JP2009125943A - 液体吐出用ヘッド及びその制御方法、及び記録装置 - Google Patents

液体吐出用ヘッド及びその制御方法、及び記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 インク吐出用の発熱素子をより均一に温度制御すること。
【解決手段】 複数の記録手段を含む記録ヘッド(IJH)であって、各記録手段が、記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱素子(101)と、前記吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させるパワートランジスタ(102)と、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記発熱体を発熱させるパワートランジスタ(104)とを有し、パワートランジスタ(102)の駆動の状態に関わらず、パワートランジスタ(104)は常に駆動されていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液体吐出用ヘッド及び記録装置に関し、更に詳しくは、インク等の液体を吐出して記録動作を行う液体吐出用ヘッド及び該液体吐出用ヘッドを用いたインクジェット記録装置に関する。
従来、例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタ等の記録装置が広く使用されている。
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由で、インクジェット方式が近年特に注目されている。また、その構成としては所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に、用紙等の記録媒体の送り方向と交差する方向に往復走査しながら記録を行うシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
インクジェット方式におけるインクの吐出方法としては、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方法が知られている。この方法を適用した記録ヘッドには、インク液滴を吐出する吐出口に連通する部位に発熱素子等の電気熱変換体が設けられ、この発熱素子に数μ秒程度の間通電することにより、インク中に気泡を発生させ、その圧力によりインク液滴を吐出して記録を行う。
このような記録ヘッドは、多数の吐出口及び発熱素子を高密度に配置することが容易であるため、高精細な画像記録を行うことができる。なお、発熱素子や駆動回路を内蔵した記録ヘッド素子基板の材料(素子基体)としては、Si(シリコン)ウエハが広く用いられている。
上述した吐出方法では、吐出パターンや環境温度によって発熱素子や素子基板の温度が影響を受け、そして、吐出時の素子基板全体の温度によって、インク吐出迄に要する時間が異なってくる。このことは、吐出の休止状態から吐出を行う際に、インクが正常に吐出に至るまでに要する時間、いわゆる「初期吐出性能」に影響を与える。そのため、記録ヘッド素子基板の温度を検出するためのセンサーと温度制御用の発熱素子等の電気熱変換体とを設け、温度制御を行うものがある。
特開平7−205425号公報
しかしながら、上述した従来の温度制御用の電気熱変換体を用いた記録ヘッドでは、以下のような問題がある。先ず、温度制御用の電気熱変換体は、素子基板全体を温度制御し得る発熱量が必要なため、インク吐出用の電気熱変換体(発熱素子)に比べ、数十倍程度の面積を必要とする。このように温度制御用の電気熱変換体が必要とする面積が大面積であるため、インク吐出用の全発熱素子の近傍に等距離に配置することができず、インク吐出用の発熱素子全てを均一に温度制御することができない。そのため、一部の発熱素子は適切に加熱される一方、その他は加熱し過ぎになるなど、発熱素子間で温度ムラが生じる。この温度ムラにより、インクの吐出量を均一に制御することが厳しくなり、結果として記録画像に印字ムラが発生しやすくなるため、画像の高精細化が困難であった。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、インク吐出用の発熱素子をより均一に温度制御することを目的とする。
上記目的を達成するために、複数の記録手段を含む本発明の液体吐出用ヘッドは、各記録手段が記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体と、前記吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動手段と、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記発熱体を発熱させる第2の駆動手段とを有し、前記第1の駆動手段の駆動の状態に関わらず、前記第2の駆動手段は常に駆動されていることを特徴とする。
また、記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体とをそれぞれ有する複数の記録手段を含む液体吐出用ヘッドの本発明の制御方法は、外部から供給される記録データを入力する入力工程と、前記記録データに基づいて、前記複数の記録手段の内、対応する記録手段の吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動工程と、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記複数の記録手段の前記発熱体を常に発熱させる第2の駆動工程とを有し、前記第2の駆動工程は、前記第1の駆動工程に関わらず行われることを特徴とする。
また、別の構成によれば、複数の記録手段と、外部から供給される記録データに基づいて前記複数の記録手段の駆動を制御する制御手段とを含む本発明の液体吐出用ヘッドは、各記録手段が、記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体と、前記吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動手段と、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記発熱体を発熱させる第2の駆動手段とを有し、前記制御手段は、前記第1の駆動手段を駆動している間に、次に記録剤を吐出する記録手段の前記第2の駆動手段を駆動することを特徴とする。
また、記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体とをそれぞれ有する複数の記録手段を含む液体吐出用ヘッドの本発明の制御方法は、外部から供給される記録データを入力する入力工程と、前記記録データに基づいて、前記複数の記録手段の内、対応する記録手段の吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動工程と、前記第1の駆動工程の間に、次に記録剤を吐出する記録手段の前記発熱体を、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に発熱させる前記第2の駆動工程とを有することを特徴とする。
更に別の構成によれば、複数の記録手段と、前記複数の記録手段の駆動を制御する制御手段とを含む本発明の液体吐出用ヘッドは、各記録手段が、記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体と、前記吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動手段と、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記発熱体を発熱させる第2の駆動手段とを有し、前記制御手段は、前記第1の駆動手段を駆動している間に、前記複数の記録手段の内、駆動している前記第1の駆動手段に対応する記録手段を除く記録手段に対応する前記第2の駆動手段を駆動することを特徴とする。
また、記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体とをそれぞれ有する複数の記録手段を含む液体吐出用ヘッドの本発明の制御方法は、外部から供給される記録データを入力する入力工程と、前記記録データに基づいて、前記複数の記録手段の内、対応する記録手段の吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動工程と前記第1の駆動工程の間に、駆動している前記第1の駆動手段に対応する記録手段を除く記録手段の前記発熱体を、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に発熱させる第2の駆動工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、インク吐出用の発熱素子をより均一に温度制御することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
以下に説明する実施の形態では、インクジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙げて説明する。なお、一般的なプリンタのほか、本発明は、例えば、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、あるいは、これらの装置を複合した多機能記録装置等に適用することができる。
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある。)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
更に、「インク」(「液体」と言う場合もある。)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。そして、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る記録剤を表すものとする。
また、以下に用いる「素子基体(「素子基板」と言う場合もある。)」という語は、シリコン半導体からなる単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線などが設けられた基体を示すものである。
更に、以下の説明で用いる「素子基体上」という表現は、単に素子基体の上を指し示すだけでなく、素子基体の表面、表面近傍の素子基体内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み(ビルトイン(built-in))」とは、別体の各素子を単に基体上に配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程などによって素子基体上に一体的に形成、製造することを示すものである。
<装置本体の概略説明>
図1は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタ(以下、プリンタという。)IJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図1において、キャリッジHCは、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合する。また、キャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて、矢印a、b方向に往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJH(液体吐出用ヘッド)とインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。
5007、5008はフォトカプラで、キャリッジHCのレバー5006のこの域での存在を確認して、駆動モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。なお、クリーニングブレード5017としては、この形態でなく周知のクリーニングブレードを適用できることは言うまでもない。
また、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジHCがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されている。ただし、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本実施形態にはいずれも適用できる。
なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、インクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクが無くなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
図2はプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインタフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するプログラムROMである。また、1703は各種データ(上記記録信号や記録ヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくダイナミック型のRAMである。1704は記録ヘッド1708に対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドIJHを駆動するヘッドドライバ、1706、1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動され、記録が行われる。
ここでは、MPU1701が実行する制御プログラムをROM1702に格納するものとしたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。
(第1の実施形態)
<記録ヘッドIJHの構成>
以下、第1の実施形態における上記構成のプリンタIJRAで用いられる記録ヘッドIJHの構成について説明する。なお、以下に説明する記録ヘッドIJHは、発熱素子(発熱体)を用いる。
図3は、本第1の実施形態の記録ヘッドIJHの発熱素子に対して、記録ヘッド素子基板上に作り込まれる回路構成を示す。図3に示した回路では、発熱素子の駆動電圧供給用として、電源電圧(VH)及び接地電圧(GNDH)用の2本と、発熱素子を駆動するドライバのドライバビリティ向上としての電源電圧(VHT)用の1本が配線されている。さらに、信号線として、データ信号DATA、クロック信号CLK、イネーブル信号HE、ラッチ信号LT用の4本が配線されている。これらの電圧及び信号はプリンタIJRAの本体から供給される。
図3において、106は、クロック信号CLKのエッジに同期して、データ信号DATAを、順次、シリアルシフトするシフトレジスタ、107は、ラッチ信号LTに従って、シフトレジスタ106に格納されたデータ信号を、ラッチするラッチ回路である。
101は、Seg1、2・・から構成される複数の発熱素子、102は、発熱素子101への通電を制御し、インクを吐出するために用いられるパワートランジスタ(第1の駆動手段)である。105は、イネーブル信号HEと、ラッチ回路107にラッチされたデータ信号との論理積を演算し、パワートランジスタ102に対応して設けられているAND回路である。また、104は、インク吐出させない、予備加熱する程度に発熱素子101へ常時通電するパワートランジスタ(第2の駆動手段)である。
AND回路105からの出力は、パワートランジスタ102のドライバビリティを上げるために、レベルコンバーター103を介して昇圧され、パワートランジスタ102に入力され、接続された発熱素子101の通電が制御される。すなわち、AND回路105からの出力信号により、発熱素子101の駆動のタイミング及びパルス幅が決定される。パワートランジスタ104は、パワートランジスタ102に比べてトランジスタサイズを小さくする事によって、ドライバビリティを低くし、インクを吐出させない程度の予備加熱を行えるようにしている。
VHTバッファ108は、電源電圧(VHT)に接続され、レベルコンバーター103を駆動するバッファ回路にて構成される。
図4は、図3に示す構成の記録ヘッドIJHを駆動する際の各信号の状態と、各Segに流れる電流値を示すタイミングチャートである。
期間T1において、クロック信号CLKに同期して、Seg1の発熱素子101が駆動されるように、記録ヘッドIJHの外部(インクジェットプリンタIJRA)から入力されるデータ信号DATA(記録データ)をシフトレジスタ106に取り込む。そして、ラッチ信号LTにて、シフトレジスタ106のデータをラッチ回路107へ転送する。なお、この期間T1においては、パワートランジスタ104により全Segの発熱素子101に予備加熱のための電流が通電される。
期間T2では、イネーブル信号HEの駆動により、パワートランジスタ102によりSeg1に電流を通電させ、インクを吐出させる。さらに期間T2では、Seg2の発熱素子101が駆動されるように、クロック信号CLK、データ信号DATA、ラッチ信号LTが入力される。期間T3では、イネーブル信号HEの駆動により、パワートランジスタ102により、Seg2に電流を通電させ、インクを吐出させる。さらに期間T3では、Seg1、2、3、4の発熱素子が駆動されるように、クロック信号CLK、データ信号DATA、ラッチ信号LTが入力される。期間T4では、イネーブル信号HEの駆動により、パワートランジスタ102により、Seg1、2、3、4に電流を通電させ、インクを吐出させる。以後、予備加熱と吐出を同時に繰り返す。
図4のタイミングチャートにおいては、印字スピードを上げるために、イネーブル信号HEの駆動によるパワートランジスタ102への通電と、クロック信号CLKmデータ信号DATA、ラッチ信号LTによるデータ転送を同時に行っている。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、同時に行わなくても良い。その際には、図3のラッチ回路107を、不要とする構成にしても良い。
(第2の実施形態)
<記録ヘッドIJHの構成>
次に、第2の実施形態における上記構成のプリンタIJRAで用いられる記録ヘッドIJHの構成について説明する。
図5は、本第2の実施形態の記録ヘッドIJHの発熱素子に対して、記録ヘッド素子基板上に作り込まれる第2の回路構成を示す。なお、図5において図3に示す構成と同様の構成には同じ参照番号を付し、説明を省略する。図5において、レベルコンバーター109は、イネーブル信号HEによるパワートランジスタ104のドライビリティを上げるために追加された構成である。レベルコンバーター109は、イネーブル信号HEが駆動されている時、パワートランジスタ104により、予備加熱する程度に発熱素子101に通電する。
(第3の実施形態)
<記録ヘッドIJHの構成>
次に、第3の実施形態における上記構成のプリンタIJRAで用いられる記録ヘッドIJHの構成について説明する。
図6は、本実施形態の記録ヘッドIJHの発熱素子に対して、記録ヘッド素子基板上に作り込まれる第3の回路構成を示す。なお、図6において図3に示す構成と同様の構成には同じ参照番号を付し、説明を省略する。AND回路111は、ラッチ回路107によって駆動されない発熱素子101と、イネーブル信号HEが駆動されている事を検出する論理素子である。レベルコンバーター110は、AND回路111によるパワートランジスタ104のドライビリティを上げるために設けられた構成である。このパワートランジスタ104により、予備加熱する程度に発熱素子101に通電する。これによって、インクを吐出しない吐出口に対応する発熱素子101に対して、イネーブル信号HEが駆動されている時に、予備加熱用の通電を行うことが可能となる。
なお、図3、図5、図6に示す構成では、パワートランジスタ104の入力の一例として、パワートランジスタ102の駆動時の入力電位と同じVHTバッファ108の出力電圧を接続した。しかしながら、インクを吐出させず、且つ、予備加熱が行えるのであれば、如何なる電圧に接続しても良いし、固定である必要は無い。
また、図3、図5、図6に示す構成では、パワートランジスタ102及び104のドライバビリティ向上のため、レベルコンバーター103、109、110を用いる場合について説明した。しかしながら、レベルコンバーターを無くし、レベルコンバーターの入力に接続されていた出力の駆動能力を上げるようにしても良い。
(他の実施形態)
上述した実施の形態では、インクジェットプリンタとその記録ヘッドを例に挙げて説明したが、本発明は、インクジェット方式以外の記録方式に従って記録を行う記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いて記録を行うプリンタにも広く適用できる。
特に複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ、コンピュータ等の情報機器の出力用端末として用いられる記録装置、或いは、DNAチップ、有機トランジスタ、カラーフィルタなどの作製に用いられる装置などに適用できる液体吐出装置に適用可能である。
本発明をインクジェットプリンタに適用する場合は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備えている。そして、この熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である。特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加する。これによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので、特に有効である。
この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行うことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に、以下の構成も本発明に含まれる。即ち、熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書に記載された構成である。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報に基づいた構成としても良い。更に、熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成がある。また、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして構成されたものであってもよい。
加えて、本発明は、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドに限るものではない。例えば、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良い。また、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良い。インクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。即ち、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等であってもよい。
このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
本発明の実施の形態におけるインクジェットプリンタの構成の概要を示す外観斜視図である。 図1のインクジェットプリンタの制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態における記録ヘッドIJHの記録ヘッド素子基板の回路構成を示す回路図である。 図3に示す構成の記録ヘッドIJHの駆動タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態における記録ヘッドIJHの記録ヘッド素子基板の回路構成を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態における記録ヘッドIJHの記録ヘッド素子基板の回路構成を示す回路図である。
符号の説明
101 発熱素子
102、104 パワートランジスタ
103、109、110 レベルコンバーター
105、111 AND回路
106 シフトレジスタ
107 ラッチ
108 VHTバッファ
1700 インタフェース
1701 MPU
1702 ROM
1703 RAM
1704 ゲートアレイ
1705 ヘッドドライバ
IJH 記録ヘッド

Claims (7)

  1. 複数の記録手段を含む液体吐出用ヘッドであって、各記録手段が、
    記録剤を吐出するための吐出口と、
    前記記録剤を熱するための発熱体と、
    前記吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動手段と、
    前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記発熱体を発熱させる第2の駆動手段とを有し、
    前記第1の駆動手段の駆動の状態に関わらず、前記第2の駆動手段は常に駆動されていることを特徴とする液体吐出用ヘッド。
  2. 複数の記録手段と、外部から供給される記録データに基づいて前記複数の記録手段の駆動を制御する制御手段とを含む液体吐出用ヘッドであって、各記録手段が、
    記録剤を吐出するための吐出口と、
    前記記録剤を熱するための発熱体と、
    前記吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動手段と、
    前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記発熱体を発熱させる第2の駆動手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1の駆動手段を駆動している間に、次に記録剤を吐出する記録手段の前記第2の駆動手段を駆動することを特徴とする液体吐出用ヘッド。
  3. 複数の記録手段と、前記複数の記録手段の駆動を制御する制御手段とを含む液体吐出用ヘッドであって、各記録手段が、
    記録剤を吐出するための吐出口と、
    前記記録剤を熱するための発熱体と、
    前記吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動手段と、
    前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記発熱体を発熱させる第2の駆動手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1の駆動手段を駆動している間に、前記複数の記録手段の内、駆動している前記第1の駆動手段に対応する記録手段を除く記録手段に対応する前記第2の駆動手段を駆動することを特徴とする液体吐出用ヘッド。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出用ヘッドと、該液体吐出用ヘッドに供給する記録データの供給制御を行う回路とを備えたことを特徴とする記録装置。
  5. 記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体とをそれぞれ有する複数の記録手段を含む液体吐出用ヘッドの制御方法であって、
    外部から供給される記録データを入力する入力工程と、
    前記記録データに基づいて、前記複数の記録手段の内、対応する記録手段の吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動工程と、
    前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に、前記複数の記録手段の前記発熱体を常に発熱させる第2の駆動工程とを有し、
    前記第2の駆動工程は、前記第1の駆動工程に関わらず行われることを特徴とする制御方法。
  6. 記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体とをそれぞれ有する複数の記録手段を含む液体吐出用ヘッドの制御方法であって、
    外部から供給される記録データを入力する入力工程と、
    前記記録データに基づいて、前記複数の記録手段の内、対応する記録手段の吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動工程と、
    前記第1の駆動工程の間に、次に記録剤を吐出する記録手段の前記発熱体を、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に発熱させる前記第2の駆動工程と
    を有することを特徴とする制御方法。
  7. 記録剤を吐出するための吐出口と、前記記録剤を熱するための発熱体とをそれぞれ有する複数の記録手段を含む液体吐出用ヘッドの制御方法であって、
    外部から供給される記録データを入力する入力工程と、
    前記記録データに基づいて、前記複数の記録手段の内、対応する記録手段の吐出口から記録剤が吐出される温度まで、前記発熱体を発熱させる第1の駆動工程と、
    前記第1の駆動工程の間に、駆動している前記第1の駆動手段に対応する記録手段を除く記録手段の前記発熱体を、前記吐出口から記録剤が吐出されない温度に発熱させる第2の駆動工程と
    を有することを特徴とする制御方法。
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