JP2009129144A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】近年では、小型化の要求もあり、全体のサイズをできるだけ小さくしたいことから、使用するRFIDチップも小型化の傾向にある。RFIDチップの入力と出力を分離するためのアンテナ部に形成するスリットの幅も、約200μmと狭い。そのため、打ち抜き金型でこのような幅を加工する場合、スリットの末端に対応する打ち抜き金型の刃の形状が粗くなり、所望するスリットの形状を形成することが困難である。
【解決手段】そこで、電子タグの製造に当たり、アルミニウム系テープ状薄膜を金型で打ち抜き加工して、アンテナ部を加工する場合に、最初に相対的に幅の広い第1の開口および第2の開口を第1および第2の金型により打ち抜き加工することによって形成し、その後、これらの第1の開口および第2の開口の間にあって、相対的に幅の狭い部分でこれらの第1の開口および第2の開口の両方に連結する第3の開口を、第3の金型により打ち抜き加工する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置(半導体集積回路装置または電子回路装置)の製造方法における金属パターン打ち抜き技術に適用して有効な技術に関する。
日本特開2005−301738号公報(特許文献1)には、電子タグを製造するためのアンテナ・パターンのケミカル・エッチング加工において、PEN(Polyethylene Naphthalate)等の樹脂支持機材フィルム上に接着されたアルミニウム箔等にグラビア印刷でレジスト膜を形成し、それをマスクとしてケミカル・エッチング加工を実行して所望部分以外を除去することが開示されている。
日本特開2006−185039号公報(特許文献2)には、アルミニウム箔と基体紙を別々に打ち抜き加工した後に張り合わせて、基体紙の逃げ孔部分に半導体素子(RFIDチップ)をアルミニウム箔製の電子タグ用のアンテナ・パターン接続する技術が開示されている。
特開2005−301738号公報 特開2006−185039号公報
電子タグ、すなわち、RFID(Radio Frequency Identification)の製造は、例えば、日本特開2005−301738号公報(特許文献1)に示すように、整合回路部を含むアンテナ部をエッチングにより形成する方法が考えられている。しかし、エッチングの場合、そのプロセス上(マスク使用するため)、製造コストが高い。そこで、日本特開2006−185039号公報(特許文献2)に示すように、打ち抜き加工により形成することも提案されている。しかし、PENやPET(Polyethylene Terephthalate)等の樹脂系バックアップ・テープ材(またはキャリア・テープ材)を使用した場合、材料コストは十分に低減できない。そこで、本願発明者は、アンテナ部を構成するAl箔自体をキャリアテープ材(すなわち、バックアップ材としての樹脂系テープを使用しない)とする製造方法を検討している。
この場合、1枚のAl箔(アルミニウム又はアルミニウム合金薄膜)から打ち抜きによりスリットを形成することとなる。近年では、小型化の要求もあり、全体のサイズをできるだけ小さくしたいことから、使用するRFIDチップ(半導体チップ)も小型化の傾向にある。そのため、RFIDチップの入力と出力を分離するためのアンテナ部に形成するスリットの幅も、約200μmと狭い。そのため、打ち抜き金型でこのような幅を加工する場合、スリットの末端に対応する打ち抜き金型の刃の形状が粗くなり、所望するスリットの形状を形成することが困難である(すなわち、端部では丸みを帯びさせる必要がある)。そのため、このような加工精度の悪い金型(ツール)で打ち抜き加工を行うと、金型の末端部は、特に切断性が悪いために、Al箔が金型に付着したり、末端部の疲労が激しい。また、RFIDチップをアンテナ部に搭載した後に充填する封止樹脂が、毛細管現象により、隣の製品領域まで流れるため、最終的に隣合う製品領域と分離する際、Al箔だけでなくこの樹脂も打ち抜きで切断することとなり、切断刃が汚れるだけでなく、Al箔をきれいに切断することが困難となる。さらには、樹脂にはガラス繊維(フィラー)が含まれるため、打ち抜き金型の寿命も低下する。
本発明の目的は、アンテナ部の加工安定性が高い半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、本願発明は電子タグの製造に当たり、アルミニウム系テープ状薄膜(金属薄膜)を金型で打ち抜き加工して、アンテナ部を加工する場合に、最初に相対的に幅の広い第1の開口および第2の開口を第1および第2の金型により打ち抜き加工することによって形成し、その後、これらの第1の開口および第2の開口の間にあって、相対的に幅の狭い部分でこれらの第1の開口および第2の開口の両方に連結する第3の開口を、第3の金型により打ち抜き加工することによって形成するものである。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、電子タグの製造に当たり、アルミニウム系テープ状薄膜(金属薄膜)を金型で打ち抜き加工して、アンテナ部を加工する場合に、最初に相対的に幅の広い第1の開口および第2の開口を第1および第2の金型により打ち抜き加工することによって形成し、その後、これらの第1の開口および第2の開口の間にあって、相対的に幅の狭い部分でこれらの第1の開口および第2の開口の両方に連結する第3の開口を、第3の金型により打ち抜き加工するので、プロセス安定性を高めることができる。
〔実施の形態の概要〕
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。
1.以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)アルミニウム系のテープ状金属薄膜の第1の主面上に長さ方向に配列され、前記テープ状金属薄膜の幅方向に沿って第1および第2の長辺を有する複数の単位領域の内の第1の単位領域内に、第1の開口および第2の開口を、第1の金型および第2の金型により、打ち抜く工程;
(b)前記工程(a)の後、前記テープ状金属薄膜の前記第1の単位領域内に、前記第1の開口および前記第2の開口の間にあって、前記第1の開口および前記第2の開口のいずれよりも幅の狭い第1および第2のスリット部で前記第1の開口および前記第2の開口に連結した第3の開口を、第3の金型により、打ち抜く工程;
(c)前記工程(b)の後、前記第3の開口を跨ぐように、前記第1の単位領域内に、半導体チップを取り付ける工程;
(d)前記工程(c)の後、前記テープ状金属薄膜を切断することによって、前記テープ状金属薄膜から、前記第1の単位領域を分離する工程。
2.前記1項の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップはRFIDチップである。
3.前記1または2項の半導体装置の製造方法において、前記工程(a)から(d)の前記テープ状金属薄膜の第2の主面は、他の製造用テープ状薄膜に接着されていない。
4.前記1から3項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記第1の開口および前記第2の開口は実質的に円形である。
5.前記1から4項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記第3の開口を打ち抜くための前記第3の金型の両端部は、それぞれ平面的に前記第1の開口および前記第2の開口の内部に来るように配置されている。
6.前記1から5項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記第1の金型および前記第2の金型は、実質的に一体の金型を構成している。
7.前記1から6項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(c)の前記半導体チップの前記取り付けは、前記半導体チップ上に設けられた複数の金バンプ電極を介して、フリップ・チップ・ボンディングにより行われる。
8.前記1から7項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
(e)前記工程(c)の後、前記工程(d)の前に、前記テープ状金属薄膜の前記第1の単位領域内に、前記第2の開口に連結した整合回路用開口を第4の金型により、打ち抜く工程.
9.前記1から8項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
(f)前記工程(c)の後、前記工程(d)の前に、前記テープ状金属薄膜の前記第1の単位領域内に、前記第1の開口に連結し、且つ、前記第1の長辺を超えて、前記複数の単位領域の内の前記第1の単位領域に隣接する第2の単位領域に及ぶリセス開口を第5の金型により、打ち抜く工程。
10.前記9項の半導体装置の製造方法において、前記工程(f)は、前記工程(e)の後に、実行される。
11.前記10項の半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
(g)前記工程(c)の後、前記工程(d)、(e)および(f)の前に、前記半導体チップの前記複数の金バンプ電極を有する面をアンダー・フィル・レジンによって封止する工程。
12.以下を含む半導体装置:
(a)アンテナ部、整合回路部および半導体チップ取り付け部を含み、第1および第2の側辺を有するアルミニウム系の帯状金属薄膜;
(b)前記帯状金属薄膜に設けられたいずれも実質的に円形の第1の開口および第2の開口;
(c)前記半導体チップ取り付け部に設けられ、前記第1の開口および前記第2の開口のいずれよりも幅の狭い第1および第2のスリット部で前記第1の開口および前記第2の開口の両方に連結した第3の開口;
(d)前記第3の開口を跨ぐように、前記帯状金属薄膜の前記半導体チップ取り付け部に取り付けられた半導体チップ。
13.前記12項の半導体装置において、前記半導体チップはRFIDチップである。
14.前記12または13項の半導体装置において、前記第1の開口および前記第2の開口は前記帯状金属薄膜の中心線より前記第1の側辺に近い側に設けられ、前記第1の開口は前記第2の開口よりも前記第1の側辺に近い位置に設けられている。
15.前記12から14項のいずれか一つの半導体装置において、前記アンテナ部は実質的に前記帯状金属薄膜の長手方向にわたり設けられており、前記アンテナ部の両端部は中央部よりも幅が広い。
16.前記12から15項のいずれか一つの半導体装置において、前記帯状金属薄膜の幅方向において、前記アンテナ部と前記半導体チップ取り付け部の間には前記整合回路部に対応し、前記第2の開口に連結した整合回路用開口が設けられている。
17.前記12から16項のいずれか一つの半導体装置において、前記帯状金属薄膜の前記第1の側辺の前記半導体チップ取り付け部に対応した部分には、前記第1の開口と連結した前記第1のリセス部が設けられている。
18.前記12から17項のいずれか一つの半導体装置において、前記半導体チップは、前記半導体チップ上に設けられた複数の金バンプ電極を介して、フリップ・チップ・ボンディングにより、前記半導体チップ取り付け部に取り付けられている。
19.前記12から18項のいずれか一つの半導体装置において、前記半導体チップの前記複数の金バンプ電極を有する面はアンダー・フィル・レジンによって封止されている。
20.前記12から19項のいずれか一つの半導体装置において、前記半導体チップは800/900MHzの周波数帯域のRFIDチップである。
21.以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)アルミニウム系のテープ状金属薄膜の第1の主面上に長さ方向に配列され、前記テープ状金属薄膜の幅方向に沿って第1および第2の長辺を有する複数の単位領域の内の第1の単位領域内に、実質的に円形の第1の開口を、第1の金型により、打ち抜く工程;
(b)前記工程(a)の後、前記テープ状金属薄膜の前記第1の単位領域内に、前記第1の開口よりも幅の狭い第1のスリット部で前記第1の開口に連結した第2の開口を、第2の金型により、打ち抜く工程;
(c)前記工程(b)の後、前記第2の開口を跨ぐように、前記第1の単位領域内に、半導体チップを取り付ける工程;
(d)前記工程(c)の後、前記テープ状金属薄膜を切断することによって、前記テープ状金属薄膜から、前記第1の単位領域を分離する工程。
22.前記21項の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップはRFIDチップである。
23.前記21または22項の半導体装置の製造方法において、前記工程(a)から(d)の前記テープ状金属薄膜の第2の主面は、他の製造用テープ状薄膜に接着されていない。
24.前記21から23項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記第2の開口を打ち抜くための前記第2の金型の両端部は、それぞれ平面的に前記第1の開口の内部に来るように配置されている。
25.前記21から24項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(c)の前記半導体チップの前記取り付けは、前記半導体チップ上に設けられた複数の金バンプ電極を介して、フリップ・チップ・ボンディングにより行われる。
26.前記21から25項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
(e)前記工程(c)の後、前記工程(d)の前に、前記テープ状金属薄膜の前記第1の単位領域内に、前記第1の開口に連結した整合回路用開口を第3の金型により、打ち抜く工程.
27.前記26項の半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
(f)前記工程(c)の後、前記工程(d)および(e)の前に、前記半導体チップの前記複数の金バンプ電極を有する面をアンダー・フィル・レジンによって封止する工程。
28.以下を含む半導体装置:
(a)アンテナ部、整合回路部および半導体チップ取り付け部を含み、第1および第2の側辺を有するアルミニウム系の帯状金属薄膜;
(b)前記帯状金属薄膜に設けられた実質的に円形の第1の開口;
(c)前記半導体チップ取り付け部に設けられ、前記第1の開口よりも幅の狭い第1のスリット部で前記第1の開口に連結した第2の開口;
(d)前記第2の開口を跨ぐように、前記帯状金属薄膜の前記半導体チップ取り付け部に取り付けられた半導体チップ。
29.前記28項の半導体装置において、前記半導体チップはRFIDチップである。
30.前記28または29項の半導体装置において、前記第1の開口および前記第2の開口は前記帯状金属薄膜の中心線より前記第1の側辺に近い側に設けられ、前記第2の開口は前記第1の開口よりも前記第1の側辺に近い位置に設けられている。
31.前記28から30項のいずれか一つの半導体装置において、前記アンテナ部は実質的に前記帯状金属薄膜の長手方向にわたり設けられており、前記アンテナ部の両端部は中央部よりも幅が広い。
32.前記28から31項のいずれか一つの半導体装置において、前記帯状金属薄膜の幅方向において、前記アンテナ部と前記半導体チップ取り付け部の間には前記整合回路部に対応し、前記第2の開口に連結した整合回路用開口が設けられている。
33.前記28から29項のいずれか一つの半導体装置において、前記半導体チップは、前記半導体チップ上に設けられた複数の金バンプ電極を介して、フリップ・チップ・ボンディングにより、前記半導体チップ取り付け部に取り付けられている。
34.前記28から33項のいずれか一つの半導体装置において、前記半導体チップの前記複数の金バンプ電極を有する面はアンダー・フィル・レジンによって封止されている。
35.前記28から34項のいずれか一つの半導体装置において、前記半導体チップは800/900MHzの周波数帯域のRFIDチップである。
次に、本願において開示される発明のその他の実施の形態について概要を説明する。
36.以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)アルミニウム系のテープ状金属薄膜の第1の主面に、微細開口を、第1の金型により、打ち抜く工程;
(b)前記工程(a)の後、前記テープ状金属薄膜の前記第1の主面に、半導体チップを取り付ける工程;
(c)前記工程(b)の後、前記テープ状金属薄膜の前記第1の主面に、前記微細開口よりも面積が十分に大きい巨大開口を、第2の金型により、打ち抜く工程;
(d)前記工程(c)の後、前記テープ状金属薄膜を切断することによって、前記テープ状金属薄膜から、前記微細開口、前記半導体チップおよび前記巨大開口を含む領域を分離する工程。
37.前記36項の半導体装置の製造方法において、前記微細開口の面積は10平方ミリ・メートル未満であり、前記巨大開口の面積は100平方ミリ・メートル以上である。
38.前記36または37項の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップはRFIDチップである。
39.前記36から38項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(a)から(d)の前記テープ状金属薄膜の第2の主面は、他の製造用テープ状薄膜に接着されていない。
40.前記36から39項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(b)の前記半導体チップの前記取り付けは、前記半導体チップ上に設けられた複数の金バンプ電極を介して、フリップ・チップ・ボンディングにより行われる。
41.前記40項の半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
(e)前記工程(b)の後、前記工程(d)の前に、前記半導体チップの前記複数の金バンプ電極を有する面をアンダー・フィル・レジンによって封止する工程。
〔本願における記載形式・基本的用語・用法の説明〕
1.本願において、実施の態様の記載は、必要に応じて、便宜上複数の部分に分けて記載する場合もあるが、特にそうでない旨明示した場合を除き、これらは相互に独立別個のものではなく、単一の例の各部分、一方が他方の一部詳細または一部または全部の変形例等である。また、原則として、同様の部分は繰り返しを省略する。また、実施の態様における各構成要素は、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、必須のものではない。
2.同様に実施の態様等の記載において、材料、組成等について、「AからなるX」等といっても、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、A以外の要素を主要な構成要素のひとつとするものを排除するものではない。たとえば、成分についていえば、「Aを主要な成分として含むX」等の意味である。たとえば、「シリコン部材」等といっても、純粋なシリコンに限定されるものではなく、SiGe合金やその他シリコンを主要な成分とする多元合金、その他の添加物等を含む部材も含むものであることはいうまでもない。
3.同様に、図形、位置、属性等に関して、好適な例示をするが、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、厳密にそれに限定されるものではないことは言うまでもない。
4.さらに、特定の数値、数量に言及したときも、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、その特定の数値を超える数値であってもよいし、その特定の数値未満の数値でもよい。
5.「ウエハ」というときは、通常は半導体装置(半導体集積回路装置、電子装置も同じ)をその上に形成する単結晶シリコンウエハを指すが、エピタキシャルウエハ、絶縁基板と半導体層等の複合ウエハ等も含むことは言うまでもない。
6.「電子タグ」とは、一般にラベル等の基体にRFIDインレットを合体させたものである。ICタグ、IDタグ、EPC(Electronic Product Code)タグとも言う。ここでは、主に非接触電子タグを対象とする。
7.「RFIDインレット」とは、一般にRFIDやEPCデータを有する半導体チップ(RFIDチップ)とアンテナの複合体で、他に整合回路等を含む。本願では、テープ状、帯状又は短冊状の金属薄膜片にRFIDチップが搭載されたものを説明する。
8.本願においては、金属薄膜に打ち抜き金型で一部のものは相互にオーバラップした複数の開口を形成するプロセスを説明するが、その際、開口(孔)とその開口を穿つ金型の打ち抜き断面は同一形状であるので、それらに共通の参照番号を付す場合がる。また、先に開口された部分にオーバーラップして次の開口をあける場合は、次の開口の範囲の一部は単に概念的なものになるが、説明の都合上、当該開口の形状は、金型の打ち抜き断面と同じとして説明する。
たま、2次元単連結開口(金型の打ち抜き断面)の大きさについては、面積(平方ミリ・メートル)を基準として、便宜上以下のように区分する。すなわち、10未満を「微細開口」、100以上を「巨大開口」、これらの中間を「中間開口」とする。
9.アンテナ、整合回路等の分布定数回路の説明については、その性質上、正確にここまでがアンテナで、ここまでが整合回路ということはできないが、定性的な理解を助けるために、ほぼこのあたりがアンテナ等として作用していると見られる部分を示すものとする。
10.本願において、「第1、第2、第3の」等という表現は、説明の当該箇所または単一の又は関連する実施形態内で、同種のものを区別するために便宜的に用いたものであり、全体として同一の要素の呼称として用いるとは限らない。従って、言うまでもないことであるが、一つの系統に属する請求項における「第1の開口」と他の系統に属する請求項における「第1の開口」とが、異なる要素に対応する場合もありえる。
〔実施の形態の詳細〕
実施の形態について更に詳述する。各図中において、同一または同様の部分は同一または類似の記号または参照番号で示し、説明は原則として繰り返さない。なお、図1,2および図5から7、ならびに図9は、寸法に関して、ほぼ実寸の相似形で表示した。また、図中の寸法の単位は特に表示がなければミリメートルである。
1.本実施の形態における電子タグ用インレット(半導体装置)の概要説明(主に図1から4)
図1は本願発明の一実施の形態の半導体装置(電子タグ用インレット)の全体平面外略図である。図2は図1における半導体チップ取り付け部の拡大平面図(各部分の位置関係を明示)である。図3は図2におけるA−A’断面の断面図である。図4は本願発明の一実施の形態の半導体装置の模式等価回路図である。これらに基づいて、本実施の形態における電子タグ用インレットを説明する。
以下の例ではISO18000−6TypeCに準拠したUHF帯(860から960MHz)用の電子タグの製造に使用されるRFIDインレットを例にとり説明する。この帯域の電子タグは通信距離が、3メートル程度(読み取り距離)と長いことから、物流管理や商品管理に使用される。なお、2.45GHz帯の電子タグの通信距離(読み取り距離)は1メートル程度、13.56MHzでは50cm程度、125kHzでは10cm程度である。
図1に示すように、本実施の形態におけるRFIDインレットは、たとえば90ミリ・メートル幅のアルミニウム系のテープ状金属薄膜2(帯状金属薄膜)に加工対象として想定した複数の単位領域10に一つ、すなわち、第1の単位領域10aにアンテナ部5、整合回路部6及び半導体チップ取り付け部7をパターニングして、半導体チップ取り付け部7に半導体チップ1(RFIDチップ)を取り付けたものである(図2参照)。半導体チップ1の寸法は、たとえば、約1ミリ・メートル角(正方形に限らず、長方形でもよいので面積で言うと約1平方ミリメートル)、厚さ0.15ミリ・メートル程度である。アンテナ部5は両端部14が幅広で、中央部15が細く形成されている(この中央部の幅は、整合回路がない部分で14ミリ・メートル程度、整合回路がある部分で5ミリ・メートル程度である)。インレットの幅(短い方)は、一般にアンテナ両端部14の幅とほぼ同じで、ここでは、たとえば20ミリ・メートルほどである。なお、アンテナ部5の長さは、ここでは製造上の便宜を考慮して、テープ状アルミ箔の幅と同一である(異なるものとしてもよい)。中央部が細くなるのは、中央部に比較的大面積の整合回路用開口11(この例では面積は165平方ミリ・メートル程度である)を設けるためである。またそのため、半導体チップ取り付け部7はインレット10aの第1の長辺3に近接して設けられている。また、インレット10aの幅方向(短辺方向)の両側端部、すなわち、第1の長辺3および第2の長辺4側端部中央には、それぞれ第1のリセス部12および第2のリセス部13が設けられている。各リセス部の面積は、一対のインレットに跨っており、この両方をあわせた面積は、ここでは325平方ミリ・メートル程度である。具体的には、第1のリセス部12はn番目の単位領域10とn+1番目の単位領域10に対して共通にあけられる。同様に第2のリセス部13はn番目の単位領域10とn-1番目の単位領域10に対して共通にあけられる。このリセス部12,13があるために、インレット10aが個片化された状態で、落下等しても半導体チップ取り付け部7が直接損傷を受ける可能性は小さくなる。
次に、半導体チップ取り付け部7の詳細を説明する。図2に示すように、テープ状金属薄膜2はこの部分で、分離スリット16によって2領域に隔てられている(この両側のアンテナ部から半導体チップ取り付け部7へ延びた半島状の領域の幅は、ここでは2ミリ・メートル程度である)。このようにアンテナ等を構成する帯状金属薄膜2を一部に分離スリット16を入れることによって、実質的なアンテナ長を長くすることができる。この分離スリット16は、内部の幅広部と両端の第1のスリット部17および第2のスリット部18からなっている。スリット部17および第2のスリット部18の太さは、たとえば、30から300マイクロ・メートル程度である(ここでは200マイクロ・メートル、すなわち、0.2ミリ・メートル程度である)。内部の幅広部の面積(ここでは0.6平方ミリ・メートル程度である。スリット部をあわせてもほぼ同程度である)が比較的大きいのは、これによって通信距離を大きくするためである。この分離スリット16は両端部で、円形の第1の開口8および第2の開口9と連結している(このそれぞれの円形の面積は、ここでは2平方ミリ・メートル程度である)。半導体チップ1は、たとえば4個の金バンプ電極21,22,23,24で帯状金属薄膜2に接続されている。この内、金バンプ電極21,22はドライブ電極であり、金バンプ電極23,24は機械的なバランスを取るためのダミー電極である(USボンディングの際の加圧のバランスをとる)。半導体チップ1と帯状金属薄膜2の間は、アンダーフィル・レジン19で封止されている。円形の開口、すなわち、第1の開口8および第2の開口9の幅は、第1のスリット部17および第2のスリット部18の幅のいずれよりも広くされている。このため、封止レジン19は表面張力で引っ張られた(毛細管現象)としても、せいぜい、第1のスリット部17および第2のスリット部18と第1の開口8および第2の開口9との連結部近傍で停止する。このことによって、第1の長辺3および整合回路用開口第1長辺11aまで封止レジン19が流動・拡大して、整合回路用開口11や第1のリセス部12等を打ち抜く際に、レジンごと切断することがなく、打ち抜きをスムースに行うことができる。また、アンダーフィル・レジン19には通常、シリカ粉末等のフィラーが大量に含まれているので、打ち抜き金型の損傷回避の面でも重要である。
次に、半導体チップ1の取り付け状態を説明する。図3に示すように、帯状金属薄膜2の主面2a上に半導体チップ1が金バンプ電極21,22を介して、第1のスリット部17を含む分離スリット16を跨ぐようにフリップ・チップ・ボンディングされている。半導体チップ1のデバイス主面はアンダーフィル・レジン19によって、封止されている。
次に、RFIDチップ1について説明する。図4に示すように、RFIDチップ1のデバイス主面には、整流・送信、クロック抽出、セレクタ、カウンタ、ROMなどからなる回路が形成されている。また、アンテナ部5と整合回路6は、全体としてダイポール・アンテナとそのTマッチング回路を構成していると見ることができる。
2.本実施の形態における電子タグ用インレットの製造方法の概要説明(主に図5から10及び図12)
図5は図1における半導体チップ取り付け部の拡大平面図(第1および第2の金型の側から第1および第2の金型と第3の金型の関係を明示)である。図6は図1における半導体チップ取り付け部の拡大平面図(第3の金型の側から第1および第2の金型と第3の金型の関係を明示)である。図7は図1における半導体チップ取り付け部の拡大平面図(レジン封止部の位置関係を明示)である。図8は本願発明の一実施の形態の半導体装置の製造方法における各種の打ち抜き金型の使用状況を説明するプロセス・フロー図である。図9は図8に対応したプロセス・フロー中のテープ状金属薄膜の状況を示すテープ上面フロー図である。図10は図8に対応したプロセス・ブロック・フロー図である。これらに基づいて、本実施の形態における電子タグ用インレット(半導体装置)の製造方法の概要を説明する。
図8に示すように(図9(a)参照)、アルミニウム系のテープ状金属薄膜2に、第1の金型28および第2の金型29からなる金型集合体35によって、実質的に円形の第1の開口8および第2の開口9(微細円形開口または微細円形開口群)が打ち抜かれる(丸孔打ち抜き工程101;図10)。このとき、図9(a)に示すように、同時にまたは前後して位置合わせ用円形開口41を、同一の又は別の打ち抜き金型によって、打ち抜いてもよい。ここで、単位領域10は図9(a)から(c)においては、いまだ明確に物理的に区画された領域にはなっていないが、個片化後にインレット10aになるべきもの、または加工対象の単位領域として、観念的に存在するものとする。図5に第1の金型28および第2の金型29の打ち抜き断面、すなわち、当該金型で無垢の平板を打ち抜いたときにできる除去部分8,9(形状は開口部と同じ)の形状をハッチングで示す。このような比較的寸法が広い円形開口(形状が単純な微細開口)は打ち抜きが簡単で、精度も高く、金型の損傷も少ない。この先行して打ち抜く開口は、必ずしも円形である必要はないが、金型が変形しないように、2次元図形と見たとき、原則として狭隘部分や鋭角部分または鋭く折れ曲がるコーナ部や頂点部分がないことが望ましい。従って、円形、長径および短径の差が大きくない楕円形、角を面取りした正方形、角を面取りした長方形で長辺、短辺の長さの差の大きくないもの、またはそれらの組み合わせのうち、前記原則を満たすものとなる。なお、この先行して開ける開口は、必ずしも一対である必要はない。必要に応じて、単一でも、3個以上でもよい。
次に、図8に示すように(図9(a)参照)、アルミニウム系のテープ状金属薄膜2に、第3の金型36によって、微細分離スリットすなわち第3の開口16(形状が複雑な微細開口)が打ち抜かれる(スリット打ち抜き工程102;図10)。図6に第3の金型36の打ち抜き断面、すなわち、当該金型で無垢の平板を打ち抜いたときにできる除去部分16(形状は開口部と同じ)の形状をハッチングで示す。このように、金型の刃の厚みが薄い金型先端部16a,16bはともに、すでに開けられた第1の開口8または第2の開口9の内部になるので、実際に切断に寄与しない。従って、薄い金型の変形による精度誤差や金型自体の損傷が有効に回避できる。
次に、図7、図10及び図12に示すように、チップ取り付け部7に半導体チップ1がボンディングされ、アンダー・フィル・レジン19で封止される(チップ取り付け工程103)。図7にレジンで封止される部分をハッチングで示す。
続いて、図8に示すように(図9(b)参照)、アルミニウム系のテープ状金属薄膜2に、第4の金型31によって、整合回路用開口11(巨大開口)が打ち抜かれる(整合回路打ち抜き工程104;図10)。この整合回路用開口11は平面的に第2の開口9の一部とオーバーラップしている。ここで図7に示すように、第2の開口9は幅が第2のスリット部18よりも十分に広いので、封止レジン19が第2のスリット部18を越えて、第2の開口9内に広く到達することがないので、整合回路用開口11を打ち抜く際、金型とレジンが接触することがなく、開口がスムースに行える。このため、金型の損傷も回避できる。これによって、整合回路の形状又は寸法が正確に加工される。アルミニウム箔2の加工精度を上げるためには、最初に小寸法(微細開口)または中寸法の開口を打ち抜きして、後に大寸法の開口(巨大開口)をうち抜きすることが有効である。先に、大寸法の開口をうち抜くと、アルミニウム箔2の変形が大きくなり、大寸法の開口周辺の強度も低下するため、その近傍の微細加工が困難となる。このことは、後のリセス開口12(大寸法開口)についても同じである。また、大寸法の開口を打ち抜く前に、半導体チップ1のボンディングを実行することも、大寸法開口の形成による半導体チップ取り付け部7の変形による位置ずれを回避する意味からも重要である。この点、アンダー・フィル後に大寸法開口を形成することも、同様の理由による。
次に、図8に示すように(図9(c)参照)、アルミニウム系のテープ状金属薄膜2に、第5の金型32によって、リセス開口12(第1のリセス開口12)が打ち抜かれる(端面打ち抜き工程105;図10)。ここで、図8のリセス開口13(第2のリセス開口13)は、先行する単位領域のリセス開口12(第1のリセス開口12)にあたる。このリセス開口12は平面的に第1の開口8の一部とオーバーラップしている。ここで図7に示すように、第1の開口8は幅が第1のスリット部17よりも十分に広いので、封止レジン19が第1のスリット部17を越えて、第1の開口8内に広く到達することがないので、リセス開口12を打ち抜く際、金型とレジンが接触することがなく、開口がスムースに行える。このため、金型の損傷も回避できる。これによって、リセス開口12の形状又は寸法が正確に加工される。リセス開口12もアンテナ又は整合回路を構成しているので、この加工精度の向上は、製品の性能に緊密に関連している。
最後に、図10及び図9(d)に示すように、切断により、インレット10a(単位領域)の個片化が行われる。
3.本実施の形態におけるRFIDチップの製造プロセス・フローにおける要素プロセスの説明(主に図11及び13から18)
図11は本願発明の一実施の形態の半導体装置の主要要素の一つである半導体チップの製造工程の概要を示すプロセス・ブロック・フロー図である。図13は図11に対応する要素プロセス(BGテープ貼り付け工程)説明図である。図14は図11に対応する要素プロセス(BG工程)説明図である。図15は図11に対応する要素プロセス(ダイシング・テープ貼り付け工程)説明図である。図16は図11に対応する要素プロセス(BGテープ剥離工程)説明図である。図17は図11に対応する要素プロセス(ダイシング工程)説明図である。図18は図11に対応する要素プロセス(チップ反転工程)説明図である。これらに基づいて、ウエハ工程完了からダイシング後のUV照射完了までの各工程を説明する。
図11に示すように、ウエハ工程111が完了すると、ウエハ51はバック・グラインド・テープ(BGテープ)貼り付け工程112に送られる。バック・グラインド・テープ貼り付け工程112では、図13に示すように、ウエハ51の表面(デバイス面)を保護するために、バック・グラインド・テープ52(BGテープ)の貼り付けが行われる。このようにウエハ51の表面にバック・グラインド・テープ52が張られた状態で、ウエハ51の裏面に対して、図14に示すようにバック・グラインド回転ホイール53によってバック・グラインド処理113が実行される。バック・グラインド処理113の後、図15に示すように、ウエハ51の裏面にダイシング・テープ55を貼り付けて、ダイシング・テープ55を介して、ウエハ51をダイシング・フレーム54に固定する(図11のダイシングテープ貼り付け工程114)。その後、図16に示すように、不要になったバック・グラインド・テープ52がウエハ51の表面から剥がされる(図11のBGテープ剥離工程115)。そして、ダイシングフレーム54に固定された状態で、ダイシングが行われる(図11のダイシング工程116)。図17に示すように、ダイシングは通常、幅広回転ブレード57によるハーフカットとファイン回転ブレード58によるフルカットの2段階で行われ、ウエハ51の裏面のダイシング・テープ55に達する切削溝56を形成する。その後、図11に示すように、ダイシング・テープ55の粘着力を弱めるための紫外線照射117が行われる。そうした状態で、図18(a)に示すように、もう一枚のダイシング・フレーム64にダイシング・テープ65を貼り付けたものを対向させた状態で、ダイシング・テープ55の裏面をローラ59で押圧することによって、図18(b)に示すように、ウエハ51に対応する多数のチップ1をチップ表面(デバイス面)がダイシング・テープ65の粘着面に粘着されるように転写する(図11のダイシングテープ張替え工程118)。最後に図11に示すように、ダイシング・テープ65に対して、紫外線照射119が行われる。その後は、図12に示すように、アルミ箔導入工程121に進む。
4.本実施の形態における電子タグ用インレットの製造プロセス・フローにおける要素プロセスの説明(主に図12及び図19から31)
図12は本願発明の一実施の形態の半導体装置の製造方法の全体フローを示すプロセス・ブロック・フロー図である。図19は図12に対応する要素プロセス(アルミニウム・テープ導入工程)説明図である。図20は図12に対応する要素プロセス(丸孔・スリット打ち抜き工程)説明図である。図21は図20に丸孔・スリット打ち抜き工程後のアルミニウム・テープの状況を示す上面図である。図22は図12に対応する要素プロセス(アルミニウム・テープのリールへの巻き取り工程)説明図である。図23は図12に対応する要素プロセス(チップ・ピックアップ工程)説明図である。図24は図12に対応する要素プロセス(アンダー・フィル工程)説明図である。図25は図12に対応する要素プロセス(レジン・ベーク工程)説明図である。図26は図12に対応する要素プロセス(インレット個片化工程)説明図である。図27は図12に対応する要素プロセス(選別・出荷用テープ貼り付け工程)説明図である。図28は図12に対応する要素プロセス(出荷用テープ巻き取り工程)説明図である。図29は図12に対応する要素プロセス(選別・出荷用テープ貼り付け工程完了時)説明図である。図30は図12に対応する要素プロセス(包装工程)説明図である。図31は図12に対応する要素プロセス(梱包工程)説明図である。これらに基づいて電子タグ用インレットの製造プロセス・フローにおける各要素プロセスを説明する。
まず、図19に示すようなデバイス・キャリア・テープ兼アンテナ材料としてのアルミニウム箔2(テープ状金属薄膜)がロール状に巻かれた状態で供給される(図12のアルミニウム箔導入工程121)。ここで、アルミニウム箔2の幅は90ミリ・メートル程度であり、アルミニウム箔2の厚さは、たとえば、50マイクロ・メートル程度(好適な範囲としては30から100マイクロ・メートル)である。また、硬度的には比較的硬質材が望ましい。たとえば、最高レベルの硬さをもつ「H18」レベルのものが好適である。また、アルミニウム箔は、硬いものに熱処理して順次軟らかいものを製造するので、原則として、硬いものほど価格面で有利である。また、軟材では金型への付着が激しく、しわもよりやすいからである。具体的材料を合金番号で示す。99%以上の高純度アルミニウム系材料としては、A1085H−H18,A1070H−H18,A1050H−H18,A1N30H−H18,A1100H−H18等がある。その他、リチウムを含有したリチウム合金系アルミニウム材料としては、A8021H−H18,A8079H−H18等があり、加工性に優れている。ただし、価格面では高純度アルミニウム系材料の方が有利である。
次に、図20(b)に示すように、アルミニウム箔2の各単位領域10の半導体チップ取り付け部7に対して、丸孔8,9および分離スリット16の加工が行われる(図12の孔・スリット打ち抜き工程122)。このとき、図21に示すように、位置合わせ用の開口41が同時に(開口8または開口9と同時、またはスリット16と同時又は別の時でも可)開けられる。次に、図23に示すように、目的とする半導体チップ1をダイシング・テープ65の下部から突き上げピン67で突き上げて、ダイ・ボンディング・ツール68で真空吸着して、ダイシング・テープ65から分離する。そのまま図21に示すように、アルミニウム箔2の半導体チップ取り付け部7に運び、そこで、摂氏80度から100度程度に加熱したダイ・ボンディング・ツール68から超音波を0.3秒程度印加(熱圧着+超音波方式)して、金バンプとアンテナ材料であるアルミニウム間の金属間結合によるフリップ・チップ・ボンディングを実行する(図12のUSボンディング工程123)。続いて、図24に示すように、シリンジ(Syringe)69により液状レジン19aを供給して、半導体チップ1のデバイス面とアルミニウム箔2の間に封止レジン19を満たす(図12のアンダー・フィル工程124)。封止レジン19としては、エポキシ系のレジンに他の添加物とともにシリカ粉末をフィラーとして混ぜたもの等が望ましい。
その後、図25に示すように、紫外線ランプ70により、紫外線を照射して、アンダー・フィル・レジン19を仮硬化させ(図12のUVレジン硬化工程125)、一旦、リール61に巻き取られる。この巻取りの際には、巻き取られるアルミニウム箔およびチップ等の構造体を保護するために、間に層間テープが挿入される。
その後、図12に示すように、リール61状態で、最終的なベーク工程126(ベーク温度はたとえば摂氏130度から175度)を経て、外観検査127を実行する。その後、図12に示すように、整合回路打ち抜き工程128へ進む。整合回路打ち抜き工程128では、図26に示すように、整合回路用開口11が打ち抜かれる。続けて、図26に示すように、単位領域10の両サイドにリセス部を設けるためのリセス開口12の打ち抜きが行われる(図12の端部打ち抜き工程129)。その後、図26に示すように、完成した単位領域10がテープ状のアルミニウム箔2から切断により分離され、独立した電子インレット10aとなる(図12の切断による個片化工程130)。
独立した電子インレット10aは、図27に示すように、そのまま選別テストにかけられる(図12の選別工程131)。その後、独立した電子インレット10aは、図27に示すように、今度は出荷用テープ72上に貼り付けられる(図12の出荷テープへの貼り付け工程132)。出荷用テープ72は、樹脂テープまたは紙等である。樹脂テープ材料としては、たとえばポリエステル系のPET(Polyethylene Terephthalate)やPEN(Polyethylene Naphthalate)などが好適である。
多数の電子インレット10aが貼り付けられた出荷用テープ72は、図28および図29に示すように、リール73に巻き取られる。その後、リール73は図30に示すように、耐湿袋74に包装され、更に、図31に示すように、出荷用の箱75に梱包される(図12の梱包工程133)。その後、図12に示すように、製品として出荷される(出荷工程134)。
5.サマリ
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前記実施形態では、800/900MHz帯の電子インレット等について、具体的に説明したが、本願発明は、それに限定されるものではなく、125kHz帯、13.56MHz帯、及び2.45GHz帯の電子インレット等にも適用できることは言うまでもない。
また、前記実施形態では、インレットを最終的に横に密に並べて出荷用テープに貼り付けるものを中心に説明したが、本願発明は、それに限定されるものではなく、インレットの長手方向をテープの長さ方向に沿って貼り付けるものにも適用できることは言うまでもない。
更に、前記実施形態では、裏打ちテープを使用せず、アンテナ材であるアルミニウム箔自体をキャリアテープとして使用するいわゆるCOA(Chip on Al)方式を中心に説明したが、本願発明は、それに限定されるものではなく、樹脂テープ材料上にアンテナ(又はその元となるもの)を形成したキャリアテープを使用するものにも適用できることは言うまでもない。
本願発明の一実施の形態の半導体装置(電子タグ用インレット)の全体平面外略図である。 図1における半導体チップ取り付け部の拡大平面図(各部分の位置関係を明示)である。 図2におけるA−A’断面の断面図である。 本願発明の一実施の形態の半導体装置の模式等価回路図である。 図1における半導体チップ取り付け部の拡大平面図(第1および第2の金型の側から第1および第2の金型と第3の金型の関係を明示)である。 図1における半導体チップ取り付け部の拡大平面図(第3の金型の側から第1および第2の金型と第3の金型の関係を明示)である。 図1における半導体チップ取り付け部の拡大平面図(レジン封止部の位置関係を明示)である。 本願発明の一実施の形態の半導体装置の製造方法における各種の打ち抜き金型の使用状況を説明するプロセス・フロー図である。 図8に対応したプロセス・フロー中のテープ状金属薄膜の状況を示すテープ上面フロー図である。 図8に対応したプロセス・ブロック・フロー図である。 本願発明の一実施の形態の半導体装置の主要要素の一つである半導体チップの製造工程の概要を示すプロセス・ブロック・フロー図である。 本願発明の一実施の形態の半導体装置の製造方法の全体フローを示すプロセス・ブロック・フロー図である。 図11に対応する要素プロセス(BGテープ貼り付け工程)説明図である。 図11に対応する要素プロセス(BG工程)説明図である。 図11に対応する要素プロセス(ダイシング・テープ貼り付け工程)説明図である。 図11に対応する要素プロセス(BGテープ剥離工程)説明図である。 図11に対応する要素プロセス(ダイシング工程)説明図である。 図11に対応する要素プロセス(チップ反転工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(アルミニウム・テープ導入工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(丸孔・スリット打ち抜き工程)説明図である。 図20に丸孔・スリット打ち抜き工程後のアルミニウム・テープの状況を示す上面図である。 図12に対応する要素プロセス(アルミニウム・テープのリールへの巻き取り工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(チップ・ピックアップ工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(アンダー・フィル工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(レジン・ベーク工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(インレット個片化工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(選別・出荷用テープ貼り付け工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(出荷用テープ巻き取り工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(選別・出荷用テープ貼り付け工程完了時)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(包装工程)説明図である。 図12に対応する要素プロセス(梱包工程)説明図である。
符号の説明
1 半導体チップ
2 テープ状金属薄膜(帯状金属薄膜)
2a テープ状金属薄膜の第1の主面(帯状金属薄膜の第1の主面)
3 単位領域の第1の長辺(帯状金属薄膜の第1の長辺)
4 単位領域の第2の長辺(帯状金属薄膜の第2の長辺)
8 第1の開口(第1の金型の打ち抜き断面)
9 第2の開口(第2の金型の打ち抜き断面)
10 単位領域
10a 第1の単位領域(インレット)
16 第3の開口(第3の金型の打ち抜き断面)
17 第1のスリット部
18 第2のスリット部
28 第1の金型
29 第2の金型
36 第3の金型

Claims (20)

  1. 以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
    (a)アルミニウム系のテープ状金属薄膜の第1の主面上に長さ方向に配列され、前記テープ状金属薄膜の幅方向に沿って第1および第2の長辺を有する複数の単位領域の内の第1の単位領域内に、第1の開口および第2の開口を、第1の金型および第2の金型により、打ち抜く工程;
    (b)前記工程(a)の後、前記テープ状金属薄膜の前記第1の単位領域内に、前記第1の開口および前記第2の開口の間にあって、前記第1の開口および前記第2の開口のいずれよりも幅の狭い第1および第2のスリット部で前記第1の開口および前記第2の開口に連結した第3の開口を、第3の金型により、打ち抜く工程;
    (c)前記工程(b)の後、前記第3の開口を跨ぐように、前記第1の単位領域内に、半導体チップを取り付ける工程;
    (d)前記工程(c)の後、前記テープ状金属薄膜を切断することによって、前記テープ状金属薄膜から、前記第1の単位領域を分離する工程。
  2. 前記1項の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップはRFIDチップである。
  3. 前記1項の半導体装置の製造方法において、前記工程(a)から(d)の前記テープ状金属薄膜の第2の主面は、他の製造用テープ状薄膜に接着されていない。
  4. 前記1項の半導体装置の製造方法において、前記第1の開口および前記第2の開口は実質的に円形である。
  5. 前記1項の半導体装置の製造方法において、前記第3の開口を打ち抜くための前記第3の金型の両端部は、それぞれ平面的に前記第1の開口および前記第2の開口の内部に来るように配置されている。
  6. 前記1項の半導体装置の製造方法において、前記第1の金型および前記第2の金型は、実質的に一体の金型を構成している。
  7. 前記1項の半導体装置の製造方法において、前記工程(c)の前記半導体チップの前記取り付けは、前記半導体チップ上に設けられた複数の金バンプ電極を介して、フリップ・チップ・ボンディングにより行われる。
  8. 前記7項の半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
    (e)前記工程(c)の後、前記工程(d)の前に、前記テープ状金属薄膜の前記第1の単位領域内に、前記第2の開口に連結した整合回路用開口を第4の金型により、打ち抜く工程.
  9. 前記8項の半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
    (f)前記工程(c)の後、前記工程(d)の前に、前記テープ状金属薄膜の前記第1の単位領域内に、前記第1の開口に連結し、且つ、前記第1の長辺を超えて、前記複数の単位領域の内の前記第1の単位領域に隣接する第2の単位領域に及ぶリセス開口を第5の金型により、打ち抜く工程。
  10. 前記9項の半導体装置の製造方法において、前記工程(f)は、前記工程(e)の後に、実行される。
  11. 前記10項の半導体装置の製造方法において、更に以下の工程を含む:
    (g)前記工程(c)の後、前記工程(d)、(e)および(f)の前に、前記半導体チップの前記複数の金バンプ電極を有する面をアンダー・フィル・レジンによって封止する工程。
  12. 以下を含む半導体装置:
    (a)アンテナ部、整合回路部および半導体チップ取り付け部を含み、第1および第2の側辺を有するアルミニウム系の帯状金属薄膜;
    (b)前記帯状金属薄膜に設けられたいずれも実質的に円形の第1の開口および第2の開口;
    (c)前記半導体チップ取り付け部に設けられ、前記第1の開口および前記第2の開口のいずれよりも幅の狭い第1および第2のスリット部で前記第1の開口および前記第2の開口の両方に連結した第3の開口;
    (d)前記第3の開口を跨ぐように、前記帯状金属薄膜の前記半導体チップ取り付け部に取り付けられた半導体チップ。
  13. 前記12項の半導体装置において、前記半導体チップはRFIDチップである。
  14. 前記12項の半導体装置において、前記第1の開口および前記第2の開口は前記帯状金属薄膜の中心線より前記第1の側辺に近い側に設けられ、前記第1の開口は前記第2の開口よりも前記第1の側辺に近い位置に設けられている。
  15. 前記12項の半導体装置において、前記アンテナ部は実質的に前記帯状金属薄膜の長手方向にわたり設けられており、前記アンテナ部の両端部は中央部よりも幅が広い。
  16. 前記12項の半導体装置において、前記帯状金属薄膜の幅方向において、前記アンテナ部と前記半導体チップ取り付け部の間には前記整合回路部に対応し、前記第2の開口に連結した整合回路用開口が設けられている。
  17. 前記12項の半導体装置において、前記帯状金属薄膜の前記第1の側辺の前記半導体チップ取り付け部に対応した部分には、前記第1の開口と連結した前記第1のリセス部が設けられている。
  18. 前記12項の半導体装置において、前記半導体チップは、前記半導体チップ上に設けられた複数の金バンプ電極を介して、フリップ・チップ・ボンディングにより、前記半導体チップ取り付け部に取り付けられている。
  19. 前記12項の半導体装置において、前記半導体チップの前記複数の金バンプ電極を有する面はアンダー・フィル・レジンによって封止されている。
  20. 前記12項の半導体装置において、前記半導体チップは800/900MHzの周波数帯域のRFIDチップである。
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