JP2009127943A - 噴射式自動製氷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】製氷運転および除氷運転に対応して、自動的に水皿が閉成状態と開放状態とに変化する噴射式自動製氷機を提供する。
【解決手段】下向きに開口する製氷部12と、傾動自在に枢支されて製氷部12を開閉する水皿14と、前記水皿14の下側に配設され、製氷水を噴射供給する製氷水ノズル部16と、前記製氷水ノズル部16の下方に配設され、製氷水を貯留する製氷水タンク18とを備える。前記水皿14内に、製氷水の外部水源からの給水経路として機能する給水空間15を画成する。常には製氷部12を閉成する姿勢に前記水皿14を保持し、前記給水空間15内に水が流通して水皿14の重量が一定値以上となった場合には製氷部12を開放する姿勢に前記水皿14を移行させる水皿開閉手段20を備える。
【選択図】図2
【解決手段】下向きに開口する製氷部12と、傾動自在に枢支されて製氷部12を開閉する水皿14と、前記水皿14の下側に配設され、製氷水を噴射供給する製氷水ノズル部16と、前記製氷水ノズル部16の下方に配設され、製氷水を貯留する製氷水タンク18とを備える。前記水皿14内に、製氷水の外部水源からの給水経路として機能する給水空間15を画成する。常には製氷部12を閉成する姿勢に前記水皿14を保持し、前記給水空間15内に水が流通して水皿14の重量が一定値以上となった場合には製氷部12を開放する姿勢に前記水皿14を移行させる水皿開閉手段20を備える。
【選択図】図2
Description
この発明は、モータ等の駆動手段を用いることなく水皿を傾動させ得るようにした噴射式自動製氷機に関するものである。
噴射式自動製氷機の基本的な構成は、例えば、特許文献1に開示されるように、下方に開口する多数の製氷小室が画成された製氷部の上面に、冷凍系に連通する蒸発管が密着的に蛇行配置され、製氷運転時に蒸発管に冷媒を循環させて製氷小室を強制冷却するようになっている。製氷部の直下には、所定量の製氷水を貯留する製氷水タンクを備えた水皿が、支軸により傾動可能に枢支されている。水皿および製氷水タンクは、製氷運転時には水平な閉成位置に保持されて製氷小室を下側から閉成し、除氷運転時には電動モータにより付勢されて支軸を中心として傾動し、製氷小室を開放する開放位置に保持されるようになっている。また水皿には、製氷小室の夫々と対応位置して、噴射孔が多数穿設されており、製氷運転に際して製氷水タンクに設けたポンプを作動することで、製氷水が水皿に圧送されて各噴射孔から冷却されている対応の製氷小室に噴射されて、該製氷小室内に氷塊を生成するよう構成されている。
特開2003−227667号公報
しかし前述した構成の製氷機においては、製氷運転と除氷運転とを繰り返す毎に、電動モータによって水皿を開放位置と閉成位置とに動かす必要があるため、電力消費量が嵩む問題がある。また、電動モータによって傾動される水皿は、製氷水を貯留する製氷水タンクと一体的に構成されているために重く、高出力で大型のモータを採用する必要があり、コストが嵩むと共に、配置スペースの増大を招く問題も内在していた。
すなわち本発明は、従来の技術に係る噴射式自動製氷機に内在する前記課題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、モータ等の駆動手段を用いることなく、水皿が開閉し得る噴射式自動製氷機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の噴射式自動製氷機は、
下向きに開口する製氷部と、傾動軸に枢支されて製氷部を下方から閉成する閉成位置および製氷部から下方へ離間した開放位置に傾動自在な水皿と、前記水皿の下方に配設され、該水皿に設けられた連通孔を介して製氷部内に製氷水を噴射供給する製氷水ノズル部とを備え、前記水皿を閉成位置に保持した状態で製氷水ノズル部から製氷水を前記製氷部に噴射供給して氷塊を生成するようにした噴射式自動製氷機において、
前記水皿内に画成され、給水手段から供給される水が貯留可能な貯留部と、
常には前記水皿を閉成位置に向けて付勢し、前記貯留部内に貯留されて増大する水の重量により、前記水皿が付勢力に抗して開放位置へ傾動させる水皿開閉手段とを備えることを特徴とする。
従って、請求項1に係る発明によれば、水皿内に貯留した水の重量によって水皿を自動的に開放するようにしたから、該水皿を駆動する電動モータ等が不要となり、ランニングコストおよび製造コストを低廉とし得る。
下向きに開口する製氷部と、傾動軸に枢支されて製氷部を下方から閉成する閉成位置および製氷部から下方へ離間した開放位置に傾動自在な水皿と、前記水皿の下方に配設され、該水皿に設けられた連通孔を介して製氷部内に製氷水を噴射供給する製氷水ノズル部とを備え、前記水皿を閉成位置に保持した状態で製氷水ノズル部から製氷水を前記製氷部に噴射供給して氷塊を生成するようにした噴射式自動製氷機において、
前記水皿内に画成され、給水手段から供給される水が貯留可能な貯留部と、
常には前記水皿を閉成位置に向けて付勢し、前記貯留部内に貯留されて増大する水の重量により、前記水皿が付勢力に抗して開放位置へ傾動させる水皿開閉手段とを備えることを特徴とする。
従って、請求項1に係る発明によれば、水皿内に貯留した水の重量によって水皿を自動的に開放するようにしたから、該水皿を駆動する電動モータ等が不要となり、ランニングコストおよび製造コストを低廉とし得る。
請求項2に係る発明では、前記水皿には、前記貯留部に供給される水の流量を較べて少ない水を排出する排水口が、該貯留部に連通して設けられることを要旨とする。
従って、請求項2に係る発明によれば、水皿に排水口を設けるだけの簡単な構成で、貯留部に水を貯留したり、排出したりし得るから、給水手段の開閉によって水皿を自動的に開閉作動させ得る。
従って、請求項2に係る発明によれば、水皿に排水口を設けるだけの簡単な構成で、貯留部に水を貯留したり、排出したりし得るから、給水手段の開閉によって水皿を自動的に開閉作動させ得る。
請求項3に係る発明では、前記水皿開閉手段は、前記水皿における傾動軸の枢支部から離間する位置に設けられた摺動部と、回動軸に回動自在に枢支され、該回動軸を挟む一方の端部側に設けられて前記摺動部が摺動可能に係合する係合部を有する開閉部材と、前記開閉部材における回動軸を挟む他方の端部側に設けられ、前記係合部を介して前記摺動部を上方に押し上げて前記水皿を閉成位置に向けて付勢するように前記開閉部材を回動する重し部とを備え、前記重し部は、前記貯留部内に貯留された水の重量が水皿に加わったときに、該水皿が開放位置へ傾動するのを許容する重量に設定されていることを要旨とする。
従って、請求項3に係る発明によれば、開閉部材に重し部を設けることにより、簡単な構成で水皿を自動的に開閉作動させ得る。
従って、請求項3に係る発明によれば、開閉部材に重し部を設けることにより、簡単な構成で水皿を自動的に開閉作動させ得る。
請求項4に係る発明では、前記製氷水ノズル部に、前記水皿の連通孔に対応する位置において上方に突出して該連通孔に挿入可能な噴射ノズルを設け、該噴射ノズルには、前記水皿が閉成位置から開放位置に傾動する際に、前記連通孔に挿入されるようにされ、前記水皿上に氷結した氷塊を噴射ノズルで押し上げるようにしたことを要旨とする。
従って、請求項4に係る発明によれば、水皿に氷結した氷塊を、下方から噴射ノズルが押し上げて好適に離脱させ得る。
従って、請求項4に係る発明によれば、水皿に氷結した氷塊を、下方から噴射ノズルが押し上げて好適に離脱させ得る。
本発明に係る噴射式自動製氷機によれば、モータ等の駆動手段を不要として、ランニングコストおよび製造コストを低廉に押さえることができる。
次に、本発明に係る噴射式自動製氷機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
図1に示すように、実施例に係る噴射式自動製氷機(以下、単に製氷機と云う)10は、氷塊Iを生成する製氷機構11と、この製氷機構11を冷却する圧縮機(図示せず)および蒸発管30等を備える冷凍機構と、各機器を制御する制御手段(図示せず)とを備え、製氷運転および除氷運転を繰り返して氷塊Iを生成し得るようになっている。製氷機構11は、図示しない製氷機本体に配設されて下向きに開口した製氷小室12aを多数形成した製氷室(製氷部)12と、製氷小室12aを下方から開閉する水皿14と、この水皿14の下方に配設された製氷水ノズル部16と、この製氷水ノズル部16の下方に配設された製氷水タンク18と、前記水皿14を傾動させる水皿開閉手段20とから構成される。製氷室12の外面には、冷凍機構を構成する蒸発管30が蛇行配置され、蒸発管30を流通する冷媒またはホットガスとの熱交換によって製氷室12が冷却または加温されるようになっている。
前記水皿14は、一方の側端部が製氷機本体に対して傾動軸14aを介して揺動可能に支持されると共に、他方の側端部(開放側端部)の両側方に突設された一対の摺動突起(摺動部)14c,14cを介して水皿開閉手段20を構成する開閉部材21,21によって当接支持されている。前記摺動突起14cは、円柱形状であり、周面が滑らかにされている。前記水皿14は、水皿開閉手段20によって製氷運転において製氷室12を閉成して水平となる閉成位置と、除氷運転において製氷室12から下方に傾斜した開放位置とに姿勢変位し得るようになっている。また、前記水皿14における前記製氷室12に対向する表面側は、熱伝導率の良い、例えば金属等の材質から形成されると共に、その製氷室12側の表面が平滑な状態にされている。
更に、前記水皿14には、図2に示す如く、前記製氷室12を閉成した際に、該製氷室12を区切って形成される多数の製氷小室12aに向けて下方から噴射供給される製氷水を受け入れ可能なように、各製氷小室12aに対応する位置に連通孔14bが夫々穿設されている。そして、前記連通孔14bの開口形状は、前記水皿14が開放位置に傾動する際に、後述する噴射ノズル17の挿入を水皿14の下方から許容する形状に設定されている(図5および図6参照)。
前記水皿14内には、製氷運転時に使用される製氷水を外部水源から製氷水タンク18に供給する水路となる給水空間(貯留部)15が画成されている(図2参照)。また水皿14には、給水弁(給水手段)WVを介して外部水源が貯留部15に傾動軸14a側で接続されると共に、該水皿14の開放端側には下方に向けて開口する給水口(排水口)15aが形成されている。すなわち、前記給水弁WVが開放されると、外部水源から供給される水が給水空間15を経て、給水口15aから製氷水タンク18に供給されるよう構成してある。なお、給水口15aの開口寸法は、前記給水弁WVを介して供給される水の流量によりも少ない水を排出する寸法に設定され、水の供給を継続することで貯留部15内に徐々に水が貯留されるようになっている。
前記製氷水ノズル部16は、閉成位置に臨む前記水皿14の連通孔14bを介して製氷水を各製氷小室12a内に噴射供給し得る噴射孔を有すると共に、該水皿14が開放位置に傾動した際に、連通孔14bに挿入可能となるように、位置および姿勢が設定されて上方に突出する多数の噴射ノズル17を備えている。前記噴射ノズル17の上方から見た形状は、図3に示す如く、製氷小室12aの開口形状に相似する略正方形状に設定されている。また、前記噴射ノズル17を側方から見た形状は、前記傾動軸14a側の上隅部に所要のR加工が施されている(図1参照)。そして、前記製氷水ノズル部16は、開放位置に臨む水皿14の傾斜角度と略同一とされた角度に傾斜された状態で該水皿14の下方に配置されている。すなわち、製氷水ノズル部16は、前記水皿14が開放位置まで傾動すると、該製氷水ノズル部16が水皿14を下方から支持すると共に、前記噴射ノズル17が連通孔14bに下方から挿入された状態になる位置および姿勢に配置されている(図5参照)。なお、前記噴射ノズル17における製氷水ノズル部16の表面(上面)からの突出寸法は、水皿14の厚みよりも大きく設定され、連通孔14bに下方から挿入された噴射ノズル17の上端が、該水皿14の上方に突出するようになっている。
前記製氷水タンク18は、給水弁WVを介して外部水源から供給される製氷水を所要量貯留する部位であり、この製氷水タンク18に貯留された製氷水は、製氷水ポンプPMによって製氷水ノズル部16に設けた噴射ノズル(噴射孔)17を介して製氷室12の各製氷小室12aへ噴射供給される(図2における破線および実線矢印参照)。そして、各製氷小室12aへ噴射供給された製氷水は、製氷室12が冷却されることにより該製氷小室12aで氷結され、氷結しなかった製氷水(戻る(図2における二点鎖線矢印参照)。すなわち、製氷水タンク18に貯留された製氷水は、製氷水ポンプPMにより製氷室12に循環供給されるようになっている。前記製氷水ポンプPMは、電気的に接続されている制御手段により駆動制御される。
前記水皿開閉手段20は、前記水皿14の開放端前方側に臨む製氷機本体に配置される回動軸24を介して揺動可能に支持されると共に、前記水皿14の摺動突起14c,14cに摺動可能に係合する一対の開閉部材21,21と、額開閉部材21に配置されて、開閉部材21を常には水皿14を閉成位置に向けて傾動するように付勢するための重し部26とを備える。
前記開閉部材21は、回動軸24を挟んで一方に延在し、閉成位置の水皿14における摺動突起14c,14cの下方に臨む支持アーム(係合部)22,22と、回動軸24を挟んで他方に延在する取付部23とを備える。各支持アーム22は、開放端に向かうにつれて上方に湾曲する所謂かぎ爪形状に形成されており(図1参照)、各摺動突起14cに下方側から係合するように設定されている。支持アーム22の形状をかぎ爪状とすることで、水皿14が閉成位置となった際に、該水皿14に対して開放端側に引っ張りつつ上方に押さえつける力を加え得る構成となっている。また、各支持アーム22において前記摺動突起14cが摺動する当接面22aは、水皿14の傾動に伴った該摺動突起14cの動きを阻害しないように滑らかな状態に設定されている。前記回動軸24は、水皿開閉手段20を、前記水皿14の傾動に伴った摺動突起14c,14cの軌跡に対応すると共に、該摺動突起14c,14cの動きを阻害しないように、前記支持アーム22が傾動するように配設されている。
前記取付部23,23の下端部の間には、前記重し部26が設けられている。前記重し部26の重量は、前記給水空間15内に水がない状態となる製氷運転時の水皿14の重量では、該水皿14を閉成位置に保持するように支持アーム22,22が上方に向けて回動するように水皿開閉手段20を回動付勢し、かつ給水空間15内に流通する水が満ちた状態となる除氷運転時の水皿14の重量に水の重量が加わったときには、水皿14が開放位置に傾動するのを許容して水皿開閉手段20を回動させ得るように設定される。すなわち、水皿開閉手段20は、前記給水空間15内に水がない状態となる製氷運転時では、前記水皿14を閉成位置に維持するように、また給水空間15内に流通する水が満ちた状態となる除氷運転時には、前記水皿14が閉成位置から開放位置に傾動するのを許容するよう構成してある。
なお、前記両取付部23,23間にゲート部27が設けられている。このゲート部27はね水皿14を閉成位置に保持している水皿開閉手段20の姿勢(図1参照)において、水皿14による氷塊Iの放出側(開放端側)を閉成する一方、該水皿14が開放位置まで傾動することで回動した水皿開閉手段20の姿勢(図6参照)において放出側を開放して、傾斜している水皿14上を滑落する氷塊Iの図示しない貯氷室への放出を許容するように構成されている。
前記給水弁WVは、製氷運転の完了を製氷検知手段(図示せず)が検知して除氷運転に切換えられることで開放制御される。また、給水弁WVは、除氷運転の完了を、例えば製氷水タンク18に取り付けたフロートスイッチ等の除氷検知手段(図示せず)が検知したときに閉成制御される。
(実施例の作用)
次に、実施例に係る噴射式自動製氷機10の作用につき説明する。なお、前記製氷水タンク18には、製氷運転を行なうのに必要な製氷水が既に貯留されているものとする。
次に、実施例に係る噴射式自動製氷機10の作用につき説明する。なお、前記製氷水タンク18には、製氷運転を行なうのに必要な製氷水が既に貯留されているものとする。
前記噴射式自動製氷機10が製氷運転を開始すると、前記水皿14は、図1および図2に示す如く、前記製氷小室12aを下方から閉成する閉成位置に保持され、蒸発管30に冷媒が循環して製氷小室12aの強制冷却がなされる。このとき、前記水皿開閉手段20の支持アーム22は、前記重し部26の作用によって摺動突起14cを介して水皿14を開放端側に引っ張りつつ上方に押さえつけるため、閉成位置における水皿14の姿勢固定は確実なものとなる。すなわち、製氷室12と水皿14との隙間から、噴射供給される製氷水が漏れ出すことはない。
前記製氷小室12aの強制冷却が開始されると、製氷水タンク18に貯留されている製氷水が、製氷水ポンプPMにより噴射ノズル17から噴射されて連通孔14bを介して製氷小室12a内に噴射供給される(図2における破線および実線矢印参照)。このとき、噴射ノズル17は、該噴射ノズル17から噴射される製氷水が連通孔14bを介して製氷小室12a内に供給される位置姿勢となっているので、製氷水の製氷小室12aへの噴射供給が好適になされる。なお、前記噴射ノズル17から噴射された製氷水が、製氷小室12a内に好適に供給されなかったり、または未氷結水は連通孔14bを介して再び製氷水タンク18に戻る際に飛散しても、貯氷室側にはゲート部27があるため、該飛散水が貯氷室内に入り込むことはない。
また、前記製氷小室12aは冷却されているので、製氷水は製氷小室12aの内壁に接触して冷却された後、該水皿14の連通孔14bから流下して製氷水タンク18に帰還する(図2における二点鎖線矢印参照)。このように製氷水が製氷水タンク18と製氷小室12aとの間を循環するに伴い、製氷水の温度は徐々に下がり、その温度が0℃近くに達すると、製氷小室12aの内壁に製氷水の一部が氷結を始める。そして、各製氷小室12a内での氷結が徐々に進行し、最終的に氷塊Iが生成されるに至る。
製氷運転が進行して製氷小室12aに氷塊Iが生成されると、図示しない製氷検知手段がこれを検知して除氷運転に切替わる。すなわち、図4に示す如く、前記蒸発管30にホットガスを供給して製氷小室12aを加温すると共に、給水弁WVを開放制御することによって前記給水空間15内に水を供給し始める。そして除氷運転が進行すると、製氷小室12aの内壁に氷結していた氷塊Iが溶け始める。また、前記給水空間15内に供給された水は、水皿14の開放端側に設けられる前記給水口15aから製氷水タンク18に流れ込んで次回の製氷運転に使用される製氷水として貯留される。なお、給水口15aからの排水量は、給水弁WVからの給水量より少ないので、前記給水空間15内が徐々に水で満たされて水皿14全体の重量が増加することになる。
ここで製氷小室12aの内壁における氷塊Iが融解すると、水皿14を閉成位置に保持する氷塊Iの氷着力がなくなる。また、水皿14全体としての重量の増加は、該水皿14が閉成位置から開放位置に傾動する駆動力となる。そして、前記給水空間15に貯留される水の重量の増加によって、前記摺動突起14cから支持アーム22に加わる下向きの力が、前記重し部26による該摺動突起14cを押し上げようとする力を超えると、前記水皿14は開放位置に向けて傾動を開始する。このとき、前記摺動突起14cが接触する支持アーム22の上側面は滑らかな状態とされているから、該水皿14の傾動はスムーズに行なわれる。このように、氷塊Iの氷着力がなくなることで、重し部26の作用によって自動的に水皿14が開放位置に傾動するため、閉成位置から開放位置に傾動するに際して該水皿14に駆動力を加える必要がない。
前記水皿14が開放位置に傾動するに際し、図5および図6に示す如く、前記噴射ノズル17が連通孔14bに下方から挿入するに到る。このとき、水皿14の上面に氷結している氷塊Iの底面に、噴射ノズル17の上面が当接するため、該氷塊Iには下方から押し上げる力が掛かり、該氷塊Iは水皿14から剥離される。なお、前記噴射ノズル17において、傾動してきた水皿14に氷結した氷塊Iに最初に接触する部位である傾動軸14a側の上隅部はR形状にされているので、該氷塊Iの下面に当接による傷が生じて、製品価値が下がることもない。
また、前記給水空間15内を常温の水が流通することで、この水と水皿14の上面に氷結した氷塊Iとが熱交換して該氷塊Iの氷結部が溶けて水皿14に対する氷着力は弱くなっているから、前記噴射ノズル17による下方からの押し上げによって水皿14の上面から氷塊Iが確実に離脱することになる。すなわち、季節や設置場所等の条件によって、製氷機10に外部水源から供給される水の温度が低い場合であっても、前記噴射ノズル17の連通孔14bへの挿入によって確実かつ短時間に氷塊Iを水皿14上から離脱させ得る。また、前記水皿14の上面は滑らかになっているので、氷着している氷塊Iを容易に離脱させ得る。そして離脱した氷塊Iは、開放位置にあって傾斜した水皿14の上面を滑落して貯氷室に放出される。なお、前記噴射ノズル17の上方から見た形状は、製氷小室12aの開口形状、すなわち生成される氷塊Iの底面形状に相似する形状とされているので、該氷塊Iを上方に押し上げる力を水皿14に氷着している該氷塊Iの底面隅部に対しても好適に伝達することができる。また、氷塊Iが貯氷室に放出される際には、前記ケート部27は上方に回動しているため、氷塊Iの放出が阻害されることはない。
また、前記給水空間15を流通して製氷水タンク18に供給され、次回の製氷水となる水は、前述したように水皿14に氷結している氷塊Iと熱交換することで冷やされるため、次回の製氷運転を短時間でなし得る。なお、前記水皿14における前記製氷室12に対向する表面側は、熱伝導率の良い、例えば金属等の材質から形成されているので、給水空間15を流通する水と、水皿14の上面に氷結した氷塊Iとの熱交換は効率的になされる。
前記水皿14上から氷塊Iが離脱したことを除氷検知手段(図示せず)が検知すると、給水弁WVが閉成制御されることで、前記給水空間15内を満たしていた水が給水口15aを介して全て製氷水タンク18に流れ込む。すなわち、前記水皿14全体の重量が減少することになるため、前記重し部26の作用によって水皿開閉手段20から加えられる上向きの力に対抗できなくなり、該水皿14は自動的に閉成位置に戻る。このとき、前記水皿開閉手段20の支持アーム22は、摺動突起14cを介して水皿14を開放端側に引っ張りつつ上方に押さえつけるため、閉成位置における水皿14の姿勢固定は確実になされ、製氷運転において製氷室12と水皿14との間から製氷水が漏れ出すことはない。
(変更例)
本発明は、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1)実施例に係る噴射式自動製氷機10は、重し部26の作用によって水皿14が開閉されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7に示す噴射式自動製氷機40の如く、水皿開閉手段20について重し部26で付勢力を与えるのではなく、バネ等の弾性部材28を用いることで付勢力を与えるようにしてもよい。この場合、弾性部材28の付勢力は、前記給水空間15内に水がない状態となる製氷運転時の水皿14の重量では、該水皿14を閉成位置に保持するように支持アーム22,22が上方に向けて回動するように水皿開閉手段20を回動し、かつ給水空間15内に流通する水が満ちた状態となる除氷運転時の水皿14の重量に水の重量が加わったときには、水皿14が開放位置に傾動するのを許容して水皿開閉手段20を回動させ得るように設定される。また、図8に示す噴射式自動製氷機50の如く、水皿14の傾動軸14a側の端部に、前記重し部26と同様の作用を呈する重り29を設けるようにしてもよい。なお、図8に示す重り29に代えてバネ等の弾性部材を用いることも可能である。
本発明は、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1)実施例に係る噴射式自動製氷機10は、重し部26の作用によって水皿14が開閉されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7に示す噴射式自動製氷機40の如く、水皿開閉手段20について重し部26で付勢力を与えるのではなく、バネ等の弾性部材28を用いることで付勢力を与えるようにしてもよい。この場合、弾性部材28の付勢力は、前記給水空間15内に水がない状態となる製氷運転時の水皿14の重量では、該水皿14を閉成位置に保持するように支持アーム22,22が上方に向けて回動するように水皿開閉手段20を回動し、かつ給水空間15内に流通する水が満ちた状態となる除氷運転時の水皿14の重量に水の重量が加わったときには、水皿14が開放位置に傾動するのを許容して水皿開閉手段20を回動させ得るように設定される。また、図8に示す噴射式自動製氷機50の如く、水皿14の傾動軸14a側の端部に、前記重し部26と同様の作用を呈する重り29を設けるようにしてもよい。なお、図8に示す重り29に代えてバネ等の弾性部材を用いることも可能である。
(2)実施例に係るの噴射式自動製氷機10は、開放位置となった水皿14の傾斜角度に対応して製氷水ノズル部16が配置されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図9に示す噴射式自動製氷機60の如く、水皿14に穿設される連通孔14bに対応して下方から製氷小室12a内に製氷水を噴射供給し得る位置および姿勢の多数の噴射ノズル44を備える製氷水ノズル部42を採用してもよい。この場合、噴射ノズル44の下方からの挿入を考慮せずに連通孔14bの開口形状を設定し得るため、製氷機40の設計自由度が向上する。
(3)実施例では、噴射ノズル17の上方から見た外形状は略正方形の矩形形状とされ、これに対応して連通孔14bの開口形状も矩形形状に設定されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、円形状等の所要形状としてもよい。
(4)実施例では、支持アーム22において摺動突起14cを臨む側を当接面22aとして該摺動突起14cと係合するように構成したいたが、本発明はこれに限定されない。例えば、前記支持アーム22に対して、水皿14を閉成位置から開放位置へ傾動する際に、摺動突起14cを案内するように形成された長孔を設けるようにしてもよい。また、水皿14側に摺動孔を設け、この摺動孔に係合する突起を支持アーム22に設け、水皿14を閉成位置から開放位置へ傾動案内するようにしてもよい。
(3)実施例では、噴射ノズル17の上方から見た外形状は略正方形の矩形形状とされ、これに対応して連通孔14bの開口形状も矩形形状に設定されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、円形状等の所要形状としてもよい。
(4)実施例では、支持アーム22において摺動突起14cを臨む側を当接面22aとして該摺動突起14cと係合するように構成したいたが、本発明はこれに限定されない。例えば、前記支持アーム22に対して、水皿14を閉成位置から開放位置へ傾動する際に、摺動突起14cを案内するように形成された長孔を設けるようにしてもよい。また、水皿14側に摺動孔を設け、この摺動孔に係合する突起を支持アーム22に設け、水皿14を閉成位置から開放位置へ傾動案内するようにしてもよい。
12 製氷室(製氷部),14 水皿,14a 傾動軸,14b 連通孔
15 貯留部(給水空間),16 製氷水ノズル部,17 噴射ノズル
18 製氷水タンク,20 水皿開閉手段,21 開閉部材
22 係合部(支持アーム),24 回動軸,26 重し部,30 摺動部(摺動突起)
I 氷塊
15 貯留部(給水空間),16 製氷水ノズル部,17 噴射ノズル
18 製氷水タンク,20 水皿開閉手段,21 開閉部材
22 係合部(支持アーム),24 回動軸,26 重し部,30 摺動部(摺動突起)
I 氷塊
Claims (4)
- 下向きに開口する製氷部(12)と、傾動軸(14a)に枢支されて製氷部(12)を下方から閉成する閉成位置および製氷部(12)から下方へ離間した開放位置に傾動自在な水皿(14)と、前記水皿(14)の下方に配設され、該水皿(14)に設けられた連通孔(14b)を介して製氷部(12)内に製氷水を噴射供給する製氷水ノズル部(16)とを備え、前記水皿(14)を閉成位置に保持した状態で製氷水ノズル部(16)から製氷水を前記製氷部(12)に噴射供給して氷塊(I)を生成するようにした噴射式自動製氷機において、
前記水皿(14)内に画成され、給水手段(WV)から供給される水が貯留可能な貯留部(15)と、
常には前記水皿(14)を閉成位置に向けて付勢し、前記貯留部(15)内に貯留されて増大する水の重量により、前記水皿(14)が付勢力に抗して開放位置へ傾動させる水皿開閉手段(20)とを備える
ことを特徴とする噴射式自動製氷機。 - 前記水皿(14)には、前記貯留部(15)に供給される水の流量を較べて少ない水を排出する排水口(15a)が、該貯留部(15)に連通して設けられる請求項1記載の噴射式自動製氷機。
- 前記水皿開閉手段(20)は、前記水皿(14)における傾動軸(14a)の枢支部から離間する位置に設けられた摺動部(14c,14c)と、回動軸(24)に回動自在に枢支され、該回動軸(24)を挟む一方の端部側に設けられて前記摺動部(14c,14c)が摺動可能に係合する係合部(22,22)を有する開閉部材(21)と、前記開閉部材(21)における回動軸(24)を挟む他方の端部側に設けられ、前記係合部(22,22)を介して前記摺動部(14c,14c)を上方に押し上げて前記水皿(14)を閉成位置に向けて付勢するように前記開閉部材(21)を回動する重し部(26)とを備え、前記重し部(26)は、前記貯留部(15)内に貯留された水の重量が水皿(14)に加わったときに、該水皿(14)が開放位置へ傾動するのを許容する重量に設定されている請求項1または2記載の噴射式自動製氷機。
- 前記製氷水ノズル部(16)に、前記水皿(14)の連通孔(14b)に対応する位置において上方に突出して該連通孔(14b)に挿入可能な噴射ノズル(17)を設け、該噴射ノズル(17)には、前記水皿(14)が閉成位置から開放位置に傾動する際に、前記連通孔(14b)に挿入されるようにされ、前記水皿(14)上に氷結した氷塊(I)を噴射ノズル(17)で押し上げるようにした請求項1〜3の何れか一項に記載の噴射式自動製氷機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007303623A JP2009127943A (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 噴射式自動製氷機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007303623A JP2009127943A (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 噴射式自動製氷機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009127943A true JP2009127943A (ja) | 2009-06-11 |
Family
ID=40819057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007303623A Pending JP2009127943A (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 噴射式自動製氷機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009127943A (ja) |
-
2007
- 2007-11-22 JP JP2007303623A patent/JP2009127943A/ja active Pending
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