JP2009113212A - 記録ヘッド及びこれを備えた画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクが垂れることなく記録ヘッドをインク経路から切り離すこと。
【解決手段】インクジェットヘッド12−1が第1のインク経路管13−1から取り外されると、第2のインク経路管18−1から集積タンク24、下部サブインクタンク33のインク経路を通してインクジェットヘッド12−1に加わる負圧によりインクジェットヘッド12−1内からC色インク2−1を第2のインク経路管18−1から集積タンク24に向かって排出し、これと共に、インクジェットヘッド12−1に対して分配タンク8から他のインクジェットヘッド12−2、12−3、集積タンク24、下部サブインクタンク33を通して加わる負圧によりインクジェットヘッド12−1内からC色インク2−1を排出する。
【選択図】図11

Description

本発明は、複数のノズルが形成されたインクジェットヘッド等の記録ヘッドを用いた画像記録装置に係り、記録ヘッドの画像記録装置本体からの切り離し構造を改善した記録ヘッド及びこれを備えた画像記録装置に関する。
例えば、インクジェット記録装置では、記録速度を高速化するためにライン型インクジェットプリンタが提案されている。このライン型インクジェットプリンタは、用紙等の記録媒体の搬送方向と直交する方向に1つ又は複数のインクジェットヘッドを記録媒体の幅長以上となるようにライン状に配列して構成している。そして、これらインクジェットヘッドの例えば下方に記録媒体を1度搬送、いわゆる記録媒体を1パスして画像記録を行う。これにより、短い記録ヘッドを左右に往復運動をさせながら記録媒体にインクを吐出することによって画像を記録するシリアル型インクジェットプリンタよりも格段に記録速度が速くなる。
ラインヘッドは、一般的に、ヘッド作製の技術的な難易度及びこれに伴うコスト的な点から複数個の短い例えばインクジェットヘッドを記録媒体の搬送幅方向に配列して構成している。また、近年では、インクジェットヘッド等の内部の温度上昇を抑えること、若しくはインクの不吐出を軽減させることを目的としてインクジェットヘッドからインクを吐出させる動作を行いながらインクジェットヘッド内をインクが連続的に流れるように構成したインクジェットヘッドが使用されている。
このような短いインクジェットヘッドを複数並べて構成したラインヘッドは、プリンタ製造工場、若しくは市場において、少なくとも1個以上の不良のインクジェットヘッドが存在する場合、この不良のインクジェットヘッドのみを交換する作業を行う必要がある。インクジェットヘッドを交換可能とするためには、インクジェットヘッドと当該インクジェットヘッドにインクを供給するためのインク供給経路とを着脱可能なインクジョイント部によって連結することが一般的である。しかるに、不良のインクジェットヘッドを交換する場合は、不良のインクジェットヘッドをインクジョイント部から取り外し、良品のインクジェットヘッドをインクジョイント部に取り付ける。この交換の際、不良のインクジェットヘッド内若しくはインク供給径路内にインクが残留しているために、この残留インクがインクジョイント部から流出する。流出したインクは、インクジェット記録装置内を汚してしまうだけでなく、当該装置を駆動させるための電気回路等に掛かってしまうと当該装置自体にダメージを与えてしまうおそれもある。
このような問題を解決する技術として例えば特許文献1がある。この特許文献1は、インクタンクにチューブの一端部を接続し、このチューブの他端部を印字ヘッドに接続し、この印字ヘッドの内部には、空気を貯めておくエアーバッファを形成し、さらに上記チューブのうちインクタンクの近傍部分に、チューブを開閉する弁を設置し、印字ヘッドをキャップするキャップと吸引ポンプをチューブで繋ぎ、キャップには、当該キャップを大気に連通させる大気開放弁を接続することを開示する。
このようなエアーバッファを形成した印字ヘッドからインクを排出する手順を説明すると、印字ヘッド交換ボタンが押されることにより印字ヘッドのノズルがキャップで覆われる。このとき、大気開放弁は閉じているので、キャップは大気に連通していない。次に、インク流路を塞ぎ、チューブにインクが流れないようにする。次に、吸引ポンプが稼動することにより、印字ヘッド内のインクが吸引ポンプに吸引されると共に、エアーバッファ内の空気が膨張する。この膨張によって印字ヘッド内のインクはいっそう確実に排出される。印字ヘッド内の全てのインクが排出されるまで吸引ポンプは稼動する。次に、大気開放弁を開くことによりキャップに空気が送り込まれ、キャップ内と印字ヘッド内が大気圧になる。この状態でキャリッジから印字ヘッドを取り外しても、印字ヘッドからインクが垂れることはない。また、チューブにはインクが残ったままであるので、チューブ内のインクを無駄に捨てずに済む。
又、特許文献1は、印字ヘッドにエアーバッファを設けずに、チューブの途中にエアーバッファを設け、このエアーバッファの天井部分をゴム製にした点についても開示する。このような構成であれば、印字ヘッド交換ボタンが押されると、印字ヘッドのノズルがキャップで覆われる。次に、インク流路を塞ぎ、チューブにインクが流れないようにする。次に、吸引ポンプが稼動することにより印字ヘッド内のインクが吸引ポンプに吸引されると共に、エアーバッファ内が負圧になる。この負圧によってエアーバッファの天井部分が萎んでエアーバッファの容積が減少し、この結果、風船が萎むように印字ヘッド内のインクが排出される。次に、大気開放弁が開くことによりキャップに空気が送り込まれ、キャップ内とエアーバッファ内が大気圧になり、エアーバッファにインクが入り込む。この状態でキャリッジから印字ヘッドを取り外しても、印字ヘッドからインクが垂れることはない。又、チューブ内には、インクが残ったままであるので、チューブ内のインクを無駄に捨てずに済む。
特開2003−326739号公報
インクが例えば基板やその他の電装類に付着すると、ショートによる破損、誤動作を引き起こす。特許文献1は、印字ヘッド交換の際、無駄なインクを印字ヘッド内より抜き取ってから交換作業を行うというものである。
しかしながら、特許文献1は、吸引ポンプの稼動よって印字ヘッド内の全てのインクを排出するので、この印字ヘッド外に排出されたインクは、インクジェット記録装置内のインク供給系統の外部に排出されるものと考察される。従って、特許文献1は、印字ヘッド内のインク抜き動作を行っても、廃液されてしまうインクが発生するばかりか、印字ヘッド内部のインクが充分に抜き取れないことも容易に考察できる。例えば、特許文献1における図面図5に示すようにインク室の重力方向の上部にインク経路が接続されている構造であるので、ノズル部から空気が入り込んできた最初の時点ではある程度インクは出て行くかもしれないが、ある時点からは、ノズルから入り込んだ空気が出て行くだけになってしまい、印字ヘッド内部のインクは残るものと考察される。
本発明の目的は、インクが垂れることなく記録ヘッドをインク経路から切り離すことができる記録ヘッド及びこれを備えた画像記録装置を提供することにある。
本発明の主要な局面に係る記録ヘッドは、インクが供給されるインク供給口と、インクを吐き出す複数のノズルと、インク供給口から供給されたインクを複数のノズルに供給するインク室と、インク室から流出したインクを排出するインク排出口と、インク供給口とインク室との間、及びインク排出口と前記インク室との間をそれぞれ接続するインク経路とを有する記録ヘッドにおいて、複数のノズルは、記録ヘッド本体の重力方向下面に設けられ、インク供給口とインク排出口とは、それぞれ記録ヘッド本体の重力方向上面に設けられ、インク室及びインク経路はインク排出口を通してインク室に負圧が加わると、インク室及びインク経路内のインクが当該インクの表面張力によって一体的にインク排出口に引っ張られる開口面積を有する管状に形成されている。
本発明の主要な局面に係る他の記録ヘッドは、インクが供給されるインク供給口と、インクを吐き出す複数のノズルと、インク供給口から供給されたインクを複数のノズルに供給するインク室と、インク室から流出したインクを排出するインク排出口とを有する記録ヘッドにおいて、複数のノズルは、記録ヘッド本体の重力方向下面に設けられ、インク供給口は、記録ヘッド本体の重力方向上面に設けられ、インク排出口は、記録ヘッド本体における重力の加わる方向の下部に設けられ、インク室は、所定容量のインクを収容する大きさの容積に形成される。
本発明の主要な局面に係る他の記録ヘッドは、インクが供給されるインク供給口と、インクを吐き出す複数のノズルと、インク供給口から供給されたインクを複数のノズルに供給するインク室と、インク室から流出したインクを排出するインク排出口とを有する記録ヘッドにおいて、複数のノズルは、記録ヘッド本体の重力方向下面に設けられ、インク供給口とインク排出口とは、それぞれ記録ヘッド本体の重力方向上面に設けられ、インク室は、所定容量の前記インクを収容する大きさの容積に形成され、当該インク室の重力方向下部にインク室排出口が設けられ、インク室排出口からインク排出口にかけてインクの表面張力によってインクが一体的にインク排出口に引っ張る開口面積に形成されたインク経路管を設けられている。
本発明の主要な局面に係る画像記録装置は、複数の上記いずれか1つに記載の記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送機構と、記録ヘッドのインク供給口に対して着脱可能に設けられ、インクを記録ヘッドに供給する第1のインク経路管と、記録ヘッドのインク排出口に対して着脱可能に設けられ、記録ヘッドから前記インクを排出する第2のインク経路管と、第2のインク経路管を通して記録ヘッドのインク室内に負圧を加えて少なくとも記録ヘッドの複数のノズルにインクの表面張力によるメニスカスを形成させ、かつインク供給口が第1のインク経路管から取り外されると、記録ヘッド内からインクをインク排出口を通して排出させる第1の排出系と、第1の排出系に連通し、インク供給口が第1のインク経路管から取り外されると、第1の排出系により発生する負圧をインク供給口に加えて記録ヘッド内からインクをインク供給口を通して排出させる第2の排出系と、を具備する。
本発明の主要な局面に係る他の画像記録装置は、複数の上記いずれか1つに記載の記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送機構と、インクを収容する上部サブタンクと、複数の記録ヘッドにおけるインク供給口に上部サブインクタンクから供給されたインクを分配する分配タンクと、インク供給口と分配タンクとの間にそれぞれ配管され、分配タンクからインクを複数の記録ヘッドにそれぞれ導く複数の第1のインク経路管と、複数の記録ヘッドのインク供給口と第1のインク経路管との間を着脱可能とする第1のジョイント部と、複数の記録ヘッドにおけるインク排出口から複数の記録ヘッドから吐き出されなかったインクを集積する集積タンクと、インク排出口と集積タンクとの間にそれぞれ配管され、複数の記録ヘッドから流出したインクを集積タンクにそれぞれ導く複数の第2のインク経路管と、複数の記録ヘッドのインク排出口と第2のインク経路管との間を着脱可能とする第2のジョイント部と、集積タンクに集積されたインクを収容する下部サブタンクと、を具備し、複数の第1のインク経路管は、分配タンク内のインクに浸され、複数の第2のインク経路管は、集積タンク内の前記インクに浸され、複数の記録ヘッドを取り外す際、分配タンク内のインクに浸された複数の第1のインク経路管の接続口部の高さ位置を複数の記録ヘッドの複数のノズルが形成されたノズル面の高さ位置よりも重力方向上方に位置させ、集積タンク内のインクに浸された複数の第2のインク経路管の接続口部の高さ位置を複数の記録ヘッドの複数のノズルが形成されたノズル面の高さ位置よりも重力方向下方に位置させる。
本発明の目的は、インクが垂れることなく記録ヘッドをインク経路から切り離すことができる記録ヘッド及びこれを備えた画像記録装置を提供できる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1はインクジェット記録装置のインク経路の構成図を示す。このインクジェット記録装置は、複数のインクタンク1−1〜1−4が設けられている。これらインクタンク1−1〜1−4内には、それぞれシアン(C)、ブラック(K)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の色の各インク2−1〜2−4が収容されている。なお、図1はシアン(C)のインク2−1に対するインク経路のみを示し、他のKMY色のインク経路については、C色のインク経路と同一構成なので省略する。
各インクタンク1−1〜1−4には、それぞれ各インク経路管3−1〜3−4が接続されている。これらインク経路管3−1〜3−4には、それぞれ各開放弁4−1〜4−4が設けられている。そして、インク経路管3−1〜3−4の各下端口は、上部サブインクタンク5内のインク2−1−1〜2−4−1に浸されている。なお、上部サブインクタンク5は、各インクタンク1−1〜1−4の高さ位置よりも低い高さ位置に設けられている。より詳細には、上部サブインクタンク5の液面高さより各インクタンク1−1〜1−4が高い位置に設けられている。
上部サブインクタンク5内は、4つの室に仕切られ、それぞれCKMY色の各インク2−1〜2−4を収容する。この上部サブインクタンク5には、センサ6が装着されている。センサ6は、各インクタンク1−1〜1−4から供給されるCKMY色の各インク2−1〜2−4が一定量に達したことを検知する。
また、上部サブインクタンク5には、チューブ7が設けられている。このチューブ7は、一端側を上部サブインクタンク5内の各インク2−1〜2−4に浸し、かつ他端側を分配タンク8に接続する。さらに上部サブインクタンク5には、チューブ9が設けられている。このチューブ9は、一端側を上部サブインクタンク5に接続し、かつ他端側を共通気室10に接続する。なお、チューブ9は、上部サブインクタンク5内の各インク2−1〜2−4に浸されていない。
共通気室10には、開放弁11が設置されている。この開放弁11は、共通気室10の内部を大気に開放することを可能とする。この開放弁11は、例えば電磁弁が用いられる。
分配タンク8は、上部サブインクタンク5の高さ位置よりも低い高さ位置に設けられている。この分配タンク8には、上部サブインクタンク5からチューブ7を通ってC色のインク(以下、C色インクと称する)2−1が供給される。この分配タンク8は、C色インク2−1をインクジェット方式の複数のインクヘッドすなわち複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3に分配する。すなわち、分配タンク8には、複数の第1のインク経路13−1〜13−3を介して各インクジェットヘッド12−1〜12−3が接続されている。この分配タンク8は、インク充填時及びインク循環時において、当該分配タンク8内に含まれる気泡等を残さないために図示する如く傾斜して設置するのが好ましい。
複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3は、搬送される用紙等の記録媒体の搬送方向と直交する方向に配列されている。これらインクジェットヘッド12−1〜12−3は、記録媒体の幅長(記録媒体の搬送方向と直交する方向の長さ)以上の範囲となるように固設することでラインヘッドを形成している。
これらインクジェットヘッド12−1〜12−3の下面には、それぞれ複数のノズルがライン状に設けられ、ノズル列を形成している。このノズル列の形成された各インクジェットヘッド12−1〜12−3の下面をノズル面と称する。これらインクジェットヘッド12−1〜12−3は、それぞれ下方に搬送される記録媒体に対して複数のノズルからC色インク2−1を吐き出し、記録媒体上に画像記録を行う。
なお、図1は図示する煩雑化を避けるため3個のインクジェットヘッド12−1〜12−3を示しているが、実際には、例えば6個のインクジェットヘッドを使用し、これらインクジェットヘッドの各ノズル列の端部が一部重なりあるように千鳥状に配置することでラインヘッドを構成している。他のKMY色のインクジェットヘッドについてもC色のインクジェットヘッド12−1〜12−3と同一に構成されている。又、ラインヘッドを構成するためのインクジェットヘッドの個数は、6個に限らず、任意の個数に設定可能である。
図2は複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の具体的な構成図を示す。なお、図2及び後述する図3乃至図10においては、煩雑化を避けるために第1のジョイント部30−1〜30−3、及び第2のジョイント部31−1〜31−3は省略して示している。これらインクジェットヘッド12−1〜12−3は、インク供給口15、インク経路管21、インク室14、インク排出口16、ノズル20が形成されている。インク供給口15とインク排出口16とは、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の本体上面17に設けられている。インク供給口15には、第1のインク経路管13−1〜13−3が接続され、これら第1のインク経路管13−1〜13−3を通してC色インク2−1がインク室14内に供給される。インク排出口16には、第2のインク経路管18−1〜18−3の一端が接続され、これら第2のインク経路管18−1〜18−3を通してインク室14内のC色インク2−1を排出する。
複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の本体下面19には、ライン状に複数のノズル20が設けられている。これらノズル20は、インク室14に連通している。これによりインク室14内のC色インク2−1を複数のノズル20に供給する。このインク室14は、インク排出口16を通して負圧が加わり、それに伴ってインク供給口15から空気が進入した場合、当該インク室14内のインクがその表面張力によって一体的にインク排出口16に引っ張られる開口面積に形成されている。すなわち、インク室14は、C色インク2−1の表面張力によってメニスカスの形成を維持した状態でインク排出口16に引っ張られる開口面積に形成されている。
なお、メニスカスは、C色インク2−1の表面張力によってそのインク表面が内部方向に凹んだ凹曲面に形成された状態である。このインク室14は、例えば直径径φ5以下の管状に形成されている。
複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の本体内部には、インク供給口15とインク室14との間を接続し、かつインク室14とインク排出口16との間を接続するインク経路管21が設けられている。このインク経路管21もC色インク2−1の表面張力によって当該インク2−1を一体的にインク排出口16に引っ張る開口面積に形成されている。このインク経路管21は、例えば直径φ5以下に形成されている。
次に、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内における例えばC色インク2−1の排出作用について説明する。
第2のインク経路管18−1〜18−3の他端は、後述する集積タンク24内のC色インク2−1内に浸されている。集積タンク24は、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の高さ位置よりも低い高さ位置に設けられている。より詳細には、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面の高さ位置が集積タンク24内のインク液面高さより高い位置となっている。第1のインク経路管13−1〜13−3、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内のインク室14及びインク経路管21、第2のインク経路管18−1〜18−3内は、C色インク2−1により満たされている。
この状態で、例えば、図3に示すように第1のインク経路管13−1〜13−3に、該第1のインク経路管13−1〜13−3内を大気開放するための弁23が設けられていれば、弁23が開放されると、複数の第1のインク経路管13−1〜13−3から複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のインク経路管21及びインク室14、第2のインク経路管18−1〜18−3内は、大気開放になる。なお、第1のインク経路管13−1〜13−3に弁23を設けているが、第1のインク経路管13−1〜13−3から複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のインク室14及びインク経路管21、第2のインク経路管18−1〜18−3内を大気開放することができれば、他の手段を用いてもよい。これにより、複数の第1のインク経路管13−1〜13−3、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内のインク室14及びインク経路管21、第2のインク経路管18−1〜18−3内に満たされているC色インク2−1は、集積タンク24に向かって流れる。これは集積タンク24内のC色インク2−1の液面高さがインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面の高さ位置よりも低い高さ位置に設定されているので、インクジェットヘッド12−1〜12−3と集積タンク24の高低差によってC色インク2−1が自然落下することによる。
このとき、C色インク2−1は、図4に示すように例えば径5φ以下のインク経路管21及びインク室14内を流れることによりその表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的にインク排出口16側に引っ張られる。なお、図4に示す拡大部分にメニスカス25の形成を示す。これにより、C色インク2−1は、インク室14内で複数に離散することなくインク排出口16側に引っ張られる。
そして、C色インク2−1は、メニスカス25を形成した状態を維持して一体的にインク排出口16側に引っ張られ、メニスカス25の部分が図5に示すように第2のインク経路管18−1〜18−3側のインク経路管21内を流れるときも、例えば径5φ以下のインク経路管21内を流れることによりその表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的にインク排出口16側に引っ張られる。なお、図5に示す拡大部分にメニスカス25の形成を示す。
この結果、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内に存在するC色インク2−1は、全て排出し、当該インクジェットヘッド12−1〜12−3内に残ることがない。
図6は複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の別の具体的な構成図を示す。なお、図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。これらインクジェットヘッド12−1〜12−3内には、それぞれインク室26が形成されている。このインク室26は、所定容量のC色インク2−1を収容する大きさの容積に形成されている。すなわち、このインク室26の容量は、上記インク室14の容量よりも大きな容量に形成されている。
又、インク供給口15は、インクジェットヘッドの本体上面17に設けられている。これに対してインク排出口16は、インクジェットヘッドの本体下面19側の重力の加わる方向の下部に設けられている。
次に、インクジェットヘッド12−1〜12−3内における例えばC色インク2−1の排出作用について説明する。
第2のインク経路管18−1〜18−3の他端は、図示しないが上記同様に、集積タンク24内のC色インク2−1内に浸されている。複数の第1のインク経路管13−1〜13−3、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内のインク室26及び第2のインク経路管18−1〜18−3内は、C色インク2−1により満たされている。
この状態で、例えば、図7に示すように第1のインク経路管13−1〜13−3に、該第1のインク経路管13−1〜13−3内を大気開放するための弁23が設けられていれば、弁23が開放されると、上記同様に複数の第1のインク経路管13−1〜13−3から複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のインク室26、第2のインク経路管18−1〜18−3内は、大気開放になる。これにより、複数の第1のインク経路管13−1〜13−3、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内のインク室26及び複数の第2のインク経路管18−1〜18−3内に満たされているC色インク2−1は、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と集積タンク24の高低差によって自然落下により集積タンク24に向かって流れる。図8はインク室26内のC色インク2−1が自然落下すなわち自身の重量によりインク排出口16側に引っ張られ、集積タンク24に向かって流れる途中を示す。
そして、C色インク2−1は、図9に示すように第2のインク経路管18−1〜18−3内を流れるときも、これら第2のインク経路管18−1〜18−3が例えば直径φ5以下に形成されているので、その表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的に集積タンク24に向かって引っ張られる。
この結果、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内に存在するC色インク2−1は、全て排出し、当該インクジェットヘッド12−1〜12−3内に残ることがない。
図10は複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の別の具体的な構成図を示す。なお、図6と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。これらインクジェットヘッド12−1〜12−3内には、それぞれインク室26が形成されている。このインク室26は、所定容量のC色インク2−1を収容する大きさの容積に形成されている。すなわち、このインク室26の容量は、上記インク室14の容量よりも大きな容量に形成されている。インク供給口15とインク排出口16とは、インクジェットヘッド12−1〜12−3の本体上面17に設けられている。
インク室26の下部には、排出口27が設けられている。この排出口27とインク排出口16との間には、インク経路管28が設けられている。このインク経路管28は、インC色インク2−1の表面張力によって当該インク2−1を一体的にインク排出口16に引っ張る開口面積に形成されている。このインク経路管28は、例えば径5φ以下に形成されている。なお、複数の第2のインク経路管18−1〜18−3の他端は、後述する集積タンク24内のC色インク2−1内に浸されている。集積タンク24は、インクジェットヘッド12−1〜12−3の高さ位置よりも低い高さ位置に設けられている。
次に、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内における例えばC色インク2−1の排出作用について説明する。
弁23が開放されると、上記同様に複数の第1のインク経路管13−1〜13−3から複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内のインク室26及びインク経路管28、第2のインク経路管18−1〜18−3内は、大気開放になる。これにより、複数の第1のインク経路管13−1〜13−3、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内のインク室26及びインク経路管28、複数の第2のインク経路管18−1〜18−3内に満たされているC色インク2−1は、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と集積タンク24の高低差によって集積タンク24に向かって流れる。
このとき、C色インク2−1は、インク室26から排出口27を介してインク経路管28内を表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的に流れ、インク排出口16側へと引っ張られる。そして、第2のインク経路管18−1〜18−3内を流れるときも、これら第2のインク経路管18−1〜18−3が例えば直径φ5以下に形成されているので、その表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的に集積タンク24に向かって引っ張られる
この結果、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内に存在するC色インク2−1は、全て排出し、当該インクジェットヘッド12−1〜12−3内に残ることがない。
図1において複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3における各インク供給口15には、それぞれ各第1のジョイン部30−1〜30−3を介して各第1のインク経路管13−1〜13−3に連結されている。これら第1のジョイン部30−1〜30−3は、各インクジェットヘッド12−1〜12−3の各インク供給口15と各第1のインク経路管13−1〜13−3との間をそれぞれ着脱可能とする。
又、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3における各インク排出口16には、それぞれ各第2のジョイン部31−1〜31−3を介して各第2のインク経路管18−1〜18−3に連結されている。これら第2のジョイン部30−1〜30−3は、各インクジェットヘッド12−1〜12−3の各インク排出口16と各第2のインク経路管18−1〜18−3との間をそれぞれ着脱可能とする。
これにより、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3は、第1のジョイン部30−1〜30−3及び第2のジョイン部31−1〜31−3によって第1のインク経路管13−1〜13−3及び第2のインク経路管18−1〜18−3から切り離すことを可能とする。
複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の高さ位置よりも下方には、集積タンク24が設けられている。より詳細には、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面の高さ位置が集積タンク24内のインク液面高さより高い位置となっている。この集積タンク24には、第2のインク経路管18−1〜18−3の他端が設けられている。この集積タンク24は、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3に流入したC色インク2−1のうち複数のノズル20から吐き出されなかったインク2−1を集積する。第2のインク経路管18−1〜18−3の他端は、集積タンク24内のインク2−1内に浸されている。この集積タンク24には、大気開放弁32が設けられている。この大気開放弁32は、インク充填時に使用される。この大気開放弁32は、例えば電磁弁が用いられる。
下部サブインクタンク33は、集積タンク24の高さ位置よりも下方に設けられている。これら下部サブインクタンク33と集積タンク24との間は、チューブ34により連結され、集積タンク24に集積されたC色インク2−1は、チューブ34を通って下部サブインクタンク33に導かれ、この先端は、下部サブインクタンク33内の集積タンク24から収容されたC色インク2−1内に浸されている。
この下部サブインクタンク33には、チューブ35が設けられている。このチューブ35は、一端を下部サブインクタンク33内のインク2−1内に浸されている。このチューブ35の一端には、つまり下部サブインクタンク33内のインク2−1内に浸されている側には、インク供給量調節器36が配置されている。このチューブ35の他端には、液体ポンプ37を介して上部サブインクタンク5に接続されている。従って、液体ポンプ37は、下部サブインクタンク33内のインク2−1を強制的に吸い上げ、チューブ35を通して上部サブインクタンク5に戻す。
ここで、第2のインク経路管18−1〜18−3、集積タンク24、下部サブインクタンク33、及びチューブ34は、第1の排出系を構成する。この第1の排出系は、第2のインク経路管18−1〜18−3を通して複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内のインク室14内に水筒差Bによって発生する負圧を加えて、少なくとも複数のノズル20にC色インク2−1の表面張力によるメニスカスを形成させ、かつインク供給口15、若しくはインク排出口16がインクジェットヘッド12−1〜12−3のいずれかから取り外されると、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内からC色インク2−1を排出させる。
又、分配タンク8と第1のインク経路管13−1〜13−3、第2のインク経路管18−1〜18−3、チューブ34は、第2の排出系を構成する。この第2の排出系は、第1の排出系の働きによって大気が集積タンク24に入り込み、下部インクタンク33のインク液面との水筒差がインクジェットヘッド12−1〜12−3に働かなくなってからも、高さ関係がH>E>Dによって発生する水頭差によってインクジェットヘッド12−1〜12−3内のインクを集積タンク24に流し続け、このインクはチューブ34を通して自然落下により下部インクタンク33に排出される。
インク供給量調節器36は、液体ポンプ37によって吸い上げられるインク2−1の量を下部サブインクタンク33のインク液面の高さによって自己調整する。すなわち、インク供給量調節器36は、液体ポンプ37にインク2−1を供給するチューブ35の下部サブインクタンク33の供給口の先端に設けられている。このインク供給量調節器36は、下部サブインクタンク33内のC色インク2−1の液面が低下すると、液体ポンプ37への供給口を狭くして液体ポンプ37へのインク供給量を減らし、かつ下部サブインクタンク33内のインク液面が上昇すると、液体ポンプ37への供給口を広くして液体ポンプ37へのインク供給量を増やす。
又、下部サブインクタンク33には、チューブ38を介して圧力調整共通気室39が接続されている。チューブ38は、一端を下部サブインクタンク33内のインク2−1に浸さずに下部サブインクタンク33に対して接続し、かつ他端を圧力調整共通気室39に接続する。
この圧力調整共通気室39は、2つの圧力調整共通気室39−1、39−2が設けられている。圧力調整共通気室39−1には、開放弁40が設けられている。この開放弁40は、圧力調整共通気室39−1内を大気開放することを可能にする。この開放弁40は、例えば電磁弁を用いる。一方、圧力調整共通気室39−2は、異常時、下部サブインクタンク33内のインク2−1の進入をそのラビリンス構造により遮る。この圧力調整共通気室39−2には、圧力調整機構41が設置されている。
この圧力調整機構41は、ベローズ形状部41−1と、錘部41−2とにより構成される。錘部41−2を上下させる際のベローズ形状部41−1のバネ定数は、極めて小さい値を有する。アーム42が錘部41−2の下部に設けられている。このアーム42は、圧力調整機構41を持ち上げることを可能とする。つまり、アーム42によって錘部41−2を上下動させ、ベローズ形状部41−1を伸縮させる。
次に、上記の如く構成された装置におけるインク経路のインクの流れについて説明する。
上部サブインクタンク5内のC色インク2−1は、センサ6によって液面高さが監視される。このセンサ6が上部サブインクタンク5内のインク2−1の液面高さを検知しなければ、開放弁4−1が開放される。これにより、インクタンク1−1内のC色インク2−1は、インク経路管3−1を通して上部サブインクタンク5に供給される。ところで、記録動作時においてC色インク2−1は、上部サブインクタンク5から分配タンク8、第1のインク経路管13−1〜13−3、インクジェットヘッド12−1〜12−3、第2のインク経路18−1〜18−3、集積タンク24、チューブ34、下部サブインクタンク33、チューブ35、液体ポンプ37に流れ、再び、上部サブインクタンク5に戻るというインク経路を繰り返し循環する。
一般的に、インクジェットヘッド12−1〜12−3の複数のノズル20は、負圧に保たれている。これによって、複数のノズル20には、凹む曲面に形成されるメニスカスが形成され、正常な記録動作ができるように構成されている。本装置のインク経路は、例えばC色インク2−1を上記の如く繰り返し循環させながら複数のノズル20における負圧を加えるために以下の構成をなっている。
すなわち、集積タンク24の開放弁32を閉じた状態で、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3における複数のノズル20と、これらノズル20よりも上方の位置に設けられた上部サブインクタンク5内のC色インク2−1のインク液面との間を距離Aに設定する。
このような設定で共通気室10に設置されている開放弁11を開放することによって上部サブインクタンク5内を大気開放にする。これにより、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3には、一定の正圧力が掛かる。
さらに下部サブインクタンク33内のC色インク2−1のインク液面と、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の複数のノズル20との間を距離Bに設定する。これと共に、圧力調整共通気室39−1に設けられている開放弁40を開放し、この状態で、圧力調整機構41におけるベローズ形状部41−1及び錘部41−2をアーム42で持ち上げ、開放弁40を閉じる。この後、アーム42を下げて下部サブインクタンク33内の圧力を一定の負圧にする。これにより、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3に一定の負圧がかかる。
下部サブインクタンク33内の負圧力は、錘41−2の重さを変えることによって可変である。この負圧力と、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と上部サブインクタンク5内のインク液面との距離Aによる正圧力とのバランスをとることで、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の複数のノズル20に対して所定の負圧を発生させることが可能となる。
しかるに、C色インク2−1は、上部サブインクタンク5から複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の内部を通過して下部サブインクタンク33に流れることが可能になる。
上記距離Bは、例えばC色インク2−1を上記の如く上部サブインクタンク5から分配タンク8、第1のインク経路管13−1〜13−3、インクジェットヘッド12−1〜12−3、第2のインク経路18−1〜18−3、集積タンク24、チューブ34、下部サブインクタンク33、チューブ35、液体ポンプ37に流れ、再び、上部サブインクタンク5に循環させない場合、共通気室10の開放弁11を大気に対して閉じ、共通気室39の開放弁40を大気に対して開放した状態で、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の複数のノズル20に正常なメニスカスが形成できるように設定されている。
なお、集積タンク24に設けられている開放弁32は、本装置のインク経路内にC色インク2−1を充填するとき、又は本装置のインク経路内からC色インク2−1を排出するときに開放され、これら以外は、常に閉じられている。
次に、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のうち例えばインクジェットヘッド12−1の交換について図11を参照して説明する。
図11はインクジェットヘッド12−1の交換の説明に必要なインクジェットヘッド12−1〜12−3の周りの位置関係の図を示す。なお、上部サブインクタンク5と、この上部サブインクタンク5の内部を大気開放可能な開放弁11と、下部サブインクタンク33と、この下部サブインクタンク33の内部を大気開放可能な開放弁40とは、それぞれ位置関係を見やすくするために簡略化して示す。又、分配タンク8及び集積タンク24の各天面は、その位置関係を見やすくするために傾斜を付けずに示す。
共通気室10に設けられた開放弁11及び集積タンク24に設けられた大気開放弁32は、それぞれ閉じられている。圧力調整共通気室39−1に設けられた開放弁40は、開放されている。この状態は、本装置のインク経路においてインク循環動作が行われていない状態である。この状態であれば、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の複数のノズル20には、距離(高低差)Bによって生じる負圧が当該各ノズル20に形成されたメニスカスを破壊しない範囲で掛かっている。
この状態で、分配タンク8、第1のインク経路管13−1〜13−3、インクジェットヘッド12−1〜12−3、第2のインク経路18−1〜18−3、集積タンク24、下部サブインクタンク33等の各ユニットの高さ方向の位置関係は、次の通りである。集積タンク24内のインク液面高さをC、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と集積タンク24とを連通する第2のインク経路管18−1〜18−3における集積タンク24内に浸されている接続口部の高さをD、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の複数のノズル20のノズル面の高さ位置をE、分配タンク8内のインク液面高さをF、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と分配タンク8とを連通する第1のインク経路管13−1〜13−3における分配タンク8内に浸されている接続口部の高さをHとする。
これら複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の複数のノズル20のノズル面の高さ位置Eと、分配タンク8内のインク液面高さFと、第1のインク経路管13−1〜13−3を分配タンク8内に浸している接続口部の高さHと、さらには第1のインク経路管13−1〜13−3と、第1のジョイント部30−1〜30−3と、第2のジョイント部31−1〜31−3は、集積タンク24内に浸されている第2のインク経路18−1〜18−3の端部高さDよりも高い位置に設定されている。
又、集積タンク24内に浸されている第2のインク経路管18−1〜18−3の接続口部の高さDは、集積タンク24内のインク液面高さCよりも下方の高さ位置に設定されている事が望ましい。下部サブインクタンク33内におけるC色インク2−1のインク液面高さJは、第2のインク経路管18−1〜18−3及びこの第2のインク経路管18−1〜18−3の集積タンク24内への接続口部高さDよりも下方の高さ位置に設定されている。
次に、例えばインクジェットヘッド12−1の交換時のC色インク2−1の流れについて説明する。
インクジェットヘッド12−1を交換する場合、先ず、図12に示すように第1のジョイント部30−1の一方のジョイント端部30Aと他方のジョイント端部30Bとが切り離される。これにより、第1のジョイント部30−1によってインクジェットヘッド12−1と第1のインク経路管13−1との間が切り離される。これにより、切り離された部分は、大気開放される。 このように切り離された第1のジョイント部30−1の一方のジョイント端部30A、すなわち第1のジョイント部30−1におけるインクジェットヘッド12−1側のジョイント端部30Aには、下部サブインクタンク33内のインク液面高さとの差によって発生する負圧が掛かっている。これにより、インクジェットヘッド12−1と第1のインク経路管13−1とを切り離した瞬間に、インクジェットヘッド12−1の内部及び第2のインク経路管18−1内のC色インク2−1は、集積タンク24に向かって矢印Ha方向に流れ始める。
つまり、このとき、インクジェットヘッド12−1が例えば上記図2に示す構成であれば、インクジェットヘッド12−1のインク室14及び第2のインク経路管18−1内に満たされているC色インク2−1は、集積タンク24に向かって流れる。これは集積タンク24がインクジェットヘッド12−1の高さ位置よりも低い高さ位置に設けられているので、インクジェットヘッド12−1と集積タンク24の高低差によってC色インク2−1が自然落下することによる。このとき、C色インク2−1は、その表面張力によってインクジェットヘッド12−1内において、図5に示すように凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的にインク排出口16側に引っ張られる。
そして、C色インク2−1は、第2のインク経路管18−1を流れる時においても、表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的に集積タンク24側に引っ張られる。この結果、インクジェットヘッド12−1内に存在するC色インク2−1は、全て排出し、当該インクジェットヘッド12−1内に残ることがない。
又、インクジェットヘッド12−1が上記図6に示す構成であれば、インクジェットヘッド12−1のインク室14及び第2のインク経路管18−1内に満たされているC色インク2−1は、インクジェットヘッド12−1と集積タンク24の高低差によって自然落下により集積タンク24に向かって流れる。そして、C色インク2−1は、第2のインク経路管18−1内を流れるときも、その表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的に集積タンク24に向かって引っ張られる。この結果、インクジェットヘッド12−1内に存在するC色インク2−1は、全て排出し、当該インクジェットヘッド12−1内に残ることがない。
又、インクジェットヘッド12−1が上記図10に示す構成であれば、インクジェットヘッド12−1のインク室26及び第2のインク経路管18−1内に満たされているC色インク2−1は、当該インクジェットヘッド12−1と集積タンク24の高低差によって集積タンク24に向かって流れる。このとき、C色インク2−1は、その表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的にインク排出口16側に引っ張られる。この結果、インクジェットヘッド12−1内に存在するC色インク2−1は、全て排出し、当該インクジェットヘッド12−1内に残ることがない。
一方、第1のジョイント部30−1の他方のジョイント端部30B、すなわち第1のジョイント部30−1における分配タンク8側のジョイント端部30Bには、他のインクジェットヘッド12−2、12−3を介して下部サブインクタンク33内のインク液面高さとの差によって発生する負圧が掛かっている。つまり、この時、第1のインク経路13−2及び13−3のC色インク2−1は、高低差によりメニスカスを形成した状態を維持して一体的に集積タンク24側(矢印Hc方向)に流れている。これにより、第1のインク経路管13−1内のインク2−1は、分配タンク8に向かって矢印Hb方向に流れ始める。この結果、第1のジョイント部30−1からは、C色インク2−1の垂れはない。
分配タンク8内に向かって第1のインク経路13−1内のC色インク2−1が流れ始め、当該第1のインク経路13−1内の全てのC色インク2−1が分配タンク8内に流入すると、この時点から分配タンク8内には、空気が流入し始める。この分配タンク8内に空気が入り始めると、まず、上部サブタンク5と分配タンク8とを接続するチューブ7が図11に示すように略高さ位置Fで分配タンク8内のC色インク2−1と切り離される。このとき、開放弁11は、閉じられているので、上部サブタンク5からチューブ7を通して分配タンク8に向かってC色インク2−1は供給されない。このように上部サブタンク5から分配タンク8に向かってC色インク2−1が供給されないようにチューブ7の内径は、例えばφ5以下等に設定されている。そして、さらに分配タンク8内に空気が混入すると、第1のインク経路管13−2、13−3が分配タンク8内のC色インク2−1と図13に示すように略高さ位置Hで切り離される。この高さ位置Hは、集積タンク24内のインク液面の高さ位置C、及び集積タンク24内に浸されている第2のインク経路18−1〜18−3の端部高さDよりも高いので、第1のインク経路管13−2、13−3内のC色インク2−1は、引き続き集積タンク24に向かって流れ続ける。
又、集積タンク24内にも第2のインク経路管18−1内のインク2−1が無くなると、空気が吸い込まれ始める。集積タンク24が空気を吸い始めるまでは、当該集積タンク24に供給されるC色インク2−1のインク量は、下部サブインクタンク33に流入するC色インク2−1のインク量と等しくなる。
集積タンク24に空気が入り始めると、この集積タンク24内のインク液面Cは、図14に示すように低下し、液面C’となる。この液面C’の高さ位置は、前述した高さ位置Dよりも高い位置に設定されているため、集積タンク24内のインク液面と第2のインク経路管18−1〜18−3の接続口部とは、直ぐに途切れることがない。つまり、上記したように第1のインク経路18−2及び18−3のC色インク2−1は、第1の排出系による排出作用と、第2の排出系による排出作用により分配タンク8側から流れ続ける。
但し、集積タンク24に接続されているチューブ34から流れ落ちるインク量と、集積タンク24に流れ込むインク量と、集積タンク24に流入する空気量とによって図11に示す集積タンク24内のインク液面の高さ位置Cの低下するスピードは変化する。このため、全てのインクジェットヘッド12−1〜12−3内と、第1及び第2のインク経路管13−1〜13−3、18−1〜18−3内と、第1及び第2のジョイント部30−1〜30−3、31−1〜31−3内のC色インク2−1が集積タンク24にすべて流れきるまで集積タンク24内のインク液面の高さ位置Cが第2のインク経路管18−1〜18−3における集積タンク24内に浸されている接続口部の高さDにならないよう第1のインク経路管13−1〜13−3、第2のインク経路18−1〜18−3等のインク流路の内径、さらには分配タンク8、第1のインク経路管13−1〜13−3、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3、第2のインク経路18−1〜18−3、集積タンク24、下部サブインクタンク33等の各ユニットの配置等が上記した位置関係の範囲で設定される事が望ましい、但し、仮に全てのインクジェットヘッド12−2〜12−3からインクが無くなる前にインク液面の高さ位置Cが第2のインク経路管18−1〜18−3における集積タンク24内に浸されている接続口部の高さDになってしまったとしても、流れるスピードは遅くなるが、インクジェットヘッド12−2〜12−3内のインクは第2の排出系による排出作用により集積タンク24に流れ続ける。
なお、下部サブインクタンク33内のインク液面高さJは、上記したインク2−1の流れによって上昇するが、上記した各ユニットの高さ位置関係を保つように設定される。
第1のジョイント部30−1を切り離すことによって、全ての複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内のC色インク2−1、第1及び第2のインク経路管13−1〜13−3、18−1〜18−3及び第1及び第2のジョイント部30−1〜30−3、31−1〜31−3内の全てのC色インク2−1は流出するので、インクジェットヘッド12−1に接続されている第2のジョイント部31−1を切り離し、インクジェットヘッド12−1と第2のインク経路管18−1との間を切り離してもこれらインクジェットヘッド12−1と第2のインク経路管18−1からインク2−1は、垂れはない。
又、2個以上のヘッド交換すなわち各インクジェットヘッド12−2、12−3を交換する場合も、これらインクジェットヘッド12−2、12−3の第1のジョイン部30−2、30−3、第2のジョイン部31−2、31−3を切り離すときでも、上記の如く全ての複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内、第1及び第2のインク経路管13−1〜13−3、18−1〜18−3及び第1及び第2のジョイント部30−1〜30−3、31−1〜31−3内の全てのインク2−1は流出するので、インク2−1が垂れることはない。なお、ヘッド交換を行なう際、最初に切り離すジョイント部は、第1のジョイン部30−2、30−3、又は第2のジョイン部31−1〜31−3のいずれであってもよい。
このように上記第1の実施の形態によれば、図2に示すような負圧が加わると、C色インク2−1がその表面張力によってメニスカス25の形成を維持した状態で一体的にインク排出口16に引っ張られる開口面積を有するインク室14を形成した複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を設けたので、インクジェットヘッド12−1が第1のインク経路管13−1から取り外されると、第2のインク経路管18−1から集積タンク24、下部サブインクタンク33のインク経路を通してインクジェットヘッド12−1に加わる負圧によりインクジェットヘッド12−1内のC色インク2−1を第2のインク経路管18−1から集積タンク24に向かって排出し、これと共に、インクジェットヘッド12−1に対して分配タンク8から他のインクジェットヘッド12−2、12−3、集積タンク24、下部サブインクタンク33を通して加わる負圧により第1のインク経路管13−1からC色インク2−1を排出することができる。
これにより、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内に存在するC色インク2−1は、インク室14内を流れることによりその表面張力によって凹面状のメニスカス25を形成した状態を維持して一体的にインク排出口16側に引っ張られて全て排出され、当該インクジェットヘッド12−1〜12−3内に残ることがない。これにより、これらインクジェットヘッド12−1〜12−3をインクジェット記録装置に用いれば、これらインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換する際に、C色インク2−1等を各インクジェットヘッド12−1〜12−3内から抜き取ってから交換作業を行うことができる。この結果、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内に存在するC色インク2−1を全て集積タンク24側に排出でき、これらインクジェットヘッド12−1〜12−3内に残ることがなく、無駄にC色インク2−1が垂れ落ちることがない。
又、図6に示すような所定容量のC色インク2−1を収容する大きさの容積を有するインク室26が形成され、かつインクジェットヘッドの本体下面19側の重力の加わる方向の下部にインク排出口16を設けた複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を設けたので、これらインクジェットヘッド12−1〜12−3をインクジェット記録装置に用いても、これらインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換する際に、これらインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換する際に、C色インク2−1を各インクジェットヘッド12−1〜12−3内から抜き取ってから交換作業を行うことができ、無駄にC色インク2−1を垂らすことがない。
さらに、図10に示すように所定容量のC色インク2−1を収容する大きさの容積を有するインク室26が形成され、かつC色インク2−1の表面張力によって当該インク2−1を一体的にインク排出口16に引っ張る開口面積に形成されたインク経路管28を設けた複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を設けたので、これらインクジェットヘッド12−1〜12−3をインクジェット記録装置に用いても、これらインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換する際に、C色インク2−1を各インクジェットヘッド12−1〜12−3内から抜き取ってから交換作業を行うことができ、無駄にC色インク2−1を垂らすことがない。
上記第1の実施の形態は、C色インク2−1に対するインク経路について説明したが、他のKMY色のインクに対するインク経路もC色インク2−1のインク経路と同一構成を有するので、他のKMY色のインクのインク経路についても上記同様に、インクジェットヘッド12−1〜12−3を交換する際に、KMY色のインクを各インクジェットヘッド12−1〜12−3内から抜き取ってから交換作業を行うことができ、無駄にKMY色のインクが垂れることはない。
次に、上記第1の実施の形態の変形例について説明する。
第1の変形例は、各ユニット、すなわち第1のインク経路管13−1〜13−3、第2のインク経路18−1〜18−3等のインク流路の内径、さらには分配タンク8、第1のインク経路管13−1〜13−3、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3、第2のインク経路18−1〜18−3、集積タンク24、下部サブインクタンク33等の高さ方向の位置関係を上記第1の実施の形態と同様の高さ位置関係とし、図15に示すように分配タンク8に大気開放用の弁43を設置する。この弁43は、例えば電磁弁が用いられる。
このような大気開放用の弁43を設置した場合、この弁43を開放して分配タンク8を大気開放してから複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の交換作業を行うようにしてもよい。つまり、弁43を開放すると、第1のインク経路13−1〜13−3内のC色インク2−1は、インクジェットヘッド12−1〜12−3及び第2のインク経路18−1〜18−3を介して、集積タンク24側へと流れる。そして、分配タンク8内のインク液面高さが高さ位置Hになると第1のインク経路13−1〜13−3内には空気が混入し始める。なお、前述したように上部サブタンク5からチューブ7を通して分配タンク8に向かってC色インク2−1は供給されない。これにより、すべてのインクジェットヘッド12−1〜12−3内、第1のインク経路13−1〜13−3内、第2のインク経路18−1〜18−3内のC色インク2−1は、空となるためインクジェットヘッドを交換する際に、垂れる恐れがない。このように大気開放用の弁43を設置しても上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。又、下部サブインクタンク33の気室部分の容積を充分大きくとれば、上部サブインクタンク6の開放弁11を大気開放してから複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の交換作業を行うようにしても上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
第2の変形例は、図16(a)(b)に示すように例えば第1のジョイン部30−1と第2のジョイン部31−1とを一体化してジョイン部44を構成する。このジョイン部44は、例えば第1のインク経路管13−1又は第2のインク経路18−1のいずれか一方が先にインクジェットヘッド12−1と切り離されるように構成されている。同図(a)は第1のインク経路管13−1、第2のインク経路18−1とインクジェットヘッド12−1とが接続された状態を示し、同図(b)は第1のインク経路管13−1、第2のインク経路18−1とインクジェットヘッド12−1とが切り離された状態を示す。なお、同図(b)は第1のインク経路管13−1が第2のインク経路18−1よりも先にインクジェットヘッド12−1から切り離され、次に第2のインク経路18−1がインクジェットヘッド12−1から切り離される状態を示す。このような構成であっても上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
第3の変形例は、図17に示すように集積タンク24と分配タンク8とを第3のインク経路としてのインク経路45により連結し、かつこのインク経路45の集積タンク24への連結口の高さ位置Gを高さ位置D、すなわち複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と集積タンク24とを連通する第2のインク経路管18−1〜18−3における集積タンク24内に浸されている接続口部の高さ位置Dよりも高い位置に設定する。なお、インク経路45の端部は、集積タンク24及び分配タンク8内のインク液にそれぞれ浸されている。
大気開放弁32を大気開放すると、この大気開放弁32から入った空気によってインク経路45と集積タンク24との液面が切断される。この状態で、インク経路45の集積タンク24側の端部の高さ位置Gは、切り離された集積タンク24のインク液面Cよりも高くなるので、インク経路45内のC色インク2−1は、分配タンク8側に流れ始める。このインク経路45内のC色インク2−1が全て分配タンク8内に流入すると、この分配タンク8内に空気が流入し始める。これ以降、上記第1の実施の形態におけるC色インク2−1の流れと同様の流れとなる。この結果、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
第4の変形例は、集積タンク24を複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換しないときに任意の高さ位置すなわち複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面Eよりも高い位置に移動し、かつ複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換するときに予め設定された高さ位置すなわち集積タンク24を複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面Eよりも低い高さ位置に移動することを可能とする。
実際のインクジェット記録装置の設計において、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面の高さEよりも集積タンク24の高さ位置を下方に配置することは、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面の高さ位置Eの直下に記録媒体が搬送されることを考慮すると、スペース的に困難な場合やコスト的に高額なものになる場合が予想される。
しかるに、インクジェット記録装置が記録動作を行っている際、集積タンク24を例えば図18に示すように複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面Eよりも高い位置に配置し、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換するときのみに上記図11に示すように集積タンク24を複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面Eよりも低い高さ位置に配置してから複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の交換作業を行うことにしてもよい。
上記第1の実施の形態及び上記第1乃至第4の変形例において、下部サブインクタンク33は、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換する際、開放弁40を開放することによって大気に開放される。これにより、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の交換作業時に下部サブインクタンク33に流れ落ちるC色インク2−1は、自然落下による。
このような本装置において、図1に示すように複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換する前に、開放弁40を開放し、この状態で圧力調整機構41におけるベローズ形状部41−1及び錘部41−2をアーム42により持ち上げ、開放弁40を閉じる。この後、アーム42を下げることで下部サブインクタンク33内の圧力を大気圧より低い状態にする。この後、上記第1の実施の形態及び上記第1乃至第4の変形例のうちいずれか1つの複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の交換動作を実施した場合、下部サブインクタンク33に落ちるC色インク2−1の落下速度は速くなる。これにより、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3内及び第1のジョイン部30−1〜30−3、第2のジョイン部31−1〜31−3内のC色インク2−1を排除して無くすまでに要する時間を短縮することが可能である。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1及び図11と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図19はインクジェット記録装置におけるインクジェットヘッド12−1の交換の説明に必要な複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3の周りのインク経路の構成図を示す。このインク経路は、下部サブインクタンク33内に流すC色インク2−1のインク量を最小限のインク量にする構成である。なお、このインク経路においても上部サブインクタンク5と、この上部サブインクタンク5内部を大気開放可能とする開放弁11と、下部サブインクタンク33と、この下部サブインクタンク33内部を大気開放可能とする開放弁40とは、各ユニットの高さ方向の位置関係を見やすくするために簡略化して示す。
複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3は、上記図2、上記図6又は上記図10のいずれかに示す複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3が用いられる。
分配タンク8内のインク液面の高さFは、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面、集積タンク24内のインク液面の高さC、第1のインク経路管13−1〜13−3及び第2のインク経路管18−1〜18−3、及び複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と集積タンク24とを連通する第2のインク経路管18−1〜18−3の集積タンク24に対する接続口部よりも下方に高さ位置である。
複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と分配タンク8とを連通する第1のインク経路管13−1〜13−3の分配タンク8内への接続口部は、分配タンク8内のインク液面の高さFより下方の高さ位置であると共に、複数の第1のインク経路管13−1〜13−3のうち例えば1本の第1のインク経路管13−1の接続口部が分配タンク8内のインク液面Fからの距離が他の各第1のインク経路管13−2、13−3の接続口部よりも短い高さ位置に配管されている。すなわち第1のインク経路管13−1の接続口部の高さ位置はMに設定され、他の各第1のインク経路管13−2、13−3の接続口部の高さ位置はKに設定されている。
分配タンク8内には、C色インク2−1のインク液面の上方に空間50が形成されている。この分配タンク8には、大気開放管51が接続されている。この大気開放管51には、大気開放弁52が設けられている。この大気開放弁52は、例えば電磁弁が用いられる。この大気開放弁52は、分配タンク8内の上方の空間50を大気開放可能とする。
複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面と分配タンク8のインク液面との高低差に存在する分配タンク8内の空間50は、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3に存在するC色インク2−1のインク量と第1及び第2のインク経路管13−1〜13−3、18−1〜18−3内に存在するC色インク2−1の量とを合わせたインク量よりも大きい容量に形成されている。
開放弁11、大気開放弁52、大気開放弁32は閉じられている。開放弁40は、開放されている。この状態では、本装置のインク経路においてインク循環動作が行われていない。複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面と下部サブインクタンク33内のインク液面の高さとの間の高低差Bによって作り出される負圧が、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズルに形成されたメニスカスを破壊しない範囲で掛かっている。
さらに、集積タンク24内に浸されているインク経路34の端部の高さ位置Lは、集積タンク24内に浸された第2のインク経路管18−1〜18−3の端部よりも下側に設定される。なお、インク経路34の端部の高さ位置Lと第2のインク経路管18−1〜18−3の端部との高低差は、できる限り小さく設定されている。
次に、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のうち例えばインクジェットヘッド12−1の交換について説明する。
複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換する場合、先ず、大気開放弁52が大気開放される。この大気開放の瞬間、下部サブインクタンク33より高い高さ位置でかつ分配タンク8よりも下流側のC色インク2−1は、全て下部サブインクタンク33に向かって流れ始める。
この動作に伴い、分配タンク8のインク液面の高さFは低下し始め、このインク液面の高さFが例えば分配タンク8のインク液面の高さFからの距離が短く設定された1本の第1のインク経路13−1の端部に達すると、この第1のインク経路13−1の端部から空気を吸い込み始める。
第1のインク経路13−1の端部から吸い込まれた空気は、例えば一個のインクジェットヘッド12−1内のC色インク2−1を流し出して当該インクジェットヘッド12−1内を空にした後、集積タンク24内に入り始める。この集積タンク24に空気が入り込むと、その他のインクジェットヘッド12−2、12−3の第2のインク経路管18−2、18−3内のC色インク2−1は、集積タンク24のインク液面と切り離される。これにより、第2のインク経路管18−2、18−3内部のC色インク2−1は、分配タンク8側に流れ始める。
この際、集積タンク24のインク液面の高さCと集積タンク24に浸されているインク経路34の端部のとの距離は、小さく設定されているので、下部サブインクタンク33に落ちるC色インク2−1は、非常に少なくすることが可能である。
分配タンク8内の空間50において、初期のインク液面の高さFと、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3のノズル面Eとの間にある気室部分の体積は、集積タンク24側から逆流してくるC色インク2−1のインク量よりも大きく設定してある。これにより、最終的には、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3と第1及び第2のインク経路管13−1〜13−3、18−1〜18−3内とのC色インク2−1は、全て排除することが可能になる。
この状態において、複数のインクジェットヘッド12−1〜12−3を交換すれば、第1のジョイン部30−1〜30−3及び第2のジョイン部31−1〜31−3を切り離す際に、C色インク2−1が垂れることを回避することが可能となる。これと共に、下部サブインクタンク33に流れ落ちるC色インク2−1のインク量は、最小限のインク量に少なくできる。
このように上記第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態の効果に加えて、集積タンク24のインク液面の高さCと集積タンク24に浸されているインク経路34の端部の高さ位置Lとの距離は、小さく設定しているので、下部サブインクタンク33に落ちるC色インク2−1のインク量は、最小限のインク量に非常に少なくすることが可能である。
なお、上記第2の実施の形態は、大気開放弁52を開放させたが、これに限らず、大気開放弁52を開放する代わりに大気開放弁32を開放してもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係るインクジェット記録装置の第1の実施の形態のインク経路を示す構成図。 同装置におけるインクジェットヘッドの具体的な構成図。 同装置におけるインクジェットヘッド内におけるインクの排出作用について説明するための図。 同装置におけるインクジェットヘッド内におけるインクの排出作用について説明するための図。 同装置におけるインクジェットヘッド内におけるインクの排出作用について説明するための図。 同装置における別のインクジェットヘッドの具体的な構成図。 同装置におけるインクジェットヘッド内におけるインクの排出作用について説明するための図。 同装置におけるインク室内のインクが自然落下により分配タンクに向かって流れる途中を示す図。 同装置における第2のインク経路管内に引っ張られてメニスカスが形成されたインクの排出を示す図。 同装置における別のインクジェットヘッドの具体的な構成図。 同装置におけるインクジェットヘッドの交換の説明に必要なインクジェットヘッド周りの位置関係を示す図。 同装置における第1のジョイント部によってインクジェットヘッドと第1のインク経路管とを切り離したときインクの流れを示す図。 同装置における分配タンクから流れ出るインクを示す図。 同装置における集積タンクに流れ込むインクを示す図。 本発明に係るインクジェット記録装置の第1の実施の形態の第1の変形例を示す構成図。 同実施の形態の第2の変形例を示す構成図。 同実施の形態の第3の変形例を示す構成図。 同実施の形態の第4の変形例を示す構成図。 本発明に係るインクジェット記録装置の第2の実施の形態におけるインクジェットヘッドの交換の説明に必要なインクジェットヘッド周りのインク経路を示す構成図。
符号の説明
1−1〜1−4:インクタンク、2−1〜2−4:インク、3−1〜3−4:インク経路管、4−1〜4−4:開放弁、5:上部サブインクタンク、6:センサ、7:チューブ、8:分配タンク、9:チューブ、10:共通気室、11:開放弁、12−1〜12−3:インクジェットヘッド、13−1〜13−3:第1のインク経路管、14:インク室、15:インク供給口、16:インク排出口、17:インクジェットヘッドの本体上面、18−1〜18−3:第2のインク経路管、19:インクジェットヘッドの本体下面、20:ノズル、21:インク経路管、23:弁、24:集積タンク、25:メニスカス、26:インク室、27:排出口、28:インク経路管、30−1〜30−3:第1のジョイン部、31−1〜31−3:第2のジョイン部、30A:第1のジョイント部の一方のジョイント端部、30B:第1のジョイント部の他方のジョイント端部、32:大気開放弁、33:下部サブインクタンク、34:チューブ、35:チューブ、36:インク供給量調節器、37:液体ポンプ、38:チューブ、39:圧力調整共通気室、39−1,39−2:圧力調整共通気室、40:開放弁、41:圧力調整機構、41−1:ベローズ形状部、41−2:錘部、42:アーム、43:大気開放用の弁、44::ジョイン部、45:インク経路、50:空間、51:大気開放管、52:大気開放弁。

Claims (19)

  1. インクが供給されるインク供給口と、前記インクを吐き出す複数のノズルと、前記インク供給口から供給された前記インクを前記複数のノズルに供給するインク室と、前記インク室から流出した前記インクを排出するインク排出口と、前記インク供給口と前記インク室との間、及び前記インク排出口と前記インク室との間をそれぞれ接続するインク経路とを有する記録ヘッドにおいて、
    前記複数のノズルは、記録ヘッド本体の重力方向下面に設けられ、
    前記インク供給口と前記インク排出口とは、それぞれ前記記録ヘッド本体の重力方向上面に設けられ、
    前記インク室及び前記インク経路は、前記インク排出口を通して前記インク室に負圧が加わると、前記インク室及び前記インク経路内の前記インクが当該インクの表面張力によって一体的に前記インク排出口に引っ張られる開口面積を有する管状に形成されている、
    ことを特徴とする記録ヘッド。
  2. インクが供給されるインク供給口と、前記インクを吐き出す複数のノズルと、前記インク供給口から供給された前記インクを前記複数のノズルに供給するインク室と、前記インク室から流出した前記インクを排出するインク排出口とを有する記録ヘッドにおいて、
    前記複数のノズルは、記録ヘッド本体の重力方向下面に設けられ、
    前記インク供給口は、前記記録ヘッド本体の重力方向上面に設けられ、
    前記インク排出口は、前記記録ヘッド本体における重力の加わる方向の下部に設けられ、
    前記インク室は、所定容量の前記インクを収容する大きさの容積に形成される、
    ことを特徴とする記録ヘッド。
  3. インクが供給されるインク供給口と、前記インクを吐き出す複数のノズルと、前記インク供給口から供給された前記インクを前記複数のノズルに供給するインク室と、前記インク室から流出した前記インクを排出するインク排出口とを有する記録ヘッドにおいて、
    前記複数のノズルは、記録ヘッド本体の重力方向下面に設けられ、
    前記インク供給口と前記インク排出口とは、それぞれ前記記録ヘッド本体の重力方向上面に設けられ、
    前記インク室は、所定容量の前記インクを収容する大きさの容積に形成され、当該インク室の重力方向下部にインク室排出口が設けられ、
    前記インク室排出口から前記インク排出口にかけて前記インクの表面張力によって前記インクが一体的に前記インク排出口に引っ張る開口面積に形成されたインク経路管を設けられている、
    ことを特徴とする記録ヘッド。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録ヘッドと、
    記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記記録ヘッドのインク供給口に対して着脱可能に設けられ、インクを前記記録ヘッドに供給する第1のインク経路管と、
    前記記録ヘッドのインク排出口に対して着脱可能に設けられ、前記記録ヘッドから前記インクを排出する第2のインク経路管と、
    前記第2のインク経路管を通して前記記録ヘッドのインク室内に負圧を加えて少なくとも前記記録ヘッドの複数のノズルに前記インクの表面張力によるメニスカスを形成させ、かつ前記インク供給口が前記第1のインク経路管から取り外されると、前記記録ヘッド内から前記インクを前記インク排出口を通して排出させる第1の排出系と、
    前記第1の排出系に連通し、前記インク供給口が前記第1のインク経路管から取り外されると、前記第1の排出系により発生する前記負圧を前記インク供給口に加えて前記記録ヘッド内から前記インクを前記インク供給口を通して排出させる第2の排出系と、
    を具備することを特徴とする画像記録装置。
  5. 前記第1の排出系は、前記第2のインク経路管と、
    前記第2のインク経路管を介して前記記録ヘッドの前記インク排出口に接続され、かつ前記記録ヘッドにおける前記複数のノズルよりも低い高さ位置に設けられ、前記記録ヘッドとの間の高低差により前記記録ヘッドに対して負圧を加えて前記インク排出口から流出した前記インクを収集する下部サブインクタンクと、
    を有することを特徴とする請求項4記載の画像記録装置。
  6. 前記第2の排出系は、前記記録ヘッドよりも高い位置に設けられ、前記インクを収容する上部サブインクタンクと、
    前記上部サブインクタンクを密閉状態にする弁と、
    前記上部サブインクタンクよりも低い位置に設けられ、前記上部サブインクタンクから流入する前記インクを少なくとも1つの前記記録ヘッドに供給する分配タンクと、
    前記記録ヘッドにおける前記複数のノズルよりも低い高さ位置に設けられ、前記記録ヘッドとの間の高低差により前記記録ヘッドに対して負圧を加えて前記インク排出口から流出した前記インクを収集する下部サブインクタンクと、
    前記下部サブインクタンクと前記分配タンクとの間を連通し、前記記録ヘッドとの間の高低差により前記記録ヘッドに加わる前記負圧に受けて前記インク供給口から前記インクを引き出す排出管系統と、
    を有することを特徴とする請求項4、又は5に記載の画像記録装置。
  7. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の複数の記録ヘッドと、
    記録媒体を搬送する搬送機構と、
    インクを収容する上部サブタンクと、
    前記複数の記録ヘッドにおけるインク供給口に前記上部サブインクタンクから供給された前記インクを分配する分配タンクと、
    前記インク供給口と前記分配タンクとの間にそれぞれ配管され、前記分配タンクから前記インクを前記複数の記録ヘッドにそれぞれ導く複数の第1のインク経路管と、
    前記複数の記録ヘッドの前記インク供給口と前記第1のインク経路管との間を着脱可能とする第1のジョイント部と、
    前記複数の記録ヘッドにおけるインク排出口から前記複数の記録ヘッドから吐き出されなかった前記インクを集積する集積タンクと、
    前記インク排出口と前記集積タンクとの間にそれぞれ配管され、前記複数の記録ヘッドから流出した前記インクを前記集積タンクにそれぞれ導く複数の第2のインク経路管と、
    前記複数の記録ヘッドの前記インク排出口と前記第2のインク経路管との間を着脱可能とする第2のジョイント部と、
    前記集積タンクに集積された前記インクを収容する下部サブタンクと、
    を具備し、
    前記複数の第1のインク経路管は、前記分配タンク内の前記インクに浸され、
    前記複数の第2のインク経路管は、前記集積タンク内の前記インクに浸され、
    前記複数の記録ヘッドを取り外す際、前記分配タンク内の前記インクに浸された前記複数の第1のインク経路管の接続口部の高さ位置を前記複数の記録ヘッドの複数のノズルが形成されたノズル面の高さ位置よりも重力方向上方に位置させ、前記集積タンク内の前記インクに浸された前記複数の第2のインク経路管の接続口部の高さ位置を前記複数の記録ヘッドの複数のノズルが形成されたノズル面の高さ位置よりも重力方向下方に位置させることを特徴とする画像記録装置。
  8. 前記複数の記録ヘッドを取り外す際、前記第1のジョイント部により前記複数の記録ヘッドのうちいずれか1つの記録ヘッドの前記インク供給口と前記第1のインク経路管との間を切り離すことを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  9. 前記複数の記録ヘッドを取り外す際、前記第2のジョイント部により前記複数の記録ヘッドのうちいずれか1つの記録ヘッドの前記インク排出口と前記第2のインク経路管との間を切り離すことを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  10. 前記分配タンクには、当該分配タンク内を大気開放可能とする弁が設けられ、前記複数の記録ヘッドを取り外す際、前記弁を開放することを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  11. 前記画像記録装置には、前記集積タンク内を大気開放可能とする弁と、前記分配タンクと前記集積タンクとを直接連結し、連結口が前記分配タンクと前記集積タンク内の前記インクに浸された少なくとも1本の第3のインク経路管と、がさらに設けられ、少なくとも前記第3のインク経路管の前記集積タンクに対する前記連結口が前記複数の第2のインク経路管の接続口部の高さ位置よりも上方に位置し、前記複数の記録ヘッドを取り外す際、前記弁を開放することを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  12. 前記記録ヘッド内から前記インクを前記インク排出口から前記第2のインク経路管、前記集積タンクを通して前記下部サブインクタンクに排出すると共に、前記インクを前記第1のインク経路管から前記分配タンク、前記切り離された前記記録ヘッド以外の前記各記録ヘッドに連通する前記各第1のインク経路管、前記第2のインク経路管、前記集積タンクを通して前記下部サブインクタンクに排出する、ことを特徴とする請求項7乃至12に記載の画像記録装置。
  13. 前記集積タンクは、画像記録時、任意の高さ位置に設置され、前記記録ヘッドを取り外す際に、前記集積タンクを予め設定された高さ位置に移動可能であることを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  14. 前記分配タンク内のインク液面は、前記ノズル面より上方に位置し、前記集積タンク内のインク液面は、前記ノズル面より下方に位置することを特徴とする請求項7乃至13に記載の画像記録装置。
  15. 前記下部サブインクタンク内のインク液面より上方に形成された気体部容積は、前記複数の記録ヘッドと、前記第1及び前記第2のインク経路管と、前記集積タンクに収容される前記インクの容量よりも大きく形成されたことを特徴とする請求項7乃至14に記載の画像記録装置。
  16. 前記下部タンクは、前記集積タンクよりも低い高さ位置に設けられ、少なくとも画像記録時において、前記下部サブインクタンクから前記第2のインク経路管を通して前記記録ヘッドの前記複数のノズルに対して負圧を加えてメニスカスを形成させることを特徴とする請求項7乃至15に記載の画像記録装置。
  17. 前記下部サブインクタンク内の圧力を大気圧よりも低下させる圧力調整機構を備えたことを特徴とする請求項7乃至16に記載の画像記録装置。
  18. 前記圧力調整機構により前記下部サブタンク内の圧力を大気圧よりも低下させてから前記複数の記録ヘッドを取り外すことを特徴とする請求項17に記載の画像記録装置。
  19. 前記下部サブタンクに収容されている前記インクを前記上部サブタンクに戻す循環系を備えることを特徴とする請求項7乃至18に記載の画像記録装置。
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