JP2015103422A - 固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

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正也 野原
吉晃 吉田
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吉晃 吉田
敏 杉田
Satoshi Sugita
敏 杉田
小林 隆一
Ryuichi Kobayashi
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Abstract

【課題】安定して運転することができる固体酸化物形燃料電池システムを提供する、
【解決手段】熱交換器15と冷却器5とを接続する第2の燃焼ガス流路L10は、逃し弁16と、この逃し弁16よりも下流側に設けられた燃焼ガスバルブ17とを備えている。また、空気供給装置3と熱交換器15とを接続する第1の空気配管L8には、接続配管L11が接続されている。この接続配管L11の一端は空気バッファタンク31と流量計32との間に接続され、他端は第2の燃焼ガス流路L10の燃焼ガスバルブ17よりも下流側に接続されている。この接続配管L11には、この接続配管L11内を通過する空気の量を制御する空気バルブ34が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池を備えた固体酸化物形燃料電池システムに関するものである。
近年、規模の大小にかかわらず高い効率が得られることから、次世代のコジェネレーションシステムに用いられる発電手段として、燃料電池が注目されている。燃料電池は、酸素などの酸化剤ガスと水素などの燃料ガスとの化学反応を利用した電池であり、空気極と呼ばれるカソードと、燃料極と呼ばれるアノードとで電解質の層を挟んだ単セルを、複数直列に接続した構成を備えている。一つの単セルで得られる電気の電圧は、約0.7[V]程度であるが、複数の単セルを直列接続することで、所望とする電圧の供給が可能である。このような燃料電池には、高分子材料を電解質層に用いる固体高分子形や、セラミックスなどの酸化物を電解質層に用いる固体酸化物形がある。
固体高分子形の燃料電池は、作動温度が高々90[℃]程度であり、自動車用や家庭用コジェネレーションシステムに適用可能とされている。これに対し、固体酸化物形の燃料電池(以下、「固体酸化物形燃料電池」と言う。)は、作動温度が600[℃]以上と高温であるが、発電効率が45%以上と高いという特徴を備えている。このため、複数の単セルを組み合わせたスタック構造の固体酸化物形燃料電池は、タービン発電などを組み合わせてより高い効率のコジェネレーションシステムが構築できるという利点を有し、発電所としての用途などが期待されている。
このような固体酸化物形燃料電池において、燃料極の材料には一般的にNiが含まれている。このため、燃料極に酸化剤ガスが混入すると、燃料極中のNiが酸化して燃料極の体積が膨張するので、この体積膨張の応力により電解質が破損し、これにより単セル自体が破損してしまう虞がある。すると、発電効率が低下したり、固体酸化物形燃料電池の運転の継続が困難になったりしてしまう。そこで、単セルを収容するセパレータやインターコネクタには、燃料ガスと酸化剤ガスとが混合しないように、これらのガスと接触する部分などにガスシールが設けられている。
ところで、上述したような固体酸化物形燃料電池において、燃料極における水素利用率は、局部的な水素不足によるセル劣化(いわゆるガス欠による電解質の損傷)を避けるために、供給した燃料の約60〜80%程度に抑えられている。このため、燃料極から排出されるガス(以下、「燃料排気ガス」と言う。)には、約20〜40%の未使用燃料が含まれている。そこで、燃料極からの燃料排気ガスと空気極からの排気ガス(以下、「酸化剤排気ガス」と言う。)とを燃焼させる燃焼器を設け、この燃焼器で生成された熱を、燃料ガスを水蒸気改質して水素リッチな燃料ガスを生成する改質器や空気極に供給する酸化剤ガスを暖める熱交換器で使用する固体酸化物形燃料電池システムが提案されている。このように未使用燃料を熱エネルギーに変換して使用することにより、システム全体でのエネルギー効率の向上を実現している。
このような固体酸化物形燃料電池システムにおいて、改質器で水蒸気として用いられる純水は、通常は外部から供給されるが、燃焼器からの燃焼ガスに含まれる水蒸気を冷却器により凝縮した水を用いることが提案されている。これにより、外部からの純水の供給を不要としたり、その量を少なくしたりすることができる。
K. D. Meinhardt,et al.,Journal of Power Sources,Vol.182,pp.188(2008)
しかしながら、冷却器で生成した水は燃焼ガスの圧力により冷却器の外部に押し出しているが、固体酸化物形燃料電池の運転状況によっては大量の水が冷却器内部に溜まってしまい、その大量の水が燃焼ガスを冷却器に供給する配管を閉塞して、この配管内の圧力を上昇させてしまうことがあった。その配管は最終的に単セルを収容するセパレータまで繋がっているので、セパレータ内部の圧力も上昇し、ガスシールを破損してしまう虞がある(例えば、非特許文献1参照。)。すると、燃料極に酸化剤ガスが混入してしまうので、単セルが破損してしまい、結果として、発電効率が低下したり、固体酸化物形燃料電池の運転の継続が困難になったりしてしまう。
そこで、本発明は、安定して運転することができる固体酸化物形燃料電池システムを提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池システムは、燃料極、この燃料極上に配設された固体酸化物からなる電解質およびこの電解質上に配設された空気極からなる単セルと、燃料極および空気極からの排気ガスを燃焼させる燃焼器と、この燃焼器で生成された燃焼ガスに含まれる水分を凝集する冷却器と、燃焼器で生成された燃焼ガスを冷却器に供給する燃焼ガス流路と、燃焼ガス流路に設けられ、この燃焼ガス流路内の圧力値が所定の値を超えると、燃焼ガス流路内の燃焼ガスを外部に放出する逃し弁と、空気極に酸化剤ガスを供給するとともに、燃焼ガス流路内の圧力値が所定の値を超えると、酸化剤ガスを冷却器内部の燃焼ガス流路に供給する酸化剤ガス供給部と、燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部とを備えることを特徴とするものである。
上記固体酸化物形燃料電池システムにおいて、冷却器で凝集された水を貯留する貯留槽と、この貯留槽に貯留された水と燃焼器で発生した熱を用いて燃料ガス供給部から供給される燃料ガスを水蒸気改質して燃料極に供給する改質器とをさらに備えるようにしてもよい。
また、上記固体酸化物形燃料電池システムにおいて、酸化剤ガス供給部は、酸化剤ガスを空気極に供給する酸化剤ガス流路と、この酸化剤ガス流路と燃焼ガス流路の逃し弁よりも下流の位置を接続する接続流路と、この接続流路に設けられた第1のバルブとを備え、燃焼ガス流路の接続流路と逃し弁の間に設けられた第2のバルブと、燃焼ガス流路内の圧力値が所定の値を超えるか否かを検出する検出部と、この検出部の検出結果に応じて第1のバルブおよび第2のバルブの開閉状態を制御する制御部と、酸化剤ガス流路を流れる酸化剤ガスと燃焼ガス流路を流れる燃焼ガスとの間で熱交換を行う熱交換器とをさらに備え、制御部は、燃焼ガス流路内の圧力値が所定の値を超えると、第1のバルブを開状態、第2のバルブを閉状態とするようにしてもよい。
また、上記固体酸化物形燃料電池システムにおいて、検出部は温度センサからなるようにしてもよい。
本発明によれば、燃焼ガス流路内の圧力値が所定の値を超えると、逃し弁が燃焼ガス流路内の燃焼ガスを外部に放出するとともに、冷却器内部の燃焼ガス流路に供給される酸化剤ガスが冷却器内部に詰まった水を押し出すので、燃焼ガス流路内の圧力の上昇を防ぐことができる。これにより、セパレータのガスシールが破損することを防ぐことができ、結果として、固体酸化物形燃料電池を安定して運転することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池システムの構成を模式的に示す図である。 図2は、単セルの構成を模式的に示す図である。 図3は、圧力解放動作を説明するフローチャートである。 図4は、逃し弁を設けた場合と設けない場合における電圧値および排気ガス配管内の圧力値と時間との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<固体酸化物形燃料電池システムの構成>
図1に示すように、本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池システムは、セルスタック11を有するモジュール1と、このモジュール1に原燃料を供給する燃料供給装置2と、モジュール1に酸化剤ガスを供給する空気供給装置3と、モジュール1に原燃料の改質に用いる水を供給する純水供給タンク4と、モジュール1からの排気ガスを冷却して純水を生成する冷却器5と、これら各構成要素の動作を制御する制御装置6とを備えている。
≪モジュールの構成≫
モジュール1は、セルスタック11と、蒸発器12と、改質器13と、燃焼器14と、熱交換器15と、モジュール1全体を覆う断熱材(図示せず)とを備えている。
セルスタック11は、燃料極、電解質および空気極から構成される単セル110と、この単セル110を収容するとともに外部から供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスを燃料極または空気極に供給するインターコネクタとを一組としたセルを複数組重ねて直列に接続した構成を有する。このようなセルスタック11の最上部および最下部のインターコネクタには、セルスタック11により発生した電力を取り出して調整する出力調整器7が接続されている。この出力調整器7には、調整した電力を供給する負荷8が接続されている。
ここで、単セル110は、図2に示すように、平板状の燃料極111と、この燃料極の上面に形成された電解質112と、この電解質112の上面に形成された空気極113とから構成された燃料極支持形の構成を有する。本実施の形態において、燃料極111は、Niとジルコニアのサーメットから構成されている。また、電解質112は、Y23を添加したZrO2、Sc23を添加したZrO2、Smを添加したCeO2、Gdを添加したCeO2、Sc23とAl23を添加したZrO2、ペロブスカイト系酸化物などから構成されている。また、空気極113は、LaSrMn酸化物、LaSrCoFe酸化物、LaNiFe酸化物、ペロブスカイト系酸化物、各種貴金属、貴金属とセラミックスとのサーメットなどから構成されている。なお、図1においては、理解を容易にするためにセルスタック11を1つの単セルで表している。
蒸発器12は、純水供給タンク4から純水供給配管L1を介して供給される純水を気化させる反応装置である。生成した水蒸気は、蒸気配管L2を介して改質器13に供給される。
改質器13は、燃料配管L3を介して燃料供給装置2から供給された原燃料に対して蒸発器12から供給される水蒸気を用いた水蒸気改質を行うことにより、水素リッチな燃料ガスを生成する反応装置である。この改質器13には、隣接する燃焼器14で生成された熱が伝導され、この熱が燃料ガスの生成に用いられる。また、改質器13により生成された燃料ガスは、燃料ガス配管L4を介してセルスタック11の燃料極111に供給される。
燃焼器14は、燃料排気ガス配管L5を介してセルスタック11の燃料極111から排出される燃料排気ガスと、酸化剤排気ガス配管L6を介してセルスタック11の空気極113から排出される酸化剤排気ガスとの混合ガスを燃焼させて高温の燃焼ガスを生成するバーナ燃焼器である。上述したように、燃焼反応で生成された熱は、改質器13に伝導されて燃料ガスの改質反応に使用される。また、燃焼反応で生成された高温の燃焼ガスは、第1の燃焼ガス配管L7を介して熱交換器15に供給され、空気供給装置3から供給される空気との間の熱交換に使用される。
熱交換器15は、第1の空気配管L8を介して空気供給装置3から供給された空気を加熱するとともに、この加熱した空気を第2の空気配管L9を介してセルスタック11の空気極113に供給する熱交換装置である。上述したように、熱交換器15は、第1の燃焼ガス配管L7を介して燃焼器14による燃焼反応で生成された燃焼ガスが供給され、この燃焼ガスと空気供給装置3から供給された空気との間で熱交換を行うことによりその空気を加熱する。
また、熱交換器15で熱交換が行われた燃焼ガスは、第2の燃焼ガス流路L10を介して冷却器5に供給される。この第2の燃焼ガス流路L10は、逃し弁16と、この逃し弁16よりも下流側に設けられた燃焼ガスバルブ17とを備えている。
ここで、逃し弁16は、取り付けられた第2の燃焼ガス流路L10内部の圧力値が所定の値以上になると自動的に弁体が開いて内部の流体を排出し、圧力が所定の値に降下すると再び弁体が閉じる公知の逃し弁である。本実施の形態において、逃し弁16は、第2の燃焼ガス流路L10内部の圧力が4[kPa]以上となると弁体が開くように設定されている。このような逃し弁16の排出口の近傍には、温度センサ10が配設されている。この温度センサ10の測定結果は、制御装置6に送信される。
また、燃焼ガスバルブ17は、第2の燃焼ガス流路L10を通過する燃料ガスの流量を制御するバルブである。このような燃焼ガスバルブ17は、制御装置6の指示に基づいて駆動する。
≪燃料供給装置の構成≫
燃料供給装置2は、公知の送風装置等からなり、脱硫器21を介して外部から供給される都市ガスやプロパンガスなどの原燃料を、燃料配管L3を介して改質器13に供給する。
ここで、脱硫器21は、都市ガスやプロパンガスといった炭化水素ガスに含まれる硫黄分を除去する装置である。これにより、セルスタック11が硫黄によって劣化することを防ぐことができる。
また、燃料配管L3には、脱硫器21よりも上流側に設けられた燃料バルブ22と、原燃料の流量を安定させる燃料バッファタンク23と、燃料配管L3を通過する原燃料の量を制御する燃料バルブ24と、燃料配管L3内を流れる原燃料の流量を計測する流量計25と、燃料配管L3内の圧力を計測する圧力計26とが設けられている。流量計25および圧力計26による検出結果は、制御装置6に送信される。
≪空気供給装置の構成≫
空気供給装置3は、公知の送風装置等からなり、酸化剤として空気を第1の空気配管L8を介して熱交換器15に供給する。第1の空気配管L8には、空気の流量を安定させる空気バッファタンク31と、第1の空気配管L8内を流れる空気の流量を計測する流量計32と、第1の空気配管L8内の圧力を計測する圧力計33とが設けられている。流量計32および圧力計33による検出結果は、制御装置6に送信される。
また、第1の空気配管L8には、接続配管L11が接続されている。具体的には、接続配管L11の一端は空気バッファタンク31と流量計32との間に接続され、他端は第2の燃焼ガス流路L10の燃焼ガスバルブ17よりも下流側に接続されている。また、接続配管L11には、この接続配管L11内を通過する空気の量を制御する空気バルブ34が設けられている。この空気バルブ34は、制御装置6の指示に基づいて駆動する。
≪純水供給タンク≫
純水供給タンク4は、内部に純水を貯留する貯留槽である。この純水は、純水供給配管L1を介して蒸発器12に供給される。純水供給配管L1には、純水を圧送するためのポンプ41が設けられている。このポンプ41は、制御装置6の指示に基づいて駆動する。
≪冷却器≫
冷却器5は、第2の燃焼ガス流路L10を介して熱交換器15から供給される燃焼ガス中に含まれる水蒸気を凝集して水を生成する。このような冷却器5は、第2の燃焼ガス流路L10から供給された燃焼ガスと冷却器5の周囲との間で熱交換を行う熱交換器51と、この熱交換器51に送風するファン52とを備えている。熱交換器51で生成された水は、排出配管L12を介して純水供給タンク4に供給される。排出配管L12の純水供給タンク4側の端部は、純水供給タンク4内部に導出される一端と、鉛直上方に開口した他端とに分岐している。これにより、熱交換器51を通過した燃焼ガスは、排出配管L12のその他端から外部に放出される。
≪制御装置≫
制御装置6は、公知のコントローラから構成され、オペレータからの指示やセンサ等の検出結果に基づいて、固体酸化物形燃料電池システムの各構成要素に対して制御信号を送信してそれらの構成要素の動作を制御することにより、固体酸化物型燃料電池システム全体の動作を制御する。
また、制御装置6には、後述する圧力解放動作において用いる温度センサ10の測定値に対するしきい値と、燃焼ガスバルブ17が閉状態、空気バルブ34が開状態を維持する所定の時間が予め記憶されている。
<固体酸化物型燃料電池システムの動作>
次に、本実施の形態に係る固体酸化物型燃料電池システムの動作について説明する。
<通常運転動作>
発電を行う通常運転時において、制御装置6は、制御信号を送信し、燃料供給装置2および空気供給装置3を駆動させるとともに、燃焼ガスバルブ17を開状態、空気バルブ34を閉状態とする。すると、燃料供給装置2から供給される原燃料は、改質器13により水素リッチな燃料ガスに改質された後、セルスタック11中の燃料極111に供給される。一方、空気供給装置3から供給される空気は、熱交換器15により加熱された後、セルスタック11中の空気極113に供給される。これにより、各単セル110で酸化還元反応が行われると、負荷9により電力が取り出されることとなる。
このとき、燃焼器14には、燃料排気ガス配管L5を介してセルスタック11の燃料極111から排出される燃料排気ガスが供給されるとともに、酸化剤排気ガス配管L6を介してセルスタック11の空気極113から排出される酸化剤排気ガスが供給され、これらの混合ガスが燃焼される。
この燃焼により生成された熱は、改質器13に伝導され、原燃料の改質反応に用いられる。ここで、改質器13には、上述したように、純水供給タンク4に貯留された純水を蒸発器12によって気化した水蒸気が供給される。
また、その燃焼により生成された燃焼ガスは、第1の燃焼ガス配管L7を介して熱交換器15に供給され、空気供給装置3から供給された空気との間で熱交換される。このように未使用の燃料の一部を熱エネルギーに変換して使用することでシステム全体の効率の向上を実現している。
さらに、熱交換器15において空気供給装置3から供給された空気との間で熱交換された燃焼ガスは、第2の燃焼ガス流路L10を介して冷却器5の熱交換器51に供給され、ファン52から送風される空気との間で熱交換されることによりその燃焼ガスに含まれる水蒸気が液化される。このようにして生成された水は、排出配管L12を介して純水供給タンク4に供給された後、蒸発器12に供給されて気化され、再度、改質器13による水蒸気改質に利用される。このように燃焼ガスを冷却して生成した水を水蒸気改質に再度利用することにより、外部からの純水の供給を不要としたり、その量を少なくしたりすることができる。
<圧力解放動作>
次に、図3を参照して、本実施の形態に係る固体酸化物型燃料電池システムにおける圧力解放動作について説明する。
まず、制御装置6は、温度センサ10の測定結果がしきい値を超えているか否かを確認する(ステップS1)
冷却器5の熱交換器51で生成した水が熱交換器51内部等で詰まると、熱交換器51に接続された第2の燃焼ガス流路L10内の圧力が上昇する。この圧力が所定の値を超えると、その第2の燃焼ガス流路L10に設けられた逃し弁16の弁体が開き、逃し弁16の排出口から第2の燃焼ガス流路L10内部の燃焼ガスが排出されるので、その排出口近傍の温度が上昇する。そこで、本実施の形態では、逃し弁16の排出口の近傍に温度センサ10を設け、この測定結果がしきい値を超えると、逃し弁16の弁体が開いた、すなわち、熱交換器51で生成した水が詰まって第2の燃焼ガス流路L10内の圧力が所定の値を超えたと判断する。
なお、そのしきい値としては、40℃以上200℃以下、望ましくは60℃に設定される。このような値としたのは、しきい値が低すぎると、逃し弁16が開いていなくても気温の関係で開いたと判断されることがある一方、しきい値が高すぎると、逃し弁16が開いていても開いていると判断されないからである。
温度センサ10の測定結果がしきい値を超えていない場合(ステップS1:NO)、制御装置6は、上述した通常運転動作を継続する。
一方、温度センサ10の測定結果がしきい値を超えた場合(ステップS1:YES)、制御装置6は、燃焼ガスバルブ17を閉状態、空気バルブ34を開状態とし(ステップS2)、所定の時間経過させる(ステップS3)。
すると、空気供給装置3により加圧された空気は、接続配管L11および第2の燃焼ガス流路L10を介して、冷却器5の熱交換器51に供給される。これにより、熱交換器51内部に詰まった水は、空気供給装置3から供給された空気により純水供給タンク4に押し出される。結果として、熱交換器51内部や排出配管L12内部の詰まりが解消されることとなる。
このとき、熱交換器15から第2の燃焼ガス流路L10に供給された燃焼ガスは、燃焼ガスバルブ17が閉状態となっているので、逃し弁16から外部に排出されることとなる。
燃焼ガスバルブ17を閉状態、空気バルブ34を開状態とする時間は、熱交換器51内部に詰まった水が純水供給タンク4まで押し出すのに必要な時間が設定される。これにより、熱交換器51内部や排出配管L12内部の詰まりをより確実に解消することができる。
燃焼ガスバルブ17を閉状態、空気バルブ34を開状態としてから所定の時間が経過すると(ステップS3:YES)、制御装置6は、燃焼ガスバルブ17を開状態、空気バルブ34を閉状態とする(ステップS4)。これにより、通常運転動作が再開されることとなる。
本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池システムと逃し弁を設けていない固体酸化物形燃料電池システムにおいて、発電した電圧値と第2の燃焼ガス流路L10内の圧力値を計測した。その結果を図4に示す。
逃し弁を設けていないシステム(図4の「逃し弁なし」)において、排気ガス配管内の圧力は、時間と共に増加するので、システムを緊急停止せざるを得ない。このため、電圧値は、緊急停止以降低下し、再起動すると再び上昇する。
一方、本実施の形態(図4の「逃し弁有り」)では、逃し弁16を有するので第2の燃焼ガス流路L10の圧力がほぼ一定である。また、電圧値についても、システムを停止させなくて良いので一定となっている。
以上説明したように、本実施の形態によれば、第2の燃焼ガス流路L10内の圧力値が所定の値を超えると、逃し弁16により第2の燃焼ガス流路L10内の燃焼ガスが外部に放出され、冷却器5に供給される酸化剤ガスがその内部に詰まった水を押し出すので、第2の燃焼ガス流路L10内の圧力の上昇を防ぐことができる。これにより、セパレータのガスシールが破損することを防ぐことができ、結果として、固体酸化物形燃料電池を安定して運転することができる。
なお、本実施の形態では、温度センサ10の測定結果に基づいて、冷却器5の熱交換器51で生成した水が熱交換器51内部や排出配管L12などで詰まったことを検出する場合を例に説明したが、その詰まりを検出する方法はこれに限定されず、各種方法を適宜自由に用いることができる。例えば、逃し弁16に弁体の移動を検出するセンサを設けたり、逃し弁16の排出口に風量センサを設けたり、第2の燃焼ガス流路L10に圧力センサを設けたりするようにしてもよい。
本発明は、固体酸化物形燃料電池システムなど、高温下でNiを含む構成を用いる各種システムに適用することができる。
1…モジュール、2…燃料供給装置、3…空気供給装置、4…純水供給タンク、5…冷却器、6…制御装置、7…出力調整器、8…負荷、9,10…温度センサ、11…セルスタック、12…蒸発器、13…改質器、14…燃焼器、15…熱交換器、21…脱硫器、22…燃料バルブ、23…燃料バッファタンク、24…燃料バルブ、25…流量計、26…圧力計、31…空気バッファタンク、32…流量計、33…圧力計、41…ポンプ、51…熱交換器、52…ファン、110…単セル、111…燃料極、112…電解質、113…空気極、L1…純水配管、L2…蒸気配管、L3…燃料配管、L4…燃料ガス配管、L5…燃料排気ガス配管、L6…酸化剤排気ガス配管 、L7…燃焼ガス配管、L8…第1の空気配管、L9…第2の空気配管、L10…第2の燃焼ガス配管、L11…接続は移管、L12…排出配管。

Claims (4)

  1. 燃料極、この燃料極上に配設された固体酸化物からなる電解質およびこの電解質上に配設された空気極からなる単セルと、
    前記燃料極および前記空気極からの排気ガスを燃焼させる燃焼器と、
    この燃焼器で生成された燃焼ガスに含まれる水分を凝集する冷却器と、
    前記燃焼器で生成された燃焼ガスを前記冷却器に供給する燃焼ガス流路と、
    前記燃焼ガス流路に設けられ、この燃焼ガス流路内の前記圧力値が前記所定の値を超えると、前記燃焼ガス流路内の燃焼ガスを外部に放出する逃し弁と、
    前記空気極に酸化剤ガスを供給するとともに、前記燃焼ガス流路内の圧力値が所定の値を超えると、前記酸化剤ガスを前記冷却器内部の前記燃焼ガス流路に供給する酸化剤ガス供給部と、
    前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と
    を備えることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の固体酸化物形燃料電池システムにおいて、
    前記冷却器で凝集された水を貯留する貯留槽と、
    この貯留槽に貯留された水と前記燃焼器で発生した熱を用いて前記燃料ガス供給部から供給される前記燃料ガスを水蒸気改質して前記燃料極に供給する改質器と
    をさらに備えることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の固体酸化物形燃料電池システムにおいて、
    前記酸化剤ガス供給部は、前記酸化剤ガスを前記空気極に供給する酸化剤ガス流路と、この酸化剤ガス流路と前記燃焼ガス流路の前記逃し弁よりも下流の位置を接続する接続流路と、この接続流路に設けられた第1のバルブとを備え、
    前記燃焼ガス流路の前記接続流路と前記逃し弁の間に設けられた第2のバルブと、
    前記燃焼ガス流路内の圧力値が所定の値を超えるか否かを検出する検出部と、
    この検出部の検出結果に応じて前記第1のバルブおよび前記第2のバルブの開閉状態を制御する制御部と、
    前記酸化剤ガス流路を流れる前記酸化剤ガスと前記燃焼ガス流路を流れる前記燃焼ガスとの間で熱交換を行う熱交換器と
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記燃焼ガス流路内の圧力値が所定の値を超えると、前記第1のバルブを開状態、前記第2のバルブを閉状態とする
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  4. 請求項3記載の固体酸化物形燃料電池システムにおいて、
    前記検出部は温度センサからなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018527698A (ja) * 2015-06-29 2018-09-20 キュンドン ナビエン カンパニー リミテッドKyungdong Navien Co., Ltd. コーティング層の形成された固体酸化物燃料電池システム

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