JP2009118276A - 周波数オフセット推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】正確に周波数オフセットを推定すること。
【解決手段】本発明の実施形態にかかる受信装置100は、RF処理部10と、AD変換部20と、周波数推定部30と、復調部90とを含む。RF処理部10は、アンテナにて受信した信号に対して、フィルタ処理などの高周波信号処理を実施する。受信する信号は、送信側にて、π/4シフトQPSK方式を用いた変調処理が実施されているものとする。AD変換部20は、高周波処理が実施された信号をディジタル信号に変換する。周波数推定部30は、2つの逓倍器を用いて、AD変換部20から出力された信号の周波数オフセットを推定する。送信側にて、π/4シフトQPSK方式を用いた変調処理が実施されている場合、8逓倍器と4逓倍器の2つが用いられる。復調部90は、周波数推定部30によって推定された周波数オフセット値にしたがって、AD変換部20から出力された信号を補正して、復調処理を実行する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の実施形態にかかる受信装置100は、RF処理部10と、AD変換部20と、周波数推定部30と、復調部90とを含む。RF処理部10は、アンテナにて受信した信号に対して、フィルタ処理などの高周波信号処理を実施する。受信する信号は、送信側にて、π/4シフトQPSK方式を用いた変調処理が実施されているものとする。AD変換部20は、高周波処理が実施された信号をディジタル信号に変換する。周波数推定部30は、2つの逓倍器を用いて、AD変換部20から出力された信号の周波数オフセットを推定する。送信側にて、π/4シフトQPSK方式を用いた変調処理が実施されている場合、8逓倍器と4逓倍器の2つが用いられる。復調部90は、周波数推定部30によって推定された周波数オフセット値にしたがって、AD変換部20から出力された信号を補正して、復調処理を実行する。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線技術に関し、特に、周波数オフセットを推定する周波数オフセット推定装置に関する。
一般的に、ディジタル通信においては、送信信号に対して変調処理が実施される。変調処理としては、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や8PSKなどの位相変調処理などが用いられている。このような変調処理が施された信号を受信側にて正しく復調するためには、受信信号の周波数オフセット成分を推定する必要がある。従来、逓倍法を用いて、周波数オフセット成分を効率的に推定し、受信信号を復調していた(たとえば、非特許文献1、2参照)。
藤野忠、「ディジタル移動通信」、株式会社昭晃堂、2000年6月10日発行、p.64〜69 関清三、「ディジタル変復調の基礎」、株式会社オーム社、2001年9月25日発行、p.58〜61
藤野忠、「ディジタル移動通信」、株式会社昭晃堂、2000年6月10日発行、p.64〜69 関清三、「ディジタル変復調の基礎」、株式会社オーム社、2001年9月25日発行、p.58〜61
しかしながら、マルチパス環境においては、受信信号には所望波だけでなく、その遅延波が多数含まれることとなる。そのため、周波数オフセットを正確に推定することが困難となる場合がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、マルチパス環境下においても正確に周波数オフセットを推定できる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の周波数オフセット推定装置は、π/nシフトnPSK(nは2以上の整数)にて位相変調されたシンボル系列を取得する取得部と、2nを逓倍率として、取得部において取得したシンボル系列の周波数を逓倍する第1逓倍部と、nを逓倍率として、取得部において取得したシンボル系列の周波数を逓倍する第2逓倍部と、第1逓倍部と第2逓倍部のそれぞれから出力された信号を合成する合成部と、合成部によって合成された信号を周波数領域に変換する変換部と、変換部によって変換された信号のうち、最大の振幅値を有する周波数を周波数オフセット量として検出する検出部と、を備える。
この態様によると、2つの逓倍器を組み合わせて使用することによって、より正確に周波数オフセットを検出できる。
変換部は、m点FFTを実行し、第1逓倍部は、取得部において取得したシンボル系列をm個のタップが含まれたシフトレジスタに順次入力して、それぞれのタップから出力されたm個の信号を逓倍し、第2逓倍部は、取得部において取得したシンボル系列を1シンボルおきにサンプルしながら、m/2個のタップが含まれたシフトレジスタに順次入力して、それぞれのタップから出力されたm/2個の信号を逓倍し、合成部は、第1逓倍部から出力されるm個の信号のうちのm/2個の信号と第2逓倍部から出力されるm/2個の信号とをそれぞれ対応づけ、対応する信号同士を合成して変換部に出力し、第1逓倍部から出力されるm個の信号のうちの残りのm/2個の信号をそのまま変換部に出力してもよい。この場合、合成対象を減少することによって、効率的に周波数オフセットを推定できる。
第1逓倍部によって逓倍された信号の振幅にしたがって、第2逓倍部で逓倍された信号の振幅を調整する振幅位相調整部をさらに備えてもよい。合成部は、振幅位相調整部によって振幅が調整された信号と、第1逓倍部によって逓倍された信号とを合成してもよい。第1逓倍部から出力された複数の信号の振幅の平均値と第2逓倍部から出力された複数の信号の振幅の平均値の比により、調整してもよい。平均値の代わりに、最大値や中央値などの統計的な値を用いて、調整してもよい。調整は、1未満の値を乗じることによって、実施されてもよい。第1逓倍部から出力された信号を基準に第2逓倍部から出力された信号の振幅位相を合わせるように調整してもよい。これらの場合、周波数オフセットの推定精度を効率的に向上できる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、正確に周波数オフセットを推定できる。
本発明の実施形態を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施形態は、無線装置における復調処理に関する。本実施形態における復調処理においては、周波数オフセットを推定するために、2つの逓倍器を組み合わせて使用する。2つの逓倍器のそれぞれの逓倍率は、送信側にて使用された変調方式によって決定される。これにより、正確に受信信号の周波数オフセットを推定できる。
図1は、本発明の実施形態にかかる受信装置100の構成例を示す図である。受信装置100は、RF(RadioFrequency)処理部10と、AD(AnalogDigital)変換部20と、周波数推定部30と、復調部90とを含む。説明の便宜上、受信装置100のみを図示したが、送信処理に関する構成をさらに含んでもよい。
RF処理部10は、アンテナにて受信した信号に対して、フィルタ処理などの高周波信号処理を実施する。受信する信号は、送信側にて、π/4シフトQPSK方式を用いた変調処理が実施されているものとする。π/4シフトQPSK方式とは、互いに45度(π/4ラジアン)だけ位相の異なる2つのQPSKを1シンボル毎に交互に用いる変調方式である。位相偏移時に零点を通らないため、受信系統にリミッタを使うことができ、振幅変動に強くできるのが特徴である。
AD変換部20は、高周波処理が実施された信号をディジタル信号に変換する。また、AD変換部20は、予め設定されたオーバサンプル率Lによって、単位時間あたりに出力するディジタル信号の数を調節する。周波数推定部30は、2つの逓倍器を用いて、AD変換部20から出力された信号の周波数オフセットを推定する。送信側にて、π/4シフトQPSK方式を用いた変調処理が実施されている場合、8逓倍器と4逓倍器の2つが用いられる。詳細は後述する。
復調部90は、周波数推定部30によって推定された周波数オフセット値にしたがって、AD変換部20から出力された信号を補正して、復調処理を実行する。復調処理は、同期検波処理や誤り訂正処理などを含み、公知の技術により実施されてもよい。
図2は、図1の周波数推定部30の構成例を示す図である。周波数推定部30は、分配部40と、周波数オフセットを推定するための系200で代表されるL個の第1の系200a〜第Lの系200lと、検出部80とを含む。Lは、前述したように、図1のAD変換部20におけるオーバサンプル率である。
図2の周波数推定部30に入力される信号は、前述したように、π/4シフトQPSK方式にて変調処理が実施されている。π/4シフトQPSK信号は、2シンボル毎に開口点を抽出すると、信号点配置がQPSKと同一となる。本実施形態においては、まず、この開口点を抽出するために、分配部40にて受信信号をL倍オーバサンプルし、L個の周波数オフセットを推定するための系200に分配して、周波数オフセットを推定する。さらに、検出部80は、それぞれの周波数オフセットを推定するための系200から出力された信号のうち、最大のスペクトル電力を検出する。この最大のスペクトル電力にかかる周波数信号を開口点と判断し、その周波数信号にかかる周波数を推定周波数オフセットとして検出することとしている。
分配部40は、AD変換部20にて(T/L)のレートでサンプリングされた信号r(nT/L)をS/P変換してL個に分配し、それぞれの周波数オフセットを推定するための系200に出力する。言い換えると、分配部40は、入力されたレート(T/L)の信号に対してレート変換処理を行って、L個のレート(T)の信号を出力しているといえる。具体的には、AD変換部20からr(nT/L)の信号が入力された場合、第1の系200aには、r(0)、r(T)、・・・、r(kT)が分配される。また、第2の系200bには、r(T/L)、r(T/L+T)、・・・、r(T/L+kT)が分配される。同様に、第Lの系200lには、r((L−1)T/L)、r((L−1)T/L+T)、・・・、r((L−1)T/L+kT)が分配される。
ここで、周波数オフセットを推定するための系200について説明する。それぞれの周波数オフセットを推定するための系200は、無変調化部50と、FFT(Fast Fourier Transform)部70とを含む。無変調化部50は、第1無変調化部50a〜第L無変調化部50lを代表する。FFT部70は、第1のFFT部70a〜第LのFFT部70lを代表する。
無変調化部50は、分配部40から出力された信号に対して、無変調化するための処理を実施する。分配部40から出力された信号は、π/4シフトQPSK方式にて変調処理が実施されている。そのため、8逓倍することにより、入力信号にかかるシンボル点の位相を0に集約でき、無変調化が可能となる。
また、本実施形態においては、8逓倍する系に加えて、4逓倍する系も含む。π/4シフトQPSK方式にて変調処理が実施された信号を2シンボルごとに4逓倍することによって、8逓倍するときと同様に、入力信号にかかるシンボル点の位相を0に集約できる場合がある。ただし、シンボルのサンプルタイミングにおいては、π/4ずれた位置に変調されたシンボルを捕捉してしまうため、すなわち、開口点以外を捕捉してしまうため、無変調化とはならず、周波数オフセットの推定精度に影響する。しかしながら、前述したように、L個の系にて、サンプルタイミングをずらしながら無変調化することによって、正しい開口点を捕捉ことができる系が少なくとも1つは存在することとなる。ここで、前述したように、検出部80の最大値検出処理により開口点を捕捉している系が特定できることとなる。そのため、周波数オフセットの推定精度に影響を与えることはない。
FFT部70は、無変調化部50によって無変調化された信号に対して、N点のFFT処理を実施する。理想的な状態においては、無変調化部50から出力されるシンボル点の位相は0となるため、FFT部70の出力において、位相0以外の周波数における振幅は0となる。しかしながら、伝搬路上において信号が歪むことによって、シンボル点が信号空間上で位相回転する。この場合、無変調化部50における無変調化によっても、シンボル点の位相は0からずれることとなる。このずれの量を周波数オフセットという。したがって、FFT部70の出力において振幅が0となっていない0以外の周波数が、周波数オフセットといえる。
ここで、無変調化部50について詳細に説明する。図3は、図2の無変調化部50の構成例を示す図である。無変調化部50は、大きく分けて、8逓倍するための構成と、4逓倍するための構成と、双方の出力を合成するための構成である加算部60とを含む。
まず、8逓倍するための構成について説明する。8逓倍するための構成は、第1遅延部52と、第1逓倍部54と、第1振幅位相調整部58と、を含む。第1遅延部52は、(N−1)個の単位遅延器を含む。第1遅延部52は、分配部40から入力された信号を単位時間Tだけ遅延させて、N個の信号を第1逓倍部54に出力する。単位遅延器52aに入力される信号をr(i)とすると、単位遅延器52aから出力される信号は、r(i−T)となり、また、最後段の単位遅延器52mから出力される信号は、r(i−(N−1)T)となる。
第1逓倍部54は、第1遅延部52から出力されたN個の信号に対して、8逓倍処理を実施する。逓倍処理は、公知の技術により実施されてもよい。第1振幅位相調整部58は、N個の乗算器56を含む。乗算器56は、乗算器56a〜乗算器56nを代表する。第1振幅位相調整部58は、第1逓倍部54から出力された信号の振幅位相調整処理を実施する。振幅位相調整処理については後述する。
つぎに、4逓倍するための構成について説明する。4逓倍するための構成は、第2遅延部62と、第2逓倍部64と、第2振幅位相調整部68とを含む。また、4逓倍するための構成は、8逓倍するための構成に比べ、遅延器や乗算器の個数が半分となる。また、第2遅延部62における単位時間は2Tとなる。
具体的には、第2遅延部62は、(N/2−1)個の第2遅延部62を含む。第2遅延部62は、第1遅延部52と同様に、分配部40から入力された信号を単位時間2Tだけ遅延させて、N/2個の信号を第2逓倍部64に出力する。単位遅延器62aに入力される信号をr(i)とすると、単位遅延器62aから出力される信号は、r(i−2T)となり、また、最後段の単位遅延器52mから出力される信号は、r(i−2(N/2−1)T)、すなわち、(i−(N−2)T)となる。
第2逓倍部64は、第2遅延部62から出力されたN/2個の信号に対して、4逓倍処理を実施する。第2振幅位相調整部68は、N/2個の乗算器66を含む。乗算器66は、乗算器66a〜乗算器66kを代表する。第2振幅位相調整部68は、第2逓倍部64から出力された信号の振幅位相調整処理を実施する。
第1振幅位相調整部58と第2振幅位相調整部68における振幅位相調整処理においては、シミュレーションや実験等によって予め定めされた係数がそれぞれ設定される。この係数は、第1振幅位相調整部58と第2振幅位相調整部68の双方の出力の振幅レベルが揃うように設定される。係数は、第1逓倍部54と第2逓倍部64のそれぞれから出力された信号に対して、時間平均処理をした値や、最大値や中央値などの統計的な値を用いて、双方の係数が設定されてもよい。たとえば、第1逓倍部54から出力された信号を基準に乗算器66の係数が決定され、これにより、第2逓倍部64から出力される信号の振幅位相が調整されてもよい。具体的には、第1振幅位相調整部58においては1が設定され、第2振幅位相調整部68においては、1未満の値が設定されてもよい。このような振幅位相調整により、双方の振幅レベルを正規化できる。そのため、周波数オフセットをより正確に検出できる。
加算部60は、N/2個の第1加算部60a〜第K加算部60kを代表する。加算部60は、第1振幅位相調整部58から出力された信号と、第2振幅位相調整部68から出力された信号とを合成して、FFT部70に出力する。具体的には、第1加算部60a〜第K加算部60kは、乗算器56a〜乗算器56kから出力された信号と、乗算器66a〜乗算器66kから出力された信号とをそれぞれ加算して、FFT部70に出力する。乗算器56l〜乗算器56nから出力された信号は、そのままFFT部70に出力する。
図4は、図3の無変調化部50において推定された周波数オフセットの例400を示す図である。横軸は、所望波(Desired wave)と遅延波(Undesired wave)との比(D/U[dB])を示す。D/U=0dBとは、所望波と遅延波のレベルが同一であることを示している。縦軸は、周波数推定部30で推定された平均推定周波数オフセットを示す。
この周波数オフセットの例400は、8逓倍の構成のみを用いて推定した場合410と、4逓倍の構成のみを用いて推定した場合420と、8逓倍と4逓倍とを組み合わせて推定した本発明の場合430と、の3つの場合を含み、それぞれ、シミュレーションにより導出された結果である。シミュレーションの条件は、以下のとおりである。なお、与周波数オフセットとは、シミュレーション上の伝搬路において与えた周波数変動量であり、正確に推定された場合の周波数オフセットとなる。
伝送速度 :16ksps
伝搬路モデル :2波静特性
所望波と遅延波の遅延時間:1T
与周波数オフセット :200Hz
FFT点数N :64
伝送速度 :16ksps
伝搬路モデル :2波静特性
所望波と遅延波の遅延時間:1T
与周波数オフセット :200Hz
FFT点数N :64
図示するごとく、8逓倍方式410のみを用いた場合、9dB前後のD/Uにおいて、推定オフセット値が、与周波数オフセットの200Hzと大きく異なってくる。入力シンボル(x+jy)を8逓倍する場合、第1逓倍部54における出力は(x+jy)8となり、jでくくられる虚数項におけるxおよびyの指数が大きくなる。また、実数項は、xおよびyの8乗の項を含むこととなる。そのため、9dB前後のD/Uにおいて、推定周波数オフセットが減衰する一方、D/Uが0dBであっても与周波数オフセットの200Hzに近い値を推定できるといった事象が発生することとなる。
また、4逓倍方式420のみを用いた場合、6dB以下のD/Uにおいて、ノイズ成分であるUの成分が多くなるにつれて推定精度が落ち、推定周波数オフセットが与周波数オフセットの200Hzから段々離れていく。一方、本発明430を用いた場合、いずれのD/Uにおいても、与周波数オフセットの200Hzに近い値を推定することができることとなる。本発明430は、8逓倍方式と4逓倍方式を組み合わせて使用しているため、双方の利点が重畳されるため、特定のD/Uにおいて推定精度が落ち込むといった現象を発生させることはない。
なお、高D/Uにおいても推定周波数オフセットが200Hzと一致しないのは、図3のFFT部70の分解能によるものである。図示するごとく、本発明430の場合、8逓倍方式と4逓倍方式を組み合わせて使用しているため、8逓倍方式410と4逓倍方式420の双方に比べて実質的に分解能が高くなり、200Hzにより近づくこととなる。
上述したこれらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図5は、図1における受信装置100の動作例を示すフローチャートである。このフローチャートの初期状態において、カウンタlは0に設定されているものとする。まず、受信装置100は、受信信号を取得する(S10)。つぎに、受信装置100の無変調化部50は、第1の無変調化として、8逓倍方式を実施する(S12)。さらに、無変調化部50は、第2の無変調化として、4逓倍方式を実施する(S14)。つぎに、S12において8逓倍した信号と、S14において4逓倍した信号とを合成する(S16)。
FFT部70は、合成された信号に対して、FFT処理を実施する(S18)。ここで、カウンタlがLでない場合(S20のN)、カウンタlに1を加える(S22)。さらに、遅延処理を実施して(S24)、S10の処理に戻る。カウンタlがLである場合(S20のY)、検出部80は、FFT部70から出力された周波数オフセットのうち、最大値を周波数オフセット推定値として検出する(S26)。復調部90は、検出された周波数オフセット推定値を用いて、受信信号に対して復調処理を実施する(S28)。
本実施形態によれば、2つの逓倍器を組み合わせて使用することによって、より正確に周波数オフセットを検出できる。また、合成対象を減少することによって、効率的に周波数オフセットを推定できる。また、一方の逓倍部で逓倍された信号の振幅にしたがって、他方の逓倍器の出力を調整することによって、双方の信号レベルを効率的に正規化でき、周波数オフセットの推定精度を向上できる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施形態においては、図3において、8逓倍するための構成の出力のうちの半分と、4逓倍するための構成の出力とを合成することによって、効率的に周波数オフセット値を推定するとして説明した。しかしながらこれにかぎらず、たとえば、図6に示すように、4逓倍するための構成において出力される信号の数を8逓倍するための構成において出力される信号の数に合わせてもよい。図6は、本発明の実施形態の変形例にかかる無変調化部50の構成例を示す図である。図6に示した無変調化部50は、加算部60と第2遅延部62と乗算器66のそれぞれ個数が、図3に比べて倍になる。このような態様をとることにより、周波数オフセットの推定精度をより向上できることとなる。
また、図2、3において、8逓倍した信号と4逓倍した信号とを合成した後に、FFT処理を実施するとして説明したが、これにかぎらず、たとえば、合成前にFFT処理を実施してもよい。具体的には、図7、図8に図示するように、8逓倍した信号に対してFFT処理を実施し、また、4逓倍した信号に対してFFT処理を実施する。その後、それぞれFFT処理が実施された信号を合成する。このような態様により、前述と同様に、周波数オフセットを精度よく推定できる。
図7は、図2の系200の構成の第1の変形例を示す図である。図7に示す系200は、図3の構成に、第1FFT部72と、第2FFT部74と、第1電力計算部76と、第2電力計算部78と、をさらに加えた構成となる。第1電力計算部76と第2電力計算部78は、FFT処理された信号の電力を計算する。4逓倍側の第2FFT部74における後半の入力端子には0が入力される。これにより、加算部60において、8逓倍側のFFT処理結果との合成対象の数を揃えることができる。図8は、図2の系200の構成の第2の変形例を示す図である。図8に示す系200は、図6の構成に、第1FFT部72と、第2FFT部74と、第1電力計算部76と、第2電力計算部78と、をさらに加えた構成となる。
また、前述においては、π/4シフトQPSKを用いた信号における周波数オフセット推定方法について説明した。しかしながらこれにかぎらず、たとえば、π/mシフトmPSK(mは、2以上の整数、または、2以上の2のべき乗)を用いた信号に適用されてもよい。この場合、周波数オフセットの推定は、2m逓倍器と、m逓倍器とを組み合わせて使用すればよい。このような態様であっても、前述と同様の効果を奏することができることは言うまでもない。
10 RF処理部、 20 AD変換部、 30 周波数推定部、 40 分配部、 50 無変調化部、 52 第1遅延部、 54 第1逓倍部、 56 乗算器、 58 第1振幅位相調整部、 60 加算部、 62 第2遅延部、 64 第2逓倍部、 66 乗算器、 68 第2振幅位相調整部、 70 FFT部、 72 第1FFT部、 74 第2FFT部、 76 第1電力計算部、 78 第2電力計算部、 80 検出部、 90 復調部、 100 受信装置。
Claims (3)
- π/nシフトnPSK(nは2以上の整数)にて位相変調されたシンボル系列を取得する取得部と、
2nを逓倍率として、前記取得部において取得したシンボル系列の周波数を逓倍する第1逓倍部と、
nを逓倍率として、前記取得部において取得したシンボル系列の周波数を逓倍する第2逓倍部と、
前記第1逓倍部と前記第2逓倍部のそれぞれから出力された信号を合成する合成部と、
前記合成部によって合成された信号を周波数領域に変換する変換部と、
前記変換部によって変換された信号のうち、最大の振幅値を有する周波数を周波数オフセット量として検出する検出部と、
を備えることを特徴とする周波数オフセット推定装置。 - 前記変換部は、m点FFTを実行し、
前記第1逓倍部は、前記取得部において取得したシンボル系列をm個のタップが含まれたシフトレジスタに順次入力して、それぞれのタップから出力されたm個の信号を逓倍し、
前記第2逓倍部は、前記取得部において取得したシンボル系列を1シンボルおきにサンプルしながら、m/2個のタップが含まれたシフトレジスタに順次入力して、それぞれのタップから出力されたm/2個の信号を逓倍し、
前記合成部は、前記第1逓倍部から出力されるm個の信号のうちのm/2個の信号と前記第2逓倍部から出力されるm/2個の信号とをそれぞれ対応づけ、対応する信号同士を合成して前記変換部に出力し、前記第1逓倍部から出力されるm個の信号のうちの残りのm/2個の信号をそのまま前記変換部に出力することを特徴とする請求項1に記載の周波数オフセット推定装置。 - 前記第1逓倍部によって逓倍された信号の振幅にしたがって、前記第2逓倍部で逓倍された信号の振幅を調整する振幅位相調整部をさらに備え、
前記合成部は、前記振幅位相調整部によって振幅が調整された信号と、前記第1逓倍部によって逓倍された信号とを合成することを特徴とする請求項1または2に記載の周波数オフセット推定装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007290172A Pending JP2009118276A (ja) | 2007-11-07 | 2007-11-07 | 周波数オフセット推定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009118276A (ja) |
-
2007
- 2007-11-07 JP JP2007290172A patent/JP2009118276A/ja active Pending
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