JP2009118230A - 圧電振動子の製造方法 - Google Patents

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均 竹内
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Abstract

【課題】 振動特性の高い圧電振動子を製造することが可能な圧電振動子の製造方法を提供すること。
【解決手段】 内部が密閉された容器と、前記容器の内部に設けられた圧電振動素子とを有する圧電振動子の製造方法であって、前記圧電振動素子の一部を中間部材に接合して接合体を形成する接合体形成工程と、前記接合体形成工程の後、前記圧電振動素子の周波数調整を行う周波数調整工程と、前記周波数調整工程の後、前記接合体を前記容器の内部に配置する接合体配置工程と、前記接合体配置工程の後、前記容器の内部を密閉する密閉工程とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、圧電振動子の製造方法に関する。
携帯電話などの通信機器の時刻源や制御信号のタイミング源として、圧電振動子が用いられている。圧電振動子としては、例えば特許文献1に示されるように、圧電振動素子を支持するベース部材に蓋部材が重ね合わされ当該圧電振動素子を密閉する構成のものがある。このような圧電振動子を製造する場合、通常、圧電振動素子をベース部材に配置した後、圧電振動素子の周波数調整を行い、ベース部材と蓋部材との接合が行われる。
特開平6−283951号公報
しかしながら、特許文献1に記載の圧電振動子は、圧電振動子をベース部材に搭載した後で周波数調整を行うため、周波数調整によって飛散した電極粒子がベース部材や圧電振動素子の他の部分に堆積し、振動特性が変化したり悪化したりする虞がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、振動特性の高い圧電振動子を製造することが可能な圧電振動子の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る圧電振動子の製造方法は、内部が密閉された容器と、前記容器の内部に設けられた圧電振動素子とを有する圧電振動子の製造方法であって、前記圧電振動素子の一部を中間部材に接合して接合体を形成する接合体形成工程と、前記接合体形成工程の後、前記圧電振動素子の周波数調整を行う周波数調整工程と、前記周波数調整工程の後、前記接合体を前記容器の内部に配置する接合体配置工程と、前記接合体配置工程の後、前記容器の内部を密閉する密閉工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、圧電振動素子の一部と中間部材とを接合した後、圧電振動素子の周波数調整を行ってから接合体を容器の内部に配置して密閉するので、周波数調整によって飛散する電極粒子が容器内等に堆積するのを回避することができる。これにより、振動特性の高い圧電振動子を製造することが可能となる。加えて、本発明によれば、圧電振動素子に例えば周波数調整などの加工を行う際に接合体単位で加工することができるため、加工時のレイアウトの自由度を高めることができる。さらに、圧電振動子が中間部材に接合されて安定した状態で容器の内部に配置されるので、圧電振動子を配置するときに当該圧電振動子の振動特性の変化を抑えることができる。
上記の圧電振動子の製造方法は、前記接合体配置工程では、前記接合体のうち前記中間部材を前記容器に接合することを特徴とする。
本発明によれば、接合体配置工程では接合体のうち中間部材を容器に接合することとしたので、圧電振動素子のうち中間部材に接合されている部分以外の部分(非接合部分)と容器との間に中間部材の寸法分の隙間を形成することができる。圧電振動素子の非接合部分の周囲にスペースを確保するための凹部を容器の内面に形成しなくても済むため、容器の強度を確保することができ、凹部形成の製造コストを削減することができ、凹部を形成する分のスペースを削減することができる。これにより、薄型で強度の高い圧電振動子を低コストで製造することができる。
上記の圧電振動子の製造方法は、前記容器は、ベース部材と、前記ベース部材上の空間を覆う蓋部材とを有し、前記接合体配置工程では、前記接合体のうち前記中間部材を前記ベース部材に接合し、前記密閉工程では、前記ベース部材と前記蓋部材とを陽極接合することを特徴とする。
本発明では、容器がベース部材と当該ベース部材上の空間を覆う蓋部材とを有する場合に、上記接合体配置工程では接合体のうち中間部材をベース部材に接合し、上記密閉工程ではベース部材と蓋部材とを陽極接合することとした。ベース部材と蓋部材との間で陽極接合を行う場合、ベース部材上に電極粒子が堆積していると十分に接合できない可能性が高くなる。これに対して、本発明によれば、圧電振動素子の一部と中間部材とを接合した後、圧電振動素子の周波数調整を行ってから接合体をベース部材上に接合するので、ベース部材上に電極粒子が堆積していない状態でベース部材と蓋部材との間の陽極接合を行うことになる。これにより、陽極接合の接合性を高めることができ、容器内を確実に密閉することができる。
上記の圧電振動子の製造方法は、前記ベース部材及び前記蓋部材は、ガラスを主成分としていることを特徴とする。
本発明によれば、ベース部材及び蓋部材がガラスを主成分としているため、強度の高い圧電振動子を低コストで製造することができる。また、ベース部材及び蓋部材がガラスを主成分としている構成は、ベース部材と蓋部材との間で陽極接合を行うための好ましい形態であるといえる。
上記の圧電振動子の製造方法は、前記容器の内部のうち前記圧電振動素子に平面視で重なる領域に電子部品を配置する電子部品配置工程を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、容器の内部のうち圧電振動素子に平面視で重なる領域に電子部品を配置することとしたので、圧電振動子内のスペースを効率的に利用することができる。
上記の圧電振動子の製造方法は、前記接合体形成工程の前、前記中間部材の一部に切り欠き部を形成する切欠部形成工程を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、接合体形成工程の前、中間部材の一部に切り欠き部を形成することとしたので、切り欠き部を有する中間部材に圧電振動子が接合されることとなる。これにより、圧電振動素子と中間部材との間で生じる振動特性若しくは圧電振動素子と容器との間で生じる振動特性を最小限に抑えることが可能となる。
上記の圧電振動子の製造方法は、前記接合体形成工程の前、前記中間部材の一部に当該中間部材を貫通する貫通孔を形成する貫通孔形成工程を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、接合体形成工程の前、中間部材の一部に当該中間部材を貫通する貫通孔を形成することとしたので、貫通孔を有する中間部材に圧電振動子が接合されることとなる。これにより、圧電振動素子と中間部材との間で生じる振動特性若しくは圧電振動素子と容器との間で生じる振動特性を最小限に抑えることが可能となる。
本発明によれば、振動特性の高い圧電振動子を製造することが可能となる。
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態に係る圧電振動子の構成を示す分解斜視図である。
同図に示すように、圧電振動子1は、電気信号によって所定の周波数の振動を抽出可能な振動子であり、例えば携帯電話などの通信機器の時刻源や制御信号のタイミング源などに用いられている。この圧電振動子1は、ベース部材2と、中間部材3と、水晶振動素子4と、蓋部材5とを有している。図1では、蓋部材5がベース部材2から取り外された構成が図示されている。圧電振動子1は、ベース部材2と蓋部材5とで構成される容器6の内部に、中間部材3と水晶振動素子4とで構成される接合体7が密封された構成になっている。
図2は、図1におけるA−A断面に沿った構成を示す図である。
同図に示すように、ベース部材2は、例えばガラスを主成分として構成された矩形の基板20と、基板20の上面20aに設けられた上部接続電極21と、基板20の下面20bに設けられた下部接続電極22とを備えている。基板20を構成する材料として、ガラスの他に例えばセラミック、シリコン、樹脂、これらの複合材料等を用いても構わない。上部接続電極21及び下部接続電極22は、例えば下層にCr層、上層にAu層を有する2層構造になっており、図示しない導通部によって上部接続電極21と下部接続電極22とが接続されている。下部接続電極22は、外部の端子などに接続される電極である。
図3は、図2における矢印Bの方向に見たときのベース部材2の平面構成を示す図である。同図に示すように、基板20は直交する2辺の一方が長手、他方が短手になっている。同図における長手方向(図中左右方向)が図2における図中左右方向に一致している。上部接続電極21は、基板20の上面20aのうち図中中央よりも左側の領域に当該基板20の短手方向(図中上下方向)に沿って例えば2つ配列されている。下部接続電極22は、基板20の下面20bのうち当該基板20の長手方向の両端部に1つずつ計2つ設けられている。2つの上部接続電極21のうち一方の上部接続電極21が図中左側の下部接続電極22に電気的に接続されており、他方の上部接続電極21が図中右側の下部接続電極22に電気的に接続されている。
図2に戻って、中間部材3は、導電性を有する接合部材8を介してベース部材2に接合された矩形の板状部材であり、例えばガラスを主成分として構成された基材30と、当該基材30の下面30bに設けられた下部電極31と、基材30の上面30aに設けられた上部電極32と、基材30の側面30cに設けられた側部電極33とを有している。基材30の構成材料としては、ガラスのほか、セラミック、シリコン、樹脂などの材料を用いても構わない。下部電極31、上部電極32及び側部電極33は一体的に形成されており、それぞれ例えば上述した上部接続電極21及び下部接続電極22と同様にCr層及びAu層の2層構造になっている。下部電極31、上部電極32及び側部電極33の表面は、基材30の下面30b、上面30a及び側面30cに対してそれぞれ面一状態になるように形成されている。中間部材3は、下部電極31がベース部材2の上部接続電極21に平面視で重なるように配置されている。この中間部材3は接合部材8によってベース部材2に接合されていると同時に、当該接合部材8を介して下部電極31が上部接続電極21に電気的に接続された状態になっている。接合部材8としては、例えばAgペーストなどの導電性接着剤、AuやCuなどのバンプ、ハンダなどを用いることができる。
図4は、中間部材3の構成を示す斜視図である。同図に示すように、中間部材3は直交する辺の一方が長手、他方が短手になっており、中間部材3の長手方向が基板20の短手方向に一致している。一体的に形成された下部電極31、上部電極32及び側部電極33は、この中間部材3の長手方向に沿って2組配列されている。この2組のそれぞれについて接合部材8が設けられており、各接合部材8を介して一方の下部電極31と上記一方の上部接続電極21とが電気的に接続され、他方の下部電極31と上記の他方の上部接続電極21とが電気的に接続されている。
図2に戻って、水晶振動素子4は、導電性を有する接合部材9を介して中間部材3に接合された圧電振動素子であり、例えばATカット水晶からなる板状の水晶振動片40と、当該水晶振動片40の下面40bに設けられた接続電極41及び下面電極42と、水晶振動片40の上面40aに設けられた上面電極43とを有している。この水晶振動素子4は、下面電極42と上面電極43との間に電圧を印加することで水晶振動片40が所定の周波数で振動するようになっている。水晶振動片40の厚さ(図中上下方向の寸法)は、20μm〜50μm程度になっている。水晶振動片40の厚さが厚いほど低周波数の振動となり、水晶振動片40の厚さが薄いほど振動の高周波数の振動となる。接続電極42は、水晶振動片40の下面40bのうち図中左右方向の左端近傍に配置されている。水晶振動素子4は、接続電極41が中間部材3の上部電極32に平面視で重なるように配置されており、当該接続電極41と中間部材3の上部電極32とで接合部材9を挟持した状態になっている。この水晶振動素子4は、接合部材9によって水晶振動片40の図中左右方向のうち左端部(基端部)のみが中間部材3に接合されている状態(いわゆる片手持ちの状態)になっていると同時に、当該接合部材9を介して接続電極41が中間部材3の上部電極32に電気的に接続された状態になっている。接合部材9としては、上記の接続部材8と同様、例えばAgペーストなどの導電性接着剤、AuやCuなどのバンプ、ハンダなどを用いることができる。下面電極42及び上面電極43は、水晶振動片40の図中左右方向の中央部から右端部にかけて、互いに平面視で重なる位置に配置されている。水晶振動片40のうち下面電極42及び上面電極43の設けられる部分が振動するようになっている(振動部)。
図5は、図2の矢印Bの方向に見たときの水晶振動素子4の平面構成を示す図である。同図に示すように、水晶振動片40は平面視で矩形になっており、一辺が0.5mm〜10mm程度寸法になっている。水晶振動片40の直交する2辺のうち図中左右方向が長手、図中上下方向が短手になっている。水晶振動片40の長手方向は、図2における左右方向に一致している。接続電極41は、水晶振動片40の短手方向に沿って2つ配置されている。2つの接続電極41のうち一方は、図示しない配線によって上面電極43に接続されている。この配線は、例えば水晶振動片40の下面40bから側面を介して上面40aに引き回されている。2つの接続電極41のうち他方は、下面40bに形成された図示しない配線を介して下面電極42に接続されている。接合部材9は接続電極41ごとに設けられており、当該接合部材9によってそれぞれ平面視で重なる接続電極41と上部電極32とが電気的に接続されている。本実施形態に係る圧電振動子1の構成においては、水晶振動片40の下面40bに設けられる下面電極42が一方の接合部材9、上部電極32、側部電極33、下部電極31、接合部材8及び上部接続電極21を介して図2の下部接続電極22の一方に電気的に接続され、上面40aに設けられる上面電極41が他方の接合部材9、上部電極32、側部電極33、下部電極31、接合部材8及び上部接続電極21を介して図2の下部接続電極22の他方に電気的に接続された構成になっている。
図2に戻って、蓋部材5は、ベース部材2と同様例えばガラスを主成分として構成されており、凹部50を有する枡形の部材である。蓋部材5を構成する材料として、ガラスの他に例えばセラミック、シリコン、樹脂、これらの複合材料等を用いても構わない。蓋部材5は、平面視でベース部材2に重なる寸法に設けられている。蓋部材5とベース部材2との間は接合膜10によって陽極接合されている。接合膜10は、蓋部材5の縁部分51に沿って設けられており、Al、Si、Cr、Au、Snなどの金属からなる単層及びこれらの複合層によって構成されている。
次に、図6〜図9を参照して、上記のように構成された圧電振動子1の製造方法を説明する。
まず、図6に示すように、当該中間部材3と水晶振動素子4とを接合し接合体7を形成する(接合体形成工程)。中間部材3及び水晶振動素子4については図2〜図4に示す構成となるように予め形成しておく。この接合体形成工程では、例えば中間部材3の上部電極32上に導電性を有する接合部材9を配置し、中間部材3と水晶振動素子4とを対向させて中間部材3の上部電極32と水晶振動素子4の接続電極41とが平面視で重なる位置に配置されるように位置合わせを行う。位置合わせの後、水晶振動素子4を中間部材3に近接させ接続電極41と上部電極32との間で接合部材9を挟持させ、中間部材3と水晶振動素子4とを接合する。この接合体7においては、接合部材9によって水晶振動素子4の接続電極41と中間部材3の上部電極32とが電気的に接続された状態になる。
接合体7を形成した後、図7に示すように、水晶振動素子4の周波数調整を行う(周波数調整工程)。この周波数調整工程では、水晶振動素子4の下面電極42と上面電極43との間に電圧を印加して水晶振動片40を振動させ、当該振動の周波数を測定しながら上面電極43の厚さ(図中上下方向の寸法)を調節する。上面電極43の厚さの調整は、例えばイオンミーリング法によって行う。イオンミーリング法を行う場合、まず接合体7を所定の支持台11(ベース部材2とは異なる)上に固定させ、接合体7をマスク12によって覆う。接合体7を支持台11に固定させる際には、例えば接合体7を吸着したり、接着剤などによって仮固定したり、クランプ機構などによって固定したりすることができる。マスク12としては、例えばメタルマスクやカーボンマスクなどを用いることができる。このマスク12には上面電極43の平面視での寸法とほぼ同一寸法を有する開口部12aを予め形成しておき、マスク12で接合体7を覆う際に上面電極43のほぼ全面が開口部12aから露出されるように位置合わせを行っておく。マスク12の開口部12aから上面電極43が露出した状態で、水晶振動片40を振動させて当該振動の周波数を測定しながらマスク12の上方から上面電極43の全面にイオンビームを照射する。イオンビームが上面電極43の表面に衝突し上面電極43表面の構成原子が弾き飛ばされることで上面電極43の表面がエッチングされる。弾き飛ばされた上面電極43の構成原子は支持台11などに付着する。このエッチングによって上面電極43の厚さが少しずつ薄くなり、これに伴って水晶振動片40の振動の周波数が高くなっていく。イオンビームの照射量については、周波数を測定しながら最適な量となるように調節する。水晶振動片40の周波数が所望の値に達したら、イオンビームの照射を停止する。このようにして、水晶振動素子4の振動の周波数を微調整する。
水晶振動素子4の周波数調整を行った後、図8に示すように、接合体7とベース部材2とを接合する(接合体配置工程:その1)。具体的には、ベース部材2の上部接続電極21上に導電性を有する接合部材8を配置し、ベース部材2と接合体7(中間部材3の下面30a)とを対向させて中間部材3の上部電極32と水晶振動素子4の接続電極41とが平面視で重なる位置に配置されるように位置合わせを行う。位置合わせの後、水晶振動素子4を中間部材3に近接させ接続電極41と上部電極32との間で接合部材9を挟持させ、中間部材3と水晶振動素子4とを接合する。この接合体7においては、接合部材9によって水晶振動素子4の接続電極41と中間部材3の上部電極32とが電気的に接続された状態になる。上部接続電極21については、予めベース部材2の上面20aに形成しておく。このベース部材2の上面20aには接合膜10についても予め形成しておく。接合膜10は、ベース部材2の上面20aの周縁部に沿って、例えばスパッタリング法、蒸着法、CVD法、メッキ法などの手法によって形成しておく。接合体7とベース部材2とを接合した後、ベース部材2の上面20a側に蓋部材5を配置し、図9に示すように縁部分51と接合膜10とを当接させる(接合体配置工程:その2)。このように、接合体7が容器6内に収容された状態にする。
接合体7を容器6内に配置した後、容器6内を減圧すると共に接合膜10を介して蓋部材5の縁部分51とベース部材2の上面20aとを陽極接合によって接合し、ベース部材2と蓋部材5との間を密閉する(密閉工程)。容器6内の雰囲気を不活性ガスの雰囲気としても構わない。ベース部材2と蓋部材5との間は、陽極接合の他、直接接合や金属接合(金、スズなどの金属による接合)など他の接合であっても構わない。このようにして、図1〜図5に示す圧電振動子1が製造される。
このように、本実施形態によれば、水晶振動素子4と中間部材3とを接合した後、水晶振動素子4の周波数調整を行ってから接合体7を容器6の内部に配置して密閉するので、周波数調整によって飛散する上面電極43の電極粒子がベース部材2の上部接続電極21や接合膜10などに堆積するのを回避することができる。これにより、容器6内を確実に密閉することができると共に、振動特性の高い圧電振動子1を製造することが可能となる。
また、本実施形態によれば、水晶振動素子4に例えば周波数調整などの加工を行う際にベース部材2ごと加工を行うこと必要が無く接合体7ごとに加工することができるため、加工時のレイアウトの自由度を高めることができる。さらに、水晶振動素子4が中間部材3に接合されて安定した状態で容器の内部に配置されるので、水晶振動素子4を配置したときに当該水晶振動素子4の振動特性が変化するのを抑えることができる。
また、本発明によれば、接合体7をベース部材2上に配置する際、接合体7のうち中間部材3をベース部材2に接合することとしたので、水晶振動素子4の振動部分とベース部材2との間に中間部材3の厚さ寸法分の隙間を形成することができる。水晶振動素子4の振動部分の周囲にスペースを確保するための凹部をベース部材2の上面20aに形成しなくても済むため、容器の強度を確保することができ、凹部形成の製造コストを削減することができ、凹部を形成する分のスペースを削減することができる。これにより、薄型で強度の高い圧電振動子1を低コストで製造することができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、図10に示すように、ベース部材2の上面20aのうち水晶振動片40の振動部分に平面視で重なる領域に電子部品13を配置する構成であっても構わない。このような電子部品13として、例えば圧電振動子1を発振器などの機器に搭載した場合の当該機器のICなどが挙げられる。この構成によれば、圧電振動子1内のスペースを効率的に利用することができ、例えば圧電振動子1が搭載される機器を小型化することができる。このほか、中間部材3に電子部品を実装する構成としても構わない。このような構成であっても、機器の小型化を図ることができる。
また、図11に示すように、接合体7を形成する前であって中間部材3を形成する際に、中間部材3の基材30の一部に切り欠き部34を形成するようにしても構わない(切欠部形成工程)。切り欠き部34を形成することにより、水晶振動素子4と中間部材3とを接合したときに、両者の間で生じる振動特性若しくは水晶振動素子4とベース部材2との間で生じる振動特性を最小限に抑えることが可能となる。
また、図12に示すように、接合体7を形成する前であって中間部材3を形成する際に、基材30を貫通する貫通孔35を切り欠き部34の代わりに形成するようにしても構わない(貫通孔形成工程)。これにより、切り欠き部34を形成した場合と同様、水晶振動素子4と中間部材3とを接合したときに、両者の間で生じる振動特性若しくは水晶振動素子4とベース部材2との間で生じる振動特性を最小限に抑えることが可能となる。
また、上記実施形態においては、容器6について、ベース部材2が板状になっており蓋部材5が凹部を有する枡状になっている構成としたが、これに限られることは無い。例えばベース部材2が枡状、蓋部材5が板状になっている構成であっても構わないし、ベース部材2及び蓋部材5の両方が枡状になっている構成であっても構わない。
また、上記実施形態においては、水晶振動片40の下面40bに設けられる接続電極41と上面40aに設けられる上面電極43とを接続する配線が、水晶振動片40の下面40b、側面、上面40aに沿って形成される構成であったが、これに限られることは無く、例えば水晶振動片40を貫通するように配線を形成しても構わない。
また、上記実施形態においては、圧電振動片として水晶により形成された水晶振動片40を例に挙げて説明したが、これに限られることなく、当該圧電振動片として例えばタンタル酸リチウムやニオム酸リチウム等の圧電材料によって形成されたものを用いても構わない。
本発明の実施の形態に係る圧電振動子の構成を示す斜視図。 圧電振動子の構成を示す断面図。 ベース部材の構成を示す平面図。 中間部材の構成を示す斜視図。 水晶振動素子の構成を示す平面図。 圧電振動子の製造過程を示す工程図。 同、工程図。 同、工程図。 同、工程図。 圧電振動子の他の構成を示す断面図。 中間部材の他の構成を示す斜視図。 中間部材の他の構成を示す斜視図。
符号の説明
1…圧電振動子 2…ベース部材 3…中間部材 4…水晶振動素子(圧電振動素子) 5…蓋部材 6…容器 7…接合体 8、9…接合部材 10…接合膜 13…電子部品 34…切り欠き部 35…貫通孔

Claims (7)

  1. 内部が密閉された容器と、前記容器の内部に設けられた圧電振動素子とを有する圧電振動子の製造方法であって、
    前記圧電振動素子の一部を中間部材に接合して接合体を形成する接合体形成工程と、
    前記接合体形成工程の後、前記圧電振動素子の周波数調整を行う周波数調整工程と、
    前記周波数調整工程の後、前記接合体を前記容器の内部に配置する接合体配置工程と、
    前記接合体配置工程の後、前記容器の内部を密閉する密閉工程と
    を備えることを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  2. 前記接合体配置工程では、前記接合体のうち前記中間部材を前記容器に接合する
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子の製造方法。
  3. 前記容器は、ベース部材と、前記ベース部材上の空間を覆う蓋部材とを有し、
    前記接合体配置工程では、前記接合体のうち前記中間部材を前記ベース部材に接合し、
    前記密閉工程では、前記ベース部材と前記蓋部材とを陽極接合する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電振動子の製造方法。
  4. 前記ベース部材及び前記蓋部材は、ガラスを主成分としている
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧電振動子の製造方法。
  5. 前記容器の内部のうち前記圧電振動素子に平面視で重なる領域に電子部品を配置する電子部品配置工程を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の圧電振動子の製造方法。
  6. 前記接合体形成工程の前、前記中間部材の一部に切り欠き部を形成する切欠部形成工程を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の圧電振動子の製造方法。
  7. 前記接合体形成工程の前、前記中間部材の一部に当該中間部材を貫通する貫通孔を形成する貫通孔形成工程を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の圧電振動子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011049324A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Seiko Instruments Inc 陽極接合方法、及び圧電振動子の製造方法
JP2013168863A (ja) * 2012-02-16 2013-08-29 Murata Mfg Co Ltd 電子部品
JP7200705B2 (ja) 2019-01-31 2023-01-10 セイコーエプソン株式会社 振動デバイス、振動デバイスの製造方法、振動モジュール、電子機器および移動体

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