JP2009112801A - 毛髪セット用シート体、毛髪のセット用具及び毛髪のセット方法 - Google Patents

毛髪セット用シート体、毛髪のセット用具及び毛髪のセット方法 Download PDF

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Abstract

【課題】毛髪を傷めることなく短時間でセットをすることができるとともに、様々な大きさのカールを容易に形成できる、持ち運び容易な毛髪セット用具及びセット方法を提供する。
【解決手段】毛髪のセット用具1は、毛髪処理剤が吸液されている毛髪セット用シート体2を備えている。また、毛髪束4を包囲するシート体2と、前記シート体2に包囲された前記毛髪束4を巻き回した状態に維持、固定する固定部材とを有しており、前記シート体2が、毛髪処理剤を吸液しているものである。さらに、毛髪のセット方法は、毛髪束4をシート体2により包囲する工程と、前記シート体2に包囲された前記毛髪束を巻き回して、前記巻き回した状態に維持、固定する工程とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、毛髪セット用のシート体、毛髪のセット用具及び毛髪のセット方法に関するものである。
毛髪をセットするための装置として、ヘアードライヤー、ヘアーアイロン、ヘアーカール器等の髪に熱を加えて熱の作用でセットするものが公知となっている。また、例えば、下記特許文献に開示されているものが知られている。特許文献1に開示されているブラシ付ヘアードライヤーは、ドライヤーに接続されるブラシ本体の植毛部分側に設けた吹出し口から適宜な温度の風が吹き出し、前記ブラシ本体の側方部分と背面部分とに吹出し口が設けられているので、ブラシ本体の側方部分から背面部分にも温風等が吹き出すようになり、髪の毛をウェーブさせたり若しくはカールさせたりする時に、ブラシ本体の側方部分の曲面部分を押し当てる型付け作用と、前記温風等の熱作用とが協同して、毛髪に所望の癖を容易に付けることができる。
また、特許文献2に開示されている髪型のセット装置は、一束の毛髪を巻き付ける空洞体形状を有している一組の支持体と、温風を発生し、空気供給ホースを介して一組の毛髪支持体の各支持体に連結される装置とを有しているものであり、前記支持体が空洞筒の形状を有し、前記空洞筒に対向する面に穴が設けられているので、温風が空洞筒に巻き付けられた毛髪に向かって排出でき、従来可能であったものより短時間で、少なくとも毛髪の一部にとってより過酷でない処理で髪型をセットすることができる。
特開平10−179238号公報 特開平05−84113号公報
しかしながら、上述のセット装置は、毛髪に熱を加えるため、髪の水分量の極端な減少や髪の蛋白質の変性等によって毛髪が傷んでしまいやすい。また、毛髪を複数の部分に分けて順にカールしていく必要があるのでセットが終了するまでに多少の時間がかかることがあるとともに、上述した装置においては、カールの大きさ等が各々の装置に応じて定まっているため一台の装置で異なる大きさのカールを容易に形成しにくい。さらに、外出先、例えば、旅行先等で、毛髪をセットしたい場合には、上述した装置を持ち運ぶとともに熱源の存在するところでセットをする必要がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、毛髪を傷めることなく短時間で容易にセットをすることができるとともに様々な大きさのカールを形成できる、持ち運び容易な毛髪セット用シート体、毛髪のセット用具及び毛髪のセット方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の毛髪のセット用具は、毛髪処理剤が吸液されている毛髪セット用シート体を備えている。これによると、毛髪セット用シート体で毛髪を包囲し、包囲した毛髪を所定時間所望の形状に保持させておくと、所望の形状へ毛髪をセットすることができる。なお、シート体で包囲した毛髪束を巻き回してカールを形成する場合などは、毛髪束の先端を巻き回した円筒状の中心に押入することにより巻き回した状態を維持、固定できる。また、維持、固定に際しては、クリップなどの固定部材を用いると固定がより安定に行える。
本発明の毛髪のセット用具は、毛髪束を包囲するシート体と、前記シート体に包囲された前記毛髪束を、巻き回した状態に維持、固定する固定部材とを有しており、前記シート体に毛髪処理剤が吸液されているものである。また、前記毛髪処理剤が、速乾性及び形状記憶性を有するものを用いることが好ましい。速乾性としては、例えば、アルコール成分等を含んでいるものを用いることが好ましい。また、形状記憶性としては、例えば、アクリル樹脂等の形状記憶性等を有しているものを用いることが好ましく、例えば、ヘアー用スタイリング剤においては、ローションやミスト等を用いることが好ましい。
上記構成によると、短時間で容易にセットをすることができるとともに、巻き回しの大きさを変えることにより様々な大きさのカールを形成できる、持ち運び容易な毛髪のセット用具を提供することができる。また、従来のセット装置では熱によってセットが行われていたが、熱を加えることなく、毛髪のセットをすることができるので、毛髪を傷めにくくなるとともに、熱の電源を必要としないため何処でも使用することができる。さらに、シート体により包囲した毛髪束を巻き回した状態に維持、固定している間は、手を加える必要がないので、該維持、固定している間は、他の作業、準備に支障をきたさないものとなる。加えて、シート体に吸液されている毛髪処理剤によって、毛髪にカールの形状をより強固に記憶させることができるとともに、セットの持続時間をより長くすることができる。そして、複数のシート体と、固定部材とからなる毛髪のセット用具であるので、従来の器具よりも製造コストを抑えることができる。
また、本発明の毛髪のセット用具は、前記固定部材が、対向する一対のクリップ片を有するクリップからなり、前記クリップ片が、前記毛髪束を固定する部位において、湾曲形状を有しているものであることが好ましい。ここで、固定する部位、すなわち、固定部位とは、前記シート体に包囲された前記毛髪束と前記固定部材とが当接している部位である。
上記構成によると、固定部材による固定部位においてもカールを形成することができるので、よりきれいなカールを形成することができる毛髪セット用具を提供することができる。
また、本発明の毛髪のセット用具の固定部材は、前記クリップの前記一対のクリップ片が、第1クリップ片と、第2クリップ片とを有し、前記第2クリップ片の長手方向の長さが、前記第1クリップ片の長手方向の長さよりも短いものであることが好ましい。特に、前記第1クリップ片が、細い棒状のものであることが好ましい。
上記構成によると、シート体に包囲された毛髪束の先端を固定部材で挟持して、固定部材を中心に毛髪束を巻き回すことができる。また、巻き回した状態において、第2クリップ片の長手方向の長さ分だけ、固定部材を毛髪束から抜き取り、第1クリップ片を毛髪束の巻き回しの中心に残したまま、第2クリップ片を巻き回した毛髪束の最外周に載置して巻き回した状態を固定部材で固定できる。これによって、毛髪束の巻き回しを容易にできるとともに、巻き回した状態を崩すことなく巻き回した状態を容易に固定できる。したがって、毛髪のセットをより容易かつ正確に行える。また、固定部材を中心に毛髪束を巻き回すので、複数の巻き回しの径にばらつきが生じにくくなり、セットの質をより向上させることができる。さらに、巻き回しの中心となる第1クリップ片が細い棒状のものであれば、固定部材の抜き取りが容易であるとともに、巻き回しをより小さく安定的に形成でき、巻き回しの巻き付け強度を自在にできる。
また、別の観点として、本発明の毛髪のセット用具は、対向する一対のクリップ片を有する固定部材と、両端の縁部に凹凸が設けられており、毛髪束が巻き付けられる中空円筒状のロッドと、前記ロッドの一端の凸部と他端の凸部との各々に引っ掛けられる孔を有しており、前記ロッドの中空において前記ロッドの一端と他端との間に掛架される掛架部材とを備えていることが好ましい。また、前記ロッドの前記一端の凸部と前記他端の凸部との各々に引っ掛けられることにより、前記ロッドの外周面において前記ロッドの一端と他端との間に掛架される環状部材を備えていることが好ましい。ここで、上記掛架部材や環状部材として、例えば、ゴムなどの弾性部材を用いることができる。
上記構成によると、固定部材で毛先をロッドに固定して毛髪束をロッドに巻きつけることができるので、複数の巻き回しの径にばらつきが生じにくくなるとともに巻き付けを安定して行えるので、セットの質をより向上させることができる。特に、ロッドに挿入していないクリップ片とロッドとの間に毛先を挟持し毛先をロッドに固定できるので、ロッドへの毛髪束の巻き付けに熟練を必要とせず、容易に巻き付けを行える。また、掛架部材によってロッドに挿入されたクリップ片をロッドに固定できるので、クリップ片とロッドとの大きさが異なっていてもセットを行うことができる。したがって、カールの大きさに合わせてロッドを交換してもクリップ片を交換する必要がない。さらに、巻き付けた後にシート体にパーマ液を染み込ませることにより、パーマを容易に行える。これにより、熟練を必要とせずにセット作業やパーマを容易に行えるとともに、パーマ液や毛髪処理剤の浸透に必要な隙間を容易に確保できる。また、毛髪束をロッドに巻き付けた後に、巻き付けた状態をクリップ片で容易に固定できる。そして、クリップ片で固定した後に環状部材での固定に変えると、1つのセット用具に対してクリップが1つで足りるとともにパーマ液を浸透させてもクリップ片の腐食の心配がない。
また、本発明の毛髪のセット用具のシート体に吸液されている毛髪処理剤は、速乾性、形状記憶性を有しているものが好ましい。これによって、セットをより迅速に行えるとともに長時間きれいなセットを維持させることができる。
また、本発明の毛髪のセット用具のシート体の内部に金属又は樹脂が含まれていることが好ましい。これによって、毛髪束を包囲したシート体を所望の形状に安定して固定させることができる。なお、内部に金属又は樹脂を含ませたシート体として、例えば複数の細い金属棒をシート体に埋め込まれたシート体や金属粒子や樹脂が分散されて内部に含まれているシート体などが挙げられるがこれらのものに限られない。また、金属や樹脂の種類は特に限定されない。
また、本発明の毛髪のセット方法は、毛髪束をシート体により包囲する工程と、前記シート体に包囲された前記毛髪束を巻き回して、前記巻き回した状態に維持、固定する工程とを有しているものである。
上記構成によると、短時間で容易にセットをすることができるとともに、巻き回しの大きさを変えることにより様々な大きさのカールを容易に形成できる毛髪のセット方法を提供することができる。また、従来のセット方法における熱を加える工程を要することなく、毛髪をセットすることができるので、毛髪を傷めにくくなるとともに、熱の電源を必要としないため、何処でも行うことができる。さらに、シート体で包囲した毛髪束を巻き回した状態に維持、固定している間は、手を加える必要がないので、巻き回した状態に維持、固定する工程の間は、他の作業、準備に支障をきたさない。
また、本発明の毛髪のセット方法は、前記毛髪束をシート体により包囲した後に、前記シート体により包囲された前記毛髪束の先端を長手方向の長さの異なる一対のクリップ片を備えた固定部材で挟持する挟持工程と、前記一対のクリップ片のうち長手方向の長い第1クリップ片を中心に前記毛髪束を巻き回す巻き回し工程と、前記巻き回し工程後に、前記第1クリップ片を前記巻き回した毛髪束の中心に残したまま、前記巻き回した毛髪束から長手方向の長さが短い第2クリップ片の長手方向の長さと同じ長さ又はそれ以上の長さに前記固定部材を抜き取る抜き取り工程と、前記一対のクリップ片を開きがら前記第1クリップ片を前記巻き回した毛髪束の中心に挿入し、前記第1クリップ片と前記第2クリップ片とで前記巻き回した毛髪束を径方向に挟持し前記巻き回した状態を固定する固定工程とを有していることが好ましい。
上記構成によると、クリップ片を中心に毛髪束を巻き回すので、毛髪束の巻き回しを容易にできるとともに、複数の巻き回しの径にばらつきが生じにくくなり、セットの質をより向上させることができる。また、長手方向の長さの長いクリップ片を巻き回した毛髪の中心に残したまま巻き回し状態を維持、固定できるので、巻き回した状態を崩すことなく、巻き回した状態を容易に維持、固定でき、毛髪のセットをより容易かつ正確に行えるとともに、巻き回しの巻き付け強度を自在にできる。特に、巻き回しの中心となる長いクリップ片に細い棒状のものを用いると、固定部材の抜き取りがより容易になるとともに、巻き回しをより安定的に行える。
また、別の観点として、本発明のセット方法は、前記毛髪束をシート体により包囲した後に、前記シート体により包囲された前記毛髪束の先端を固定部材でロッドに固定する第1固定工程と、前記固定した位置から前記毛髪束を前記ロッドに巻き付ける巻き付け工程と、前記巻き付け工程後に前記固定部材を前記ロッドから抜き取る抜き取り工程と、前記毛髪束を前記ロッドに巻き付けた状態を固定する第2固定工程とを有していることが好ましい。
上記構成によると、毛先をロッドに固定して毛髪をロッドに巻き付けることができるので、巻き付けに熟練を必要とせず、容易に毛髪の巻き付けを行える。また、巻き付けた後に、巻き付けた状態をクリップやゴムで容易に固定できる。また、巻き付けた後にシート体にパーマ液を染み込ませることにより、パーマも容易に行える。特に、巻き付けた状態をクリップで容易に固定したり、クリップで固定した後にゴム(例えば、輪ゴム)での固定に変えたりできるので、熟練を必要とせずにセットやパーマ作業を容易に行えるとともに、パーマ液の浸透に必要な隙間を容易に確保できる。
また、本発明の毛髪のセット方法は、前記シート体に毛髪処理剤を吸液させる工程をさらに有していることが好ましい。
上記構成によると、前記シート体に吸液されている毛髪処理剤により、毛髪にカールの形状をより強固に形状記憶させることができるとともに、セットの持続時間をより長くすることができる。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る毛髪のセット用具及びセット方法の第1実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る、毛髪セット用シート体、それを用いた毛髪のセット用具、及び、この毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法の一工程の模式図、図2(a)は、本発明の第1実施形態に係る毛髪のセット用具に用いられる固定部材の模式図、(b)は、本発明の第1実施形態に係る毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法の一工程におけるセットの一部を示した断面模式図、図3は、本発明の第1実施形態に係る毛髪のセット用具を用いたセット方法におけるセット工程を順に示した模式図である。
毛髪のセット用具1は、毛髪束4を包囲している毛髪セット用シート体2と、シート体2に包囲された毛髪束4を巻き回した状態に維持、固定している固定部材3とを有するものである。なお、5は毛髪である。
シート体2は、毛髪束4のカールを形成したい部位を包囲しているものであり、毛髪処理剤(図示せず)が吸液されている。シート体2は、カール等の形状を記憶させたい毛髪の部位を包囲する大きさ(面積)を有しているものが好ましいが、カール等の形状を記憶させたい毛髪の部位の一部を包囲する大きさを有しているものを用いてもよい。また、シート体2は、毛髪とともに巻き回されるので、巻き回した際に破れにくい柔軟性を有するものが好ましく、例えば、綿100%の材質を有するもの、吸液性を有する天然繊維及び合成樹脂繊維からなる耐久性を有するスパボンド不織布、レーヨン不織布、複数層の構造を有するもの等を用いることができる。さらに、シート体2には毛髪処理剤(図示せず)を吸液させているので、吸液性を有するシート体2が好ましい。なお、シート体2に吸液されているものは、毛髪処理剤に限らず、水を用いてもよい。
毛髪処理剤(図示せず)は、シート体で毛髪束を包囲する前にシート体へ吸液されており、速乾性及び形状記憶性を有するものが好ましい。速乾性としては、例えばアルコール成分等を含んでいるものを用いることが好ましい。また、形状記憶性としては、例えばアクリル樹脂等の形状記憶性等を有しているものを用いることが好ましく、例えば、ヘア用スタイリング剤において、ローションやミスト等を用いることができる。
固定部材3は、巻き回した毛髪束4において、毛先と巻き回した毛髪束4における巻き回しの始点とを挟持して、毛髪束4を巻き回した状態に維持、固定しているものである。固定部材3は、対向する一対のクリップ片3cと、一対のクリップ片3cに延設し、クリップ片3cの開閉操作をする操作部3dとを有したクリップを用いることができ、例えば図1に示すような毛髪束4を挟持できるヘアクリップ、ヘアピン等を用いることができる(図2(a)参照)。また、一変形例として、挟持することなく、棒状のものを用い巻き回した毛髪束4に刺し込むことにより、巻き回した状態に維持、固定してもよい。ここで、固定部材3は、毛髪束4を巻き回した状態に維持、固定している部位、すなわち、毛髪束4の毛先と巻き回した毛髪束4の巻き回しの始点とを挟持している部位において、毛髪束4の巻き回しに沿った湾曲形状を有している(図2(b)参照)。この湾曲形状により、固定された部位においても、カールを形成することができ、全体としてきれいなカールを形成できる。なお、固定部材3は、図2に示すような湾曲形状を有しているものに限られず、平坦な形状を有するものを用いてもよい。また、固定部材3により毛髪束4を巻き回した状態に維持、固定する部位は、本実施形態で示すような毛先と巻き回した毛髪束4における巻き回しの始点とを挟持するものに限らず、一変形例として、巻き回した毛髪束4の巻き回していない毛髪の部位と巻き回した毛髪束4の途中とを挟持してもよい。
毛髪束4は、毛髪5を複数の束に分けた1つの束であり、後頭部において外観から視覚により認識できる最表面の毛髪と、その他の毛髪を複数の束に分けたものとに分けられている。毛髪束4のシート体2に包囲された部位は、指等に巻きつけて巻き回されている。ここで、毛髪束4の巻き回しの大きさや形状は、所望するカールの大きさや形状に応じて適宜変化させることができ、巻き回しの大きさや形状により様々な大きさや形状のカールを形成することができる。なお、毛髪束4の巻き回しの一変形例として、シート体2に包囲された毛髪束4をカーラーやロッド等に巻き付けて巻き回してもよい。
次に、本発明に係る毛髪のセット用具の使用方法及び本実施形態に係る毛髪のセット方法について説明する。まず、適量の毛髪束4を、毛髪処理剤(図示せず)が吸液されているシート体2により包囲する(図3(a)参照)。そして、シート体2により包囲された毛髪束4を、指などに巻き付けて巻き回し(図3(b)参照)、巻き回した毛髪束4において、毛先と巻き回した毛髪束4における巻き回しの始点とを固定部材3により挟持して、毛髪束4を該巻き回した状態に維持、固定する(図3(c)参照)。この作業を、セットしたい毛髪全てに行う(図1参照)。そして、シート体2に吸液されている毛髪処理剤(図示せず)が乾いた頃に、固定部材3及びシート体2をはずす。ここで、巻き回した状態に固定、維持しておく時間は定まっておらず、毛髪処理剤が乾燥する前でもよく、乾燥した後でもよい。なお、本実施形態に係る毛髪のセット用具及びセット方法により、巻き回した状態を10分間維持、固定して毛髪処理剤を乾燥させた後に固定部材3及びシート体2をはずした場合のセットは8時間持続した。なお、巻き回した状態の維持、固定の方法や時間は上述の時間に限られず、巻き回した状態を5分間維持した後シート体2をはずし、毛髪に巻き回した状態がついた状態に触れることなく毛髪処理剤を自然乾燥させてもよい。
なお、上述の実施形態においては、巻き回した状態を固定部材3によって固定しているが、毛髪束の先端を巻き回した円筒状の中心に押入することにより巻き回した状態を維持、固定してもよい。これよって、固定部材3を用いることなくセットを行うことができる。
本実施形態に係る毛髪セット用シート体2、毛髪のセット用具1及び毛髪のセット方法によると、短時間で容易にセットをすることができるとともに、巻き回しの大きさを変えることにより様々な大きさのカールを形成できる、持ち運び容易な毛髪セット用シート体2、毛髪のセット用具1及びセット方法を提供することができる。また、従来のセット装置及びセット方法で用いられていた熱を加える工程を要することなく、毛髪のセットをすることができるので、毛髪を傷めにくくなるとともに、熱の電源を必要としないため何処でも使用することができる。さらに、シート体2により包囲した毛髪束4を巻き回した状態に維持、固定している間は、手を加える必要がないので、巻き回した状態に維持、固定している間は、他の作業、準備に支障をきたさずに行える。そして、複数のシート体2と、固定部材3とからなる毛髪のセット用具1のため、従来の器具よりも製造コストを抑えることができる。
また、固定部材3が、毛髪束4を挟持する部位において湾曲形状を有しているので、固定部材3による固定部位においても、カールを形成することができ、きれいなカールを形成できる。
また、シート体2に毛髪処理剤(図示せず)が吸液されているので、毛髪にカール形状をより強固に記憶させることができ、セットの持続時間をより長くできる毛髪セット用具1及びセット方法を提供することができる。
また、上述の実施形態のシート体2には内部に細い金属芯が埋め込まれていたり、金属粉末や樹脂が分散して含まれていたりすることにより、シート体2内部に金属又は樹脂が含まれていてもよい。これによって、毛髪束を包囲したシート体を所望の形状に安定して固定させることができる。なお、金属や樹脂の種類は特に限定されないが、シート体を所望の形状、例えば巻き回した状態に維持、固定できる硬化性を有していることが好ましい。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る毛髪のセット用具及びセット方法を用いた固定部材の第2実施形態について、図面を用いて説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法の一工程の模式図、図6は、本発明の第2実施形態に係る毛髪のセット用具に用いられる固定部材の模式図、図7は、本発明の実施形態に係る毛髪のセット用具を用いたセット方法におけるセット工程を順に示した模式図、図8は、図7のセット工程の一部を詳細に示した拡大模式図である。なお、第1実施形態における毛髪セット用シート体、毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法における符号1〜4がふられている各部と、本実施形態において符号21〜24がふられている各部は、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
固定部材23は、第1クリップ片23aと第1クリップ片23aに対向した第2クリップ片23bとを有する一対のクリップ片23cと、一対のクリップ片23cに延設し第1クリップ片23a及び第2クリップ片23bの開閉操作をする操作部23dとを有しているものである。そして、第2クリップ片23bの長手方向の長さが、第1クリップ片23aの長手方向長さよりも短く、第1クリップ片23aの長手方向の長さの約2/3である点において、第1実施形態に係る固定部材3と異なっている。なお、第2クリップ片23bの長手方向長さと第1クリップ片23aの長手方向の長さとの比率は、本実施形態において約2:3であるが、この比率に限られず、例えば、1:2や1:3のものを用いてもよい。なお、毛髪束24の巻き回した状態を固定できるように、第2クリップ片の長さが、第2クリップ片23bを毛髪束24の巻き回しの最外周の一部に載置できる長さのものであることが好ましい。
次に、本実施形態に係る毛髪のセット用具の使用方法及び本実施形態に係る毛髪のセット方法について説明する。まず、適量の毛髪束24を、毛髪処理剤(図示せず)が吸液されているシート体22により包囲し、シート体22の先端及び毛髪束の先端を固定部材23で挟持する(図7(a)参照)。ここで、固定部材23の第1クリップ片23aが毛髪束24の裏側に接するように位置しており、毛髪束の先端を第1クリップ片23aと第2クリップ片53bとで挟持している。なお、外巻きにセットする場合は、シート体22で包囲された毛髪束24の表側(図7(a))に第1クリップ片23aが位置するように挟持し、内巻きにセットする場合、本実施形態に示すように、シート体22で包囲された毛髪束24の裏側(図7(a))に第1クリップ片23aが位置するようにする。そして、シート体22により包囲された毛髪束24を第1クリップ片23aに巻き付ける(図7(b)参照)。
次に、図8を用いて、固定部材23で巻き回した毛髪束24の固定方法を詳細に説明する。毛髪束24を巻き回した状態において第1クリップ片23aを巻き回した毛髪束24の中心に残したまま、第2クリップ片23bの長さ分だけ巻き回した毛髪束24から固定部材23を矢印方向に抜き取る(図8(a)参照)。ここで、第1クリップ片23aの第2クリップ片23bよりも長い部分は、毛髪束24の巻き回しの中心部に在る(図8(b)参照)。そして、図示しない手で操作部23dを持ち、第1クリップ片23aと第2クリップ片23bとを開き(図8(c)参照)、第2クリップ片23bを巻き回した毛髪束24の外側に載置できる位置まで巻き回した毛髪束24の中心(図8(c)に示した矢印方向)に第1クリップ片23aを挿入し(図7(c)、図8(d)参照)、第1クリップ片23aと第2クリップ片23bとで巻き回した毛髪束を挟持し、毛先と巻き回した毛髪束4の巻き回しの始点とを固定部材3により挟持して、毛髪束4を巻き回した状態に固定する(図7(d)参照、図8(e)参照)。
そして、この作業を、セットしたい毛髪の全てに行い(図5参照)、第1実施形態と同様に、シート体22に吸液されている毛髪処理剤(図示せず)が乾いた頃に、シート体22及び固定部材23をはずす。ここで、巻き回した状態に固定しておく時間は定まっておらず、毛髪処理剤が乾燥する前でもよく、乾燥した後でもよい。
なお、本実施形態において、内側にカールが形成されるようなセット方法を説明したが、外巻きにしたい場合は、上述したように図7(a)に示すシート体22の表側に第1クリップ片23aが位置するように固定部材23の向きを変えるとよい。また、本実施形態において、第2クリップ片23bの固定部位が湾曲していないが、湾曲しているものを用いてもよい。第2クリップ片23bの固定部位が湾曲していれば、固定部位においてもカールを形成することができ、全体としてよりきれいなカールを形成することができる。
本実施形態に係る固定部材を第1実施形態に係る毛髪のセット用具及びセット方法に用いると、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、毛髪束24の巻き回しを容易にできるとともに、巻き回した状態を崩すことなく、容易に巻き回した状態を維持、固定できる。したがって、毛髪のセットをより容易かつ正確に行える。また、固定部材を中心に毛髪束を巻き回すので、複数の巻き回しの径にばらつきが生じにくくなり、セットの質をより向上させることができる。さらに、巻き回しの巻き付け強度を自在にできる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第1実施形態に係る毛髪セット用シート体、毛髪のセット用具及びセット方法で用いた固定部材の第3実施形態について、図面を用いて説明する。図9は、本発明の毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法に用いられる第3実施形態に係る固定部材の模式図である。なお、第2実施形態における固定部材における符号3c,3dがふられている各部と、本実施形態において符号33c,33dがふられている各部は、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
固定部材33は、第1クリップ片33aと第1クリップ片33aに対向した第2クリップ片33bとを有する一対のクリップ片33cを有し、第2クリップ片33bの長手方向の長さが、第1クリップ片33aの長手方向の長さよりも短く、第1クリップ片33aの長手方向の長さの約2/3である点、及び、第1クリップ片33aが細い棒状のものである点において、第1実施形態と異なっている。なお、第2クリップ片の長手方向の長さと第1クリップ片の長手方向の長さとの割合は、本実施形態において約2:3であるが、第2実施形態で述べたようにこの比率に限られない。
本実施形態に係る固定部材を第1実施形態にかかる毛髪のセット用具1及びセット方法に用いると、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果が得られる。また、巻き回しの中心となる第1クリップ片33aが細い棒状のものなので、固定部材の抜き取りが容易であるとともに、巻き回しをより小さく安定的にでき、巻き回しの巻き付け強度を自在にできる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第1実施形態に係る毛髪セット用シート体、毛髪のセット用具及びセット方法に用いる固定部材の第4実施形態について、図面を用いて説明する。図10は、本発明の毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法に用いられる第4実施形態に係る固定部材の模式図である。なお、第1実施形態における固定部材における符号3c,3dがふられている各部と、本実施形態において符号43c,43dがふられている各部は、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
固定部材43は、第1クリップ片43aと第1クリップ片43aに対向した第2クリップ片43bとを有する一対のクリップ片43cを有し、第2クリップ片43bの長手方向の長さが、第1クリップ片43aの長手方向長さよりも短く、第1クリップ片43aの長手方向の長さの約2/3である点、及び、第1クリップ片43aが円筒形状である点において、第1実施形態で用いた固定部材と異なっている。そして、円筒形状の第1クリップ片43aは、操作部43d側に広くなるテーパー形状を有している。なお、本実施形態において、第1クリップ片43aにテーパー形状を有する円筒形状を有するものを用いたが、広がりのない円柱形状のものを用いてもよい。また、第1クリップ片43aに、第1実施形態や第2実施形態に示した第1クリップ片を円筒形状の部材に挿入したものを用いても良い。
本実施形態に係る固定部材を第1実施形態にかかる毛髪のセット用具1及びセット方法に用いると、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果が得られる。また、円筒形状の第1クリップ片43aを中心に毛髪束を巻き回すので、巻き回しの径にばらつきが生じにくくなり、セットの質をより向上させることができる。また、円筒形状の第1クリップ片43aが操作部43d側に広いテーパー形状であるので、巻き回した毛髪束から第1クリップ片43aが抜き取りやすくなる。
また、第3実施形態および第4実施形態においては、第2クリップ片33b,43bの固定部位が湾曲していないが、湾曲しているものを用いてもよい。これにより、固定部位においてもカールを形成することができ、全体としてよりきれいなカールを形成することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明に係る毛髪のセット用具及びセット方法の第5実施形態について、図面を用いて説明する。図11の(a)は本発明の第5実施形態に係る毛髪のセット用具に用いた固定部材の斜視図、(b)は本発明の第5実施形態に係る毛髪のセット用具に用いた固定部材の長手方向の断面を示した模式図、(c)は図11(a)の側面を示した模式図、(d)は(a)に示した掛架部材の模式図、図12は本発明の実施形態に係る毛髪のセット用具を用いたセット方法におけるセット工程を順に示した模式図である。なお、第1実施形態における毛髪セット用シート体、毛髪のセット用具及びこれを用いた毛髪のセット方法における符号1〜4がふられている各部と、本実施形態において符号51〜54がふられている各部は、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
毛髪のセット用具51は、第1クリップ片53a及び第1クリップ片53aに対向した第2クリップ片53bを有する一対のクリップ片53cと、一対のクリップ片53cに延設し、第1クリップ片53a及び第2クリップ片53bの開閉操作をする操作部53dとを有する固定部材53と、第1クリップ片53aが挿入された中空円筒状のロッド53eと、ロッド53eの両端の縁部に設けられている凹凸の一端の凸部53gと他端の凸部53gとの間に掛架される掛架部材53fと、環状部材56とを有している点において第1実施形態と異なっている。そして、使用時には、図11(a)に示すように、掛架部材53fに形成された孔53hの各々をロッド53e両端の凸部53gの各々に引っ掛けることにより、ロッド53eの中空において掛架部材53fがロッド53eの一端と多端との間に掛架されており、ロッド53eの内周面と掛架部材53fとの間に形成された空間に第1クリップ片53aが挿入されている。なお、ロッド53e内の上述の空間内へ第1クリップ片53aの挿入や抜き取りが自在に行える。また、第1クリップ片53aが、ロッド53e内に挿入され、掛架部材53fによってロッド53eに固定されているときは、第1クリップ片53aとロッド53eとが一体になるので、操作部53dを操作すると、第1クリップ片53aとロッド53eとの一体と第2クリップ片53bとでクリップの作用が生じる。
掛架部材53fは、図11(d)に示す長方形の弾性体であり、両端にはロッド53eの両端の縁部の凸部53gに引っ掛けられる孔53hが1つずつ形成されている。この第1クリップ片固定部材53fには伸縮自在な弾性体の樹脂を使用することが好ましく、本実施形態においてはゴムを使用している。また、ロッド53eは、カールの大きさに合わせて円筒の径の大きいものや小さいものを用いることができる。また、第2クリップ片53bは、第1クリップ片53aよりも短いものを用いてもよいが、パーマを行う場合は、シート体全体を第2クリップ片53bとロッドとで挟むことができるように、第1クリップ片53aと同じ長さのものを用いることが好ましい。そして、第2クリップ片53bはロッド53eとともに毛髪束54が巻き付けられるので、ロッド53eの側面に沿った形状を有するものが好ましく、細い棒形状のもの等を用いてもよい。
環状部材56は、ロッドに巻き付けた毛髪束54を巻き付けた状態に固定するために用いられ、本実施形態では輪ゴムが用いられている。そして、ロッドの一端の凸部53gと他端の凸部53gとに引っ掛けることにより、ロッド53eの外周面においてロッドの一端と他端との間に掛架される。なお、固定は、クリップ片53cでも行えるので、セット用具51に環状部材56がないものを用いてもよい。
次に、クリップ片53c及び掛架部材53fをロッド53eに取り付ける方法を説明する。まず、孔53hの各々がロッド53eの一端及び他端にくるように、掛架部材53fをロッド53eの中空内部へ挿入し、掛架部材53fの両端をロッド53eの外側へ引っ張り、掛架部材53fをロッド53eの長手方向に伸ばし各々の孔53hを両端の凸部53gにかける。そうすると、ロッド53eの内周面と掛架部材53fとの間に空間A(図11(c)参照)が形成される。この空間Aに第1クリップ片53aを挿入する。なお、孔53hをかける凸部53gの位置は、第1クリップ片53aの大きさに合わせて下方や上方の凸部にかけて良い。
続いて、図12を用いて、本実施形態に係る毛髪のセット用具の使用方法及び本実施形態に係る毛髪のセット方法について説明する。まず、適量の毛髪束54を、毛髪処理剤(図示せず)が吸液されているシート体52により包囲し、シート体52の先端及び毛髪束の先端を固定部材53で挟持する(図12(a)参照)。ここで、毛髪束54の裏側にロッド53eがくるように固定部材53を向け、毛髪束54の先端を第2クリップ片53bとロッド53eとで挟持している。なお、外巻きにする場合は毛髪束54の表側(図12(a))にロッド53eが位置するようにし、内巻きにする場合は本実施形態で示すように毛髪束54の裏側(図12(a))にロッド53eが位置するようにする。そして、シート体52により包囲された毛髪束54をロッド53eに巻きつける(図12(b)参照)。所望量巻き付けた後に、図示しない手で操作部53dを持ち、第1クリップ片53aと第2クリップ片53bとを開きながら、ロッド53eおよび毛髪束54から第1クリップ片53a及び第2クリップ片53bを一旦抜き取る。そして、第1クリップ片53aをロッド53eの中空へ挿し込み、第2クリップ片53bを巻きつけた毛髪束54の外側に載置して毛髪束54をロッド53eに巻き付けた状態へ固定する(図12(c)参照)。なお、固定部材53で固定してから、環状部材56をロッド53eの両端の凸部53g間にかけて固定部材53を抜き取り、環状部材56で毛髪束54をロッド53eに巻き付けた状態に固定してもよい(図12(d)参照)。このようにゴムで固定すると、腐食を起こさせやすいパーマ液などをその後浸透させた場合でも固定部材53の腐食や色の変化を抑止できる。
そして、この作業を、セットしたい毛髪全てに行い(図5参照)、第1実施形態と同様に、シート体52に吸液されている毛髪処理剤(図示せず)が乾いた頃に、シート体52及び固定部材53をはずす。ここで、巻き付けた状態に固定しておく時間は定まっておらず、毛髪処理剤が乾燥する前でもよく、乾燥した後でもよい。なお、毛髪処理剤を吸液させずにシート体52で毛髪束を包囲し、ロッド53eに巻き付けた状態に固定してからパーマ液をシート体52及び毛髪束54へ吸液させてもよい。
本実施形態に係る固定部材53を用いた毛髪のセット用具51及びセット方法によると、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、ロッド53eの中空に挿入されたクリップ片53cを固定した固定部材53を用いて毛髪束54をロッド53eに巻き付けることができるので、複数の巻き回しの径にばらつきが生じにくくなるとともに巻き付けを安定して行えるので、セットの質をより向上させることができる。特に、ロッド53eに挿入していない第2クリップ片53bとロッド53eとの間に毛先を挟持しロッド53eに毛先を固定できるので、ロッド53eへの毛髪束54の巻き付けに熟練を必要とせず、容易に巻き付けを行える。また、掛架部材53fによってロッド53eに挿入された第1クリップ片53aをロッド53eに固定できるので、クリップ片53cとロッド53eとの大きさの違いによる心配がない。したがって、カールの大きさに合わせてロッド53eを交換してもクリップ片53cを交換する必要がない。さらに、巻き付けた後にシート体52にパーマ液を染み込ませることにより、パーマを容易に行える。これにより、パーマやセット作業が熟練を必要とせずに容易に行えるとともに、パーマ液や毛髪処理剤の浸透に必要な隙間を容易に確保できる。また、毛髪束54をロッド53eに巻き付けた後に、巻き付けた状態をクリップ片53cで容易に固定できる。そして、クリップ片53cで固定した後に環状部材56での固定に変えると、1つのセット用具51に対してクリップ片53cが1つで足りるとともにパーマ液を浸透させてもクリップ片の腐食の心配がない。
また、本実施形態では、複数の毛髪束を同時に行っているが、1つずつの毛髪束に順に巻き付けや固定を行ってもよい。ここで、固定を環状部材56で行う場合、1つの毛髪束54の固定後はこれに用いたクリップ片53cを次の毛髪束に使用できるので、クリップ片53cが一組の毛髪セット用具に1つで足りる。これによって、毛髪セット用具の材料を少なくできる。
なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態や変形例に限定されるものではない。例えば、第1実施形態において毛髪束4の毛先に近い部位をシート体2により包囲して、該包囲された毛髪束4の部位を巻き回しているが、一変形例として、図4に示すような、毛髪束14を根元付近から毛先にかけて全体的にシート体12により包囲して、該包囲された毛髪束14を一定方向に捻り続けて、捻られた毛髪束4が一まとまりとなった状態を形成し、固定部材13により該状態に維持、固定することとしてもよい。これにより、従来の熱を加えながらスクランチ(握ったり掴んだり)してセットしていた男性用や短髪用等のセットを容易に行うことができる。
また、他の変形例として、毛髪束の根元付近から毛先までの全体をシート体により包囲して、包囲された毛髪束を指に巻き付けて、根元付近から毛先まで巻き回し、該巻き回した状態に維持、固定することとしてもよい。ここで、巻き回しを大きなものとすることにより、従来、ホットカーラー等を用いて形成していた頭のトップの部位のボリュームを容易に素早く形成することができる。また、巻き回しを小さなものや細かいものにすることにより、毛髪に小さくて細かいカールやウェーブを形成することができる。
また、他の変形例として、くせのある毛髪束をシート体によって挟み、毛髪を長さ方向に、シート体及び毛髪束を伸長や押圧等させて、該伸長、押圧等させた状態に固定部材等で維持、固定することとしてもよい。これにより、従来、くせのある毛髪を伸長させていたセット装置及びセット方法として、熱を加えながら毛髪への痛みに注意してブラシなどを用いていたが、熱を用いることなく容易にくせのある毛髪を伸長させることができるとともに、毛髪処理剤により毛髪の表面の艶を容易に出すことができる。
また、本実施形態においては、シート体2に包囲された毛髪束4を巻き回して維持、固定した後、巻き回した部位に熱を加えることとしてもよい。これにより、カール形状をより強固に記憶させることができセットの持続時間をより長くすることができるとともに、セットにかかる時間もより短縮できる。
また、本発明及び本実施形態では、毛髪にウェーブやカールを一時的に記憶させるセット用具及びセット方法を説明しているが、このセット用具及びセット方法を永久的に記憶させるパーマネントセット用具又はパーマネントセット方法として用いてもよい。例えば、上述の実施形態において、毛髪束を包囲する前に、シート体へ毛髪処理剤(図示せず)を吸液させているが、毛髪処理剤を吸液させていないシート体を用いて毛髪束を包囲し、シート体及び該包囲された毛髪束をカーラー等に巻き付けて、巻き付けた状態に維持、固定した後に、例えば、パーマ用の処理剤などをシート体や毛髪束へ塗布し、熱を加えてもよい。これにより、本実施形態に係る毛髪のセット装置及びセット方法を用いて、従来のロッド等を用いたパーマネントセット及びパーマネントセット方法よりも、容易にパーマネントウェーブをかけることができるとともに、様々な大きさのカールを形成することができる。
本発明の第1実施形態に係る毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法の一工程の模式図である。 (a)は、本発明の第1実施形態に係る毛髪のセット用具に用いられる固定部材の模式図、(b)は、本発明の第1実施形態に係る毛髪セット用具を用いた毛髪のセット方法の一工程におけるセットの一部を示した断面模式図である。 本発明の第1実施形態に係る毛髪のセット用具を用いたセット方法におけるセット工程を順に示した模式図である。 本発明の第1実施形態に係る毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法の一変形例における一工程の模式図である。 本発明の第2実施形態に係る毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法の一工程の模式図である。 本発明の第2実施形態に係る毛髪のセット用具に用いられる固定部材の模式図である。 本発明の第2実施形態に係る毛髪のセット用具を用いたセット方法におけるセット工程を順に示した模式図である。 本発明の第2実施形態に係る毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法における図7のセット工程の一部を詳細に示した拡大模式図である。 本発明の毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法に用いられる第3実施形態に係る固定部材の模式図である。 本発明の毛髪のセット用具を用いた毛髪のセット方法に用いられる第4実施形態に係る固定部材の模式図である。 (a)は本発明の第5実施形態に係る毛髪のセット用具に用いた固定部材の斜視図、(b)は本発明の第5実施形態に係る毛髪のセット用具に用いた固定部材の長手方向の断面を示した模式図、(c)は図11の側面を示した模式図、(d)は(a)に示した掛架部材の模式図である。 本発明の実施形態に係る毛髪のセット用具を用いたセット方法におけるセット工程を順に示した模式図である。
符号の説明
1,21,51 毛髪のセット用具
2,22,52 シート体
3,23,33,43,53 固定部材
23a,33a,43a,53a 第1クリップ片
23b,33b,43b,53b 第2クリップ片
3c,23c,33c,43c,53c 一対のクリップ片
23d,33d,43d,53d 操作部
53e ロッド
53f 掛架部材
53g 凸部
53h 孔
4,24,54 毛髪束
5,25,55 毛髪
56 環状部材
A 空間

Claims (13)

  1. 毛髪処理剤が吸液されている毛髪セット用シート体を備えていることを特徴とする毛髪のセット用具。
  2. 毛髪束を包囲するシート体と、
    前記シート体に包囲された前記毛髪束を、巻き回した状態に維持、固定する固定部材とを有しており、
    前記シート体に毛髪処理剤が吸液されていることを特徴とする毛髪のセット用具。
  3. 前記固定部材が、対向する一対のクリップ片を有するクリップからなり、
    前記クリップ片が、前記毛髪束を固定する部位において、湾曲形状を有しているものであることを特徴とする請求項2に記載の毛髪のセット用具。
  4. 前記クリップの前記一対のクリップ片が、第1クリップ片と、第2クリップ片とを有し、
    前記第2クリップ片の長手方向の長さが、前記第1クリップ片の長手方向の長さよりも短いことを特徴とする請求項2又は3に記載の毛髪のセット用具。
  5. 前記第1クリップ片が、細い棒状のものであることを特徴とする請求項4に記載の毛髪のセット用具。
  6. 対向する一対のクリップ片を有する固定部材と、
    両端の縁部に凹凸が設けられており、毛髪束が巻き付けられる中空円筒状のロッドと、
    前記ロッドの一端の凸部と他端の凸部との各々に引っ掛けられる孔を有しており、前記ロッドの中空において前記ロッドの一端と他端との間に掛架される掛架部材とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の毛髪のセット用具。
  7. 前記ロッドの前記一端の凸部と前記他端の凸部との各々に引っ掛けられることにより、前記ロッドの外周面において前記ロッドの一端と他端との間に掛架される環状部材を備えていることを特徴とする請求項6に記載の毛髪のセット用具。
  8. 前記毛髪処理剤は、速乾性、形状記憶性を有しているものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の毛髪のセット用具。
  9. 前記シート体の内部に金属又は樹脂が含まれていることを特徴とする請求項1〜8に記載のシート体。
  10. 毛髪束をシート体により包囲する工程と、
    前記シート体に包囲された前記毛髪束を巻き回して、前記巻き回した状態に維持、固定する工程とを有していることを特徴とする毛髪のセット方法。
  11. 前記毛髪束をシート体により包囲した後に、
    前記シート体により包囲された前記毛髪束の先端を長手方向の長さの異なる一対のクリップ片を備えた固定部材で挟持する挟持工程と、
    前記一対のクリップ片のうち長手方向の長い第1クリップ片を中心に前記毛髪束を巻き回す巻き回し工程と、
    前記巻き回し工程後に、前記第1クリップ片を前記巻き回した毛髪束の中心に残したまま、前記巻き回した毛髪束から長手方向の長さが短い第2クリップ片の長手方向の長さと同じ長さ又はそれ以上の長さに前記固定部材を抜き取る抜き取り工程と、
    前記一対のクリップ片を開きがら前記第1クリップ片を前記巻き回した毛髪束の中心に挿入し、前記第1クリップ片と前記第2クリップ片とで前記巻き回した毛髪束を径方向に挟持し前記巻き回した状態を固定する固定工程とを有していることを特徴とする請求項10に記載の毛髪のセット方法。
  12. 前記毛髪束をシート体により包囲した後に、
    前記シート体により包囲された前記毛髪束の先端を固定部材でロッドに固定する第1固定工程と、
    前記固定した位置から前記毛髪束を前記ロッドに巻き付ける巻き付け工程と、
    前記巻き付け工程後に前記固定部材を前記ロッドから抜き取る抜き取り工程と、
    前記毛髪束を前記ロッドに巻き付けた状態を固定する第2固定工程とを有していることを特徴とする請求項10に記載の毛髪のセット方法。
  13. 前記シート体に毛髪処理剤をしみこませる工程をさらに有していることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の毛髪のセット方法。
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