JP2002369559A - 振動波モータ - Google Patents

振動波モータ

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JP2002369559A JP2001177358A JP2001177358A JP2002369559A JP 2002369559 A JP2002369559 A JP 2002369559A JP 2001177358 A JP2001177358 A JP 2001177358A JP 2001177358 A JP2001177358 A JP 2001177358A JP 2002369559 A JP2002369559 A JP 2002369559A
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Takuji Okamoto
卓治 岡本
Eiichi Yanagi
栄一 柳
Hirokazu Hashizume
博和 橋爪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異音の発生がなく、高回転数が得られ、エネ
ルギー効率がよく、寿命が長い振動波モータを提供す
る。 【解決手段】 弾性体1及び弾性体1に接合された電気
−機械エネルギー変換素子(圧電素子)2から成る振動
体と、該振動体の駆動面に接触される回転体とを備え、
電気−機械エネルギー変換素子2に複数の交番信号を印
加することにより振動体の駆動面に振動波を励振し、回
転体を回転させる振動波モータにおいて、前記電気−機
械エネルギー変換素子(圧電素子)2は、円盤形状をな
すとともに、該円盤の軸方向に分極した複数の素子の集
合体であり、該複数の素子が、半径の異なる2つの同心
円の周上に、素子毎に分極方向を反転しながら配列され
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動波モータに関
し、特に、振動体に接合された電気−機械エネルギー変
換素子に複数の交番信号を印加することにより、該振動
体の駆動面に振動波を励振し、振動体に接触する回転体
を回転させる振動波モータに関する。
【0002】とくに、電気−機械エネルギー変換素子の
素子構造に関するものである。
【0003】
【従来の技術】電気−機械エネルギー変換素子を用いた
振動波モータが、特公平1−17354号公報等で知ら
れている。その構造は、例えば円環型の弾性体に電気−
機械エネルギー変換素子としての圧電素子を接着した振
動体と、弾性体に加圧接触する回転体と、モータ中心に
配置され回転体に連結された回転軸(出力軸)と、振動
体を保持する部材(ケースとハウジングで構成される)
とから成る。そして、圧電素子に駆動用の周波信号を印
加することにより、例えば曲げ振動の合成による進行波
としての駆動波が弾性体に形成され、弾性体が振動す
る。これによって、弾性体の駆動面に加圧接触している
回転体が摩擦駆動されて回転し、その回転力が回転軸に
伝達されるようになっている。
【0004】圧電素子は、特開平11−187677号
公報等によって示されるように、回転体の回転面に垂直
な方向に分極した素子の集合体であり、各素子が素子毎
に分極方向を反転しながら、上記回転面に平行な面上に
配列されている。圧電素子の両面には電極が設けられ、
一方の面の電極は接地用であり、他方の面の電極は電気
エネルギーの入力用である。これらの電極に交番電圧を
印加すると、各素子が定在性の振動を行うが、各素子を
2つのグループに分け、それぞれに、位相をずらした2
つ交番電圧を印加すると、位相のずれた2つの定在性振
動が合成されて、圧電素子に進行性の振動が発生する。
【0005】図11は、従来の圧電素子における各素子
の分極状態を示す図である。
【0006】図の左側の2対の素子グループと、右側の
2対の素子グループとには、位相の異なる交番電圧がそ
れぞれ印加される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示すような圧電素子を備えた従来の振動波モータでは
以下のような問題があった。
【0008】すなわち、図11の左側の2対の素子グル
ープと、右側の2対の素子グループとの位置関係によっ
ては、進行性振動波が周方向において不均等になる可能
性があり、この場合、弾性体の駆動面において局所ごと
に、回転体を送る量や送る力にむらが発生する。
【0009】図12は、従来の不均等な進行性振動波を
示す図である。横軸は圧電素子の周方向の距離を表す。
【0010】図12(A)は、一点鎖線の左側に、図1
1の左側の2対の素子グループにおける定在性振動を示
し、一点鎖線の右側に、図11の右側の2対の素子グル
ープにおける定在性振動を示す。このような定在性振動
を合成して得られる進行性振動波を図12(C)に示
す。図12(C)に示すように、進行性振動波が圧電素
子の周方向において不均等になり、この結果、図12
(B)に示すように、弾性体の駆動面において局所ごと
に、回転体を送る量や送る力にむらが発生する。そのた
め、駆動面と回転体との間に『すべり』が発生し、進行
性振動波エネルギーを効率よく、振動体から回転体に伝
えることができない。こうしたことが原因となって、 ・振動波モータから異音が発生する、 ・振動波モータの回転数が上がらない、 ・振動波モータの効率が下がる、 ・振動体に貼付されている摺動材の摩耗が加速され、振
動波モータの寿命を著しく低下させる 等の問題があった。
【0011】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、異音の発生がなく、高回転数が得ら
れ、エネルギー効率がよく、寿命が長い振動波モータを
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、弾性体及び該弾性体
に接合された電気−機械エネルギー変換素子から成る振
動体と、該振動体の駆動面に接触される回転体とを備
え、前記電気−機械エネルギー変換素子に複数の交番信
号を印加することにより前記振動体の駆動面に振動波を
励振し、前記回転体を回転させる振動波モータにおい
て、前記電気−機械エネルギー変換素子は、円盤形状を
なすとともに、該円盤の軸方向に分極した複数の素子の
集合体であり、該複数の素子が、半径の異なる2つの同
心円の周上に、素子毎に分極方向を反転しながら配列さ
れることを特徴とする振動波モータが提供される。
【0013】また、請求項2記載の発明によれば、前記
複数の素子を複数の素子群に分割し、該分割された各素
子群に、位相の異なる交番信号をそれぞれ印加する印加
手段を有することを特徴とする。
【0014】また、請求項3記載の発明によれば、前記
複数の素子群は第1及び第2の素子群から成り、前記第
1の素子群は、前記円盤を半分に分割した場合の一方側
の外周上及び他方側の内周上に位置し、前記第2の素子
群は、前記一方側の内周上及び前記他方側の外周上に位
置することを特徴とする。
【0015】また、請求項4記載の発明によれば、前記
複数の素子群は第1及び第2の素子群から成り、前記第
1の素子群は、前記円盤の外周上に位置し、前記第2の
素子群は、前記円盤の内周上に位置することを特徴とす
る。
【0016】また、請求項5記載の発明によれば、前記
円盤の端面上における各素子の周方向の大きさは、前記
振動体が発生する定在性振動の波長の1/2であり、か
つ、外周上の素子と内周上の素子とが前記定在性振動の
波長の1/4だけ周方向にずれていることを特徴とす
る。
【0017】さらに、請求項6記載の発明によれば、前
記円盤の端面上における各素子の面積が互いに略同一で
あることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0019】(第1の実施の形態)図1は、本発明に係
る振動波モータの第1の実施の形態の構成を示す断面図
である。
【0020】図中、4は振動体であり、弾性体1と、圧
電素子2と、摺動材3とから構成される。弾性体1の一
方の面に、電気−機械エネルギー変換素子としての圧電
素子2が接着され、他方の面に、摺動材3が接着され
る。圧電素子2はその両面に電極を備え、一方の面の電
極は接地(グランド)用として、他方の面の電極は電気
エネルギーの入力用として用いられる。
【0021】この振動体4の摺動材3に対して回転体6
が接触し、加圧機構18によって加圧される。加圧機構
18は加圧バネ8とバネ受け9とから成り、バネ受け9
は回転軸12に固定され、回転体6及び加圧バネ8は、
バネ受け9を介して回転軸12と一体に回転する。
【0022】ハウジング5及びケース10が振動波モー
タを覆い、ハウジング5に軸受け11aが装着されると
ともに、ケース10に軸受け11bが装着される。軸受
け11a,11bによって回転軸12が回転自在に支持
される。
【0023】図2は、弾性体1及び圧電素子2を示す斜
視図である。
【0024】圧電素子2は、回転体6の回転面に垂直な
方向に分極した多数の素子から成る集合体として構成さ
れるが、詳しくは図3を参照して説明する。
【0025】図3は、第1の実施の形態における圧電素
子2の構成を示す平面図である。
【0026】圧電素子2は、陽分極(+)と陰分極
(−)とに分極した各素子が、素子毎に分極方向を反転
しながら、回転体6の回転面に平行な面上に配列されて
いる。さらに各素子は、半径の異なる2つの同心円の周
上に配列される。そして第1の素子群が、左側外周の素
子201〜206と右側内周の素子207〜212とで
構成され、また第2の素子群が、右側外周の素子301
〜306と左側内周の素子307〜312とで構成され
る。第1の素子群には、図4に示す電極膜22aから位
相φ=0°の交番電圧が印加され、第2の素子群には、
図4に示す電極膜22bから位相φ=90°の上記交番
電圧と同一波長、同一振幅の交番電圧が印加される。こ
れらの交番電圧の印加により、第1及び第2の素子群で
はそれぞれ、5サイクル分の定在性振動が発生する。
【0027】図4は、圧電素子2に設けられる交番電圧
印加用の2つの電極膜22a,22bを示す図である。
これらの電極膜22a,22bは、スクリーン印刷、蒸
着などの製造方法によって圧電素子2に設けられる。
【0028】図5は、圧電素子2における各素子の大き
さ及び位置関係を示す図である。
【0029】各素子は周方向において、上記定在性振動
の波長の1/2の大きさを持つとともに、外周と内周と
において、1/4波長だけ周方向にずれて配置される。
なお、図5の表示面における各素子の面積が、外周上の
素子と内周上の素子とで略同一となるように、素子の放
射(半径)方向の幅が設定される。すなわち、内周上の
素子の放射(半径)方向の幅を、外周上の素子の放射
(半径)方向の幅よりも太くする。これにより、内外周
における曲げ力の違いを分散できる。
【0030】この各素子の面積の同一について、図3を
参照して更に説明するならば、素子202〜205,2
08〜211,302〜305,308〜311の図3
の表示面における各面積を互いに同一にするとともに、
素子201と素子212との合計面積、素子206と素
子207との合計面積、素子301と素子312との合
計面積、素子306と素子307との合計面積を、上記
各面積を同一にする。
【0031】図6は、圧電素子2の第1及び第2の素子
群に発生する各定在性振動と、それらの合成振動とを示
す波形図である。横軸は圧電素子2の周方向の距離を表
す。
【0032】図6(C)は第1の素子群に発生する定在
性振動を示し、図6(D)は第2の素子群に発生する定
在性振動を示す。前述のように、圧電素子2の第1及び
第2の素子群には、位相差90°の同一波長、同一振幅
の交番電圧がそれぞれ印加され、また圧電素子2が、図
3に示すように配列された素子群から構成されるので、
これらの定在性振動を合成すると、図6(B)のような
進行性振動波が得られる。この進行性振動波は圧電素子
2の周方向において均等になり、この結果、図6(A)
に示すように、回転体6を送る量や送る力が、弾性体1
の駆動面上のいずれの位置でも同じとなる。そのため、
駆動面と回転体6との間に、従来のように『すべり』が
発生することなく、進行性振動波エネルギーを効率よ
く、弾性体1から回転体6に伝えることができる。した
がって、異音の発生がなく、高回転数が得られ、エネル
ギー効率がよく、寿命が長い振動波モータを提供するこ
とが可能となる。
【0033】なお、上記第1の実施の形態においては、
圧電素子2に第1及び第2の素子群を設定したが、3つ
以上の素子群を設定し、それらに互いに異なる位相の交
番電圧を印加するようにしてもよい。その場合、図3に
示す圧電素子2において、各素子群が同じ素子数から成
り、かつ同じ分割角度分の素子配列から成るようにす
る。
【0034】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を説明する。
【0035】第2の実施の形態の構成は、基本的に第1
の実施の形態の構成と同じであるので、第2の実施の形
態の説明においては、第1の実施の形態の構成を流用す
る。
【0036】第2の実施の形態では、圧電素子を構成す
る各素子の配置が、第1の実施の形態と異なる。
【0037】図7は、第2の実施の形態における圧電素
子の構成を示す平面図である。
【0038】第2の実施の形態でも、圧電素子は、陽分
極(+)と陰分極(−)とに分極した各素子が、素子毎
に分極方向を反転しながら、回転体6の回転面に平行な
面上に配列されている。さらに各素子は、半径の異なる
2つの同心円の周上に配列される。ただし第2の実施の
形態では、第1の素子群が、図7に示す外周の各素子で
構成され、第2の素子群が内周の各素子で構成される。
【0039】また、各素子は周方向において、上記定在
性振動の波長の1/2の大きさを持つとともに、外周と
内周とにおいて、1/4波長だけずれて配置される。さ
らに、図5の表示面における各素子の面積が、外周上の
素子と内周上の素子とで同一となるように、素子の放射
(半径)方向の幅が設定される。
【0040】そして、第1及び第2の素子群に、位相が
90°異なる同一波長、同一振幅の交番電圧がそれぞれ
印加される。
【0041】かくして、第2の実施の形態においても、
定在性振動の合成の結果得られる進行性振動波は、圧電
素子の周方向において均等になり、図6(A)に示すよ
うに、回転体6を送る量や送る力が、弾性体1の駆動面
上のいずれの位置でも同じとなる。そのため、駆動面と
回転体6との間に、従来のように『すべり』が発生する
ことなく、進行性振動波エネルギーを効率よく、弾性体
1から回転体6に伝えることができる。したがって、異
音の発生がなく、高回転数が得られ、エネルギー効率が
よく、寿命が長い振動波モータを提供することが可能と
なる。
【0042】(第3の実施の形態)次に第3の実施の形
態を説明する。
【0043】第3の実施の形態の構成は、基本的に第1
の実施の形態の構成と同じであるので、第3の実施の形
態の説明においては、第1の実施の形態の構成を流用す
る。
【0044】第3の実施の形態では、圧電素子を構成す
る素子の数が全部で16であり、圧電素子の全素子数が
24である第1の実施の形態と、その点で異なっている
が、その他の構成においては、第1の実施の形態におけ
る圧電素子と同じである。
【0045】図8は、第3の実施の形態における圧電素
子の構成を示す平面図である。
【0046】圧電素子の各素子は、半径の異なる2つの
同心円の周上に配列される。第1の素子群が、左側外周
の素子400〜403と右側内周の素子404〜407
とで構成され、また第2の素子群が、右側外周の素子5
00〜503と左側内周の素子504〜507とで構成
される。第1及び第2の素子群には、位相が90°異な
る同一波長、同一振幅の交番電圧がそれぞれ印加され
る。この交番電圧の印加により、第3の実施の形態で
は、第1及び第2の素子群でそれぞれ、3サイクル分の
定在性振動が発生する。
【0047】また、圧電素子の各素子は周方向におい
て、定在性振動の波長の1/2の大きさを持つととも
に、外周と内周とにおいて、1/4波長だけずれて配置
される。さらに、図8の表示面における各素子の面積が
同一となるように、放射(半径)方向の素子の幅が設定
される。具体的には、素子401〜402,405〜4
06,501〜502,505〜506の図8の表示面
における各面積を互いに同一にするとともに、素子40
0と素子407との合計面積、素子403と素子404
との合計面積、素子500と素子507との合計面積、
素子503と素子504との合計面積を、上記各面積を
同一にする。
【0048】かくして、第3の実施の形態においても、
定在性振動の合成の結果得られる進行性振動波は、圧電
素子の周方向において均等になり、図6(A)に示すよ
うに、回転体6を送る量や送る力が、弾性体1の駆動面
のいずれの位置でも同じとなる。そのため、駆動面と回
転体6との間に、従来のように『すべり』が発生するこ
となく、進行性振動波エネルギーを効率よく、弾性体1
から回転体6に伝えることができる。したがって、異音
の発生がなく、高回転数が得られ、エネルギー効率がよ
く、寿命が長い振動波モータを提供することが可能とな
る。
【0049】第1及び第3の実施の形態によって、第1
及び第2の素子群にそれぞれ発生する定在性振動のサイ
クル数は、本発明の実施に何ら制限を加えないことが分
かる。
【0050】(第4の実施の形態)次に第4の実施の形
態を説明する。
【0051】第4の実施の形態の構成は、基本的に第1
の実施の形態の構成と同じであるので、第4の実施の形
態の説明においては、第1の実施の形態の構成を流用す
る。
【0052】第4の実施の形態では、圧電素子を構成す
る素子の数が全部で16であり、圧電素子の全素子数が
22である第1の実施の形態と、その点で異なっている
が、その他の構成においては、第1の実施の形態におけ
る圧電素子と同じである。
【0053】図9は、第4の実施の形態における圧電素
子の構成を示す平面図である。
【0054】圧電素子の各素子は、半径の異なる2つの
同心円の周上に配列される。第1の素子群が、上側外周
の素子600〜604と下側内周の素子610〜615
とで構成され、また第2の素子群が、下側外周の素子7
00〜705と上側内周の素子710〜714とで構成
される。第1及び第2の素子群には、位相が90°異な
る同一波長、同一振幅の交番電圧がそれぞれ印加され
る。この交番電圧の印加により、第4の実施の形態で
は、第1及び第2の素子群でそれぞれ、3サイクル分の
定在性振動が発生する。
【0055】また、圧電素子の各素子は周方向におい
て、定在性振動の波長の1/2の大きさを持つともに、
外周と内周とにおいて、1/4波長だけずれて配置され
る。さらに、図9の表示面における各素子の面積が同一
となるように、放射(半径)方向の素子の幅が設定され
る。また、電極面積が多く取れるように、素子群の内周
と外周との入れ替わる分割個所を、定在性振動の波長の
1/2の節となるところに配置する。これにより、スリ
ット数が減り、電極面積が多く取れる。
【0056】具体的には、図9の表示面において、定在
性振動の波長の1/2の節となる位置に相当する素子6
00と素子700の間、素子610と素子710の間、
素子604と素子705の間、素子615と素子714
の間で内周と外周とを入れ替え、且つ、素子600〜6
04、610〜615の各面積と素子700〜705、
710〜714の各面積とを互いに同一にする。
【0057】かくして、第4の実施の形態においても、
定在性振動の合成の結果得られる進行性振動波は、圧電
素子の周方向において均等になり、図6(A)に示すよ
うに、回転体6を送る量や送る力が、弾性体1の駆動面
のいずれの位置でも同じとなる。そのため、駆動面と回
転体6との間に、従来のように「すべり」が発生するこ
となく、進行性振動波エネルギーを効率よく、弾性体1
から回転体6に伝えることができる。したがって、異音
の発生がなく、高回転数が得られ、エネルギー効率がよ
く、寿命が長い振動波モータを提供することが可能とな
る。
【0058】第4の実施の形態で定在性振動のサイクル
数が3の場合を図10に示した。
【0059】なお、第1及び第2の素子群にそれぞれ発
生する定在性振動のサイクル数は、上記の各実施の形態
におけるサイクル数に限定されるものではない。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1記載の発明
によれば、電気−機械エネルギー変換素子が、円盤形状
をなすとともに、該円盤の軸方向に分極した複数の素子
の集合体であり、該複数の素子が、半径の異なる2つの
同心円の周上に、素子毎に分極方向を反転しながら配列
される。
【0061】これにより、振動体に均等な進行性振動を
発生させることができ、その結果、異音の発生がなく、
高回転数が得られ、エネルギー効率がよく、寿命が長い
振動波モータを提供することが可能となる。
【0062】また、請求項3記載の発明によれば、前記
複数の素子を複数の素子群に分割し、該分割された各素
子群に、位相の異なる交番信号をそれぞれ印加する印加
手段を有するとともに、前記複数の素子群は第1及び第
2の素子群から成り、前記第1の素子群は、前記円盤を
半分に分割した場合の一方側の外周上及び他方側の内周
上に位置し、前記第2の素子群は、前記一方側の内周上
及び前記他方側の外周上に位置する。
【0063】これにより、従来の製造技術のままで、円
盤の内外周における製造時の素子の分極量のばらつきに
起因する曲げ力の偏りや、素子形状のばらつきに起因す
る曲げ力の偏りを分散でき、より均等な進行性振動を発
生できる。
【0064】さらに、請求項6記載の発明によれば、前
記円盤の端面上における各素子の面積を互いに略同一に
する。
【0065】これにより、円盤の内外周における素子形
状のばらつきに起因する曲げ力の偏りを分散でき、より
均等な進行性振動を発生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動波モータの第1の実施の形態
の構成を示す断面図である。
【図2】弾性体及び圧電素子を示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態における圧電素子の構成を示
す平面図である。
【図4】圧電素子に設けられる交番電圧印加用の2つの
電極膜を示す図である。
【図5】圧電素子における各素子の大きさ及び位置関係
を示す図である。
【図6】圧電素子の第1及び第2の素子群に発生する各
定在性振動と、それらの合成振動とを示す波形図であ
る。
【図7】第2の実施の形態における圧電素子の構成を示
す平面図である。
【図8】第3の実施の形態における圧電素子の構成を示
す平面図である。
【図9】第4の実施の形態における圧電素子の構成を示
す平面図である。
【図10】図9に示す第4の実施の形態において定在性
振動のサイクル数が3の場合の圧電素子の構成を示す平
面図である。
【図11】従来の圧電素子における各素子の分極状態を
示す図である。
【図12】従来の不均等な進行性振動波を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 弾性体 2 圧電素子(電気−機械エネルギー変換素子) 3 摺動材 4 振動体 5 ハウジング 6 回転体 8 加圧ばね 9 ばね受け 10 ケース 11a 軸受け 11b 軸受け 12 回転軸 18 加圧機構 22a 電極膜 22b 電極膜 201〜212 素子 301〜312 素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 栄一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 橋爪 博和 東京都目黒区中根2丁目4番19号 キヤノ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 5H680 AA04 AA06 AA12 AA18 BB03 BB16 CC06 CC07 DD01 DD23 DD27 DD53 DD65 DD75 DD85 EE03 EE07 FF08 FF33 FF36 GG41

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体及び該弾性体に接合された電気−
    機械エネルギー変換素子から成る振動体と、該振動体の
    駆動面に接触される回転体とを備え、前記電気−機械エ
    ネルギー変換素子に複数の交番信号を印加することによ
    り前記振動体の駆動面に振動波を励振し、前記回転体を
    回転させる振動波モータにおいて、 前記電気−機械エネルギー変換素子は、円盤形状をなす
    とともに、該円盤の軸方向に分極した複数の素子の集合
    体であり、該複数の素子が、半径の異なる2つの同心円
    の周上に、素子毎に分極方向を反転しながら配列される
    ことを特徴とする振動波モータ。
  2. 【請求項2】 前記複数の素子を複数の素子群に分割
    し、該分割された各素子群に、位相の異なる交番信号を
    それぞれ印加する印加手段を有することを特徴とする請
    求項1記載の振動波モータ。
  3. 【請求項3】 前記複数の素子群は第1及び第2の素子
    群から成り、前記第1の素子群は、前記円盤を半分に分
    割した場合の一方側の外周上及び他方側の内周上に位置
    し、前記第2の素子群は、前記一方側の内周上及び前記
    他方側の外周上に位置することを特徴とする請求項2記
    載の振動波モータ。
  4. 【請求項4】 前記複数の素子群は第1及び第2の素子
    群から成り、前記第1の素子群は、前記円盤の外周上に
    位置し、前記第2の素子群は、前記円盤の内周上に位置
    することを特徴とする請求項2記載の振動波モータ。
  5. 【請求項5】 前記円盤の端面上における各素子の周方
    向の大きさは、前記振動体が発生する定在性振動の波長
    の1/2であり、かつ、外周上の素子と内周上の素子と
    が前記定在性振動の波長の1/4だけ周方向にずれてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
    記載の振動波モータ。
  6. 【請求項6】 前記円盤の端面上における各素子の面積
    が互いに略同一であることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5のいずれかに記載の振動波モータ。
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