JP2009106327A - X線ct装置および画像補正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライス位置の如何に関わらず高品質な頭部断層像が得られるX線CT装置、および、そのようなX線CT装置のための画像補正方法を実現する。
【解決手段】X線CT装置で撮影された頭部の断層像における骨像を仮想的に投影して得られる骨投影データから補正データを作成し、前記補正データを逆投影して再構成した補正画像を用いて前記断層像を補正するにあたり、前記骨投影データから前記補正データを作成するためのゲインを前記断層像における骨像の骨厚に応じて定める。前記ゲインは、骨厚が小さいときに大きく、骨厚が大きいときに小さい。前記ゲインは、前記断層像における全ての骨像の面積に対する頭蓋骨の内側領域の骨像の面積比に応じて修正される。
【選択図】図9

Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)装置および画像補正方法に関し、特に、X線を利用したスキャン(scan)によって頭部の断層像を撮影する撮影手段と、撮影した断層像を補正する補正手段を有するX線CT装置、および、そのようなX線CT装置のための画像補正方法に関する。
X線CT装置で撮影した頭部の断層像は、X線のビームハードニング(beam hardening)効果や偽像によって画像の品質が低下するので、画質向上のための画像補正が行われる。画像補正には補正画像が用いられる。補正画像は、頭部の断層像における骨像を仮想的に投影して得られる骨投影データ(data)から補正データを作成し、この補正データを逆投影することによって再構成される(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−75947号公報(段落番号0025−0031、図3−6)
補正後の画像の品質は、補正画像によって左右される。補正画像は、その再構成に用いられる補正データによって決まる。このため補正後の画質の良し悪しは補正データに依存するが、従来の補正データによって実現可能な画質は、必ずしも満足できるものではなかった。
特に、頭部の断層像は、スライス(slice)位置が後頭蓋窩レベル(level)か基底核レベルか頭頂かによって、ビームハードニング効果や偽像の状態が大きく異なるので、全てのスライス位置で高品質となるように断層像を補正することは困難であった。
そこで本発明の課題は、スライス位置の如何に関わらず高品質な頭部断層像が得られるX線CT装置、および、そのようなX線CT装置のための画像補正方法を実現することである。
課題を解決するための発明は、第1の観点では、X線を利用したスキャンによって被検体の投影データを収集し、前記投影データに基づいて頭部の断層像を再構成する撮影手段と、前記断層像における骨像を仮想的に投影して得られる骨投影データから補正データを作成し、前記補正データを逆投影して再構成した補正画像を用いて前記断層像を補正する補正手段を有するX線CT装置であって、前記骨投影データから前記補正データを作成するためのゲインを前記断層像における骨像の骨厚に応じて定めるゲイン設定手段を具備することを特徴とするX線CT装置である。
課題を解決するための発明は、第2の観点では、前記ゲイン設定手段は、前記ゲインを、骨厚が大きいときより骨厚が小さいときのほうが前記補正データによる補正の程度が大きくなるように定めることを特徴とする第1の観点に記載のX線CT装置である。
課題を解決するための発明は、第3の観点では、前記ゲインは、0から第1の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値を維持し、第1の骨厚設定値を超えて第2の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値からそれより小さい第2の補正の程度となるゲイン値まで連続的に変化し、第2の骨厚設定値を超える範囲では第2の補正の程度となるゲイン値を維持することを特徴とする第2の観点に記載のX線CT装置である。
課題を解決するための発明は、第4の観点では、前記ゲインを、前記断層像における全ての骨像の面積に対する頭蓋骨の内側領域の骨像の面積比に応じて修正するゲイン修正手段を具備することを特徴とする第1の観点に記載のX線CT装置である。
課題を解決するための発明は、第5の観点では、前記頭蓋骨の内側領域は、前記断層像の輪郭から骨厚のk(>1)倍以遠の内側領域であることを特徴とすることを特徴とする第4の観点に記載のX線CT装置である。
課題を解決するための発明は、第6の観点では、前記修正は、前記補正データによる補正の程度を減少させる修正であることを特徴とする第4の観点または第5の観点に記載のX線CT装置である。
課題を解決するための発明は、第7の観点では、前記修正の量は、前記面積比が小さいときに小さく、前記面積比が大きいときに大きいことを特徴とする第6の観点に記載のX線CT装置である。
課題を解決するための発明は、第8の観点では、前記修正の量は、0から第1の面積比設定値までの範囲では第1の修正量を維持し、第1の面積比設定値を超えて第2の面積比設定値までの範囲では第1の修正量からそれより大きい第2の修正量まで連続的に変化し、第2の面積比設定値を超える範囲では第2の修正量を維持することを特徴とする第7の観点に記載のX線CT装置である。
課題を解決するための発明は、第9の観点では、X線CT装置で撮影された頭部の断層像における骨像を仮想的に投影して得られる骨投影データから補正データを作成し、前記補正データを逆投影して再構成した補正画像を用いて前記断層像を補正する方法であって、前記骨投影データから前記補正データを作成するためのゲインを前記断層像における骨像の骨厚に応じて定めることを特徴とする画像補正方法である。
課題を解決するための発明は、第10の観点では、前記ゲインを、骨厚が大きいときより骨厚が小さいときのほうが前記補正データによる補正の程度が大きくなるように定めることを特徴とする第9の観点に記載の画像補正方法である。
課題を解決するための発明は、第11の観点では、前記ゲインは、0から第1の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値を維持し、第1の骨厚設定値を超えて第2の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値からそれより小さい第2の補正の程度となるゲイン値まで連続的に変化し、第2の骨厚設定値を超える範囲では第2の補正の程度となるゲイン値を維持することを特徴とする第10の観点に記載の画像補正方法である。
課題を解決するための発明は、第12観点では、前記ゲインを、前記断層像における全ての骨像の面積に対する頭蓋骨の内側領域の骨像の面積比に応じて修正することを特徴とする第9の観点に記載の画像補正方法である。
課題を解決するための発明は、第13観点では、前記頭蓋骨の内側領域は、前記断層像の輪郭から骨厚のk(>1)倍以遠の内側領域であることを特徴とすることを特徴とする第12の観点に記載の画像補正方法である。
課題を解決するための発明は、第14の観点では、前記修正は、前記補正データによる補正の程度を減少させる修正であることを特徴とする第12の観点または第13の観点に記載の画像補正方法である。
課題を解決するための発明は、第15の観点では、前記修正の量は、前記面積比が小さいときに小さく、前記面積比が大きいときに大きいことを特徴とする第14の観点に記載の画像補正方法である。
課題を解決するための発明は、第16の観点では、前記修正の量は、0から第1の面積比設定値までの範囲では第1の修正量を維持し、第1の面積比設定値を超えて第2の面積比設定値までの範囲では第1の修正量からそれより大きい第2の修正量まで連続的に変化し、第2の面積比設定値を超える範囲では第2の修正量を維持することを特徴とする第15の観点に記載の画像補正方法である。
第1の観点では、X線を利用したスキャンによって被検体の投影データを収集し、前記投影データに基づいて頭部の断層像を再構成する撮影手段と、前記断層像における骨像を仮想的に投影して得られる骨投影データから補正データを作成し、前記補正データを逆投影して再構成した補正画像を用いて前記断層像を補正する補正手段を有するX線CT装置は、前記骨投影データから前記補正データを作成するためのゲインを前記断層像における骨像の骨厚に応じて定めるゲイン設定手段を具備するので、スライス位置の如何に関わらず高品質な頭部断層像が得られるX線CT装置を実現することができる。
第9の観点では、X線CT装置で撮影された頭部の断層像における骨像を仮想的に投影して得られる骨投影データから補正データを作成し、前記補正データを逆投影して再構成した補正画像を用いて前記断層像を補正する方法は、前記骨投影データから前記補正データを作成するためのゲインを前記断層像における骨像の骨厚に応じて定めるので、スライス位置の如何に関わらず高品質な頭部断層像が得られる画像補正方法を実現することができる。
第2または第10の観点では、前記ゲインを、骨厚が大きいときより骨厚が小さいときのほうが前記補正データによる補正の程度が大きくなるように定めるので、補正データを適正化することができる。
第3または第11の観点では、前記ゲインは、0から第1の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値を維持し、第1の骨厚設定値を超えて第2の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値からそれより小さい第2の補正の程度となるゲイン値まで連続的に変化し、第2の骨厚設定値を超える範囲では第2の補正の程度となるゲイン値を維持するので、ゲインを適正化することができる。
第4または第12の観点では、前記ゲインを、前記断層像における全ての骨像の面積に対する頭蓋骨の内側領域の骨像の面積比に応じて修正するので、ゲインをさらに適正化することができる。
第5または第13の観点では、前記頭蓋骨の内側領域は、前記断層像の輪郭から骨厚のk(>1)倍以遠の内側領域であるので、効果的な面積比を得ることができる。
第6または第14の観点では、前記修正は、前記補正データによる補正の程度を減少させる修正であるので、ゲインを適正に修正することができる。
第7または第15の観点では、前記修正の量は、前記面積比が小さいときに小さく、前記面積比が大きいときに大きいので、修正量を適正化することができる。
第8または第16の観点では、前記修正の量は、0から第1の面積比設定値までの範囲では第1の修正量を維持し、第1の面積比設定値を超えて第2の面積比設定値までの範囲では第1の修正量からそれより大きい第2の修正量まで連続的に変化し、第2の面積比設定値を超える範囲では第2の修正量を維持するので、修正量をさらに適正化することができる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明は、発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。図1にX線CT装置の模式的構成を示す。本装置は発明を実施するための最良の形態の一例である。本装置の構成によって、X線CT装置に関する発明を実施するための最良の形態の一例が示される。本装置の動作によって、画像補正方法に関する発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
本装置は、ガントリ(gantry)100、テーブル(table)200およびオペレータコンソール(operator console)300を有する。ガントリ100は、テーブル200によって支持された被検体10を、X線照射・検出装置110でスキャンして複数ビュー(view)の投影データを収集し、オペレータコンソール300に入力する。
オペレータコンソール300は、ガントリ100から入力された投影データに基づいて画像再構成を行うとともに再構成画像を補正し、補正後の画像を(display)302に表示する。画像の再構成と補正は、オペレータ300内のコンピュータ(computer)によって行われる。
オペレータコンソール300は、また、ガントリ100とテーブル200の動作を制御する。それらの制御はオペレータ300内の専用のコンピュータによって行われる。オペレータコンソール300による制御の下で、ガントリ100は所定のスキャン条件でスキャンを行い、テーブル200は所定の部位がスキャンされるように、被検体10の位置決めを行う。位置決めは、内蔵する位置調節機構により、天板202の高さおよび天板上のクレードル(cradle)204の水平移動距離を調節することによって行われる。
クレードル204を停止させた状態でスキャンすることにより、アキシャルスキャン(axial scan)を行うことができる。アキシャルスキャンを所定時間にわたって継続的に行うことにより、シネスキャン(cine scan)を行うことができる。クレードル204を連続的に移動させながら複数回のスキャンを連続的に行うことにより、ヘリカルスキャン(helical scan)を行うことができる。
天板202の高さ調節は、支柱206をベース(base)208への取付部を中心としてスイング(swing)させることによって行われる。支柱206のスイングによって、天板202は垂直方向および水平方向に変位する。クレードル204は天板202上で水平方向に移動して天板202の水平方向の変位を相殺する。スキャン条件によっては、ガントリ100をチルト(tilt)させた状態でスキャンが行われる。ガントリ100のチルトは、内蔵のチルト機構によって行われる。
なお、テーブル200は、図2に示すように、天板202がベース208に対して垂直に昇降する方式のものであってよい。天板202の昇降は内蔵の昇降機構によって行われる。このテーブル200においては、昇降に伴う天板202の水平移動は生じない。
図3に、X線照射・検出装置110の構成を模式的に示す。X線照射・検出装置110は、X線管130の焦点132から放射されたX線134をX線検出器150で検出するようになっている。
X線134は、図示しないアパーチャ(aperture)機構で成形されてコーンビーム(cone beam)またはファンビーム(fan beam)のX線となる。X線検出器150は、X線の広がりに対応して2次元的に広がるX線入射面152を有する。X線入射面152は円筒の一部を構成するように湾曲している。円筒の中心軸は焦点132を通る。
X線照射・検出装置110は、撮影中心すなわちアイソセンタ(isocenter)Oを通る中心軸の周りを回転する。中心軸は、X線検出器150が形成する部分円筒の中心軸に平行である。
回転の中心軸の方向をz方向とし、アイソセンタOと焦点132を結ぶ方向をy方向とし、z方向およびy方向に垂直な方向をx方向とする。これらx,y,z軸はz軸を中心軸とする回転座標系の3軸となる。
図4に、X線検出器150のX線入射面152の平面図を模式的に示す。X線入射面152は検出セル(cell)154がx方向とz方向に2次元的に配置されたものとなっている。すなわち、X線入射面152は検出セル154の2次元アレイ(array)となっている。なお、ファンビームX線を用いる場合は、X線入射面152は検出セル154の1次元アレイとしてよい。
個々の検出セル154はX線検出器150の検出チャンネル(channel)を構成する。これによって、X線検出器150は多チャンネルX線検出器となる。検出セル154は、例えばシンチレータ(scintillator)とフォトダイオード(photo diode)の組合せによって構成される。
図5に、頭部断層像を撮影するときの本装置の動作のフロー(flow)図を示す。撮影はオペレータコンソール300による制御の下で遂行される。図5に示すように、ステップ(step)501でスキャン位置を設定する。スキャン位置の設定は、オペレータにより、オペレータコンソール300を通じて行われる。これによって、被検体10の頭部の、例えば、後頭蓋窩レベル、基底核レベルあるいは頭頂等についてスキャン位置が設定される。
ステップ502で、スキャンプロトコル(scan protocol)を設定する。スキャンプロトコルの設定は、オペレータにより、オペレータコンソール300を通じて行われる。これによって、X線管の管電圧と管電流、スキャン時間、画像再構成条件等、所要の撮影条件が設定される。
ステップ503で、スキャンを行う。スキャンは、オペレータコンソール300による制御の下で、ガントリ100およびテーブル200によって行われ、所定のビュー数の頭部の投影データが、所定のスキャン位置について収集される。
ステップ504で、画像再構成を行う。画像再構成は、オペレータコンソール300において行われ、所定のスキャン位置における頭部断層像が得られる。画像再構成は、例えば、フィルタード・バックプロジェクション(filtered back projection)法等によって行われる。なお、それに限らず、他の適宜の方法で画像再構成を行ってよい。
ステップ503およびステップ504で、スキャンおよび画像再構成を行うガントリ100、テーブル200およびオペレータコンソール300は、本発明における撮影手段の一例である。
ステップ505で、画像補正を行う。画像補正は、オペレータコンソール300において行われる。オペレータコンソール300は、本発明における補正手段の一例である。画像補正は、頭部断層像の画質を良くするためのものである。画像補正については、後にあらためて説明する。
ステップ506で、画像を表示する。画像表示はディスプレイ302によって行われる。表示される画像は補正後の画像である。このため、ディスプレイ302には高品質の頭部断層像が表示される。
図6に、画像補正動作のフロー図を示す。このフロー図は、図5におけるステップ505の動作を、サブステップ(sub step)に分解して示したものである。これらの動作は全て、オペレータコンソール300内のコンピュータによって行われる。
図6に示すように、サブサブステップ601で、骨像を抽出する。骨像抽出は、所定の閾値以上のCT値を持つピクセル(pixel)を頭部断層像から抽出することにより行われる。所定の閾値としては、例えば225が用いられる。
サブステップ602で、骨像投影を行う。骨像投影は、骨像を複数のビュー方向に仮想的にそれぞれ投影することによって行われる。骨像投影は、X線照射・検出装置110のX線ジオメトリ(geometry)に合わせて行われる。これによって、あたかも骨だけで構成される被検体をX線照射・検出装置110でスキャンしたかのような、複数ビューの骨投影データが得られる。
サブステップ603で、骨厚を算出する。骨厚は、頭部断面の面積S1と断面内の骨像の面積S2を用い、次式によって算出する。
上式で算出される骨厚は、図7に示すように、頭部断面が円形で骨厚が一様であると仮定したときの骨厚rである。上式の右辺の第1項は円形断面の半径r1を表わし、第2項は頭蓋骨の内面の半径r2を表わす。
なお、頭部断面の面積S1は、CT値が例えば0以上のピクセルのピクセル数とピクセルサイズの積として求められ、骨像の面積S2は、CT値が例えば225以上のピクセルのピクセル数とピクセルサイズの積として求められる。
サブステップ604で、骨像の面積比を算出する。骨像の面積比は、頭部断面における全ての骨像の面積に対する頭蓋骨の内側領域の骨像の面積比である。頭蓋骨の内側領域としては、例えば、図8に示すように、頭部断面の輪郭から骨厚の2倍(2r)以遠の内側領域Rを採用する。なお、内側領域は、骨厚のk(>=1)倍以遠の領域であって良い。
サブステップ605で、補正データを作成するためのゲイン(gain)を設定する。ゲインは、IBO(Iterative Bone Option)ゲインとも呼ばれる。本実施形態においては、補正データが単一のゲインを用いた一次関数で算出される場合を考える。ゲインは、サブステップ603で算出した骨厚に応じて設定される。
ゲインの設定は、骨厚が大きいときより骨厚が小さいときのほうが前記補正データによる補正の程度が大きくなるように設定される。これによって、例えば、小さな骨厚に対しては大きなゲインが設定され、大きな骨厚に対しては小さなゲインが設定される。
図9に、骨厚とゲインの関係の一例を示す。図9に示すように、ゲインは、骨厚が0から第1の骨厚設定値T1までの範囲では、第1のゲイン値G1を維持し、第1の骨厚設定値T1を超えて第2の骨厚設定値T2までの範囲では、第1のゲイン値G1からそれより小さい第2のゲイン値G2まで連続的に変化し、第2の骨厚設定値T2を超える範囲では第2のゲイン値G2を維持する。第1の骨厚設定値T1は例えば3.5mmであり、第2の骨厚設定値T2は例えば7.5mmである。
このようなゲイン特性が、数式または数表の形式でメモリに記憶されており、ゲインの設定に使用される。なお、数式としては、例えば1次式が用いられる。なお、それに限ら2次以上の高次式であってよい。サブステップ605でゲインを設定するコンピュータは、本発明におけるゲイン設定手段の一例である。
サブステップ606で、ゲインを修正する。ゲインは、サブステップ604で算出した骨像の面積比に応じて修正される。面積比が小さいときに修正量は小さく、面積比が大きいときに修正量は大きい。修正の方向は、ゲインを低下させる方向である。これによって、修正量の符号は負となる。
図10に、面積比と修正量の関係の一例を示す。図10に示すように、修正量は、面積比が0から第1の面積比設定値R1までの範囲では、第1の修正量値−ΔG1を維持し、第1の面積比設定値R1を超えて第2の面積比設定値R2までの範囲では、第1の修正量値−ΔG1からそれより絶対値が大きい第2の修正量値−ΔG2まで連続的に変化し、第2の面積比設定値Bを超える範囲では第2の修正量値−ΔG2を維持する。第1の面積比設定値R1は例えば42%であり、第2の面積比設定値R2は例えば52%である。
このような特性が、数式または数表の形式でメモリに記憶されており、ゲインの修正に使用される。なお、数式としては、例えば1次式が用いられる。なお、それに限ら2次以上の高次式であってよい。サブステップ606でゲインを修正するコンピュータは、本発明におけるゲイン修正手段の一例である。
サブステップ607で、補正データを作成する。補正データ作成は、骨投影データを用いたゲインの一次関数によって算出する。ここで使用されるゲインは、骨像面積比に応じて修正済みのゲインである。修正済みのゲインは、複数ビューの骨投影データに適用される。これによって、複数ビューの補正データが作成される。
サブステップ608で、補正画像を再構成する。補正画像の再構成は、補正データに基づいて行われる。補正画像の再構成は、頭部断層像の再構成と同じく、例えば、フィルタード・バックプロジェクション法等によって行われる。なお、それに限らず、他の適宜の方法で画像再構成を行ってよい。
サブステップ609で、画像補正を行う。画像補正は、元画像すなわち頭部断層像から補正画像を引き算することによって行われる。頭部断層像からの補正画像の引き算は、対応するピクセル同士で行われる。
図9に示したように、補正データ作成用のゲインは、骨厚が小さい領域で大きくなっている。この領域で比較的大きいゲインを用いて補正の程度を比較的大きくすることにより、図11に示すような骨厚が比較的小さい基底核レベルの断層像の濃度分解能(LCD: Low Contrast Detectability)を高めることができる。
ゲインは、また、骨厚が比較的大きい領域では比較的小さくなっている。この領域で比較的小さいゲインを用いて補正の程度を比較的小さくすることにより、図12に示すような骨厚が比較的大きい頭頂部の断層像について、ビームハードニング補償の過多を抑制することができる。
図10に示したように、ゲインを下げる方向への修正量は、面積比が大きい領域で大きくなっている。これは、後頭蓋窩付近では、頭部中央側に骨が存在し、その骨が補正により偽像を目立たせる原因となるためであり、面積比が大きいとき、ゲインは、骨厚から求めたゲインよりも低めに修正される。このような修正は、図13に示すような後頭蓋窩レベルの断層像について、偽像を低減するのに顕著な効果がある。
また、面積比が小さい領域では修正量が小さい(=0)なので、ゲインとしては、骨厚から求めた値がそのまま維持される。このため、基底核レベルの断層像のLCDを劣化させることはない。
なお、補正データは、骨投影データの2乗値を用いたゲインの一次関数や、骨投影データの3乗値や4乗値等にそれぞれ固有のゲインを乗じたものの総和とした多項式としても良い。3乗値や4乗値等に乗じるゲインは、所望の画像品質が実現可能な適宜の値に設定される。
発明を実施するための最良の形態の一例のX線CT装置の構成を示す図である。 発明を実施するための最良の形態の一例のX線CT装置の構成を示す図である。 X線照射・検出装置の構成を示す図である。 X線検出器のX線入射面の構成を示す図である。 発明を実施するための最良の形態の一例のX線CT装置の動作を示すフロー図である。 発明を実施するための最良の形態の一例のX線CT装置の動作の詳細を示すフロー図である。 骨厚算出の概念を示す図である。 頭蓋骨の内側領域の概念を示す図である。 骨厚とゲインの関係を示す図である。 骨の面積比とゲイン修正量の関係を示す図である。 頭部断層像を中間調の写真で示す図である。 頭部断層像を中間調の写真で示す図である。 頭部断層像を中間調の写真で示す図である。
符号の説明
10 : 被検体
100 : ガントリ
110 : X線照射・検出装置
130 : X線管
132 : 焦点
134 : X線
150 : X線検出器
152 : X線入射面
154 : 検出セル
200 : テーブル
202 : 天板
204 : クレードル
206 : 支柱
208 : ベース
300 : オペレータコンソール
302 : ディスプレイ

Claims (16)

  1. X線を利用したスキャンによって被検体の投影データを収集し、前記投影データに基づいて頭部の断層像を再構成する撮影手段と、前記断層像における骨像を仮想的に投影して得られる骨投影データから補正データを作成し、前記補正データを逆投影して再構成した補正画像を用いて前記断層像を補正する補正手段を有するX線CT装置であって、
    前記骨投影データから前記補正データを作成するためのゲインを前記断層像における骨像の骨厚に応じて定めるゲイン設定手段
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記ゲイン設定手段は、前記ゲインを、骨厚が大きいときより骨厚が小さいときのほうが前記補正データによる補正の程度が大きくなるように定める
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記ゲインは、0から第1の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値を維持し、第1の骨厚設定値を超えて第2の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値からそれより小さい第2の補正の程度となるゲイン値まで連続的に変化し、第2の骨厚設定値を超える範囲では第2の補正の程度となるゲイン値を維持する
    ことを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記ゲインを、前記断層像における全ての骨像の面積に対する頭蓋骨の内側領域の骨像の面積比に応じて修正するゲイン修正手段
    を具備することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  5. 前記頭蓋骨の内側領域は、前記断層像の輪郭から骨厚のk(>1)倍以遠の内側領域である
    ことを特徴とすることを特徴とする請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記修正は、前記補正データによる補正の程度を減少させる修正である
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記修正の量は、前記面積比が小さいときに小さく、前記面積比が大きいときに大きい
    ことを特徴とする請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記修正の量は、0から第1の面積比設定値までの範囲では第1の修正量を維持し、第1の面積比設定値を超えて第2の面積比設定値までの範囲では第1の修正量からそれより大きい第2の修正量まで連続的に変化し、第2の面積比設定値を超える範囲では第2の修正量を維持する
    ことを特徴とする請求項7に記載のX線CT装置。
  9. X線CT装置で撮影された頭部の断層像における骨像を仮想的に投影して得られる骨投影データから補正データを作成し、前記補正データを逆投影して再構成した補正画像を用いて前記断層像を補正する方法であって、
    前記骨投影データから前記補正データを作成するためのゲインを前記断層像における骨像の骨厚に応じて定める
    ことを特徴とする画像補正方法。
  10. 前記ゲインを、骨厚が大きいときより骨厚が小さいときのほうが前記補正データによる補正の程度が大きくなるように定める
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像補正方法。
  11. 前記ゲインは、0から第1の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値を維持し、第1の骨厚設定値を超えて第2の骨厚設定値までの範囲では第1の補正の程度となるゲイン値からそれより小さい第2の補正の程度となるゲイン値まで連続的に変化し、第2の骨厚設定値を超える範囲では第2の補正の程度となるゲイン値を維持する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像補正方法。
  12. 前記ゲインを、前記断層像における全ての骨像の面積に対する頭蓋骨の内側領域の骨像の面積比に応じて修正する
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像補正方法。
  13. 前記頭蓋骨の内側領域は、前記断層像の輪郭から骨厚のk(>1)倍以遠の内側領域である
    ことを特徴とすることを特徴とする請求項12に記載の画像補正方法。
  14. 前記修正は、前記補正データによる補正の程度を減少させる修正である
    ことを特徴とする請求項12または請求項13に記載の画像補正方法。
  15. 前記修正の量は、前記面積比が小さいときに小さく、前記面積比が大きいときに大きい
    ことを特徴とする請求項14に記載の画像補正方法。
  16. 前記修正の量は、0から第1の面積比設定値までの範囲では第1の修正量を維持し、第1の面積比設定値を超えて第2の面積比設定値までの範囲では第1の修正量からそれより大きい第2の修正量まで連続的に変化し、第2の面積比設定値を超える範囲では第2の修正量を維持する
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像補正方法。
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