回転せずに、振動により変形して進行波を生成する。固定子102の変形によって突起102bが上側部へ移動すれば、回転子104は一定圧力Pで圧迫されるため、突起102bが回転方向に変形し、摩擦リング103に回転方向に摩擦力を提供する。
摩擦リング103と、これに結合されている回転子104は突起102bの変形により押されて回転方向に変位が生じる。従って、回転子104が回転する。このような回転モータは従来技術による回転モータに比べて出力が高いほか、トルクが強く、精密に制御され得る。
102 固定子
103 摩擦リング
104 回転子
105 板バネ
106 回転軸
107 ハウジング
108 ベアリング
109 電線
110 区画
120 第1電極
130 第2電極
Claims (8)
- 円環型であり、印加される交流電界の波長の1/4の長さ毎に区画される圧電セラミックを備え、
前記圧電セラミックは2つの区画からなる分極単位毎に交互に反対極性に分極され、
前記各区画には正弦波交流電界及びそれと位相差を有する正弦波交流電界が交互に印加されることを特徴とする円環型圧電超音波共振器。 - 前記圧電セラミックの区画の個数は4の整数倍であることを特徴とする請求項1に記載の円環型圧電超音波共振器。
- 前記圧電セラミックの各区画に印加される正弦波交流電界は隣接した区画に対して90°の位相差を有することを特徴とする請求項1に記載の円環型圧電超音波共振器。
- 前記圧電セラミックには、前記分極単位の最初の区画には外側に第1電極が形成され、前記分極単位の2番目の区画には内側に第2電極が形成され、前記第1電極及び第2電極は区画に交互に1つずつ接続され、
前記第1電極に印加される正弦波交流電界が前記第2電極に印加される正弦波交流電界に比べて90°遅い位相差を有する場合、前記圧電セラミックが時計方向に進行波を生成し、前記第1電極に印加される正弦波交流電界が前記第2電極に印加される正弦波交流電界に比べて90°速い位相差を有する場合、前記圧電セラミックが反時計方向に進行波を生成することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の円環型圧電超音波共振器。 - 円環型であり、印加される交流電界の波長の1/4の長さ毎に4の整数倍の個数に区画される円環型圧電超音波共振器と、
前記円環型圧電超音波共振器に接触して該円環型圧電超音波共振器の振動が伝達される固定子と、
前記固定子の振動により発生する摩擦力により回転する回転子と、
前記回転子の中心に付着されている回転軸と、
前記円環型圧電超音波共振器、前記固定子及び前記回転子を収容し、前記回転軸が外部に突出し得るように収容するハウジングとを備え、
前記円環型圧電超音波共振器は2つの区画からなる分極単位毎に交互に分極され、
前記各区画には正弦波交流電界及びそれと90°の位相差を有する正弦波交流電界が交互に印加されることを特徴とする圧電超音波回転モータ。 - 前記回転子の下部には固定子と直接摩擦する摩擦リングが結合されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電超音波回転モータ。
- 前記固定子は、前記円環型圧電超音波共振器と接触するベース部と、前記ベース部から前記回転子側に突出した突起とからなり、
前記突起が前記摩擦リングと接触した状態で変形して摩擦リングに摩擦力を提供することを特徴とする請求項6に記載の圧電超音波回転モータ。 - 前記回転子を固定子側に加圧する板バネを更に備えることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の圧電超音波回転モータ。
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