JP2009125618A - 屋外電気ボックス用吸放湿材および屋外電気ボックス - Google Patents

屋外電気ボックス用吸放湿材および屋外電気ボックス Download PDF

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Abstract

【課題】屋外に設置され、かつ配電機器、変電機器、通信機器などの電気機器を内蔵した、屋外電気ボックス内部の湿度を長期間にわたり所定湿度範囲内に調整することが可能であり、夏場の直射日光や高温にさらされてもその性能が低下することがなく、さらには、加熱乾燥させることにより再利用することが可能な屋外電気ボックス用吸放湿材および屋外電気を提供する。
【解決手段】2種類以上の繊維で構成される吸放湿層を含む不織布構造体で構成される屋外電気ボックス用吸放湿材であって、前記吸放湿層が、温度20℃、湿度40%RHにおける吸湿率R1(%)と、温度20℃、湿度90%RHにおける吸湿率R2(%)との差(R2−R1)が40%以上である吸放湿性繊維Aと、熱接着性繊維Bとを重量比(吸放湿性繊維A:熱接着性繊維B)90:10〜30:70の範囲内で含んでなる屋外電気ボックス用吸放湿材および該吸放湿材を備えた屋外電気ボックス。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋外に設置され、かつ配電機器、変電機器、通信機器などの電気機器を内蔵したボックス内で用いられる、屋外電気ボックス用吸放湿材および該吸放湿材を備えてなる屋外電気ボックスに関するものである。
従来、屋外に設置され、かつ配電機器、変電機器、通信機器などの電気機器を内蔵したボックスにおいて、昼夜の寒暖の差やケーブル孔から湿気が流入することにより、ケーブルの接続不良が発生したり、配線機器やボックスの腐食が発生するという問題があった。
そのため、吸湿性を有する木材をボックス内側に貼りあわせたり、ボックス本体に断熱性を有するプラスチック材を用いたり、セラミックまたはプラスチック中空フィラー入りの結露防止塗料を塗布する方法などが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、木材の場合は湿度調整効果が低く、また断熱性を有する材料や結露防止塗料を用いても、特に寒暖が大きい(季節)状況下においては、結露が発生しやすいという問題があった。
なお、架橋ポリアクリル酸ナトリウム系繊維からなる吸放湿性繊維は、例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5などで提案されている。
登録実用新案第3013610号公報 登録実用新案第3060560号公報 特開2004−250863号公報 特開2002−355525号公報 国際公開第2002/076722号パンフレット
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、屋外に設置され、かつ配電機器、変電機器、通信機器などの電気機器を内蔵したボックス(以下、「屋外電気ボックス」と称する。)内部の湿度を長期間にわたり所定湿度範囲内に調整することが可能であり、かつ加熱乾燥や天日干しさせることにより再利用することが可能な屋外電気ボックス用吸放湿材および屋外電気ボックスを提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成するため鋭意検討した結果、所定の吸湿率を有する吸放湿性繊維を用いて吸放湿材を得ると優れた吸放湿性を呈すること、また該吸放湿材に熱接着性繊維も含ませ、かつ該熱接着性繊維により吸放湿性繊維を熱融着させると、結露防止材を加熱乾燥させることによりあまり熱収縮することなく再利用できることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「2種類以上の繊維で構成される吸放湿層を含む不織布構造体で構成される屋外電気ボックス用吸放湿材であって、前記吸放湿層が、温度20℃、湿度40%RHにおける吸湿率R1(%)と、温度20℃、湿度90%RHにおける吸湿率R2(%)との差(R2−R1)が40%以上である吸放湿性繊維Aと、熱接着性繊維Bとを重量比(吸放湿性繊維A:熱接着性繊維B)90:10〜30:70の範囲内で含んでなることを特徴とする屋外電気ボックス用吸放湿材。」が提供される。
その際、前記吸放湿性繊維Aが、架橋ポリアクリル酸ナトリウム系繊維またはアクリル繊維の表面を加水分解したアクリレート系繊維であることが好ましい。また、前記不織布構造体が、不織布からなる吸放湿層を2枚の布帛で挟みこんだ3層構造を有することが好ましい。また、前記不織布構造体の目付けが50〜1000g/mの範囲内であることが好ましい。また、前記不織布構造体の厚みが0.3〜5mmの範囲内であることが好ましい。また、前記不織布構造体を、透湿性または通気性を有する包装材で包装し、該包装材の外周縁部を接合してなることが好ましい。また、吸放湿材が切り取り加工部および/または折り目部を有することが好ましい。また、吸放湿材において、温度20℃、湿度40%RHにおける吸湿率A1(%)と、温度20℃、湿度90%RHにおける吸湿率A2(%)との差(A2−A1)が25%以上であることが好ましい。また、吸放湿材において、下記の方法で測定した収縮率が7%以下であることが好ましい。
(収縮率の測定方法)
タテ100mm×ヨコ100mmの大きさにカットした試料を30℃、90%RHの環境下で8時間吸湿した後温度60℃で20分間加熱処理して乾燥した後、乾燥後の試料のタテ寸法L(mm)、ヨコ寸法B(mm)を測定し、次式により収縮率を算出する。
収縮率(%)=((200−(L+B))/200)×100
また、本発明によれば、前記の結露防止材を含む屋外電気ボックスが提供される。
本発明によれば、屋外電気ボックス内部の湿度を長期間にわたり所定湿度範囲内に調整することが可能であり、かつ加熱乾燥や天日干しさせることにより再利用することが可能な屋外電気ボックス用吸放湿材および屋外電気ボックスが得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明で用いられる吸放湿性繊維Aとしては、温度20℃、湿度40%RHにおける吸湿率R1(%)と、温度20℃、湿度90%RHにおける吸湿率R2(%)との差(R2−R1)が40%以上であるものを用いる必要がある。該差が40%未満のときは、急激な湿度変化が生じた際に迅速な吸放湿が行われず、ひどいときは結露が発生するおそれがある。該差が40%以上のときは急激な湿度変化に対しても迅速に吸放湿が行われ、屋外電気ボックス内を適度な湿度に調湿することができる。該差は55%以上(特に好ましくは70〜200%)であることが好ましい。
なお、上記「吸湿率」とは、各条件下で繊維を24時間放置して吸湿させた時の重量とその繊維の絶乾重量との差をその繊維の絶乾重量で除したときの値である。また、「RH」とは「相対湿度」の意味である。上記特性を備えた吸放湿性繊維Aの例としては、架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩系繊維、アクリル繊維を後加工によりその表面を加水分解させた繊維などがあげられる。架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩系繊維の例としては、特開昭63−159405号公報にカルボン酸基を持つビニルモノマーとカルボン酸基と反応してエステル架橋結合を形成し得るヒドロキシル基を持つビニルモノマーの共重合体からなり、カルボン酸基の一部がナトリウム塩を形成しているポリマーからなる繊維が例示される。また、アクリル繊維の表面を加水分解して吸水性を付与する方法は、特開平1−183515号公報に例示される。これらの繊維は単独でまたは2種以上を併用してもよい。これらの吸放湿性繊維の市販品としては、例えば帝人ファイバー(株)製、商品名「ベルオアシス(登録商標)」や東洋紡績(株)製、商品名「モイスケア」(登録商標)などがあげられる。特に「ベルオアシス(登録商標)」は架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩系繊維であり、20℃、40%RHにおける吸湿率R1が16%、20℃、90%RHにおける吸湿率R2が100%であり、その差(R2−R1)が84%である。さらに該繊維は吸湿速度と放湿速度が共に速く、急激な湿度変化においても十分に対応することができ好ましい。
一方、熱接着性繊維Bとは、160℃以下の温度で溶融または軟化する繊維のことである。このような繊維を用いることにより接着剤を使用することなく繊維同士を熱接着し、吸放湿層を形成することができる。このような熱接着性繊維には単一成分からなる単一型熱接着性繊維と、低融点成分と高融点成分からなる複合型熱接着性繊維がある。単一型熱接着性繊維の例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等からなる繊維が挙げられる。一方、複合型熱接着性繊維の例としては、イソフタル酸を共重合したポリエチレンテレフタレート(PET)とホモPETからなる複合繊維、ポリオレフィンとPETからなる複合繊維等が挙げられる。本発明に使用する熱接着性繊維としては複合型のものが好ましい。複合型熱接着繊維を用いることにより熱接着後も高融点成分が溶融せずに残るため、繊維形態を保持し不織布としての強度も保持することができるためである。これらの繊維は単独で使用してもよく、または2種以上を併用してもよい。
本発明において、吸放湿層には前記の前記吸放湿性繊維Aと熱接着性繊維Bとが含まれる。その際、前記吸放湿性繊維Aと熱接着性繊維Bとの重量比が前者:後者が90:10〜30:70の範囲内であることが肝要である。吸放湿性繊維Aの含有量が該範囲よりも小さいと、吸放湿材が十分な吸放湿性を呈さないおそれがある。逆に、熱接着性繊維Bの含有量が該範囲よりも小さいと、吸放湿材を加熱した際に収縮してしまい再利用できないおそれがある。
本発明において、不織布構造体は前記の吸放湿層単層からなる不織布でもよいが、不織布からなる吸放湿層を2枚の布帛で挟みこむことにより3層構造を有することが、以下の点で有用である。すなわち、吸放湿性繊維を含む吸放湿層は吸湿により水分を含み、電気を通し易くなる性質をもつ。しかし、前記吸放湿層の表裏にポリエステルやポリプロピレン等からなる織編物、不織布などの布帛あるいはフィルムに孔開き加工を施した有孔フィルムなどを配すると電気を通しにくくすることができ、また同時に表裏からの吸放湿層の繊維の脱落を防ぐことも可能になる。
本発明において、前記吸放湿層には、前記吸放湿性繊維Aと熱接着性繊維B以外の他の繊維も使用することができる。これらの繊維の種類は特に限定しない。合成繊維、天然繊維、再生繊維などすべての有機系繊維を使用することが出来る。また、中空繊維、難燃繊維、消臭繊維、防カビ繊維等の機能性繊維を使用することにより、それぞれの機能を付与することもできる。これらの繊維は2種以上を混合して用いてもよい。ここで、他の繊維の重量比は吸放湿層の重量対比30%以下であることが望ましい。他の繊維の不織布全体の重量比としては15%以下であることが好ましい。また、不織布構造体中には必要に応じて、例えば粉末あるいは粒状の難燃剤、消臭剤、抗菌剤、防カビ剤等の各種の添加剤を添加することもできる。
不織布構造体を製造する方法は、エアレイド、ニードルパンチ、サーマルボンド、ケミカルボンドなどによって製造される不織布が挙げられるが特に限定しない。例えば吸放湿性繊維Aと熱融着性繊維Bとを混綿、開繊後、カード機にてウェッブを作製し、その後ニードルパンチを行い不織布とした後、更に乾燥機及びエンボスローラーにて熱処理をする方法、また吸引ネット上の通気性を有するシート上に吸引ネット側から吸放湿湿性繊維と熱融着性繊維を主とする繊維混合物を連続的に散布し、更にその散布繊維の上からシートを積層させ三層構造とした後、加熱加圧処理をする方法等が挙げられる。
かくして得られた不織布構造体において、形状は特に限定されないが、取扱い性の点で薄いシート状の形状を有することが好ましい。その際、厚みとしては0.3〜5mmの範囲内であることが好ましい。該厚みが0.3mmよりも小さいと十分な吸放湿性能が得られないおそれがある。逆に、該厚みが5mmよりも大きいと取扱い性が損なわれるおそれがある。また、不織布構造体の目付けとしては、50〜1000g/m(より好ましくは100〜800g/m)の範囲内であることが好ましい。該目付けが50g/mよりも小さいと十分な吸放湿性能が得られないおそれがある。逆に、該目付けが1000g/mよりも大きいと取扱い性が損なわれるおそれがある。
また本発明の不織布構造体は、見掛け密度が0.02〜0.8g/cmの範囲内であることが好ましい。この範囲内であれば適度な空隙が得られ、前記吸放湿性能(前記6時間での吸湿率差)の低下がない。さらに好ましくは0.05〜0.5g/cmである。
本発明の吸放湿材は、前記不織布構造体を適当な大きさおよび形状にカットし使用される。またその後に、包装材に収納して使用することもできる。この時、該包装材は少なくとも一部が透湿性または通気性を有する素材である必要があり、さらに該包装材はその外周縁部が接合されている必要がある。その際、包装材の外周部の接合方法は特に限定しない。一例としては熱圧着、超音波シール、高周波ウェルダーあるいは通常使用されている接着剤等が挙げられる。包装材に難燃性、消臭性、抗菌性、防カビ性、電気絶縁性等の各種の機能を有した素材を用いることによりこれらの機能を有した調湿剤を得ることもできる。また、包装材の中に、ボックス容積に合わせて、本発明の不織布構造体(吸放湿材)を複数枚重ねていれても良い。さらに図1に示す様に、ボックスの取り付け可能なスペースに応じて大きさを可変することを目的として、切取り加工部や折り目部を有する吸放湿材としてもよい。
かくして得られた吸放湿材において、温度20℃、湿度40%RHにおける吸湿率A1(%)と、温度20℃、湿度90%RHにおける吸湿率A2(%)との差(A2−A1)が25%以上(より好ましくは40%以上、特に好ましくは60〜150%)であることが好ましい。また、吸放湿材において、下記の方法で測定した収縮率が7%以下であると、加熱乾燥により再利用でき好ましい。また、このように高温での収縮率が小さいと、夏場に屋外電気ボックス内の温度が高温になっても収縮しにくいため吸放湿性能が低下せず好ましい。
(収縮率の測定方法)
タテ100mm×ヨコ100mmの大きさにカットした試料を30℃、90%RHの環境下で8時間吸湿した後温度60℃で20分間加熱処理して乾燥した後、乾燥後の試料のタテ寸法L(mm)、ヨコ寸法B(mm)を測定し、次式により収縮率を算出する。
収縮率(%)=((200−(L+B))/200)×100
また、吸放湿材の表面に、湿度インジケーターを貼り付け使用してもよい。湿度インジケーターを貼り付け使用すると、吸湿材の吸湿状況を把握し、天日干しや加熱により再使用する際の目安となり有用である。さらには、取り付けフックや粘着テープなどが取り付けられていてもよい。
次に、本発明の屋外電気ボックスは前記吸放湿材を含む、屋外に設置されかつ配電機器、変電機器、通信機器などの電気機器を内蔵した屋外電気ボックスである。かかる屋外電気ボックスは前記吸放湿材を用いているので、屋外電気ボックス内部の湿度を長期間にわたり所定湿度範囲内に調整することが可能であり、また、夏場の直射日光や高温にさらされてもその性能が低下することがない。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)厚さ
JIS L1085により測定した。
(2)収縮率
100mm×100mmにカットした試料を30℃、90%RHの環境下で8時間吸湿した後60℃で約20分間加熱処理して乾燥する。乾燥後の試料のタテ、ヨコの寸法(L、B)を測定し、次式により収縮率を算出する。
収縮率(%)=((200−(L+B))/200)×100
L:60℃20分間加熱処理後の試料のタテ方向寸法(mm)
B:60℃20分間加熱処理後の試料のヨコ方向寸法(mm)
(3)目付け
JIS L1085により測定した。
(4)吸湿率差
温度20℃、湿度40%RHにおける吸湿率R1(%)と、温度20℃、湿度90%RHにおける吸湿率R2(%)との差(R2−R1)を吸湿率差とした。ただし、「吸湿率」とは、各条件下で繊維を24時間放置して吸湿させた時の重量とその繊維の絶乾重量との差をその繊維の絶乾重量で除したときの値である。
(5)融点
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とした。
[実施例1〜6、比較例1]
不織布構造体を、目付けおよび厚みが表1に示す値となるよう下記製造方法により作製した。吸放湿性繊維には帝人ファイバー(株)製「ベルオアシス」(架橋ポリアクリル酸ナトリウム系繊維、吸湿率差86%、10dtex、5mm)、一方、熱融着性繊維には、芯にポリプロピレン、鞘にポリエチレン(融点132℃)を複合した芯鞘型熱融着性繊維(チッソ(株)製、4.4dtex、6mm)、表面シートaおよび表面シートbにはポリエステル繊維からなる旭化成せんい(株)製スパンボンド不織布(エルタス(商品名)、目付け15g/m)を使用した。また、実施例6で用いたその他の繊維は通常のポリエチレンテレフタレート繊維である。
表1に記載の組成で繊維を混綿した後、該繊維を吸引ネット上の表面シートa上に均一になるようにエアレイド法により連続的に散布し、吸放湿層を形成した。次にこの吸放湿層の上に表面シートbを積層して三層構造とし、140〜200℃で加熱処理を施し、さらに加熱処理ゾーン出口にてローラーで圧縮して全体を接着し不織布構造体(吸放湿材)を得た。これらの収縮率の測定結果も表1に示す。
[実施例7]
実施例2で得られた不織布構造体(吸放湿材)を図1に模式的に示すように、ポリエステルからなる通気性包装材からなる袋内に5枚重ねて封入し、外周縁部1および切取り加工部3を超音波でヒートシールし、さらにボックスの開閉部に吊り下げけられる様に穴4を配したのち、屋外電気ボックス用吸放湿材(乾燥材)を作製した(全長40cm、全巾60cm)。そして、該乾燥シートを長さ20cm、巾30cmのサイズで切取り部に沿って切取り、4枚の乾燥材を得た。
次いで、配電ボックス(0.6m)を2個屋外に設置し、1個の配電ボックスにのみ扉の内側に、4枚の前記乾燥シートを吊り下げ、ボックス内部の湿度を経時的に測定した。その結果を図2に示す。
この乾燥シート(吸放湿材)は、約15℃の温度変化にも即応しボックス内部を安定した湿度範囲に抑える効果を有していた。
Figure 2009125618
本発明の吸放湿材は、吸放湿性に優れているため、昼夜や天候変化等温度変化の大きい屋外に設置されている、配電機器、変電機器、通信機器などの電気機器を内蔵した電気ボックス内においても、比較的少量の搭載量で、迅速に吸放湿を行い、温度変化に伴って生じる相対湿度変化を一定の湿度範囲にコントロールすることができる。また、加熱により再利用することも可能である。さらには、薄くて軽く取扱い性に優れ、また高温下の寸法安定性にも優れる。また、本発明の電気ボックスは前記の吸放湿材を用いているのでボックス内部の湿度を長期間にわたり所定湿度範囲内に調整することが可能であり、その工業的価値は極めて大である。
本発明の吸放湿材の一例である。 実施例7における吸放湿性の測定結果である。
符号の説明
1:外周縁部
2:不織布構造体
3:切取加工部(折り目部)
4:穴
5:乾燥シート

Claims (10)

  1. 2種類以上の繊維で構成される吸放湿層を含む不織布構造体で構成される屋外電気ボックス用吸放湿材であって、前記吸放湿層が、温度20℃、湿度40%RHにおける吸湿率R1(%)と、温度20℃、湿度90%RHにおける吸湿率R2(%)との差(R2−R1)が40%以上である吸放湿性繊維Aと、熱接着性繊維Bとを重量比(吸放湿性繊維A:熱接着性繊維B)90:10〜30:70の範囲内で含んでなることを特徴とする屋外電気ボックス用吸放湿材。
  2. 前記吸放湿性繊維Aが、架橋ポリアクリル酸ナトリウム系繊維またはアクリル繊維の表面を加水分解したアクリレート系繊維である、請求項1に記載の屋外電気ボックス用吸放湿材。
  3. 前記不織布構造体が、不織布からなる吸放湿層を2枚の布帛で挟みこんだ3層構造を有する、請求項1または請求項2に記載の屋外電気ボックス用吸放湿材。
  4. 前記不織布構造体の目付けが50〜1000g/mの範囲内である、請求項1〜3のいずれかに記載の屋外電気ボックス用吸放湿材。
  5. 前記不織布構造体の厚みが0.3〜5mmの範囲内である、請求項1〜4のいずれかに記載の屋外電気ボックス用吸放湿材。
  6. 前記不織布構造体を、透湿性または通気性を有する包装材で包装し、該包装材の外周縁部を接合してなる、請求項1〜5のいずれかに記載の屋外電気ボックス用吸放湿材。
  7. 吸放湿材が切り取り加工部および/または折り目部を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の屋外電気ボックス用吸放湿材。
  8. 吸放湿材において、温度20℃、湿度40%RHにおける吸湿率A1(%)と、温度20℃、湿度90%RHにおける吸湿率A2(%)との差(A2−A1)が25%以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の屋外電気ボックス用吸放湿材。
  9. 吸放湿材において、下記の方法で測定した収縮率が7%以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の屋外電気ボックス用吸放湿材。
    (収縮率の測定方法)
    タテ100mm×ヨコ100mmの大きさにカットした試料を30℃、90%RHの環境下で8時間吸湿した後温度60℃で20分間加熱処理して乾燥した後、乾燥後の試料のタテ寸法L(mm)、ヨコ寸法B(mm)を測定し、次式により収縮率を算出する。
    収縮率(%)=((200−(L+B))/200)×100
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の吸放湿材を含む屋外電気ボックス。
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