JP2009127486A - 内燃機関の排気燃料添加制御装置 - Google Patents

内燃機関の排気燃料添加制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バイオ燃料を用いる場合であっても排気燃料添加弁の詰まりを容易に抑制することができる内燃機関の排気燃料添加制御装置を提供する。
【解決手段】バイオ燃料濃度をバイオ濃度センサ19によって検知し(ステップS10)、その後運転条件を読み込み、排気温度を推定し(ステップS11)、この得られた排気温度に応じて、添加なしの期間である最大噴射間隔を軽油(100%)の値Aを基本として補正し(ステップ12)、この補正に応じて、排気燃料添加制御を実行する(ステップ13)。
【選択図】 図2

Description

この発明は、排気燃料添加弁を備えバイオ燃料を使用可能な内燃機関の排気燃料添加制御装置に関し、更に詳しくは、バイオ燃料濃度が高い時であっても排気燃料添加弁の詰まりを容易に抑制することができる内燃機関の排気燃料添加制御装置に関する。
近年、自動車等に搭載される内燃機関では、排気エミッションを向上させることが要求されている。すなわち、内燃機関から排気ガスを大気中に放出する前に、排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)等のガス成分を浄化若しくは除去することを要求されている。
ディーゼルエンジンや、希薄燃焼可能なガソリンエンジンでは、高い空燃比(リーン雰囲気)の混合気を燃焼に供して機関運転を行う運転領域が、全運転領域の大部分を占める。この種のエンジンでは一般に、リーン雰囲気でNOxを吸収することのできるNOx触媒が排気系に備えられている。
NOx触媒は、排気中の還元成分濃度が低い状態ではNOxを吸収し、排気中の還元成分濃度が高い状態ではNOxを放出する特性を有している。排気中に放出されたNOxは、排気中にHCやCO等の還元成分が存在していれば、それらと速やかに反応して窒素に還元される。
また、NOx触媒が吸蔵できるNOxの量には限界量(飽和量)が存在し、当該触媒がその飽和量を上回るNOxを吸蔵している場合には、排気中の還元成分濃度が低い状態にあってもそれ以上NOxを吸収しなくなる。
そこで、従来の内燃機関の排気浄化装置にあっては、内燃機関の排気系に還元剤(内燃機関の燃料の一部)を供給するための排気燃料添加弁を備え、当該NOx触媒のNOx吸蔵量が所定量に達する前に、当該NOx触媒に流入する排気に還元剤としての燃料を所定インターバルで繰り返し添加する排気燃料添加制御が行われている。
このように排気燃料添加弁を通じて排気系に所定タイミングで還元剤が供給されると、その還元剤は排気中の還元成分濃度を高め、NOx触媒に吸蔵されているNOxを放出および還元浄化するとともに、NOx触媒のNOx吸収能力を回復させる。したがって、NOx触媒に流入する排気中の還元成分を所望の時期に増量することができ、NOx触媒の排気浄化効率を常に高く維持することが可能となる。
特に、軽油を燃料とする圧縮着火式のディーゼルエンジンでは、上記CO、HC、NOx等に加え、排気ガス中に含まれる煤や,SOF(Sol bule Organic Fraction)等の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を浄化若しくは除去することを要求されている。
したがって、上記排気燃料添加弁の噴孔がデポジットによって詰まることは、これらの排気浄化作用に重大な支障を来すこととなるため、排気燃料添加弁の詰まりを抑制するための種々の技術が提供されている。
たとえば、燃料が燃料タンクから内燃機関に供給されるまでの経路における当該燃料タンクとインジェクタとの間に、燃料中に含まれる金属や金属イオンを燃料から分離除去する金属イオン除去手段を備え、インジェクタ内での金属の析出・堆積を防止し、インジェクタを長期間安定に駆動させる技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、上記のような排気燃料添加弁の詰まりを抑制する技術としてつぎのようなものも提案されている(たとえば、特許文献2参照)。すなわち、内燃機関の排気通路に設けられ還元剤の存在下で窒素酸化物を還元するNOx触媒と、NOx触媒に還元剤を供給する還元剤供給装置と、還元剤供給装置の噴射孔の詰まる時期を推定する詰まり推定手段と、詰まり推定手段により推定された詰まり時期よりも前に噴射孔の詰まりを抑制するための還元剤を少量噴射させる詰まり抑制手段と、を備え、還元剤が固化すると推定された時期以前に還元剤を噴射させて還元剤供給装置の詰まりを抑制するものである。
また、近年では、エネルギー対策や環境対策等の観点から、ガソリンや軽油等の標準燃料に対する代替燃料としてアルコールや、いわゆるバイオ燃料等の含酸素燃料も注目されており、これらの燃料を使用可能な内燃機関の開発も要請されている。
特開2006−105092号公報 特開2003−222019号公報
しかしながら、このようなバイオ燃料であるバイオ軽油(たとえば、RME(RapeSeed (oil) MethylEster の略称:菜種油をメチルエステル化したバイオディーゼル燃料)、廃食油等)は、標準軽油に比べて蒸発性が非常に悪いという特徴がある。
例えば図13に示すように、バイオ燃料(RME100)は、標準軽油が90容量%蒸発する温度(約330℃)であっても、10容量%以下しか蒸発しない。ここで、図13は、標準軽油とバイオ燃料の蒸留特性と温度との関係を示す図である。
上記特許文献1に係る従来技術にあっては、バイオ軽油濃度については考慮されていないため、バイオ燃料と軽油との混合燃料を当該内燃機関(たとえば、ディーゼルエンジン)に使用する場合、バイオ燃料濃度が高くなるほど、排気燃料添加弁には未蒸発の燃料残渣が残り易く、この残渣が核となってデポジットへと発達していく。このため、バイオ燃料濃度が高くなるほど、排気燃料添加弁が詰まり易くなるという課題があった。
また、排気燃料添加の休止期間中は、排気燃料添加弁近傍の温度が高くなり、燃料添加によるデポジット洗浄もできないため、排気燃料添加弁のデポジットは、当該休止期間中に最も形成され易く、このデポジットが排気燃料添加弁の詰まりの主因となっていた。
更に、排気燃料添加弁が詰まると、NOx還元やPM再生、硫黄被毒再生ができなくなってしまい、車両走行に支障を来す虞もあった。
また、バイオ混合軽油(RME、腐食油等)は高沸点成分が多く、高濃度で多く使用されているほど排気燃料添加弁が詰まりやすい一方で、パラフィンや含産酸素燃料の効果により、軽油に比べ詰まりが生成しにくい要件がある。よって、排気燃料添加弁を詰まり防止のために燃料噴射を多用すると、不要な燃費悪化を伴う虞があるので、適正な燃料添加を行うことが切望されている。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、バイオ燃料を用いる場合であっても排気燃料添加弁の詰まりを容易に抑制することができる内燃機関の排気燃料添加制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第1の内燃機関の排気燃料添加制御装置の発明は、内燃機関の排気系に設けられ、排気ガス中の還元成分濃度が高くなるとNOxの還元反応を促す特性を備えたNOx触媒と、前記排気系を通じて前記NOx触媒に流入する前記排気ガス中に使用燃料の一部を還元剤として噴射添加する排気燃料添加弁と、前記排気燃料添加弁の詰まりを抑制する制御を行う添加弁詰まり抑制手段と、を備えた内燃機関の排気燃料添加制御装置において、更に前記使用燃料としてのバイオ燃料の濃度を検知または推定するバイオ燃料濃度検知手段を備え、添加燃料中のバイオ軽油濃度に応じて、添加弁の詰り防止制御を実行する際、バイオ燃料の燃料性状や運転状態のいずれか一方または両方を検出し、このバイオ燃料の燃料性状または運転領域のいずれか一方または両方の値から排気燃料添加の噴孔の詰まりの生成のし易さを算出し、添加弁詰まり抑制手段を補正することを特徴とするものである。
また、第2の内燃機関の排気燃料添加制御装置の発明は、第1の発明において、前記エンジン回転数と燃料噴射量から排気温度を推定し、該推定排気温度から前記添加弁詰まり抑制手段を補正することを特徴とするものである。
第3の内燃機関の排気燃料添加制御装置の発明は、第1または2の発明において、前記NOx触媒の上流側にPMフィルタを配置する際、後流側のNOx触媒に添加する排気燃料の添加期間を変更しない添加弁詰まり抑制手段を実行することを特徴とするものである。
第4の内燃機関の排気燃料添加制御装置の発明は、第1または2の発明において、前記NOx触媒の後流側にPMフィルタを配置する際、前記NOx触媒および前記PMフィルタの上流側にそれぞれ第1の排気燃料添加弁と第2の排気燃料添加弁を設けると共に、下流側の第2の排気燃料添加弁に対し、上流側の第1の排気燃料添加弁の添加燃料量、燃料蒸発性、添加燃料の有無または燃料添加間隔の少なくとも一つの性状に応じて添加弁詰まり抑制手段を補正することを特徴とするものである。
第5の内燃機関の排気燃料添加制御装置の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、前記添加弁詰まり抑制制御は、前記排気燃料添加弁からの燃料添加頻度を変更することを特徴とするものである。
この発明に係る内燃機関の排気燃料添加制御装置によれば、燃料性状(例えば蒸留特性、含酸素量、動粘度、アロマ量、高セタン価など)や運転状態(例えばエンジン回転数、噴射量など)のいずれか一方または両方の情報から、排気燃料添加弁の詰まりを防止する最大噴射間隔を軽油(100%)の値を基本として補正するので、排気燃料添加弁の噴孔の詰まりを防止することができると共に、不要な燃費悪化を抑制することができる。
以下に、この発明に係る内燃機関の排気燃料添加制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、この発明の実施例1に係る内燃機関の排気燃料添加制御装置を適用したディーゼルエンジンシステムを示す概略構成図である。図1に示すように、内燃機関(以下、エンジンと記す。)1は、燃料供給系10、燃焼室20、燃焼室20内に供給される吸入空気の通路(吸気通路)を形成する吸気系30、各燃焼室20から排出される排気ガスの通路(排気通路)を形成する排気系40等を主要部として構成される直列4気筒のディーゼルエンジンシステムである。
燃料供給系10は、バイオ燃料を貯留する燃料タンク18、メイン燃料通路P0、燃料フィルタ18a、サプライポンプ11、コモンレール12、燃料噴射弁13、遮断弁14、排気燃料添加弁17、機関燃料通路P1および添加燃料通路P2等を備えて構成されている。
また、燃料タンク18には、燃料のバイオ濃度を検知するバイオ濃度センサ(バイオ燃料濃度検知手段)19が設けられている。なお、このバイオ濃度センサ19は、たとえば燃料の粘度や温度等の計測値からバイオ燃料濃度を検知または推定できるように構成されていればよく、その検知・推定原理は問わない。
サプライポンプ11は、燃料タンク18からメイン燃料通路P0を介して汲み上げた燃料を高圧にし、機関燃料通路P1を経てコモンレール12に供給する。コモンレール12は、サプライポンプ11から供給された高圧燃料を所定圧力に蓄圧し、各燃料噴射弁13に分配する。電磁弁である燃料噴射弁13は、所定時期に燃焼室20内に燃料を噴射供給する。
また、サプライポンプ11は、燃料タンク18から汲み上げた燃料の一部を添加燃料通路P2を介して排気燃料添加弁17に供給する。遮断弁14は、必要時に添加燃料通路P2を遮断し、燃料供給を停止する。
なお、添加燃料通路P2には調量弁(図示せず)も設けられている。この調量弁は、排気燃料添加弁17に供給する燃料の圧力(燃圧)を制御する。また、電磁弁である排気燃料添加弁17は、還元剤として機能する燃料を、適宜量、適宜タイミングで後述する触媒コンバータ41a,41b上流に添加供給する。
また、エンジン1には、その排気により吸気を過給するターボチャージャ50を備えている。ターボチャージャ50に設けられたインタークーラ31は、過給によって昇温した吸入空気を強制冷却する。このインタークーラ31よりも下流に設けられたスロットル弁32は、いわゆる電子スロットルであり、吸入空気の供給量を調整する。
また、エンジン1には、吸気系30と排気系40をバイパスし、排気の一部を吸気系30に戻すEGR通路60が設けられている。EGR通路60には、排気流量を調整するEGR弁61と、排気を冷却するためのEGRクーラ62が設けられている。なお、EGRクーラ62の上流側には、図示しない触媒が設けられている。
また、排気系40は、吸蔵還元型NOx触媒を担体に担持したNSR(NOx Storage Reduction)触媒コンバータ41aと、多孔質セラミック構造体にNOx吸蔵還元触媒が担持され構成されるDPNR(Diesel Particulate NOx Reduction)触媒コンバータ41bと、その下流側に設けられた酸化触媒コンバータ42とを備えている。
これらの触媒コンバータ41a,41bは、排気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸蔵し、排気ガス中の酸素濃度が低下するとともに還元雰囲気で吸蔵したNOxを放出し還元するためのものである。
特に、DPNR触媒コンバータ41bは、上記吸蔵還元型NOx触媒が、PMを補足するフィルターの役割をする多孔質セラミック構造体に担持されて構成されているので、リーン燃焼時には、PMが多孔質構造のセラミック構造体に一時的に捕集され、排出ガス中の酸素により酸化される。
また、NOxはリーン燃焼時に触媒に一旦吸蔵され、その後瞬間的にリッチ燃焼が行われる際に、還元浄化される。リッチ燃焼時には、吸蔵されたNOxが還元される際に発生する酸素により、PMが酸化浄化される。
なお、上記触媒コンバータ41a,41bの温度が比較的低い場合等においては、排気燃料添加弁17による添加燃料が触媒コンバータ41a,41bをすり抜けてしまう場合があるが、酸化触媒コンバータ42によりこれを確実に酸化することができる。
また、エンジン1の各部位には、吸気量を検出するエアフロメータ72、排気中の酸素濃度を検出する空燃比センサ73、DPNR触媒コンバータ41bの上流側と下流側の排気温度を検出する排気温センサ74a,74b、NSR触媒コンバータ41aおよびDPNR触媒コンバータ41bの上流側と下流側との圧力差を検出する圧力センサ75が設けられている。
また、図示を省略するが、エンジン1の各部位には、コモンレール12内の燃料の温度と圧力を検出する温度センサおよび圧力センサ、エンジン1のクランク軸回転を検出するクランクポジションセンサ、吸気温度を検出する吸気温センサ、吸気圧力を検出する吸気圧センサ、アクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ、スロットル弁32の開度を検出するスロットルポジションセンサ、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ等が設けられている。
図示しない電子制御装置であるECUは、上記各種センサの検出信号を外部入力回路を介して入力し、これらの信号に基づき燃料噴射弁13や排気燃料添加弁17の開閉制御等、エンジン1の運転状態に関する各種制御を実施し、また添加弁詰まり抑制手段および排気燃料添加制御装置として機能するものである。
つぎに、本実施例1に係る制御方法について図2に基づいて図1、図3、図4を参照しつつ説明する。ここで、図2は、制御方法を示すフローチャート、図3は、バイオ燃料低濃度時および燃料が軽油のみの場合における燃料添加なしの期間Aと、バイオ燃料使用時における燃料添加なしの期間Bを示す説明図である。
図4は添加なし期間のマップの一例であり、エンジン回転数と燃料噴射量との関係図である。図5は添加なし期間の補正係数の一例を示す図であり、各バイオ軽油濃度に応じた排気温度と補正係数(B/A)との関係図である。また、図6は未蒸発燃料の排気温度における関係図、図7はすす生成量の排気温度における関係図、図8は図6および図7の関係を補正係数として求めた排気温度と補正係数との関係図である。
本制御は、図示しない上記ECUによって実行される。
図2に示すように、先ず、バイオ燃料のバイオ軽油濃度をバイオ濃度センサ19によって検知する(ステップS10)。
つぎに、運転条件を読み込む。ここで運転条件とは例えばエンジン回転数と燃料噴射量からあらかじめ求めたマップに基づき、排気温度を推定する(ステップS11)。
次に、この得られた運転状態の情報の排気温度に応じて、添加なしの期間を補正する。すなわち、排気燃料添加弁の詰まりを防止する最大噴射間隔を軽油(100%)の値Aを基本として補正する(ステップ12)。
この際、バイオ軽油濃度に応じて補正係数が変化するので、図5より補正係数を求めることとなる。
この補正に応じて、例えば燃料添加頻度を変更して排気燃料添加制御を実行し(ステップ13)、制御を終了する。
上記作用により、排気燃料添加弁の噴孔の詰まりを防止することができると共に、運転状況により不要な燃費悪化を抑制することができる。
すなわち、軽油100%の添加なし期間Aよりも詰まりの発生が生成し易い条件(例えば図4中、「A>Bの領域」)では、軽油100%の添加なし期間よりも短い期間の添加とする必要がある。
これに対し、軽油100%よりも詰まりの発生が生成し難い条件(例えば図4中、「A<Bの領域」)では、軽油100%の添加なし期間よりも長い期間の添加とすることができ、燃料を余分に添加する必要がなくなる。
また、高い負荷時における詰まり制御の回数を減ずることにより、触媒床温度の上昇を抑制し、触媒の熱劣化を防止することができる。
これは以下の理由による。
バイオ燃料使用時において、詰まりは噴射終了時の液滴が蒸発せず噴射弁に再付着すること、および、雰囲気(排ガス)中のすす(PM)や排気燃料添加弁から噴射した燃料がすすを生成することにより生じている。
したがって、排気燃料添加弁の詰まりは、燃料の蒸発性およびすすの生成し易さに依存することとなる。
そこで、これらの影響の大小を決定する因子として例えば排気温度を基準にすると、図6に示すように、未燃液滴は低温ほど燃料蒸発特性の影響が大きく、高沸点成分の多いバイオ燃料は未蒸発燃料(液滴)が残存し易い結果となる。しかしながら、ある温度以上になると、沸点を超えるため燃料の蒸発性に依存しない結果となる。
また、バイオ燃料の含酸素効果により、図7に示すように、排気ガス中のすすの温度および排気燃料添加弁から噴射した燃料によるすす生成は、バイオ燃料では軽油に比べ軽減されるが、低負荷(低排気温)条件ではすす濃度は低い結果となる。
この結果、図8に示すように、詰まりの付着を回避できる添加なし期間は、排気温度は低い温度条件ではバイオ燃料使用時は軽油より短くする必要があり、ある排気温度以上では蒸発性の影響がなくなり、バイオ燃料では軽油よりも長く使用できることとなる。
そして、この図8の関係図をバイオ燃料の各濃度(100%、90%…)に応じて求めたものが図5の排気温度と係数(B/A)との関係図となる。
また、図4に示すように予め実験などで求めたエンジン運転領域における添加なし期間のマップ例を求めておくことができる。
この結果、本実施例においては、図2に示すように、検出項目として、先ず燃料のバイオ軽油の混合濃度を検出し(ステップ10)、運転条件(回転数と噴射量)から予めもとめたマップより排気温度を推定する(ステップ11)、この推定された排気温度に応じたバイオ軽油100%における補正値を補完し、添加なしの期間の補正値(B/A)を決定し、補正を行う(ステップ12)。そして、この補正値を元に、適正な燃料の添加を行うこととなる添加弁詰まり制御手段によるつまり制御を行うことができる(ステップ13)。
ここで、運転条件の代わりに燃料性状(噴霧液滴、蒸発に影響する因子、すすの生成に影響する因子)も適用するようにしてもよい。さらに燃料性状として、動粘度も単独の値でまたは加味して用いることができる。また、すすの生成に影響する因子としては、例えばアロマ量、カーボン数分布、高セタン価などがあるがこれらの因子に限定されるものではない。
以上のように、この実施例1に係る内燃機関の排気燃料添加制御装置によれば、バイオ燃料の使用に際して、その濃度に応じて、詰まり抑制制御までの添加なしの期間を短く設定するだけではなく、燃料性状や運転条件を求め、デポジットの生成量に応じて、添加なしの期間を補正することにより、排気燃料添加弁17の噴孔にデポジットが形成しにくくなるので、排気燃料添加弁17の詰まりを抑制することができる。
また、常に排気燃料添加弁を詰まり防止のために燃料噴射を多用することが無くなり、不要な燃料消費を抑制することができる。さらに、この詰まりが抑制されることにより、NOx還元やPM再生、硫黄被毒再生を支障なく行なうことができる。
図9−1〜図9−3は、この発明の実施例2に係る排気ガスの触媒手段の設置例に応じた燃料排気添加の期間と変更の有無に関するものである。
〔実施例2−1〕
図9−1は図1に示すディーゼルエンジンシステムのエンジンから排気される触媒手段として、DPNR41bを上流側に設置すると共に、その下流側に酸化触媒42を設置し、前記DPNRの上流側にのみ排気燃料添加弁17を設けたものである。
図9−1の例においては、燃料排気添加制御として、排気燃料添加弁17をDPNR41bの上流側のみに設置しているので、実施例1で説明した燃料性状等による排気添加なし期間の補正(係数B/A)を行うようにしている。
〔実施例2−2〕
図9−2は図1に示すディーゼルエンジンシステムのエンジンから排気される触媒手段として、PMフィルタ44を上流側に設置すると共に、その下流側にNSR触媒41aを設置し、前記PMフィルタ44とNSR触媒41aとの各々の上流側に第1の排気燃料添加弁17aと第2の排気燃料添加弁17bとを設けたものである。
図9−2の例においては、燃料排気添加制御として、第1の排気燃料添加弁17aに対しては、実施例1で説明した燃料性状等による排気添加なし期間の補正(係数B/A)を行うようにしている。
一方、第2の排気燃料添加弁17bに対しては、実施例1で説明した燃料性状等による排気添加なし期間の補正(係数B/A)を行う必要はない。これは、PMフィルタ44の後流側に設置したNSR触媒41aに導入される排ガスはすす等が除去されたクリーンな排ガスとなっており、排気燃料を余分に添加する必要がないからである。これにより燃費の向上に寄与することとなる。
〔実施例2−3〕
図9−3は図1に示すディーゼルエンジンシステムのエンジンから排気される触媒手段として、NSR触媒41aを上流側に設置すると共に、その下流側にPMフィルタ44を設置し、前記NSR触媒41aとPMフィルタ44との各々の上流側に第1の排気燃料添加弁17aと第2の排気燃料添加弁17bとを設けたものである。
図9−3の例においては、燃料排気添加制御として、第1の排気燃料添加弁17aに対しては、実施例1で説明した燃料性状等による排気添加なし期間の補正(係数B/A)を行うようにしている。
また、同様に、第2の排気燃料添加弁17bに対しても、実施例1で説明した燃料性状等による排気添加なし期間の補正(係数B/A)を行うようにしている。
なお、これらの補正の際には、排気温度を各触媒に設けた温度計で計測することで、図5に示す関係から補正係数を求めるようにすればよい。
このように、本実施例においては、実施例2−2のように、PMフィルタ機能を有する触媒の上流に配置された第1の排気燃料添加弁17aにのみに対してその添加制御の補正を反映することにより、排気燃料添加弁の詰まりを防止しつつ不要な燃費悪化を最小限に抑制することができる。
したがって、この実施例2に係る内燃機関の排気燃料添加制御装置によれば、設置する触媒手段の機能に基づいて排気燃料添加制御を実施することができ、排気燃料添加弁17の詰まりを更に効果的に抑制することができる。
図10は、制御方法を示すフローチャートである。
図11は、各種燃料における単位時間あたりの添加燃料量と第2の排気燃料添加弁のつまり防止燃料添加なし期間との関係図である。
図12は燃料性状による添加なし期間の補正例の関係図である。
本実施例では、実施例2の図9−3で示した触媒設置例において、第1の排気燃料添加弁17aによる排気添加中において、添加弁詰まり防止として設定している添加なし期間の限度値を、軽油を基準とした時の詰まり生成し易さに応じて運転領域により変更させ、下流に配置された第2の排気燃料添加弁17bに燃料性状を考慮した詰まり防止制御を行うようにしたものである。
本制御は、図示しない上記ECUによって実行される。
図10に示すように、先ず、バイオ燃料濃度をバイオ濃度センサ19によって検知する(ステップS20)。
つぎに、第1の排気燃料添加弁17aにおいて燃料添加中か否かを判断する(ステップ21)。
そして、第1の排気燃料添加弁17aにおいて燃料添加中であると判断したら(ステップ21肯定(Y))、運転条件を読み込む。ここで運転条件とは図4に示すように例えばエンジン回転数と燃料噴射量からあらかじめ求めたマップに基づき、排気温度を推定する(ステップS22)。
次に、この得られた運転状態の情報の排気温度に応じて、添加なしの期間を補正する。すなわち、後流側の第2の排気燃料添加弁17bの詰まりを防止する最大噴射間隔を軽油(100%)の値Aを基本として補正する(ステップ23)。
この際、バイオ燃料濃度に応じて補正係数が変化するので、図5より補正係数を求めることとなる。
この補正に応じて、第2の排気燃料添加弁17bの排気燃料添加制御を実行し(ステップ24)、制御を終了する。
一方、第1の排気燃料添加弁17aにおいて燃料添加中でないと判断したら(ステップ21否定(N))、第2の排気燃料添加弁17bにおいて、実施例1における排気燃料添加制御を実行し(ステップ24)、制御を終了する。
すなわち、第2の排気燃料添加弁17bの詰まり量を、上流側に設けた排気燃料添加弁17aによる添加燃料の量および燃料の蒸発性に依存した制御を行うことができ、下流の第2の排気燃料添加弁17bの詰まりの抑制補正を行うことができることとなる。
以上のように、この発明に係る内燃機関の排気燃料添加制御装置は、排気燃料添加弁を備えバイオ燃料を使用可能な内燃機関に有用であり、特に、バイオ燃料を用いる時であっても排気燃料添加弁の詰まりを適正な燃料の添加によって抑制することができることを目指す内燃機関に適している。
この発明の実施例1に係る内燃機関の排気燃料添加制御装置を適用したディーゼルエンジンシステムを示す概略構成図である。 この発明の実施例2に係る制御方法を示すフローチャートである。 バイオ燃料低濃度時および燃料が軽油のみの場合における燃料添加なしの期間A、バイオ燃料使用度時における燃料添加なしの期間Bを示す説明図である。 添加なし期間のマップの一例であり、エンジン回転数と燃料噴射量との関係図である。 添加なし期間の補正係数の一例を示す図であり、各バイオ軽油濃度に応じた排気温度と補正係数(B/A)との関係図である。 未蒸発燃料の排気温度における関係図である。 すす生成量の排気温度における関係図である。 図6および図7の関係を補正係数として求めた排気温度と補正係数との関係図である。 DPNRと酸化触媒とを設置した排気浄化系の構成図である。 PMフィルタとNSR触媒とを設置した排気浄化系の構成図である。 NSR触媒とPMフィルタとを設置した排気浄化系の構成図である。 この発明の実施例3に係る制御方法を示すフローチャートである。 各種燃料における単位時間あたりの添加燃料量と第2の排気燃料添加弁のつまり防止燃料添加なし期間との関係図である。 燃料性状による添加なし期間の補正例の関係図である。 標準軽油とバイオ軽油の蒸留特性とを示す説明図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
10 燃料供給系
11 サプライポンプ(添加圧力調節手段)
17 排気燃料添加弁
17a 第1の排気燃料添加弁
17b 第2の排気燃料添加弁
18 燃料タンク
18a 燃料フィルタ
19 バイオ濃度センサ(バイオ燃料濃度検知手段)
20 燃焼室
30 吸気系
40 排気系
41a NSR触媒コンバータ(NOx触媒)
41b DPNR触媒コンバータ(NOx触媒)
42 酸化触媒コンバータ
73 空燃比センサ
74a、74b 排気温センサ
80 電磁リリーフ弁(添加圧力調節手段)
81 圧力センサ(添加圧力調節手段)
P0 メイン燃料通路
P1 機関燃料通路
P2 添加燃料通路

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気系に設けられ、排気ガス中の還元成分濃度が高くなるとNOxの還元反応を促す特性を備えたNOx触媒と、
    前記排気系を通じて前記NOx触媒に流入する前記排気ガス中に使用燃料の一部を還元剤として噴射添加する排気燃料添加弁と、
    前記排気燃料添加弁の詰まりを抑制する制御を行う添加弁詰まり抑制手段と、
    を備えた内燃機関の排気燃料添加制御装置において、
    更に前記使用燃料としてのバイオ燃料の濃度を検知または推定するバイオ燃料濃度検知手段を備え、
    添加燃料中のバイオ軽油濃度に応じて、添加弁の詰り防止制御を実行する際、
    バイオ燃料の燃料性状や運転状態のいずれか一方または両方を検出し、
    このバイオ燃料の燃料性状または運転領域のいずれか一方または両方の値から前記排気燃料添加の噴孔の詰まりの生成のし易さを算出し、添加弁詰まり抑制手段を補正することを特徴とする内燃機関の排気燃料添加制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記エンジン回転数と燃料噴射量から排気温度を推定し、該推定排気温度から添加弁詰まり抑制手段を補正することを特徴とする内燃機関の排気燃料添加制御装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記NOx触媒の上流側にPMフィルタを配置する際、
    後流側のNOx触媒に添加する排気燃料の添加期間を変更しない添加弁詰まり抑制手段を実行することを特徴とする内燃機関の排気燃料添加制御装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記NOx触媒の後流側にPMフィルタを配置する際、
    前記NOx触媒および前記PMフィルタの上流側にそれぞれ第1の排気燃料添加弁と第2の排気燃料添加弁を設けると共に、
    下流側の第2の排気燃料添加弁に対し、上流側の第1の排気燃料添加弁の添加燃料量、燃料蒸発性、添加燃料の有無または燃料添加間隔の少なくとも一つの性状に応じて添加弁詰まり抑制手段を補正することを特徴とする内燃機関の排気燃料添加制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    前記添加弁詰まり抑制制御は、前記排気燃料添加弁からの燃料添加頻度を変更することを特徴とする内燃機関の排気燃料添加制御装置。
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