JP2009109058A - 爆薬装填機および爆薬装填方法 - Google Patents

爆薬装填機および爆薬装填方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力容器を用いなくても比較的簡単な構造で定量的に爆薬を供給できる爆薬装填機を提供する。
【解決手段】爆薬装填機11は、粒状の爆薬を収容する収容部本体13の上部に爆薬投入口部14を有するとともに下部に爆薬落下口部18を有する非密封型の爆薬収容容器12を備えている。この爆薬収容容器12の爆薬落下口部18に、ロータリ21aの回転回数をカウンタにより制御することで定量の爆薬を計量するロータリバルブ21を接続する。このロータリバルブ21の下側に、このロータリバルブ21を経て供給した定量の爆薬をいったん収容するとともに装填ホース22を経て爆薬装填対象部に供給する爆薬保持容器23を接続する。この爆薬保持容器23内に対して圧縮空気を供給する圧縮空気供給装置24を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、隧道掘進、採石、採鉱などの産業用爆破作業に利用される産業用爆薬の装填に好適に用いることが可能な爆薬装填機および爆薬装填方法に関する。
隧道掘進、採石、採鉱などの発破現場においては、爆薬の装填作業の簡便化や爆薬取扱い時の安全性の確保という観点から、爆薬の装填作業の機械化が要望されるようになってきている。爆薬の機械装填作業を行うためには、使用される爆薬がより安全である必要があり、硝安油剤爆薬すなわちANFO爆薬をローダなどによって機械装填する方法が鉱山や採石場などで実用化されている。
さらに、現在一般に使用されている爆薬装填機の1つに、容積式計量器付き爆薬装填機がある。例えば、内部に硝安油剤爆薬を収納するホッパと、このホッパの下部に入口側開閉弁(第1の開閉手段)を介して設けられた容積式計量器と、この容積式計量器の下部に出口側開閉弁(第2の開閉手段)を介して設けられた移送管と、ホッパ内に圧縮空気(加圧気体)を供給するための配管設備とから概略構成された硝安爆薬装填機がある。上記容積式計量器内には、内部の容積を調整するために容積可変手段が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、電磁式流量センサ、温度センサ、液面センサをバルク含水爆薬またはその中間体の装填装置に設置することにより、経路の詰まりや空運転を検知し、安全な装填作業を可能にした爆薬装填機がある(例えば、特許文献2参照)。
また、上記のようなホッパ式の爆薬装填機に対して、爆薬を圧力容器に入れ、この圧力容器内を加圧して爆薬を供給する爆薬装填システムがある(例えば、特許文献3、4参照)。
特許文献1に記載された爆薬装填機は、内部の容積を調整するための容積可変手段などを有する容積式計量器の構造が複雑になる問題がある。
特許文献2に記載された爆薬装填機は、電磁式流量センサ、温度センサ、液面センサなどにより、経路の詰まりや空運転を自動検知できるが、センサの故障、誤作動に対応できない問題がある。
特許文献3、4に記載された爆薬装填システムは、装置自体非常に簡素でメンテナンス性などに優れてはいるが、圧力容器であるために、爆薬装填中に爆薬が足りなくなったときは、爆薬の追加のために圧力容器の圧力を開放する必要があり、爆薬の追加が容易ではない。また、装填する場所に応じて、威力の異なる爆薬などの数種類の爆薬を同時に装填することにより、発破作業が効率的になると考えられるが、この圧力容器を使用した装填機の場合は、1個の圧力容器に装填ホースを複数本接続しても1種類の爆薬しか装填できない。さらに、この圧力容器の場合、容器内を加圧しているため、爆薬の種類によっては、タンク内で爆薬のブリッジが起こりやすいという問題がある。
このため、圧力容器を用いることなく、比較的簡単な機械構造で、定量的に爆薬を供給でき、また、数種類の爆薬を同時に供給可能な爆薬装填機および爆薬装填方法が要望されていたので、これらの要望に応えるため、本出願人は、タイマにより開閉時間を制御することのできる計量バルブを備えた爆薬装填機を発明し、特許出願している(特許文献5参照)。
特開2000−97600号公報(第5頁、図4) 特開2003−28600号公報(第4頁、図1) 特表2000−513429号公報(第7頁、図1) 特開2004−333080号公報(第3頁) 特開2006−308177号公報(第6−8頁、図1)
しかしながら、特許文献5に開示されている爆薬装填機では、爆薬を装填する環境、すなわち、温度や湿度によっては爆薬の落下流量が異なることから、時間制御では計量された爆薬薬量に誤差が生じるおそれがあることがわかった。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、圧力容器を用いなくても比較的簡単な構造で定量的に爆薬を供給でき、かつ温度や湿度などの環境によって計量される爆薬薬量に誤差が生じるおそれを改善できる爆薬装填機を提供することを目的とし、また、その爆薬装填機を用いた爆薬装填方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、爆薬を収容する収容部本体の上部に爆薬投入口部を有するとともに該収容部本体の下部に爆薬落下口部を有する非密封型爆薬収容容器と、この非密封型爆薬収容容器の爆薬落下口部に接続されたロータリバルブであってそのロータリが有する複数の羽根間に一定の薬量を収容してロータリの回転量を制御することで定量の爆薬を計量する計量バルブと、この計量バルブを経て供給された定量の爆薬をいったん収容するとともに装填ホースを経て爆薬装填対象部に供給する爆薬保持容器と、この爆薬保持容器内に対して圧縮空気を供給する圧縮空気供給装置を具備した爆薬装填機である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の爆薬装填機におけるロータリバルブが、ロータリの形状を変更することにより、ロータリの複数の羽根間に収容される爆薬薬量を、100gから500gの任意の数量単位で計量できるものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の爆薬装填機が、複数台まとめて設置されたものである。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか記載の爆薬装填機における爆薬を、粒状の爆薬としたものである。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の爆薬装填機における粒状の爆薬を、1粒当りの平均重量0.03〜5gに成型された油中水滴型エマルション爆薬としたものである。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の爆薬装填機における粒状の爆薬を、硝安油剤爆薬としたものである。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか記載の爆薬装填機を用いて爆薬を発破孔に装填する爆薬装填方法である。
請求項1記載の発明によれば、ロータリバルブのロータリが有する複数の羽根間に収容される定量の爆薬をロータリの回転量を制御することにより計量する計量バルブは、簡単な構造でありながら装填量の過不足を防ぐことが可能で、かつ、この計量バルブを介して、圧力容器でなく爆薬の補充などが容易にできる非密封型爆薬収容容器と、圧縮空気供給装置から圧縮空気の供給を受ける爆薬保持容器とを分離したので、装填時間の短縮および作業効率を向上させることができる。すなわち、爆薬を収容する非密封型爆薬収容容器の爆薬落下口部に、ロータリバルブのロータリの回転量を制御することで定量の爆薬を計量する計量バルブを接続し、この計量バルブを経て供給された定量の爆薬を爆薬保持容器にいったん収容するとともに、圧縮空気供給装置からこの爆薬保持容器内に供給された圧縮空気により、爆薬保持容器内の爆薬を装填ホースを経て爆薬装填対象部に供給するので、圧力容器を用いなくても、比較的簡単な構造で定量的に爆薬を効率良く供給でき、かつ、計量バルブは、ロータリバルブのロータリが有する複数の羽根が非密封型爆薬収容容器の爆薬落下口部から一定の爆薬薬量を掻取るように取出して収容し、その際、ロータリの回転量を制御することで定量の爆薬薬量を正確に計量するので、温度や湿度などの環境によって爆薬の落下流量が異なることから時間制御では計量された爆薬薬量に誤差が生じるおそれがあった点を改善できる爆薬装填機を提供できる。
請求項2記載の発明によれば、ロータリバルブのロータリが有する複数の羽根間に収容される爆薬薬量をロータリの形状の変更により、発破現場の使用数量に応じて100gから500gの任意の数量単位で計量できる爆薬装填機を提供できる。
請求項3記載の発明によれば、複数台まとめて設置された爆薬装填機により、異種の爆薬を同時に供給でき、発破現場において、現場の状況を考慮しながら異種の粒状の爆薬を定量的に装填できる。
請求項4記載の発明によれば、圧力容器を用いなくても比較的簡単な構造で定量的に、粒状の爆薬を爆薬装填対象部に効率良く装填できる。
請求項5記載の発明によれば、圧力容器を用いなくても比較的簡単な構造で定量的に、1粒当りの平均重量0.03〜5gに成型された粒状の油中水滴型エマルション爆薬を爆薬装填対象部に効率良く装填できる。
請求項6記載の発明によれば、圧力容器を用いなくても比較的簡単な構造で定量的に、粒状の硝安油剤爆薬を爆薬装填対象部に効率良く装填できる。
請求項7記載の発明によれば、圧力容器を用いなくても定量的に爆薬を爆薬装填対象部に効率良く装填できる爆薬装填方法を提供できる。
以下、本発明を、図1に示された一実施の形態、図2に示された複数台設置例を参照しながら詳細に説明するが、本発明がこれらの実施の形態に限定されるものでないことは言うまでもない。
図1に示された一実施の形態を説明する。
この図1に示された爆薬装填機11は、圧力容器ではない非密封型爆薬収容容器(以下、この非密封型爆薬収容容器を「爆薬収容容器12」という)を有し、この爆薬収容容器12は、爆薬を収容する収容部本体13の上部に爆薬投入口部14が設けられ、この爆薬投入口部14に蓋15がヒンジ16により開閉自在に取付けられ、この爆薬投入口部14の内側には、異物混入防止用の金網17が設けられ、また、収容部本体13の下部には爆薬落下口部18が設けられている。
この爆薬収容容器12の爆薬落下口部18に、定量の爆薬を計量する計量バルブとしてのロータリバルブ21が接続されている。このロータリバルブ21は、バルブ本体内に設けられた円筒状の計量穴内に、複数の羽根を有するロータリ21aが着脱自在に嵌合されたもので、バルブ本体の計量穴の内周面とロータリ21aが有する2枚の羽根間に囲まれた一定の計量空間に収容された定量の爆薬が、ロータリ21aの回転角度または回転回数などの回転量を制御することにより、目標とする所定量の爆薬楽量となるように繰返し取出されて計量されるものである。
このロータリバルブ21の下部に、このロータリバルブ21を経て供給された定量の爆薬をいったん収容するとともに装填ホース22を経て爆薬装填対象部としての発破孔に供給する爆薬保持容器23が接続され、この爆薬保持容器23内に対して圧縮空気を供給する圧縮空気供給装置24が設置されている。
爆薬収容容器12は、圧力容器でなければ、どのような形状でも構わないが、図示されたものは、単純な逆円錐形のホッパタイプである。爆薬収容容器12の容量は、爆薬の使用量に応じて決まるが、1個の爆薬収容容器12は、例えば50〜100kg容量で設計される。
ロータリバルブ21は、爆薬収容容器12の下部に配置され、そのロータリ21aの回転量を制御することで、バルブ本体の計量穴の内周面とロータリ21aが有する複数の羽根間に収容された定量の爆薬の投下回数をカウントしながら、爆薬収容容器12内の爆薬を定量的に爆薬保持容器23に供給するものである。ロータリ21aの形状は、ロータリ軸の径、羽根枚数、羽根形状などの異なるものを複数用意しておく。
例えば、ロータリ21aの回転回数は、ローター羽根の枚数が4枚の場合は、90度の位置で1回とカウントするように制御される。バルブ本体の計量穴の内周面とロータリ21aの複数の羽根間に収容される爆薬薬量は、ロータリ21aの軸径や羽根形状(羽根枚数)を変更することで任意の数量が設定可能であるが、100gから500gに設定することが好ましい。なお、羽根の形状や枚数に特に制限はなく、任意の組み合わせで設定可能である。
ロータリバルブ21の位置は、爆薬収容容器12と爆薬保持容器23の間に設置され、爆薬収容容器12中の粒状の爆薬が自然落下によりロータリバルブ21を通過し、爆薬保持容器23に収容される。
このロータリバルブ21を制御する制御盤25はカウンタ(図示せず)を内蔵し、このカウンタの回数設定により、空圧配管中に設けられたエア電磁弁を制御して、エアモータ、エアシリンダなどのエアアクチュエータ(図示せず)により回転駆動されるロータリ21aの回転回数を制御する。カウンタの回数設定を変更することで、爆薬の供給量を調整することができ、細かい供給量の設定も可能となる。ロータリバルブ21は、カウンタで制御される電動モータによって回転駆動しても良い。
このロータリバルブ21のロータリ21aの形状は、設定する爆薬薬量に応じて設計されるが、ロータリバルブ上部で粒状の爆薬がブリッジ現象を起こさないようにするためには、例えば直径100〜300mm、長さが100〜300mmのものが好ましい。また、ロータリ21aの羽根の枚数は2〜8枚が好ましい。羽根の枚数を多くすると、羽根間に爆薬が詰まる傾向があることを考慮して、ロータリ21aの羽根の枚数、形状を設定する。
カウンタは、制御盤25内に複数個設置しておき、各カウンタに異なる爆薬供給量を設定しておけば、制御盤25に接続された操作スイッチ26により、これらのカウンタを選択できるようにしておくことで、操作スイッチ26のボタン操作により最適な爆薬供給量を容易に選択して装填することができる。
爆薬保持容器23は、その上部に接続された圧縮空気供給配管27より圧縮空気の供給を受けて、この圧縮空気により内部の爆薬を下部に設けられた爆薬送出口部28に接続された装填ホース22を介して発破孔に装填する。この爆薬保持容器23は、どのような形態のものでも構わないが、カウンタで制御されるロータリバルブ21の下部に設置され、ロータリバルブ21を通過した粒状の爆薬をいったん収容する。この爆薬保持容器23の容量は、発破の規模にもよるが、2〜6kgの容量が好ましい。
圧縮空気が爆薬保持容器23からロータリバルブ21に逆流しないように、爆薬保持容器23とロータリバルブ21の間にゲートバルブなどを取付けることも有効である。
装填ホース22は、発破現場の発破孔の径によって変えられるが、通常トンネル現場においては内径が15〜40mmのものが使用される。また、発破現場により異なるので一概には言えないが、装填ホース22の外径は好ましくは35mm以下、より好ましくは30mm以下のものが使用される。装填ホース22の全長は、通常30〜50mあれば、実際の現場で十分使用可能である。装填ホース22の発破孔に挿入される箇所の外径が発破孔の径より小さければ、その箇所以外には径の大きなホースを使用し、内径が2種類以上のホースを接続することも可能である。また、装填ホース22の先端に長さ1〜3mの円筒状の部品を接続することも可能である。
供給量が増加時に装填ホース22内で爆薬が閉塞する問題を防止するために、装填ホース22が接続される爆薬保持容器23の爆薬送出口部28に、内管29aおよび外管29bの2重管29を設け、内管29aの内側で爆薬保持容器23からの爆薬を送るとともに、外管29bに接続された圧縮空気供給配管30より、内管29aと外管29bとの隙間を経て2重管29内に圧縮空気を送込み、この圧縮空気により爆薬を圧送することも可能である。
圧縮空気供給装置24は、圧縮空気の発生源であるコンプレッサなどの空圧源31と、この空圧源31に接続された空圧配管32とを備え、空圧配管32には、空圧源31から供給された圧縮空気の圧力を調整する第1の減圧弁33および第2の減圧弁34と、これらの減圧弁33,34により圧力調整された圧縮空気をそれぞれの開閉動作により供給・停止する第1のエアブローバルブ35および第2のエアブローバルブ36とが設けられている。
第1のエアブローバルブ35は、圧縮空気供給配管27を介して爆薬保持容器23の上部に接続され、第2のエアブローバルブ36は、圧縮空気供給配管30を介して2重管29に接続されている。空圧源31から供給される吐出空気流量は、爆薬収容容器12の数量にもよるが、好ましくは3.5m/分以上、より好ましくは5m/分以上である。
装填ホース22および爆薬保持容器23に供給される圧縮空気の圧力は、使用するホース径により供給状態が変化するために一概には言えないが、減圧弁33,34により、0.1〜0.5MPa、好ましくは0.2〜0.4MPaの範囲に設定される。この圧縮空気の圧力を変化させることで、爆薬の装填比重を調整し、威力を制御することも可能である。
ロータリバルブ21、圧縮空気供給装置24のエアブローバルブ35,36などは、制御盤25から供給されるエア操作圧により動作制御される。この制御盤25には、カウンタと、このカウンタにより作動されるエア電磁弁が内蔵され、このエア電磁弁から出力されたエア操作圧により、ロータリバルブ21およびエアブローバルブ35,36が動作制御される。制御盤25には、カウンタの設定を選択するための操作スイッチ26と共に、カウンタやエア電磁弁などを駆動する電源37が接続されている。
この爆薬装填機11においては、粒状の爆薬を装填することが可能である。例えば、硝安油剤爆薬すなわちANFO爆薬のような粒状を呈した爆薬や、油中水滴型エマルション爆薬を粒状に成型したものが使用可能である。ANFO爆薬は、ポーラスプリル硝酸アンモニウムと軽油などの燃料油を攪拌混合して得られる通常のANFO爆薬が使用可能である。
粒状の油中水滴型エマルション爆薬は、例えば次のようにして製造される。硝酸アンモニウムなどの酸化剤を約85〜95℃の水に溶解させ酸化剤水溶液を得る。次いで約85〜95℃に加熱されたマイクロクリスタリンワックスなどの油類とソルビタン脂肪酸エステルなどの乳化剤および必要に応じてエチレン酢酸ビニル共重合体などの樹脂を加えた混合物に、十分攪拌しながら前述の酸化剤水溶液を徐々に添加する。でき上がった油中水滴型エマルションにガラスマイクロバルーンなどの微小中空体、必要に応じて他の添加剤を加えて、捏和機で混合し、油中水滴型エマルション爆薬を得る。次いで得られた爆薬を押出し成型機などで成型する。爆薬の形状については取り扱いやすい粒状であれば特に限定されるものではなく、成型に使用する成型機によって任意な形に成型される。粒状の爆薬は1粒当たりの平均重量が0.03〜5gの範囲に成型するのが好ましく、その大きさは形状により一概には言えないが円柱状の場合、通常直径3〜10mm、長さ3〜15mm程度が好ましい。また、成型された爆薬にタルクなどの付着防止剤をまぶしてもよい。
次に、図1に示された爆薬装填機11を用いて爆薬を装填する際の各部分の動作の一例を以下に説明する。
爆薬収容容器12の爆薬投入口部14に付随の蓋15を開けて、異物混入防止用の金網17を仕込み、爆薬投入口部14より金網17を通して爆薬収容容器12内に粒状の爆薬を投入する。任意の爆薬供給量に対するロータリバルブ21のロータリ21aが回転する回数を制御盤25内のカウンタで設定する。このロータリ21aが回転する回数は、制御盤25に接続された操作スイッチ26により任意に選択することが可能である。
操作スイッチ26により設定された制御盤25内のカウンタがオン信号を出力すると、制御盤25内のエア電磁弁が開き、このエア電磁弁から供給されたエア操作圧によりロータリバルブ21のエアアクチュエータが作動してロータリ21aが設定回転回数だけ回転駆動されることで、爆薬収容容器12内の粒状の爆薬の設定回転回数相当量が爆薬保持容器23内に定量供給される。
設定回転後、カウンタによりロータリ21aが止まると同時に、爆薬保持容器23の上部に接続された第1のエアブローバルブ35が開き、第1の減圧弁33により圧力調整された圧縮空気が爆薬保持容器23に送られると、この圧縮空気により爆薬保持容器23内の粒状の爆薬は、2重管29を通って装填ホース22へと送出され、この装填ホース22を通って発破孔へ装填される。このとき、第2のエアブローバルブ36も同時に開き、第2の減圧弁34により圧力調整された圧縮空気が2重管29から装填ホース22の内部に直接供給されるので、装填ホース22内で爆薬が閉塞するおそれを防止できる。
第1のエアブローバルブ35および第2のエアブローバルブ36は、圧縮空気により装填ホース22内の粒状の爆薬を完全に排出してから閉じるように設定すると良い。
このように図1に示された爆薬装填機11を用いて、粒状の爆薬を発破孔に装填する爆薬装填方法が実施される。このとき、カウンタによりロータリバルブの回転回数を制御することで定量の爆薬を計量するロータリバルブ21は、簡単な構造でありながら装填量の過不足を防ぐことが可能で、かつ、このロータリバルブ21を介して、圧力容器でなく爆薬の補充などが容易にできる非密封型の爆薬収容容器12と、圧縮空気供給装置24から圧縮空気の供給を受ける爆薬保持容器23とを分離したので、装填時間の短縮および作業効率を向上させることができる。
すなわち、爆薬を収容する非密封型の爆薬収容容器12の爆薬落下口部18に、カウンタによりロータリ21aの回転回数を制御することで定量の爆薬を計量するロータリバルブ21を接続し、このロータリバルブ21を経て供給された定量の爆薬を爆薬保持容器23にいったん収容するとともに、圧縮空気供給装置24からこの爆薬保持容器23内に供給された圧縮空気により、爆薬保持容器23内の爆薬を装填ホース22を経て発破孔に供給するので、圧力容器を用いなくても、比較的簡単な構造で定量的に爆薬を効率良く供給でき、かつ、ロータリバルブ21は、ロータリ21aが有する2枚の羽根が爆薬収容容器12の爆薬落下口部18から一定の爆薬薬量を掻取るように取出してバルブ本体の計量穴の内周面と2枚の羽根間に収容し、その際、ロータリ21aの回転量を制御することで定量の爆薬薬量を正確に計量するので、温度や湿度などの環境によって爆薬の落下流量が異なることから時間制御では計量された爆薬薬量に誤差が生じるおそれがあった点を改善できる。
また、図2に示されるように、フレーム39により複数台の爆薬装填機11をまとめて設置し、これらの爆薬装填機11の爆薬収容容器12内に異種の爆薬を収容して、複数台の爆薬装填機11から2種類以上の異種の爆薬を同時に供給するようにしても良い。
このように、2種類以上の異種の爆薬を同時供給することで、発破現場において、現場の状況を考慮しながら異種の粒状の爆薬を定量的に装填でき、装填時間の短縮および作業効率の向上を図れる。
次に、図1に示された爆薬装填機11の性能試験を実施したので、その説明をする。
(実施例1)
ANFO爆薬を、図1に示された爆薬装填機11(装填ホース22:内径25mm、外径30mm、長さ30m)に入れ、カウンタにより爆薬収容容器12の下部に接続されたロータリバルブ21のロータリ21aの回転回数を制御することで、実際の発破孔1孔当たりの爆薬薬量(0.4〜3.0kg)を定量的に供給できるかを確認した。ロータリバルブ21は、ロータリ21aの羽根を4枚、ロータリ21aの直径を130mm、ロータリ21aの長さを200mmにし、羽根間に収容される薬量はANFO爆薬では300gに設定した。
(実施例2)
直径4mm、長さ4mmに成型した油中水滴型エマルション(1粒当りの平均重量;0.5g)爆薬を、図1に示された爆薬装填機11(装填ホース22:内径32mm、長さ25m+内径25mm、長さ5m)に入れ、カウンタにより爆薬収容容器12の下部に接続されたロータリバルブ21のロータリ21aの回転回数を制御することで、実際の発破孔1孔当たりの爆薬薬量(0.4〜3.0kg)を定量的に供給できるかを確認した。ロータリバルブ21は実施例1と同じものを使用したが、油中水滴型エマルション爆薬では200gに設定される。
(比較例1)
ANFO爆薬を、圧力容器内の圧力を0.2MPa、圧縮空気の圧力を0.2MPa、装填ホースを内径25mm、外径30mm、長さ30mに設定したANFO装填機(株式会社カヤテック製 商品名:KY−1)を用いて、予めキャリブレーションし作成した検量線を基に、供給時間を制御することで、実際の発破孔1孔当たりの爆薬薬量(0.4〜3.0kg)を定量的に供給できるかどうかを確認した。その結果、安定的な供給をすることは可能であるが、爆薬の追加のためには、いったん圧力容器内の圧縮空気を開放する手間がかかること、および数種類の爆薬を同時に装填できないことが確認された。
(比較例2)
直径4mm、長さ4mmに成型した油中水滴型エマルション爆薬を、圧力容器内の圧力を0.3MPa、圧縮空気の圧力を0.3MPa、装填ホースを内径25mm、外径30mm、長さ30mに設定したANFO装填機(株式会社カヤテック製 商品名:KY−1)を用いて、予めキャリブレーションし作成した検量線を基に、供給時間を制御することで、実際の発破孔1孔当たりの爆薬薬量(0.4〜3.0kg)を定量的に供給できるかを確認した。その結果、圧力容器内で爆薬がブリッジ現象を起こし、安定的な供給をすることができなかった。
次に、下記の表1に、実施例1、実施例2、比較例1において得られた爆薬供給量(各2回実測)を示す。
Figure 2009109058
この表1から明らかなように、カウンタにより爆薬収容容器12の下部に設置されたロータリバルブ21のロータリ回転回数を制御して爆薬を供給することにより、従来の圧力容器を有するANFO装填機と同等に設定爆薬薬量からのバラツキが小さく、機械装填時に生じる爆薬薬量の過不足を防ぐことが可能である。
本発明の爆薬装填機および爆薬装填方法は、隧道掘進、採石、採鉱などの産業用爆破作業に利用可能である。
本発明に係る爆薬装填機の一実施の形態を示す概要図である。 同上装填機を複数台まとめて設置した例を示す平面図である。
符号の説明
11 爆薬装填機
12 非密封型爆薬収容容器としての爆薬収容容器
13 収容部本体
14 爆薬投入口部
18 爆薬落下口部
21 計量バルブとしてのロータリバルブ
21a ロータリ
22 装填ホース
23 爆薬保持容器
24 圧縮空気供給装置

Claims (7)

  1. 爆薬を収容する収容部本体の上部に爆薬投入口部を有するとともに該収容部本体の下部に爆薬落下口部を有する非密封型爆薬収容容器と、
    この非密封型爆薬収容容器の爆薬落下口部に接続されたロータリバルブであってそのロータリが有する複数の羽根間に一定の薬量を収容してロータリの回転量を制御することで定量の爆薬を計量する計量バルブと、
    この計量バルブを経て供給された定量の爆薬をいったん収容するとともに装填ホースを経て爆薬装填対象部に供給する爆薬保持容器と、
    この爆薬保持容器内に対して圧縮空気を供給する圧縮空気供給装置と
    を具備したことを特徴とする爆薬装填機。
  2. ロータリバルブは、
    ロータリの形状を変更することにより、ロータリの複数の羽根間に収容される爆薬薬量を、100gから500gの任意の数量単位で計量できるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の爆薬装填機。
  3. 請求項1または2記載の爆薬装填機が、複数台まとめて設置された
    ことを特徴とする請求項1または2記載の爆薬装填機。
  4. 爆薬は、粒状の爆薬である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の爆薬装填機。
  5. 粒状の爆薬は、
    1粒当りの平均重量0.03〜5gに成型された油中水滴型エマルション爆薬である
    ことを特徴とする請求項4記載の爆薬装填機。
  6. 粒状の爆薬は、硝安油剤爆薬である
    ことを特徴とする請求項4記載の爆薬装填機。
  7. 請求項1乃至6のいずれか記載の爆薬装填機を用いて爆薬を発破孔に装填する
    ことを特徴とする爆薬装填方法。
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