JP2009119327A - 軽量耐熱フィルター - Google Patents

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JP2009119327A JP2007293818A JP2007293818A JP2009119327A JP 2009119327 A JP2009119327 A JP 2009119327A JP 2007293818 A JP2007293818 A JP 2007293818A JP 2007293818 A JP2007293818 A JP 2007293818A JP 2009119327 A JP2009119327 A JP 2009119327A
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Abstract

【課題】軽量で、通気抵抗が低く、フルライフ効率が90%以上であり、加工性に優れ、恒温において安定と耐火炎性に優れた耐熱フィルターを提供する。
【解決手段】耐熱短繊維と高強力繊維及び熱接着性複合繊維の混繊からなる繊維層を難燃性樹脂バインダーで接着してなる不織布で構成され、目付質量範囲が70g/m2〜200g/m2の軽量で、破裂強力が3.0KPa以上、200℃での初期伸張弾性率が100N/5cm2/100%以上の特性を具備する。
【選択図】 なし

Description

本発明は軽量で、かつ耐火炎性,耐熱性,捕集効率,圧力損失,加工性に優れたフィルターに関するものである。
従来より自動車等に用いられるエアフィルターとして不織布フィルターが広く用いられているが、近時、耐熱性を有するフィルターが求められている。ところが、従来の耐熱性フィルターとしては火力発電所の炉やごみ焼却炉等から排出される高温の燃焼排ガス中に含まれる粒子を除去する集塵フィルターが知られているが、このフィルターはフェルト様のため、比較的厚く、目付質量が大きいのみならず、捕集効率が低い難点を有していた。そこで耐熱短繊維を使用し、良好なダスト捕集性と耐熱性,強度等に優れた高効率低圧損のフィルターが提案されている。(例えば特許文献1,2参照)
ところが上記提案されている耐熱フィルターは目付量が500g/m2前後と高く、自動車等のエアフィルターとして使用することには問題を有している。
一般に低目付になると通気抵抗は低くなり易いが濾過性能が悪く、例えばフルライフ清浄効率が90%以下となる。特に襞加工等においても、成型加工時の成型破れを起こし易く、また加工が出来ても襞が外力により容易に変形し、襞の抗力が低い傾向を有している。また、高温や火炎に曝された場合、容易に変形したり、形態が維持できないことが起こり易い難もある。
特開2004−160394号公報 特開平10−174822号公報
しかし、自動車等のエアフィルターとして耐熱性フィルターを使用するには軽量であることが必要であり、軽量で耐熱性,耐火炎性,捕集効率等に優れたフィルターが望まれている。
本発明は上述の如き実状に鑑み、これに対処して目付質量範囲が70〜200g/m2の軽量フィルターにおいて、自動車等に使用するのに好適な特性を見出すことによりフルライフ効率が90%以上であり加工性に優れ、高温において安定で耐火炎性に優れた耐熱性フィルターを提供することを目的とするものである。
即ち、上記目的を達成するため本発明は嵩高と耐熱性を太繊度の耐熱短繊維で、フィルターの強度を細繊度の耐熱高強力短繊維で、そしてこの不織布の短繊維間の接着を熱接着性短繊維で接着して、嵩高と耐熱性を有する短繊維間を接着することにより多くの接着点を確保すると共に、その接着性短繊維の表面を難燃性樹脂バインダーで被覆することにより、より高い耐熱性と難燃性を持たせることとして、下記の各構成を具備する。即ち、
(1)耐熱短繊維と高強力短繊維、熱接着性複合短繊維の混繊からなる繊維層を難燃性樹脂バインダーで接着してなる不織布よりなる、目付質量範囲が70g/m2〜200g/m2の軽量フィルターであって、破裂強度が3.0KPa以上で、200℃での初期伸張弾性率が100N/5cm2/100%以上であること。
(2)耐熱短繊維と高強力短繊維において、耐熱短繊維が15質量%以上で高強力短繊維が25重量%以上からなり、耐熱短繊維と高強力短繊維の全量がバインダーを含む繊維総量に対し、30〜75重量%の範囲であること。
(3)接着性複合短繊維がポリエステル樹脂と変性ポリエステル樹脂からなり、混繊比率がバインダーを含む繊維総量に対し10重量%〜55重量%の範囲であること。
(4)難燃性樹脂バインダーがアクリル変性樹脂に難燃剤が含浸してなり、その固形分付着量がバインダーを含む繊維総量に対し15〜60重量%の範囲であること。
の各条件を特徴とする。
本発明フィルターは目付質量範囲が70g/m2〜200g/m2の軽量フィルターにおいて、濾過性能としてフルライフ清浄効率が90%以上を確保し、加工性が優れ、破れにくいためには破裂強力が3KPa以上あることが必要で、かつ面収縮率が1.0%以下、初期伸張弾性率が100N/5cm2/100%以上で、難燃性を有することも必要であり、本発明フィルターはこれらの特性を十分具備し、満足する効果を有している。
以下、更に本発明フィルターの具体的形態について順次説明する。本発明耐熱フィルターは前述したように耐熱短繊維と高強力短繊維及び熱接着性複合短繊維の混繊からなる繊維層を難燃性樹脂バインダーで接着してなる不織布であって、目付質量%範囲が70g/m2〜200g/m2で、破裂強力が3.0KPa以上、200℃での初期伸張弾性率が100N/5cm2/100%以上であることをその特徴としている。
目付質量範囲が70g/m2〜200g/m2の軽量フィルターにおいて、濾過性能、清浄効率90%以上を保持し、加工性に優れる性能を備えるにはフィルターの破裂強力が3.0KPa以上が必要である。破裂強力が3.0KPa未満であると加工特や高温時によりフィルターの構造が変化し濾過性能が低下するので好ましくない。
また、上記耐熱短繊維と高強力短繊維において、耐熱短繊維とは、高温雰囲気中(例えば200℃)長時間おいた後にも、顕著な表面変化や劣化、強度低下等が生じることがない繊維であることが肝要で、例えばアラミド繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、ポリイミド繊維、PPS繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリエステル繊維、66ナイロン繊維、フェノール繊維などが含まれ、この耐熱短繊維の繊度は嵩高を保持する繊維として6〜30dtexの範囲が好適である。また、高強力短繊維とは通常の強度が4〜8cN/デシテックスに対し10cN/デシテックス以上の強度を有することが必要で、10g/デシテックス以上の繊維であれば特に限定されるものではない。
例えばアラミド繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、ポリイミド繊維、PPS繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリエステル繊維、66ナイロン繊維、フェノール繊維などが挙げられる。なお、高強力短繊維の繊度は0.8〜5.0dtexの範囲が好適である。また耐熱、高強力短繊維の断面は円形、扁平、三角、T字形、多様形任意形状とすることが出来る。
以上の耐熱短繊維と高強力短繊維において混繊比率は耐熱短繊維が15質量%以上で高強力短繊維が25重量%以上であり、耐熱短繊維と高強力短繊維の合計量が軽量耐熱フィルター全体に対して30〜75重量%の範囲であることが好ましい。
耐熱短繊維と高強力短繊維の合計量が軽量耐熱フィルター全体に対して30重量%未満ではフィルターの強度が低下し、加工性に必要な破裂強力が低下し加工性が劣る。また濾過性能が得られなくなるので好ましくない。耐熱短繊維と高強力短繊維の合計量が軽量耐熱フィルター全体に対して75重量%を超えると構成する繊維による強度、破裂強力は十分にあるが繊維間の接着が乏しくなり、結果的にフィルターの強度、破裂強力が低下する。
一方、耐熱性短繊維と高強力短繊維の構成において耐熱短繊維が15質量%未満であると、フィルターの嵩高に乏しくなり、濾過性能である通気度が確保することが困難となるので好ましくない。また、高強力短繊維が25重量%未満であると、フィルターの強度が低下し、加工性に必要な破裂強力が低下するので好ましくない。何れにしても各短繊維の上限は混繊比率によって決められる。
次に熱接着性短繊維であるが、この繊維は耐熱短繊維の単繊維間の接着点をより多くして嵩高のペレット重量%と不織布の強力を確保するものである。繊維の種類は芯鞘繊維(シースコア)、サイドバイサイド繊維等が挙げられ、熱接着性短繊維が同種あるいは異種の高融点樹脂と低融点樹脂からなるサイドバイサイドあるいは芯鞘の構造を有する複合繊維である。
例えばポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン形樹脂、ポリアミド系樹脂の何れかの熱可塑性樹脂の高融点成分と低融点成分からなる芯鞘型、サイドバイサイド型構造の複合繊維が含まれ、具体例としては、ポリエステル樹脂(融点250℃〜270℃程度)と低融点ポリエステル樹脂(融点100℃〜150℃程度)の複合繊維、エステル/ナイロン複合繊維、ポリエステル/ポリエチレン複合繊維、ポリプロピレン/ポリエチレン複合繊維などが挙げられ、特に高融点ポリエステルと、低融点ポリエステルとの複合繊維は最も実用的である。
熱接着性複合短繊維の混繊比率はウエブでの混繊比率が10〜55重量%の範囲が好ましい。熱接着性複合繊維が10重量%未満では熱接着性繊維量が少なくなるために耐熱短繊維の繊維間の接着が十分でなく、嵩密度は低いが(厚さが厚く)、不織布の強力を得ることが難しい。また、熱接着性複合短繊維が55重量%を超えると耐熱短繊維の繊維間の接着は十分であるが、耐熱短繊維の量が少ないために不織布の所望の強力が得られずまた、厚さが薄く嵩密度が高くなるために高い嵩高性が得られないので好ましくない。
更に本発明において耐熱短繊維と高強力短繊維及び熱接着性短繊維からなる繊維層は、難燃性樹脂バインダーにより接着されるが、耐熱短繊維と高強力短繊維が熱接着性短繊維で単繊維間を仮接着され、その接着面の低融点部を難燃性樹脂が被覆することにより高温に曝されても接着点が外れることがなくなるので高温における嵩高や強力が得られる。
ここで難燃性樹脂バインダーは特に限定されないが、通常、水溶液にアクリル系の樹脂を分散してその中に難燃剤を少量分散させてバインダー溶液を作り、その液に耐熱短繊維と高強力短繊維及び熱接着性短繊維からなる繊維層を浸漬して所定のバインダー量を付着させる。このとき、その固形分付着量はバインダーを含む繊維総量に対し15〜60%の範囲であることが好適である。
なお、難燃性樹脂バインダーに分散する難燃剤としては、環境汚染の観点から塩素系は好ましくなく、リン系難燃化合物その他、環境上、好ましい難燃剤が用いられる。
リン系難燃剤化合物としては、特に限定されるものではないが、一般にトリス(2カルバモイルエチレン)フォスフィン,トリス(2カルバモイルエチレン)フォスフィンオキサイド,リン酸グアニジン,フォスフォン酸エステル,リン酸グワニール尿素,リン酸尿素,アルキルフォスフェートの何れか、あるいはその組み合わせが有効である。
難燃性樹脂の付与量は不織布全体の繊維総量に対し15〜60重量%の範囲が効果的である。製品フィルターの目付重量範囲が70〜200g/m2に対して難燃性樹脂の付与量は15重量%未満では接着面の低融点部を難燃性樹脂が被覆する量が少ないために高温における耐熱性に劣るので好ましくなく、また、難燃性樹脂の付与量は60重量%を超えると接着面の低融点部を難燃性樹脂が被覆する量は十分であるが、不織布に寄与する耐熱性繊維の量が少なくなるために嵩高性,強力が低下するので好ましくない。
本発明耐熱フィルターは以上のようにして構成されるが、このフィルターを作成するにあたっては以下のような方法が用いられる。即ち、耐熱短繊維と高強力短繊維及び熱接着性複合短繊維を均一に混繊してウエブを作成し、このウエブに対し引き続きニードル加工を施す。そして更にTSレイヤーにて連続熱処理して繊維間接着を施し繊維層を得て、この得られた繊維層を難燃性アクリル樹脂液に浸漬して樹脂液を含浸させ、熱風処理を行って樹脂を付着させることにより本発明耐熱フィルターが得られる。
以下、更に本発明の実施例について説明する。
実施例1
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmのメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス、分解開始温度415℃)35重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ、強度25cN/デシテックス35重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)30重量%とからなる目付80g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続き、リン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量45g/m2のバインダー加工を施して、目付質量125g/m2の軽量耐熱フィルターを得た。
実施例2
繊度7.8デシテックス、繊維長76mmのポリフェニレンサルファイド繊維(東洋紡績株式会社製:プロコン融点285)29重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ)29重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)42重量%とからなる目付質量65g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続き、リン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量40g/m2のバインダー加工を施して、目付質量105g/m2の軽量耐熱フィルターを得た。
実施例3
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmのメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス)35重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(東レ株式会社製:ケブラー強度20.8cN/デシテックス)35重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)30重量%とからなる目付質量75g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間に接着をした。引き続きリン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量45g/m2のバインダー加工を施して目付質量120g/m2の軽量耐熱フィルターを得た。
実施例4
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmのメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス)12重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ)58重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)30重量%とからなる目付質量69g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続きリン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量45g/m2のバインダー加工を施して、目付質量114g/m2の軽量耐熱フィルターを得た。
実施例5
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmのメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス)54重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ)15重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)31重量%とからなる目付質量74.2g/m2を均一混繊してカーディング加工を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続き、リン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量62.8g/m2のバインダー加工を施して、目付質量137g/m2の軽量耐熱フィルターを得た。
実施例6
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmのメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス)34重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ)37重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)29重量%とからなる目付140g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続き、リン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量194g/m2のバインダー加工を施して、目付質量194g/m2の軽量耐熱フィルターを得た。
比較例1
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmの中空繊維(ユニチカ株式会社製)50重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)50重量%とからなる目付120g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続き、リン系難燃剤を分散したポリエステル系バインダー(濃度6.25%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量16g/m2のバインダー加工を施して目付質量136g/m2のフィルターを得た。
比較例2
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmのメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス)43.0重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ)52.0重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)5重量%とからなる目付46.5g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続き、リン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量39.5g/m2のバインダー加工を施して、目付質量86g/m2のフィルターを得た。
比較例3
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmのメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス)33重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ)35重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)32重量%とからなる目付75g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続き、リン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量5g/m2のバインダー加工を施して、目付質量80g/m2のフィルターを得た。
比較例4
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス)30重量%と、繊度1.7デシテックス、繊度51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ)30重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)40重量%とからなる目付47g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2ニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続き、リン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量80g/m2のバインダーへ加工を施して、目付質量127g/m2のフィルターを得た。
比較例5
繊度14.4デシテックス、繊維長76mmのメタアラミド繊維(帝人株式会社製:コーネックス)35重量%と、繊度1.7デシテックス、繊維長51mmのパラアラミド繊維(帝人株式会社製:テクノーラ)35重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、ユニチカ株式会社製)30重量%とからなる目付34g/m2を均一混繊してカーディング加工を施して均一なウエブを得た。このウエブを深さ11mm、打ち込み本数90本/cm2でニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理して繊維間の接着をした。引き続きリン系難燃剤を分散したアクリル系バインダー(濃度21%owf)に浸漬してマングルで絞り熱風乾燥してバインダー付着量17g/m2のバインダー加工を施して、目付質量51g/m2のフィルターを得た。
次に上記実施例及び比較例により得られた各耐熱フィルターについて夫々、その性能を対比した。その結果を表1,表2に示す。なお、表中の各項目は下記要領に従って算出した。
目付質量:g/m2
50cm×50cmの大きさを切り出し、その時の重さを測定し、1m2当たりの重量に換算する。
厚さ:mm
40cm×40cmの大きさを切り出し、20っmφの質量%シックネスゲージで初荷重1.5KPaをかけて、4隅の高さを測定し、その平均値で示す。
見掛け密度:g/cc
目付量と厚さで下式により算出する。
見掛け密度=(目付量/厚さ)g/cc
通気度:cc/cm2/sec
JIS L 1096−1999の827.1のA法により測定した。
破裂強さ:KPa〔Kgf/cm2
JIS L 1096の8.16.1A法(ミューレン形法)に準拠した。即ち、試料から約15cm×15cmの試験片を5枚採取し、ミューレン形破裂試験機を用い、試験片の表面を上にして、均一な張力を加えてクランプでつかみ、圧力を加えてゴム膜が試験片を突き破る強さ(KPa〔Kgf/cm2〕)及び破断時のゴム膜だけの強さ(KPa〔Kgf/cm2〕)を測り、次の式によって破裂強さ(KPa〔Kgf/cm2〕)を求め、その平均値を算出し、有効数字3桁にまるめる。
Bs=A−B
但しBs:破裂強さ(KPa〔Kgf/cm2〕)
A:ゴム膜が試験片を突き破る強さ(KPa〔Kgf/cm2〕)
B:破断時のゴム膜だけの強さ(KPa〔Kgf/cm2〕)
常温、高温引張強力の評価
JIS L 1096の6.12.1に記載のA法カットストリップ法に準じて、不織布から切り出した幅5cm及び長さ20cm(つかみ間隔10cm)の試験片を、常温、及び200℃の温度下で定速伸張形引張試験機にて引張速度20cm/分で測定する。
破断強伸度(N/5cm、%)
n=3で測定して平均で示す。
初期伸張弾性率 N/5cm/100%
強伸度曲線から5%伸度の応力を算出し100%に換算した値で示す。n=3熱面収縮率:%
(1)30cm角に打ち抜いた試料にタテ、ヨコそれぞれ中央線を引き、またタテ、ヨコ両側に端部より2.5cm幅にそれぞれ線を引いて、2.5cm内方に形成された正方形面積を測定し、平均面積(Acm2)を算出する。n=3。
(2)次に200℃の恒温槽に試料を入れて、1時間後、恒温槽から取り出し、常温に冷ました後、(1)と同じ測定をして収縮した平均面積(Tcm2)を測定し(n=3)、下式により求める。
n=3
熱収縮率=(T−A)/A×100(%)
濾過性能の評価:
JIS D1612の自動車用エアクリーナー試験法に基づく。
評価項目
フルライフ清浄効率 (ηf)
塵埃保持量 (DHC)
実験条件
JIS8種塵埃(JIS Z8901)塵埃濃度は1g/m3
試験用エアクリーナーのエレメント 有効面積1000cm2の円板濾材
試験風速 30cm/sec
最終圧損 2940Pa[300mmAq]
ηf 増加抵抗300mmAq時における塵埃除去効率
DHC 増加抵抗300mmAq時における塵埃保持量
耐火炎性
試料を10cmφの枠に張り、ガス炎先端距離10cmに近付け5.0sec間曝す。その時の試料の状態を評価する。
変化なし ○
やや変化 △
大きく変化 ×
プリーツ加工性
試料を幅12cmで5cm間隔に折り曲げて山谷をそれぞれ3個ずつ作成した。山々、谷々間隔を2cmとしたプリーツを作成し、その形状と1山に均一に加重を掛け1.0kg/12cm以上を良好として下記評価をした。
3山が均一に形成され荷重1.0kg/12cm以上 ○
3山がやや均一に形成され荷重1.0kg/12cm以上 △
3山が不均一に形成され荷重1.0kg/12cm以下 ×
Figure 2009119327
Figure 2009119327
上記表1,表2より本発明実施例による各耐熱フィルターは各比較例に比し、軽量フィルターとして清浄効率,耐火炎性,プリーツ加工性ともに優れていることが理解され、自動車々のエアフィルターを始め、耐熱性が求められる各分野において頗る有用性を有している。

Claims (4)

  1. 耐熱短繊維と高強力短繊維及び熱接着性複合短繊維の混繊からなる繊維層を難燃性樹脂バインダーで接着してなる不織布であって、目付質量範囲が70g/m2〜200g/m2で、破裂強力が3.0KPa以上、200℃での初期伸張弾性率が100N/5cm2/100%以上であることを特徴とする軽量耐熱フィルター。
  2. 耐熱短繊維と高強力短繊維において、耐熱短繊維が15質量%以上で高強力短繊維が25重量%以上からなり、耐熱短繊維と高強力短繊維の全量がバインダーを含む繊維総量に対し、30〜75重量%の範囲である請求項1記載の軽量耐熱フィルター。
  3. 接着性複合短繊維がポリエステル樹脂と変性ポリエステル樹脂の複合からなり、混繊比率がバインダーを含む繊維総量に対し10〜55重量%の範囲である請求項1および2記載の軽量耐熱フィルター。
  4. 難燃性樹脂バインダーがアクリル変性樹脂に難燃剤が含浸してなり、その固形分付着量がバインダーを含む繊維総量に対し15〜60重量%の範囲である請求項1、2および3記載の軽量耐熱フィルター。
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