JP2009117191A - 燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に燃料遮断機構を備え、燃料の残量低下や弁のリーク等の異常状態の判断を、より迅速に1つの圧力検出機構で行うことができ、
システムの小型化、コストの低減化を図ることが可能となる燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法を提供する。
【解決手段】燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
圧力検出手段によって、遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後における、予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値を検出する圧力変化を検出するステップと、
圧力検出手段により検出された時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、圧力状態判断手段によって、燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、を有する構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法に関するものであり、さらに詳しくは、燃料電池システムの燃料の残量低下、弁のリーク、等の異常状態の判断を可能とする方法に関するものである。
燃料電池は、燃料を発電部のアノードに供給し、酸化剤(通常は空気)をカソードに供給することにより、各電極での触媒反応を利用して発電を行う発電装置である。
アノードとカソードとは電解質によって隔てられ、触媒反応によって生じたイオンが電解質を透過し、一方、電子が外部回路を通過することによって、電気が取り出される。
特に近年では、動作温度が低いことなどの理由から、電解質に高分子電解質膜を使用した固体高分子形燃料電池の開発が盛んに行われている。
燃料電池の燃料には、水素やメタンなどのガスの他、メタノールなどの液体燃料も用いられる。
また、燃料タンクには液体の燃料を貯蔵しておき、発電時に、水素などの発電に適した形態に改質して発電部に供給する場合もある。
燃料タンクに充填したガスを燃料として用いる場合には、燃料タンクに圧力センサを設けて圧力を監視することにより、残量を検知するのが一般的である。
例えば、特許文献1に記載のガス供給装置においては、燃料タンク(複数)を備え、燃料タンクと発電部との間に遮断弁、および、減圧弁を設け、これら弁の上流に圧力センサを設けることで、燃料残量を検知している。
さらに、このガス供給装置では、減圧弁下流に流量計を設けることで、残量検知の精度を高めている。
また、流量を計測する手段として、圧力センサを代わりに用いる場合についても開示しているが、いずれの場合においても、遮断弁上流の圧力センサで残圧を検知することが必須となっている。
これは、遮断弁の開閉に関わらず、燃料の残圧を検知することが可能であるという利点があるためである。
一方、特許文献2に記載の燃料電池おいては、圧力センサの上流、および、下流に遮断弁を設け、該圧力センサの値をもとに、燃料の残量を検知するとともに、起動時においては、上流、および、下流の弁のリーク検知を行っている。
このような構成では、1つの圧力センサで、燃料残量検知と弁のリーク検知という2つの役割を持たせることができるという利点がある。
同様に、燃料電池のシステムをチェックする手段として、燃料電池の発電部に圧力センサを設けるものも知られている。
例えば、特許文献3に記載の燃料電池発電システムにおいては、燃料電池の上流と下流に弁を設け、両弁が閉じた状態で、両弁間の圧力を検知することで、弁の故障(リーク)を検出する方法を開示している。
また、燃料電池の触媒の劣化防止のため、発電停止中にアノード流路内を不活性ガス(改質前の燃料や窒素、空気など)で置換しておく場合があるが、その際には、起動時、あるいは、停止時に燃料のパージを行うことが多い。
また、燃料の利用効率を高めたり、システムの小型のため、燃料を循環させて用いたり、デッドエンドで使用したりする場合があるが、高分子電解質膜は、わずかではあるが、水、水蒸気、燃料、空気などを拡散・透過することが知られている。
従って、発電中に発生する水や水蒸気、カソード側の空気がアノード側に透過し、これら不純物が蓄積することにより、発電性能が低下する場合がある。
そのため、アノード流路内に蓄積された不純物(窒素や水蒸気など)を排出するために、パージが行われる。
また、発電停止中にもわずかではあるがアノード流路の燃料が電解質膜を透過し、燃料が徐々に外部に放出され、発電停止中に燃料の供給を停止している場合には、アノード流路の圧力は低下する。
例えば、特許文献4及び5に記載の燃料電池においては、起動時あるいは、停止時にアノード流路内の圧力が低ければパージを禁止する方法が開示されている。これは、パージに必要な圧力が不足している際にパージ弁を開くと、外気が逆流して流入するのを防ぐためである。このような際にも、制御の判断には発電部の燃料流路内に設けられた圧力センサが使用される。
燃料電池は、自動車用や家庭用低地型発電機以外にも、小型の電気機器に搭載するエネルギー源として注目されている。
燃料電池が小型電気機器の駆動源として有用な理由に体積当たり、重量当たりの供給可能なエネルギー量が従来のリチウムイオン2次電池に比べて大きいことが挙げられる。
特に、大きな出力を得るための燃料電池には、水素を燃料に使用するのが最適である。
しかし、水素は常温で気体であり、小型の燃料タンクの中に高密度に水素を貯蔵するための技術が必要である。
水素を得る方法には、高圧タンクを用いる他に、水素吸蔵合金やケミカルハイドライドなどから水素を取り出したり、メタノールなどから改質によって水素を生成する方法がある。
水素吸蔵合金には、例えばLaNiがあり、ケミカルハイドライドには、例えば、ホウ素化水素ナトリウムがある。また、金属粉末に水を加えることで水素を発生させる方法もある。
これらの中で、水素吸蔵合金は、比重が大きいため、質量あたりのエネルギー容量は小さいが、体積あたりのエネルギー容量が大きいという特徴がある。
また、常温で大気圧程度の水素解離圧力を有するものもあり、このようなことから、水素吸蔵合金は小型化のために制御システムを最小限にとどめたい小型電気機器向けの燃料電池に適している。
一般に水素吸蔵合金は、温度によって、解離圧力が変化する。
水素吸蔵合金の水素吸蔵放出の特性は、吸蔵量がある一定の範囲内で圧力がほぼ一定となるプラトー域を有する。
そのため、圧力を計測することにより、燃料の残量を推定することは困難な場合が多い。
これに対して、燃料の残量が非常に少なくなった際には、水素吸蔵合金の放出圧力特性はプラトー域から外れて、下がり始めるため、燃料切れが近いことを検知するには十分である。
また、一般に水素吸蔵合金の水素解離反応は、吸熱反応である。そのため、燃料の放出に伴って燃料タンクの温度は低下する。
一方、水素吸蔵合金の平衡圧力は、温度が低下するに従って低下する。そのため、燃料タンクに水素が残っていても、外部環境温度の低下や、水素放出に伴い、燃料タンクの温度が低下することにより、燃料タンク内の水素圧力が低下する場合がある。
また、水素吸蔵合金は、表面に酸化被膜が形成されたり、不純物が吸着すると、水素充填、放出量が低下する場合がある。
従って、水素吸蔵合金を用いている場合には、特に、燃料タンクの圧力が低下している際に、パージ弁や遮断弁を開いて、空気などの不純ガスが燃料タンク内に混入するのを防ぐ必要がある。
また、圧力センサと燃料タンクとの間に減圧弁を設けた場合には、燃料タンクの圧力が減圧弁の設定圧力よりも高い場合には、減圧弁の2次圧は設定圧となるため、圧力センサの値で残量を推定するのは困難である。
しかしながら、残量が少なくなり、燃料タンクの圧力が減圧弁の設定圧力を下回った場合には、減圧弁の2次圧は、1次圧と等しくなる。
そのため、減圧弁下流に設置された圧力センサでも、燃料切れが近いことを検知することが可能である。
例えば、特許文献6に記載の燃料電池システムでは、小型電気機器用の燃料電池において、燃料タンクに水素吸蔵合金を使用し、減圧弁の下流に圧力センサを設けて、燃料切れを検知する方法が開示されている。
特開2007−51682号公報 特開平9−22711号公報 特許第3663669号公報 特開2004−179080号公報 特開2004−179034号公報 特開2003−229160号公報
ところで、上記したいずれの従来例のものにおいても、燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に燃料遮断機構を備えた燃料電池システムにおいて、
燃料の残量低下や弁のリーク等の異常状態の判断を、より迅速に1つの圧力検出機構で行うための構成としては、更に改善の余地があるものである。
例えば、上記した従来技術における特許文献1及び3のものでは、燃料の残量検出と弁の異常検知には、遮断弁の上下流にそれぞれ圧力センサを別に設置する必要があり、両機能を満たすには、2つの圧力センサが必要となる。
すなわち、特許文献1では、遮断弁の上流に設けられた圧力センサにより、燃料の残量を検出するようにされている。
このような遮断弁の上流にある圧力センサには、燃料タンクの圧力が常にかかっていることから、燃料電池システム内の弁がリークしていても、その異常を検知することができない。
一方、特許文献3では、遮断弁の下流に設けられた圧力センサにより、燃料電池システム内の弁の異常(リーク)を検出するようにされている。
このような遮断弁の下流にある圧力センサで燃料の残量を検知しようとした場合には、遮断弁が閉じられている際に、圧力センサが燃料タンクの残圧とは異なる値を示す場合が生じる。
特に、遮断弁を閉弁後、パージ弁を開弁したり、発電を行ったりすると、水素流路内の圧力が低下するため、燃料残圧よりも低い値を示す。
したがって、遮断弁の下流に設置された圧力センサでは、燃料残圧を正確に知ることができない場合が生じる。
このようなことから、燃料の残量検出と弁の異常検知の両機能を満たすには、遮断弁の上下流に、それぞれの圧力センサを個別に設置する必要が生じることとなる。
また、特許文献6に記載の燃料電池システムによれば、減圧弁の下流に設置された1個の圧力センサにより、燃料切れ検知を行うことが可能である。
しかしながら、特許文献6に記載のものには、燃料タンクと圧力センサの間には、遮断弁や燃料タンクを着脱可能とし、燃料電池の耐久性、利便性を高めるコネクタなどの遮断機構が備えられていない。
ここで、減圧弁とは、下流側の圧力を所定の圧力に保持するように開度を調整する弁で、主にパッシブに動作するものを指す。
すなわち、下流の圧力が設定値よりも低ければ開き、高ければ閉じる。
一方、遮断弁とは、上流、あるいは、下流の圧力や流量などに関わらず、任意(アクティブ)に開閉可能な弁を指している。
例えば、燃料電池に用いた場合、発電停止中には、アノード流路では燃料が消費されないので、減圧弁はアノード流路の圧力が設定圧になった状態で閉じている。
しかしながら、その際にパージ弁を開いて、アノード内の燃料を放出し、大気と置換する場合や、長期間の停止状態において、燃料が電解質膜などを透過することにより、アノード流路内の圧力が低下する。
すると、減圧弁はアノード流路の圧力を保つために開いてしまう。このような動作は、燃料電池の劣化防止や、燃料の有効利用という点で好ましくない場合があった。
また、小型電気機器用の燃料電池は、燃料タンクを着脱可能な構成とし、燃料がなくなった場合に、新しいタンクと交換することで、すぐに発電を再開できるようにし、利便性を高めることができる。
この場合、燃料タンクと燃料電池発電部との間には、着脱可能なコネクタが設けられる。コネクタには、切り離した際には閉じており、接続時に開くようなストップバルブ機構を内蔵したものもある。
以上のように、燃料電池システムにおいては、遮断弁やコネクタなどの遮断機構を燃料タンクと燃料電池発電部との間に遮断機構を設けることで、燃料電池の耐久性、利便性を高めることができる。
一方、以上のような遮断機構を用いた場合、燃料電池の停止中に燃料電池のアノード流路を大気に開放する場合は、アノード流路圧力は大気圧程度にまで下がる。
また、アノード流路を大気に開放しない場合においても、先に述べた燃料や空気の電解質膜の透過減少により、長時間経過すると、アノード流路圧力は大気圧程度になる。
特許文献2においては、圧力センサの上流および下流の両方に遮断弁が設置され、さらに、その下流に減圧弁が設置されている。
これによると、燃料を燃料電池まで供給する前におけるバルブのリーク検知、あるいは燃料の残量検知を行うため、遮断弁を圧力センサの上流および下流のそれぞれに設置することが必須の構成となっている。
すなわち、圧力センサの上流にだけ遮断弁が設置され、下流に設置されていない場合には、遮断弁が開かれ燃料電池へ燃料が供給される際には、圧力センサで検出される値は低下しており、素早く燃料の残量低下を検知することは困難になる。したがって、特許文献2のような構成では遮断弁を圧力センサの上流および下流のそれぞれに設置することが必須の構成となる。
また、パージ中には、アノード流路内の燃料は、流路外に放出される。
そのため、流路の構成や圧力センサの取り付け位置によっては、パージに伴い、圧力センサの値が下がってしまう場合がある。
特許文献4および5では、起動時あるいは、停止時にアノード流路内の圧力が低ければパージを禁止する方法が開示されているが、
パージ中の燃料放出に伴う圧力低下に際してパージを禁止する方法や、燃料の残量低下や弁のリーク等の異常状態の判断を、より迅速に1つの圧力検出機構で行うこと等については、何も開示されていない。
本発明は、上記課題に鑑み、燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に燃料遮断機構を備えた燃料電池システムにおいて、燃料の残量低下や弁のリーク等の異常状態の判断を、より迅速に1つの圧力検出機構で行うことができ、
システムの小型化、コストの低減化を図ることが可能となる燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法の提供を目的とする。
本発明は、以下のように構成した燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法を提供するものである。
本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後における、予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値を検出する圧力変化を検出するステップと、
前記圧力検出手段により検出された時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力変化を検出するステップでの前記時間あたりの圧力変化の値の検出が、
前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後、予め定められた時間の経過後に行われることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力変化を検出するステップでの前記時間あたりの圧力変化の値の検出が、
前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後、前記圧力検出手段の値が予め定められた圧力に達した後に行われることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力変化を検出するステップで、前記遮断機構を遮断状態から流通状態に移行させるに先立って、前記圧力検出手段により圧力を検出した際に、
該検出された圧力が、予め定められた圧力以上である場合には、前記圧力検出手段で検出された時間あたりの圧力変化の値が、前記予め定められた圧力変化の値以下であっても、
前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力変化を検出するステップで、前記遮断機構を遮断状態から流通状態に移行させるに先立って、前記燃料電池の電圧を検出した際に、
該検出された電圧が、予め定められた電圧以上である場合には、前記圧力検出手段で検出された時間あたりの圧力変化の値が、前記予め定められた圧力変化の値以下であっても、
前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行してから予め定められた時間が経過した後に、圧力を検出するステップと、
前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であるとき、前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態を判断するステップと、
を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
異常状態を判断するステップは、
前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であり、且つ、前記燃料電池の電圧あるいは出力の少なくとも一方が、予め定められた電圧あるいは出力以下であるとき、
前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップを含むことを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行してから予め定められた時間が経過するまでにおける予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値、及び前記予め定められた時間が経過した後の圧力、を検出するステップと、
前記圧力検出手段により検出された前記予め定められた時間が経過するまでにおける圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、
前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をし、
前記圧力検出手段により検出された前記予め定められた時間が経過した後の圧力が、予め定められた圧力以下であるとき、
前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、
を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料遮断機構は、遮断弁あるいは燃料タンクを着脱可能にするコネクタ、の少なくともいずれかであることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料タンクは、内部に水素吸蔵合金が充填されていることを特徴とする。また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間には、流量あるいは圧力を制御する制御弁を有し、
前記圧力検出手段の圧力が予め定められた圧力よりも高いとき、前記圧力状態判断手段によって、前記制御弁が故障であると判断をすることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記予め定められた圧力は、前記制御弁の通常状態での制御圧力よりも低い圧力であることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料電池システムは、温度測定手段を有し、
前記温度測定手段によって測定された温度データによって、
前記予め定められた圧力変化の値、あるいは前記予め定められた圧力を補正することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料電池システムは、前記燃料流路外に燃料センサを有し、
前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であるとき、前記燃料センサで検出された値が予め定められた値を超えていれば、前記圧力状態判断手段は燃料漏れであると判断し、
前記燃料センサで検出された値が予め定められた値を超えていなければ、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップを有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であるとき、前記遮断機構を開閉し、開閉に伴う時間あたりの圧力の変化の割合を比較し、
前記時間あたりの圧力の変化の割合が予め定られた値を超えていなければ、前記圧力状態判断手段は遮断機構の故障であると判断し、
前記時間あたりの圧力の変化の割合が予め定られた値を超えていれば、前記圧力状態判断手段は前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップを有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料電池システムは、前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁を有し、
前記燃料排出弁が開いている間は、前記圧力検出手段により検出された時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下、あるいは前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であっても、
前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料電池システムは、前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁及び排出口を有し、外気の圧力をP0、前記圧力検出手段から前記排出口までの流路抵抗をR2とする一方、
前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間に、流量あるいは圧力を制御する制御弁を有している場合には、該制御弁の制御後の圧力をP1、該制御弁出口から前記圧力検出手段までの流路抵抗をR1とし、
前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間に前記制御弁を有していない場合には、前記燃料タンクの圧力をP1、該燃料タンクから前記圧力検出手段までの流路抵抗をR1としたとき、
以下に示す式(1)を満たす際の圧力値が、前記燃料排出弁の閉状態における予め定められた圧力値よりも大きくなるような流路抵抗を有する燃料流路を備え、
前記遮断機構が流通状態にあり、かつ、前記燃料排出弁が開状態にある場合に、前記圧力検出手段の検出圧力が前記予め定められた値以下であれば、
前記圧力状態判断手段は、前記燃料排出弁を閉状態とするための指令を出すステップを有することを特徴とする。

P1−(P1−P0)×R1/(R1+R2)…(1)

また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料電池システムが、前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間に、流量あるいは圧力を制御する制御弁と、燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁とを有し、
前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力値以下であるとき、前記燃料排出弁を閉状態とする運転方法を用いる前記燃料電池システムであって、
前記燃料排出弁を開いてから閉じるまでの時間を、
前記圧力検出手段の値が、前記制御弁の制御圧力により燃料が供給されている状態で該燃料排出弁を開いたとき、前記予め定められた圧力値に低下するまでに要する時間よりも短く設定することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が流通状態にあり、且つ、前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行した後における、予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値を検出する圧力変化を検出するステップと、
前記圧力検出手段により検出された時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、
を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力変化を検出するステップでの前記時間あたりの圧力変化の値の検出が、
前記前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行した後、予め定められた時間の経過後に行われることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力変化を検出するステップでの前記時間あたりの圧力変化の値の検出が、
前記前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行した後、前記圧力検出手段の値が予め定められた圧力に達した後に行われることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力変化を検出するステップで、前記燃料排出弁を開状態から閉状態に移行させるに先立って、前記圧力検出手段により圧力を検出した際に、
該検出された圧力が、予め定められた圧力以上である場合には、前記圧力検出手段で検出された時間あたりの圧力変化の値が、前記予め定められた圧力変化の値以下であっても、
前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記圧力変化を検出するステップで、前記燃料排出弁を開状態から閉状態に移行させるに先立って、前記燃料電池の電圧を検出した際に、
該検出された電圧が、予め定められた電圧以上である場合には、前記圧力検出手段で検出された時間あたりの圧力変化の値が、前記予め定められた圧力変化の値以下であっても、
前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が流通状態にあり、且つ、前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行してから予め定められた時間が経過した後に、圧力を検出するステップと、
前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であるとき、前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態を判断するステップと、
を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
異常状態を判断するステップは、
前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であり、
且つ、前記燃料電池の電圧あるいは出力の少なくとも一方が、予め定められた電圧あるいは出力以下であるとき、
前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップを含むことを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
前記圧力検出手段によって、
前記遮断機構が流通状態にあり、且つ、前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行してから予め定められた時間が経過するまでの、予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値、及び前記予め定められた時間が経過した後の圧力、を検出するステップと、
前記圧力検出手段により検出された前記予め定められた時間が経過するまでにおける圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、
前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をし、
前記圧力検出手段により検出された前記予め定められた時間が経過した後の圧力が、予め定められた圧力以下であるとき、
前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、
を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間には、流量あるいは圧力を制御する制御弁を有し、
前記予め定められた圧力は、前記制御弁の通常状態での制御圧力よりも低い圧力であることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料電池システムは、温度測定手段を有し、
前記温度測定手段によって測定された温度データによって、
前記予め定められた圧力変化の値、あるいは前記予め定められた圧力を補正することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
前記燃料タンクは、内部に水素吸蔵合金が充填されていることを特徴とする。また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を備え、
前記燃料排出弁を開状態にするステップと、前記燃料遮断機構を遮断状態から流通状態へと移行するステップと、該燃料排出弁を閉状態にするステップとによって、燃料の供給を開始する燃料電池システムであって、
前記圧力検出手段によって検出された、遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後における予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、
前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をすることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法は、
燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を備え、
前記燃料排出弁を開状態にするステップと、前記燃料遮断機構を遮断状態から流通状態へと移行するステップと、該燃料排出弁を閉状態にするステップとによって、燃料の供給を開始する燃料電池システムであって、
前記燃料排出弁が閉状態にした後、予め定められた時間が経過するまでの間における、時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、
前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をすることを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に燃料遮断機構を備えた燃料電池システムにおいて、燃料の残量低下や弁のリーク等の異常状態の判断を、より迅速に1つの圧力検出機構で行うことができ、
システムの小型化、コストの低減化を図ることが可能となる燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1の燃料電池システムとして、燃料流路に遮断機構として遮断弁が設けられた第1の構成例を説明する。
本実施形態においては、本発明における燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に設けられた燃料遮断機構と前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、を有する燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法が適用される。
図1に、本実施形態における燃料流路に遮断機構として遮断弁が設けられた燃料電池システムの第1の構成例の概要を説明する図を示す。
図1において、1は燃料タンク、2は燃料電池、3は燃料遮断機構の一つを構成する遮断弁、4は圧力センサ(圧力検出手段)、5は燃料流路、6は燃料補充弁、7はコントローラ(圧力状態判断手段)である。
本実施形態の第1の構成例において、燃料タンク1には、燃料補充弁6が備えられ、該燃料補充弁6から、燃料として水素が充填される。
燃料タンク1に充填された燃料は、燃料流路5を通って、燃料電池2に供給される。
また、この第1の構成例では、燃料流路5には遮断機構として遮断弁3が設けられ、燃料流路5の開閉を行う。
さらに、遮断弁3の下流には、圧力検出手段として、圧力センサ4が設けられている。
また、この第1の構成例において、圧力センサ4と燃料電池2との関係は、どちらが下流にあっても良いし、並列で設置されていても良い。
なお、燃料流路5はデッドエンドの構成になっているが、燃料流路5の燃料タンク1側を上流、その反対側を下流と定義する。
図1において、燃料電池2の内部構成は省略しているが、燃料電池2に供給された燃料は、燃料電池のアノード電極にまで導かれる。
一方、カソード電極には、大気が供給される。大気の供給は自然拡散によっても良いし、ファンなどを用いても良い。
発電によって生じた電力は電極を介して取り出される。圧力センサ4の信号は圧力状態判断手段を有するコントローラ7に伝えられる。コントローラ7では、圧力センサ4の値や、その他燃料電池の発電状態を監視しており、状況に応じて、遮断弁3やファンなどのアクチュエータ類の制御を行う。
つぎに、本実施形態の燃料電池システムとして、燃料流路に遮断機構としてコネクタが設けられた第2の構成例について説明する。
図2に、本実施形態における第2の構成例の概要を説明する図を示す。
図2において、8はコネクタであり、これにより燃料タンクが着脱可能に構成されている。
この第2の構成例では、このコネクタ8が上記第1の構成例での遮断弁3に代えて設けられた点が異なるだけで、その他の構成は図1の構成例と同様である。
図2に示される第2の構成例では、燃料タンク1の着脱により、コネクタ8が遮断機構として働く。
なお、コネクタ8の接続状態はコントローラ7で検知されるように構成されている。
燃料タンク1内の燃料が無くなった際には、コネクタ8によって、燃料タンクを切り離し、新しい燃料タンクと交換する。
この際、燃料タンク切り離し時に空気の流入を防ぐため、少なくとも燃料タンク1側のコネクタには、ストップバルブ(逆止機構)を備えていることが好ましい。
また、コネクタ8だけでなく、別途、図1に示される遮断弁3を併せて備えても良い。
また、図2の燃料タンクには燃料補充弁を備えていないが、図1の場合と同様に燃料補充弁を設けても良い。
つぎに、本実施形態の燃料電池システムとして、燃料流路に遮断機構としてコネクタ及び遮断弁が設けられ、更に温度センサ9を備えた第3の構成例について説明する。
図3に、本実施形態における第3の構成例の概要を説明する図を示す。
図3において、9は温度センサであり、これにより燃料タンク1の温度を検出可能に構成されている。
この第3の構成例では、燃料流路に遮断機構としてコネクタ及び遮断弁が設けられ、更に温度センサ9が異なるだけで、その他の構成は図1及び図2の構成例と同様である。
燃料タンク1の圧力は、温度によって変化する。特に、燃料タンクに水素吸蔵合金を使用している場合には、温度による圧力変動が、気体の水素を気体の状態で充填している場合よりも大きい。
さらには、水素吸蔵合金の水素放出反応は吸熱反応であるため、水素の消費に伴い燃料タンク1の温度が低下し、燃料タンク内の水素圧力が下がってしまう場合もある。
そこで、この第3の構成例のように温度センサ9を備えた構成を採り、この温度センサ9によって燃料タンク1の温度を検出することで、燃料タンクの圧力が異常になった場合に、温度変化に起因するものなのかどうかを判断することができる。
さらに、弁の開閉状態や燃料電池の出力状態(主に電流)を併せて検出することで、温度低下が発電に伴う水素消費によるものなのかを判断することができる。温度センサ9の取り付け位置は、燃料タンク1の近傍が好ましいが、外気の温度や燃料電池2の温度を測定して補正・代用するようにしても良い。
つぎに、本実施形態の燃料電池システムとして、燃料流路に遮断機構としてコネクタ及び遮断弁が設けられ、更に制御弁を備えた第4の構成例について説明する。
図4に、本実施形態における第4の構成例の概要を説明する図を示す。
図4において、10は制御弁であり、この制御弁は圧力制御弁、あるいは流量制御弁として構成することができる。
例えば、圧力制御弁を構成する場合には、パッシブで2次圧を一定に保つ減圧弁(圧力レギュレータ)を用いることができる。
制御弁10と遮断機構(コネクタ8や遮断弁3)、圧力センサ4の位置関係は、特に制限がない。
しかし、例えば、圧力センサ4で制御弁のリーク検知を行う場合には、図4に示されるように、燃料タンク側から、遮断機構、制御弁10、圧力センサ4の順による位置関係となっていることが好ましい。
ここで、圧力センサ4の検出値に基づく燃料電池の制御について説明する。
まず、圧力センサ4によって、遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後における、予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値の検出につき、
例えば、燃料の供給開始から十分時間が経過し、定常圧力状態となっている場合の制御について説明する。
このような状況では、制御弁10を圧力センサ4の上流に設置していない場合には、圧力センサ4は、燃料タンク1の圧力でほぼ一定となっており、また、制御弁10を設置している場合には、制御圧力でほぼ一定となっている。
ここで、圧力が圧力センサ4の値が所定の値Pを下回った場合は、コントローラ7は低圧異常と判断する。この圧力異常の判断に基づき、ユーザーに状況を通知したり、発電を停止する。
一方、低圧異常の原因には、燃料の残量低下や、遮断弁3が開指令が出ているにも関わらず開いていない故障、コネクタ8の接続不良、燃料タンク1の温度低下、制御弁10のリークなどが考えられる。
従って、より正確な判断を行う場合にはいくつかの検出方法を組み合わせればよい。
例えば、図3のように温度センサを備えている場合には、この温度センサによって温度測定行い、その温度データを用いて、温度低下による異常かどうかを判別することが可能である。
また、遮断弁3の故障であるかどうかは、遮断弁3を開閉し、開状態と閉状態とで、圧力変化があるかどうかで判別することができる。
これらの判別方法により、温度低下でもなく、弁の異常でもないと判断された場合には、燃料の残量が低下していると判断する。
図5は、低圧異常時の異常判別方法の一例を説明するためフローチャートに表したものである。
まず、圧力センサ4の値Pが、予め定められた値以下、すなわち所定値Pを下回った際に、例えば燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下と判断し、低圧異常とする。
次に、温度センサ9の温度TがTを下回っている場合には、温度低下であると判断する。
燃料タンク内の燃料の圧力は、温度Tによって変化する値である。そこで、このときに所定の値Tをもとに判断するのではなく、温度TによってPを補正し、Pが補正後のP以上であれば、温度低下と判断するとよい。
これにより、圧力低下が単に温度低下によるものなのか、温度低下と共に残量低下も合わせて起こっているかの判別を行うことができる。
次に、温度低下ではないと判断された場合に遮断弁に開閉指令を出し、開指令状態での圧力の時間変化の様子と閉指令状態での圧力の時間変化の様子を比較する。
発電中は、発電に伴い燃料が消費されているため、燃料不足の場合でも、遮断弁3が開かない故障が起こっていても、圧力は時間とともに低下する。
しかし、遮断弁3が開かない故障の場合は、開指令でも閉指令でも時間変化は変わらない。制御弁10を遮断弁3と圧力センサ4との間に有する場合には制御弁10、あるいは、遮断弁3が開かない故障であると判断できる。
一方、閉指令状態で急激に圧力が減少すれば、燃料の残量低下であると判断する。
また、燃料の供給量が少なくなると、燃料電池の出力、起電力も低下する。
そこで、低圧異常時の燃料の残量低下の判断において、燃料電池の出力、あるいは、起電力を併せて計測することで、圧力センサのオフセット誤差などがある場合においても、より判断の精度を高めることができる。
例えば、前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であり、且つ、前記燃料電池の電圧あるいは出力の少なくとも一方が、予め定められた電圧あるいは出力以下であるとき、異常状態の判断をするように構成することができる。
一方、図6に示すように、圧力センサ4の値が所定の値Pを上回った場合は、コントローラ7は高圧異常と判断する。高圧異常は、制御弁10が圧力センサの上流に設置されている場合には、制御弁10がリークしていると考えられる(図6(a))。
その際、上記は所定の値Pは、前記制御弁の通常状態での制御圧力よりも低い圧力に設定しておくことが望ましい。
一方、制御弁10を具備していないか、圧力センサ4の下流に設置されている場合には、遮断弁3が開状態なら、燃料タンク1の温度上昇に伴う圧力上昇と判断し、遮断弁3が閉状態なら、遮断弁3のリークであると判断する(図6(b))。
以上では、燃料の供給開始から十分時間が経過し、定常圧力状態となっている場合における低圧異常、高圧異常の判断方法について述べたが、次に、燃料電池の起動時(遮断機構の開動作時)の異常判断について述べる。
この起動時の異常判断は、前述した燃料の供給開始から十分時間が経過し、定常圧力状態に移行するに先立って行われるものである。
なお、遮断弁3が閉じられている場合や、コネクタ8が切り離されている状態では、圧力センサの値は、燃料タンク1の圧力を反映していない。また、コネクタを切り離したり、発電終了時のルーチンによっては、燃料流路内の圧力が大気圧に近くなる場合もあるが、これは燃料タンク1の残量とは無関係である。従って、遮断弁3が閉じられたり、コネクタ8が切り離されている場合には、圧力センサ4の値が所定の値Pを下回っても、低圧異常と判断しないことが好ましい。特に、燃料電池が発電を停止している際には、圧力センサをOFFにしておくことで、低消費電力化を測ることができる。
さて、遮断弁3を開いたり、燃料タンク1をコネクタ8を介して接続してから、燃料が燃料流路5を通り、圧力センサ4の値が上昇する過程で燃料タンク1の残量低下を検知する方法について説明する。
一般にオリフィス形状を有する絞りが流路中に存在する時には、オリフィスを流れる流体の流量とオリフィスにおける圧力差には以下のような関係がある。
Figure 2009117191
但し、
:流量係数(通常は0.7)
ρ :流体密度
:オリフィス上流の圧力
:オリフィス下流の圧力
A :流路の断面積
また、圧力センサよりも下流の容積をVとすると、V、Q、Pには以下の関係がある。
Figure 2009117191
但し、Pは、1atm=101325Paである。
式(1−1)、式(1−2)を連立して解くと、Pの時間変化は以下のようになる。
Figure 2009117191
ここで、P20はt=0でのPの値である。
式(1−3)より、
Figure 2009117191
の時に、Pは定常値になる。
また、Pの時間変化は式(1−3)を微分することにより得られ、次式が得られる。
Figure 2009117191
例えば、燃料が水素(ρ=0.0899kg/m)で、遮断機構、あるいは、遮断機構と圧力センサ4との間に制御弁を有する場合には制御弁から圧力センサ4までの燃料流路の流路抵抗が、
直径0.04mmオリフィス絞りと同等で、下流部の容積Vが1cmである場合について考える。
供給前の圧力センサ4の圧力値をP20として100kPa、燃料タンク1からの供給圧力(制御弁を有する場合は制御後の圧力)をPとして150kPa(通常時)、
あるいは、120kPa(燃料残量低下時)である場合のt=0で燃料供給を開始した際の圧力センサ4の値(P)の時間変化は、それぞれ、図7(a)に示すようになる。
燃料の供給とともに燃料流路5内の圧力は徐々に上昇し、燃料の供給圧力が150kPaの場合は1秒、120kPaの場合は0.7秒程度で、圧力センサ4での圧力は供給圧力と等しくなる。
例えば、燃料タンク1の圧力が130kPaを下回った場合に、燃料の残量低下であると判断するとすると、燃料供給開始から0.4秒程度の間は、燃料が十分にある場合(150kPa)であっても、圧力センサ4の値は130kPaを下回っている。従って、その間は、圧力センサ4の値によって、燃料の残量低下を正しく判断することができない。すなわち、先に図5のフローチャートに基づいて述べた圧力センサの低圧異常の判断方法は、この場合、少なくとも供給開始から0.4秒以上経過してから有効となる。
一方、t=0.1秒からt=0.2秒までの間の圧力変化は、燃料の供給圧力が150kPaの時には8kPa、120kPaの時には4.6kPaである。例えば、この時間範囲で残量低下であると判断する圧力変化量をk=6kPaとすることで、圧力の時間変化によって、残量低下を判断することが可能である。この場合も図5の場合と同様に外部の温度を測定して、圧力変化の温度による影響を考慮してもよい。
この方式では、tが0.6秒程度を経過するまでは残量低下の判断が可能である。
すなわち、図8に示すように、燃料供給を開始して所定の時間tが経過するまでは圧力の時間変化により残量低下を判断し、所定の時間tを経過したら、圧力値により残量低下を判断することが好ましい。
とtは別々の値とすることもできるが、同じ値としても良い。
例えば、図7(a)の場合は、t=t=0.4秒に設定することができる。
一方、流路の抵抗の形状としてチョーク絞りが流路中に存在する場合には、次式が得られる。
Figure 2009117191
但し、
μ :粘性係数
:チョーク上流の圧力
:チョーク下流の圧力
D :穴の直径
L :穴の長さ
また、圧力センサよりも下流の容積をVとすると、V、Q、Pには、次式のような関係がある。
Figure 2009117191
但し、Pは、1atm=101325Paである。
式(2−1)、式(2−2)を連立して解くと、Pの時間変化は、次式のようになる。
Figure 2009117191
但し、P20はt=0でのPの値である。
また、Pの時間変化は式(2−3)を微分することにより得られ、次式のようになる。
Figure 2009117191
例えば、燃料が水素(μ=8.8×10−6Pa/s)で、遮断機構、あるいは、遮断機構と圧力センサ4との間に制御弁を有する場合には制御弁から圧力センサ4までの燃料流路の流路抵抗が、
直径0.06mm、長さ10mmのチョーク絞りと同等で、下流部の容積Vが1cmである場合について考える。
供給前の圧力センサ4の圧力値をP20として100kPa、燃料タンク1からの供給圧力をP1として、
150kPa(通常時)、あるいは、120kPa(燃料残量低下時)である場合の圧力センサ4の値Pの時間変化は、それぞれ、図7(b)に示すようになる。
燃料の供給とともに燃料流路5内の圧力は徐々に上昇し、供給開始から10秒程度で、圧力センサ4の圧力は供給圧力と等しくなる。
例えば、燃料タンク1の圧力が130kPaを下回った場合に、燃料の残量低下であると判断するとすると、燃料供給開始から2秒程度の間は、燃料が十分にある場合(150kPa)であっても、圧力センサ4の値は130kPaを下回ってしまう。従って、その間は、供給圧力の値によって、燃料の残量低下を正しく判断することができない。すなわち、先に図5のフローチャートに基づいて述べた圧力センサの低圧異常の判断方法は、この場合、少なくとも供給開始から2秒以上経過してから有効となる。
一方、t=1秒からt=2秒まで間での圧力の時間変化は、燃料の供給圧力が150kPaの時には10.5kPa、120kPaの時には4.2kPaである。例えば、この時間範囲内での残量低下であると判断する圧力変化量をk=6kPaとすることで、圧力の時間変化によって、残量低下を判断することが可能である。この場合も図5の場合と同様に外部の温度を測定して、圧力変化の温度による影響を考慮してもよい。
この方式では、tが6秒程度を経過するまでは残量低下の判断が可能である。すなわち、図8に示すように、燃料供給を開始して所定の時間tが経過するまでは圧力の時間変化により残量低下を判断し、所定の時間tを経過したら、圧力値により残量低下を判断することが好ましい。tとtは別々の値とすることもできるが、同じ値としても良い。例えば、図7(a)の場合は、t=t=3秒に設定することができる。
実際の燃料電池においては、燃料流路は単純な形状ではなく、オリフィスとチョークを組み合わせた構造となっているため、両方の影響を受けた流路抵抗を持つが、圧力変化の傾向は図7と同様になる。
燃料電池の停止時にアノード流路を大気に開放したり、流路内部の水素を発電によって消費したりしないような運転方法では、運転停止からしばらくの間は、燃料流路5内の圧力は高い状態となる。
このような状態で燃料の供給を開始した場合は、供給時の圧力の時間変化の割合が小さくなってしまう。
これは、図7において、グラフが時間軸方向に平行移動し、t=0において大気圧よりも高い圧力となっている状態に等しい。
そこで、より正確に燃料の残量低下を判断するためには、圧力の時間変化だけでなく、圧力センサ4の値そのものも考慮するのが好ましい。
例えば、圧力変化を計測するタイミングを遮断機構を遮断状態から流通状態にしてからの経過時間をもとにするのではなく、圧力センサの値が所定の圧力になった際の圧力変化を計測することにより、圧力センサ4の値を考慮することができる。
具体例としては、図7(a)の場合には、圧力値が110kPaになってから0.1秒間の圧力変化を元に判断を行うようにすれば、燃料供給開始時の圧力に関わらず、残量に応じた圧力変化を得ることができる。
この方法では、通常時と残量低下時との圧力の時間変化の差が大きくなるため、より精度の高い残量低下検知を行うことが可能である。
さらには、圧力センサ4の値が始めから、予め定められた圧力以上であり所定値を超えていれば、時間変化による残量低下の判断は行わないようにしても良い。すなわち、燃料供給開始時の圧力センサ4の圧力が110kPaを超えていれば、圧力の時間変化による検出は行わず、所定の時間tを経過したら、圧力値により残量低下を判断すればよい。
これは、オリフィスの場合だけでなく、図7(b)に示すようなチョーク型の流路を有する場合にも有効である。
すなわち、圧力値が110kPaになってから1秒間の圧力変化を元に判断を行うようにすれば、燃料供給開始時の圧力に関わらず、残量に応じた圧力変化を得ることができ、さらに、110kPaを超えていれば、圧力の時間変化による検出は行わず、所定の時間tを経過したら、圧力値により残量低下を判断する。
また、圧力の時間変化によって残量低下の検知を行うかどうかの判断を、燃料供給開始時の圧力センサ4の圧力値を用いる代わりに、燃料電池の出力電圧を検出することによっても良い。
すなわち、検出された電圧が予め定められた電圧以上で十分に高ければ(開回路電圧付近)、燃料流路内に水素が十分に存在していると判断することができる。また、オリフィス、チョーク、いずれの場合においても、t、tは流路の抵抗が大きくなるに従って大きな値となる傾向がある。すなわち、燃料供給部から圧力センサ4までの流路抵抗が大きくなるように設計することによって、供給開始時の圧力の時間変化による燃料の残量低下判断が効果的となる。
さらに、燃料タンク1として水素吸蔵合金を充填したタンクを用いる場合について述べる。
水素吸蔵量が十分にある間は、水素吸蔵合金からの水素解離反応によって水素が放出されるため、水素放出反応に伴う温度低下により水素解離圧力は若干低下するものの、燃料タンク内の空間が小さくても、燃料の供給圧力はあまり変わらない。
さらに、圧力制御弁を燃料タンク1と圧力センサ4との間に設けた場合には、燃料の供給圧力は圧力制御弁の設定値となり、一定である。
一方、吸蔵量が減少し、タンク内の圧力が低下している際には、タンク内の余空間に存在する水素が先に放出される。
このため、余空間が小さいと放出に伴い、水素の放出圧力は大きく低下する。これは、圧力制御弁を燃料タンク1と圧力センサ4との間に設けた場合でも、供給圧力が圧力制御弁の設定圧力を下回ってしまうと、燃料の供給圧力は一定に保てない。
従って、図7においては、水素の供給圧力は一定であるとしているが、残量低下時には燃料の放出に伴って、供給圧力が低下する。
すなわち、図7における、残量が十分にある場合と不足している際のグラフの傾きの差はさらに大きなものとなり、さらに検出しやすくなる。
なお、高圧異常に関しては、燃料供給開始時の過渡状態にあっても、定常時と同様の判断をすることが可能である。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2を説明する。
図9に、本実施形態の第1の構成例を示す。
図9において、11はパージ弁(燃料排出弁)、12は排出口である。
なお、本実施形態においても、実施形態1で示したように、コネクタや制御弁、温度センサを備えていても良い。
パージ弁(燃料排出弁)11は、燃料電池2の流路出口に配置され、通常発電中は閉じている。発電中に窒素や水蒸気などの不純物が燃料流路に蓄積された際に、排出口12から不純物を追い出すためにパージ動作、すなわち弁の開閉を行う。
但し、図10(a)に示したようにパージ動作を行う際に、圧力センサの値が、所定の圧力Pを下回った場合には、パージ動作を禁止する。
これは、燃料流路の圧力が低い場合にパージを行うと、外部から大気が流入してしまう恐れがあるためである。さらには、遮断弁3が開いている場合には、流入した空気が燃料タンク1にまで入り込み、水素吸蔵合金を劣化させてしまう恐れがある。
また、発電を停止する際に、燃料流路内の燃料を空気に置換するために、パージ弁11を開く場合もある。
このような場合には、まず遮断弁3を閉じた後、パージ弁11を開く。
この場合には、燃料流路内の圧力がPを下回っていても、遮断弁3を閉じてさえいれば、パージ弁1を開いて構わない(図10(b))。
燃料電池2と圧力センサ4の位置関係は、どちらが上流にあっても構わない。
しかし、圧力センサ4から排出口12までの流路抵抗が低い場合には、パージ弁11を開いた際に、圧力センサ4の値が大気圧近くにまで低下してしまう。
そこで、圧力センサ4よりも下流の流路抵抗を上げるため、本実施形態の第2の構成例として、図11に示すように燃料電池2を圧力センサ4の下流に配置してもよい。
図12は、本実施形態の第3の構成例として、高圧力損失部として、絞り13を配置したものである。
絞り13により、パージ動作時に圧力センサ4の値が減少するのを緩和することができる。
ここで、流路抵抗と圧力センサ4との値の関係を説明する。
まず、図17(a)に示すように制御弁を有さない場合について説明する。
燃料タンク1の圧力をP、外気の圧力をP、圧力センサ4での圧力をP、燃料タンク1から圧力センサ4までの流路抵抗をR、圧力センサ4から排出口12までの流路抵抗をRとする。
燃料電池2での燃料消費による圧力低下を無視すると、パージ弁11が閉じている場合には、P=Pである。
一方、流路の圧力損失が流路抵抗に比例するとすると、パージ中には、時間とともに圧力は低下していき、やがて
P=P−(P・P)×R/(R+R) ・・・式(3)
となる。
また、図17(b)に示すように、制御弁10を有する場合には、制御弁10下流の圧力をP、制御弁10の出口から圧力センサ4までの流路抵抗をRとすると、Pは同じ式で書き表すことができる。
燃料の残量が低下して、燃料タンク1の圧力が、制御圧力を下回った場合、Pは燃料タンク1の圧力と等しくなる。
したがって、Rにくらべて、Rを大きくすることで、パージ中のPの低下を低減することができる。
また、パージ中にPは時間と共に徐々に低下していくため、パージ時間を短くすることでも、Pの低下を低減することができる。
パージ時におけるフローチャートは図13に示すようになる。
すなわちパージ中であっても、圧力センサ4の圧力が所定の圧力PP2を下回った場合には、パージ弁を閉じる。
更には、実施形態1の場合と同様に圧力がPを下回った場合には、低圧異常とする。
低圧異常の際の処理ルーチンは実施形態1の場合と同様である。
但し、パージ弁11を具備する場合には、低圧異常の原因として、パージ弁11にリークが生じている可能性がある。
これを判別する必要がある場合には、本実施形態の第4の構成例として、図14に示すように燃料電池の外部、例えば燃料流路外に燃料センサとして水素センサ14を設ければよい。
水素センサ14による燃料漏による値等を併せて検出することで、パージ弁11のリークが生じているかどうかを判別することができる。
この場合に低圧異常を検知した場合のフローは図15に示すようになる。
一方、圧力センサ4よりも下流の流路抵抗が低い場合(PがPP2を下回る可能性がある場合)には、パージ中は圧力センサ4の値が低くなっても低圧異常と判断しないほうがよい。
すなわち、図16に示すように、パージ指令が出た際には、低圧異常検知をOFFにし、パージ指令発令後、あるいは、パージ弁が開いてから閉じた後、所定の時間が経過した後に低圧異常検知をONにする。
この方式は、パージ中に燃料の残量が低下した場合の検知ができないという欠点があるが、パージ流量が多く、圧力センサ4部での圧力低下が避けられない場合に有効である。
パージ弁閉止後速やかに残量低下の検知を行うため、実施形態1の場合と同様に、パージ弁11を閉止した後の圧力回復過程において、圧力の時間変化によって、残量低下の検知を行うことができる。
この圧力回復時における時間と圧力との関係は、燃料電池が発電を行っていなければ、実施形態1で示した式(1−3)、あるいは、式(2−3)に従い、図7のグラフと同様になる。
すなわち、パージ中に低下した圧力が閉止時の初期圧力となり、そこからグラフに従って圧力が上昇する。
したがって、圧力時間変化によって残量の検知を行う方法は、パージ中の圧力がより低下する場合に行い易い。
さらには、圧力センサ4の値が所定の値を超えていれば、時間変化による残量低下の判断は行わないようにしても良い。
逆に、パージ弁閉止時の圧力センサ4の圧力が所定の値(例えば110kPa)を超えていれば、圧力の時間変化による検出は行わず、所定の時間tを経過したら、圧力値により残量低下を判断するのが好ましい。
また、圧力の時間変化によって残量低下の検知を行うかどうかの判断を、パージ弁閉止時の圧力センサ4の圧力を用いる代わりに、燃料電池の出力電圧を検出することによっても良い。
すなわち,燃料電池の出力(あるいは電圧)が想定される値よりも十分に高ければ、燃料流路内に水素が十分に存在していると判断することができる。
また、燃料電池が発電を行っている間にパージを行う際には発電により燃料が消費されるので、図7のグラフから若干のずれが生じる。
また、消費される燃料の量は発電量に比例するので、ずれの度合いは発電量に依存する。従って、発電中にパージを行った際のパージ中の流路の圧力低下は、発電量によって変化し一定ではない。
また、パージ中に圧力がどこまで低下するかはパージ時間にも依存する。そこで、圧力の時間変化によって、燃料の残量低下を判断する際には、圧力センサ4の値そのものも考慮するのが好ましい。例えば、圧力変化を計測するタイミングをパージ弁を閉止してからの経過時間をもとにするのではなく、圧力センサの値が所定の圧力になった際の圧力変化を計測することにより、圧力センサ4の値を考慮することができる。例えば、圧力値が110kPaになってから1秒間の圧力変化を元に判断を行うようにすれば、パージ中に低下した圧力に関わらず、残量に応じた圧力変化を得ることができる。また、この際には、通常時と残量低下時との圧力の時間変化の差がつきやすいので、より精度の高い残量低下検知を行うことが可能である。
なお、実施形態1に示した高圧異常に関しては、パージ時の過渡状態にあっても、定常時と同様に判断することが可能である。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3を説明する。
本実施形態における燃料電池システムの構成は実施形態2の場合と同様である。本実施形態では、燃料電池起動時に燃料流路内を燃料に置換するために、パージ弁(燃料排出弁)11を開く。
特に、流路に過剰な圧力がかかるのを防ぐため、起動開始後、まず、パージ弁11を開き、次に燃料の供給を開始する。
その後、十分に内部の空気が追い出された後、パージ弁11を閉じ、発電を開始する。この際の圧力センサ4の圧力値の変化は、およそ図18に示すようになる。
すなわち、燃料が十分にある場合は、パージ弁11を開いている間(t<t)は、圧力はパージ中の定常圧力へと近づき、さらにパージバルブを閉じた後(t>t)には、燃料の供給圧力へ近づく2段階の圧力変動となる。
ここで、パージ中の定常圧力は、実施形態2の式(3)で決定される圧力となる。
また、パージ弁11を閉じたあとの圧力の上昇の仕方は、実施形態1における式(1−3)、あるいは、式(2−3)に従う。
一方、パージ弁を開いた状態での圧力上昇の仕方は、排出口12から排出される燃料の影響で、式(1−3)あるいは式(2−3)で決定されるもの(図18における点線で示したグラフ)よりは緩やかなものとなる。
ここで、本実施形態の起動過程における、燃料の残量低下の判断方法について説明する。
まず、図19(a)に示す第1の方法では、燃料の供給開始後、パージ弁が開いている間に圧力センサ4の値の時間変化に基づいて残量低下の判断を行う。
さらにパージ弁11を閉じて、圧力が定常状態になった際には、圧力センサ4の値をもとに残量低下の判断を行う。
一方、図19(b)に示す第2の方法では、燃料の供給を開始し、パージ弁が閉じた後に、圧力上昇の過渡状態では圧力センサ4の値の時間変化に基づいて残量低下の判断を行う。
また、圧力が定常状態になった際には、圧力センサ4の値をもとに残量低下の判断を行う。
すなわち、図19(a)の方法と図19(b)の方法では、過渡状態における圧力の時間変化による残量低下の検知をパージ弁11を閉じる前に行うか閉じた後に行うかが異なっている。
どちらの方法が好ましいのかは、式(3)で決定されるパージ中の定常圧力の大きさ、および、燃料供給を開始してからパージ弁11を閉じるまでの時間によって異なる。
すなわち、パージ中の定常圧力が燃料の供給圧力に近ければ図19(a)の方法が、遠ければ(低ければ)図19(b)の方法を用いるのが好ましい。
但し、パージ中の定常圧力が燃料の供給圧力に近い場合でも、パージ時間(t)が短くパージ弁を閉じるまでにパージ中の定常圧力に近づかないような場合には、図19(b)に示すようにパージ弁閉止後の圧力の時間変化を用いるのが好ましい。
具体的には、図17における流路抵抗の構成において、RがR以下の場合は図19(a)の方法を、RがR以上の場合は図19(b)の方法を用いるのが良い。
但し、RがR以下の場合であっても、通常供給圧力時のtでの圧力センサ4の値が定常状態での供給圧力の1/2に満たないような場合においては、図19(b)の方法を用いるのが良い。
また、実施形態1で述べたように、燃料電池の停止時にアノード流路を大気に開放したり、流路内部の水素を発電によって消費したりしないような運転方法では、しばらくの間、燃料流路5内の圧力は高い状態になっている。
すなわち、本実施形態の起動方法を用いた場合、パージ弁11を開くことにより燃料流路内の圧力を一度大気圧近くにすることができ、圧力の時間変化による燃料の残量低下判断をより精度よく行うことができる。
以上の本発明における各実施形態の説明から明らかなように、本発明は燃料電池の圧力異常判断機構に関するものであり、さらに詳しくは、圧力検出手段の燃料の残量低下、および、弁故障を判断するものである。
また、本発明は、圧力検出手段を有する燃料電池システムの制御方法に関するものである。
本発明は、燃料タンクと燃料電池発電部との間に遮断弁やコネクタなどの遮断機構を設けることで、燃料電池の耐久性、利便性を向上させることができる。
さらに、該遮断機構の下流に圧力検出手段を設け、残量検知、および、弁の異常検知を1つの圧力検出機構で行うことができる。
これにより、システムの小型化、コストの低減を実現することができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
図20に、本実施例の燃料電池システムを説明する概要図を示す。
図20に示される本実施例の燃料電池システムの構成には、上記した実施形態1から3と同じ構成に同一の符号が付されているので、共通する部分の説明は省略する。
本実施例において、燃料タンク1は20cm程度の大きさで、中に水素吸蔵合金であるLaNiの粉末が充填されている。
LaNiは、1.1wt%程度の水素を吸脱着可能で、タンク内部には5NL程度の水素を吸蔵可能である。
これは燃料電池の発電効率が50%程度である場合、約8Whrのエネルギーに相当する。
また、水素解離圧力は温度に依存し、常温で150kPa(abs)程度であるが、0℃では大気圧を下回る反面、50℃では400kPa(abs)程度にまで上昇する。
また、1molの水素を放出するにあたり、約30kJの熱を吸熱する。
燃料タンク1内の圧力は、温度が一定であれば、広い残量範囲でほぼ一定であるが(プラトー域)、残量が10%程度にまで低下すると、タンク内の圧力は減少していく。
燃料タンク1はコネクタ8で燃料電池2と着脱可能に接続され、特に、燃料タンク側コネクタにはストップバルブ機構(逆止機構)が備えられている。
これにより、コネクタ8を切り離した際に、水素が空気中に放出されたり、空気が燃料タンク内に混入するのを防いでいる。
燃料タンク1に燃料を新たに充填する際には、燃料タンク1を燃料電池システムから切り離し、コネクタ8を介して、燃料を補充する。
コネクタ8の下流には遮断弁3が設けられ、コントローラ7によって開閉を制御することが可能である。遮断弁3には、ソレノイド弁などが使用可能である。通常、運転停止中は、遮断弁3は閉じており、発電指令があると開く。
遮断弁3の下流には制御弁10が設けられている。制御弁10は減圧弁(レギュレータ)で、下流の圧力を50kPa(G)程度に減圧している。
制御弁10の働きで、燃料タンク1の温度上昇などにより、タンク内の水素圧力が上昇した場合でも、燃料電池2には大きな圧力がかかることを防ぐことができる。
一方、燃料タンク1内の圧力が燃料の残量低下やタンクの温度低下に伴って低くなり、制御弁10の設定圧力を下回った場合には、制御弁10の下流圧力は上流圧力と等しくなる。
このようにして制御弁を通過した燃料は、燃料電池2に供給される。
一方、図中では省略しているが、燃料電池2のカソードには大気が自然拡散によって供給される。
発電出力にもよるが、大気の供給は、ファンなどを用いて行っても良い。
燃料電池2が外部負荷(小型電気機器など)につながれると、アノードの水素、カソードの酸素(大気)の反応により、燃料電池の発電が行われる。発電効率にもよるが、10W程度の発電を行った場合、約100cc/min程度の水素を燃料として消費する。
100cc/min程度の水素を消費した場合、燃料タンク1の温度は、水素放出の吸熱反応により、周囲よりも15℃程度低下する。
一方、燃料電池2は、発電に伴い発電量とほぼ等しい量の熱(この場合は約10W)を発生する。従って、燃料タンク1と燃料電池2との間で熱交換を行うことにより、燃料タンク1の温度低下を防ぐことができる。
発電によって発生した水は、電解質膜を加湿すると共に、水蒸気として外気に放出される。
また、燃料流路にはパージ弁(燃料排出弁)11が備えられ、発電状況や時間などに応じてコントローラ7の指令で、開閉する。
また、燃料流路中には圧力センサ4が設けられており、さらにその下流には絞り13が設けられている。圧力センサ4の値をもとに、コントローラ7は、例えば100kPa(G)を超えると高圧異常、20kPa(G)を下回ると低圧異常と判断する。
さらに、燃料電池システムには温度センサ9が設置されており、外部環境温度を監視している。
また、水素センサ14が設置され、約1vol%の水素を検知した場合には、漏洩と判断する。水素が漏洩した際には、ユーザーに知らせると共に、遮断弁3を閉じるなど、システムを安全に停止させる。
コントローラ7は、燃料電池2の出力(あるいは電圧)、圧力センサ4、温度センサ9、水素センサ14の値や弁の開閉状態をモニタリングすると共に、出力の制御や、遮断弁3、パージ弁11の開閉制御を行う。
その他にセンサやファンなどのアクチュエータを備えている場合には、それらの制御も行う。
上記システムにおいて、本発明の圧力異常判断機構がどのように動作するのかを説明する。
まず、発電停止中は、遮断弁3は閉じられている。停止中、パージ弁11は開いた状態でも、閉じた状態でも良い。
パージ弁11が閉じられている場合でも、長期間燃料電池を使用していない場合などは、電解質膜からの透過などにより、アノード流路内には窒素などが混入すると共に、通常発電時よりも圧力が低下している。
本実施例では実施形態3と同様に、起動時にパージ弁11を開き、その後に燃料供給を開始する方式とする。
そこで、発電開始指令があると、まず、図19(a)にあるように、パージ弁11を開き、1秒後に遮断弁3を開く。
この1秒の間に、燃料流路内の圧力は大気圧と等しくなっている。遮断弁3を開いてから5秒後にパージ弁11を閉じる。燃料が十分にある場合、この5秒間に圧力センサ4の値は30kPa(G)程度にまで上昇する。
これにより、燃料流路内の不純ガスが追い出され、燃料ガスに置換される。
なお、遮断弁3を開いてから1秒後から2秒後までの圧力の時間変化を測定し、燃料の残量検知を行う。
外気温が20〜25℃程度で1秒間の圧力変化がk=5kPa/sを超えなければ、燃料の残量不足と判断する。
外気温がそれよりも低ければ、kをより小さな値に補正し、それによって、圧力変化が設定値を上回れば温度異常、下回れば残量不足と判断する。
但し、温度低下による圧力不足の場合、その旨をユーザーに知らせる。
パージ弁11を閉じた後は、圧力は徐々に上昇し、制御弁10の制御圧力(50kPa(G))程度に落ち着く。
但し、流路の圧力損失があるため、発電量が大きくなると、圧力センサの値は45kPa(G)程度にまで低下する。尚、圧力損失による圧力低下を考慮して、減圧弁の設定圧力を60kPa(G)程度にしておいてもよい。
パージ弁を閉じてからは、圧力センサ4の圧力値による低圧異常の判断を開始する。
すなわち、圧力センサ4の値がP(20kPa(G))を下回った場合には、図5、図15に基づいた判断を行う。
すなわち、まず、水素センサの値HがH(1vol%)を超えていれば、リークが発生していると判断する。その場合にはその旨を知らせると共に、遮断弁3を閉じて発電を停止する。
次に、温度センサ9の値がTを下回っていれば、温度低下により、燃料圧力が低下していると判断する。
次に、遮断弁3を開閉してみて、圧力変化を見る。この際、圧力変化の割合に差が見られなければ、遮断弁3の開指令にもかかわらず流路が遮断されていることを意味する。すなわち、コネクタ8、遮断弁3、制御弁10のいずれかで、弁が遮断されていることを示す。
以上のいずれでもない場合には、燃料タンク1の残量が低下していると判断し、その旨を知らせる。
場合によっては、発電を停止し、遮断弁3を閉じる。
発電に伴い、燃料電池のアノードには、電解質膜などを通して、窒素や水蒸気などが蓄積される。
したがって、発電状態を最適に保つためにパージを行う必要がある。
パージは、一定時間ごと(例えば30分おき)に行ってもよいし、出力が低下した際に行ってもよい。
発電中にパージ指令があると、図13に基づきパージを行う。
まず、圧力センサ4が所定の値P(例えば30kPa(G))を下回っていないかチェックし、下回っていた場合はパージを禁止する。
次に、パージ弁を開いた後、パージ中に圧力が低下し、第2の所定の圧力PP2(例えば25kPa(G))を下回った場合には、パージを停止する。さらにこのときの圧力が、P(20kPa(G))を下回っていた場合には低圧異常とする。
パージの終了は、一定時間経過後でもよいし、燃料電池の出力変化、あるいは、圧力センサ4の値によってもよい。
低圧異常時の判断は、先に図5、図15に基づいて説明した場合と同様である。本実施例では、圧力センサ4の下流に設けられた絞りのため、パージ開始前の圧力センサ4の値が50kPa(G)である場合、パージ終了時での圧力センサ4の値は40kPa(G)程度である。
また、パージ流量は80cc/min程度に保たれている。パージ時間は流路の寸法などによっても異なるが、1秒から5秒程度で十分である。
また、さらに短いパージ時間にして、パージ頻度を高くしても良い。
一方、本実施例の様に、絞り13を持たず、圧力センサ4下流の流路抵抗が小さい場合は、図16で述べた方法が有効である。
この場合はパージ弁11が開いている間は、コントローラ7は、圧力センサ4の値が低くても低圧異常と判断しない。
また、パージ弁を閉じてから、圧力が回復するまでの時間は、流路の寸法にもよるが、例えば10秒程度とすることができる。
一方、発電中の圧力がP(100kPa(G))を上回った場合は、図6(a)に基づき、高圧異常と判断する。高圧異常の主な原因は制御弁10の不良(リークなど)である。
この高圧異常の判断は、前述のように低圧異常の判断を停止している際であっても行ってかまわない。
燃料電池に発電停止指令があった場合には、負荷から燃料電池を切り離し、遮断弁を閉止する。運転停止中は、図10(b)にあるようにパージ弁(11)を開いてもかまわない。
運転停止中は、遮断弁3を閉じているため、圧力センサ4は燃料タンク1の圧力をモニタリングできないため、低圧異常を判断しないこととする。
また、残量が低下している場合には、燃料タンク1をコネクタ8で切り離して新しいタンクと交換する。
本発明の実施形態1における燃料電池システムの第1の構成例の概要を説明する図。 本発明の実施形態1における燃料電池システムの第2の構成例の概要を説明する図。 本発明の実施形態1における燃料電池システムの第3の構成例の概要を説明する図。 本発明の実施形態1における燃料電池システムの第4の構成例の概要を説明する図。 本発明の実施形態1における低圧異常時の異常判別方法の一例を説明するためのフローチャート。 本発明の実施形態1における高圧異常を説明するためのフローチャート。 本発明の実施形態1における燃料供給開始時の圧力の時間変化を説明するグラフ。 本発明の実施形態1における燃料電池の燃料供給時における残量低下の判断方法を説明するフローチャート。 本発明の実施形態2における燃料電池システムの第1の構成例の概要を説明する図。 本発明の実施形態2における発電中および停止時における燃料電池のパージプロセスを説明するフローチャート。 本発明の実施形態2における燃料電池システムの第2の構成例の概要を説明する図。 本発明の実施形態2における燃料電池システムの第3の構成例の概要を説明する図。 本発明の実施形態2における燃料電池のパージ中の低圧異常の判断基準を表すフローチャート。 本発明の実施形態2における燃料センサとして水素センサを設けた第4の構成例の概要を説明する図。 本発明の実施形態2における低圧異常の判別方法を説明するフローチャート。 本発明の実施形態2における燃料電池の第2のパージプロセスを説明するフローチャート。 本発明の実施形態2における各部での流路抵抗と圧力を説明する図。 本発明の実施形態3における燃料供給開始時の圧力の時間変化を説明するグラフ。 本発明の実施形態3における燃料電池の起動プロセスを説明するフローチャート。 本発明の実施例における燃料電池システムの構成の概要を説明する図。
符号の説明
1:燃料タンク(燃料タンク)
2:燃料電池(発電部)
3:遮断弁
4:圧力センサ(圧力検出手段)
5:燃料流路
6:燃料補充弁
7:コントローラ(圧力状態判断手段)
8:コネクタ
9:温度センサ
10:制御弁
11:パージ弁(燃料排出弁)
12:排出口
13:絞り
14:水素センサ

Claims (31)

  1. 燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
    前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
    を有する燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法であって、
    前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後における、予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値を検出する圧力変化を検出するステップと、
    前記圧力検出手段により検出された時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、
    を有することを特徴とする燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  2. 前記圧力変化を検出するステップでの前記時間あたりの圧力変化の値の検出が、
    前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後、予め定められた時間の経過後に行われることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  3. 前記圧力変化を検出するステップでの前記時間あたりの圧力変化の値の検出が、
    前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後、前記圧力検出手段の値が予め定められた圧力に達した後に行われることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  4. 前記圧力変化を検出するステップで、前記遮断機構を遮断状態から流通状態に移行させるに先立って、前記圧力検出手段により圧力を検出した際に、
    該検出された圧力が、予め定められた圧力以上である場合には、前記圧力検出手段で検出された時間あたりの圧力変化の値が、前記予め定められた圧力変化の値以下であっても、
    前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  5. 前記圧力変化を検出するステップで、前記遮断機構を遮断状態から流通状態に移行させるに先立って、前記燃料電池の電圧を検出した際に、
    該検出された電圧が、予め定められた電圧以上である場合には、前記圧力検出手段で検出された時間あたりの圧力変化の値が、前記予め定められた圧力変化の値以下であっても、
    前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  6. 燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
    前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
    を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
    前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行してから予め定められた時間が経過した後に、圧力を検出するステップと、
    前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であるとき、前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態を判断するステップと、
    を有することを特徴とする燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  7. 異常状態を判断するステップは、
    前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であり、
    且つ、前記燃料電池の電圧あるいは出力の少なくとも一方が、予め定められた電圧あるいは出力以下であるとき、
    前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  8. 燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
    前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
    を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
    前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が遮断状態から流通状態に移行してから予め定められた時間が経過するまでにおける予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値、及び前記予め定められた時間が経過した後の圧力、を検出するステップと、
    前記圧力検出手段により検出された前記予め定められた時間が経過するまでにおける圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、
    前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をし、
    前記圧力検出手段により検出された前記予め定められた時間が経過した後の圧力が、予め定められた圧力以下であるとき、
    前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、
    を有することを特徴とする燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  9. 前記燃料遮断機構は、遮断弁あるいは燃料タンクを着脱可能にするコネクタ、の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1、請求項6、請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  10. 前記燃料タンクは、内部に水素吸蔵合金が充填されていることを特徴とする請求項1、請求項6、請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  11. 前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間には、流量あるいは圧力を制御する制御弁を有し、
    前記圧力検出手段の圧力が予め定められた圧力よりも高いとき、前記圧力状態判断手段によって、前記制御弁が故障であると判断をすることを特徴とする請求項1、請求項6、請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  12. 前記予め定められた圧力は、前記制御弁の通常状態での制御圧力よりも低い圧力であることを特徴とする請求項11に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  13. 前記燃料電池システムは、温度測定手段を有し、
    前記温度測定手段によって測定された温度データによって、
    前記予め定められた圧力変化の値、あるいは前記予め定められた圧力を補正することを特徴とする請求項1、請求項6、請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  14. 前記燃料電池システムは、前記燃料流路外に燃料センサを有し、
    前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であるとき、
    前記燃料センサで検出された値が予め定められた値を超えていれば、前記圧力状態判断手段は燃料漏れであると判断し、
    前記燃料センサで検出された値が予め定められた値を超えていなければ、
    前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップを有することを特徴とする請求項6または請求項8に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  15. 前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であるとき、前記遮断機構を開閉し、開閉に伴う時間あたりの圧力の変化の割合を比較し、
    前記時間あたりの圧力の変化の割合が予め定られた値を超えていなければ、前記圧力状態判断手段は遮断機構の故障であると判断し、
    前記時間あたりの圧力の変化の割合が予め定られた値を超えていれば、
    前記圧力状態判断手段は前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップを有することを特徴とする請求項6または請求項8に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  16. 前記燃料電池システムは、前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁を有し、
    前記燃料排出弁が開いている間は、前記圧力検出手段により検出された時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下、あるいは前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であっても、
    前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする請求項1、請求項6、請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  17. 前記燃料電池システムは、前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁及び排出口を有し、外気の圧力をP0、前記圧力検出手段から前記排出口までの流路抵抗をR2とする一方、
    前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間に、流量あるいは圧力を制御する制御弁を有している場合には、該制御弁の制御後の圧力をP1、該制御弁の出口から前記圧力検出手段までの流路抵抗をR1とし、
    前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間に前記制御弁を有していない場合には、前記燃料タンクの圧力をP1、該燃料タンクから前記圧力検出手段までの流路抵抗をR1としたとき、
    以下に示す式(1)を満たす際の圧力値が、前記燃料排出弁の閉状態における予め定められた圧力値よりも大きくなるような流路抵抗を有する燃料流路を備え、
    前記遮断機構が流通状態にあり、かつ、前記燃料排出弁が開状態にある場合に、前記圧力検出手段によって検出された圧力が前記予め定められた値以下であれば、
    前記圧力状態判断手段は、前記燃料排出弁を閉状態とするための指令を出すステップを有することを特徴とする請求項1、請求項6、請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。

    P1−(P1−P0)×R1/(R1+R2)…(1)
  18. 前記燃料電池システムが、前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間に、流量あるいは圧力を制御する制御弁と、燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁とを有し、
    前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた値以下であるとき、前記燃料排出弁を閉状態とする運転方法を用いる前記燃料電池システムであって、
    前記燃料排出弁を開いてから閉じるまでの時間を、
    前記圧力検出手段の値が、前記制御弁の制御圧力により燃料が供給されている状態で該燃料排出弁を開いたとき、
    前記予め定められた圧力値に低下するまでに要する時間よりも短く設定することを特徴とする請求項1、請求項6、請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  19. 燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
    前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
    前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
    前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
    前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が流通状態にあり、且つ、前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行した後における、予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値を検出する圧力変化を検出するステップと、
    前記圧力検出手段により検出された時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、
    を有することを特徴とする燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  20. 前記圧力変化を検出するステップでの前記時間あたりの圧力変化の値の検出が、
    前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行した後、予め定められた時間の経過後に行われることを特徴とする請求項19に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  21. 前記圧力変化を検出するステップでの前記時間あたりの圧力変化の値の検出が、
    前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行した後、前記圧力検出手段の値が予め定められた圧力に達した後に行われることを特徴とする請求項19に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  22. 前記圧力変化を検出するステップで、前記燃料排出弁を開状態から閉状態に移行させるに先立って、前記圧力検出手段により圧力を検出した際に、
    該検出された圧力が、予め定められた圧力以上である場合には、前記圧力検出手段で検出された時間あたりの圧力変化の値が、前記予め定められた圧力変化の値以下であっても、
    前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする請求項19に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  23. 前記圧力変化を検出するステップで、前記燃料排出弁を開状態から閉状態に移行させるに先立って、前記燃料電池の電圧を検出した際に、
    該検出された電圧が、予め定められた電圧以上である場合には、前記圧力検出手段で検出された時間あたりの圧力変化の値が、前記予め定められた圧力変化の値以下であっても、
    前記圧力状態判断手段が、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとの判断をしないステップを有することを特徴とする請求項19に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  24. 燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
    前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
    前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
    前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
    前記圧力検出手段によって、前記遮断機構が流通状態にあり、且つ、前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行してから予め定められた時間が経過した後に、圧力を検出するステップと、
    前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であるとき、前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態を判断するステップと、
    を有することを特徴とする燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  25. 異常状態を判断するステップは、
    前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定められた圧力以下であり、且つ、前記燃料電池の電圧あるいは出力の少なくとも一方が、予め定められた電圧あるいは出力以下であるとき、
    前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップを含むことを特徴とする請求項24に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  26. 燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
    前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
    前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
    前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を有する燃料電池システムのシステム状態判断方法であって、
    前記圧力検出手段によって、
    前記遮断機構が流通状態にあり、且つ、前記燃料排出弁が開状態から閉状態に移行してから予め定められた時間が経過するまでの、予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値、及び前記予め定められた時間が経過した後の圧力、を検出するステップと、
    前記圧力検出手段により検出された前記予め定められた時間が経過するまでにおける圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、
    前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をし、
    前記圧力検出手段により検出された前記予め定められた時間が経過した後の圧力が、予め定められた圧力以下であるとき、
    前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をするステップと、
    を有することを特徴とする燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  27. 前記燃料タンクと前記圧力検出手段との間には、流量あるいは圧力を制御する制御弁を有し、
    前記予め定められた圧力は、前記制御弁の通常状態での制御圧力よりも低い圧力であることを特徴とする請求項19、請求項24、請求項26のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  28. 前記燃料電池システムは、温度測定手段を有し、
    前記温度測定手段によって測定された温度データによって、
    前記予め定められた圧力変化の値、あるいは前記予め定められた圧力を補正することを特徴とする請求項19、請求項24、請求項26のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  29. 前記燃料タンクは、内部に水素吸蔵合金が充填されていることを特徴とする請求項19、請求項24、請求項26のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  30. 燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
    前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
    前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
    前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を備え、
    前記燃料排出弁を開状態にするステップと、前記燃料遮断機構を遮断状態から流通状態へと移行するステップと、該燃料排出弁を閉状態にするステップとによって、燃料の供給を開始する燃料電池システムであって、
    前記圧力検出手段によって検出された、遮断機構が遮断状態から流通状態に移行した後における予め定められた時間内での時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、
    前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をすることを特徴とする燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
  31. 燃料タンクから燃料電池へ燃料を供給するための燃料流路と、
    前記燃料流路に設けられた燃料遮断機構と、
    前記燃料遮断機構よりも下流に設置された圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段からの情報に基づいて圧力状態を判断する圧力状態判断手段と、
    前記燃料流路内の燃料を排出するための燃料排出弁と、を備え、
    前記燃料排出弁を開状態にするステップと、前記燃料遮断機構を遮断状態から流通状態へと移行するステップと、該燃料排出弁を閉状態にするステップとによって、燃料の供給を開始する燃料電池システムであって、
    前記燃料排出弁が閉状態にした後、予め定められた時間が経過するまでの間における、時間あたりの圧力変化の値が、予め定められた圧力変化の値以下であるとき、
    前記圧力状態判断手段によって、前記燃料タンク内の燃料が予め定められた残量以下であるとして異常状態の判断をすることを特徴とする燃料電池システムにおけるシステム状態判断方法。
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