本発明は、アプリケーションプログラムのリストを表示する際、各々のアプリケーションプログラムの関連性に基づいて並び順を制御することができる電子機器に関する。
複数のアプリケーションプログラムを記憶し実行する携帯電話機において、インストールされているプログラムがリスト表示され、ユーザがこのリストから、それぞれのプログラムの情報閲覧・実行・削除・移動等の処理を指示することができるようになっているものが多い。しかし、リストにおける各プログラムの表示順は、従来、携帯電話機によって制御されており、例えばインストールされた順や名前順等であった。このため、ユーザは、頻繁に使うプログラムや思い入れの深いプログラムであっても表示順を入れ替えることができず、起動する際に面倒なキー操作を強いられていた。また、複数のアプリケーションプログラムがそれぞれ関連している場合であっても、リストにおいてバラバラの位置に配置されてしまうという問題もあった。
そこで、予め格納された複数のアプリケーションプログラムの中から、ユーザの操作により任意に選択されたプログラムが実行されるデータ処理装置が提案されている(特許文献1参照)。このデータ処理装置は、周辺装置の機能種別に対応するアプリケーションプログラムを予め登録しておくことで、周辺装置が接続された際、この周辺装置の機能種別を識別し、その種別に機能的に対応するアプリケーションプログラムを、登録されたアプリケーションプログラムの中から検索して起動させるものである。
特開2000−347839号公報
アプリケーションプログラムのリスト表示を行う際の各プログラムの表示順をユーザが指定する場合、リストの表示順を常に整然としたものにするためには、アプリケーションプログラムが新しくインストールされる度に、ユーザが表示順を指定し直す必要がある。また、携帯電話機等の電子機器の表示画面は小さい為、ユーザにとって、リストにバラバラに配置されたプログラムのそれぞれを把握し、各プログラムの表示順を整列するのは非常に煩わしい作業となってしまう。
本発明は、上記課題を鑑みなされてものであり、アプリケーションプログラムを実行する電子機器において、インストールされているアプリケーションプログラムのリストを表示する際、各々のアプリケーションプログラムの関連性に基づいて、このリスト内のプログラムの並び順を整列することができ、ユーザのリスト整列負荷を軽減することができる電子機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る携帯電話機は、複数のアプリケーションプログラムを記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶されている各々のアプリケーションプログラムについて、リスト表示の際の表示順を示すオーダー情報を取得する取得手段と、前記オーダー情報に基づいて、前記記憶手段により記憶されているアプリケーションプログラムのリストを生成し、このリストを表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る電子機器によると、アプリケーションプログラムを実行する電子機器において、インストールされているアプリケーションプログラムのリストを表示する際、各々のアプリケーションプログラムの関連性に基づいて、このリスト内のプログラムの並び順を整列することができ、ユーザのリスト整列負荷を軽減することが可能となる。
本発明に係る電子機器の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。本発明に係る電子機器として、複数の筐体が二枚貝のように開閉自在に結合されてなるクラムシェル型の携帯電話機を例にあげて説明する。図1(A)は、携帯電話機1の開状態を示す正面図、図1(B)は、携帯電話機1の開状態を示す側面図である。また、図2(A)は、携帯電話機1の閉状態を示す正面図、図2(B)は、携帯電話機1の閉状態を示す側面図である。
携帯電話機1は、図1及び図2に示すように、矩形の板状の上筐体10と、この上筐体10とほぼ同形状をした下筐体11とが、相互に一面を覆うように積層されることにより形成されている。これらの上筐体10及び下筐体11は、ヒンジ部12を挟むようにヒンジ結合されていて、上筐体10は下筐体11に対して、ヒンジ部12を軸にして、図1(A)のX方向に所定角度だけ回転自在なように形成されている。
上筐体10の内面(下筐体11に対面する側の面)には、文字や画像等を表示するための液晶ディスプレイ13、音声を出力するためのスピーカ14が設けられている。これらの液晶ディスプレイ13やスピーカ14は、携帯電話機1が閉状態のときには、下筐体11により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開状態に変形させたときには、外部に露出される。
下筐体11の内面(上筐体10に対面する側の面)には、例えば、カーソルや表示画面を上下左右に移動させるための十字キーや、項目を選択するための選択キーや、数字を入力するための数字キー、発信処理を行うための発信キー等の操作キー15が設けられている。また下筐体11には、音声を集音するためのマイクロフォン16が設けられている。これらの操作キー15やマイクロフォン16は、携帯電話機1が閉状態のときには、上筐体10により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開状態に変形させたときには、外部に露出される。
次に、携帯電話機1の機能について、図3に示す機能ブロック図を用いて説明する。携帯電話機1は、図3に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声コーデック24、変復調回路部25、アプリ制御部26、及び記憶部27がバスによって相互に接続されて構成されている。
主制御部20は、CPU(Central Processing Unit)を具備し、携帯電話機1の総括的な制御を行うとともに、その他の様々な演算処理や制御処理等を行う。電源回路部21は、ユーザによる操作キー15を介した入力に基づいて電源のオン/オフ状態を切り替え、電源がオン状態の場合に電力供給源(バッテリ等)から各部に対して電力を供給して、携帯電話機1を動作可能にする。
操作入力制御部12は操作キー15に対する入力インタフェースを備え、操作キー15を介して入力された信号を主制御部20に伝送する。表示制御部23は液晶ディスプレイ13に対する表示インタフェースを備え、主制御部20やアプリ制御部26の制御に基づいて、文書データや画像データ等を液晶ディスプレイ13に表示する。
携帯電話機1は、他の携帯電話機や固定電話機に対して、基地局(図示せず)を介して音声通話処理を行う。すなわち音声コーデック24は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン16が集音した音声を取得して、この音声のアナログ信号をデジタル信号に変換し、変復調回路部25に伝送する。変復調回路部25は、このデジタル信号をスペクトラム拡散処理して送受信回路部30に伝送する。送受信回路部30は、このデジタル信号をアンテナ31を介して基地局に送信する。
また変復調回路部25は、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局から受信したデジタル信号をスペクトラム逆拡散処理して音声コーディック24に伝送する。音声コーデック24は、音声通話の際に、変復調回路部25から取得したデジタル信号をアナログ信号に変換して、この音声をスピーカ14から出力する。
また、携帯電話機1は、他の携帯電話機や通信機器に対してデータ通信処理を行う。すなわち携帯電話機1は、電子メールやWeb閲覧データ、アプリケーションプログラム等の様々なデータの送受信処理を行う。主制御部20は、データを受信する際、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局から受信した受信信号を変復調回路部25でスペクトラム逆拡散処理して、データを復元する。このデータは、主制御部20の指示により、表示制御部23を介して液晶ディスプレイ13に表示されたり記憶部27に記録されたりする。また主制御部20は、操作入力制御部22を介して入力されたデータや記憶部27に記憶されたデータを送信する際、変復調回路部25がデータに対してスペクトラム拡散処理を行い、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局に送信する。
アプリ制御部26は、アプリケーションプログラム(以下、単にアプリとも言う。)を起動するとともに、このアプリケーションプログラムに基づいて表示制御部23に対して液晶ディスプレイ13への表示処理を指示したり、音声コーデック24に対して、スピーカ14やマイクロフォン16への音声の出入力処理を指示したりする。また、アプリ制御部26は、アプリケーションプログラムの属性情報から各々のアプリケーションプログラムの関連性を把握し、この関連性に基づいて、アプリケーションプログラムのリストを生成して表示するリスト表示処理を行う。
記憶部27は、主制御部20やアプリ制御部26が行う処理について、処理プログラムや処理に必要なデータ等を格納するROM(Read Only Memory)やハードディスク、不揮発性メモリ、主制御部20やアプリ制御部26が処理を行う際に使用されるデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等から構成される。また、アプリ制御部26が後述するリスト表示処理を行う際の処理プログラムは、例えばROMに記憶されているものとする。
また記憶部27は、各々のアプリケーションプログラムの属性情報(アプリ情報40、40A乃至40E)を記憶するためのアプリ情報記憶部27a、各々のアプリケーションプログラムのファイル(プログラム本体)を示す情報(アプリファイル情報50)を記憶するためのアプリファイル記憶部27bを備えている。なお、アプリ情報記憶部27aは、各々のアプリケーションプログラムに対して、それぞれ属性情報を記憶している。
携帯電話機1のアプリ制御部26によるリスト表示処理の実施例1について、図4乃至図7に基づいて説明する。実施例1は、各々のアプリケーションプログラムが、属性情報として、リスト表示を行う際に基準とするアプリケーションプログラム、及び、この基準とするアプリケーションプログラムに対する自らの相対位置を示す情報を有していて、アプリ制御部26が、この属性情報に基づいてリスト表示処理を行うものである。
アプリ情報記憶部27aは、各々のアプリケーションプログラムの属性(プロパティ)を示すアプリ情報40、40A、40B、・・・を記憶している。図4(A)乃至図4(C)は、例えば「そのひぐらし〜本編」、「そのひぐらし〜最終章」、「そのひぐらし〜序章」の3つのアプリケーションプログラムのアプリ情報40、40A、40Bをそれぞれ示している。アプリ情報40、40A、40Bは、図4(A)乃至図4(C)に示すように、例えば、名前情報40a、オーダー情報40b、サイズ情報40c、URL情報40d、ベンダー情報40e、バージョン情報40fを含んでいる。
名前情報40aは、アプリケーションプログラムの名前を示す情報である。オーダー情報40bは、アプリケーションプログラムをリスト表示する時の並び位置を示す情報であり、例えば、基準となるアプリケーションプログラムの名前とこのアプリケーションプログラムに対する相対位置とで表されている。サイズ情報40cは、アプリケーションプログラムのファイルサイズを示す情報であり、例えばバイト数で表されている。URL情報40dは、アプリケーションプログラムが記憶されている場所を示す情報であり、例えばパス情報で表されている。ベンダー情報40eは、アプリケーションプログラムを開発した会社を示す情報である。バージョン情報40fは、アプリケーションプログラムのバージョンを示す情報である。なお、アプリ情報40、40A、40B、・・・はオーダー情報40bを必ず含んでいる必要はなく、特に並び位置を指定する必要のあるアプリケーションプログラムのアプリ情報40、40A、40B、・・・のみ、オーダー情報40bを含んでいれば良い。
例えば、図4(A)に示す「そのひぐらし〜本編」のアプリ情報40では、名前情報40aが「SonoHigurashiHon」、オーダー情報40bが「SonoHigurashiHon,0」、サイズ情報40cが「10972」、URL情報40dが「SonoHigurashiHon.jar」、ベンダー情報40eが「Toshiba」、バージョン情報40fが「1.0」である。なお、オーダー情報40bの相対位置「0」は、リスト表示の際に、自分自身が基準となるアプリケーションプログラムとなることを意味する。
また、図4(B)に示す「そのひぐらし〜最終章」のアプリ情報40Aでは、名前情報40aが「SonoHigurashiSaishu」、オーダー情報40bが「SonoHigurashiHon,1」、サイズ情報40cが「8759」、URL情報40dが「SonoHigurashiSaishu.jar」、ベンダー情報40eが「Toshiba」、バージョン情報40fが「1.0」である。なお、オーダー情報40bの「SonoHigurashiHon,1」は、リスト表示の際に、「そのひぐらし〜本編」に対して「+1」の並び位置(「そのひぐらし〜本編」の一つ後の位置)となることを意味する。
また、図4(C)に示す「そのひぐらし〜序章」のアプリ情報40Bでは、名前情報40aが「SonoHigurashiJo」、オーダー情報40bが「SonoHigurashiHon,−1」、サイズ情報40cが「15432」、URL情報40dが「SonoHigurashiJo.jar」、ベンダー情報40eが「Toshiba」、バージョン情報40fが「1.0」である。なお、オーダー情報40bの「SonoHigurashiHon,−1」は、リスト表示の際に、「そのひぐらし〜本編」に対して「−1」の並び位置(「そのひぐらし〜本編」の一つ前の位置)となることを意味する。
アプリファイル記憶部27bは、各々のアプリケーションプログラムのファイルを含んだアプリファイル情報50を記憶している。アプリファイル情報50は、図5に示すように、例えば、各々のアプリケーションプログラムのアプリ情報50a、インストール日時情報50b、ファイル情報50cを含んでいる。アプリ情報50aは、アプリケーションプログラムを識別するための情報であり、例えばアプリ情報40、40A、40Bにおける名前情報40aで表されている。インストール日時情報50bは、アプリケーションプログラムを携帯電話機1にインストールした日時を示す情報である。ファイル情報50cは、アプリケーションプログラムのプログラム本体が記憶されている。アプリファイル情報50において、各々のアプリケーションプログラムが、例えばインストールされた順番に並べられて記憶されているものとする。
例えば、図5に示すアプリファイル情報50では、「KetaiShorui」のアプリ情報50a、「2007/3/3」のインストール日時情報50bに対して、「Ketaishorui.jar」のアプリケーションプログラムがそれぞれ対応付けられて記憶されている。また「SonoHigurashiHon」のアプリ情報50a、「2007/6/15」のインストール日時情報50bに対して、「SonoHigurashi.jar」のアプリケーションプログラムがそれぞれ対応付けられて記憶されている。
アプリ制御部26は、上述したように、アプリケーションプログラムのリストを表示する際に、アプリ情報40、40A、40B、・・・のそれぞれのオーダー情報40b、及びアプリファイル情報50に基づいて、各々のアプリケーションプログラムの並び順を制御してリストを作成する。アプリ制御部26が、このリスト作成処理を行う際の手順について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。以下、例えば「ステップS101」を「S101」のように、「ステップ」の語句を省略して説明する。
始めにアプリ制御部26は、ユーザによりアプリケーションプログラムのリストを表示するように指示されたか否かを判断する(S101)。この際、ユーザによる操作キー15を介した入力等により、アプリケーションプログラムのリスト表示が指示される。アプリケーションプログラムのリスト表示が指示されていない場合(S101のNo)は、アプリ制御部26はそのまま待機する。
アプリケーションプログラムのリスト表示が指示された場合(S101のYes)は、アプリ制御部26は、アプリファイル情報50において上位に記されているアプリケーションプログラムを選出して、これに対応するアプリ情報40、40A、40B、・・・を取得する(S103)。アプリ制御部26は、ステップS103にて取得したアプリ情報40、40A、40B、・・・がオーダー情報40bを含んでいるか否かを判断する(S105)。
オーダー情報40bを含んでいない場合(S105のNo)は、アプリ制御部26は、アプリケーションプログラムのリストの最下に、このステップS105にて選出されたアプリケーションプログラムを配置する(S107)。例えば、図5に示すアプリファイル情報50から「ケータイ書類」のアプリケーションプログラム(オーダー情報40bを含んでいないプログラム)を取得した場合に、このアプリケーションプログラムをリストの最下に配置する。
アプリ情報40、40A、40B、・・・がオーダー情報40bを含んでいる場合(S105のYes)はアプリ制御部26は、オーダー情報40bから、基準となるアプリケーションプログラムの情報を取得する(S109)。またアプリ制御部26は、オーダー情報40bから、基準となるアプリケーションプログラムに対する相対位置を示す情報を取得する(S111)。
例えば、ステップS103にて、図5に示すアプリファイル情報50から「そのひぐらし〜本編」のアプリケーションプログラムが選出された場合、ステップS109にて、図4(A)に示すアプリ情報40のオーダー情報40bから「そのひぐらし〜本編」のアプリケーションプログラムが取得されるとともに、ステップS111にて、同様のオーダー情報40bから「0」の相対位置が取得される。
また同様に、ステップS103にて、図5に示すアプリファイル情報50から「そのひぐらし〜序章」のアプリケーションプログラムが選出された場合、ステップS109にて、図4(C)に示すアプリ情報40Bのオーダー情報40bから「そのひぐらし〜本編」のアプリケーションプログラムが取得されるとともに、ステップS111にて、同様のオーダー情報40bから「−1」の相対位置が取得される。
また同様に、ステップS103にて、図5に示すアプリファイル情報50から「そのひぐらし〜最終章」のアプリケーションプログラムが選出された場合、ステップS109にて、図4(B)に示すアプリ情報40Aのオーダー情報40bから「そのひぐらし〜本編」のアプリケーションプログラムが取得されるとともに、ステップS111にて、同様のオーダー情報40bから「1」の相対位置が取得される。
アプリ制御部26は、アプリケーションプログラムのリストにおいて、ステップS109にて取得したアプリケーションプログラムを基準として、ステップS111にて取得した相対位置が示す位置に、ステップS103にて選出されたアプリケーションプログラムを配置する(S113)。例えば、ステップS103にて、図5に示すアプリファイル情報50から「そのひぐらし〜序章」のアプリケーションプログラムが選出された場合、アプリケーションプログラムのリストにおいて、「そのひぐらし〜本編」の一つ前の位置に、「そのひぐらし〜序章」のアプリケーションプログラムが配置される。同様に、ステップS103にて、図5に示すアプリファイル情報50から「そのひぐらし〜最終章」のアプリケーションプログラムが選出された場合、アプリケーションプログラムのリストにおいて、「そのひぐらし〜本編」の一つ後の位置に、「そのひぐらし〜最終章」のアプリケーションプログラムが配置される。
ステップS107またはステップS113の処理が行われると、アプリ制御部26は、未処理のアプリケーションプログラムがあるか否かを判断する(S115)。すなわちアプリ制御部26は、アプリファイル情報50に含まれているアプリケーションプログラムにおいて、ステップS103乃至S113の処理が行われていないアプリケーションプログラムがあるか否かを判断する。未処理のアプリケーションプログラムがある場合(S115のYes)は、アプリ制御部26は、ステップS103に戻って、未処理のアプリケーションプログラムを選出し、同様に、ステップS103乃至S113の処理を行う。
未処理のアプリケーションプログラムがない場合(S115のNo)は、アプリ制御部26は、アプリケーションプログラムのリストを液晶ディスプレイ13に表示する(S117)。図7(A)に、液晶ディスプレイ13にアプリケーションプログラムのリスト61を表示した際の表示画面60の一例を示す。表示画面60のリスト61において、「そのひぐらし〜序章」のアプリケーションプログラムが「そのひぐらし〜本編」のアプリケーションプログラムの一つ前に、「そのひぐらし〜最終章」のアプリケーションプログラムが「そのひぐらし〜本編」のアプリケーションプログラムの一つ後に表示されているのがわかる。
なお、図7(B)に、アプリ情報40、40A、40B、・・・のオーダー情報40bを考慮せずに、アプリケーションプログラムのリスト61Aを表示した場合の表示画面60Aの一例を示す。表示画面60Aのリスト61Aにおいては、アプリファイル情報50に記憶されている並び順に従って、アプリケーションプログラムが表示されている。
なお、ステップS113にて、基準となるアプリケーションプログラムがリストになかった場合は、同様のアプリケーションプログラムを基準にしている他のアプリケーションプログラムがあった時には、そのプログラムの前後の相対位置に基づいた位置に、同様のアプリケーションプログラムを基準にしている他のアプリケーションプログラムがなかった時には、ステップS107と同様に、リストの最下にこのアプリケーションプログラムを配置する。
また、アプリケーションプログラムがオーダー情報40bを有しない場合、すなわち、並び順に特に拘らないアプリケーションプログラムの場合、リストに、例えばインストール順や名前順等の任意の順番で表示されるようにすると良い。
このようにしてアプリ制御部26は、属性情報として、リスト表示の際に基準とするアプリケーションプログラム、及びこのアプリケーションプログラムに対する相対位置を示す情報を有するアプリケーションプログラムについて、リスト表示する際、この属性情報に基づいて、関連性のあるアプリケーションプログラムを、リスト内において、連続して表示することができる。
本発明に係る電子機器(携帯電話機1)の実施例1によると、インストールされているアプリケーションプログラムのリストを表示する際、各々のアプリケーションプログラムの関連性に基づいて、このリスト内のプログラムの並び順を整列することで、ユーザのリスト整列負荷を軽減することが可能となる。
携帯電話機1のアプリ制御部26によるリスト作成処理の実施例2について、図8及び図9に基づいて説明する。実施例2は、各々のアプリケーションプログラムが、属性情報として、複数のアプリケーションプログラムからなるグループ、及び、このグループ内での位置を示す情報を有していて、アプリ制御部26が、この属性情報に基づいてリスト表示処理を行うものである。
アプリ情報記憶部27aは、各々のアプリケーションプログラムの属性(プロパティ)を示すアプリ情報40C、40D、40E、・・・を記憶している。図8(A)乃至図8(C)は、例えば「そのひぐらし〜本編」、「そのひぐらし〜最終章」、「そのひぐらし〜序章」の3つのアプリケーションプログラムのアプリ情報40C、40D、40Eをそれぞれ示している。アプリ情報40C、40D、40Eは、図8(A)乃至図8(C)に示すように、例えば、名前情報40a、オーダー情報40b、サイズ情報40c、URL情報40d、ベンダー情報40e、バージョン情報40fを含んでいる。
名前情報40aは、アプリケーションプログラムの名前を示す情報である。オーダー情報40bは、アプリケーションプログラムをリスト表示する時の並び位置を示す情報であり、例えば、複数のアプリケーションプログラムからなるグループの名前とこのグループ内における位置とで表されている。サイズ情報40cは、アプリケーションプログラムのファイルサイズを示す情報であり、例えばバイト数で表されている。URL情報40dは、アプリケーションプログラムが記憶されている場所を示す情報であり、例えばパス情報で表されている。ベンダー情報40eは、アプリケーションプログラムを開発した会社を示す情報である。バージョン情報40fは、アプリケーションプログラムのバージョンを示す情報である。なお、アプリ情報40C、40D、40E、・・・はオーダー情報40bを必ず含んでいる必要はなく、特に並び位置を指定する必要のあるアプリケーションプログラムに対してのみ、含んでいれば良い。
例えば、図8(A)に示す「そのひぐらし〜本編」のアプリ情報40Cでは、名前情報40aが「SonoHigurashiHon」、オーダー情報40bが「SonoHigurashi,2」、サイズ情報40cが「10972」、URL情報40dが「SonoHigurashiHon.jar」、ベンダー情報40eが「Toshiba」、バージョン情報40fが「1.0」である。なお、オーダー情報40bは、「SonoHigurashi」のグループ内で「2」番目の位置であることを意味する。
また、図4(B)に示す「そのひぐらし〜最終章」のアプリ情報40Dでは、名前情報40aが「SonoHigurashiSaishu」、オーダー情報40bが「SonoHigurashi,3」、サイズ情報40cが「8759」、URL情報40dが「SonoHigurashiSaishu.jar」、ベンダー情報40eが「Toshiba」、バージョン情報40fが「1.0」である。なお、オーダー情報40bは、「SonoHigurashi」のグループ内で「3」番目の位置であることを意味する。
また、図4(C)に示す「そのひぐらし〜序章」のアプリ情報40Eでは、名前情報40aが「SonoHigurashiJo」、オーダー情報40bが「SonoHigurashi,1」、サイズ情報40cが「15432」、URL情報40dが「SonoHigurashiJo.jar」、ベンダー情報40eが「Toshiba」、バージョン情報40fが「1.0」である。なお、オーダー情報40bは、「SonoHigurashi」のグループ内で「1」番目の位置であることを意味する。
アプリファイル記憶部27bは、各々のアプリケーションプログラムのファイルを含んだアプリファイル情報50を記憶している。アプリファイル情報50は、実施例1の場合と同様に、図5に示すように、例えば、各々のアプリケーションプログラムのアプリ情報50a、インストール日時情報50b、ファイル情報50cを含んでいる。
アプリ制御部26は、上述したように、アプリケーションプログラムのリストを表示する際に、アプリ情報40C、40D、40E、・・・のそれぞれのオーダー情報40b、及びアプリファイル情報50に基づいて、各々のアプリケーションプログラムの並び順を制御してリストを作成する。アプリ制御部26が、このリスト作成処理を行う際の手順について、図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
始めにアプリ制御部26は、ユーザによりアプリケーションプログラムのリストを表示するように指示されたか否かを判断する(S201)。この際、ユーザによる操作キー15を介した入力等により、アプリケーションプログラムのリスト表示が指示される。アプリケーションプログラムのリスト表示が指示されていない場合(S201のNo)は、アプリ制御部26はそのまま待機する。
アプリケーションプログラムのリスト表示が指示された場合(S201のYes)は、アプリ制御部26は、アプリファイル情報50において上位に記されているアプリケーションプログラムを選出して、これに対応するアプリ情報40C、40D、40E、・・・を取得する(S203)。アプリ制御部26は、ステップS203にて取得したアプリ情報40C、40D、40E、・・・がオーダー情報40bを含んでいるか否かを判断する(S205)。
オーダー情報40bを含んでいない場合(S205のNo)は、アプリ制御部26は、アプリケーションプログラムのリストの最下に、このステップS205にて選出されたアプリケーションプログラムを配置する(S207)。例えば、図5に示すアプリファイル情報50から「ケータイ書類」のアプリケーションプログラム(オーダー情報40bを含んでいないプログラム)を取得した場合に、このアプリケーションプログラムをリストの最下に配置する。
アプリ情報40C、40D、40E、・・・がオーダー情報40bを含んでいる場合(S205のYes)はアプリ制御部26は、オーダー情報40bから、グループを示す情報を取得する(S209)。またアプリ制御部26は、オーダー情報40bから、ステップS209にて取得したグループ内での位置を示す情報を取得する(S211)。
例えば、ステップS203にて、図5に示すアプリファイル情報50から「そのひぐらし〜本編」のアプリケーションプログラムが選出された場合、ステップS209にて、図8(A)に示すアプリ情報40Cのオーダー情報40bから「SonoHigurasi」のグループが取得されるとともに、ステップS211にて、同様のオーダー情報40bから「2」のグループ内での位置が取得される。
また同様に、ステップS203にて、図5に示すアプリファイル情報50から「そのひぐらし〜序章」のアプリケーションプログラムが選出された場合、ステップS209にて、図8(C)に示すアプリ情報40Eのオーダー情報40bから「SonoHigurasi」のグループが取得されるとともに、ステップS211にて、同様のオーダー情報40bから「1」のグループ内での位置が取得される。
また同様に、ステップS203にて、図5に示すアプリファイル情報50から「そのひぐらし〜最終章」のアプリケーションプログラムが選出された場合、ステップS209にて、図8(B)に示すアプリ情報40Dのオーダー情報40bから「SonoHigurashi」のグループが取得されるとともに、ステップS211にて、同様のオーダー情報40bから「3」の相対位置が取得される。
アプリ制御部26は、アプリケーションプログラムのリストにおいて、ステップS209にて取得したグループに基づいて、ステップS211にて取得したグループ内での位置が示す位置に、ステップS203にて選出されたアプリケーションプログラムを配置する(S213)。例えば、ステップS203にて、図5に示すアプリファイル情報50から、グループ「SonoHigurashi」内での位置が「1」である「そのひぐらし〜序章」のアプリケーションプログラムが選出された場合、アプリケーションプログラムのリストにおいて、同グループ内での位置が「2」である「そのひぐらし〜本編」の一つ前の位置に、「そのひぐらし〜序章」のアプリケーションプログラムが配置される。
同様に、ステップS203にて、図5に示すアプリファイル情報50から、グループ「SonoHigurashi」内での位置が「3」である「そのひぐらし〜最終章」のアプリケーションプログラムが選出された場合、アプリケーションプログラムのリストにおいて、同グループ内での位置が「2」である「そのひぐらし〜本編」の一つ後の位置に、「そのひぐらし〜最終章」のアプリケーションプログラムが配置される。
ステップS207またはステップS213の処理が行われると、アプリ制御部26は、未処理のアプリケーションプログラムがあるか否かを判断する(S215)。すなわちアプリ制御部26は、アプリファイル情報50に含まれているアプリケーションプログラムにおいて、ステップS203乃至S213の処理が行われていないアプリケーションプログラムがあるか否かを判断する。未処理のアプリケーションプログラムがある場合(S215のYes)は、アプリ制御部26は、ステップS203に戻って、未処理のアプリケーションプログラムを選出し、同様に、ステップS203乃至S213の処理を行う。
未処理のアプリケーションプログラムがない場合(S215のNo)は、アプリ制御部26は、アプリケーションプログラムのリストを液晶ディスプレイ13に表示する(S217)。この時、アプリケーションプログラムのリスト60は、実施例1と同様に、図7(A)に示す表示画面60のように表示される。表示画面60のリスト61において、グループ「SonoHigurashi」に属する「そのひぐらし〜序章」のアプリケーションプログラム、「そのひぐらし〜本編」のアプリケーションプログラム、「そのひぐらし〜最終章」のアプリケーションプログラムが順番に並んで表示されているのがわかる。
なお、ステップS213にて、同グループに属するアプリケーションプログラムがリストになかった場合は、ステップS107と同様に、このアプリケーションプログラムは、リストの最下に配置される。
また、アプリケーションプログラムがオーダー情報40bを有しない場合、すなわち、並び順に特に拘らないアプリケーションプログラムの場合、リストに、例えばインストール順等の任意の順番で表示されるようにすると良い。
また、アプリケーションプログラムのリストとして同グループに属するアプリケーションプログラムを連続して表示する際に、図10(A)に示すように、リスト61Bを表示する表示画面60Bにおいて、グループの先頭にグループの名前「SonoHigurashi」を表示するとともに、このグループに属するアプリケーションプログラムの名前を1文字分下げて表示すると良い。これにより、ユーザが複数のアプリケーションプログラムからなるグループを認識しやすくなる。
また、アプリケーションプログラムのリストとして同グループに属するアプリケーションプログラムを連続して表示した際に、このグループのアプリケーションプログラムのいずれかが実行された場合、アプリ制御部26は記憶部27にその実行の履歴を記録し、図10(B)に示す表示画面60Cのように、次回のリスト61Cの表示時に、前回実行されたアプリケーションプログラムが含まれるグループ内の全てのアプリケーションプログラムをリストの最上位に表示するようにしても良い。これにより、ユーザは前回起動したアプリケーションプログラムを少ないキー操作で再び起動することが可能となる。
また、アプリ制御部26は、記憶部27にアプリケーションプログラムの実行履歴を記憶しておくことで、アプリケーションプログラムをリストから起動する際、ユーザがアプリケーションプログラム単体ではなくグループを指定した場合、記憶された実行履歴に基づいて、このグループ内で最近に実行されたアプリケーションプログラムを実行すると良い。これにより、ユーザは前回起動したアプリケーションプログラムを少ないキー操作で再び起動することが可能となる。また、この際、このグループに属するアプリケーションプログラムのいずれも実行履歴が記憶されていない場合は、グループ内の位置を示す数字が最も小さいものを実行すると良い。これにより、ユーザがそのグループのアプリケーションプログラムを初めて起動する場合、アプリケーションプログラムの属性情報で予め設定されている順番に、このグループのアプリケーションプログラムを起動することが可能となる。
このようにしてアプリ制御部26は、属性情報として、複数のアプリケーションプログラムからなるグループ、及びこのグループ内での位置を示す情報を有するアプリケーションプログラムについて、リスト表示する際、この属性情報に基づいて、関連性のあるアプリケーションプログラムを、リスト内において、連続して表示することができる。
本発明に係る電子機器(携帯電話機1)の実施例2によると、インストールされているアプリケーションプログラムのリストを表示する際、各々のアプリケーションプログラムの関連性に基づいて、このリスト内のプログラムの並び順を整列することで、ユーザのリスト整列負荷を軽減することが可能となる。
なお、実施例1または実施例2において、表示順の制御を行うタイミングは、アプリケーションプログラムのインストール直後であっても良く、また、ユーザによる操作キー15を介した入力により表示順制御を指示された直後であっても良い。
本発明の説明として、携帯電話機1について説明したが、これに限らず、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)等、複数のアプリケーションプログラムを記憶し実行する任意の電子機器であって良い。
(A)は、本発明に係る電子機器(携帯電話機)の開状態を示す正面図、(B)は、本発明に係る電子機器(携帯電話機)の開状態を示す側面図。
(A)は、本発明に係る電子機器(携帯電話機)の閉状態を示す正面図、(B)は、本発明に係る電子機器(携帯電話機)の閉状態を示す側面図。
本発明に係る電子機器(携帯電話機)の機能ブロック図。
(A)は、実施例1の「そのひぐらし〜本編」のアプリ情報を示すデータ構成図、(B)は、実施例1の「そのひぐらし〜最終章」のアプリ情報を示すデータ構成図、(C)は、実施例1の「そのひぐらし〜序章」のアプリ情報を示すデータ構成図。
アプリファイル情報を示すデータ構成図。
本発明に係る電子機器(携帯電話機)においてリスト作成処理を行う際の実施例1の手順を示すフローチャート。
(A)は、本発明に係る電子機器(携帯電話機)において、オーダー情報を用いた場合のアプリケーションプログラムのリストの表示画面の一例を示す画面図、(B)は、オーダー情報を用いない場合のアプリケーションプログラムのリストの表示画面の一例を示す画面図。
(A)は、実施例2の「そのひぐらし〜本編」のアプリ情報を示すデータ構成図、(B)は、実施例2の「そのひぐらし〜最終章」のアプリ情報を示すデータ構成図、(C)は、実施例2の「そのひぐらし〜序章」のアプリ情報を示すデータ構成図。
本発明に係る電子機器(携帯電話機)においてリスト表示処理を行う際の実施例2の手順を示すフローチャート。
(A)及び(B)は、本発明に係る電子機器(携帯電話機)において、オーダー情報を用いた場合のアプリケーションプログラムのリストの表示画面の一例を示す画面図。
符号の説明
1…携帯電話機,10…上筐体,11…下筐体,12…ヒンジ部,13…液晶ディスプレイ,14…スピーカ,15…操作キー,16…マイクロフォン,20…主制御部,21…電源回路部,22…操作入力制御部,23…表示制御部,24…音声コーデック,25…変復調回路部,26…アプリ制御部,27…記憶部,27a…アプリ情報記憶部,27b…アプリファイル記憶部,30…送受信回路部,31…アンテナ,40、40A乃至40E…アプリ情報,50…アプリファイル情報,60、60A乃至60C…表示画面,61、61A乃至61C…アプリケーションプログラムのリスト。