JP2009126046A - 加飾体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液圧転写法によって意匠層が基体に転写されてなる加飾体において、ポリアミド樹脂を主成分としテルペンフェノール系樹脂を含む材料で基体を形成し、基体の表面に凹凸状をなすシボ層を形成し、意匠層をシボ層の上層に形成する。ポリアミド樹脂を主成分とする材料で基体を形成したことで、基体の強度が向上し、強度に優れた加飾体が得られる。基体の材料ににテルペンフェノール系樹脂を配合したことで、意匠層が基体に確実に転写され、意匠性に優れた加飾体が得られる。基体にシボ層を設けたことで、意匠層が基体から剥離し難くなり、耐久性に優れた加飾体が得られる。
【選択図】図2
Description
(1)上記シボ層の厚さは、5μm〜10μmである。
(2)上記テルペンフェノール系樹脂の配合量は、100質量部の上記ポリアミド樹脂に対して5質量部〜15質量部である。
(3)上記液圧転写工程において、上記意匠層を上記基体の表面の一部に転写し、上記基体形成工程と上記液圧転写工程との間に、上記基体の表面のなかで上記意匠層が転写される部分の輪郭線よりも外周側の部分と、外周側の部分に連続する輪郭線の内周側の部分と、に補正塗装層を塗装する補正塗装工程を持つ。
実施例1の加飾体は、自動車用のカップホルダの蓋であり、上記(1)〜(2)を備える。実施例1の加飾体における基体を模式的に表す斜視図を図1に示す。実施例1の加飾体を厚さ方向に切断した様子を模式的に表す断面図を図2に示す。実施例1の加飾体を製造している様子を模式的に表す説明図を図3〜図5に示す。
PA樹脂100質量部とテルペンフェノール系樹脂10質量部とを混合して溶融混練した材料を射出成形して、基体1を得た。基体1のシボ層10は、基体1を成形する際に型成形した。
基体形成工程で得た基体1の表面に、アクリル系ウレタン樹脂からなる塗料を塗装して補正塗装層5を形成した。詳しくは、図4中広幅の斜線で示すように、基体1の表面のなかで意匠層2を転写する部分の輪郭線20よりも外周側の部分1Aと、この外周側の部分1Aに連続する輪郭線20の内周側の部分1Bと、に補正塗装層5を塗装した。なお、補正塗装層5の色は、意匠層2の色とほぼ同じ色であった。
補正塗装工程後、補正塗装層5を形成した基体1に、意匠層2を転写した。
実施例2の加飾体は、シボ層の厚さ以外は実施例1の加飾体と同じである。すなわち、実施例2の加飾体における基体は、PA樹脂100質量部に対して10質量部のテルペンフェノール系樹脂を含む。また、この基体におけるシボ層の厚さw1は5μmである。
実施例3の加飾体は、テルペンフェノール系樹脂の配合量以外は実施例1の加飾体と同じである。すなわち、実施例2の加飾体における基体は、PA樹脂100質量部に対して10質量部のテルペンフェノール系樹脂を含む。また、この基体におけるシボ層の厚さw1は7μmである。
実施例4の加飾体は、テルペンフェノール系樹脂の配合量以外は実施例1の加飾体と同じである。すなわち、実施例4の加飾体における基体は、PA樹脂100質量部に対して1質量部のテルペンフェノール系樹脂を含む。また、この基体におけるシボ層の厚さw1は7μmである。
実施例5の加飾体は、テルペンフェノール系樹脂の配合量以外は実施例1の加飾体と同じである。すなわち、実施例5の加飾体における基体は、PA樹脂100質量部に対して17質量部のテルペンフェノール系樹脂を含む。また、この基体におけるシボ層の厚さw1は7μmである。
比較例1の加飾体は、基体がPA樹脂のみからなること以外は実施例1の加飾体と同じである。すなわち、比較例1の加飾体における基体は、テルペンフェノール系樹脂を含まない。また、この基体におけるシボ層の厚さw1は7μmである。
比較例2の加飾体は、シボ層の厚さ以外は比較例1の加飾体と同じである。すなわち、比較例2の加飾体における基体は、テルペンフェノール系樹脂を含まない。また、この基体におけるシボ層の厚さw1は5μmである。
比較例3の加飾体は、シボ層の厚さ以外は比較例1の加飾体と同じである。すなわち、比較例3の加飾体における基体は、テルペンフェノール系樹脂を含まない。また、この基体におけるシボ層の厚さw1は3μmである。
比較例4の加飾体は、シボ層を持たないこと以外は比較例1の加飾体と同じである。すなわち、比較例4の加飾体における基体は、テルペンフェノール系樹脂を含まず、シボ層を持たない。
比較例5の加飾体は、シボ層にかえてプライマー層を持つこと以外は、比較例1の加飾体と同じである。すなわち、比較例5の加飾体における基体は、テルペンフェノール系樹脂を含まず、シボ層を持たず、プライマー層を持つ。プライマー層は、オリジン電機製オリジンプレート Z−NYからなり平均厚さが20μmであった。
PA樹脂と着色材を混合して溶融混練した材料を射出成形して、基体1を得た。基体1は着色材を含むため、基体1の色は意匠層2の色とほぼ同じであった。
基体形成工程で得た基体1の表面に、カラープライマー(アクリル系ウレタン樹脂塗料)をスプレーしてプライマー層6を形成した。このとき、図6に示すように、意匠層2を転写する部分の輪郭線20よりも外周側の部分をマスク7で覆って、基体1の裏側(図6中下側部分、意匠層2と逆側の部分)へのプライマー層6の付着を防止した。プライマー層6の色は基体1の色および意匠層2の色とほぼ同じであった。
プライマー層形成工程後、プライマー層6を形成した基体1に、実施例1の液圧転写工程と同様の工程で意匠層2を転写した。このとき意匠層2の輪郭線20はプライマー層6の内周側に形成された。
比較例6の加飾体は、基体がABS樹脂のみからなり、シボ層を持たないこと以外は、比較例1の加飾体と同じである。すなわち、比較例6の加飾体における基体は、テルペンフェノール系樹脂を含まず、シボ層を持たない。
比較例7の加飾体は、シボ層を持たないこと以外は、実施例1の加飾体と同じである。すなわち、比較例7の加飾体における基体は、PA樹脂100質量部に対して10質量部のテルペンフェノール系樹脂を含み、シボ層を持たない。
(耐久性評価試験)
実施例1〜4の加飾体各30個および比較例1〜7の加飾体各30個について、耐久性(基体の付着耐久性)を評価した。耐久性は、JISーK−5600−5−6のクロスカット法によって評価した。試験の結果、意匠層2が全く剥離しなかったものを○と評価し、意匠層2が一箇所でも剥離したものを×と評価した。各加飾体の耐久性を表1に示す。
(意匠性評価試験)
実施例1〜4の加飾体各30個および比較例1〜7の加飾体各30個について、意匠性(基体の転写性)を評価した。意匠性は、目視によって意匠層2の柄抜け(転写されていない部分)の有無を確認することで評価した。試験の結果、意匠層2が全く柄抜けしなかったものを○と評価し、意匠層2が一箇所でも柄抜けしたものを×と評価した。各加飾体の意匠性を表1に示す。
Claims (7)
- 基体と該基体の表面に形成されている意匠層とを持ち、転写材に予め形成されている該意匠層を液体の圧力によって該基体の表面に転写する液圧転写法を用いて製造された加飾体であって、
該基体は、ポリアミド樹脂を主成分としテルペンフェノール系樹脂を含む材料からなり、凹凸状をなすシボ層を表面に持ち、
該意匠層は、該シボ層の上層に転写されていることを特徴とする加飾体。 - 前記シボ層の厚さは、5μm〜10μmである請求項1に記載の加飾体。
- 前記テルペンフェノール系樹脂の配合量は、100質量部の前記ポリアミド樹脂に対して5質量部〜15質量部である請求項1または請求項2に記載の加飾体。
- 基体と該基体の表面に形成されている意匠層とを持つ加飾体を製造する方法であって、
該基体を形成する基体形成工程と、転写材に予め形成されている該意匠層を液体の圧力によって該基体の表面に転写する液圧転写工程とを持ち、
該基体形成工程において、該基体の材料としてポリアミド樹脂を主成分としテルペンフェノール系樹脂を含むものを用い、凹凸状をなすシボ層を該基体の表面に形成し、
該液圧転写工程において、該意匠層を該シボ層の上層に転写することを特徴とする加飾体の製造方法。 - 前記シボ層の厚さは、5μm〜10μmである請求項4に記載の加飾体の製造方法。
- 前記テルペンフェノール系樹脂の配合量は、100質量部の前記ポリアミド樹脂に対して5質量部〜15質量部である請求項4または請求項5に記載の加飾体の製造方法。
- 前記液圧転写工程において、前記意匠層を前記基体の表面の一部に転写し、
前記基体形成工程と前記液圧転写工程との間に、前記基体の表面のなかで前記意匠層が転写される部分の輪郭線よりも外周側の部分と、該外周側の部分に連続する該輪郭線の内周側の部分と、に補正塗装層を塗装する補正塗装工程を持つ請求項4〜請求項6の何れか一つに記載の加飾体の製造方法。
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