JP2009110247A - タッチパネル、表示装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力面42Aを有するタッチパネル基板42と、タッチパネル基板42の入力面42Aあるいは裏面42Bのいずれかに配置される圧電素子43と、を備え、圧電素子43は、タッチパネル基板42の各辺の一部に少なくとも一つずつ配置され、タッチパネル基板42の圧電素子43と反対側の面には、少なくとも圧電素子43と平面視で重なる位置に、入力に追従して変位する変位部61が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明では、圧電素子による起電力を利用するため、消費電流が小さくて済むとともにユーザの指以外に導通性を有しないペンなどを用いて行ったとしても、押圧位置を精度良く検出することができる。
したがって、簡易な構成で、位置検出精度の高い高感度のタッチパネルを得ることができる。
このような構成によれば、溝によって入力時にタッチパネル基板が変形し易くなり、弾性体によって外部振動による誤作動を防止することができる。
例えば、溝の深さがタッチパネル基板の厚みの20%未満であった場合、タッチパネル基板が変形し難くなり、各圧電素子から出力される起電圧が小さい。そのため、押圧位置を正確に検出できない虞がある。また、溝の深さがタッチパネル基板の厚みの70%を越えた場合、圧電素子からの起電圧は大きくなるが、溝分の板厚が薄くなるので使用中にタッチパネル基板が損傷する虞があり耐久性が乏しい。また、押圧位置が撓まずに基板全体が一様に押し込まれてしまい、位置検出精度が低下する虞がある。
よって、溝の深さをタッチパネル基板の厚みの20〜70%以内とすることにより、タッチパネル基板が従来よりも変形し易くなって、押圧位置の検出精度が向上するとともに、耐久性も確保したものとなる。
このような構成によれば、タッチパネル基板の入力面がユーザによって押圧された場合に、基板内に設けられた変位部を基点としてタッチパネル基板が容易に変形する。すると、タッチパネル基板の変形に追従して圧電素子も同時に変形し、その変形量に応じた起電力を発生する。このようなタッチパネル基板の各辺に配置されたそれぞれの圧電素子による起電力の違いによって、ユーザによって押圧された位置を高精度に検出することができる。本発明では、圧電素子による起電力を利用するため、消費電流が小さくなるとともにユーザの指以外に導通性を有しないペンなどを用いて行ったとしても、押圧位置を精度良く検出することができる。したがって、簡易な構成で、位置検出精度の高いタッチパネルを得ることができる。
このような構成によれば、入力時にタッチパネル基板が変形し易くなるとともに、外部振動による誤作動を防止することができる。
このような構成によれば、タッチパネル基板の変形量(湾曲率)が向上して、タッチパネル基板全体がユーザの押圧力に応じて素直に変形するため押圧位置の検出精度が向上する。
このような構成によれば、押圧位置の検出精度が向上する。
このような構成によれば、タッチパネル基板よりも柔軟な材料であるため、タッチパネル基板に追従して変形するとともに外部振動を効果的に吸収することができる。
このような構成によれば、振動(衝撃)吸収性が高く耐久性に優れた材料であることから、タッチパネルの誤動作を長期的に防止して信頼性の高いタッチパネルとすることができる。
このような構成によれば、曲げ応力(変形量)に比例して起電力を発現する圧電効果を安定して得ることのできる圧電体膜を得ることができる。
このような構成によれば、圧電素子の劣化を長期的に防止することが可能となる。
このような構成によれば、タッチパネルと他の部材との間に凸部が介在することで圧電素子と他の部材との間に空間を形成し、タッチパネル基板の変形によって圧電素子が他の部材に接触することを防止することができる。これにより、圧電素子の誤動作を防止することができる。また、圧電素子に接続される配線上に凸部を形成することでタッチパネル基板の額縁領域を縮小することができ、その結果、タッチパネル基板を小型化できる
このような構成によれば、パネルケースへの位置決め等が容易となる。また、パネルケースの上面とタッチパネル基板の入力面とを面一とし、入力面上に段差のない形状とすることも容易である。また、タッチパネルが装着される機器の構成部材を切欠部に嵌合させるだけで上記機器に対するタッチパネルの位置決めを行うことができるので、互いの位置合わせを容易且つ正確に行うことが可能である。
本発明によれば、ユーザによる押圧位置の検出精度が高いタッチパネルを備えているので、表示パネルに表示された画像に沿うユーザの情報、つまりユーザの操作入力を正確に検知することができる。
このような構成によれば、タッチパネル基板の変形によって圧電素子が表示パネルに接触することを防止して、押圧された位置を高精度に検出することができる。
このような構成によれば、タッチパネル基板の変形を妨げたり表示パネルに表示された画像の視認性を損なうことなく、タッチパネルと表示パネルとを良好に接合することができる。また、弾性を有する接着材のため、耐衝撃性が高いものとなる。
本発明によれば、押圧位置の検出精度が高いタッチパネルを有する表示装置を備えているので、応答性の良い電子機器を得ることができる。
図1(a)は本発明に係る表示装置の一例である液晶表示装置の全体構成を示す断面図であって、(b)はタッチパネルの要部拡大図、図2(a)はタッチパネル基板の入力面側を示す平面図であって、(b)はタッチパネル基板の裏面側を示す平面図である。また、図3はタッチパネルの内部構成を示す図である。
なお、以下の説明において、素子基板及びカラーフィルタ基板の液晶層側の面を内面と呼び、液晶層と反対側の面を外面と呼ぶ。
タッチパネル40は、入力面42Aを有するタッチパネル基板42と、ユーザによる入力面42Aの押圧位置を検出する位置検出センサとを有して構成され、液晶表示パネル30は、素子基板1とカラーフィルタ基板2との間に挟持される液晶層4とを有して構成されている。タッチパネル40は、タッチパネル基板42の入力面42Aとは反対側の裏面42Bを、液晶表示パネル30のカラーフィルタ基板2の外面2Aと対向させた状態で、光学弾性接着膜58により液晶表示パネル30と接合されている。
まず、タッチパネルの構成について説明する。
図1に示すように、タッチパネル40は、タッチパネル基板42及び位置検出センサを有して構成され、液晶表示パネル30の外側に配置されている。
タッチパネル基板42は、ガラスまたは透明度の高いポリカーボネートやポリエチレン、アクリルなどにより所定の厚さを有して構成されており、液晶表示装置100の表示領域に表示された画像が、当該タッチパネル基板42を介してユーザへと提供できるようになっている。タッチパネル基板42は、その裏面42B側を液晶表示パネル30のカラーフィルタ基板2に対向させて配置され、裏面42Bと反対側の面に、ユーザが実際に指などで入力を行う入力面42Aを有している。つまり、タッチパネル基板42の外面側が、ユーザが画像を視認しつつ情報を入力する側となる。
その他、電極44a,44bの組み合わせとしては、Al、Au/Cr、Ni、Mo、Pt/Tiなどから適宜選択され、さまざまな組み合わせが考えられる。
例えば、溝57の深さtがタッチパネル基板42の板厚の20%未満であった場合、タッチパネル基板42が変形し難くなり、ある程度強い押圧力(ユーザが意識的に力を入れて押圧するような動作)が必要となる。また、溝57の深さtがタッチパネル基板42の板厚の70%を越えた場合、溝57の部分の板厚が薄くなるので使用中にタッチパネル基板42が損傷する虞があり耐久性が乏しい。よって、溝57の深さtをタッチパネル基板42の板厚の20〜70%以内とすることにより、タッチパネル基板42が従来よりも変形し易くなるとともに、耐久性も確保したものとなる。
なお、溝57の幅wや深さtは、タッチパネル基板42の材質や面積に応じて適宜変更可能である。
次に、液晶表示パネルの構成について説明する。
図1に示すように、液晶表示パネル30は、カラーフィルタ基板2と、該カラーフィルタ基板2に対向して配置される素子基板1とが枠状のシール部材3を介して貼り合わされている。そして、シール部材3に囲まれたカラーフィルタ基板2と素子基板1との間には液晶が封入されて液晶層4(電気光学物質)が形成されている。この枠状のシール部材3には、複数の金粒子や銀粒子などの導通部材7が混入されている。
図5(a)に示すように、ユーザが、例えば指などで入力面42Aのある特性の場所を押圧すると、押圧位置を中心にタッチパネル基板42が液晶表示パネル30側に撓み、光学弾性接着膜58がタッチパネル基板42の変形に沿ってその膜厚を変化させるようにして変形する。このとき、光学弾性接着膜58によって押圧時の衝撃が緩和される。
さらに、スペーサ55が、接続配線47,48上に形成されているとともに圧電素子43よりも内側に配置されているので、タッチパネル40の額縁幅を狭くでき、タッチパネル基板42を小型化することができる。
したがって、以上述べた本実施形態によれば、簡易な構成で押圧位置の検出精度の高いタッチパネル40を備えた液晶表示装置100とすることができる。
図6(a)は第2の実施形態おける液晶表示装置の全体構成を示す断面図、図6(b)は切欠部の構成を示す拡大断面図である。図7(a)はタッチパネル基板の裏面側を示す平面図であって、図7(b)は、押圧時における圧電素子及び変位部の変形状態を示す模式図である。
本実施形態は、タッチパネルと液晶表示基板とがスペーサを介して接合されている点において上記実施形態と異なる。なお、その他の液晶表示装置の基本構成は、上記実施形態と同様であり、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
なお、スペーサ55の高さを圧電素子43の高さ以上に設定するとともに、タッチパネル40及び液晶表示パネル30間に所定の間隔を設けることで、ニュートンリングの発生を防止できる。
そして、このような開口部57Aの広がりによってタッチパネル基板42の変形が許容され、押圧部分の曲率が大きく変化する。よって、本実施形態においても上記実施形態と同様、押圧位置を精度良く検出することができる。
また、本実施形態においても、溝57内に充填された弾性体60によって、押圧時の反動や外部振動などによるタッチパネルの誤動作を防止することができる。これにより、位置検出精度の高いタッチパネルとなる。
図8,9、及び表1に、押圧位置と各圧電素子の起電力との関係を示す。図8は、タッチパネル基板の入力領域Xにおけるユーザのタッチ位置を示す平面図である。図9の(a)から(c)は、各圧電素子の起電力の値を押圧位置ごとに示すグラフである。さらに、表1は、各圧電素子からの出力結果を押圧位置ごとにまとめた表である。
以下、図8,9及び表1を適宜参照して説明する。
図10に示すように、色の濃い部分ほど変形の曲率が大きい。曲率の変化は、入力領域X(タッチパネル基板)の各辺から押圧位置P4までの距離によって異なっており、押圧位置P4と辺との距離が小さいほど曲率変化が大きく、押圧位置P4と辺との距離が広がるほど曲率変化も小さく穏やかに変形していることが分かる。また、タッチパネル基板の曲率の変化には、上述したように入力画面の長手方向及び短手方向にも関係する。実施例4では、圧電素子ごとの出力差が明確であり、タッチパネル基板の複雑な変形状態を表している。
また、溝の角部が丸い枠状であってもよいし、平面視における形状が楕円状であってもよい。
また、弾性体60が溝57からはみ出すように充填されていても良い。
次に、本発明の電子機器の一例について説明する。
図13は、上述したタッチパネル機能を有する液晶表示装置100を備える携帯電話(電子機器)を示した斜視図である。
図13に示すように、携帯電話600は、ヒンジ122を中心として折り畳み可能な第1ボディ106aと第2ボディ106bとを備えている。そして、第1ボディ106aには、液晶表示装置601と、複数の操作ボタン127と、受話口124と、アンテナ126とが設けられている。また、第2ボディ106bには、送話口128が設けられている。
本実施形態に係る電子機器によれば、誤動作が防止され、かつタッチパネルのガラス(タッチパネル基板、第1タッチパネル基板)の飛散が防止された液晶表示装置100を備えるため、高性能及び高信頼性の携帯電話600を提供することができる。
Claims (17)
- 入力面を有するタッチパネル基板と、
前記タッチパネル基板の前記入力面あるいは裏面のいずれかに配置される圧電素子と、を備え、
前記圧電素子は、前記タッチパネル基板の各辺の一部に少なくとも一つずつ配置され、
前記タッチパネル基板の前記圧電素子とは反対側の面には、少なくとも前記圧電素子と平面視で重なる位置に、入力に追従して変位する変位部が形成されていることを特徴とするタッチパネル。 - 前記変位部が、前記入力面あるいは前記裏面のいずれかに開口する溝と、
前記溝内に充填され、且つ前記タッチパネル基板よりも柔軟な弾性体と、を有して構成されていることを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。 - 前記溝の深さが、前記タッチパネル基板の厚みに対して20〜70%の範囲内であることを特徴とする請求項2記載のタッチパネル。
- 入力面を有するタッチパネル基板と、
前記タッチパネル基板の前記入力面あるいは裏面のいずれかに配置される圧電素子と、を備え、
前記圧電素子は、前記タッチパネル基板の各辺に少なくとも一つずつ配置され、
前記タッチパネル基板の内部には、前記圧電素子と平面視で重なる位置に、入力に追従して変動する変位部が形成されていることを特徴とするタッチパネル。 - 前記変位部が、前記タッチパネル基板の内部に形成された空洞部と、
該空洞部内に充填され、且つ前記タッチパネル基板よりも柔軟な弾性体と、を有して構成されていることを特徴とする請求項4記載のタッチパネル。 - 前記変位部が、前記タッチパネル基板の辺縁に沿う枠形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のタッチパネル。
- 前記圧電素子が、前記タッチパネル基板の各辺に複数ずつ配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のタッチパネル。
- 前記弾性体が、シリコーン樹脂あるいはゲル化材からなることを特徴とする請求項2または5に記載のタッチパネル。
- 前記ゲル化材が、ウレタンゴム、ブチルゴム、あるいはポリアクリルアミドを主体とするハイドロゲルのいずれかからなることを特徴とする請求項8記載のタッチパネル。
- 前記圧電素子が、前記タッチパネル基板上に積層された第1電極と圧電体膜と第2電極とを有しており、
前記圧電体膜が、ZnO、AlN、PZT、LiNbO3、LiTaO3、KNbO3のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のタッチパネル。 - 前記圧電素子上には保護膜が設けられ、
前記保護膜が、SiO2あるいはAl2O3からなることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のタッチパネル。 - 前記圧電素子の近傍かつ同一面上に配置され、前記圧電素子に接続される配線上に当該圧電素子よりも高さを有する凸部を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のタッチパネル。
- 前記タッチパネル基板には、前記入力面の前記変位部よりも外側に、当該タッチパネルが装着される他の構成部材と嵌合される切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のタッチパネル。
- 請求項1乃至13のいずれか一項に記載のタッチパネルと、表示パネルとを有する表示装置であって、
前記表示パネルは、一対の基板と、前記一対の基板間に挟持される電気光学物質と、を備えることを特徴とする表示装置。 - 前記タッチパネルと前記表示パネルとが、前記タッチパネルに形成された凸部を介して対向配置されていることを特徴とする請求項14記載の表示装置。
- 前記タッチパネルと前記表示パネルとが、光学弾性接着膜によって接合されていることを特徴とする請求項14または15記載の表示装置。
- 請求項14乃至16のいずれか一項に記載の表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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