JP2009114731A - トイレ機器用制御装置及びトイレ機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】トイレ掃除のときなどにトイレ機器の音声による制御を停止状態とすることができるトイレ機器用制御装置及びトイレ機器を提供する。
【解決手段】リモコン20にスイッチ21〜27のほか、マイク28及び音声認識装置30が設置されている。着座センサ7が着座者を検知しない場合には、便座ボックス2内の制御回路15は、音声認識装置30からの信号のみを受け付け、スイッチ21〜27からの操作信号を受け付けない音声モードとなる。着座が検知される場合には、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付けるスイッチモードとなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、音声及びスイッチ操作のいずれによってもトイレ機器を制御することができるトイレ機器用制御装置及びこのトイレ機器用制御装置を備えたトイレ機器に関する。
トイレ機器を音声及びスイッチ操作によって動作させることは公知である。例えば、特開2005−97944号では、トイレルームの壁面にマイクを備えた遠隔操作部が設置され、便器上面に載置された局部洗浄装置に各種スイッチが配置された本体操作部が設置されている。そして、使用者の各種スイッチの操作によっても、また音声による指示によっても、局部洗浄動作させることが可能となっている。即ち、スイッチ操作と音声制御とが常時、併用可能となっている。
特開2002−327484号の図3には、着座中にのみ音声制御できるように構成した衛生洗浄便座装置が記載されている。
実開平4−105179号には、人体検知中にのみ音声制御が実行可能とされ、これにより、トイレ近くの立ち話などでは温水噴出等が行われないよう構成した温水洗浄装置が記載されている。
なお、特開昭62−245296号には、音声の入力が一定時間無かったときには音声認識回路を非動作状態にする音声認識装置が記載されている。
また、便座ボックスを電動昇降式とすることも周知であり、多くの特許出願がなされている(例えば特開2004−84325号)。
特開2005−97944号 特開2002−327484号 実開平4−105179号 特開昭62−245296号 特開2004−84325号
手を汚さないようにゴム手袋を嵌めてトイレ掃除を行っているときに、電動式フラッシュ装置、電動式便座ボックス昇降装置、電動前後進式洗浄ノズル装置、電動式便座・便蓋開閉装置などの電気機器のスイッチ操作を行う場合、スイッチを汚さないように手袋を外してスイッチを押さねばならず、不便である。
このような場合には、トイレ機器用制御装置に音声制御機能が組み込まれていることが望まれる。
一方、掃除以外のときには、音声制御装置は、発声音が他人に聞かれたり、他人の音声で誤動作したりするおそれ等の理由により、無い方が望まれることもある。
本発明は、トイレ掃除のときなどにトイレ機器の音声による制御を可能な状態とすることができるトイレ機器用制御装置及びトイレ機器を提供することを目的とする。
請求項1のトイレ機器用制御装置は、トイレ機器を操作するためのスイッチが配置された操作手段と、音声を受音するためのマイクと、該操作手段又は該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力する制御手段と、着座検知手段と、を有するトイレ機器用制御装置において、該制御手段は、該着座検知手段が着座不検知であるときには、該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力可能とすることを特徴とするものである。
請求項2のトイレ機器用制御装置は、請求項1において、該制御手段は、該着座検知手段が着座を検知しているときには、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力せず、該操作手段からの操作信号にのみ基づいて指令信号を出力するものであることを特徴とする。
請求項3のトイレ機器用制御装置は、トイレ機器を操作するためのスイッチが配置された操作手段と、音声を受音するためのマイクと、該操作手段又は該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力する制御手段と、便座起立検知手段と、を有するトイレ機器用制御装置において、該制御手段は、該検知手段が便座起立を検知しているときには、該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力可能とすることを特徴とする。
請求項4のトイレ機器用制御装置は、請求項3において、該制御手段は、該検知手段が便座倒状を検知しているときには、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力せず、該操作手段からの操作信号にのみ基づいて指令信号を出力するものであることを特徴とする。
請求項5のトイレ機器用制御装置は、トイレ機器を操作するためのスイッチが配置された操作手段と、音声を受音するためのマイクと、該操作手段又は該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力する制御手段と、便座ボックス上昇検知手段と、を有するトイレ機器用制御装置において、該制御手段は、該検知手段が便座ボックス上昇を検知しているときには、該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力可能とすることを特徴とする。
請求項6のトイレ機器用制御装置は、請求項5において、該制御手段は、該検知手段が便座ボックス着底を検知しているときには、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力せず、該操作手段からの操作信号にのみ基づいて指令信号を出力するものであることを特徴とする。
請求項7のトイレ機器用制御装置は、トイレ機器を操作するためのスイッチが配置された操作手段と、音声を受音するためのマイクと、該操作手段又は該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力する制御手段と、を有するトイレ機器用制御装置において、該制御手段は、該マイクが音声制御開始を示すキーワードを受音すると、該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力可能とすることを特徴とする。
請求項8のトイレ機器用制御装置は、請求項7において、該制御手段は、該マイクが音声制御開始を示すキーワードを受音するまでは、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力せず、該操作手段からの操作信号にのみ基づいて指令信号を出力するものであることを特徴とする。
本発明(請求項9)のトイレ機器は、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のトイレ機器用制御装置を備えたことを特徴とするものである。
請求項10のトイレ機器は、請求項9において、トイレ機器用制御装置は温水洗浄装置であることを特徴とする。
請求項1,3,5のトイレ機器用制御装置は、少なくとも便器掃除のときには音声制御を可能としたものである。
即ち、請求項1のトイレ機器用制御装置にあっては、着座検知手段が着座不検知であるときには、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力することが可能な状態となる。
請求項3のトイレ機器用制御装置にあっては、便座が起立状態にあると、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力することが可能な状態となる。
請求項5のトイレ機器用制御装置にあっては、便座ボックスが上昇状態にあると、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力することが可能な状態となる。
一般に便器を掃除するときには、着座しておらず、また便座は起立状態とされる。電動昇降式の便座ボックスを備えている場合には、便座ボックスを上昇させて、洋風便器の後部上面の清掃を行う。
従って、便器の掃除を行うときには、請求項1,3,5の少なくともいずれかの状態となっているので、請求項1,3,5のように音声制御可能に構成しておくと、ゴム手袋を外してスイッチ操作する煩わしさが無くなり、また、ゴム手袋をせずに便器掃除しているときにスイッチ操作のために手洗いすることも不要となる。
請求項7のトイレ機器用制御装置にあっては、便器掃除するために手袋を装着した場合でも、音声制御開始用キーワードを発声することにより、トイレ機器が音声制御可能となる。このため、ゴム手袋を外してスイッチ操作する煩わしさが無くなり、また、ゴム手袋をせずに便器掃除しているときにスイッチ操作のために手洗いすることも不要となる。
請求項2,4,6では、着座していたり、便座が倒状していたり、あるいは便座ボックスが着底しているときには、便器掃除は行われないので、上記の音声制御は停止させておく。このため、例えば着座して用を足している最中に、着座者が不用意に発した声に基づいてトイレ機器が作動してしまうことが確実に防止される。あるいは、公共のトイレルームのように複数の個室内に便器及びトイレ機器用制御装置が設置されたスペースにおいて用を足している最中に、隣の個室の使用者の声に基づいてトイレ機器が作動してしまうことも確実に防止される。
請求項8のトイレ機器用制御装置にあっては、音声によって、音声制御の停止状態及び可能状態を容易に切り替えることができる。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係るトイレ機器用制御装置を備えたトイレルームの斜視図である。第2図は第1図の便器の側面図であり、(a)は便座ボックスの浮上前、(b)は便座ボックスの浮上後の状態を示している。第3図はトイレ機器用制御装置のブロック図である。
陶器製の洋風便器本体1の後部上面に便座ボックス2が設置されており、この便座ボックス2に便座3及び便蓋4が起倒方向回動自在に取り付けられている。この便座ボックス2は、昇降装置5によって昇降可能となっている。
この便座ボックス2には、人体臀部洗浄用の洗浄ノズル6、着座者を検知する着座センサ7等が設置されている。洗浄ノズル6は、この実施の形態ではモータによって前後進(突出、後退)する電動方式のものが用いられている。着座センサ7としては、赤外線センサ、超音波センサなど各種のものを用いることができる。なお、この着座センサ7は便座3に設置されてもよく、この場合、便座静電容量センサ、荷重センサなどを用いることができる。
第3図の通り、この便座ボックス2内には、前記洗浄ノズル6を前後進させるためのノズル用モータ11、洗浄ノズル6に供給される水を加熱するための水加熱用ータ12、洗浄ノズル6への温水の給水及び給水停止を行う電磁弁等のノズル用電動給水手段13、止水栓から便器本体1へフラッシュ水の給水及び給水停止を行うフラッシュ水用電磁弁14のほか、これらを制御する制御回路15が設けられている。
トイレルームの壁面にリモコン20が取り付けられている。このリモコン20の前面には、フラッシュスイッチ21、昇降装置5の浮上スイッチ22、昇降装置5の下降スイッチ23、ノズル洗浄開始/停止スイッチ24、ノズル自動洗浄スイッチ25、ノズル前進/後退スイッチ26、水温調節スイッチ27、マイク28等が設けられている。
また、このリモコン20内には、音声認識装置30が設けられている。
音声認識装置には、周知の如く、大別して単音節認識方式のものと単語認識方式のものとがある。単音節認識方式では、単語を音素あるいは音節単位に認識する。これに対し、単語認識方式では、認識単語の標準パターンを予め作成しておき、入力された単語のスペクトル変化を標準パターンと比較し、最も良く似ているパターンに分類することにより当該単語を識別する。これらのうち、この単語認識方式によると、単語を正確に識別することが容易であり、特に、トイレ機器用制御装置においては、トイレ機器を作動させる単語が少数で足りるから、この単語認識方式で十分に対応でき、コストの低減を図ることも可能である。従って、本実施の形態では、音声認識装置30として単語認識方式を採用しているが、単音節認識方式を採用してもよい。
この音声認識装置30は、第3図に示す通り、マイク28で受音した音声信号を、前処理部31、音響分析部32、単語認識部33で処理し、制御回路15に出力するよう構成されている。
前処理部31では、音声区間の検出、プリエンファシス、雑音除去などが行われる。音響分析部32では、特徴パラメータの抽出が行われる。単語認識部33では、標準パターンとこの特徴パラメータとの対比がなされ、人力音声の識別が行われる。
本発明では、識別対象となる単語を予め定めておき、この単語は例えばトイレルームの壁面等に使用説明書として添付しておくのが好適である。
識別対象となる単語としては、「おんすいせんじょう」、「ゆをとめろ」、「のずるじどうせんじょう」、「のずるをのばせ」、「じょうしょう」、「かこう」、「ふらっしゅせんじょう」等が挙げられる。もちろん、これらの単語は任意であるが、適度に短く、使用者が発音し易い単語が好適である。なお、2以上の単語を組み合わせたものとしておくことにより、音声識別装置の識別がより正確となり、誤動作が防止されるようになる。
制御回路15は、マイクロコンピュータを有するものであり、単語認識部33及び各スイッチ21〜27からの信号に基づいて、昇降装置5、ノズル用モータ11、温水タンク用ヒータ12、ノズル用電動給水手段13、フラッシュ水用電磁弁14等の各機器に出力することが可能な構成となっている。
制御回路15のマイクロコンピュータのROMには、下記の制御を行うプログラムが記憶されている。
<請求項1,2の制御例>
制御について次に説明する。第4図は請求項1,2の制御例を説明するフローチャートである。
STEP1において、使用者が便座3に着座しているか否か、即ち、着座センサ7が着座者を検知しているか否かを確認する。
着座していない場合にはSTEP2に進み、制御回路15は、スイッチ21〜27からの操作信号を受け付け可能であることに加えて、音声認識装置30からの信号も受け付け可能な状態となる(音声操作可能モード)。
このSTEP2の音声操作可能モードにおいて、使用者がマイク28に向かって命令を発声すると、この発声をマイク28が受音し、音声認識装置30がこの音声の認識処理を行い、制御回路15に信号を発信する。この音声認識装置30からの信号を制御回路15が受け付けると、この信号に基づいて該制御回路15が各機器(昇降装置5、ノズル用モータ11、温水タンク用ヒータ12、ノズル用電動給水手段13、フラッシュ水用電磁弁14等)に指令信号を出力する。このようにして、音声によって各機器が制御される。
なお、このSTEP2の音声操作可能モードにおいては、制御回路15は、スイッチ21〜27からの操作信号を受け付け可能な状態となっており、通常のスイッチによる操作もすることができる。
これに対し、着座している場合には、STEP1からSTEP3に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態となる(スイッチモード)。
このSTEP3のスイッチモードにおいて、使用者がリモコン20のスイッチ21〜27を操作すると、該スイッチ21〜27からの操作信号を制御回路15が受け付け、この操作信号に基づいて該制御回路15が各機器(昇降装置5、ノズル用モータ11、温水タンク用ヒータ12、ノズル用電動給水手段13、フラッシュ水用電磁弁14等)に指令信号を出力する。このようにして、スイッチ操作によって各機器が制御される。
なお、このSTEP3のスイッチモードにおいては、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けない状態となっているため、使用者がマイク28に向かって命令を発声しても各機器は動作しない。
本制御例によると、次に説明する通り、便器掃除のときには音声制御が可能となり、また、用便時には音声制御はできずにスイッチ制御のみが可能となる。
[便器掃除時]
一般に便器を掃除するときには、着座していないため、STEP1からSTEP2に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けると共に、スイッチ21〜27からの操作信号も受け付け可能な状態となる(音声操作可能モード)。
この状態において、清掃者がマイク28に向かって「便座ボックス上昇」と発声すると、昇降装置5が便座ボックス2を上昇させる。これにより、便座ボックス2と便器本体1の上面との間に隙間が生じるため、この隙間に雑巾やトイレットペーパー等を挿入し、便器本体1上面や便座ボックス2の下面を掃除することができる。これら便器本体1上面や便座ボックス2の下面を掃除した後、清掃者がマイク28に向かって「便座ボックス下降」と発声すると、昇降装置5が便座ボックス2を下降させる。これにより、便座ボックス2が元の位置に戻る。
また、清掃者がマイク28に向かって「ノズル前進」と発声すると、ノズル用モータ11が作動して洗浄ノズル6を前進させる。この前進した洗浄ノズル6を雑巾等で拭くことにより、洗浄ノズル6を掃除することができる。洗浄ノズル6を掃除した後、清掃者がマイク28に向かって「ノズル後退」と発声すると、ノズル用モータ11が作動して洗浄ノズル6を元の位置に後退させる。
清掃者がマイク28に向かって「ノズル自動洗浄開始」と発声すると、洗浄ノズル6が後退したままの状態でノズル用電動給水手段13が作動すると共に洗浄ノズル6に設けられた切替弁がノズル洗浄側となり、これにより、洗浄ノズル6が自動洗浄される。自動洗浄の開始から所定時間が経過すると、ノズル用電動給水手段13から洗浄ノズル6への温水の供給が停止すると共に、切替弁が元の状態に戻る。
清掃者がマイク28に向かって「フラッシュ洗浄」と発声すると、フラッシュ水用電磁弁14が開弁し、便鉢内がフラッシュ洗浄される。これにより、便鉢内の洗浄薬液などを排出することができる。フラッシュ洗浄の開始から所定時間が経過すると、フラッシュ水用電磁弁14が閉弁し、フラッシュ洗浄が停止する。
このように本制御例によると、非着座時には、音声によっても便座ボックス2の上昇・下降、洗浄ノズル6の前後進、洗浄ノズル6の自動洗浄、フラッシュ洗浄等を行うことができる。このため、スイッチ操作する煩わしさが無くなり、ゴム手袋をしているときにわざわざ外すことも不要となり、また、ゴム手袋をせずに便器掃除しているときにスイッチ操作のために手洗いすることも不要となる。
[用便時]
用便のために使用者が着座しているときには、STEP1からSTEP3に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態となる(スイッチモード)。
この状態において、用便後に使用者がリモコン20のノズル洗浄開始/停止スイッチ24を操作すると、ノズル用モータ11が洗浄ノズル6を前進させ、電動給水手段13から洗浄ノズル6に温水が供給される。これにより、臀部洗浄が行われる。必要に応じ、水温調節スイッチ27を操作することにより、ヒータ12への通電量が変化し、洗浄ノズル6から噴出する温水の温度が調節される。再度ノズル洗浄開始/停止スイッチ24を操作すると、電動給水手段13から洗浄ノズル6への温水の供給が停止すると共に、モータ11によって洗浄ノズル6が後退する。これにより、臀部洗浄が停止する。
その後、フラッシュスイッチ21を操作することにより、便鉢がフラッシュ洗浄される。
なお、着座中は、制御回路15は音声認識装置30からの信号を受け付けない状態となっている。このため、隣の個室の使用者の声をマイク28が拾ってしまったり、トイレルームの壁面に貼られた音声制御の説明書きを着座者が音読してしまったりして、洗浄ノズル6等の各機器が予期せずに作動してしまうことが防止される。
用便後に使用者が便座3から離座すると、直ちに又は所定時間(例えば1〜6秒)経過後にSTEP2の状態(音声操作可能モード)となる。この状態で、使用者がマイク28に向かって「フラッシュ洗浄」と発声すると、上記と同様に、フラッシュ洗浄が行われる。
なお、上記制御例では、掃除中(非着座時)は、制御回路15はスイッチ21〜27からの操作信号を受け付ける状態としているが、スイッチ21〜27からの操作信号を受け付けない状態として、清掃者等がリモコン20のスイッチ21〜27を操作しても、各機器が作動しないようにしてもよい。
<請求項3,4の制御例>
第5図は請求項3,4の制御例を説明するフローチャートである。
本制御例が上記請求項1,2の制御例と異なる点は、STEP1において、着座の有無に代えて便座の起立の有無を確認している点と、STEP1でYESの場合にSTEP2(音声操作可能モード)に進み、STEP1でNOの場合にSTEP3(スイッチモード)に進む点にある。以下に本制御例について具体的に説明する。
本制御例では、便座ボックス2内に、便座3が起立しているかどうかを検知する便座状態検知センサ(図示略)が設けられている。この便座状態検知センサは、リミットスイッチ等であってもよく、自動開閉式便座の場合には、モータの回転位相を検知するエンコーダであってもよい
STEP1において、便座3が起立しているか否か、即ち、便座状態検知センサが便座3の起立を検知しているか否かを確認する。
便座3が起立している場合には、STEP1からSTEP2(音声操作可能モード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付け可能な状態となっており、通常のスイッチによる操作もすることができる。
これに対し、着座していない場合には、STEP1からSTEP3(スイッチモード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態となる。
本制御例によると、請求項1,2の制御例と同様に、便器掃除のときには音声制御が可能となり、また、用便時にはスイッチ制御のみが可能となる。
[便器掃除時]
一般に便器を掃除するときには、便器本体1の上面等を掃除するために、便座3が起立状態とされている。このため、STEP1からSTEP2に進み、音声操作可能モードとなる。
音声操作可能モードでの使用例は請求項1,2の場合と同様である。
[用便時]
用便のために使用者が着座しているときには、当然のことながら、便座3は倒状している。このため、STEP1からSTEP3に進み、スイッチモードとなる。
このスイッチモードでの使用例は請求項1,2の場合と同様である。
<請求項5,6の制御例>
第6図は請求項5,6の制御例を説明するフローチャートである。
本制御例は、音声モードとスイッチモードとの切り替えを、便座ボックスが上昇しているか否かに基づいて行うようにしたものである。
本制御例では、便座ボックス2内に、便座ボックス2が上昇しているかどうかを検知する便座ボックス上昇検知センサ(図示略)が設けられている。この便座ボックス上昇検知センサとしては、リミットスイッチ又は昇降装置5のモータのエンコーダ等が用いられる。
STEP1において、便座ボックス2が上昇しているか否かを判断する。
便座ボックス2が上昇している場合には、STEP2(音声操作可能モード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付け可能な状態となっており、通常のスイッチ操作もすることができる。
これに対し、便座ボックス2が上昇していない場合には、STEP3(スイッチモード)に進み、制御回路15は音声認識装置30からの信号を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態となる。
本制御例によると、請求項3,4の制御例と同様に、便器掃除のときには音声制御が可能となり、また、用便時にはスイッチ制御のみが可能となる。
[便器掃除時]
通常時においては、便座ボックス2は上昇していないため、STEP3(スイッチモード)の通り、音声認識装置30からの信号を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態となっている。
この状態において、清掃者がリモコン20の浮上スイッチ22を操作すると、便座ボックス2が浮上する。これにより、STEP1からSTEP2(音声操作可能モード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付け可能な状態となっており、通常のスイッチによる操作もすることができる。
音声操作可能モードでの使用例は請求項1,2の場合と同様である。なお、便座ボックス2は上昇しており、便座ボックス2と便器本体1の上面との間に隙間が生じているため、この隙間に雑巾やトイレットペーパー等を挿入して便器本体1上面を掃除することができる。
便器の掃除を終了した後、清掃者がマイク28に向かって「便座ボックス下降」と発声すると、昇降装置5が便座ボックス2を下降させ、便座ボックス2が元の位置に戻る。これにより、STEP1からSTEP3に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態(スイッチモード)に戻る。
[用便時]
用便のときには、当然のことながら、便座ボックス2は上昇していない。これにより、STEP1からSTEP3(スイッチモード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態となる。
このスイッチモードでの使用例は請求項1,2の場合と同様である。
<請求項7,8の制御例>
第7図は請求項7,8の制御例を説明するフローチャートである。
STEP1において、マイク28が音声制御開始のキーワードを受音したか否かを確認する。
マイク28が音声制御開始のキーワード(例えば「おんせいかいし」)を受音していない場合には、STEP1からSTEP3(スイッチモード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号(但し、音声制御開始のキーワードに基づく信号は除く)を受け付けず、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態とし、STEP1に戻る。
STEP1において、音声制御開始のキーワードを受音した場合には、STEP2(音声操作可能モード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けると共に、スイッチ21〜27からの操作信号をも受け付け可能な状態となる。次いで、STEP4,5に進み、音声制御停止のキーワード(例えば「おんせいしゅうりょう」)が受音されるまで、又は所定時間が経過するまでは音声操作可能モードにて制御を行う。
この間に音声制御停止のキーワードが受音されたならば、STEP4からSTEP3に移行し、スイッチモードに戻る。
音声制御開始のキーワードを受音してから所定時間が経過するまでの間に音声制御停止のキーワードを受音しなかったならば、音声制御開始のキーワードを受音してから所定時間経過した後、STEP5からSTEP3に移り、スイッチモードに戻る。この所定時間としては、好ましくは5〜10分である。
本制御例によると、音声によって音声制御の停止状態および可能状態を容易に切替えることができる。
[便器掃除時]
通常時においては、音声制御開始のキーワードを受音していないため、STEP1からSTEP3(スイッチモード)に進み、音声認識装置30からの信号を受け付けず(但し、音声制御開始のキーワードに基づく信号だけは受け付ける。)、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態となっている。
この状態において、清掃者がマイク28に向かって音声制御開始のキーワードを発声すると、STEP1からSTEP2(音声操作可能モード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けると共に、スイッチ21〜27からの操作信号をも受け付け可能な状態となる。次いで、STEP4,5に進み、音声制御停止のキーワードが受音されるまで、且つ所定時間が経過するまでは音声操作可能モードにて制御を行う。
音声操作可能モードでの使用例は請求項1,2の場合と同様である。
便器の掃除を終了した後、清掃者がマイク28に向かって音声制御停止のキーワードを発声すると、STEP4からSTEP3に移行し、スイッチモードに戻る。また、清掃者が音声制御停止のキーワードを発声しない場合でも、音声制御開始のキーワードを受音してから所定時間経過した後、STEP5からSTEP3に移り、スイッチモードに戻る。
[用便時]
用便時において、使用者がマイク28に向かって音声制御開始のキーワードを発声しない場合には、STEP1からSTEP3(スイッチモード)に進み、制御回路15は、音声認識装置30からの信号を受け付けず(但し、音声制御開始のキーワードに基づく信号だけは受け付ける。)、スイッチ21〜27からの操作信号のみを受け付ける状態となっている。
このスイッチモードでの使用例は請求項1,2の場合と同様である。
[その他の実施の形態]
上記第4図〜第7図のいずれの実施の形態においても、便座ボックスに個室(トイレブース)に入室してきた人体を検知するための人体検知センサを設け、個室内に人体を検知しないときには、音声に基づく信号を受け付けないようにしてもよい。この場合、隣の個室からの使用者の発声をマイク28が拾って各機器が誤作動することが確実に防止される。
また、マイク28はリモコンに設けるのではなく、便座ボックス側に設けるようにしてもよい。この場合、リモコンにマイク音声認識装置を設けることがなく、リモコンの制御も容易で小型化も図られる。
リモコンやトイレ機器に、音声操作可能モードであることを報知するランプ等の報知手段を設けてもよい。
実施の形態に係るトイレ機器用制御装置を備えたトイレルームの斜視図である。 第1図の側面図であり、(a)は便座ボックスの浮上前、(b)は便座ボックスの浮上後の状態を示している トイレ機器用制御装置のブロック図である。 請求項1,2の制御例を示すフロー図である。 請求項3,4の制御例を示すフロー図である。 請求項5,6の制御例を示すフロー図である。 請求項7,8の制御例を示すフロー図である。
符号の説明
1 便器本体
2 便座ボックス
3 便座
4 便蓋
5 昇降装置
6 洗浄ノズル
7 着座センサ
11 洗浄ノズル用モータ
12 水加熱用ヒータ
13 電動給水手段
14 フラッシュ水用電磁弁
15 制御回路
20 リモコン
28 マイク
30 音声認識装置
31 前処理部
32 音響分析部
33 単語認識部

Claims (10)

  1. トイレ機器を操作するためのスイッチが配置された操作手段と、
    音声を受音するためのマイクと、
    該操作手段又は該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力する制御手段と、
    着座検知手段と、
    を有するトイレ機器用制御装置において、
    該制御手段は、該着座検知手段が着座不検知であるときには、該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力可能とすることを特徴とするトイレ機器用制御装置。
  2. 請求項1において、該制御手段は、該着座検知手段が着座を検知しているときには、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力せず、該操作手段からの操作信号にのみ基づいて指令信号を出力するものであることを特徴とするトイレ機器用制御装置。
  3. トイレ機器を操作するためのスイッチが配置された操作手段と、
    音声を受音するためのマイクと、
    該操作手段又は該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力する制御手段と、
    便座起立検知手段と、
    を有するトイレ機器用制御装置において、
    該制御手段は、該検知手段が便座起立を検知しているときには、該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力可能とすることを特徴とするトイレ機器用制御装置。
  4. 請求項3において、該制御手段は、該検知手段が便座倒状を検知しているときには、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力せず、該操作手段からの操作信号にのみ基づいて指令信号を出力するものであることを特徴とするトイレ機器用制御装置。
  5. トイレ機器を操作するためのスイッチが配置された操作手段と、
    音声を受音するためのマイクと、
    該操作手段又は該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力する制御手段と、
    便座ボックス上昇検知手段と、
    を有するトイレ機器用制御装置において、
    該制御手段は、該検知手段が便座ボックス上昇を検知しているときには、該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力可能とすることを特徴とするトイレ機器用制御装置。
  6. 請求項5において、該制御手段は、該検知手段が便座ボックス着底を検知しているときには、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力せず、該操作手段からの操作信号にのみ基づいて指令信号を出力するものであることを特徴とするトイレ機器用制御装置。
  7. トイレ機器を操作するためのスイッチが配置された操作手段と、
    音声を受音するためのマイクと、
    該操作手段又は該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力する制御手段と、
    を有するトイレ機器用制御装置において、
    該制御手段は、該マイクが音声制御開始を示すキーワードを受音すると、該マイクからの信号に基づいて指令信号を出力可能とすることを特徴とするトイレ機器用制御装置。
  8. 請求項7において、該制御手段は、該マイクが音声制御開始を示すキーワードを受音するまでは、該マイクが受音した信号に基づく指令信号を出力せず、該操作手段からの操作信号にのみ基づいて指令信号を出力するものであることを特徴とするトイレ機器用制御装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のトイレ機器用制御装置を備えたことを特徴とするトイレ機器。
  10. 請求項9において、トイレ機器用制御装置は温水洗浄装置であることを特徴とするトイレ機器。
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