JP2009116692A - 走行支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の車両全体の交通流の悪化を抑制することができる走行支援装置を提供する。
【解決手段】通行優先度を算出し、算出した通行優先度に基づいて車両の走行を支援する走行計画設定部104を備えた走行支援装置10において、走行計画設定部104は、交通状況予測部102が予測した複数の車両の将来における交通状況に基づいて通行優先度を算出する。これにより、単なる右折待ち時間等により通行優先度を決定する場合に比べて、複数の車両全体の将来における交通流の悪化を抑制することができる。
【選択図】図1
【解決手段】通行優先度を算出し、算出した通行優先度に基づいて車両の走行を支援する走行計画設定部104を備えた走行支援装置10において、走行計画設定部104は、交通状況予測部102が予測した複数の車両の将来における交通状況に基づいて通行優先度を算出する。これにより、単なる右折待ち時間等により通行優先度を決定する場合に比べて、複数の車両全体の将来における交通流の悪化を抑制することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は走行支援装置に関し、特に、複数の車両それぞれの通行における車両の走行を支援する走行支援装置に関するものである。
従来、交差点等において、複数の車両それぞれの通行における車両の走行を支援することにより、車両の自然な流れを維持する試みがなされている。例えば、特許文献1には、交差点において、右折待ち車両と直進車両とが双方向通信を行い、通行の優先度に関する情報を交換し、右折待ち車両は待ち時間に応じて自車の優先度をカウントアップし、直進車両より優先度が高くなると、直進車両に通行許可を求め、直進車両から通行許可を通知されると、交差点を右折通行する技術が開示されている。
特開平11−110693号公報
しかしながら、上記のような技術では、例えば、対向直進車線が渋滞し、右折待ち車両の後方には車両がいない場合であって、短時間後には信号が右折可に変わるときであっても、右折待ち時間がある時間に達すると、右折待ち車両を直進車両に対して優先させることになる。この結果、右折待ち車両は右折することができるが、対向直進車線はさらに渋滞することになり、交差点付近に存在する車両全体で考えると、車両全体の交通流がかえって悪化することなる。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、その目的は、複数の車両全体の交通流の悪化を抑制することができる走行支援装置を提供することにある。
本発明は、複数の車両それぞれの通行における優先度である通行優先度を算出する通行優先度算出手段と、通行優先度算出手段が算出した通行優先度に基づいて、少なくとも一の車両の走行を支援する走行支援手段と、を備え、通行優先度算出手段は、複数の車両の将来における交通状況を予測して通行優先度を算出する、走行支援装置である。
この構成によれば、通行優先度を算出する通行優先度算出手段と、通行優先度算出手段が算出した通行優先度に基づいて車両の走行を支援する走行支援手段とを備えた走行支援装置において、通行優先度算出手段は、複数の車両の将来における交通状況を予測して通行優先度を算出するため、単なる右折待ち時間等により通行優先度を決定する場合に比べて、複数の車両全体の将来における交通流の悪化を抑制することができる。
この場合、通行優先度算出手段は、将来における複数の車両全体の平均車速が最も高くなるように通行優先度を算出することが好適である。
この構成によれば、通行優先度算出手段は、将来における複数の車両全体の平均車速が最も高くなるように通行優先度を算出するため、走行支援手段が当該通行優先度に基づいて車両の走行を支援することにより、将来における複数の車両全体の平均車速を最高とし、交通流が良好となるようにすることができる。
または、通行優先度算出手段は、将来における複数の車両それぞれの車速の偏差が最も小さくなるように通行優先度を算出することが好適である。
この構成によれば、通行優先度算出手段は、将来における複数の車両それぞれの車速の偏差が最も小さくなるように通行優先度を算出するため、走行支援手段が当該通行優先度に基づいて車両の走行を支援することにより、将来における複数の車両それぞれの車速の偏差を最小とし、複数の車両それぞれの運転者に対し、公平感を高めることができる。
あるいは、通行優先度算出手段は、将来における複数の車両全体のCO2排出量が最も少なくなるように通行優先度を算出することが好適である。
この構成によれば、通行優先度算出手段は、将来における複数の車両全体のCO2排出量が最も少なくなるように通行優先度を算出するため、走行支援手段が当該通行優先度に基づいて車両の走行を支援することにより、将来における複数の車両全体のCO2排出量を最小とし、排気ガスによる環境への悪影響を低減することができる。
一方、通行優先度算出手段は、特定の地域内において複数の車両の将来における交通状況を予測するものとできる。
この構成によれば、通行優先度算出手段は、特定の地域内において複数の車両の将来における交通状況を予測するため、予測する範囲を限定することができ、通行優先度を算出する負担を軽減することができる。
あるいは、通行優先度算出手段は、特定の時間内において複数の車両の将来における交通状況を予測するものとできる。
この構成によれば、通行優先度算出手段は、特定の時間内において複数の車両の将来における交通状況を予測するため、予測する範囲を限定することができ、通行優先度を算出する負担を軽減することができる。
また、走行支援手段は、右折待ち車両及び右折待ち車両と対向する対向車両のいずれかに対して走行を支援し、通行優先度算出手段は、右折待ち車両が交差点で右折待ちをしている場合の通行優先度を、右折待ち車両が交差点以外で右折待ちをしている場合の通行優先度に比べて大きくなるように算出することが好適である。
この構成によれば、通行優先度算出手段は、右折待ち車両が交差点で右折待ちをしている場合の通行優先度を、右折待ち車両が交差点以外で右折待ちをしている場合の通行優先度に比べて大きくなるように算出するため、交差点で止むを得ず右折をする右折待ち車両の通行優先度を、例えば路側上の店舗に入るため右折をする右折待ち車両の通行優先度に比べて大きくなるように算出することになり、複数の車両それぞれの運転者に対し、公平感を高めることができる。
さらに、少なくとも一の車両の過去における走行を記録する記録手段と、記録手段が記録した車両の過去における走行の記録と、通行優先度算出手段が過去において算出した通行優先度とに基づいて、車両の過去における走行を評価する走行評価手段と、をさらに備えることが好適である。
この構成によれば、記録手段が、少なくとも一の車両の過去における走行を記録し、走行評価手段が、記録手段が記録した車両の過去における走行の記録と、通行優先度算出手段が過去において算出した通行優先度とに基づいて、車両の過去における走行を評価するため、車両の運転者は過去の走行方法の妥当性を反省することにより、より周囲の状況に即した走行方法を習得することが可能となる。
本発明の走行支援装置によれば、複数の車両全体の交通流の悪化を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る走行支援装置について添付図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る走行支援装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の走行支援装置10は車両に搭載され、複数の車両それぞれの通行における優先度である通行優先度を算出し、算出した通行優先度に基づいて当該車両の運転者に対して、交差点等において、直進して通行すべきか否か、右折して通行すべきか否か等の指示を与えることによって、あるいは車両の運転を自動制御することによって、車両の走行を支援するためのものである。
図1に示すように、走行支援装置10は、ECU100に、GPS12、車速センサ14、ウィンカ16、ステアリングセンサ・アクチュエータ18、レーダ20、ドライバモニタ22、車車間通信機24、路車間通信機26、ディスプレイ28、スピーカ30及びアクセルアクチュエータ32が接続されて構成されている。
GPS12は、自車位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)衛星信号を受信し、受信されたGPS衛星信号に基づき自車位置を検出するためのものである。車速センサ14は、車軸の回転数を計測することにより、車両の車速を検出するためのものである。
ウィンカ16は一般的な方向指示器として機能するとともに、本実施形態では、ウィンカ16による指示方向をECU100に伝達し、車両の走行方向をECU100に報知するためのものである。ステアリングセンサ・アクチュエータ18は、ステアリングの舵角をECU100に伝達し、車両の走行方向をECU100に報知するためのものである。また、ステアリングセンサ・アクチュエータ18は、ECU100からの指令信号に基づいてステアリングを操舵し、車両の走行方向を制御するためのものである。
レーダ20は、ミリ波帯の電波やレーザ光などの検出波を水平方向にスキャンしながら自車両の前方へ照射し、他車両や歩行者の表面で反射された反射波を受信して、他車両や歩行者との距離・方向及び接近速度を検知するためのものである。他車両や歩行者の方向は反射波の角度、距離は電波を発射してから反射波が帰ってくるまでの時間、他車両や歩行者の速度は反射波の周波数変化(ドップラー効果)を利用して検知する。
ドライバモニタ22は、運転者の状態を検出するためのものであり、例えば、運転者の目線を検出することにより、車両の走行方向を推測するためのものである。
車車間通信機24は、自車両の周辺の他車両と車車間通信を行うためのものであり、路車間通信機26は、道路に設置された光ビーコン送信機等の道路インフラと路車間通信を行うためのものである。車車間通信機24及び路車間通信機26は、例えば、対向車線を走行する対向車両や自車両の後続車両の車両情報(二輪車を含む)である、車両台数、車両位置、車速、車両形状、ドライバ特性、加速度及び進行方向を取得するためのものである。なお、車車間通信機24は、他車両の路車間通信機から光ビーコン送信機等の道路インフラを介して送信された他車両の情報を取得する、いわゆる「車路車」間通信の形態をとるものでも良い。
ディスプレイ28は、GPS12の情報を表示する他、ECU100が生成した、直進して通行すべきか否か、右折して通行すべきか否か等の指示を運転者に対して表示するためのものである。スピーカ30は、ディスプレイ28と同じく、ECU100が生成した、直進して通行すべきか否か、右折して通行すべきか否か等の指示を運転者に対して音声により与えるためのものである。アクセルアクチュエータ32は、ECU100からの指令信号に基づいてアクセルを開閉し、車両の速度を制御するためのものである。
ECU100は、内部に、交通状況予測部102、走行計画設定部104及びドライビングレコーダ106を有している。交通状況予測部102は、GPS12、車速センサ14、ウィンカ16、ステアリングセンサ・アクチュエータ18、レーダ20、ドライバモニタ22、車車間通信機24及び路車間通信機26から複数の車両の将来における交通状況を予測するためのものである。
走行計画設定部104は、交通状況予測部102が予測した将来の交通状況から、複数の車両それぞれの通行における優先度である通行優先度を算出し、算出した通行優先度に基づいて自車両の走行計画を生成することにより、自車両の走行を支援するためのものである。具体的には、走行計画設定部104は、自車両が自動制御による走行時には、ステアリングセンサ・アクチュエータ18及びアクセルアクチュエータ32を駆動して生成した走行計画に基づいた走行制御を行う。また、走行計画設定部104は、自車両が手動運転による走行時には、ディスプレイ28及びスピーカ30によって、生成した走行計画に基づいた指示を運転者に対して与える。
また、走行計画設定部104は、ドライビングレコーダ106に記録された自車両の過去の走行の記録と、走行計画設定部104が過去において算出した各々の状況における通行優先度とに基づいて、自車両の過去における走行を評価するためのものである。走行計画設定部104は、特許請求の範囲に記載の通行優先度算出手段、走行支援手段、及び走行評価手段として機能する。
ドライビングレコーダ106は、自車両の過去の走行の記録と、走行計画設定部104が過去において算出した各々の状況における通行優先度とを記録するためのものである。ドライビングレコーダ106は、特許請求の範囲に記載の記録手段として機能する。
(交差点での右折時における動作)
以下、本実施形態の走行支援装置の動作について説明する。以下の説明においては、図2に示すように、交差点において、自車両VMが右折待機中であり、対向車線及び自車両VMの走行車線には複数の他車両VOが存在している場合を想定して説明する。なお、以下の動作は、1サイクル数ms〜数百ms程度の頻度で繰り返し実行される。
以下、本実施形態の走行支援装置の動作について説明する。以下の説明においては、図2に示すように、交差点において、自車両VMが右折待機中であり、対向車線及び自車両VMの走行車線には複数の他車両VOが存在している場合を想定して説明する。なお、以下の動作は、1サイクル数ms〜数百ms程度の頻度で繰り返し実行される。
図3は、実施形態に係る走行支援装置の動作を示すフロー図である。図3に示すように、自車両VMが右折行動を開始したとき、ECU100の状況取得部102は、GPS12による案内経路及びGPS12により検出された現在の走行車線、車速センサ14、ウィンカ16、ステアリングセンサ・アクチュエータ18からの情報、及びドライバモニタ22により検出された運転者の目線等により、自車両VMが右折を行うことを判断する(S11)。
状況取得部102は、レーダ20、車車間通信機24及び路車間通信機26から、対向車線の車両情報、自車両VMの後続車両の情報、右折後の道路情報、信号機の信号の情報、道路線形情報、歩行者情報等の自車両VMの走行状況を取得する(S12)。レーダ20のような自律センサ以外に、車車間通信機24及び路車間通信機26による通信を用いることにより、広範囲の情報を高精度で取得することが可能になる。
上記の対向車線の車両情報及び自車両VMの後続車両の情報とは、例えば、対向車線における、車両台数、車両位置、車速、車両形状、加速度、進行方向等であり、これらは全て他車両が二輪車である場合を含んでいる。また、対向車線又は自車両VMの走行車線を走行する他車両VOが、本実施形態の走行支援装置10を搭載している場合は、走行支援装置10のドライビングレコーダ106に記録された走行記録から運転者のドライバ特性(初心者、熟練者、早めに右折、遅めに右折等)に関する情報を取得しても良い。これらの情報は、後述するように、交通状況予測部102が、N秒後までの期間における自車両VM及び他車両VOの車両位置の推移と車速の推移とを演算する際に(S13)、自車両VMの右折待ちによる渋滞量を推測し、走行計画設定部104が、周囲車両全体の平均車速が最大となる右折のタイミングを算出する際に用いられる(S15)。
上記の右折後の道路情報とは、右折後に自車両VMが走行する道路における、車両台数、車両位置、車速、車両形状、加速度、進行方向及び上述の他車両VOの運転者のドライバ特性等であり、これらは全て他車両が二輪車である場合を含んでいる。これらの情報は、後述するように、走行計画設定部104が、周囲車両全体の平均車速が最大となる右折のタイミングを算出する際に(S15)、自車両VMが右折するタイミングにおいて、右折後の車線が渋滞等で円滑に走行できるか否かを判断するために用いられる。
上記の信号機の信号の情報とは、交差点の信号機の信号サイクル、当該信号機が矢灯機付信号機又は時差式信号機であるかによる右折可能タイミングの有無に関する情報である。
上記の道路線形情報とは、車線数、車線幅、右折専用車線の有無、右折専用車線の位置等に関する情報である。これらの情報は、後述するように、交通状況予測部102が、N秒後までの期間における自車両VM及び他車両VOの車両位置の推移と車速の推移とを演算する際(S13)、及び自車両VMが割り込むことによる各他車両VOの車速変化を演算する際に(S14)、自車両VMが右折のために道を塞ぐことによる後続車両への影響を算出するために用いられる。
上記の歩行者情報とは、歩行者の位置、速度、加速度、状態(レーダ20等からの情報から推測される歩行者の目線や、酒酔い状態や、自車両VMに気づいているか否か等)に関する情報である。これらの情報は、後述するように、走行計画設定部104が、周囲車両全体の平均車速が最大となる右折のタイミングを算出する際に(S15)、自車両VMが右折するタイミングにおいて、横断歩道及び横断歩道の付近に歩行者が存在するか否かを判断するために用いられる。
交通状況予測部102は、上記のようにして取得した情報に基づいて、N秒後までの期間における自車両VM及び他車両VOの車両位置の推移と車速の推移とを演算する(13)。また、交通状況予測部102は、自車両VMが割り込むことによる各他車両VOの車速変化を演算する(S14)。走行計画設定部104が、このようにして算出された将来の交通状況に基づいて通行優先度を算出し、当該通行優先度に基づいて周囲車両全体の平均車速が最大となる右折のタイミングを算出する(S15)。
なお、交通状況予測部102が、N秒後までの車両位置の推移等を予測する際には(S13)、他車両VOが右左折等により道路上から退出するか否かも考慮する。ステップS13において交通状況予測部102が交通状況を予測する範囲は、ステップS12において情報を取得するN秒の範囲とも関係する。情報を取得する範囲が増え過ぎると、計算量が膨大となるため、計算による許容遅延時間量等を考慮して決定するものとする。一方、交通状況予測部102は、ステップS12に用いるN秒を基準とするのではなく、例えば、「隣接する交差点までの範囲」等の特定の距離、地域内において情報を取得し、交通状況を予測するものとしても良い。この場合は、他車両VOが右左折等により道路上から退出するか否かを考慮にいれる必要をなくすことができる。
また、走行計画設定部104が、右折のタイミングを算出する際には(S15)、周囲車両全体の平均車速が最大となる右折のタイミングを算出するのではなく、将来における自車両VM及び他車両VOそれぞれの車速の偏差が最も小さくなる右折のタイミングを算出するようにしても良い。これにより、車両それぞれの運転者に対し、公平感を高めることができる。
あるいは、走行計画設定部104が、右折のタイミングを算出する際には(S15)、各車両の車種における排気量に応じて、将来における複数の車両全体のCO2排出量が最も少なくなる右折のタイミングを算出するようにしても良い。これにより、将来における各車両全体のCO2排出量を最小とし、排気ガスによる環境への悪影響を低減することができる。
対向車線を走行する本線側先頭車両である他車両VOが、本実施形態の走行支援装置10を搭載している場合であって、走行支援装置10が当該他車両VOを自動制御している場合には(S16)、自車両VMの走行支援装置10の走行計画設定部104は、右折のために割込んだ際の本線側先頭車両である他車両VOに、車車間通信機24により制御介入の予告をし、当該他車両VOが減速するように制御する(S17)。
一方、対向車線を走行する本線側先頭車両である他車両VOが、自動制御により運転を行っていない場合には(S16)、自車両VMの走行支援装置10の走行計画設定部104は、右折のために割込んだ際の本線側先頭車両である他車両VOに、ヘッドライトを点滅させたり、車車間通信機24で通信メッセージを送信することにより、右折のため割り込んだ際の本線側先頭車両に対して減速を促すような指示を実施する(S18)。
対向車線を走行する本線側先頭車両である他車両VOが、自動制御により運転を行っていないが、本実施形態の走行支援装置10を搭載している場合は、自車両VMの走行支援装置10の走行計画設定部104は、図4に示すように、右折のために割込んだ際の本線側先頭車両である他車両VOのディスプレイ28に、減速を促すような画像の表示をさせても良い。このように、本実施形態において、交通流の最適化を実現するためには、必ずしも本線側車両に対して強制的に制御介入を行う必要は無く、減速を促すような案内をするだけでも良い。この場合、自動制御に必要な高価な装備が必要なくなるため、他車両VOがなんらかの通信手段を有していれば、本実施形態における走行支援を実現することができる。
上記ステップS12〜S18の処理は、右折が完了するまで繰り返される(S19)。右折が完了したときは(S19)、走行計画設定部104は、そのときの交通状況と走行計画と実際の自車両VMの走行とをドライビングレコーダ106に記録する(S19)。
(交差点以外での右折時における動作)
以下、交差点以外での右折時における本実施形態の走行支援装置10の動作について説明する。図5に示すように、自車両VMが対向車線の路側上の店舗Sに入場するために右折待ちをしている場合は、必ずしも、右折により対向車線を横断して店舗Sに入場する必要はなく、そのまま現在の走行車線を走行し、その先の交差点等でUターンや右折を繰り返すことによって対向車線側を走行した後、左折することにより店舗Sに入場することが可能であるため、当該箇所で右折待ちをする必然性は低い。そのため、このような場合は、上記の図2における場合のように、交差点において止むを得ず右折する場合に比べて、周囲の他車両VOの運転者が自車両VMの右折を容認する感情は低いと考えられる。特に、車線数が多い場合は、この傾向は顕著であると考えられる。
以下、交差点以外での右折時における本実施形態の走行支援装置10の動作について説明する。図5に示すように、自車両VMが対向車線の路側上の店舗Sに入場するために右折待ちをしている場合は、必ずしも、右折により対向車線を横断して店舗Sに入場する必要はなく、そのまま現在の走行車線を走行し、その先の交差点等でUターンや右折を繰り返すことによって対向車線側を走行した後、左折することにより店舗Sに入場することが可能であるため、当該箇所で右折待ちをする必然性は低い。そのため、このような場合は、上記の図2における場合のように、交差点において止むを得ず右折する場合に比べて、周囲の他車両VOの運転者が自車両VMの右折を容認する感情は低いと考えられる。特に、車線数が多い場合は、この傾向は顕著であると考えられる。
このため、走行計画設定部104は、交差点以外での右折を自車両VMが行う場合は、自車両VMの通行優先度を、交差点で右折を行う場合より低く算出する。この場合、車線数が多いほど、自車両VMの通行優先度を低く算出するものとする。これにより、各車両それぞれの運転者に対し、公平感を高めることができる。
本実施形態においては、走行計画設定部104は、交差点で右折を行う場合であっても、運転者の気まぐれと思われる右折行動の場合は、自車両VMの通行優先度を通常より低く算出するものとできる。例えば、所定の閾値よりも強い減速度で減速後に急に右折した場合や、GPS12が示した経路を無視した右折の場合は、周囲の他車両VOの運転者が自車両VMの右折を容認する感情は低いと考えられるため、自車両VMの通行優先度を通常より低く算出する。
なお、上記の交差点以外での右折を自車両VMが行う場合は、走行計画設定部104は、当該右折行動以外の経路をとった場合における損失を考慮して自車両VMの通行優先度を増減させても良い。例えば、自車両VMがUターンをする経路の場合、必要な時間が所定の閾値となる時間を超えてかかるような場合には、走行計画設定部104は、自車両VMの通行優先度をほとんど低下させないものとできる。
(過去の走行の評価)
以下、自車両VMの過去の走行を評価する場合における本実施形態の走行支援装置10の動作について説明する。上記の例においては、走行計画設定部104は、算出した通行優先度に基づく、対向車の減速行動の誘導等の走行支援をその場で行っているが、目的地到達時や、信号及び渋滞により一定時間以上自車両VMが停車する際に、自車両VMの運転者に運転アドバイスとして、当該時期に取るべきであった走行計画を表示するようにしても良い。
以下、自車両VMの過去の走行を評価する場合における本実施形態の走行支援装置10の動作について説明する。上記の例においては、走行計画設定部104は、算出した通行優先度に基づく、対向車の減速行動の誘導等の走行支援をその場で行っているが、目的地到達時や、信号及び渋滞により一定時間以上自車両VMが停車する際に、自車両VMの運転者に運転アドバイスとして、当該時期に取るべきであった走行計画を表示するようにしても良い。
例えば、過去において、図6に示すように、自車両VMは、交差点において右折待ちの他車両VOとの車間距離があったにもかかわらず、通行をゆずらずに加速して交差点を通過したものとする。この場合は、走行計画設定部104は、その際の走行の記録と、その際に走行計画設定部104が算出した通行優先度及び走行計画をドライビングレコーダ106に記録する。
その後、目的地到達時や、信号及び渋滞により一定時間以上自車両VMが停車する際に、走行計画設定部104は、ディスプレイ28に、図7に示すように、当時の状況を再現する画像を表示し、図8に示すように、その時の妥当な走行計画を運転者に対し教示する画像を表示する。
この場合、走行計画設定部104は、ディスプレイ28に、その当時の再現図を提示することも可能である。ここで、再現図は、車両や路側に設置したカメラの動画像及び静止画像を使用しても良いし、車車間通信、路車間通信により取得した各車両の位置、車種、及び道路線形等の情報から、シミュレータのようにして作成しても良い。
これにより、車両の運転者は過去の走行方法の妥当性を反省することにより、より周囲の状況に即した走行方法を習得することが可能となる。また、交差点等で走行中にディスプレイ28を注視することによる不安全行為を無くすことが可能となる。
以上、説明した本実施形態によれば、通行優先度を算出し、算出した通行優先度に基づいて車両の走行を支援する走行計画設定部104を備えた走行支援装置10において、走行計画設定部104は、交通状況予測部102が予測した複数の車両の将来における交通状況に基づいて通行優先度を算出するため、単なる右折待ち時間等により通行優先度を決定する場合に比べて、複数の車両全体の将来における交通流の悪化を抑制することができる。
また、走行計画設定部104は、将来における複数の車両全体の平均車速が最も高くなるように通行優先度を算出し、当該通行優先度に基づいて車両の走行を支援するため、将来における複数の車両全体の平均車速を最高とし、交通流が良好となるようにすることができる。
または、走行計画設定部104は、将来における複数の車両それぞれの車速の偏差が最も小さくなるように通行優先度を算出し、当該通行優先度に基づいて車両の走行を支援することにより、将来における複数の車両それぞれの車速の偏差を最小とし、複数の車両それぞれの運転者に対し、公平感を高めることができる。
あるいは、走行計画設定部104は、将来における複数の車両全体のCO2排出量が最も少なくなるように通行優先度を算出し、当該通行優先度に基づいて車両の走行を支援することにより、将来における複数の車両全体のCO2排出量を最小とし、排気ガスによる環境への悪影響を低減することができる。
一方、本実施形態では、交通状況予測部102は、特定の地域内において複数の車両の将来における交通状況を予測するため、予測する範囲を限定することができ、走行計画設定部104が通行優先度を算出する負担を軽減することができる。あるいは、本実施形態では、交通状況予測部102は、特定の時間内において複数の車両の将来における交通状況を予測するため、予測する範囲を限定することができ、走行計画設定部104が通行優先度を算出する負担を軽減することができる。
さらに、本実施形態では、走行計画設定部104は、右折待ち車両が交差点で右折待ちをしている場合の通行優先度を、右折待ち車両が交差点以外で右折待ちをしている場合の通行優先度に比べて大きくなるように算出するため、交差点で止むを得ず右折をする右折待ち車両の通行優先度を、例えば路側上の店舗に入るため右折をする右折待ち車両の通行優先度に比べて大きくなるように算出することになり、複数の車両それぞれの運転者に対し、公平感を高めることができる。
加えて、本実施形態では、ドライビングレコーダ106が、少なくとも一の車両の過去における走行を記録し、走行計画設定部104が、ドライビングレコーダ106が記録した車両の過去における走行の記録と、走行計画設定部104が過去において算出した通行優先度とに基づいて、車両の過去における走行を評価するため、車両の運転者は過去の走行方法の妥当性を反省することにより、より周囲の状況に即した走行方法を習得することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、走行支援装置10が各々の車両に搭載される態様について中心に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、各々の車両には、車車間通信機24、路車間通信機26等の通信機や、GPS12、車速センサ14等のセンサ類や、ドライビングレコーダ106等の記録手段のみが搭載されており、各車両に走行支援を行うECU100に相当する機器は別途車両外の管理センター等に設置され、当該管理センターから各車両に路車間通信機26を通じて指令を発することにより、各車両の走行支援を行うものとしても良い。
10…走行支援装置、12…GPS、14…車速センサ、16…ウィンカ、18…ステアリングセンサ・アクチュエータ、20…レーダ、22…ドライバモニタ、24…車車間通信機、26…路車間通信機、28…ディスプレイ、30…スピーカ、32…アクセルアクチュエータ、100…ECU、102…交通状況予測部、104…走行計画設定部、106…ドライビングレコーダ。
Claims (8)
- 複数の車両それぞれの通行における優先度である通行優先度を算出する通行優先度算出手段と、
前記通行優先度算出手段が算出した前記通行優先度に基づいて、少なくとも一の前記車両の走行を支援する走行支援手段と、
を備え、
前記通行優先度算出手段は、複数の前記車両の将来における交通状況を予測して前記通行優先度を算出する、走行支援装置。 - 前記通行優先度算出手段は、将来における複数の前記車両全体の平均車速が最も高くなるように前記通行優先度を算出する、請求項1に記載の走行支援装置。
- 前記通行優先度算出手段は、将来における複数の前記車両それぞれの車速の偏差が最も小さくなるように前記通行優先度を算出する、請求項1に記載の走行支援装置。
- 前記通行優先度算出手段は、将来における複数の前記車両全体のCO2排出量が最も少なくなるように前記通行優先度を算出する、請求項1に記載の走行支援装置。
- 前記通行優先度算出手段は、特定の地域内において複数の前記車両の将来における交通状況を予測する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の走行支援装置。
- 前記通行優先度算出手段は、特定の時間内において複数の前記車両の将来における交通状況を予測する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の走行支援装置。
- 前記走行支援手段は、右折待ち車両及び前記右折待ち車両と対向する対向車両のいずれかに対して走行を支援し、
前記通行優先度算出手段は、前記右折待ち車両が交差点で右折待ちをしている場合の前記通行優先度を、前記右折待ち車両が交差点以外で右折待ちをしている場合の前記通行優先度に比べて大きくなるように算出する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の走行支援装置。 - 少なくとも一の前記車両の過去における走行を記録する記録手段と、
前記記録手段が記録した前記車両の過去における走行の記録と、前記通行優先度算出手段が過去において算出した前記通行優先度とに基づいて、前記車両の過去における走行を評価する走行評価手段と、
をさらに備えた請求項1〜7のいずれか1項に記載の走行支援装置。
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