JP2009114361A - 塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定性と耐光性に優れ、特に水系塗料において、分散性と耐光性に優れた塗料組成物の提供。
【解決手段】一般式(I)で表わされるヒンダードアミン化合物、およびその誘導体を含有する塗料組成物。
Figure 2009114361

(式中、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基、または炭素原子数2〜30のアルケニル基を表し、nは1〜6の整数を表し、n=1のときRは、炭素原子数1〜22のアルキル基、または炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、n=2〜6のときRは、n価の炭素原子数1〜20の有機基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、耐候性に優れた塗料組成物に関し、特に、水溶性樹脂又は水性エマルジョンからなる水系塗料に良好な分散を示す、ウレタン骨格(−OCONH−)を有するヒンダードアミン化合物を添加した耐候性に優れた塗料組成物に関する。
塗料は塗布基材を保護し、美観を与える効果が求められるため、長期に渡り、安定であることが要求される。この長期に渡る安定性を付与するために紫外線吸収剤やヒンダードアミン化合物を用いることが知られている。
塗料のなかでも水系塗料は、溶媒として水を用いるため、有機溶媒を用いる塗料に比較して作業環境に優れる。
しかし、水系塗料は、水溶性樹脂や界面活性剤を用いて水に分散させるために、系内に酸性の基を有し、ヒンダードアミン化合物の安定化効果が低下するという問題があった。
また、ヒンダードアミン化合物自体の水系塗料への分散性も問題となり、良好な分散性を示すものはなかった。
また、酸性雨に曝される等の酸性条件下で用いられる場合には、樹脂の劣化が短期間で進行するため、更なる安定化が望まれていた。
このような酸性条件下での耐候性の低下を抑制する方法としては、下記の特許文献1や特許文献2には、低塩基性で塗料に対して優れた耐光性持続効果を有する特定のヒンダードアミン化合物の使用が提案されている。
しかし、これら化合物はヒンダードアミン化合物としては安定化効果に優れるものの、未だ十分な安定化効果は得られていない。また水系塗料に関しては何ら考慮されておらず、その知見も得ることはできない。
また、下記の特許文献3の請求項には、ウレタン構造(−OCONH−)を有するヒンダードアミン化合物が提案されているが、これには具体的な化合物の例示はなく、さらには水系塗料への分散性や耐光性付与に関する記載もなく、これから何ら知見を得ることはできない。
特開平1−132562号公報(特許請求の範囲) 特開平8−302063号公報(特許請求の範囲) 特開平1−113368号公報(特許請求の範囲)
従って、本発明の目的は、安定性と耐光性に優れ、特に水系塗料において、分散性と耐光性に優れた塗料組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、分子中にウレタン構造(−OCONH−)を有するヒンダードアミン化合物に着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記一般式(I)又は(II)で表されるヒンダードアミン化合物を含有する塗料組成物を提供するものである。
Figure 2009114361
(式中、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基、又は炭素原子数2〜30のアルケニル基を表し、nは1〜6の整数を表し、n=1のときR1は、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、n=2〜6のときR1は、n価の炭素原子数1〜20の有機基を表す。)
Figure 2009114361
(式中、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基、又は炭素原子数2〜30のアルケニル基を表し、R2は水素原子、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、R3は単結合、炭素原子数1〜12のアルキレン基を表し、nは1〜6の整数を表し、n=1のときR4は、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、n=2〜6のときR4は、n価の炭素原子数1〜20の有機基を表す。)
また、本発明は、上記一般式(I)におけるRが、炭素原子数4〜22のアルキル基、nが2、R1が、炭素原子数1〜12のアルキレン基である前記塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記一般式(I)におけるR1が、R1−(NCO)nで表されるモノ又はポリイソシアネートからイソシアネート基を除いた残基である前記塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記塗料組成物が、水系塗料組成物である前記塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、(メタ)アクリル酸エステル単独重合体又は共重合体を基材とする前記塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、アルキド樹脂を基材とする前記塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、ウレタン樹脂を基材とする前記塗料組成物を提供するものである。
本発明によれば、安定性と耐光性に優れ、特に水系塗料において、分散性と耐光性に優れた塗料組成物を提供できる。
以下、本発明の塗料組成物を好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明で用いられるヒンダードアミン化合物は、その分子構造中にウレタン構造(−OCONH−)を有することを特徴とする、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物である。
Figure 2009114361
(式中、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基、又は炭素原子数2〜30のアルケニル基を表し、nは1〜6の整数を表し、n=1のときR1は、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、n=2〜6のときR1は、n価の炭素原子数1〜20の有機基を表す。)
Figure 2009114361
(式中、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基、又は炭素原子数2〜30のアルケニル基を表し、R2は水素原子、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、R3は単結合、炭素原子数1〜12のアルキレン基を表し、nは1〜6の整数を表し、n=1のときR4は、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、n=2〜6のときR4は、n価の炭素原子数1〜20の有機基を表す。)
前記一般式(I)又は(II)で表されるヒンダードアミン化合物において、Rで表される炭素原子数1〜30のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第二ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、第三オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル等の直鎖又は分岐のアルキル基及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基等が挙げられる。
前記一般式(I)又は(II)において、Rで表される炭素原子数2〜30のアルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、オレイル等の上記アルキル基に対応するアルケニル基が挙げられる。
上記Rはn個の単位毎に同じであっても異なっていてもよい。
前記一般式(I)又は(II)において、Rは耐光性と分散性の点から、炭素原子数4〜22のアルキル基が好ましい。
前記一般式(I)において、n=1のときR1は炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表す。
前記一般式(I)において、n=1のとき、R1が表す炭素原子数1〜22のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第二ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、第三オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ベヘニル等の直鎖又は分岐のアルキル基及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基等が挙げられる。
前記一般式(I)において、n=1のときR1が表す炭素原子数2〜22のアルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、オレイル等上記アルキル基に対応するアルケニル基が挙げられる。
また、前記一般式(I)において、n=1のときR1は、その製造の容易さから、モノイソシアネートからイソシアネート基を除いた残基であるのが好ましく、モノイソシアネートの例としては、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、ラウリルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート等の脂肪族モノイソシアネート;シクロヘキシルイソシアネート等の脂環族モノイソシアネート等が挙げられる。
また、n=1のときR1は、耐光性と分散性の点から、炭素原子数4〜22のアルキル基が好ましい。
前記一般式(I)において、n=2〜6のとき、n価の炭素原子数1〜20の有機基の例としては、直鎖又は分岐のアルキレン基が挙げられ、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、第二ブチレン、第三ブチレン、ペンチレン、第二ペンチレン、第三ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、イソオクチレン、2−エチルヘキシレン、第三オクチレン、ノニレン、イソノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ベヘニレン等が挙げられ、これらのアルキレン基は−O−結合、−CO−結合、−OCO−結合、−COO−結合、−CONH−結合、−OCONH−結合、窒素原子等で中断されていてもよく、途中に、シクロへキシレン基等の脂環式構造をとってもよい。またシクロへキシレン基等のシクロアルキレン基そのものも例として挙げられる。
また、前記一般式(I)において、n=2〜6のとき、n価の炭素原子数1〜20の有機基の好ましい例としては、その製造の容易さから、n価のポリイソシアネートからイソシアネート基を除いた残基であるのが好ましい。すなわち、R1は、R1−(NCO)nで表されるポリイソシアネートからイソシアネート基を除いた残基であるのが好ましい。
上記ポリイソシアネートの例としては、ジイソシアネート、トリイソシアネート等が挙げられ、詳しくは脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、フェニルメタンのジイソシアネート、脂肪族トリイソシアネート、芳香族トリイソシアネート、脂環族トリイソシアネート等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの例としては、メチレンジイソシアネート、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジプロピルエーテルジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、3−メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、3−ブトキシヘキサンジイソシアネート、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピリデンビス−4−シクロヘキシルジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジメチルベンゼンジイソシアネート、エチルベンゼンジイソシアネート、イソプロピルベンゼンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート、2,7−ナフタレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、3,3'−ジメチルビフェニルジイソシアネート、3,3'−ジメトキシビフェニルジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、2,2'−ジメチルジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタン−4,4'−ジイソシアネート、2,5,2',5'−テトラメチルジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、シクロヘキシルビス(4−イソシアントフェニル)メタン、3,3'−ジメトキシジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、4,4'−ジメトキシジフェニルメタン−3,3'−ジイソシアネート、4,4'−ジエトキシジフェニルメタン−3,3'−ジイソシアネート、2,2'−ジメチル−5,5'−ジメトキシジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、3,3'−ジクロロジフェニルジメチルメタン−4,4'−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−3,3'−ジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル等が挙げられる。
上記トリイソシアネートの例としては、1−メチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,7−ナフタレントリイソシアネート、ビフェニル−2,4,4'−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4'−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン4,6,4'−トリイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4',4''−トリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げられる。
また、これらのポリイソシアネート化合物はダイマー、トリマー(イソシアヌレート結合)とされていてもよく、また、アミンと反応させてビウレットとされていてもよい。
特に好ましいイソシアネート基を除いた残基としては、分散性と耐光性、製造の容易さから、ヘキサメチレンジイソシアネートの残基が挙げられる。
また、n=2〜6のときR1は耐光性と分散性の点から、炭素原子数4〜22のアルキレン基が好ましい。
特に、分散性と耐光性の点から、前記一般式(I)において、n=2、R1が、炭素原子数1〜12のアルキレン基であるヒンダードアミン化合物が好ましい。
前記一般式(II)において、R2は水素原子、炭素原子数1〜22のアルキル基又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表す。R2が表す炭素原子数1〜22のアルキル基としては、前記Rにおけるアルキル基のうち、該当する炭素原子数のものが挙げられる。
前記一般式(II)において、R2が表す炭素原子数2〜22のアルケニル基としては、前記Rにおけるアルケニル基のうち、該当する炭素原子数のものが挙げられる。
上記R2はn個の単位毎に同じであっても異なっていてもよい。
前記一般式(II)において、R3は単結合、炭素原子数1〜12のアルキレン基を表す。
上記R3が表す炭素原子数1〜12のアルキレン基としては、例えば、メチレン、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、テトラメチレン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、ペンタメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン等分岐又は直鎖のアルキレン基が挙げられ、間にエーテル結合を有していてもよい。
上記R3はn個(nは2〜6)の単位毎に同じであっても異なっていてもよい。
前記一般式(II)において、n=1のときR4は、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表す。このときR4が表す炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基の例としては、前記R1のn=1のときの例が挙げられる。
前記一般式(II)において、n=2〜6のときR4は、n価の炭素原子数1〜20の有機基を表す。このときR4が表す炭素原子数1〜20の有機基の例としては、前記R1のn=2〜6のときの例が挙げられる。
前記一般式(I)で表されるヒンダードアミン化合物としては、より具体的には、以下の化合物No.1〜No.16の化合物が挙げられ、前記一般式(II)で表されるヒンダードアミン化合物としては、より具体的にはNo.17とNo.18が挙げられる。ただし本発明は以下の化合物により何ら制限を受けるものではない。
Figure 2009114361
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前記一般式(I)又は(II)で表されるヒンダード化合物の合成方法としては、特に制限されず、後記実施例の合成で示す通常の有機合成における手法により合成可能であり、また、精製方法としては、蒸留、再結晶、再沈、ろ過剤や吸着剤を用いる方法等が適宜使用できる。特に、モノイソシアネート、又はジイソシアネート、トリイソシアネート等のポリイシシアネートを原料として使用する合成法が、合成の容易さ、純度、収率等の点で好ましい。
前記一般式(I)又は(II)で表されるヒンダードアミン化合物の塗料組成物中の含有量は、基材樹脂100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは0.005〜5重量部である。0.001重量部以上とすることにより、得られる塗料の硫黄燻蒸や酸性雨による耐候性の低下が抑制され、一方10重量部以下とすることにより、効果と経済性の両方が満足される。
本発明の塗料組成物は、前記一般式(I)又は(II)で表されるヒンダードアミン化合物を含有すればよく、従来公知の塗料であれば、該化合物を含有させることで優れた耐光性と安定性を発揮できる。このような塗料の例としては、アルキド樹脂、アクリル樹脂、アクリルアルキド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、或はこれらの共重合体もしくは変性した樹脂等を基材とする塗料が挙げられる。
また、本発明の塗料組成物は、水系塗料組成物又は有機溶剤系の塗料組成物として用いることができるが、特に、分散性と耐光性の点で水系塗料組成物として用いることが好ましい。
以下、水系塗料組成物である本発明の塗料組成物(以下、本発明の水系塗料組成物ともいう)について説明する。
本発明の水系塗料組成物に用いられる基材樹脂としては、水溶性樹脂、例えば、水溶性アクリル樹脂、水溶性アルキド樹脂、水溶性ウレタン樹脂等を水に分散させた水溶液や、非水溶性の樹脂、例えば、アクリル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、フッ素樹脂、アクリルシリコン系樹脂等を界面活性剤により水に分散させたエマルジョンタイプのものが挙げられる。
上記水溶性樹脂としては、より具体的には、例えば、(1)カルボキシル基を含有するビニル系単量体、及びヒドロキシル基、グリシジル基、メチロールアミド基又はアルコキシメチロールアミド基を一種以上含有するビニル系単量体と他のビニル系単量体とを共重合せしめたビニル系共重合樹脂、(2)ヒドロキシル基及びカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂あるいはアルキド樹脂、(3)カルボキシル基又はポリエチレンオキサイド基を組み込まれたウレタン樹脂、(4)カルボキシル基又はポリエチレンオキサイド基を組み込まれたエポキシ樹脂等が挙げられる。
上記(1)に示されるビニル系共重合樹脂の構成成分としては次のようなものがある。
カルボキシル基を含有するビニル系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
ヒドロキシル基を含有するビニル系単量体としては、例えば、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルメタクリレート、β−ヒドロキシブチルアクリレート、β−ヒドロシキブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等が挙げられる。
グリシジル基を含有するビニル系単量体としては、例えば、グリシジルアクリレート、メチルグリシジルアクリレート、メチルグリシジルメタクリレート等が挙げられる。
メチロールアミド基を含有するビニル系単量体としては、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
アルコキシメチロールアミド基を含有するビニル系単量体としては、例えば、メトキシメチロールアクリルアミド、メトキシメチロールメタクリルアミド、エトキシメチロールアクリルアミド、エトキシメチロールメタクリルアミド、プロポキシメチロールアクリルアミド、プロポキシメチロールメタクリルアミド、ブトキシメチロールアクリルアミド、ブトキシメチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
また、他のビニル系単量体として代表的なものを例示すれば、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物や、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等の不飽和オレフィン化合物や、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルアクリレート、iso−ブチルメタクリレート、iso−プロピルアクリレート、iso−プロピルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルやアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のビニル系単量体が挙げられる。
また、上記(2)に示されるヒドロキシル基及びカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂あるいはアルキド樹脂は、多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物あるいは脂肪酸又は油類との縮合反応により得られる。
上記多価アルコールの代表例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペントール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
上記多価カルボン酸の代表例としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ヘット酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸等が挙げられ、ヒドロキシル基及びカルボキシル基を含有する化合物の代表例としては、p−ヒドロキシ安息香酸等が挙げられ、更にそれらの無水物、水添物、もしくはメチルエステル化物が挙げられる。
また、アルキド樹脂に使用される原料としては、上記多価カルボン酸、多価アルコールの他に油類がある。該油類としては乾性油、及び半乾性油等があるが、代表的な例として、桐油、サフラワー油、亜麻仁油、脱水ヒマシ油、米糖油等が挙げられる。更に、当該アルキド樹脂を脂肪酸法により合成する場合には上記油類の脂肪酸あるいはトール油脂肪酸を使用することができる。
上記(3)に示される水溶性のウレタン樹脂としては、カルボキシル基又はポリエチレンオキサイド基を組み込まれたウレタン樹脂、具体的には、ポリイソシアネート化合物と多価アルコールとの反応で得られる末端イソシアネート基を有するウレタン樹脂に多価カルボン酸又はポリエチレンオキサイドを反応させた樹脂が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、芳香族系、脂肪族系、脂環族系のポリイソシアネートが挙げられ、芳香族系のポリイソシアネートとしては、炭素数6〜30のものが好ましく、脂肪族系のポリイソシアネートとしては、炭素数4〜30のものが好ましく、脂環族系のポリイソシアネートとしては、炭素数8〜30のものが好ましく、例えば、2,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニレンジイソシアネート、4,4'−ジベンジルジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートや2,6−トリレンジイソシアネート等のトリレンジイソシアネート、P−キシリレンジイソシアネートやm−キシリレンジイソシアネート等のキシリレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6一ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジイソシアネートジシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)−ジイソシアネート等のメチルシクロヘキサンジイソシアネート等、あるいはこれらのポリイソシアネートの変性物等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、前記多価アルコールの他、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。また上記多価カルボン酸としては、前記多価カルボン酸類が用いられる。
また、上記(4)に示されるカルボキシル基又はポリエチレンオキサイド基を組み込まれたエポキシ樹脂、具体的には、エポキシ樹脂に前記多価カルボン酸又はポリエチレンオキサイドを反応させた樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ノボラック型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グリシジルエーテル型、グリコールエーテル型、脂肪族不飽和化合物のエポキシ型、エポキシ化脂肪酸エステル型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、ハロゲン化型、レゾルシル型等のエポキシ樹脂類が挙げられる。
また、これらビニル系共重合樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂あるいはエポキシ樹脂は、単独での使用はもちろんそれぞれの混合あるいは共縮合等により変性した樹脂も使用できる。
本発明の水系塗料組成物に用いられる上記水溶性樹脂としては、アルキド樹脂やウレタン樹脂が好ましい。更に該水溶性樹脂は、水溶性の溶剤で希釈されているものが好ましい。
上記の希釈に使用される水溶性の溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等の水可溶性のアルコール類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、メトキシメトキシエタノール、エチレングリコールモノアセテート等のエチレングリコール及び水可溶性のエチレングリコール誘導体、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコール、トリエチレングリコール及び水可溶なそれぞれのグリコールの誘導体、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリメチレングリコール、グリセリン、グリセリルモノアセテート、グリセリルジアセテート等の水に可溶な多価アルコール類及びその誘導体が挙げられる。
また、その他の水溶性溶剤としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、アセトン、ジアセトンアルコール、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル2−ピロリドン等が挙げられる。
これらの溶剤は使用に際し単独で使用しても、混合して使用しても構わない。また、上記水溶性溶剤の希釈溶液中の含有率は、好ましくは70重量%以上である。70重量%未満の場合は塗料の水希釈性が悪くなり貯蔵安定性を損なうことになる。
更に、本発明の水系塗料組成物における基材樹脂中のカルボキシル基は、塩基性化合物で中和することにより水に溶解もしくは分散して用いられる。塩基性化合物の例としてはモノメチルアミン、ジメチルアミン、トエメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ジブチルアミン、n−トリブチルアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、第二ブチルアミン、n−アミルアミン、ジアミルアミン、トリアミルアミン、第二アミルアミン、第二ヘキシルアミン、2−エチルブチルアミン、n−ヘプチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ジオクチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、シクロヘキシルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルモノエタノールアミン、n−ブチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、n−ブチルジエタノールアミン、ジ−n−ブチルエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モルホリン、エチルモルホリン、ピペラジン、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。これら塩基性化合物は使用に際し単独でも複数種併用でも構わない。
また本発明の水系塗料組成物における基材樹脂中のカルボキシル基と塩基性化合物の中和率は任意に変えることができるが水に対する溶解性を考慮した場合0.5当量以上が望ましい。
また、エマルジョンタイプの水性塗料に用いられる基材樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(単独重合体)、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、合成ゴムラテックス等が挙げられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(単独重合体)、(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が用いられる。これら基材樹脂は単独でも混合して使用しても構わない。
上記(メタ)アクリル酸エステル単独重合体としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルアクリレート、iso−ブチルメタクリレート、iso−プロピルアクリレート、iso−プロピルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル等の単独重合体が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、前記アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル等の二種以上の共重合体あるいは(メタ)アクリル酸エステルとスチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等の不飽和オレフィン化合物、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクロレイン、(メタ)アクリルアミド、ブタジエン、イソプレン等との共重合体が挙げられ、これらは単独でも二種以上併用してもよい。
上記のエマルジョンタイプの水性塗料に用いられる界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれを用いてもよい。
上記カチオン性界面活性剤としては、1級〜3級アミン塩、ピリジニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ハロゲン化アルキル4級アンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
上記アニオン性界面活性剤としては、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート、アンモニウムドデシルサルフェート等のアルキルサルフェート類;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート、アンモニウムポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート等のポリオキシエチレンエーテルサルフェート類;ナトリウムスルホリシノレート;スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩、スルホン化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネート;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレート、トリエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;ナトリウムベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルアリールスルホネート;高アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ジアルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;ポリオキシエチレンエーテルリン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩;N−アシルアミノ酸塩;N−アシルメチルタウリン塩等が挙げられる。
上記ノニオン性界面活性剤としては、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート等の多価アルコールの脂肪酸部分エステル類;ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル類;ポリグリセリン脂肪酸エステル類;炭素原子数1〜18のアルコールのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物;アルキルフェノールのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物;アルキレングリコール及び/又はアルキレンジアミンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物等が挙げられる。
上記ノニオン性界面活性剤を構成する上記の炭素原子数1〜18のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、第3ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、第3アミルアルコール、ヘキサノール、オクタノール、デカンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。上記ノニオン性界面活性剤を構成する上記アルキルフェノールとしては、フェノール、メチルフェノール、2,4−ジ第3ブチルフェノール、2,5−ジ第3ブチルフェノール、3,5−ジ第3ブチルフェノール、4−(1,3−テトラメチルブチル)フェノール、4−イソオクチルフェノール、4−ノニルフェノール、4−第3オクチルフェノール、4−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルへプチル)フェノール、4−(3,5−ジメチルへプチル)フェノール、ナフトール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールZ等が挙げられる。上記ノニオン性界面活性剤を構成する上記アルキレングリコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。上記ノニオン性界面活性剤を構成する上記アルキレンジアミンとしては、上記に例示したアルキレングリコールのアルコール性水酸基がアミノ基に置換されたものが挙げられる。また、上記のエチレンオキシド及びプロピレンオキシド付加物は、ランダム付加物でもブロック付加物でもよい。
また、本発明の塗料組成物は、有機溶剤系アクリル塗料において、特に耐光性に優れるため好ましい。有機溶剤系アクリル塗料は、アクリル樹脂を基材とする塗料であり、具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、及びそれらのモノエステル化物、N,N'-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N'-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N'-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−i−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−i−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-sec-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等の重合体、共重合体、さらには変性されたアクリル系樹脂を基材とするものである。
有機溶剤系アクリル塗料に使用される溶剤の例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素溶媒、イソパラフィン系溶剤等が挙げられる。
本発明の塗料組成物には、要求される塗膜物性に合せて必要に応じ、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、紫外線吸収剤、他のヒンダードアミン化合物、造核剤、ハイドロタルサイト、難燃剤、防曇剤、防霧剤、防滴剤、金属石鹸、エポキシ化合物、過塩素酸塩、滑剤、改質剤、赤外線吸収剤、充填剤、顔料(着色顔料、体質顔料)、タレ止め剤又は沈降防止剤、消泡剤、帯電防止剤、可塑剤、架橋剤、レベリング剤、粘度調整剤、分散剤、ゲル化防止剤、触媒、補強剤等の添加剤を添加することが好ましい。
上記フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4'−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2'−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3',5'−ジ第三ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられ、基材樹脂100重量部に対して、0.001〜10重量部、より好ましくは、0.05〜5重量部が用いられる。0.001重量部未満では安定化効果が得られず、10重量部以上用いても安定化効果は殆ど向上せず物性低下を引き起こしたり、経済的に不利になる。
上記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。
上記リン系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファィト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4'−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2'−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2'−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5'−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−第三ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2'−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−第三ブチル−5'−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2'−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4'−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類が挙げられる。
上記のその他のヒンダードアミン化合物としては、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1−オキシ、1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ−ル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。
上記造核剤としては、ソルビトール類、ビス(4−第3ブチルフェニル)ホスフェートアルカリ金属塩、2,2'−メチレンビス(4,6−ジ第3ブチルフェニル)ホスフェート金属塩、アルミニウムビス(4−第3ブチルベンゾエート)、アミノ酸金属塩等が挙げられる。
上記難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、赤燐、リン酸メラミン、リン酸ピペラジン、リン酸グアニジン、ピロリン酸メラミン、ピロリン酸ピペラジン、ピロリン酸グアニジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸グアニジン、リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物等のリン系難燃剤、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物が、難燃助剤としては、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛等の無機化合物、ポリテトラフルオロエチレン等のドリップ防止剤等が挙げられる。
重合触媒等に由来する酸の中和剤や重金属の失活剤として添加される上記ハイドロタルサイトとしては、天然物でも合成品でもよく、リチウム等のアルカリ金属で変性されたものでもよい。特に下記一般式(III)で表される組成のものが好ましく、結晶水の有無や表面処理の有無によらず用いることが出来る。また、粒径はとくに限定されるものではないが、ハイドロタルサイトとしての特性を失わない範囲で小さいことが望ましい。粒径が大きいと分散性が低下して沈殿を生じて塗料組成物の保存安定性が低下したり、塗膜の表面が凹凸になる。
ZnxMgyAl2(OH)2(x+y+2)CO3・nH2O (III)
(式中、xは0〜3を示し、yは1〜6を示し、また、x+yは4〜6を示す。nは0〜10を示す。)
上記着色顔料としては、例えば、酸化チタン(例えば、タイペークCR−95(チバガイギー製の酸化チタン顔料))、カーボンブラック、酸化鉄、べンガラ、モリブデン酸鉛、酸化クロム、クロム酸鉛等の無機顔料や、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン顔料、キナクリドン系赤、アゾ顔料、アントラキノン顔料等の有機顔料が挙げられる。
上記体質顔料としては、例えば、カオリンや、タルク、シリカ、マイカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。タレ止め剤又は沈降性防止剤としては、例えば、べントナイト、ヒマシ油ワックス、アマイドワックス、マイクロジェル(例えば、MGl00S(大日本インキ製))、アルミニウムアセテート等を好ましく使用することができる。
上記レベリング剤としては、例えば、KF69、Kp321及びKp301(以上、信越化学製)等のシリコン系の界面活性剤や、モダフロー(三菱モンサント製の表面調整剤)、BYK301、358(ビックケミージャパン製)等のシリコン系界面活性剤及びダイヤエイドAD9001(三菱レイヨン製)等を好ましく使用することができる。
上記分散剤としては、例えば、Anti−Terra U又はAnti−Terra P及びDisperbyk−101(以上、ビックケミージャパン製)等を好ましく使用することができる。消泡剤としては、例えば、BYK−0(ビックケミージャパン製)等を好ましく使用することができる。帯電防止剤としては、例えば、エソカードC25(ライオンアーマー製)等を好ましく使用することができる。
本発明の塗料組成物は、前記一般式(I)又は(II)で表されるヒンダードアミン化合物と、溶剤と、基材樹脂と、必要に応じて添加される各種添加剤とを混合、溶解、分散等の操作を行い調整される。
また。本発明の水系塗料組成物は、水に、水溶性樹脂又は非水溶性樹脂及び界面活性剤と、前記一般式(I)又は(II)で表されるヒンダードアミン化合物と、必要に応じて添加される各種添加剤とを混合槽にて混合し、溶解し、又はサンドグラインドミルや、ボールミル、アトライター等の分散機によって均一に分散させることによって調製される。
以下実施例により本発明を詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例によって制限を受けるものではない。
〔合成例1〕化合物No.1の合成
4−ヒドロキシ−1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン64.3g (0.373mol)を水64.3gに溶解し、60℃で40%ジラウロイルパーオキシド懸濁液371.7g (0.373mol)を2時間で滴下した。さらに1時間反応して得られた反応物をガスクロマトグラフィーにより分析して原料の消失を確認した。得られた反応液は、4−ヒドロキシ−1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ラウリン酸及び少量の1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オンの混合物であった。反応液にミネラルスピリット122gを加え、生成物を油層に抽出し水層は除去した。その後室温で水酸化カルシウム14.4g(0.194mol)を添加して、ラウリン酸をカルシウム石鹸とし、濾過により除去した。得られた濾液は100℃で減圧脱水、減圧脱溶媒を行った後、高速液体クロマトグラフィーにて定量を行ったところ、4−ヒドロキシ−1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの収率は80.1%であった。次にこの濃縮液にトルエン150g加えさらにヘキサメチレンジイソシアネート25.0g(0.146mol)を加えて80℃で10時間常圧反応を行った。この時点でGPCの反応率は99%以上であった。次に少量の1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン及び未反応物を除去するため濃縮した反応液を210℃、0.05mmHgにて薄膜蒸留(ワイプレン2−03型)により残留分として目的物の化合物No.1を116g得た。得られた化合物No.1の分析結果を下記に示す。
<融点>
60.1℃
<赤外吸収スペクトル(KBr)>
3320cm-1, 2920cm-1, 2840cm-1, 1690cm-1, 1540cm-1, 1460cm-1, 1360cm-1, 1380cm-1,
1260cm-1, 1190cm-1, 1140cm-1, 1000cm-1
[実施例1]水系ウレタン塗料
1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートジオールと水添ジフェニルメタンジイソシアネートからなる水系ウレタン(固形分35.6重量%)の5gを室温で撹拌しながら、化合物No.1の10重量%N−メチルピロリドン溶液を、固形分の1重量%になるように滴下後、更に1時間撹拌して水系ウレタン組成物を得た。得られた水系ウレタン組成物をガラス板上に塗布し、20μm厚の塗膜を作成し、80℃で30分乾燥し、途膜の状態を目視で観察した。その結果、塗膜の外観は良好であり、分散性に優れていることがわかった。
また比較例として、同様に、下記の比較化合物−1、比較化合物−2を評価したが、いずれも塗膜に丸い斑点が確認され、分散不良であることがわかった。
Figure 2009114361
Figure 2009114361
[実施例2] 有機溶剤系アクリル塗料
ガラス瓶に化合物No.1の21mgを正確に量りとり、さらに有機溶剤系アクリル塗料(Mr.COLOR スーパークリアー:(株)GSIクレオス製,NV=30%)の3.5gを添加して、均一に混合させた。これをプライマー処理済み鋼板に塗布厚が15μmになるようにバーコーターにて塗布した。常温乾燥後、キセノンウェザオーメーター(水スプレーあり、ブラックパネル温度63℃)にて耐光性試験を行い、500時間、1000時間、2000時間後の光沢保持率及び黄色度(Y.I.)を測定した。光沢保持率の結果を表1に、黄色度(Y.I.)の結果を表2に示す。
比較例として、同様に、上記比較化合物−1、比較化合物−2を評価した。結果を表1及び2に示す。
Figure 2009114361
Figure 2009114361
[実施例3]
上記実施例1において、化合物No.1に代えて、前記化合物No.17を用いた以外は実施例1と同様にして水系ウレタン組成物を得た。得られた水系ウレタン組成物を実施例1と同様にして評価したところ、実施例1とほぼ同様の評価が得られた。
[実施例4]
上記実施例1において、化合物No.1に代えて、前記一般式(I)におけるRがC1123、nが1、R1がC613である化合物を用いた以外は実施例1と同様にして水系ウレタン組成物を得た。得られた水系ウレタン樹脂組成物を実施例1と同様にして評価したところ、実施例1とほぼ同様の評価が得られた。
[実施例5]
上記実施例1において、1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートジオールと水添ジフェニルメタンジイソシアネートからなる水系ウレタンに代えて、メチルアクリレートとナトリウムドデシルサルフェートからなるエマルジョンタイプの水溶性樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして水系アクリル樹脂組成物を得た。得られた水系アクリル樹脂組成物を実施例1と同様にして評価したところ、実施例1とほぼ同様の評価が得られた。
[実施例6]
上記実施例1において、1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートジオールと水添ジフェニルメタンジイソシアネートからなる水系ウレタンに代えて、エチレングリコールとフタル酸からなる水溶性アルキド樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして水系アルキド樹脂組成物を得た。得られた水系アルキド樹脂組成物を実施例1と同様にして評価したところ、実施例1とほぼ同様の評価が得られた。
本発明の塗料組成物は、分散性、安定性、耐光性に優れるものであり、木、ガラス、金属、布、プラスチック、発泡体、弾性体、紙、セラミック、コンクリート、石膏ボード等の有機素材又は無機素材等からなる基材の塗装に用いられる。これらの基材は、予め表面処理されたものでもよいし、予め表面に塗膜が形成されたものでもよい。
また、本発明の塗料組成物により得られる塗装物品は、例えば、構造物、木製品、金属製品、プラスチック製品、ゴム製品、加工紙、セラミック製品、ガラス製品等に用いられる。より具体的には、自動車、自動車用部品(例えば、ボディー、バンパー、スポイラー、ミラー、ホイール、内装材等の部品であって、各種材質のもの)、鋼板等の金属板、二輪車、二輪車用部品、道路用資材(例えば、ガードレール、交通標識、防音壁等)、トンネル用資材(例えば、側壁板等)、船舶、鉄道車両、航空機、家具、楽器、家電製品、建築材料、容器、事務用品、スポーツ用品、玩具等に用いられる。

Claims (7)

  1. 下記一般式(I)又は(II)で表されるヒンダードアミン化合物を含有する塗料組成物。
    Figure 2009114361
    (式中、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基、又は炭素原子数2〜30のアルケニル基を表し、nは1〜6の整数を表し、n=1のときR1は、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、n=2〜6のときR1は、n価の炭素原子数1〜20の有機基を表す。)
    Figure 2009114361
    (式中、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基、又は炭素原子数2〜30のアルケニル基を表し、R2は水素原子、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、R3は単結合、炭素原子数1〜12のアルキレン基を表し、nは1〜6の整数を表し、n=1のときR4は、炭素原子数1〜22のアルキル基、又は炭素原子数2〜22のアルケニル基を表し、n=2〜6のときR4は、n価の炭素原子数1〜20の有機基を表す。)
  2. 上記一般式(I)におけるRが、炭素原子数4〜22のアルキル基、nが2、R1が炭素原子数1〜12のアルキレン基である請求項1記載の塗料組成物。
  3. 上記一般式(I)におけるR1が、R1−(NCO)nで表されるモノ又はポリイソシアネートからイソシアネート基を除いた残基である請求項1記載の塗料組成物。
  4. 上記塗料組成物が、水系塗料組成物である請求項1〜3のいずれかに記載の塗料組成物。
  5. (メタ)アクリル酸エステル単独重合体又は共重合体を基材とする請求項1〜4のいずれかに記載の塗料組成物。
  6. アルキド樹脂を基材とする請求項4記載の塗料組成物。
  7. ウレタン樹脂を基材とする請求項4記載の塗料組成物。
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