JP4426985B2 - パーマネントウエーブの方法 - Google Patents
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Description
このようなヘアースタイルは、顔の形態などによって、これに合う形態に変更をして、自身の姿を演出することができるようにしているが、このようなヘアースタイルの変更を行なう代表的な例は、毛髪をカットして長さを調整したり、又は、パーマネントウェーブを形成する方法が利用されている。
第1は、被施術者Pの毛髪にパーマ第1剤を塗布した状態でパーマロッド(以下、ロッドという)に毛髪を巻き付けた後、適当時間経過後にパーマ第2剤を塗布してウェーブを形成する方法である。この方法の場合には、ロッド自体は発熱しない中空等のロッドに毛髪を巻き付けた自然放置や、促進機等の外部加熱装置によって熱を加えて、パーマ液の反応を促進すると共に毛髪の乾燥を行うものである。
第2は、毛髪に水分がある状態で電熱ロッドで巻き付けた後、熱を発生させて水分を蒸発させ、ウェーブを形成するというものである。この第2の方法は、電源接続時に熱が発生可能な発熱部材を内部に備えた電熱ロッドに毛髪を巻き付け、ロッド自体が発熱する点に特徴がある。
図1には、上記のパーマ方式中、第2の場合において、パーマを実施する場合が図示されている。この方式は、多数の電熱ロッド1に毛髪巻き付けた後、電熱ロッド1と、電源供給手段である装置本体8のソケット7とを、コード6によって接続し、ロッド内の発熱部材を発熱させて、毛髪を乾燥させるものである。そして、所定時間経過後には、電熱ロッド2の外形の屈曲に応じたウェーブが毛髪に形成される。
本願の請求項2の発明は、上記のパーマ第2剤処理工程におけるロッド加熱工程は、上記の毛髪を巻き付けたロッド表面温度を60〜120℃とし、毛髪が乾燥した状態を得るまで加熱する工程であり、上記のパーマ第2剤処理工程が、毛髪をロッドから外した後、パーマ第2剤を塗布した毛髪を中空の巻回状態で保持するものであることを特徴とする請求項1記載のパーマネントウエーブ施術方法を提供する。
本願の請求項3に係る発明は、上記のパーマ第1剤塗布工程の前に、酸性液を毛髪に塗布することを特徴とする請求項1又は2記載のパーマネントウエーブ施術方法を提供する。
本願の請求項4に係る発明は、ロッド加熱工程に際して毛髪の温度を測定し、毛髪の温度を確認した後に毛髪をロッドから外すことを特徴とする請求項1〜3の何れか記載のパーマネントウエーブ施術方法を提供する。
本願の請求項5に係る発明は、上記のワインディング施術工程は、内部に、電源接続時に熱が発生する発熱部材を備えた、円筒状の電熱ロッドと、柔軟性及び断熱性を有する素材からなるマット状の断熱材と、電熱ロッドの外周面に取り付け可能なクリップとを用い、電熱ロッドの外周面に、被施術者の毛髪を巻き付け、断熱材は、ロッドの外周面の少なくとも一部を覆うように取り付られる部分であるロッド巻回部と、ロッド巻回部に対して連続する部分である間隔保持部とを備えるものであり、断熱材のロッド巻回部をクリップに対して、クリップの挟持部の内面に沿うように、少なくとも一部が脱落しないようにして取り付け、毛髪を巻きつけた状態の電熱ロッドの外周面に対し、ロッド巻回部をクリップと共に取り付けると共に、電熱ロッドと被施術者の頭皮との間に間隔保持部を配位することにより、電熱ロッドを頭皮から間隔を持って配位することを特徴とする1〜4の何れかに記載のパーマネントウエーブ施術方法を提供する。
この実施の形態に係るパーマネントウエーブプロセスは、下記の(1)〜(13)の工程によって実施される。
(2)パーマ第1剤塗布工程
(3)パーマ第1剤促進工程
(4)パーマ第1剤除去工程
(5)乾燥工程
(6)ワインディング施術工程
(7)ロッド加熱工程
(8)毛髪温度測定工程
(9)テストカール工程
(10)ロッドアウト工程
(11)パーマ第2剤塗布工程
(12)パーマ第2剤除去工程
以下、各工程を順次説明する。なお、特許請求の範囲の記載においては、(10)ロッドアウト工程、(11)パーマ第2剤塗布工程、(12)パーマ第2剤除去工程を合わせてパーマ第2剤処理工程としている。
まず、前処理を行う前に、カウンセリングを行い、被施術者の希望並びに髪質に応じて、パーマによる髪形を決定するスタイル設定を行う。その際、毛髪の損傷度合い、毛髪の質、毛髪の量・毛髪の流れ(直毛や縮毛)の状態を目視や触診で確認する毛髪診断を行っておくことも望ましい。また、その際、毛髪の汚れが大きければ必要に応じて、シャンプーなどでパーマの被施術者の毛髪を洗浄するようにしてもよいが、汚れが激しくなければ、シャンプーを行う必要はない。
パーマ第1剤塗布工程は、前処理液が塗布された(若しくは塗布されていない)毛髪であって、ロッドによるワインディングがなされていない非巻回状態の毛髪に対して、パーマ第1剤を塗布する工程である。パーマ第1剤は従来のものを用いればよく、例えばチオグリコール酸、システアミン塩酸塩、亜硫酸塩などの還元性物質を主成分として用いるもので、毛髪中のS−S結合を還元開鎖するものを用いることができるが、特に、システアミン系のものが、柔らかで軽くしかもしっかりしたリッジができる点で適する。
また、必要に応じて、PCA(ピロリドンカルボン酸)、BG(1,3−ブチレングリコール)などの保湿剤を加えることができ、さらに、加水分解ケラチン、加水分解シルク、界面活性剤、安定剤、防腐剤などを加えても良い。
特に、パーマ第1剤としてシステアミン塩酸塩を用いた場合には、ポリクオタニウム−11などのポリマーコンディショナーを含むトリートメント剤を、塗布の直前にパーマ第1剤に加えて混合し塗布することが望ましい。
パーマ第1剤促進工程は、パーマ第1剤を塗布した毛髪であって非巻回状態の毛髪に対してパーマ第1剤の促進処理を行う工程であり、間接加熱処理促進機によって毛髪から離れた位置から加熱を行いパーマ第1剤による処理を促進させることが望ましいが、塗布した毛髪全体をフードで覆って体温などによって処理を促進するものであってもよい。間接加熱処理促進機としては、特許第3306047号や特公平4−644のような赤外線や遠赤外線を放射するヒータを備えた発熱装置を被施術者の頭部周りで移動させ、頭髪に対して加熱を行うことによって処理を促進するものや、フードやキャップ内に温風を導入して加熱を行うものなど、頭髪から離れた熱源によって頭髪を加熱するものを利用することができる。
毛髪は、非巻回状態として促進処理を行うものであり、毛髪に何らの拘束も与えない自由状態とすることが望ましいが、ロングヘアーなどの長い毛髪の場合には、完全な自由状態とすると間接加熱処理促進機によって毛髪全体を加熱することが困難となるため、髪の毛をアップにした状態で止めておくなどしてもよい。ここで非巻回状態とは、後述のワインディング施術工程に用いるロッドと同一径又はこれより小さな径による巻回を除外するものであり、それより大きな径のロッドによる巻回であってもよく、或いは、アップにした毛髪をピンにて止めた状態であってもよい。
間接加熱促進機にて促進処理を行う場合には、毛髪中のS−S結合を還元開鎖するのに必要な時間と温度で行えばよく、たとえば、特許第3306047号による促進機(株式会社大廣製作所 の促進機「わくわく」登録商標)にあっては、8〜12分程度行えばよい。
パーマ第1剤除去工程は、上記のパーマ第1剤促進工程後に、パーマ第1剤を毛髪から除去する工程であり、水洗によってパーマ第1剤を毛髪から洗い流すものであり、水洗のみとすることが望ましい。また、水洗後、トリートメント剤やリスン剤を毛髪に付与して、毛髪を整えておいてもよいが、毛髪にこれらの成分が多量に残留しないことが望ましい。
乾燥工程は、水洗を中心として行った上記のパーマ第1剤除去工程で濡れた毛髪を軽く乾かすもので、ハンドドライヤーなどを使用して、特に毛髪の根本付近を中心に乾かすものであり、若干水分を含んだいわゆるハーフドライとすることが望ましい。
ワインディング施術工程は、内部にヒータなどの発熱装置を備えたロッドに毛髪を巻き付けるもので、後述の方法で行うことが望ましいが、通常のパーマネント施術のように、テンションをかけ過ぎずに行うことであり、毛髪をロッドに柔らかく巻きつけることが望ましい。
ロッド加熱工程は、所定の温度と加熱時間で、ロットを発熱させ、毛髪を加熱する工程である。
温度と加熱時間はスタイルと損傷レベルで決めるが、ロッド表面の温度は60〜120℃とする。加熱時間は10〜15分を最初の目安として、毛髪が完全に乾燥した状態を得るまで加熱する。ロッドの表面温度は、毛髪の損傷度によって変化させることも望ましく、健康な毛髪ほど高い温度設定とする。具体的には、健康な毛髪では100〜110℃、ダメージ毛(損傷のある毛髪)では85〜100℃、ハイダメージ毛(損傷の激しい毛髪)では70〜85℃とする。
ロッド加熱工程は、経験的に定めた温度と時間で行えばよく、毛髪全体が乾燥状態となっているのを確認して終了すればよいが、毛髪の温度を測定してロッド加熱工程を完了することが望ましい。毛髪温度の測定は、赤外線放射温度計を用いて行うことができ、これによって頭部の各部位の毛髪を直接測定し、毛髪の温度が60℃前後となった状態でロッド加熱工程を終了することが望ましい。
テストカール工程は、一部の毛髪についてのワインディング解除し、乾燥状態のチェックを行うもので、充分に毛髪が乾燥していない時は、解除した部分を再度ワイィンディングして、加温するか、ワインディングの状態のまま加熱せずに放置する。
ロッド加熱が完了すると、巻き付けていたロッドを外す。その際、ロッドから外した毛髪を指でカールさせ、ピンで止めることによって、毛髪を中空の巻回状態で保持しておくことが望ましい。即ち図6に示すように、毛髪Hを適当な径(直径3〜5cm程度)でカールさせて、カールした毛髪Hの内周側と外周側とをピンPの脚部P1,P2で挟持するものであり、これにより、毛髪を中空の巻回状態で保持しておくことができる。
パーマ第2剤塗布工程は、従来の臭素酸塩、過ホウ酸塩、過酸化水素水などの酸化剤を主成分とするパーマ第2剤を毛髪に塗布するもので、毛髪中のS−S結合を閉鎖するものである。このパーマ第2剤の塗布は、上記のように、ピン止めなどによって、毛髪を中空の巻回状態で保持した状態で行うもので、塗布後、所定時間その状態を保持することが望ましい。このパーマ第2剤の塗布は、塗布後5分放置し、再度塗布して5分放置する5分×5分の2度付けが望ましいが、これに限るものではない。
なお、上記の他、通常のロッドアウト後、パーマ第2剤を塗布し、塗布完了後に毛髪を指でカールさせ、ピンで止めることによって、毛髪を中空の巻回状態で保持しておくようにしてもよい。
シャンプー又は水洗によって、パーマ第2剤を除去し、必要に応じてリンス剤、トリートメント剤を塗布してトリートメントを行う。また塗布後は、充分に流して、必要に応じてヘアパックを行う。さらに、必要に応じて、ブラッシングなどで、カールを整える。
(1)前処理工程に用いた前処理液は、水、レブリン酸、ピロリドンカルボン酸、ラウルトリモニウムクロリド、イソプロパノール、香料、着色料を配合したもので、pH3であった。
(2)パーマ第1剤塗布工程に用いたパーマ第1剤は、水、1,3−ブチレングリコール、尿素、システアミン塩酸塩、加水分解ケラチン、加水分解シルク、ラウレス−4酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、エタノールアミン、ペンテト酸5ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、メチルパラベン、香料を配合したものである。また、パーマ第1剤3重量部に対して、コンディショニング剤1重量部を塗布の直前に混合して、毛髪に塗布した。このコンディショニング剤は、水、加水分解コラーゲン、PEG−15ココポリアミン、1,3−ブチレングリコール、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−11、イソプロパノール、メチルパラベン、塩化ナトリウムを配合したものである。
促進機(株式会社大廣製作所 の促進機「わくわく」登録商標)を用いて約10分行った。
(4)パーマ第1剤除去工程
水洗のみとし、水洗後、トリートメント剤にてトリートメントを行った。
(7)ロッド加熱工程
ロッド加熱工程は、被施術者の髪質に応じた前述の温度で、約8〜10分間加熱し、頭部の各部位の毛髪の温度が60℃となった状態でロッド加熱工程を終了した。
(11)パーマ第2剤塗布工程
パーマ第2剤塗布工程に用いたパーマ第2剤は、水、臭素酸ナトリウム、ホホバ油、加水分解ケラチン、ミネラルオイル、セトリモニウムクロリド、イソプロパノール、オレス−30、オレス−7、オレス−50、オレス−20、オレス−15、オレイルアルコール、ラウリルトリモニウムクロリド、ソルビン酸、水酸化ナトリウム、リン酸、香料を配合したものであり、塗布後5分放置し再度塗布して5分放置する5分×5分の2度付けとした。
(a)当たりすぎ(図8(A))…0人。
(b)カール不足(図8(B))…0人。
(c)適正カール(図8(C))…10人。
(a)従来の間接加熱促進機を用いたパーマよりも綺麗なカールが出来る。
(b)従来の間接加熱促進機を用いたパーマと変わらない。
(c)従来の間接加熱促進機を用いたパーマの方が綺麗なカールが出来る。
(a)…10人。
(b)…0人。
(c)…0人。
(a)従来の間接加熱促進機を用いたパーマよりも綺麗なカールが再現出来る。
(b)従来の間接加熱促進機を用いたパーマと変わらない。
(c)従来の間接加熱促進機を用いたパーマの方が綺麗なカールが再現出来る。
(a)…9人。
(b)…1人。
(c)…0人。
(a)従来の間接加熱促進機を用いたパーマよりも髪質が傷まない。
(b)従来の間接加熱促進機を用いたパーマと変わらない。
(c)従来の間接加熱促進機を用いたパーマの方が髪質が傷まない。
パーマネント完了時の髪質
(a)…9人。
(b)…1人。
(c)…0人。
パーマネント完了から2週間経過時の髪質
(a)…8人。
(b)…2人。
(c)…0人。
図1に示すように、このパーマネントウエーブ処理工程に用いる装置は、複数のロッド1と、各ロッドに接続可能なコード6と、電源供給手段である装置本体8とを備え、装置本体8には、コード6のプラグに接続可能なソケット7が設けられ、コード6によって、各ロッド1と装置本体8とが接続される。このロッド1は、内部に発熱装置が設けられた電熱ロッド1であり、装置本体8には、上記の発熱装置の発熱温度並びに発熱時間を制御する制御装置が備えられているものである。
上記の連続する位置とは、クリップ着脱部22がロッド巻回部21に対して一体に形成されることなどによる隣接した位置関係と、上記両者間において、他の要素を介在させた位置関係とのどちらも含む。
また、電熱ロッド1の両端の枠部分12には、切欠部12aが形成されており、この切欠部12aには、図5に示すように、毛髪Hを電熱ロッド1に巻いた状態で固定するためのリング状のゴム5が掛けられる。
このような構造を持つ断熱材2において、上記のロッド巻回部21は、電熱ロッド1に対して円滑に巻き付けることのできる材質で構成された矩形のマット状のものである。望ましくは、繊維質又は紙質によって構成されることにより、電熱ロッド1の外周面11に容易に巻き付けられる程度の適切な柔軟性を有するものとする。
また、このロッド巻回部21は、毛髪Hの水分を容易に蒸発させることができるように、水分吸収性若しくは水分透過性を有するものとすることがより望ましい。
このロッド巻回部21の寸法は、電熱ロッド1及び後述するクリップ3の挟持部31の寸法と一致するか、やや大きいものとする。特に、端部に間隔保持部23の形成される長手方向の寸法については、図3に示すように、電熱ロッド1にロッド巻回部21とクリップ3を取り付けた状態において、間隔保持部23がクリップ3と重ならずに、クリップ3の外側に配位できる程度の寸法とすることが望ましい。また、本例においては、このロッド巻回部21を矩形のものとしているが、その形状は適宜変更できる。
このクリップ着脱部22によって形成される空間部22aは、図2(A)に示すように、図示手前及び奥側の両側端が開放した形態であっても良いし、この両側端を閉鎖し、挿入口22bのみを開放した形態であっても良い。また、図2(A)に示される手前側の折り返し部分を開放し、図2(B)に示すようにクリップ着脱部22をベルト状とし、そのベルト状のクリップ着脱部22の両端部分22cのみをロッド巻回部21の側端に対して取り付けたものとしても良い。
また、本例においてはロッド巻回部21の一方側の端部にのみクリップ着脱部22を設けたものとしているが、他方側の端部にも設け、クリップ3の挟持部31の両先端共にクリップ着脱部22に取り付けるものとしても良い。
上記のクリップ着脱部22を形成するための方法としては、返し縫いなどの縫製や、接着剤や熱溶着などによる接着等が可能であるが、具体的な方法は自由であり、適宜変更して実施することができる。また、このクリップ着脱部22の材質については、ロッド巻回部21と同一のものとしても良いし、異なる材質のものとしても良い。
なお、本例においては、挟持部31の先端31aに切欠31cが形成されて櫛状になっており、かつ、第1片3aにおける切欠31cと第2片3bにおける切欠31cとが交互に形成されているため、電熱ロッド1に取り付けを行なわない際においては、第1片3aと第2片3bの挟持部31の各先端31aを、図4に示すように噛み合わせることができるため、コンパクトにできる。
そして本例においては、上記のように、第1片3aあるいは第2片3bにおける挟持部31の先端31aが、断熱材2のクリップ着脱部22における空間部22aに配位されることにより、断熱材2が脱落しないようにクリップ3に取り付けられる。
この間隔保持部23については、上記のクリップ着脱部22と同様に、ロッド巻回部21の端部を表面側あるいは裏面側に折り返し、中空の筒状に形成しても良い。また、空間部23aに間隔保持部23の素材を巻き込むことにより、中実に形成しても良い。
上記の間隔保持部23を形成するための方法としては、上記のクリップ着脱部22と同様、返し縫いなどの縫製や、接着剤や熱溶着などによる接着等が可能であるが、具体的な方法は自由であり、適宜変更して実施することができる。また、この間隔保持部23の材質については、ロッド巻回部21と同一のものとしても良いし、異なる材質のものとしても良い。
このスペーサ部24の形成により、クリップ3の挟持部31の内面31bが均等にロッド巻回部21に密着するのではなく、スペーサ部24において重点的に密着する。これにより、ロッド巻回部21におけるスペーサ部24以外の部分では、挟持部31の内面31bの全面が密着することを緩和でき、僅かであるが隙間を設けることができるため、ロッド巻回部21を透過する電熱ロッド1の熱をこの隙間で放散できる。よって、クリップ3の挟持部31の内面31bが均等にロッド巻回部21に密着した場合に比べ、ロッド巻回部21を透過する電熱ロッド1の熱によるクリップ3の過熱を防止できる。
まず、被施術者Pの毛髪Hを一定量だけ整え、整えられたこの毛髪Hに所定量のパーマ液(1剤)を塗布する。そして、毛髪Hを電熱ロッド1に必要な分量巻き付け、電熱ロッド1の両側端部に位置する切欠部12aの両側へゴムバンド5を引掛け、毛髪Hを電熱ロッド1へ固定する。
そして、このように毛髪Hを巻き付けた状態の電熱ロッド1に、断熱材2のロッド巻回部21を覆うようにして取り付ける。クリップ3と断熱材2とは既に一体となっているため、クリップ3の取手部32をつまみ、挟持部31の先端31aを広げて挟むようにすることにより、挟持部31の内周面31bと毛髪Hを巻いた電熱ロッド1の外周面11との間にロッド巻回部21を配位することができる。このようにして電熱ロッド1に断熱材2を取り付けた状態を図示したものが図5である。この際、間隔保持部23はロッド巻回部21に取り付けたクリップ3よりも外側に配位される。
ここで、図5に示すように、断熱材2のクリップ着脱部22は、頭皮Sと電熱ロッド1との間に配位され、そして、間隔保持部23は、電熱ロッド1の下方であって頭皮Sとの間に挟まれるように配位される。
その後、電熱ロッド1からクリップ3と断熱材2を取り外し、電熱ロッド1に巻かれた状態にある毛髪Hに中和液(2剤)を塗布して、毛髪Hに形成されたウェーブを定着させる。
ここで、電熱ロッド1からクリップ3を取り外す場合にも、クリップ3と断熱材2とが一体となっているため、断熱材2を床などに落としてしまうことがなく、取り扱いやすい。
なお、本例においては、図5に示すように、クリップ着脱部22も頭皮Sと電熱ロッド1との間に配位されるため、このクリップ着脱部22においても副次的に、過多の熱から頭皮Sを守る効果をなす。
11 外周面
2 パーマネント用断熱材
21 ロッド巻回部
22 クリップ着脱部
23 間隔保持部
24 スペーサ部
3 クリップ
31 挟持部
H 毛髪
P 被施術者
S 頭皮
Claims (5)
- 内部に発熱装置を備えたロッドに毛髪を巻き付け、ロッドを発熱させることにより巻き付けられた毛髪を加熱することにより、毛髪にパーマネントウエーブ施術を施す方法であり、
非巻回状態の毛髪にパーマ第1剤を塗布するパーマ第1剤塗布工程と、
パーマ第1剤を塗布した毛髪に対してパーマ第1剤の促進処理を行うパーマ第1剤促進工程と、
塗布したパーマ第1剤を毛髪から洗い流すパーマ第1剤除去工程と、
水洗工程後の毛髪を上記のロッドに巻き付けるワインディング施術工程と、
ロッドを発熱させ毛髪を加熱するロッド加熱工程と、
巻き付けていた毛髪をロッドから外すと共にロッドアウトした毛髪にパーマ第2剤を塗布してパーマ第2剤による毛髪処理を行うパーマ第2剤処理工程と、
を行うことを特徴とするパーマネントウエーブ施術方法において、
上記のパーマ第1剤促進工程は、パーマ第1剤を塗布した毛髪であって非巻回状態の毛髪に対して、間接加熱処理促進機によって、毛髪から離れた位置から加熱を行うことによりパーマ第1剤による処理を促進させ毛髪中のS−S結合を還元開鎖する工程であり、
この間接加熱処理促進機として、赤外線や遠赤外線を放射するヒータを備えた発熱装置を被施術者の頭部周りで移動させて頭髪に対して加熱を行うことによって処理を促進する間接加熱処理促進機と、フードまたはキャップ内に温風を導入して加熱を行う間接加熱処理促進機とからなる群から選択された少なくとも一つが用いられるものであり、
上記のパーマ第2剤処理工程は、酸化剤を主成分とするパーマ第2剤を毛髪に塗布するもので、毛髪中のS−S結合を閉鎖するものであり、
上記パーマ第1剤は、1,3−ブチレングリコール、尿素、システアミン塩酸塩、加水分解ケラチン、加水分解シルク、ラウレス−4酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、エタノールアミン、ペンテト酸5ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、メチルパラベンを含有するものであり、
上記パーマ第2剤は、臭素酸ナトリウム、ホホバ油、加水分解ケラチン、ミネラルオイル、セトリモニウムクロリド、イソプロパノール、オレス−30、オレス−7、オレス−50、オレス−20、オレス−15、オレイルアルコール、ラウリルトリモニウムクロリド、ソルビン酸、水酸化ナトリウム、リン酸を含有したものであることを特徴とするパーマネントウエーブ施術方法。 - 上記のパーマ第2剤処理工程におけるロッド加熱工程は、上記の毛髪を巻き付けたロッド表面温度を60〜120℃とし、毛髪が乾燥した状態を得るまで加熱する工程であり、
上記のパーマ第2剤処理工程が、毛髪をロッドから外した後、パーマ第2剤を塗布した毛髪を中空の巻回状態で保持するものであることを特徴とする請求項1記載のパーマネントウエーブ施術方法。 - 上記のパーマ第1剤塗布工程の前に、酸性液を毛髪に塗布することを特徴とする請求項1又は2記載のパーマネントウエーブ施術方法。
- ロッド加熱工程に際して毛髪の温度を測定し、毛髪の温度を確認した後に毛髪をロッドから外すことを特徴とする請求項1〜3の何れか記載のパーマネントウエーブ施術方法。
- 上記のワインディング施術工程は、内部に、電源接続時に熱が発生する発熱部材を備えた、円筒状の電熱ロッドと、柔軟性及び断熱性を有する素材からなるマット状の断熱材と、電熱ロッドの外周面に取り付け可能なクリップとを用い、
電熱ロッドの外周面に、被施術者の毛髪を巻き付け、
断熱材は、ロッドの外周面の少なくとも一部を覆うように取り付られる部分であるロッド巻回部と、ロッド巻回部に対して連続する部分である間隔保持部とを備えるものであり、
断熱材のロッド巻回部をクリップに対して、クリップの挟持部の内面に沿うように、少なくとも一部が脱落しないようにして取り付け、
毛髪を巻きつけた状態の電熱ロッドの外周面に対し、ロッド巻回部をクリップと共に取り付けると共に、電熱ロッドと被施術者の頭皮との間に間隔保持部を配位することにより、電熱ロッドを頭皮から間隔を持って配位することを特徴とする1〜4の何れかに記載のパーマネントウエーブ施術方法。
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