JP2009124203A - 発振子、発振子の製造方法及び発振器 - Google Patents

発振子、発振子の製造方法及び発振器 Download PDF

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Abstract

【課題】 振動子に外力などを加えて振動子自体の共振周波数を変化させることなく、ひとつの振動子から異なる周波数を持つ複数の周波数信号を同時に出力することができ、各共振周波数を容易に設計できる発振子及び発振子の製造方法ならびに該発振子を備えた発振器を提供することを課題とする。
【解決手段】 複数の側面を持つ振動子と、該振動子の一端または両端に接続されて該振動子を揺動自在に保持するアンカーと、前記振動子の側面に所定の間隔をあけて対向する複数の駆動電極と、前記振動子の側面に所定の間隔をあけて対向し、該振動子を挟んで前記駆動電極と反対側に配置された複数の検出電極と、を備えた発振子とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の共振周波数を発振することのできる構造を備えた発振子および該発振子の製造方法並びに該発振子を備えた発振器に関する。
デジタル機器のクロックパルス発生や、無線機器などにおいては、従来水晶発振子を用いた水晶発振器が利用されてきたが、より量産性が高く周波数の設計も容易なシリコンを採用したシリコン発振子を用いて発振器を製造しようという試みがなされている。
シリコン発振子は、揺動自在に保持された片持ち梁または両持ち梁の共振モードを利用するものである。共振周波数は梁の断面サイズや長さによって規定されるため設計が容易である。また、大口径のシリコン基板上に一括して素子を形成できるため、量産性が高く、従来のCMOS ICの製造ラインを流用して製造することも可能である。
シリコン発振子は、特許文献1に示すように、シリコンからなる振動子を圧電素子や対向電極と振動子との間の静電引力によって所定の1方向に振動させ、その振動を対向電極との間の静電容量の変化や、ピエゾ抵抗の抵抗の変化などによって検出するものが提案されている。
しかし、この方法では振動子を1方向にしか振動させることができず、1種類の周波数の信号しか出力することができない。複数の周波数の信号を必要とするようなデバイスでは各周波数に応じた振動子や駆動回路を備えた発振器を搭載する必要があり、大型化やコストの増加につながるという欠点があった。
そこで、上記のような欠点を解決するために、特許文献2に示すように、ダイヤフラム状の振動子に気体による圧力を印加して周波数を変調する発振子30が提案されている。
この発振子30は、図17に示すように、ダイヤフラム状の振動子31を備えている。振動子31は上部気密室32及び下部気密室33を隔てるように配置されている。上部気密室32には、外部と連通するガス管34が接続され、バルブ35を介して上部気密室32内の圧力を変動させることができる。上部気密室32にガスを導入すると、上部気密室32と下部気密室33の圧力差により、振動子31の内部応力が変化するので、共振周波数を変化させることができる。
また一般的には、気体による圧力に限らず、振動子に静電引力などの外力を印加することにより、共振周波数を変化させる方法も知られている。
特開2007−175577 特開2007−235754
しかしながら、上記構成の発振器30では、次のような欠点があった。すなわち、これら外力を振動子に印加して共振周波数を変化させる方法では、異なる周波数を持つ複数の周波数信号を同時に出力することができなかった。また、外力を振動子に印加するための構造が必要であり、構造が複雑になった。さらに、共振周波数を大きく変化させるためには外力を大きくしなければならず、共振周波数の変化量に限界があった。
本発明は上記のような事情に考慮してなされたもので、その目的は、振動子に外力などを加えて振動子自体の共振周波数を変化させることなく、ひとつの振動子から異なる周波数を持つ複数の周波数信号を同時に出力することができ、各共振周波数を容易に設計できる発振子及び発振子の製造方法ならびに該発振子を備えた発振器を提供することである。
本発明は上記課題を解決するために、以下の手段を提供する。
本発明の発振子は、複数の側面を持つ振動子と、該振動子の一端または両端に接続されて該振動子を揺動自在に保持するアンカーと、前記振動子の側面に所定の間隔をあけて対向する複数の駆動電極と、前記振動子の側面に所定の間隔をあけて対向し、該振動子を挟んで前記駆動電極と反対側に配置された複数の検出電極と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る発振子においては、前記駆動電極のそれぞれに所定の波形の駆動電圧を印加すると、前記振動子は静電引力によって該駆動電極に引き寄せられて振動する。前記振動子の各駆動電極に引き寄せられる方向への共振周波数が異なるように振動子を形成すると、前記各検出電極からそれぞれの方向の共振周波数と略一致する周波数信号を同時に出力させることができる。
また、本発明の発振子は、上記本発明の発振子であって、前記振動子の短手方向の断面は長方形であり、前記駆動電極を2つ備え、前記検出電極を2つ備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る発振子においては、前記振動子の短手方向の断面が長方形であるため、該振動子の断面の長辺と短辺の長さを適宜設定することにより、それぞれ長辺に平行な方向への共振周波数と短辺に平行な方向への共振周波数とを所定の周波数に容易に設計することができる。
また、本発明の発振子は、上記本発明の発振子であって、前記振動子の短手方向の断面は正方形であり、前記駆動電極を2つ備え、前記検出電極を2つ備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る発振子においては、前記振動子の断面が正方形であるため、発振子から出力される二つの周波数信号を略一致させることができる。また、周波数信号の位相は一致させることも異なる位相にすることもできる。
また、本発明の発振子は、上記本発明の発振子であって、前記振動子、前記アンカー、前記駆動電極のうち第一の駆動電極、及び、前記検出電極のうち振動子を挟んで前記第一の駆動電極と反対側に配置された第一の検出電極はSOI(Silicon On Insulator)基板の活性層からなり、前記駆動電極のうち第二の駆動電極または前記検出電極のうち第二の検出電極のうちいずれか一方はSOI基板の支持層からなり、該第二の駆動電極または該第二の検出電極の他方は前記活性層に接合された絶縁物からなるリッド基板上に形成された導電性薄膜からなり、前記リッド基板に前記駆動電極及び前記検出電極に連通する貫通孔が設けられ、該貫通孔の少なくとも内周面を導電性の材料で覆った貫通電極を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る発振子においては、前記振動子と前記駆動電極及び前記検出電極との間隔を容易に精度良く形成することができ、効率よく駆動させ、精度の良い周波数信号を出力することができるとともに、工数を削減して信頼性の高い発振子とすることができる。
また、本発明の発振子は、上記本発明の発振子であって、前記振動子及び前記駆動電極ならびに前記検出電極はSOI基板の活性層からなり、前記アンカーは前記SOI基板の支持層からなり、前記振動子の長手方向が前記活性層の厚さの方向に一致するように配置されていることを特徴とするものである。
本発明に係る発振子においては、前記SOI基板のみで発振子を形成することができるので、容易に精度良く発振子を形成することができる。また、リッド基板が不要であるため、デバイスを小型化し、工数を削減することができる。
また、本発明の発振子の製造方法は、上記本発明の発振子の製造方法であって、SOI基板の活性層の所定の領域を選択的に除去して振動子、アンカー、第一の駆動電極及び第一の検出電極を形成し、該SOI基板の埋込酸化膜層の所定の領域を選択的に除去して前記振動子を揺動自在な状態にする振動子工程と、絶縁物からなるリッド基板の所定の領域を選択的に除去して貫通孔を形成し、該リッド基板の前記振動子に対向する位置にギャップを形成し、該リッド基板の前記振動子に対向する位置に導電性の薄膜からなる第二の駆動電極または第二の検出電極のいずれかを形成するリッド基板工程と、前記貫通孔が前記駆動電極及び前記検出電極に連通するように前記振動子工程及び前記リッド基板工程を行った前記SOI基板及び前記リッド基板を接合し、前記貫通孔の少なくとも内周面を導電性の材料で覆って貫通電極を形成する接合工程と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る発振子の製造方法においては、SOI基板の活性層を用いて振動子を形成するため、精度の良い共振周波数を持つ振動子を形成することができる。また、リッド基板に駆動電極または検出電極を形成し、振動子を形成したSOI基板に接合するため、振動子の周囲に容易に駆動電極または検出電極を配置することができ、工数を削減することができる。
また、本発明の発振器は、上記本発明の発振子と、前記発振子に備えられた振動子の共振周波数に略一致する駆動電圧を前記駆動電極に印加する前記駆動電極と同数の駆動回路と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る発振器においては、複数の駆動電極にそれぞれ異なる周波数の駆動電圧を印加することができるため、複数の異なる周波数信号を同時に出力することができる。
また、本発明の発振器は、上記本発明の発振器であって、前記発振子から出力された周波数信号のうち1つが入力され、該周波数信号の所定の周波数からのずれを検出して周波数補正信号を出力する周波数シフト検出回路と、前記周波数信号の他方及び前記周波数補正信号が入力され、該周波数補正信号に従って入力された該周波数信号を所定の周波数に補正して外部に出力する周波数補正回路と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る発振器においては、前記発振子の温度の変化や外力の印加などによって振動子の共振周波数が変化しても、その変化を補正して周波数信号を出力することができる。発振子の外部に温度センサなどを配置するのと異なり、振動子の共振特性の変化そのものを検出して補正するため、より精度が高く、共振特性の変化の原因に寄らずに補正を行うことができる。
また、本発明の発振器は、上記本発明の発振器であって、前記発振子は請求項4に記載の発振子であり、前記駆動回路及び前記周波数シフト検出回路ならびに前記周波数補正回路が前記発振子のリッド基板に形成されていることを特徴とするものである。
本発明の発振器においては、前記駆動回路や前記周波数シフト検出回路、前記周波数補正回路が前記発振子のリッド基板に形成されているため、発振子は1チップの発振器となり、デバイスを小型化することができる。また、発振子と駆動回路の間の距離が短いため、不要な寄生容量や抵抗が小さく、効率よく信号を駆動回路から発振子に伝送することができる。
本発明にかかる発振子及び発振子の製造方法並びに発振器によれば、振動子に外力などを加えて振動子自体の共振周波数を変化させることなく、ひとつの振動子から異なる周波数を持つ複数の周波数信号を同時に出力することができ、また各共振周波数を容易に設計できる。さらに、各周波数信号のひとつをもちいて温度や外力の印加などによる振動子の共振周波数の変化を検出し、効率よく補正して周波数信号を出力することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態を、図1及び図2を参照して説明する。図1は、第1実施形態の発振子1を示す斜視図であり、図2は図1をz方向より見た断面図である。
発振子1は、長方形の断面をもつ柱状の振動子2と、振動子2の一端または両端に接続されて振動子2を揺動自在に保持するアンカー3と、振動子2の所定の隣接する2つの側面2A及び2Bのそれぞれに対して所定の間隔を空けてそれぞれ対向して配置される2つの駆動電極4A及び4Bと、振動子2の所定の隣接する2つの側面2C及び2Dのそれぞれに対して所定の間隔を空けてそれぞれ対向して配置される2つの検出電極5A及び5Bと、を備えており、駆動電極4Aと検出電極5A、駆動電極4Bと検出電極5Bはそれぞれ振動子2をはさむように配置されている。ここで、振動子2の断面が長方形であるため、駆動電極4Aが対向する側面2Aと検出電極5Aが対向する側面2Cとは、振動子2の中心軸を挟んで互いに反対側に位置して略平行となり、また、駆動電極4Bが対向する側面2Bと検出電極5Bが対向する側面2Dとは、振動子2の中心軸を挟んで互いに反対側に位置して略平行となっている。さらに、側面2A及び2Cと側面2B及び2Dとは、互いに略直交する位置関係を有している。
本実施例においては、図1及び図2中に示すように、振動子2の長手方向をz方向とし、駆動電極4A及び検出電極5Aが対向する側面2A及び2Cに略直交する方向をx方向とし、駆動電極4B及び検出電極5Bが対向する側面2B及び2Dに略直交する方向をy方向とする。
このように構成された発振子1において、駆動電極4Aに所定の波形の駆動電圧を印加すると、振動子2と駆動電極4Aとの間に静電引力が作用し、駆動電圧の波形に従って振動子2が駆動電極4Aに引き寄せられる。駆動電圧の周波数が振動子2のx方向の共振周波数と略一致すると、振動子2は共振し、振幅が大きくなる。
振動子2のx方向の共振周波数f1は、式1で与えられる。
Figure 2009124203
ここで、mは振動子2の支持方法などによって決定される係数、Eは振動子2のヤング率、ρは振動子2の密度、Lは振動子2の長さ、W1は駆動電極4Aに対して直角をなす振動子2の幅である。
振動子2がx方向に振動すると、振動子2と検出電極5Aの間隔が変動するため、振動子2と検出電極5Aの間の静電容量が変化する。これを電気信号として外部に出力する。
また、駆動電極4Bに所定の波形の駆動電圧を印加すると、振動子2と駆動電極4Bとの間に静電引力が作用し、振動子2はy方向に振動する。駆動電圧の周波数が振動子2のy方向の共振周波数と略一致すると、振動子2は共振し、振幅が大きくなる。
振動子2のy方向の共振周波数f2は式2で与えられる。
Figure 2009124203
m、E、ρ、Lは式1と共通である。W2は駆動電極4Bに対して直角をなす振動子2の幅である。
振動子2がy方向に振動すると、振動子2と検出電極5Bの間隔が変動するため、振動子2と検出電極5Bの間の静電容量が変化する。これを電気信号として外部に出力する。
駆動電極4A及び4Bに、それぞれf1及びf2に対応する駆動電圧を入力すると、振動子2の振動はx方向成分及びy方向成分を持ち、その軌道はリサージュ図形を描く。例として、図3にf1:f2=1:1.2の場合の振動子2の軌道を示す。
式1及び式2から分かるように、W1及びW2の値を適宜設定することにより、振動子2のx方向の共振周波数とy方向の共振周波数を独立に決定することができる。そのため、1つの発振子1から同時に2種類の異なる周波数信号を出力することができ、デバイスを小型化することができる。
また、振動子2の断面を正方形としても良い。この場合にはx方向の共振周波数とy方向の共振周波数が等しくなるため、例えば同一の周波数で位相が異なる二つの周波数信号を必要とするようなデバイスに適合する。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態を、図4及び図5を参照して説明する。図4は第2実施形態の発振子1を示す斜視図であり、図5は図4をz方向より見た断面図である。
本実施形態の発振子1は、六角形の断面を持つ柱状の振動子2と、振動子2の一端または両端に接続されて振動子2を揺動自在に保持するアンカー3と、振動子2の所定の3つの側面2A及び2E並びに2Cのそれぞれに対して所定の間隔を空けてそれぞれ対向して配置される駆動電極4A及び4B並びに4Cと、振動子2の所定の3つの側面2D及び2B並びに2Fのそれぞれに対して所定の間隔を空けてそれぞれ対向して配置される検出電極5A及び5B並びに5Cと、を備えており、駆動電極4Aと検出電極5A、駆動電極4Bと検出電極5B、駆動電極4Cと検出電極5Cはそれぞれ振動子2をはさむように配置されている。ここで、振動子2の断面が六角形であるため、駆動電極4Aが対向する側面2Aと検出電極5Aが対向する側面2Dとは、振動子2の中心軸を挟んで互いに反対側に位置して略平行となり、駆動電極4Bが対向する側面2Eと検出電極5Bが対向する側面2Bとは、振動子2の中心軸を挟んで互いに反対側に位置して略平行となり、また、駆動電極4Cが対向する側面2Cと検出電極5Cが対向する側面2Fとは、振動子2の中心軸を挟んで互いに反対側に位置して略平行となっている。
本実施例においては、図4及び図5中に示すように、振動子2の長手方向をz方向とし、駆動電極4A及び検出電極5Aが対向する側面2A及び2Dに略直交する方向をx1方向とし、駆動電極4B及び検出電極5Bが対向する側面2E及び2Bに略直交する方向をx2方向とし、駆動電極4C及び検出電極5Cが対向する側面2C及び2Fに略直交する方向をx3方向とする。
このように構成された発振子1において、駆動電極4Aに所定の波形の駆動電圧を印加すると、振動子2と駆動電極4Aとの間に静電引力が作用し、駆動電圧の波形に従って振動子2が駆動電極4Aに引き寄せられる。駆動電圧の周波数が振動子2のx1方向の共振周波数f1と略一致すると、振動子2は共振し、振幅が大きくなる。
同様に、駆動電極4Bに振動子2のx2方向の共振周波数f2と略一致する周波数の駆動電圧を印加すると、振動子2はx2方向に共振する。また、駆動電極4Cに振動子2のx3方向の共振周波数f3と略一致する周波数の駆動電圧を印加すると、振動子2はx3方向に共振する。
振動子2の各方向の共振周波数f1、f2、f3は、振動子の側面の長さW1、W2、W3に複雑に依存するため、第1実施形態のように各方向の共振周波数を独立に決定することはできないが、W1、W2、W3の大きさを適宜設定することにより、f1、f2、f3を決定することができる。
振動子2が振動すると、振動子2と検出電極5A及び5B並びに5Cとの間の静電容量が変化するので、これを電気信号として外部に出力する。
なお、第1実施形態及び第2実施形態においては、長方形及び六角形の断面を持つ振動子を備えた発振子を例に挙げて説明したが、本発明を発振子に適用する場合には、2N角形(Nは2以上の適当な自然数)の断面を持つ振動子及び該振動子の各面に対向するように設けられたN個の駆動電極並びにN個の検出電極を持つような発振子としても良い。この場合、N種類の周波数信号を出力することができ、デバイスを小型化することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態を、図6から図8を参照して説明する。図6は第3実施形態の発振子1の平面図、図7は図6のAA’線における発振子1の断面図、図8は図
6のBB’線における発振子1の断面図である。それぞれ図6から図8に示すようにx方
向、y方向、z方向を定める。また、図6では簡単のためにリッド基板14を省略して示している。
本実施形態の発振子1は、長方形の断面を持つ柱状の振動子2と、振動子2の一端または両端に接続されて振動子2を揺動自在に保持するアンカー3と、振動子2の所定の側面2A及び2Bに対して所定の間隔を空けて対向して配置される駆動電極4A及び4Bと、振動子2の所定の側面2C及び2Dに対して所定の間隔を空けて対向して配置される検出電極5A及び5Bと、を備えており、駆動電極4Aと検出電極5A、駆動電極4Bと検出電極5Bはそれぞれ振動子2をはさむように配置されている。振動子2、アンカー3、駆動電極4A及び検出電極5AはSOI(Silicon On Insulator)基板10のシリコンからなる活性層11から形成される。駆動電極4BはSOI基板のシリコンからなる支持層12からなる。また、活性層11及び支持層12は二酸化シリコンからなる埋込酸化膜層13をはさんで配置されている。また、検出電極5Bは絶縁物からなるリッド基板14上に形成されており、リッド基板14はアンカー3に接続されている。リッド基板14には駆動電極4A、検出電極5A、駆動電極4B、検出電極5B、アンカー3にそれぞれ連通して導通する貫通電極6A、6B、6C、6D、6Eが設けられている。
このように構成された発振子1において、貫通電極6Aを介して駆動電極4Aに所定の波形の駆動電圧を印加すると、振動子2と駆動電極4Aとの間に静電引力が作用し、振動子2が駆動電極4Aに引き寄せられる。駆動電圧の周波数が振動子2のx方向の共振周波数と略一致すると、振動子2は共振し、振幅が大きくなる。
また、貫通電極6Cを介して駆動電極4Bに所定の波形の駆動電圧を印加すると、振動子2と駆動電極4Bとの間に静電引力が作用し、振動子2が駆動電極4Bに引き寄せられる。駆動電圧の周波数が振動子2のy方向の共振周波数と略一致すると、振動子2は共振し、振幅が大きくなる。
振動子2が振動すると、振動子2と検出電極5A及び5Bの間の静電容量が変化するので、これを貫通電極6B及び6Dを介して電気信号として外部に出力する。
振動子2の断面を長方形とすると、第1実施形態の場合と同様にx方向の共振周波数とy方向の共振周波数を独立に決定することができる。
また、振動子2の断面を正方形としても良い。この場合にはx方向の共振周波数とy方向の共振周波数が等しくなる。
また、リッド基板14として、発振子1を駆動するための回路や発振子1から出力される周波数信号を変調したりする回路を形成した集積回路基板の能動面上に酸化シリコンなどの絶縁膜を成膜したものを用いても良い。この場合、発振子1は1チップの発振器となり、デバイスを小型化することができる。また、発振子と駆動回路の間の距離が短いため、不要な寄生容量や抵抗が小さく、効率よく信号を駆動回路から発振子に伝送することができる。
次に、このように構成された発振子1の製造方法について、図9から図11を参照しながら説明する。なお、図9から図11は、図6のAA’線の断面図に対応している。また
、通常は発振子1を多数並べて配置し、一括して製造するが、説明を簡略化するために、一つの発振子1を製造するものとして説明する。
まず、振動子工程を行う。
図9(a)に示すように、シリコンからなる活性層11及び支持層12及び二酸化シリコンからなり活性層11及び支持層12にはさまれて配置された埋込酸化膜層13とからなるSOI基板10を準備する。発振子1を形成する材料としてはSOI基板に限らず例えばシリコン基板のような半導体基板や金属基板でも良いが、SOI基板を用いると、後述するように振動子2を形成する際に埋込酸化膜層13をエッチングストップとして利用することができるため、振動子2の厚さを容易に制御することができる。
次に、図9(b)に示すように、活性層11の所定の位置を除去して振動子2、アンカー3、駆動電極4A、検出電極5A、アイランド7を形成する。活性層11の所定の位置を選択的に除去する方法としては種々の方法を選択することができるが、例えばリソグラフィ技術を用いて活性層11の表面にマスクを形成し、TMAH(Tetramethyl Ammonium Hydroxide)水溶液や水酸化カリウム水溶液などの強アルカリ性のエッチャントによるウェットエッチングや、SF6のプラズマによるRIE(Reactive Ion Etching)を用いたドライエッチングなどの方法を選択して所定の領域を選択的に除去する。
次に、図9(c)に示すように、埋込酸化膜層13の所定の位置を除去して振動子2を揺動自在な状態とする。埋込酸化膜層13の所定の位置を選択的に除去する方法としては、種々の方法を選択することができるが、例えばフッ化水素水溶液やフッ化水素ガスなどを用いてエッチングすることができる。このとき、振動子2の幅がアンカー3や駆動電極4A、検出電極5Aなどと比べて十分小さいと、アンカー3や駆動電極4A、検出電極5Aの下部の埋込酸化膜層13が完全に除去される前に振動子2の下部の埋込酸化膜層13が除去されるので、振動子2のみを揺動自在な状態とすることができる。
次に、リッド基板工程を行う。
リッド基板工程においては、まず図10(a)に示すように絶縁性のリッド基板14を準備する。リッド基板14の材料としては、例えばガラスや石英などのような絶縁性の材料を用いることができる。また、表面に二酸化シリコンなどの絶縁性の薄膜を成膜したシリコン基板を用いることもできる。
次に、図10(b)に示すように、リッド基板14の表面の所定の位置を選択的に除去し、後述する接合工程において振動子2と対向するようなキャビティギャップ8を形成する。リッド基板14の表面の所定の位置を選択的に除去する方法としては、リソグラフィ技術を用いてマスクを形成し、フッ化水素水溶液によるウェットエッチングやCF4、C2F6などのプラズマを用いたRIEによるドライエッチングなどの方法を選択することができる。
キャビティギャップ8の深さは、振動子2が接触せず揺動自在な状態を保つ程度であれば良く、例えば0.5マイクロメートル程度あればよい。また、キャビティギャップ8が深すぎると、振動子2と検出電極5Bの間の静電容量が小さくなって感度が悪くなるため、キャビティギャップ8の深さは例えば5マイクロメートル程度以下にするのが望ましい。
次に、図10(c)に示すようにキャビティギャップ8の表面に導電性の薄膜を成膜し、振動子2に対向するように所定の位置を選択的に除去して検出電極5Bを形成する。検出電極5Bの材料としては、例えばアルミニウムや金、銅などを選択すると容易に形成することができる。
次に、図10(d)に示すように後述する貫通電極6A、6B、6C、6D、6Eを形成するためのスルーホール9を形成する。スルーホール9を形成する技術としては、サンドブラストやレーザー照射による加工などを選択することができる。また、リッド基板14の材料としてシリコン基板を選択すると、ボッシュプロセスを用いたDeep RIE技術を用いて高アスペクト比で側壁の角度を垂直に近い状態に保ってエッチングを行うことができるため、発振子2を小型化することができる。
次に、接合工程を行う。
まず、図11(a)に示すように、振動子工程を終えたSOI基板10とリッド基板工程を終えたリッド基板14とを、振動子2と検出電極5Bとが所定の間隔を隔てて対向し、スルーホール9はそれぞれアンカー3、駆動電極4A、検出電極5A、アイランド7に連通するように接合する。SOI基板10とリッド基板14とを接合する方法としては、種々の方法を選択することができるが、例えばリッド基板14の材料としてホウ珪酸ガラスのようなアルカリ金属イオンを含有するガラスを用い、200℃以上に加熱してSOI基板10とリッド基板14とを接触させ、SOI基板10を陽極として電圧を印加することにより接合を行う陽極接合法や、SOI基板10またはリッド基板14の少なくともいずれか一方にポリイミドなどの樹脂膜を塗布して接合する樹脂接合法、SOI基板10またはリッド基板14の少なくともいずれか一方にはんだやAuSn合金などを成膜し、その共晶点以上の温度に加熱して接合する共晶接合法などを選択することができる。また、SOI基板10またはリッド基板14の少なくともいずれか一方にイオンビームやプラズマを照射して表面を活性化させ、室温または加熱して接合する表面活性化接合法を選択することもできる。
次に、図11(b)に示すように、スルーホール9の少なくとも内周面に導電性の材料を成膜して、駆動電極4A、4B、検出電極5A、5Bと電気的に接続された貫通電極6A、6B、6C、6D、6Eを形成する。
以上に述べたように、本発明に係る第3実施形態においては、駆動電極4A及び4Bにそれぞれ振動子2のx方向及びy方向への共振周波数に近い波形の駆動電圧を印加することにより、検出電極5A及び5Bから振動子2のx方向及びy方向に対応する周波数信号を同時に出力することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態を、図12及び図13を参照して説明する。図12は第4実施形態の発振子1の平面図、図13は図12のCC’線における発振子1の断面図
である。また、図12に示すようにx方向及びy方向を定める。
発振子1は、長方形の断面をもつ柱状の振動子2と、振動子2の一端または両端に接続されて振動子2を揺動自在に保持するアンカー3と、振動子2の所定の側面2A及び2Bに対して所定の間隔を空けて対向して配置される駆動電極4A及び4Bと、振動子2の所定の側面2C及び2Dに対して所定の間隔を空けて対向して配置される検出電極5A及び5Bと、を備えており、駆動電極4Aと検出電極5A、駆動電極4Bと検出電極5Bはそれぞれ振動子2をはさむように配置されている。
振動子2及び各駆動電極4ならびに各検出電極5はそれぞれSOI基板10の活性層11から形成される。
このように構成された発振子1において、駆動電極4Aに所定の波形の駆動電圧を印加すると、振動子2と駆動電極4Aとの間に静電引力が作用し、駆動電圧の波形に従って振動子2が駆動電極4Aに引き寄せられる。駆動電圧の周波数が振動子2のx方向の共振周波数と略一致すると、振動子2は共振し、振幅が大きくなる。
振動子2がx方向に振動すると、振動子2と検出電極5Aの間隔が変動するため、振動子2と検出電極5Aの間の静電容量が変化する。これを電気信号として外部に出力する。
また、駆動電極4Bに所定の波形の駆動電圧を印加すると、振動子2と駆動電極4Bとの間に静電引力が作用し、振動子2はy方向に振動する。駆動電圧の周波数が振動子2のy方向の共振周波数と略一致すると、振動子2は共振し、振幅が大きくなる。
振動子2がy方向に振動すると、振動子2と検出電極5Bの間隔が変動するため、振動子2と検出電極5Bの間の静電容量が変化する。これを電気信号として外部に出力する。
振動子2の断面を長方形とすると、第1実施形態の場合と同様にx方向の共振周波数とy方向の共振周波数を独立に決定することができる。
また、第2実施形態の場合と同様に、2N角形(Nは2以上の適当な自然数)の断面を持つ振動子及び該振動子の各面に対向するように設けられたN個の駆動電極並びにN個の検出電極を持つような発振子としても良い。この場合、N種類の周波数信号を出力することができる。例えばN=3として六角形の断面を持つ振動子2と3個の駆動電極4A、4B、4C並びに3個の検出電極5A、5B、5Cを持つような発振子1の例を図14に示す。
第3実施形態ではSOI基板10とリッド基板14の2枚の基板を必要とするのに対し、第4実施形態に従えば発振子1はSOI基板10のみからなるため、厚さを薄くすることができ、デバイスを小型化することができる。また、振動子2と各駆動電極4及び各検出電極5は全てSOI基板10の活性層11から形成することができるため、活性層11の不要な部分を選択的に除去するだけで発振子1を製造することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明に係る第5実施形態を、図15を参照して説明する。
図15は、本発明に係る発振子1を備えた発振器20のブロック図である。
本実施形態の発振器20は、第1実施形態から第4実施形態に示した発振子1と、発振子1が出力する周波数信号の種類と同じ数の駆動回路21及び検出回路(図示略)とを備えている。本実施形態では、一例として発振子1が2種類の周波数信号を出力するものとする。
駆動回路21Aは、発振子1の駆動電極4Aに、発振子1の第1の共振周波数f1と略一致する周波数の駆動電圧を印加する。駆動電圧によって振動子2は第1の共振周波数f1で共振し、その変位により振動子2と検出電極5Aとの間の静電容量が変動する。これを周波数信号として出力する。なお、図15に示すように、出力された周波数信号の一部を駆動回路21Aに帰還させ、その位相と一致した駆動電圧のみを増幅して駆動電極4Aに印加すると、自己励振を行い、発振子1を安定して発振させることができる。
また、駆動回路21Bは、発振子1の駆動電極4Bに、発振子1の第2の共振周波数f2と略一致する周波数の駆動電圧を印加する。駆動電圧によって振動子2は第2の共振周波数f2で共振し、その変位により振動子2と検出電極5Bとの間の静電容量が変動する。これを周波数信号として出力する。周波数信号の一部を駆動回路21Bに帰還させると、上述したように発振子1を安定して発振させることができる。
このように構成された発振器20では、1つの発振子1から2種類の異なる周波数信号を外部に出力することができるため、デバイスを小型化、省電力化することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明に係る第6実施形態を、図16を参照して説明する。
図16は、本発明に係る発振子1を備えた発振器20のブロック図である。
本実施形態の発振器20は、第1実施形態から第4実施形態に示した発振子1と、発振子1が出力する周波数信号の種類と同じ数の駆動回路21と、周波数シフト検出回路22と、周波数補正回路23と、を備えている。本実施形態では、一例として発振子1が2種類の周波数信号を出力するものとする。
本実施形態においては、第5実施形態の場合と同様に、駆動回路21A及び21Bによって、発振子1から周波数f1の第1の周波数信号と周波数f2の第2の周波数信号を出力する。第2の周波数信号は周波数シフト検出回路22に入力される。
ここで、振動子2の温度が変化すると、ヤング率などの物性値が変化するため、発振子1から出力される周波数信号の周波数が温度によって変化する。第2の周波数信号の周波数の変化を周波数シフト検出回路22で検出し、補正量を周波数補正回路23に出力する。第1の周波数信号は周波数補正回路23に入力され、適正に補正されて発振器20から出力される。
周波数信号が温度によって変化すると、周波数信号を利用する他のデバイスに悪影響を及ぼす恐れがあるため、周波数の変化を補正する手段が必要となる。また、外力が振動子2に印加されることによっても周波数が変動する。温度特性を補正する手段としては、発振器20に隣接させてMOSトランジスタや熱電対などからなる温度センサを配置し、発振器20の温度を測定して周波数信号の周波数を補正するのが一般的である。しかし、この方法では振動子2の温度を直接測定することができないため誤差が生じてしまう。また、外力など温度以外の原因による周波数の変動を補正することができない。しかし、本実施形態の発振器20を採用すれば、振動子2そのものの温度を第2の周波数信号の周波数の変動を用いて測定することができるので、精度良く周波数信号の変化を補正することができる。また、外力など温度以外の原因で共振周波数が変化しても補正を行うことができる。さらに、別途温度センサを設ける必要がなく、デバイスを小型化することができる。
振動子2の断面を正方形としても良い。この場合にはx方向の共振周波数とy方向の共振周波数が等しくなるため、より効率的に温度補正を行うことができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
第1実施形態の発振子1を示す斜視図である。 図1をz方向より見た断面図である。 第1実施形態の発振子1における振動子2の軌道の一例である。 第2実施形態の発振子1を示す斜視図である。 図4をz方向より見た断面図である。 第3実施形態の発振子1の平面図である。 図6のAA’線における発振子1の断面図である。 図6のBB’線における発振子1の断面図である。 第3実施形態の製造方法において振動子工程を示す断面図である。 第3実施形態の製造方法においてリッド基板工程を示す断面図である。 第3実施形態の製造方法において接合工程を示す断面図である。 第4実施形態の発振子1の平面図である。 図12のCC’線における発振子1の断面図である。 第4実施形態において、3種類の周波数信号を出力することができる発振子1の平面図である。 第5実施形態の発振器20のブロック図である。 第6実施形態の発振器20のブロック図である。 従来の発振子30の断面図である。
符号の説明
1 発振子
2 振動子
3 アンカー
4A、4B、4C 駆動電極
5A、5B、5C 検出電極
6A、6B、6C、6D、6E 貫通電極
7 アイランド
8 キャビティギャップ
9 スルーホール
10 SOI基板
11 活性層
12 支持層
13 埋込酸化膜層
14 リッド基板
20 発振器
21A、21B 駆動回路
22 周波数シフト検出回路
23 周波数補正回路
30 従来の発振子
31 振動子
32 上部気密室
33 下部気密室
34 ガス管
35 バルブ

Claims (9)

  1. 複数の側面を持つ振動子と、
    該振動子の一端または両端に接続されて該振動子を揺動自在に保持するアンカーと、
    前記振動子の側面に所定の間隔をあけて対向する複数の駆動電極と、
    前記振動子の側面に所定の間隔をあけて対向し、該振動子を挟んで前記駆動電極と反対側に配置された複数の検出電極と、を備えたことを特徴とする発振子。
  2. 請求項1に記載の発振子であって、
    前記振動子の短手方向の断面は長方形であり、
    前記駆動電極を2つ備え、
    前記検出電極を2つ備えていることを特徴とする発振子。
  3. 請求項1に記載の発振子であって、
    前記振動子の短手方向の断面は正方形であり、
    前記駆動電極を2つ備え、
    前記検出電極を2つ備えていることを特徴とする発振子。
  4. 請求項2または3に記載の発振子であって、
    前記振動子、前記アンカー、前記駆動電極のうち第一の駆動電極、及び、前記検出電極のうち振動子を挟んで前記第一の駆動電極と反対側に配置された第一の検出電極はSOI基板の活性層からなり、
    前記駆動電極のうち第二の駆動電極または前記検出電極のうち第二の検出電極のうちいずれか一方はSOI基板の支持層からなり、
    該第二の駆動電極または該第二の検出電極の他方は前記活性層に接合された絶縁物からなるリッド基板上に形成された導電性薄膜からなり、
    前記リッド基板に前記駆動電極及び前記検出電極に連通する貫通孔が設けられ、該貫通孔の少なくとも内周面を導電性の材料で覆った貫通電極を備えていることを特徴とする発振子。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の発振子であって、
    前記振動子及び前記駆動電極ならびに前記検出電極はSOI基板の活性層からなり、
    前記アンカーは前記SOI基板の支持層からなり、
    前記振動子の長手方向が前記活性層の厚さの方向に一致するように配置されていることを特徴とする発振子。
  6. 請求項4に記載の発振子の製造方法であって、
    SOI基板の活性層の所定の領域を選択的に除去して振動子、アンカー、第一の駆動電極及び第一の検出電極を形成し、該SOI基板の埋込酸化膜層の所定の領域を選択的に除去して前記振動子を揺動自在な状態にする振動子工程と、
    絶縁物からなるリッド基板の所定の領域を選択的に除去して貫通孔を形成し、該リッド基板の前記振動子に対向する位置にギャップを形成し、該リッド基板の前記振動子に対向する位置に導電性の薄膜からなる第二の駆動電極または第二の検出電極のいずれかを形成するリッド基板工程と、
    前記貫通孔が前記駆動電極及び前記検出電極に連通するように前記振動子工程及び前記リッド基板工程を行った前記SOI基板及び前記リッド基板を接合し、前記貫通孔の少なくとも内周面を導電性の材料で覆って貫通電極を形成する接合工程と、を備えたことを特徴とする発振子の製造方法。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の発振子と、
    前記発振子に備えられた振動子の共振周波数に略一致する駆動電圧を前記駆動電極に印加する前記駆動電極と同数の駆動回路と、を備えたことを特徴とする発振器。
  8. 請求項7に記載の発振器であって、
    前記発振子から出力された周波数信号のうち1つが入力され、該周波数信号の所定の周波数からのずれを検出して周波数補正信号を出力する周波数シフト検出回路と、
    前記周波数信号の他方及び前記周波数補正信号が入力され、該周波数補正信号に従って入力された該周波数信号を所定の周波数に補正して外部に出力する周波数補正回路と、を備えたことを特徴とする発振器。
  9. 請求項7または8に記載の発振器であって、
    前記発振子は請求項4に記載の発振子であり、
    前記駆動回路及び前記周波数シフト検出回路ならびに前記周波数補正回路が前記発振子のリッド基板に形成されていることを特徴とする発振器。
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