JP2009129881A - 陰イオン交換膜型燃料電池用水性液体燃料および陰イオン交換膜型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、燃料として用いることにより、耐久性に優れ、高出力の得られる陰イオン交換膜型燃料電池とすることができる陰イオン交換膜型燃料電池用液体燃料および該燃料を用いた陰イオン交換膜型燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 陰イオン交換膜型燃料電池の燃料として、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物が溶解した陰イオン交換膜型燃料電池用水性液体燃料を用いる。
【化1】
(但し、一般式(1)において、R1〜R4は、それぞれ独立に水素、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であり、R1〜R4の少なくとも1つは低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であって、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基が2つ以上の時、該低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基はそれぞれ同一もしくは異なっていてもよい。)
【選択図】 なし
【解決手段】 陰イオン交換膜型燃料電池の燃料として、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物が溶解した陰イオン交換膜型燃料電池用水性液体燃料を用いる。
【化1】
(但し、一般式(1)において、R1〜R4は、それぞれ独立に水素、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であり、R1〜R4の少なくとも1つは低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であって、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基が2つ以上の時、該低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基はそれぞれ同一もしくは異なっていてもよい。)
【選択図】 なし
Description
本発明は、燃料電池用燃料、詳しくは陰イオン交換膜型燃料電池に好適な水性液体燃料に関する。
現在、外部から燃料及び酸化剤ガスを送り込み続けることによって連続的に電気エネルギーが得られる燃料電池が、その高効率と性能によって着目されている。燃料電池としては、アルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型などがある。比較的動作温度が低く、高出力が得られる燃料電池としては、アルカリ型燃料電池や固体高分子型燃料電池が知られている。
このなかで、アルカリ型燃料電池は、一般的に、多孔質電極構成材である金属又は炭素からなる負極および正極と、両極とを隔てる電解液として水酸化カリウムなどの水溶液で構成されるものであり、外部から負極(燃料極)へ燃料水素ガスが、正極(酸化剤ガス極)へ酸素がそれぞれ供給されるものであり、電解液として水酸化カリウムなどのアルカリ化合物の水溶液を用いることが知られている。
しかしながら、上記のようなアルカリ型燃料電池においては、電解液中に二酸化炭素が入ると下記式(1)で示されるように電解質と反応して炭酸イオンを生成し、更に炭酸イオンが高濃度化すると、電解質中のアルカリ金属との炭酸塩を形成して電極上に析出して電極反応が阻害されるという問題が生じる。
CO2 + 2KOH → CO3 2− + 2K+ + H2O
−−−→ K2CO3↓ (1)
従って、従来からアルカリ型燃料電池においては燃料ガスとして純粋な水素ガスが燃料極へ供給されることが必須であり、他方、酸化剤ガス極に置いても、純粋な酸素ガスや二酸化炭素を除去した空気を供給することが必要であり、燃料電池の設置と共に、水素や酸素の製造装置や精製装置、また、精製した水素や酸素を液体、気体状態で貯蔵する手段だけでなく、燃料および酸化剤ガスを管理・調整するための周辺機器等も必要となり、実質的に稼働可能な燃料電池システムではその大型化、複雑化の傾向は避けられない。
−−−→ K2CO3↓ (1)
従って、従来からアルカリ型燃料電池においては燃料ガスとして純粋な水素ガスが燃料極へ供給されることが必須であり、他方、酸化剤ガス極に置いても、純粋な酸素ガスや二酸化炭素を除去した空気を供給することが必要であり、燃料電池の設置と共に、水素や酸素の製造装置や精製装置、また、精製した水素や酸素を液体、気体状態で貯蔵する手段だけでなく、燃料および酸化剤ガスを管理・調整するための周辺機器等も必要となり、実質的に稼働可能な燃料電池システムではその大型化、複雑化の傾向は避けられない。
その上、燃料としてメタノールなどの液体燃料を用いた場合は、電解質の溶出を招くだけでなく、燃料中に炭素原子を含むことから燃料極での電極反応によって二酸化炭素を生成し、電解質との炭酸塩の生成を促してしまうため、実質的に使用できないという問題があった。
一方、固体高分子型の燃料電池は、燃料極と酸化剤ガス極を隔てる電解質にアルカリ金属の水溶液ではなくイオン交換樹脂等の固体高分子電解質を用いる燃料電池であって、アルカリ型燃料電池と同様に動作温度が低く、高出力が得られる燃料電池である。
図1に示されるような固体高分子型燃料電池のうち、近年研究開発が活発に行われている固体高分子電解質膜6として陽イオン交換型電解質膜を使用した陽イオン交換膜型燃料電池では、燃料室11に水素あるいはメタノール水溶液などの液体燃料を供給し、酸化剤ガス室12に酸素を供給して、燃料室側触媒電極層4において該電極内に含まれる触媒と燃料とが接触することにより生成したプロトンが固体高分子電解質膜6内を伝導して酸化剤ガス室12側に移動し、酸化剤ガス室側触媒電極層5で酸素と反応して水を生成する。一方、燃料室側触媒電極層4においてプロトンと同時に生成した電子は外部負荷回路を通じて酸化剤ガス室側触媒電極層5へと移動するので上記反応のエネルギーを電気エネルギーとして利用することができる。
一方、固体高分子電解質膜6として陰イオン交換型電解質膜(以下、陰イオン交換膜ともいう)を使用した陰イオン交換膜型燃料電池では、プロトンの代わりに水酸化物イオンが固体高分子電解質膜6内を伝導して、陽イオン交換膜型燃料電池とは逆に酸化剤ガス室12側から燃料室11側に移動する。即ち、燃料室11に水素あるいはメタノール水溶液などの液体燃料を供給し、酸化剤ガス室12に酸素および水を供給すると、酸化剤ガス室側触媒電極層5において該電極内に含まれる触媒と酸素および水とが接触することにより水酸化物イオンが生成し、生成した水酸化物イオンが固体高分子電解質膜6内を伝導して燃料室11側に移動し、燃料室側触媒電極層4で燃料と反応して水を生成する。また、燃料室側触媒電極層4において水と同時に電子が生成し、生成した電子は外部負荷回路を通じて酸化剤ガス室側触媒電極層5へと移動する。
陰イオン交換膜型燃料電池は、陽イオン交換膜型燃料電池にはない、次のような利点を有する。
(i)反応場が強塩基性のため、安価な遷移金属触媒が使用可能となる。
(ii)触媒種の選択枝が広がるため、電池の高出力化や様々な燃料の使用が可能となる。
(iii)電解質中の水酸化物イオンの移動方向が燃料の酸化剤ガス極への透過方向と逆方向であるために酸化剤ガス極への燃料透過が抑制され、燃料と酸化剤ガスとの直接反応による過電圧増大を防止し、出力電圧の低下を抑えることが可能である。
(i)反応場が強塩基性のため、安価な遷移金属触媒が使用可能となる。
(ii)触媒種の選択枝が広がるため、電池の高出力化や様々な燃料の使用が可能となる。
(iii)電解質中の水酸化物イオンの移動方向が燃料の酸化剤ガス極への透過方向と逆方向であるために酸化剤ガス極への燃料透過が抑制され、燃料と酸化剤ガスとの直接反応による過電圧増大を防止し、出力電圧の低下を抑えることが可能である。
また、炭化水素系陽イオン交換膜と同様に、陰イオン交換膜の原料として安価な炭化水素系の材料を用いて、コストダウンを図ることも可能である。このため、陽イオン交換膜型燃料電池に換わる固体高分子型燃料電池として、陰イオン交換型電解質膜を用いた燃料電池が幾つか提案されている(特許文献1〜3)。
更には、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ金属の水溶液を電解質として用いるアルカリ型燃料電池に対して、陰イオン交換膜型燃料電池は固体状の電解質(陰イオン交換膜)を用いるため、炭酸イオンや金属イオン等が混入して電解質との塩を形成しても、当該電解質中に固定化されて電極上に析出することが無く電極反応を阻害化することがない。更には、電解質の溶出がないことから、燃料として水素ガスのみならず、メタノールなどの液体を使用することも可能である。そのため大きな設備を必要としないことから小型化が容易であり、特に携帯機器用の電源や自動車用として実用化が期待される燃料電池として知られている。
しかしながら、これら陰イオン交換膜を用いた固体高分子型燃料電池においては、水酸化物イオン伝導性がプロトン伝導性に比べ劣るため電気抵抗が大きくなりやすく、高い電池出力が得られにくい。そのため、メタノールやエタノール等の液体燃料に水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物を添加して固体高分子電解質中の水酸化物イオン濃度を高め、イオン伝導性を向上させる方法も知られている。
しかしながら、アルカリ型燃料電池で生じた問題点と同様に、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物は二酸化炭素との反応によって炭酸塩を生成する。更に、メタノールやエタノールなどの炭素を有する燃料を使用する液体燃料電池に於いては、空気中に存在する二酸化炭素のみならず、発電によって二酸化炭素が発生することから、その影響を著しく受けやすい。しかも、これらアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物中に含まれる金属カチオン種は、発電機構には関与しないために消費されることなく燃料中に残留する。特に、携帯機器用の燃料電池では、使用済み燃料溶液の排出は行わないまま、消費された分の燃料溶液を必要に応じて補充するという使用形態から、繰り返しの運転によって燃料極側に該金属カチオン種が多量に蓄積されることとなり、その結果、炭酸塩が高濃度化し電極表面に析出して触媒反応を著しく阻害し易くなり、電池出力を低下させるといった問題が顕著に現れやすくなる。
このように、陰イオン伝導性の固体高分子電解質を用いた陰イオン交換膜型燃料電池は、耐久性に優れ且つ高出力の得られる燃料電池が知られていないのが現状である。そこで本発明は、燃料として用いることにより、耐久性に優れ、且つ高出力の得られる陰イオン交換膜型燃料電池とすることができる陰イオン交換膜型燃料電池用液体燃料および該燃料を用いた陰イオン交換膜型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題に鑑み鋭意研究を行ってきた。その結果、陰イオン交換膜型燃料電池に好適に使用できる液体燃料の開発に成功し、本発明を提案するに至った。
即ち、本発明は、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物が溶解した陰イオン交換膜型燃料電池用水性液体燃料および該水性液体燃料を用いる陰イオン交換膜型燃料電池である。
(但し、一般式(1)において、R1〜R4は、それぞれ独立に水素、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であり、R1〜R4の少なくとも1つは低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であって、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基が2つ以上の時、該低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基はそれぞれ同一もしくは異なっていてもよい。)
本発明の陰イオン交換膜型燃料電池用水性液体燃料は、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物を溶解していることから、イオン伝導性に優れている。すなわち、該化合物は水中において有機カチオンと水酸化物イオンに解離しており、該水酸化物イオンは電解質の伝導性向上のためのイオン伝導助剤として作用する。
更には、有機カチオンは、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキサイドの場合、下記式(2)で示される燃料極での触媒反応により電子を生成することから、燃料としても消費される。
(CH3)4N+ + 28OH−
→ 4CO2 + 20H2O + 1/2N2 + 28e− (2)
従って本発明の水性液体燃料を用いると、従来のようにイオン伝導助剤として炭酸塩を生成するアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物を燃料に添加する必要がなく、また一方で、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物が解離して生成する有機カチオンは燃料として消費され、当該カチオン種との炭酸塩の生成も抑制されるので、本発明の水性液体燃料を用いた陰イオン交換膜型燃料電池は、耐久性に優れ、且つ高い電池出力が得られるものになり、極めて有用である。
(CH3)4N+ + 28OH−
→ 4CO2 + 20H2O + 1/2N2 + 28e− (2)
従って本発明の水性液体燃料を用いると、従来のようにイオン伝導助剤として炭酸塩を生成するアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物を燃料に添加する必要がなく、また一方で、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物が解離して生成する有機カチオンは燃料として消費され、当該カチオン種との炭酸塩の生成も抑制されるので、本発明の水性液体燃料を用いた陰イオン交換膜型燃料電池は、耐久性に優れ、且つ高い電池出力が得られるものになり、極めて有用である。
本発明の水性液体燃料は、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物が溶解した水性液体燃料である。
(但し、一般式(1)において、R1〜R4は、それぞれ独立に水素、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であり、R1〜R4の少なくとも1つは低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であって、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基が2つ以上の時、該低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基はそれぞれ同一もしくは異なっていてもよい。)
ここで、本発明における水性液体燃料は、燃料として消費される有機化合物が水に溶解したものである。
ここで、本発明における水性液体燃料は、燃料として消費される有機化合物が水に溶解したものである。
本発明における一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物は、一般式(1)に示すように、有機カチオンと水酸化物イオンからなる。該化合物の水溶液は強塩基性を示し、水性液体燃料中で有機カチオンと水酸化物イオンとに高い解離度で解離することが可能である。解離した有機カチオンは、有機化合物であるため燃料極側での燃料として使用され、一方、水酸化物イオンは、触媒電極層や電解質膜中の水酸化物イオン濃度を高めることから、触媒電極層や電解質膜のイオン伝導性を向上させ電池反応における抵抗を下げるばかりでなく、燃料極側における電気化学的触媒反応、すなわち燃料と水酸化物イオンとの反応により電子を取り出す反応や、酸化極側における電子と水と酸素から水酸化物イオンを生成する反応を促進させることから、結果として高い電池出力を得ることが可能となる。
本発明における一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物において、R1〜R4は、それぞれ独立に水素、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であり、R1〜R4の少なくとも1つは低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であって、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基が2つ以上の時、該低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基はそれぞれ同一もしくは異なっていてもよい。
このような低級アルキル基としては、一般的に炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、直鎖状であっても分岐していても良い。このうち、燃料を水溶液として用いるため水に対する溶解性が高いという観点から、炭素数1〜4の低級アルキル基がより好ましく、更には燃料極側での触媒反応によって電子を生成し易いという観点から、炭素数1〜2の低級アルキル基が好ましい。具体的にはメチル基、エチル基が挙げられる。
またヒドロキシル低級アルキル基は、前記した低級アルキル基中の炭素に結合した水素の少なくとも一つ以上がヒドロキシル基に置換された低級アルキル基であり、一般的に炭素数1〜6のアルキル基にヒドロキシル基が1つ置換したヒドロキシルアルキル基が好ましく、直鎖状であっても分岐していても良い。このうち、燃料を水溶液として用いるため水に対する溶解性が高いという観点から、炭素数1〜4のヒドロキシル低級アルキル基がより好ましく、更には燃料極側での触媒反応によって電子を生成し易いという観点から、炭素数1〜2のヒドロキシル低級アルキル基が好ましい。具体的にはヒドロキシルメチル基、1−ヒドロキシルエチル基、2−ヒドロキシルエチル基が挙げられる。
一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物において、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基の置換割合は、R1〜R4のうち少なくとも1つが低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基であれば特に限定されず、R1〜R4のうち3つが水素の場合、残りの置換基は低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基となる。R1〜R4のうちの2つが水素の場合、残りの2つ全てが低級アルキル基でもヒドロキシル低級アルキル基でもよく、低級アルキル基が1つにヒドロキシル低級アルキル基が1つでもよい。R1〜R4のうちの1つが水素の場合、残りの3つ全てが低級アルキル基でもヒドロキシル低級アルキル基でもよく、低級アルキル基が1つにヒドロキシル低級アルキル基が2つ、もしくは低級アルキル基が2つにヒドロキシル低級アルキル基が1つでもよい。また、R1〜R4の全てが置換基で置換されている場合、全てが低級アルキル基、または全てがヒドロキシルアルキル基でもよく、低級アルキル基が1つにヒドロキシル低級アルキル基が3つ、もしくは低級アルキル基が2つにヒドロキシル低級アルキル基が2つ、低級アルキル基が3つにヒドロキシル低級アルキル基が1つでもよい。更に、低級アルキル基またはヒドロキシル低級アルキル基が2つ以上である場合には、これらの基は同一でも異なっていてもよい。
これらのうち、有機カチオンと水酸化物イオンとの解離度が高いという観点から、R1〜R4の全てが置換基で置換されている水酸化4級アンモニウム化合物であることが好ましい。
好ましい水酸化4級アンモニウム化合物として具体的には、R1〜R4の全てが炭素数1〜2の低級アルキル基であるテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド;R1〜R4の全てが炭素数1〜2のアルキル基にヒドロキシル基が一つ置換したヒドロキシル低級アルキル基であるテトラヒドロキシルメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラ−1−ヒドロキシルエチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラ−2−ヒドロキシルエチルアンモニウムヒドロキサイド;R1〜R4のうち炭素数1〜2の低級アルキル基が1つに炭素数1〜2のアルキル基にヒドロキシル基が一つ置換したヒドロキシル低級アルキル基が3つであるトリヒドロキシルメチルメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリヒドロキシルメチルエチルアンモニウムヒドロキサイド、トリ−1−ヒドロキシルエチルメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリ−1−ヒドロキシルエチルエチルアンモニウムヒドロキサイド、トリ−2−ヒドロキシルエチルメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリ−2−ヒドロキシルエチルエチルアンモニウムヒドロキサイド;R1〜R4のうち炭素数1〜2の低級アルキル基が2つに炭素数1〜2のアルキル基にヒドロキシル基が一つ置換したヒドロキシル低級アルキル基が2つであるジヒドロキシルメチルジメチルアンモニウムヒドロキサイド、ジヒドロキシルメチルジエチルアンモニウムヒドロキサイド、ジ−1−ヒドロキシルエチルジメチルアンモニウムヒドロキサイド、ジ−1−ヒドロキシルエチルジエチルアンモニウムヒドロキサイド、ジ−2−ヒドロキシルエチルジメチルアンモニウムヒドロキサイド、ジ−2−ヒドロキシルエチルジエチルアンモニウムヒドロキサイド;R1〜R4のうち炭素数1〜2の低級アルキル基が3つに炭素数1〜2のアルキル基にヒドロキシル基が一つ置換したヒドロキシル低級アルキル基が1つであるヒドロキシルメチルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド、ヒドロキシルメチルトリエチルアンモニウムヒドロキサイド、1−ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド、1−ヒドロキシルエチルトリエチルアンモニウムヒドロキサイド、2−ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド、2−ヒドロキシルエチルトリエチルアンモニウムヒドロキサイドを挙げることができる。
水に対する溶解度が高く、燃料極側での触媒反応によって電子を生成しやすく、製造(入手)が容易であるなどの点から、更に好ましい化合物として、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド、ヒドロキシルメチルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド、ヒドロキシルメチルトリエチルアンモニウムヒドロキサイド、1−ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド、1−ヒドロキシルエチルトリエチルアンモニウムヒドロキサイドが挙げられる。
本発明の陰イオン交換膜型燃料電池用水性液体燃料は、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物が溶解して水性液体燃料となっていればよい。前記したように、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物は水酸化物イオン伝導助剤としても働き、燃料ともなるので、本発明の水性液体燃料の燃料成分として該水酸化物のみを水に溶解して水性液体燃料を構成してもよく、該水酸化物の他に該水酸化物以外の燃料となる水溶性有機化合物も水に溶解して水性液体燃料を構成してもよい。
水性液体燃料中の一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物の濃度は、燃料成分として該水酸化物のみを溶解している場合、該水酸化物の他に燃料となる水溶性有機化合物を溶解している場合のいずれの場合においても、陰イオン交換膜型燃料電池用のイオン伝導助剤として機能する濃度であれば何ら制限無く使用出来るが、3質量%以上であることが好ましい。3質量%より低い場合は、解離した水酸化物イオンの濃度が薄いためイオン伝導助剤としての効果が小さく十分な出力を得ることが困難となる。
本発明の水性液体燃料に、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物の他に、燃料となる水溶性有機化合物が溶解している場合、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物と該化合物以外の燃料となる水溶性有機化合物とを合算した濃度が90質量%以下、さらには60質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機化合物と一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物のそれぞれの濃度は、これらを合算した濃度が前述した範囲を超えなければ何ら制限されないが、例えば水溶性有機化合物の濃度が3〜40質量%であり、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物の濃度が3〜20質量%である。
上記水溶性有機化合物は、陰イオン交換膜型燃料電池の燃料として使用される化合物であって、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物の解離を妨げない有機化合物であれば何ら制限無く使用可能であるが、水に高濃度で溶解するという点で、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、2−エトキシエタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類などが好適である。更に、燃料極中の電極触媒によって電気化学的触媒反応を起こしやすく、電子が取り出しやすいという観点で、メタノール、エタノール、エチレングリコール、アセトンが特に好適である。
本発明の水性液体燃料の燃料成分として一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物のみを水に溶解した水性液体燃料の場合、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物の水性液体燃料中の濃度は、陰イオン交換膜型燃料電池用の水性液体燃料として機能し、かつ燃料電池用イオン伝導助剤として機能する濃度であれば何ら制限無く使用出来るが、通常は3〜90質量%であり、好適には3〜60質量%である。濃度が低い場合は、イオン伝導助剤としての濃度が薄いために十分な出力を得ることが出来ず、かつ、実使用可能な燃料の量が少なくなるために1回の燃料補給で使用可能な駆動時間が短くなる。一方、燃料濃度が高すぎる場合には、イオン伝導に必要な水の量が不十分となって電解質膜のイオン伝導性が低下し、結果的に電池出力が低下する恐れがある。
また、本発明の水性液体燃料には、一般式(1)で表される化合物および水に加えて、本発明の趣旨を損なわない範囲で、酸化防止剤、熱安定化剤等の添加成分が含まれていても良いが、その濃度は5質量%以下とすることが好ましい。
本発明の水性液体燃料は、陰イオン交換膜型燃料電池用の燃料として使用される。
本発明の水性液体燃料を用いる陰イオン交換膜型燃料電池の構成は、特に限定されず、従来の陰イオン交換膜型燃料電池が何ら制限なく使用できる。通常このような陰イオン交換膜型燃料電池は、図1に示すように、陰イオン交換型の固体高分子電解質膜6の両面に、金属触媒担持粒子と水酸化物イオン伝導性を有する陰イオン交換樹脂とを含む燃料室側触媒電極層4ならびに酸化剤ガス室側触媒電極層5が対向するように配置されている。更に必要に応じてその両面に燃料拡散用導電性多孔質材料7と酸化剤ガス拡散用導電性多孔質材料8とが配置され、それぞれ燃料室側燃料拡散電極9、酸化剤ガス室側ガス拡散電極10とされ、電解質膜−拡散電極接合体13を構成する。
本発明の陰イオン交換膜型燃料電池で用いられる陰イオン交換膜は、特に限定されず、公知の如何なる陰イオン交換膜でもよい。このような陰イオン交換膜としては、一般に陰イオン交換樹脂のみからなる膜と、基材と成る多孔質膜に陰イオン交換樹脂を含浸させたものがある。
このような陰イオン交換樹脂中に存在する陰イオン交換基としては、1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジニウム基、4級イミダゾリウム基等が挙げられる。陰イオン伝導性に優れる点で、強塩基性基である4級アンモニウム基や4級ピリジニウム基が好適である。陰イオン交換膜におけるこれら陰イオン交換基の量は特に限定されないが、得られる陰イオン交換膜の電気抵抗値を低くし、燃料電池出力を良好なものにするという観点から、陰イオン交換容量で0.2〜5.0mmol/g、特に0.5〜3.0mmol/gであるのが好ましい。
また、陰イオン交換樹脂における上記陰イオン交換性基以外の部分としても、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、フッ素化ポリオレフィン系、ポリスルホン系、ポリイミド系等、公知の如何なるものでも良いが、安定性に優れ、また安価な点で、ポリスチレン系のものであることが好ましい。
陰イオン交換膜が、基材(支持体)となる多孔質膜に陰イオン交換樹脂を含浸させたものである場合の基材も公知の如何なるものでも良く、織布や不織布、多孔質膜が何ら制限することなく用いられる。これらの支持体を形成する材料は、ポリオレフィン系、エンジニアプラスチック系、ポリ塩化ビニルなどの塩素化ポリマー、パーフルオロカーボン系などが何ら制限なく使用することができる。なお、これらの支持体は陰イオン交換基を有していても、いなくてもよい。このような陰イオン交換膜型燃料電池用隔膜は、例えば特許文献1または特許文献3等に記載の方法によって得ることができる。
本発明の燃料電池における燃料室側触媒電極層ならびに酸化剤ガス室側触媒電極層は、酸化剤ガス室側において酸化剤ガスと水とから電極反応によって水酸化物イオンと電子を生成できる状態を提供できるもの、ならびに酸化剤ガス室側触媒電極層から移動してきた水酸化物イオンと燃料とが、電極反応によって反応できる状態を提供できるものであれば特に限定されないが、一般的には、反応の触媒となる金属(金属触媒)の微粒子を担持させた金属触媒坦持粒子と、水酸化物イオン伝導性を有する陰イオン交換樹脂とを含むものである。より好ましくは、燃料室側触媒電極層で生じた電子を取り出しやすくすると同時に、金属表面の触媒(反応)活性点を大きくするために、電子伝導性の粒子に金属の微粒子を坦持させた金属触媒坦持粒子が、陰イオン交換樹脂中に分散させられた状態で存在するものである。この陰イオン交換樹脂は、酸化剤ガス室側に於いては、酸化剤ガス室側触媒電極層中の金属触媒の活性点で生成した水酸化物イオンを、速やかに陰イオン交換膜へ到達させると共に、燃料室側においては、陰イオン交換膜を経て酸化剤ガス室側から移動してきた水酸化物イオンを、速やかに燃料室側触媒電極層中の金属触媒の触媒活性点へと移動させるために有用である。
上記金属触媒の材質は特に限定されるものではなく、燃料ならびに酸化剤ガスに対する電気化学的触媒反応の触媒として作用する金属を適宜選択して採用すればよい。このような金属としては、代表的には周期律表の1B族元素、6A族元素、7A族元素、8A族元素が挙げられる。具体的には、1B族元素は、銅、銀、金であり、6A族元素は、クロム、モリブデン、タングステンであり、7A族元素は、マンガン、テクニチウム、レニウムであり、8族元素は、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金である。また、これら金属は単体金属として用いても良いし、他の金属との合金とされたものでも良い。
これらの中でも、白金、ルテニウム、ロジウム、銀、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルやこれらの金属の合金が好ましい。これらの金属は、本発明の水性液体燃料で用いるメタノール等の水溶性有機化合物や有機カチオン、酸素、水に対する電気化学的触媒反応に優れる触媒となる。また本発明においては、上記金属触媒は、必要に応じて複数のものを混合して併用することもできる。
電子伝導性の粒子としては、安価で安定性に優れ、また比表面積が大きく反応点(三相界面)を多くすることが容易な点で、黒鉛、膨張黒鉛、人造黒鉛、グラッシーカーボン、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性の炭素微粒子が好適に用いられる。
水酸化物イオン伝導性を有する陰イオン交換樹脂としては、前述した陰イオン交換膜における陰イオン交換樹脂と同様のものが挙げられる。
このような燃料室側触媒電極層ならびに酸化剤ガス室側触媒電極層の製造方法は特に限定されるものではなく、従来公知の固体高分子型燃料電池の燃料室側触媒電極層ならびに酸化剤ガス室側触媒電極層の製造方法に準じて行えばよい。一般的には、電子伝導性の粒子上に金属触媒を担持させた金属触媒坦持粒子を必要に応じて溶媒を用いて陰イオン交換樹脂中に分散させてペーストとし、通常電解質膜上、もしくは必要に応じて使用される燃料拡散用および酸化剤ガス拡散用の導電性多孔質材料上に触媒電極層を形成する。なお、金属触媒坦持粒子は、例えば、特開平4−269458号公報、特表2006−504232号公報に記載の方法で製造することも可能であるし、あるいは市販品(例えば、E−TEK社製銀担持炭素触媒「C8−20」など)として入手することも可能である。また、金属触媒坦持粒子を陰イオン交換樹脂中に分散させる方法も公知の方法に従えばよく、例えば、金属触媒坦持粒子を重合性単量体と混合し、その重合性単量体を重合して得られた重合体に陰イオン交換性基を導入する方法、陰イオン交換樹脂と溶剤との溶液と、金属触媒坦持粒子とを混合した後、溶剤を揮発除去させる方法等が挙げられる。
電解質膜上、もしくは導電性多孔質材料上に触媒電極層を形成する方法は、従来公知の方法であれば何ら制限無く使用できる。このような方法としては、金属触媒坦持粒子と陰イオン交換樹脂と溶剤とを含むペーストを電解質膜上もしくは導電性多孔質材料上に直接塗布乾燥してもよいし、ポリテトラフルオロエチレンシートやポリエチレンテレフタレートフィルムなどの剥離材上に金属触媒坦持粒子と陰イオン交換樹脂と溶剤とを含むペーストを塗布乾燥して触媒電極層を形成した後、電解質膜もしくは導電性多孔質材料に転写してもよい。
さらに、電解質膜−拡散電極接合体を得る方法としては、従来公知の方法であれば何ら制限無く使用できる。このような方法としては、電解質膜の両面に前述した触媒電極層を形成した後、導電性多孔質材料を貼り合わせる方法や、導電性多孔質材料の片面に前述した触媒電極層を形成して拡散電極とした後、拡散電極の触媒電極層部分と電解質膜とが接触するように電解質膜の両面に貼り合わせる方法等が挙げられる。
上記のような燃料極側触媒電極層ならびに酸化極側触媒電極層において、金属触媒、電子伝導性の粒子及び水酸化物イオン伝導性を有する陰イオン交換樹脂の構成割合は特に制限されるものではなく種々の条件を勘案して適宜設定、最適化すればよい。一般的に、金属触媒坦持粒子において、電子伝導性の粒子として炭素微粒子を採用した場合には、該炭素微粒子100質量部に対して、金属触媒を5〜90質量部を担持させたものが好ましく、20〜80質量部担持させたものを用いることがより好ましい。更に、得られる陰イオン交換膜型燃料電池の電気抵抗を小さくするという観点から、上記金属触媒坦持粒子(金属触媒と炭素微粒子の合計)100質量部に対して、陰イオン交換樹脂を5〜70質量部とすることが好ましく、更に好ましくは10〜50質量部である。金属触媒の割合が多いほど、同じ大きさの触媒電極層あたりの電気化学的触媒反応の効率は良い。また、陰イオン交換樹脂が少ない方が触媒電極層の電気抵抗を小さくでき燃料電池出力に有利となる。
必要に応じて設置される燃料拡散用ならびに酸化剤ガス拡散用の導電性多孔質材料としては、通常、カーボン繊維織布、カーボンペーパー等の多孔質材料が使用される。これら支持層材料の厚みは、50〜300μmが好ましく、その空隙率は、50〜90%が好ましい。
本発明の陰イオン交換膜型燃料電池の使用方法は特に限定されないが、図2に示す発電試験装置のような循環型の燃料電池として使用されるのが好ましい。本発明の水性液体燃料を使用した陰イオン交換膜型燃料電池は、電池の内部抵抗が低く、且つ電極反応を阻害する炭酸塩の生成が抑制されるため、高い電池出力と優れた耐久性が得られるものになり、極めて有用である。
以下、本発明を更に詳細に説明するため実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例、比較例において用いた部材の製造方法、特性評価方法を以下に説明する。
1)陰イオン交換膜の製造
p−クロロメチルスチレン100質量部、ジビニルベンゼン5質量部からなる単量体組成物に重合開始剤としてt−ブチルパーオキシエチルヘキサノエート5質量部、添加剤としてエポキシ化合物(共栄社化学製、商品名”エポライト40E”)5質量部を混合して重合性組成物を得た。得られた重合性組成物400gを500mlのガラス容器に入れ、厚み25μm、平均口径0.03μm、空隙率40%のポリエチレン製微多孔フィルムを20cm角の大きさに裁断したものを浸漬した。
p−クロロメチルスチレン100質量部、ジビニルベンゼン5質量部からなる単量体組成物に重合開始剤としてt−ブチルパーオキシエチルヘキサノエート5質量部、添加剤としてエポキシ化合物(共栄社化学製、商品名”エポライト40E”)5質量部を混合して重合性組成物を得た。得られた重合性組成物400gを500mlのガラス容器に入れ、厚み25μm、平均口径0.03μm、空隙率40%のポリエチレン製微多孔フィルムを20cm角の大きさに裁断したものを浸漬した。
続いて、この微多孔フィルムを重合性組成物中から取り出し、100μmのポリエステルフィルムを剥離材として微多孔フィルムの両側を被覆した後、3kg/cm2の窒素加圧下、80℃で5時間加熱重合した。
得られた膜状物を、6質量%トリメチルアミンを含む25質量%アセトン溶液中に室温で16時間浸漬し膜中のクロロメチル基を4級アンモニウム基に変換し、次いで大過剰の0.5mol/L−NaOH水溶液中に懸濁して対イオンを塩化物イオンから水酸化物イオンにイオン交換した後イオン交換水で洗浄し、膜厚28μm、イオン交換容量1.8mmol・g−1の陰イオン交換膜を得た。
2)金属触媒担持粒子の製造
燃料室側触媒電極層用ならびに酸化剤ガス室側触媒電極層用金属触媒担持粒子を、特表2006−504232号公報の実施例1および実施例6、実施例7記載の方法に従って製造した。
燃料室側触媒電極層用ならびに酸化剤ガス室側触媒電極層用金属触媒担持粒子を、特表2006−504232号公報の実施例1および実施例6、実施例7記載の方法に従って製造した。
まず、水200mL中に4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)−ヒドラゾノ]−エチル)−ベンゼン−1,3−ジオールを32g添加して懸濁させた後、室温にてフェノール10gおよびホルムアルデヒド水溶液(40重量%)10mLを添加し、さらに、NaOH0.5gを撹拌しながら添加した後、110℃にて8時間還流することにより暗褐色固体を得た。この固体を濾別した後、冷水で数回洗浄し、蒸留水500mLに懸濁させ、濃塩酸を用いて徐々に中和した。得られた暗赤色固体をアセトンの50質量%水溶液によって数回洗浄して、未反応モノマーおよび低分子量成分を除去し、さらに60℃にて3〜4時間乾燥することで、固体生成物を得た。次いで、アセトン100mLに、この固体生成物0.5gとニッケル(II)アセテート四水和物0.1g、鉄(II)アセテート四水和物0.065g、およびコバルト(II)アセテート四水和物0.065gとを溶解した溶液に、活性化処理したVulkanXC−72Rを5.0g添加して懸濁液を調製した後、この懸濁液の溶媒(アセトン)を減圧下で除去することで得られる固体残留物を石英反応器に導入して、H2気流下で360℃まで2時間加熱することで、燃料室側触媒電極層用金属触媒担持粒子として、ニッケル−鉄−コバルト合金触媒が10質量%の割合で導電性炭素粒子上に担持された金属触媒担持粒子を製造した。
また、酸化剤ガス室側触媒電極層用金属触媒担持粒子として、アセトン100mLに、前述した方法により得られる固体生成物0.5gとニッケル(II)アセテート四水和物0.3gとを溶解した溶液に、活性化処理したVulkan XC−72Rを5.0g添加して懸濁液を調製した後、この懸濁液の溶媒(アセトン)を減圧下で除去することで得られる固体残留物を石英反応器に導入して、窒素流下で800℃まで2時間加熱することで、ニッケル系触媒が5質量%の割合で導電性炭素粒子上に担持された金属触媒担持粒子を製造した。
3)陰イオン交換膜型燃料電池の製造
燃料室側金属触媒担持粒子と、分子量3万、クロル含有量5質量%からなるポリ(クロルメチルスチレン−スチレン)−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリ(クロルメチルスチレン−スチレン)トリブロック共重合体をトリメチルアミンで4級化し、更に水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して4級アンモニウム基の対イオンを水酸化物イオンとした陰イオン交換樹脂のテトラヒドロフラン溶液(樹脂濃度5質量%)とを固形分の重量比で7:3となるよう混合した触媒電極層形成用ペーストを調製した。このペーストをポリテトラフルオロエチレンで撥水化処理した厚さ100μm、空孔率80%、のカーボンペーパー上に、触媒電極層の電極面積が25cm2、触媒電極層中の金属触媒担持粒子が5mg・cm−2となるように直接塗布し、80℃で4時間減圧乾燥することにより、燃料室側燃料拡散電極を製造した。また、酸化剤ガス室側ガス拡散電極を、燃料室側金属触媒担持粒子の代わりに酸化剤ガス室側金属触媒担持粒子を用いた他は、燃料室側燃料拡散電極と同様の方法により製造した。
燃料室側金属触媒担持粒子と、分子量3万、クロル含有量5質量%からなるポリ(クロルメチルスチレン−スチレン)−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリ(クロルメチルスチレン−スチレン)トリブロック共重合体をトリメチルアミンで4級化し、更に水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して4級アンモニウム基の対イオンを水酸化物イオンとした陰イオン交換樹脂のテトラヒドロフラン溶液(樹脂濃度5質量%)とを固形分の重量比で7:3となるよう混合した触媒電極層形成用ペーストを調製した。このペーストをポリテトラフルオロエチレンで撥水化処理した厚さ100μm、空孔率80%、のカーボンペーパー上に、触媒電極層の電極面積が25cm2、触媒電極層中の金属触媒担持粒子が5mg・cm−2となるように直接塗布し、80℃で4時間減圧乾燥することにより、燃料室側燃料拡散電極を製造した。また、酸化剤ガス室側ガス拡散電極を、燃料室側金属触媒担持粒子の代わりに酸化剤ガス室側金属触媒担持粒子を用いた他は、燃料室側燃料拡散電極と同様の方法により製造した。
次いで、陰イオン交換膜の片面にこの燃料室側燃料拡散電極を、もう一方の面に酸化剤ガス室側ガス拡散電極をセットし、100℃、圧力5MPaの加圧下で100秒間熱プレスした後、室温で2分間放置することにより電解質膜−拡散電極接合体を得た。
この接合体を図1に示す燃料電池セルに組み込んで、陰イオン交換膜型燃料電池とした。
4)水性液体燃料中における陰イオン交換膜のイオン伝導度の測定
白金電極を備えた2室セルの中央に前記の製造方法で得た陰イオン交換膜を置き、陰イオン交換膜の両側に水性液体燃料を満たし、交流ブリッジ(周波数1000サイクル/秒)により25℃における電極間の抵抗aを測定した。同様にして陰イオン交換膜を設置せずに電極間の抵抗bを測定し、これと隔膜を設置した場合の電極間の抵抗の差により膜の電気抵抗を求め、その逆数を水性液体燃料中における陰イオン交換膜のイオン伝導度とした。
白金電極を備えた2室セルの中央に前記の製造方法で得た陰イオン交換膜を置き、陰イオン交換膜の両側に水性液体燃料を満たし、交流ブリッジ(周波数1000サイクル/秒)により25℃における電極間の抵抗aを測定した。同様にして陰イオン交換膜を設置せずに電極間の抵抗bを測定し、これと隔膜を設置した場合の電極間の抵抗の差により膜の電気抵抗を求め、その逆数を水性液体燃料中における陰イオン交換膜のイオン伝導度とした。
電気抵抗=1000×(a−b)/100[Ω・cm2]
イオン伝導度=膜厚/電気抵抗[S・cm−1]
5)燃料電池の端子間電圧の測定方法
図2に示す容量100mlの循環型水性液体燃料タンクを具備した発電試験装置を用い、燃料電池セル温度50℃に設定し、燃料極側に水性液体燃料を50ml・min.−1で循環して、酸化極側には大気圧の酸素を200ml・min.−1で供給して、前記製造法で得た陰イオン交換膜型燃料電池の発電試験を行ない、端子間電圧を測定した。
イオン伝導度=膜厚/電気抵抗[S・cm−1]
5)燃料電池の端子間電圧の測定方法
図2に示す容量100mlの循環型水性液体燃料タンクを具備した発電試験装置を用い、燃料電池セル温度50℃に設定し、燃料極側に水性液体燃料を50ml・min.−1で循環して、酸化極側には大気圧の酸素を200ml・min.−1で供給して、前記製造法で得た陰イオン交換膜型燃料電池の発電試験を行ない、端子間電圧を測定した。
6)燃料電池耐久性評価方法
上記4)に示す方法で燃料電池発電試験を行い、発電開始直後の0A・cm−2、0.1A・cm−2における端子間電圧を測定した。更に、電流密度0.1A・cm−2での条件下で連続発電試験を行い、250時間後の端子間電圧を測定した。また、耐久性評価後の燃料室側燃料拡散電極ならびに酸化剤ガス室側ガス拡散電極の様子を観察した。なお、発電試験中に燃料溶液タンク内の残液量が50mlより少なくなった場合は、都度100mlまで補充して試験を行った。
上記4)に示す方法で燃料電池発電試験を行い、発電開始直後の0A・cm−2、0.1A・cm−2における端子間電圧を測定した。更に、電流密度0.1A・cm−2での条件下で連続発電試験を行い、250時間後の端子間電圧を測定した。また、耐久性評価後の燃料室側燃料拡散電極ならびに酸化剤ガス室側ガス拡散電極の様子を観察した。なお、発電試験中に燃料溶液タンク内の残液量が50mlより少なくなった場合は、都度100mlまで補充して試験を行った。
(実施例1)
水溶性有機化合物としてメタノールを、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物として25質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を、メタノールおよび水酸化テトラメチルアンモニウムがそれぞれ10質量%となるようイオン交換水に溶解し、水性液体燃料を調製した。
水溶性有機化合物としてメタノールを、一般式(1)で表される有機カチオン水酸化物として25質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を、メタノールおよび水酸化テトラメチルアンモニウムがそれぞれ10質量%となるようイオン交換水に溶解し、水性液体燃料を調製した。
この水性液体燃料を用いて、該水性液体燃料中における陰イオン交換膜のイオン伝導度を測定した。次いで、燃料電池耐久性評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例2〜8、比較例1〜2)
表1に示した水性液体燃料を用いた以外は、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。なお、比較例1では、燃料電池耐久性評価後の燃料溶液タンク内に於いて白色結晶の析出が見られた。
表1に示した水性液体燃料を用いた以外は、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。なお、比較例1では、燃料電池耐久性評価後の燃料溶液タンク内に於いて白色結晶の析出が見られた。
1;電池隔壁
2;液体燃料流通孔
3;酸化剤ガス流通孔
4;燃料室側触媒電極層
5;酸化剤ガス室側触媒電極層
6;固体高分子電解質
7;燃料拡散用導電性多孔質材料
8;酸化剤ガス拡散用導電性多孔質材料
9;燃料室側燃料拡散電極
10;酸化剤ガス室側ガス拡散電極
11;燃料室
12;酸化剤ガス室
13;電解質膜−拡散電極接合体
14;循環型水性液体燃料タンク
15;水性液体燃料循環用ポンプ
16;水性液体燃料供給ライン
17;水性液体燃料排出ライン
18;水性液体燃料補充孔兼ガス抜き孔
19;燃料電池セル
20;酸化剤ガス供給用ポンプ
21;酸化剤ガス供給ライン
22;酸化剤ガス排出ライン
23;電気化学測定装置
2;液体燃料流通孔
3;酸化剤ガス流通孔
4;燃料室側触媒電極層
5;酸化剤ガス室側触媒電極層
6;固体高分子電解質
7;燃料拡散用導電性多孔質材料
8;酸化剤ガス拡散用導電性多孔質材料
9;燃料室側燃料拡散電極
10;酸化剤ガス室側ガス拡散電極
11;燃料室
12;酸化剤ガス室
13;電解質膜−拡散電極接合体
14;循環型水性液体燃料タンク
15;水性液体燃料循環用ポンプ
16;水性液体燃料供給ライン
17;水性液体燃料排出ライン
18;水性液体燃料補充孔兼ガス抜き孔
19;燃料電池セル
20;酸化剤ガス供給用ポンプ
21;酸化剤ガス供給ライン
22;酸化剤ガス排出ライン
23;電気化学測定装置
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