JP2009120659A - カチオン性共重合体および毛髪用化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定のホスホリルコリン類似基含有の構成単位U1と、イソボルニル(メタ)アクリレートに基づく構成単位U2と、特定のカチオン性単量体に基づく構成単位U3とを含み、U1とU2とU3とのモル比が1〜16:1〜12:1〜16であり、かつ特定の重量平均分子量を有するカチオン性共重合体、該重合体は、毛髪用化粧料等に有用である。
【選択図】なし
Description
その中でも化粧品分野に関しては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートのホモ重合体、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートと、親水性単量体および/またはブチルメタクリレートなどの疎水性単量体との共重合体が、皮膚に対しては保湿効果及び肌あれ改善効果、また毛髪に対しては被膜形成作用に基づく保護効果を示すことが知られている。そして、例えば、特許文献1〜4には、これらの重合体を含有した化粧料を提供できることが開示されている。
特許文献1には、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと疎水性モノマーとのポリマーが記載されている。しかし、この二元系ポリマーは、毛髪への吸着性が不十分で、機能を発現させるために十分な量のポリマーを毛髪表面に残存させることが困難である。これら化粧料として知られるホスホリルコリン基含有重合体は、水中に溶解または分散して使用する必要性から、ポリマー自身が水溶性である。従って、このようなポリマーは、皮膚や毛髪に対して含水ゲル膜を形成することにより効果が発現する。
特に毛髪の健全な発育と維持を目的として使用される毛髪用化粧料に関しては、表面に形成された重合体の皮膜により毛髪表面が平滑になり、つやが付与されることが提案されている。しかし、この場合、毛髪表面での反射光強度が増し、それに起因する心理的なつや感が改善するのみである。このため、毛髪内部での反射光が十分ではなく、それに起因するキラキラと輝くつや感が改善されないため、つや出し用のポリマーとしてその効果が十分であるとは言えない。
更に、特許文献6には、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートと2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドとの共重合体からなる毛髪用被膜形成剤が提案されている。しかし、この共重合体においても、毛髪表面及び毛髪内部での反射光の強度の改善効果は乏しく、つや出し用のポリマーとしては、改善の余地がある。
本発明の別の課題は、毛髪表面へ高効率で吸着し、つやを付与するとともに、高い耐水洗性を発揮し、洗髪後も毛髪のつや・輝きが維持される毛髪用化粧料を提供することにある。
また本発明によれば、上記カチオン性共重合体からなる毛髪つや出し用ポリマーが提供される。
更に本発明によれば、上記毛髪つや出し用ポリマーを0.001〜50質量%含有する毛髪用化粧料が提供される。
本発明のカチオン性共重合体は、特定のホスホリルコリン類似基含有単量体(以下、単量体M1と略すことがある)等に基づく上記式(1)で示される構成単位U1と、イソボルニル(メタ)アクリレート(以下、単量体M2と略すことがある)等に基づく上記式(2)で示される構成単位U2と、カチオン性基含有単量体(以下単量体M3と略すことがある)等に基づく上記式(3)で示される構成単位U3とを特定割合で含有する特定の重量平均分子量を有する共重合体である。
構成単位U1は、単量体M1に基づく単位であり、該単量体M1は式(4)で表される特定のホスホリルコリン類似基含有単量体である。
上記例示の中でも2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートが好ましく、さらに2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート(MPCと略す)が入手性等の点からより好ましい。
構成単位U2は、単量体M2に基づく単位であり、該単量体M2は式(5)で表されるイソボルネオールのモノアクリル酸エステル及び/又はモノメタクリル酸エステルである。
構成単位U3は、単量体M3に基づく単位であり、該単量体M3は式(6)で表されるカチオン性基含有単量体である。
上記例示の中でも特に、(メタ)アクリル酸エステルがより好ましく、具体的には例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル−N−ベンジル−N−(2−(メタ)アクリルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリルオキシプロピル)アンモニウムクロライドが挙げられる。
共重合体中の構成単位U1とU2とU3とのモル比は、通常1〜16:1〜12:1〜16、好ましくは2〜10:2〜10:2〜12の範囲である。構成単位U1の割合が上記範囲未満では、皮膚に対する適合性が損なわれ、構成単位U2の割合が上記範囲未満では、毛髪輝度改善効果が十分に発揮できず、また構成単位U3の割合が上記範囲未満では、毛髪への吸着性が不十分であり、所望の効果が十分発揮できない。
本発明の共重合体は、上記構成単位U1〜U3の他に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、他の構成単位を含んでいても良い。他の構成単位の割合はその構造による作用効果に応じて適宜決定できるが、通常、共重合体全量の30モル%以下とすることが好ましい。
本発明の共重合体において各構成単位の数は、上記構成単位のモル比及び上記重量平均分子量の範囲となるように選択でき、通常、構成単位U1の数(n1)は1〜3,000、構成単位U2の数(n2)は3〜10,000が好ましく、構成単位U3の数(n3)は3〜10,000の範囲から適宜決定することができる。
ラジカル重合としては、例えば、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等の公知の方法が挙げられる。精製等の観点からは溶液重合が好ましい。
上記単量体組成物において、単量体M1の割合は通常5〜80モル%、好ましくは10〜50モル%であり、単量体M2の割合は通常5〜60モル%、好ましくは10〜50モル%であり、単量体M3の割合は通常5〜80モル%、好ましくは10〜60モル%である。単量体M1が5モル%未満の場合、得られる共重合体の皮膚に対する適合性が損なわれる恐れがあり、単量体M2が5モル%未満の場合、毛髪輝度改善効果が十分に発揮されない恐れがあり、単量体M3が5モル%未満では毛髪への吸着性が不十分で、所望の効果が得られ難い恐れがある。
例えば、まず、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液等の単量体組成物が溶解する溶媒を使用し、それに、上記単量体組成物を通常5〜30質量%溶解させる。重合開始剤として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を、単量体組成物100質量部に対して、通常2〜7質量部添加し、窒素等の不活性ガス雰囲気中、通常40〜100℃、好ましくは60〜80℃の温度で、3〜15時間重合させる方法が挙げられる。
分子量の調整は、例えば、重合開始剤の濃度や重合温度を変化させる方法等により行うことができる。例えば、分子量を大きくした場合は、重合開始剤の量を減らすか、重合温度を下げ、分子量を小さくしたい場合は、重合開始剤の量を増やすか、重合温度を上げることで希望する分子量のカチオン性共重合体を得ることができる。
得られた共重合体の精製は、例えば、再沈殿法、透析法、限外濾過法等の一般的な精製方法により行うことができる。
毛髪のつやには、心理的つや感と毛髪の内部反射によるつやとの2つが存在する。
心理的つや感は、光が毛髪の表面で反射することで得られる。傷んだ毛髪は、毛髪の表面にある疎水性の層が失われ、キューティクルもリフトアップすることで毛髪表面の反射光強度が低下し、心理的つや感は低下しまう。
そこで、毛髪表面にポリマーの膜を形成することで、毛髪表面の反射光強度が向上し、心理的つや感を改善することができる。
一方、毛髪の内部反射によるつやについては、毛髪の内部に入射した光が反射することで得られる。傷んだ毛髪は細胞間脂質の漏れ出しにより、毛髪内部に空洞が生じる。このため、毛髪内部に入射した光が乱反射を起こし、つやが低下する。
そこで、毛髪内部に生じた空洞を減らすことで、入射した光の乱反射が抑制され、反射光強度が向上し、毛髪の内部反射によるつやを改善することができる。
毛髪のつやの測定は、ゴニオフォトメーターを用いて行うことができる。例えば、毛髪を試料台に11本平行に並べ、ゴニオフォトメーターGP−5((株)村上色彩技術研究所製)を用い、25℃、60%RHの恒温恒湿室にて毛髪のつやの測定を行うことができる。
具体的には、後述する実施例に示す式(A)及び式(B)により算出することで測定することができる。
本発明の化粧料において、毛髪つや出し用ポリマーの濃度は、化粧料全量基準で、通常0.001〜50質量%が好ましく、0.01〜30質量%が特に好ましい。濃度が0.001質量%未満の場合、毛髪のつや出し向上が不十分になる恐れがある。一方、濃度が50質量%を越えると、化粧料の粘度が高くなり、ハンドリング性が悪くなる恐れがある。
本発明のカチオン性共重合体は、上記毛髪用化粧料の他に、例えば、化粧水、乳液、クリーム、美容液、ファンデーション等のスキンケア化粧料やメーキャップ化粧料、マッサージ化粧料、パック化粧料に用いることもできる。更に浴用剤として用いることができる他、ボディシャンプー、ハンドソープ等のボディケア化粧料にも用いることができる。
1.ポリマーの分子量の分析方法;
〔分子量測定〕
共重合体の分子量は、試験溶液を、次のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)の条件により測定した。試験溶液の調製は、まず、試料重合体を0.5質量%の臭化リチウムを含むクロロホルム/メタノール(=6/4、v/v)混合溶媒に溶解させた。次いで、0.5質量%の重合体溶液を調製し、この溶液を0.45μmのメンブランフィルターで濾過することにより行った。
〔GPC分析の条件〕
カラム;PLgel5μmMIXED−C、2本直列(ポリマー・ラボラトリー社製)、溶出溶媒;0.5質量%の臭化リチウムを含むクロロホルム/メタノール(=6/4、v/v)混合溶媒、検出;視差屈折計、重量平均分子量(Mw)測定の際の標準物質;PMMA(ポリマー・ラボラトリー社製)、流速;1.0mL/分、試料溶液使用量;20μL、カラム温度;40℃、東ソー社製インテグレーター内蔵分子量計算プログラム(SC−8020用GPCプログラム)を用いた。
2.有機元素分析;
重合体の試料を、機種パーキンエルマー2400II−CHNS/iアナライザーにより元素分析することにより行った。
3.MPCの成分定量法;
重合体の試料を、バナドモリブデン酸吸光光度法によりリン含量を測定することにより定量した。
4.重合体中の組成比の算定;
(a)重合体中のMPCの割合は、リン含量より算出した。(b)重合体中のカチオン性単量体の割合は、(元素分析による窒素の実測値)−((a)で求めたMPCの割合からの窒素含量の計算値)により求めた。(c)重合体中のイソボルニルメタクリレートの割合は、(元素分析による炭素の実測値)−((a)及び(b)で求めた各単量体の割合からの炭素含量の計算値)により求めた。
MPC11.3g、イソボルニルメタクリレート(IbMA)5.1g及びN,N,N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル)アンモニウムクロライド(QAMA)3.6gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.8gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は279,000であった。これをポリマー1とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:3413cm-1(−OH)、2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)3)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、−CH2CH(OH)−)。
リン含量:59126ppm(理論値:59373ppm)
元素分析データ:実測値:C;53.83%、H;8.17%、N;3.80%(理論値:C;53.67%、H;8.26%、N;3.74%)
ケルダール窒素含量3.75%(理論値3.74%)
以上の結果から得られたポリマー1の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)532―(IbMA)309―(QAMA)225―]―
MPC7.8g、IbMA5.9g及びQAMA3.6gをエタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.1gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は326,000であった。これをポリマー2とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:3413cm-1(−OH)、2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)3)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、−CH2CH(OH)−)。
リン含量:40547ppm(理論値:40983ppm)
元素分析データ:実測値:C;55.43%、H;8.51%、N;3.81%(理論値:C;55.69%、H;8.48%、N;3.71%)
ケルダール窒素含量3.73%(理論値3.71%)
以上の結果から得られたポリマー2の化学構造は、次のランダム構造を有するものであった。
―[―(MPC)426―(IbMA)409―(QAMA)461―]―
MPC10.5g、IbMA3.9g及び2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)5.6gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末17.3gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は258,000であった。これをポリマー3とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)2)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、)。
リン含量:55021ppm(理論値:55169ppm)
元素分析データ:実測値:C;55.51%、H;8.38%、N;5.04%(理論値:C;55.37%、H;8.52%、N;4.99%)
ケルダール窒素含量4.85%(理論値4.99%)
以上の結果から得られたポリマー3の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)458―(IbMA)221―(DMAEMA)471―]―
MPC12.3g、IbMA5.5g及びアミノエチルメタクリレート(AEMA)2.2gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.5gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は355,000であった。これをポリマー4とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、)。
リン含量:64434ppm(理論値:64627ppm)
元素分析データ:実測値:C;54.63%、H;8.01%、N;4.23%(理論値:C;54.47%、H;8.25%、N;4.11%)
ケルダール窒素含量4.08%(理論値4.11%)
以上の結果から得られたポリマー4の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)738―(IbMA)424―(AEMA)335―]―
MPC15.2g、IbMA1.0g及びAEMA3.8gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.2gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は286,000であった。これをポリマー5とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、)。
リン含量:79513ppm(理論値:79864ppm)
元素分析データ:実測値:C;48.73%、H;7.48%、N;5.54%(理論値:C;48.40%、H;7.78%、N;5.67%)
ケルダール窒素含量5.41%(理論値5.67%)
以上の結果から得られたポリマー5の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)734―(IbMA)82―(AEMA)398―]―
MPC0.9g、IbMA7.9g及びQAMA11.2gをエタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.2gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は298,000であった。これをポリマー6とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:3413cm-1(−OH)、2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)3)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、−CH2CH(OH)−)。
リン含量:4617ppm(理論値:4729ppm)
元素分析データ:実測値:C;59.80%、H;9.04%、N;3.53%(理論値:C;60.20%、H;8.97%、N;3.51%)
ケルダール窒素含量3.54%(理論値3.51%)
以上の結果から得られたポリマー6の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)44―(IbMA)527―(QAMA)707―]―
MPC0.9g、IbMA7.9g及びQAMA11.2gをエタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.6gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は302,000であった。これをポリマー7とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:3413cm-1(−OH)、2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)3)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、−CH2CH(OH)−)。
リン含量:4617ppm(理論値:4729ppm)
元素分析データ:実測値:C;48.21%、H;7.84%、N;5.11%(理論値:C;48.03%、H;7.94%、N;5.13%)
ケルダール窒素含量5.14%(理論値5.13%)
以上の結果から得られたポリマー7の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)550―(IbMA)39―(QAMA)552―]―
MPC12.4g、IbMA7.0g及びQAMA0.6gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.9gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は286,000であった。これをポリマー8とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:3413cm-1(−OH)、2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)3)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、−CH2CH(OH)−)。
リン含量:65021ppm(理論値:65153ppm)
元素分析データ:実測値:C;55.34%、H;8.39%、N;3.18%(理論値:C;55.74%、H;8.34%、N;3.12%)
ケルダール窒素含量3.17%(理論値3.12%)
以上の結果から得られたポリマー8の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)600―(IbMA)438―(QAMA)50―]―
MPC1.4g、IbMA1.0g及びQAMA17.6gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.1gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は291,000であった。これをポリマー9とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:3413cm-1(−OH)、2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)3)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、−CH2CH(OH)−)。
リン含量:7331ppm(理論値:7356ppm)
元素分析データ:実測値:C;51.42%、H;8.51%、N;5.48%(理論値:C;51.38%、H;8.43%、N;5.52%)
ケルダール窒素含量5.55%(理論値5.52%)
以上の結果から得られたポリマー9の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)69―(IbMA)54―(QAMA)1089―]―
MPC1.9g、IbMA16.7g及びQAMA1.5gをエタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.5gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は286,000であった。これをポリマー10とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:3413cm-1(−OH)、2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)3)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、−CH2CH(OH)−)。
リン含量:9423ppm(理論値:9458ppm)
元素分析データ:実測値:C;70.56%、H;9.64%、N;0.88%(理論値:C;71.01%、H;9.58%、N;0.87%)
ケルダール窒素含量0.88%(理論値0.87%)
以上の結果から得られたポリマー10の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)87―(IbMA)1073―(QAMA)93―]―
MPC18.2g、IbMA0.9g及びQAMA0.9gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末17.2gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は286,000であった。これをポリマー11とする。以下に、IR、NMR、リン定量分析、元素分析のデータを示す。
IR:3413cm-1(−OH)、2954cm-1(−CH)、1732cm-1(C=O)、1489cm-1(−CH)、1246cm-1(P=O)、1161cm-1(C−O−C)、1088cm-1(P−O−C)。
NMR:0.8−1.2ppm(CH3−C−)、1.4−2.2ppm(−CH2CH2−、−CHCH−)、3.3ppm(−N(CH3)3)、3.5−5.0ppm(−CH2CH2O−、−C−CH−O−、−CH2CH(OH)−)。
リン含量:94851ppm(理論値:95627ppm)
元素分析データ:実測値:C;46.12%、H;7.72%、N;4.61%(理論値:C;46.40%、H;7.61%、N;4.60%)
ケルダール窒素含量0.88%(理論値4.58%)
以上の結果から得られたポリマー11の化学構造は、次のランダム構造を有するものである。
―[―(MPC)900―(IbMA)56―(QAMA)69―]―
MPC15.1g及びIbMA4.9gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.6gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は288,000であった。これをポリマー12とする。
MPC14.9g及びQAMA5.1gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.1gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は306,000であった。これをポリマー13とする。
IbMA5.7g及びQAMA14.3gをエタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.3gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は241,000であった。これをポリマー14とする。
MPC12.8g、IbMA0.2g及びAEMA7.0gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末17.2gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は277,000であった。これをポリマー15とする。
MPC15.9g、IbMA4.0g及びAEMA0.1gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.4gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は292,000であった。これをポリマー16とする。
MPC0.5g、IbMA8.0g及びQAMA11.5gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.8gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は278,000であった。これをポリマー17とする。
MPC10.9g、IbMA0.3g及びQAMA8.8gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末17.6gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は295,000であった。これをポリマー18とする。
MPC12.6g、IbMA7.1g及びQAMA0.3gをエタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.9gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は297,000であった。これをポリマー19とする。
MPC0.7g、IbMA0.6g及びQAMA18.7gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末17.5gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は301,000であった。これをポリマー20とする。
MPC19.0g、IbMA0.5g及びQAMA0.5gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.8gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は286,000であった。これをポリマー21とする。
MPC1.0g、IbMA18.2g及びQAMA0.8gをエタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末17.1gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は279,000であった。これをポリマー22とする。
MPC18.3g、IbMA0.8g及びQAMA0.9gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.6gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は294,000であった。これをポリマー23とする。
MPC1.7g、IbMA16.9g、QAMA1.4gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.1gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は287,000であった。これをポリマー24とする。
MPC1.3g、IbMA1.0g及びQAMA17.7gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末16.3gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は299,000であった。これをポリマー25とする。
MPC12.3g、IbMA7.1g及びQAMA0.6gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末17.2gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は288,000であった。これをポリマー26とする。
MPC0.8g、IbMA8.0g及びQAMA11.2gを、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN0.85gを加え、60℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.4gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は301,000であった。これをポリマー27とする。
MPC19.4g及びメタクリル酸(MAA)0.6を、エタノール/水(=8/2、wt/wt)混合液180gに溶解し、窒素ガスにて反応容器内を十分に置換した。この溶液に、AIBN3.4gを加え、70℃の温浴中に浸漬して8時間加熱重合した。冷却後、重合液を3リットルのジエチルエーテル中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.3gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量は12,000であった。これをポリマー28とする。
以上の実施例及び比較参考例の単量体組成、仕込みモル比及び各測定結果をまとめて表1〜3に示す。
尚、表1〜3において、U1〜U3は、上述した式(1)〜(3)で示される構成単位を意味し、M1〜M3は、上述した式(4)〜(6)で示される単量体M1〜M3を意味する。また、n1〜n3は、それぞれ構成単位U1〜U3の共重合体中の数を意味する。
(1)ポリマーの毛髪への吸着性試験
下記の毛髪調製1、2に準じて、健康毛髪、ダメージ毛髪を作製した。続いて、実施例1〜11で得られた各ポリマー1.0gを蒸留水99.0gに溶解した。得られた溶液に、作製したダメージ毛髪1gを1分間浸漬後、流水で洗浄し、ドライヤーで乾燥させた。該毛髪をX線光電子分析装置(機種:ESCA−3300((株)島津製作所製))を用いて表面分析して、ポリマー中のMPCに由来するリン原子と炭素原子の比(P/C)を算出し、この値をポリマーの毛髪への吸着量の指標とした。また比較参考例1〜17のポリマー12〜28についても同様に、ポリマーの毛髪への吸着量を求めた。結果を未処理ダメージ毛髪の表面分析結果と併せて表4と表5に示す。
同一人黒髪((株)ビューラックスより購入)を1質量%ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム水溶液中にて1分間すすぎ洗いした後、流水で洗浄した。次いで、タオルドライし、ドライヤーで乾燥することにより健康毛髪とした。
(毛髪調製2)
毛髪調製1により得た健康毛髪を、5質量%過酸化水素水と3質量%アンモニア水を重量比で1:1の割合で混合した水溶液に室温で20分間浸漬後、流水で洗浄した。次いで、タオルドライし、ドライヤーで乾燥した。このブリーチ処理を10回繰り返すことによりダメージ毛髪とした。
実施例1〜11で得られた各ポリマー1.0gを蒸留水99.0gに溶解した溶液に、ダメージ毛髪1gを1分間浸漬後、流水で洗浄し、ドライヤーで乾燥させた。該毛髪を試料台に11本平行に並べ、ゴニオフォトメーターGP−5((株)村上色彩技術研究所製)を用い、25℃、60%RHの恒温恒湿室にて毛髪のつやの測定を行った。具体的には、光の入射角度を30°とし、入射光の向きを毛軸の方向と一致させた後、受光角を変角させて反射光分布を測定し、以下の式(A)により心理的つや感(Constant Gloss)を、また式(B)により内部反射(Internal Reflection)を算出した。
心理的つや感(G)=Sf/d・・・(A)
内部反射(T)=(Sr/Sf)×10・・・(B)
ここで、dは毛髪の法線方向の拡散反射、Sfは毛髪の鏡面反射ピーク強度、Srは毛髪の内部反射の最大ピーク強度、である。また比較参考例1〜17のポリマー12〜28についても同様に、毛髪のつや測定を行った。結果を未処理ダメージ毛髪のつや測定結果を100とした時の相対値として表4と表5に示す。
(2)でつや測定を行った処理毛髪を、1質量%ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム水溶液中に浸漬し、40℃で1時間振とう後、水洗し、乾燥させた。この洗浄処理後の毛髪について、(2)記載の方法に準じて毛髪のつやを測定した。毛髪のつやの持続性は、以下の式(C)、式(D)により算出した。
心理的つや感の持続性=(G2−G0)/(G1−G0)×100・・・(C)
内部反射の持続性=(T2−T0)/(T1−T0)×100・・・(D)
ここで、G0は未処理ダメージ毛髪の心理的つや感、G1は洗浄処理前の処理毛髪の心理的つや感、G2は洗浄処理後の処理毛髪の心理的つや感、T0は未処理ダメージ毛髪の内部反射、T1は洗浄処理前の処理毛髪の内部反射、T2は洗浄処理後の処理毛髪の内部反射、である。結果を表4と表5に示す。
実施例1〜11で得られた各ポリマー1.0gを蒸留水9.0gに溶解し、試験液とした。該試験液を濾紙に含浸した後、フィンチャンバーにセットし、成人男性5名の背部に閉塞貼付した。24時間経過後、試料を剥離し、その1時間後および24時間後に皮膚反応を目視にて判定した。
尚、皮膚刺激性は、被験物質により惹起された皮膚刺激反応を表6に示すパッチテスト判定基準表にて判定後、評点を与え、式(E)に導入することにより算出される皮膚刺激指数から評価した。また比較参考例1〜17のポリマー12〜28についても同様に皮膚刺激性を評価した。結果を表4と表5に示す。
皮膚刺激指数=総評点和/被験者数×100・・・(E)
Claims (3)
- 式(1)で示される構成単位U1と、式(2)で示される構成単位U2と、式(3)で示される構成単位U3とを含み、U1とU2とU3とのモル比が1〜16:1〜12:1〜16であり、かつ重量平均分子量5,000〜2,000,000であるカチオン性共重合体。
- 請求項1記載のカチオン性共重合体からなる毛髪つや出し用ポリマー。
- 請求項2記載の毛髪つや出し用ポリマーを0.001〜50質量%含有する毛髪用化粧料。
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