JP2009120236A - 燃料タンク - Google Patents

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幸雄 八木
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チュン・イ・ホン
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Abstract

【課題】貯留している燃料油の酸化劣化を抑制するために燃料油の油面上に浮動配置される浮蓋が必要十分な保形性と組み付け時における利便性を共に満足することができる燃料タンクを提供する。
【解決手段】燃料タンク11の貯留室14内に貯留する燃料油Fの油面全体を覆蓋するように油面上に浮動配置される浮蓋21は、貯留室14の平面視形状と対応した円形状をなすように形成されたシート状の蓋本体22を有すると共に、該蓋本体22の端縁には貯留室14の内側面に沿う環状をなすように形成された剛性部材25が付設される。そして、浮蓋21は、蓋本体22が軽量構造のシート状に形成されているため、燃料タンク11の組み付け時にも作業負担が少ないという利便性を有すると共に、シート状であることから変形し易い蓋本体22が剛性部材25により補強されるため、燃料油Fの油面高さが変化した場合でも油面全体を覆蓋可能な保形性を担保できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンクに係り、より詳しくは、タンク内に貯留された燃料油の油面全体を覆うように油面上に浮動配置される浮蓋を備えた燃料タンクに関する。
一般に、石油等の燃料油を備蓄する場合には大容量の燃料タンクが使用される。そして、燃料タンク内に貯留された燃料油は適宜に必要量ずつの燃料油が燃料タンク内から排出されて使用に供されていた。こうした燃料タンク内において燃料油が貯留期間中にタンク内の天井面と油面との間の空間内の空気によって酸化劣化してしまうと、その燃料タンク内から排出した燃料油を使用する内燃機関の燃料系部品に金属腐食等の不具合を招く虞があるため、従来は燃料タンク内の空間に窒素ガス等の不活性ガスを充填するということも行われていた。
しかしながら、このように燃料タンク内に不活性ガスを充填するには、そのための特別な不活性ガス充填設備が別途必要になるという問題があった。そこで、例えば特許文献1に記載の燃料タンクでは、燃料タンク内に燃料油の油面全体を覆蓋可能な大型の浮蓋を燃料油の油面変化に応じて浮動するように油面上に浮かべるという構成を採用している。そして、この浮蓋により、燃料タンク内において浮蓋よりも上方の空間の空気と浮蓋よりも下方の燃料油との間を封止し、貯留されている燃料油の酸化劣化を抑制可能としている。
特開昭62−146186号公報
ところで、燃料タンク内に貯留された燃料油の油面上に浮かべられる浮蓋には、燃料タンク内において燃料油の油面全体を安定的に覆蓋した状態を維持するための保形性が要請される。特に、特許文献1に示す燃料タンクでは、その浮蓋の上面を作業員が歩行することまで想定しているために浮蓋全体が重厚となるように設計されている。しかしながら、燃料タンクの組み付け時における利便性を考慮した場合、浮蓋は軽量な構造であることが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、貯留している燃料油の酸化劣化を抑制するために燃料油の油面上に浮動配置される浮蓋が必要十分な保形性と組み付け時における利便性を共に満足することができる燃料タンクを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の燃料タンクは、燃料油を貯留可能な貯留室を有するタンク本体と、該タンク本体における前記貯留室内に貯留されている燃料油の油面全体を覆蓋するように該油面上に浮動配置される浮蓋とを備えた燃料タンクにおいて、前記浮蓋は、前記燃料油の油面上に浮かべられるシート状の蓋本体を有すると共に、該蓋本体の端縁には前記貯留室の内側面に沿う環状の剛性部材が付設されている。
この構成によれば、浮蓋は、その主体をなす蓋本体が軽量構造のシート状に形成されているため、燃料タンクの組み付け時にも作業負担が少ないという利便性を有すると共に、シート状であることから変形し易い蓋本体は環状の剛性部材により端縁が補強されているため、燃料油の油面高さが変化した場合でも油面全体を覆蓋可能な保形性を担保でき、燃料油の酸化劣化抑制機能を良好に発揮することができる。
また、本発明の燃料タンクにおいて、前記タンク本体には、少なくとも1本の鉛直方向に延びるガイド部が設けられ、前記浮蓋には、前記ガイド部に対して鉛直方向への摺動自在に嵌合する剛性を有した被ガイド部が設けられている。
この構成によれば、浮蓋は、燃料油の油面が変化した場合でも、燃料タンクのタンク本体に設けられたガイド部に沿って鉛直方向に摺動ガイドされるため、油面全体に対する覆蓋状態を安定維持することができる。
また、本発明の燃料タンクにおいて、前記ガイド部は、前記タンク本体における前記貯留室の内側面に平面視で断面凸状又は断面凹状をなすように形成され、前記被ガイド部は、前記浮蓋における前記剛性部材の水平方向で前記貯留室の内側面と対向する外側面に前記ガイド部に対して嵌合可能な平面視で断面凹状又は断面凸状をなすように形成されている。
この構成によれば、浮蓋に対して被ガイド部となる貫通孔を上下方向に貫通形成する場合と比較して、その剛性部材の外側面に被ガイド部を形成する方が、被ガイド部の形成が容易になる。
また、本発明の燃料タンクにおいて、前記タンク本体は、前記貯留室が平面視円形状をなすように形成され、前記浮蓋は、前記剛性部材が前記タンク本体における前記貯留室の平面視形状と対応した円環状をなすように形成されている。
この構成によれば、貯留室が平面視円形状をなすと共に該貯留室の内側面に沿って鉛直方向へ移動自在な浮蓋の剛性部材が円環状に形成されている場合、浮蓋が油面上で周方向に回動することがあり得るが、タンク本体側のガイド部と浮蓋側の被ガイド部とが嵌合することにより、そのような回動を規制することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図に従って説明する。なお、以下の明細書中の記載において「上下方向」をいう場合は、特に断らない限り、図1において矢印で示す上下方向をいうものとする。
図1(a),図1(b)に示すように、本実施形態における燃料タンク11は、内部に貯留する燃料油Fの油面と直交する上下方向において、下部が閉塞し、且つ上部が開口した有底略円筒状のタンク本体12を備えている。そして、タンク本体12における平面視円環状をなす側壁の上端面には、その上部の開口を閉塞するように側壁の外周縁と同径に形成された円板状の天井蓋13が固定されている。そして、この天井蓋13がタンク本体12の底壁及び側壁により囲み形成される内部空間を封止することにより、タンク本体12内に燃料油Fを貯留可能な貯留室14を形成している。また、天井蓋13における中心から偏心した位置には、燃料油Fを貯留室14内に供給するための略円筒状の燃料供給管15、及び貯留室14内における燃料油Fの油面の高さを検出するための略円柱状のレベルスイッチ16を上方から個別に挿通するための円形状の貫通孔17,18がそれぞれ形成されている。
タンク本体12の側壁における周方向の複数箇所(本実施形態では、周方向に等角度間隔となる4箇所)には、その内側面から径方向の内側に向けて突出した平面視で断面凸状をなすガイド部としてのガイドレール19が、タンク本体12における側壁の上端部を始点として上下方向に沿って延びるように設けられている。さらに、タンク本体12の側壁におけるガイドレール19の下端面に対応する位置には、円環状の係止部材20が内向きフランジ状をなすように貯留室14の内側面に沿って周方向に延設されている。なお、係止部材20は、上述の燃料供給管15及びレベルスイッチ16の各下端部よりも鉛直方向において上方となる位置に配設されている。
タンク本体12における貯留室14内には、貯留されている燃料油Fの油面上に油面全体を覆蓋するように浮蓋21が浮動配置されている。この浮蓋21は、貯留室14の平面視形状と対応した円形状をなすように形成されたシート状の蓋本体22を有している。そして、この蓋本体22において、上述の天井蓋13に形成された貫通孔17,18に対して鉛直方向で対応する位置には、燃料供給管15及びレベルスイッチ16を個別に挿通するための円形状の貫通孔23,24が形成されている。すなわち、燃料供給管15の下端側は、天井蓋13に形成された貫通孔17、及び浮蓋21の蓋本体22に形成された貫通孔23を通じて、貯留室14内における浮蓋21により封止された下方側の空間14a内まで挿入されるようになっている。同様に、レベルスイッチ16の下端側は、天井蓋13及び浮蓋21の蓋本体22に形成された貫通孔18,24を通じて、貯留室14内における浮蓋21により封止された下方側の空間14a内まで挿入されるようになっている。
なお、図1(b)に示すように、浮蓋21の蓋本体22における燃料供給管15を挿通するための貫通孔17、及びレベルスイッチ16を挿通するための貫通孔18は、天井蓋13における貫通孔17,18の場合と同様に、円形状の蓋本体22の中心から偏心した位置にそれぞれ形成されている。そのため、燃料供給管15及びレベルスイッチ16は、浮蓋21(蓋本体22)に形成された各貫通孔17,18にそれぞれ挿通されることにより、浮蓋21(蓋本体22)を回転規制することになる。
また、浮蓋21を構成する蓋本体22の下面には、蓋本体22の端縁と同一の外径をなす平面視円環状の剛性部材25が付設されている。そのため、浮蓋21は、シート状であることから変形し易い蓋本体22の外縁部が剛性部材25により補強されていることにより、燃料油Fの油面高さが変化した場合でも油面全体を覆蓋可能な保形性を担保可能である。
また、浮蓋21を構成する蓋本体22及び剛性部材25において貯留室14の内側面と水平方向で対向する外側面における周方向の複数箇所(本実施形態では、周方向に等角度間隔となる4箇所)には径方向の内側に向かって平面視で断面凹状をなすガイド溝26が切り欠き形成されている。そして、浮蓋21は、これらの各ガイド溝26が貯留室14の内側面に対応形成された各ガイドレール19に凹凸嵌合した状態で貯留室14内に浮動配置されている。すなわち、浮蓋21は、各ガイド溝26が対応するガイドレール19に対する嵌合態様を維持した状態で燃料油Fの油面上を浮動することにより、上下方向に摺動ガイドされながら移動することが可能となっている。この点で、浮蓋21におけるガイド溝26は、タンク本体12側のガイド部として機能するガイドレール19に対する浮蓋21側の被ガイド部として機能する。
なお、蓋本体22の下面において、燃料供給管15及びレベルスイッチ16を挿通する貫通孔23,24の周縁には、燃料供給管15及びレベルスイッチ16を鉛直方向に摺動ガイド可能な貫通部を有する円環状の剛性材からなるガイド筒27,28が付設されており、浮蓋21における蓋本体22の保形性を更に高めている。そして、こうした貫通孔23,24周りに付設された円環状のガイド筒27,28についても、燃料供給管15及びレベルスイッチ16をガイド部として見た場合には、これらにより摺動ガイドされる被ガイド部としての機能を果たしていると言える。
そこで次に、以上のように構成された燃料タンク11の作用に関して、特に燃料タンク11内の燃料油Fの油面上に浮動配置された浮蓋21の作用に着目して以下説明する。
さて、燃料タンク11において、タンク本体12の貯留室14内に燃料供給管15を通じて燃料油Fが供給されると、燃料油Fの油面の上昇に伴って、その油面上に浮動配置された浮蓋21も上方に浮動する。その際、浮蓋21には、その端縁が貯留室14の内側面と摺動することに伴う摩擦力や燃料供給管15を介した燃料油Fの供給に伴う油面を波紋状に変化させる応力が、浮蓋21を上下方向に傾斜させたり曲げ変形させたりする力として加わる。もし仮に、このような力により浮蓋21が傾いたり変形したりすると、浮蓋21よりも上方の空間14bの空気と浮蓋21よりも下方の燃料油Fとの間の封止が不十分となり、その結果、浮蓋21による燃料油Fの酸化劣化の抑制機能が阻害される虞がある。
この点、本実施形態の燃料タンク11における浮蓋21は、シート状をなす蓋本体22の端縁が剛性部材25によって補強されると共に、貯留室14の内側面と対向する外側面(すなわち、浮蓋21の端縁)には剛性部材25によって剛性を付与された断面凹状のガイド溝26を複数(本実施形態では)備えている。そして、各ガイド溝26が貯留室14の内側面に対応形成された断面凸状の各ガイドレール19に対して凹凸嵌合した状態で浮蓋21は貯留室14内に浮動配置されている。そのため、浮蓋21は、各ガイド溝26を各ガイドレール19に対して凹凸嵌合した状態で摺動ガイドされることにより、傾いたり曲げ変形したりすることなく、油面全体に対する覆蓋状態を安定維持した状態で上方に浮動する。
なお、浮蓋21が円形状に形成されている場合、浮蓋21が油面上で水平方向に回動することがあり得るが、タンク本体12のガイドレール19と浮蓋21のガイド溝26とが嵌合することにより、そのような回動を規制している。また、浮蓋21における燃料供給管15及びレベルスイッチ16を挿通する貫通孔23,24も浮蓋21の中心に対して偏った位置に形成されており、それらの周縁部には剛性座手からなるガイド筒27,28が付設されている。そのため、浮蓋21は、燃料供給管15及びレベルスイッチ16を各々対応する貫通孔23,24及びガイド筒27,28に挿通した状態で回動規制されつつ上下方向に摺動ガイドされる。
ところで、貯留室14内に貯留された燃料油Fの油面上に浮動配置される浮蓋21には、燃料油Fの油面高さが変化した場合でも油面全体を安定的に覆蓋した状態を維持するための保形性を有することが望ましい。この点、本実施形態における浮蓋21を構成する蓋本体22の下面には、蓋本体22の外縁部の平面視形状と対応した円環状をなすように形成された剛性部材25が付設されている。そのため、貯留室14内への燃料油Fの供給に伴って油面高さが上昇した場合であっても、浮蓋21は、蓋本体22の外縁部が剛性部材25により補強されていることにより、油面全体を覆蓋可能な保形性を担保することが可能となっている。
なお、浮蓋21は、主体をなす蓋本体22が軽量構造のシート状に形成されており、貯留室14の内側面に沿う端縁、及び燃料供給管15並びにレベルスイッチ16を挿通する貫通孔23,24の周縁にのみ円環状をなす剛性部材25及びガイド筒27,28が付設されている。そのため、浮蓋21は、全体として軽量なものとなり、燃料タンク11の組み付け時における作業負担が少ないという利便性を兼備している。
また、貯留室14内に貯留された燃料油Fは、必要に応じて燃料排出管(図示略)を通じて燃料油Fを使用する内燃機関に対して供給される。そして、燃料油Fの油面の下降に伴って、油面上に浮動配置された浮蓋21も下方に浮動する。その際、浮蓋21は、上述したガイド機構(燃料供給管15及びレベルスイッチ16とガイド筒27,28、ガイドレール19とガイド溝26)により上下方向に摺動ガイドされながら、油面全体に対する覆蓋状態を安定維持した状態で下方に浮動する。そして、浮蓋21は、タンク本体12の内側面に内向きフランジ状に延設された係止部材20に対して当接する位置まで下降する。その際、浮蓋21は、その外縁部の下面に配設された剛性部材25を介して係止部材20に対して当接するため、シート状の蓋本体22が撓むことなく係止される。
なお、係止部材20は、燃料供給管15及びレベルスイッチ16の下端部に対して鉛直方向において相対的に上方となる位置に配設されている。そのため、貯留室14内の燃料油Fの油面が燃料供給管15及びレベルスイッチ16の下端部よりも下方となる位置まで下降した場合であっても、浮蓋21は、係止部材20によりその下方への移動が規制されるため、浮蓋21の貫通孔23,24から燃料供給管15及びレベルスイッチ16が脱落することなく係止部材20により保持される。その後、貯留室14内に燃料供給管15を通じて燃料油Fが供給され、上記のサイクルを繰り返す。
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、燃料タンク11の貯留室14内に貯留する燃料油Fの油面全体を覆蓋するように油面上に浮蓋21を浮動配置している。そして、浮蓋21は、燃料油Fの油面上に浮かべられるシート状の蓋本体22と、該蓋本体22の外周縁の下面に貯留室14の内側面に沿った円環状をなすように付設された剛性部材25とから構成されている。そのため、浮蓋21は、その主体をなす蓋本体22が軽量構造のシート状に形成されていることにより燃料タンク11の組み付け時にも作業負担が少ないという利便性を有する。また、シート状であることから変形し易い蓋本体22が円環状の剛性部材25により外周縁を補強されていることにより、燃料油Fの油面高さが変化した場合でも油面全体を覆蓋可能な保形性を担保でき、燃料油Fの酸化劣化抑制機能を良好に発揮することができる。
(2)また、上記実施形態では、浮蓋21を鉛直方向への摺動自在に支持するためのガイド部としてのガイドレール19が、タンク本体12における側壁の内側面において鉛直方向に沿って延びるように設けられている。そのため、浮蓋21は、燃料油Fの油面が変化した場合でも、燃料タンク11のタンク本体12に設けられたガイドレール19に沿って鉛直方向に摺動ガイドされるため、油面全体に対する覆蓋状態を安定維持することができる。
(3)また、ガイドレール19は、タンク本体12の内側面から径方向の内側に向けて突出した平面視断面凸状をなすように形成されると共に、浮蓋21は、その外側面における周方向の複数箇所にタンク本体12側の各ガイドレール19と凹凸嵌合する平面視断面凹状のガイド溝26を備えている。そのため、浮蓋21に対して被ガイド部となる貫通孔を鉛直方向に貫通形成する場合と比較して、その外側面に被ガイド部としてのガイド溝26を形成する方が、被ガイド部の形成が容易になる。
(4)また、上記実施形態では、タンク本体12における貯留室14は、平面視円形状をなすように形成されると共に、浮蓋21は、該貯留室14の平面視形状と対応した円形状をなしている。そのため、貯留室14内で浮蓋21が周方向に回動して燃料供給管15やレベルスイッチ16に損傷を与えてしまう虞があるが、浮蓋21は、剛性部材25により剛性を付与されたガイド溝26がタンク本体12側のガイドレール19に凹凸嵌合することにより、そのような不要な回動を規制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、タンク本体12における貯留室14は、平面視長方形状に形成してもよい。その際、図2(b)に示すように、浮蓋21は、貯留室14の平面視形状と対応した形状をなすように形成する必要がある。
・上記実施形態において、タンク本体12側のガイド部を平面視断面凹状に形成し、浮蓋21側の被ガイド部をガイド部に対して嵌合可能な平面視断面凸状に形成してもよい。
・上記実施形態において、タンク本体12側のガイド部として、浮蓋21における剛性部材25に対して鉛直方向に挿通されるガイドシャフトを設けてもよい。
・上記実施形態において、浮蓋21は、蓋本体22が貯留室14の平面視形状よりも小さな形状であってもよい。この場合でも、その蓋本体22の端縁にタンク本体12の貯留室14の内側面に外側面が摺接する環状の剛性部材25が付設されていれば、燃料油Fの油面全体を蓋本体22と剛性部材25からなる浮蓋21で覆蓋することができる。
・上記実施形態において、剛性部材25及びガイド筒27,28は蓋本体22の上面側に付設されていてもよい。
・上記実施形態において、剛性部材25は、蓋本体22の端縁を補強する機能を有するならば、環状部分の内側に梁状の骨組み部分がある形態であってもよい。
次に上記実施形態から把握される請求項に記載の発明以外の技術的思想について追記する。
(1)蓋本体には、燃料供給管を挿通する貫通孔が形成されると共に、その貫通孔の周縁と対応する剛性材からなるガイド筒が付設されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の燃料タンク。
この構成によれば、燃料供給管がガイド部として機能すると共に貫通孔周りに付設された剛性材からなるガイド筒が被ガイド部として機能することにより、浮蓋を油面高さの変動に伴い摺動ガイドすることができる。
(2)上記技術的思想(1)において、前記貫通孔は蓋本体の中心から偏心した位置に形成されていることを特徴とする燃料タンク。
この構成によれば、貯留室及び浮蓋が円形である場合でも、貫通孔周りのガイド筒が燃料供給管に係合することにより、浮蓋の不要な回動規制を図ることができる。
(a)は本実施形態の燃料タンクの断面図、(b)は(a)における2−2線矢視断面図。 (a)は本実施形態の燃料タンクにおける浮蓋の斜視図、(b)は別の実施形態の燃料タンクにおける浮蓋の斜視図。
符号の説明
12…タンク本体、14…貯留室、19…ガイド部としてのガイドレール、21…浮蓋、22…蓋本体、25…剛性部材、26…被ガイド部としてのガイド溝。

Claims (4)

  1. 燃料油を貯留可能な貯留室を有するタンク本体と、該タンク本体における前記貯留室内に貯留されている燃料油の油面全体を覆蓋するように該油面上に浮動配置される浮蓋とを備えた燃料タンクにおいて、
    前記浮蓋は、前記燃料油の油面上に浮かべられるシート状の蓋本体を有すると共に、該蓋本体の端縁には前記貯留室の内側面に沿う環状の剛性部材が付設されていることを特徴とする燃料タンク。
  2. 請求項1に記載の燃料タンクにおいて、
    前記タンク本体には、少なくとも1本の鉛直方向に延びるガイド部が設けられ、
    前記浮蓋には、前記ガイド部に対して鉛直方向への摺動自在に嵌合する剛性を有した被ガイド部が設けられていることを特徴とする燃料タンク。
  3. 請求項2に記載の燃料タンクにおいて、
    前記ガイド部は、前記タンク本体における前記貯留室の内側面に平面視で断面凸状又は断面凹状をなすように形成され、
    前記被ガイド部は、前記浮蓋における前記剛性部材の水平方向で前記貯留室の内側面と対向する外側面に前記ガイド部に対して嵌合可能な平面視で断面凹状又は断面凸状をなすように形成されていることを特徴とする燃料タンク。
  4. 請求項3に記載の燃料タンクにおいて、
    前記タンク本体は、前記貯留室が平面視円形状をなすように形成され、
    前記浮蓋は、前記剛性部材が前記タンク本体における前記貯留室の平面視形状と対応した円環状をなすように形成されていることを特徴とする燃料タンク。
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