JP2009102688A - 化成処理鋼板 - Google Patents

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Masanori Matsuno
雅典 松野
Koichiro Ueda
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Abstract

【課題】金属アンチモンを含む金属亜鉛めっき浴でめっきされた鋼板であって、耐食性に優れた化成処理鋼板を提供する。
【解決手段】鋼板の上に設けられた溶融めっき層と、前記めっき層の上に設けられた化成処理皮膜とを含む化成処理鋼板であって、前記めっき層は、金属亜鉛および金属アンチモンを含み、前記めっき層の、前記化成処理皮膜との界面から300nmの厚みの領域に存在する金属状態のアンチモン元素の量は、前記領域の全金属元素の量に対して、3%以下である化成処理鋼板を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、化成処理鋼板に関する。
溶融亜鉛めっき鋼板(以下単に「亜鉛めっき鋼板」ということがある)は、建材、自動車、家電などの各分野で幅広く使用されている。亜鉛めっき鋼板は、亜鉛の結晶に由来する独特の模様(「スパングル」ともいう)を有する。亜鉛めっき鋼板には、比較的スパングル径が大きい「レギュラースパングル」タイプと、比較的スパングル径の小さい「ミニマイズドスパングル」タイプがある。
レギュラースパングル亜鉛めっき鋼板は、金属鉛(以下、金属について「金属Pb」または単に「Pb」のように表記する)を添加した溶融亜鉛めっき浴を用いて鋼板をめっきすることにより製造できる。Pbは、Znの凝固温度域を拡大するため、めっき層が凝固するまでの時間が長くなり、めっき層におけるZnの結晶の成長が促進される。このため比較的大きなスパングルが得られると考えられている。しかし、このような方法で製造されたレギュラースパングル亜鉛めっき鋼板は、高温多湿雰囲気下に放置しておくと、めっき層に粒界腐食が部分的に発生し、加工性が低下することがあった。これを改善するために、Pbの含有量を極めて低くし、Sbを特定量添加した溶融亜鉛めっき浴を用いてレギュラースパングル亜鉛めっき鋼板を得る方法が提案されている(特許文献1、2)。
しかし、Sbを含む溶融亜鉛めっき浴でめっきされた鋼板は、保存している間に表面が腐食され、白錆が発生し、外観が低下することがある。このため、従来は、当該めっき鋼にクロメート処理が施されていた。ところが、近年、環境適合性の観点からクロメート処理に代わり、非クロム系処理が行われるようになると、前記めっき鋼板の外観不良が発生しやすくなるという問題が生じた。
一方、ミニマイズドスパングル亜鉛めっき鋼板は、Sbを含まないZnめっき浴で鋼板をめっきすることにより得られる(必要に応じてミニマイズド処理が施されることがある)。しかし生産性の観点から、ミニマイズドスパングル亜鉛めっき鋼板とレギュラースパングル亜鉛めっき鋼板を同じめっきラインで生産したいという要求がある。例えば、レギュラースパングル亜鉛めっき鋼板の生産に用いためっき浴のSb濃度を希釈すれば、ミニマイズドスパングル亜鉛めっき鋼板を生産することも可能である。ところが、このようにして得られたミニマイズドスパングル亜鉛めっき鋼板は、少量ながらもSbを含んでいる。このため、レギュラースパングル亜鉛めっき鋼板と同様に、非クロム系処理を施した場合に、外観不良が発生しやすいという問題があった。
特開昭61−133371号公報 特開昭61−207557号公報
発明者らは、Sbを含む溶融亜鉛めっき浴でめっきされた鋼板に外観不良が生じる原因について検討した。その結果、Sbは室温ではZnにほとんど固溶しないため、凝固過程においてめっき層の表層や、めっき層の結晶粒界に粒状に析出し、金属Sbが局部的に濃縮され、濃縮された金属Sbと金属Znが局部電池を形成することが、耐食性を低下させ、外観不良を引き起こす原因であることが明らかにされた。
かかる事情に鑑み、本発明は、Sbを含むZnめっき浴でめっきされた鋼板であって、耐食性に優れた化成処理鋼板を提供することを目的とする。
発明者らは、鋭意研究の結果、めっき層中の特定の領域における金属Sbの全部または一部を酸化することにより、金属状態のSb元素の濃度を低減させることにより前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、上記課題は、以下の本発明により解決される。
[1]鋼板の上に設けられた溶融めっき層と、前記めっき層の上に設けられた化成処理皮膜とを含む化成処理鋼板であって、
前記めっき層は、金属亜鉛および金属アンチモンを含み、
前記めっき層の、前記化成処理皮膜との界面から300nmの厚みの領域に存在する金属状態のアンチモン元素の量は、前記領域の全金属元素の量に対して、3%以下である、化成処理鋼板。
[2]前記化成処理皮膜は、高分子化合物およびバルブメタル化合物を含み、
前記バルブメタル化合物は、Ti、Zr、Hf、V、Mo、Nb、Ta、およびWから選ばれた1種以上のバルブメタル元素を含む、[1]に記載の化成処理鋼板。
[3]前記[1]記載の化成処理鋼板を製造する方法であって、
(A)金属亜鉛および金属アンチモンを含む溶融めっき浴を用いて鋼板をめっきする工程と、
(B)高分子化合物、バルブメタル化合物、および酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤を含む処理液を、めっき鋼板の上に塗布する工程を含む、化成処理皮膜の製造方法。
[4]前記溶融めっき浴中の金属アンチモン濃度は、0.005〜0.5質量%である、[3]に記載の製造方法。
[5]前記酸化剤は、過酸化水素、三酸化モリブデン、または五酸化バナジウムである、[3]または[4]に記載の製造方法。
本発明によりSbを含む溶融亜鉛めっき浴でめっきされた鋼板であって、耐食性に優れた化成処理鋼板が提供できる。
1.化成処理鋼板
本発明の化成処理鋼板は、鋼板の上に設けられた溶融めっき層と、前記めっき層の上に設けられた化成処理皮膜とを含む化成処理鋼板であって、
前記めっき層は、ZnおよびSbを含み、
前記めっき層の、前記化成処理皮膜との界面から300nmの厚みの領域に存在する金属状態のSb元素の量は、当該領域の全金属元素の量に対して、3%以下であることを特徴とする。
化成処理鋼板とは鋼板表面に化成処理が施された鋼板である。本発明の化成処理鋼板は、鋼板の表面に化成処理により形成された化成処理皮膜を有する。めっき層とは、鋼板の上にめっきにより形成される金属層である。
(1)めっき鋼板
鋼板とは板状の鋼である。鋼板の材質の例には、弱脱酸鋼、Alキルド鋼、シリコンキルド鋼が含まれる。また、鋼板の材質は、低C鋼、Cr含有鋼であってもよい。
本発明の鋼板は、ZnとSbを含む溶融めっき層を有する。溶融めっき層(単に「めっき層」ともいう)は公知の方法で形成してよいが、金属を溶融させた溶融めっき層を用いて、鋼板に連続めっきまたは浸漬めっきを施して形成することが好ましい。めっき鋼板の生産性に優れるからである。
本発明の溶融めっき浴は、Zn、Sbを必須成分として含む。このような溶融めっき浴の例には、溶融Zn−Sbめっき浴、溶融Zn−Al−Sbめっき浴が含まれる。溶融めっき浴を用いて形成されためっき層を「溶融めっき層」という。
本発明の溶融めっき浴に含まれるSbの添加量は、めっき浴の全成分中、0.005〜0.5質量%であることが好ましい。特にレギュラースパングルタイプを得る場合には、Sbの添加量は0.09%〜0.5質量%とすることが好ましい。また、ミニマイズドスパングルタイプを得るためには、Sbの添加量は0.005〜0.08質量%とすることが好ましい。
また、本発明の溶融めっき浴は、Alを0.05〜0.5質量%含むことが好ましい。めっき浴がAlを含んでいると、めっきされた鋼板の加工性に優れるからである。
めっき層の厚みは、溶融めっき浴を用いて通常形成される厚みであれば限定されないが、好ましくは3〜40μmである。本発明において、記号「〜」はその両端の数値を含む。
既に述べたとおり、Sbは、室温ではZnに固溶しないため、鋼板上に形成されためっき層が凝固する際に、Znからはき出される。その結果、Sbは、めっき層の表層や、Znの結晶粒界に濃縮されて粒状に存在する。Sbは酸化されにくいという特性を有するので、濃縮されたSbは、ほとんどが金属状態のまま存在する。するとZnとSbが局部電池を形成し、鋼板の耐食性を低下させる。特に、めっき層の表層部にSbが存在すると、雰囲気の影響を受けやすく、酸素等と接触しやすくなるため、局部電池の作用が顕著となる。
そこで、本発明の鋼板は、めっき層の表層、すなわち化成処理皮膜との界面から300nmの厚みの範囲(以下「めっき層の特定領域」または「特定領域」ということがある)に存在するSbの濃度が、特定の範囲に調整される。具体的には、特定領域に存在する金属状態のSb元素の量が、当該領域の全金属元素の量に対して、3%以下であることを必要とする。特定領域に存在する金属状態のSb元素の量の、当該領域の全金属元素の量に対する割合を、「特定領域における金属状態のSb元素濃度」ともいう。特定領域における金属状態のSb元素濃度が、3%以下である化成処理鋼板は、前記の局部電池が形成されにくくなり、耐食性に優れる。金属状態のSb元素濃度は、1〜3質量%であることが好ましい。
特定領域における金属状態のSb元素濃度を前記範囲に調整する手段は、任意の手段を用いてよい。しかし、既に述べたとおり、金属Sbはめっき層表面にはき出され、粒状に存在するため、後述する処理によって粒状の金属Sbを金属の状態から酸化物の状態とすることが好ましい。もともと存在していた金属Sbが、酸化Sbに変化すれば、特定領域における金属状態のSb元素濃度は減少し、その値を前記範囲に調整することが可能となる。この際、総てまたはほとんどの金属Sb粒を完全に酸化してもよいが、総てまたはほとんどの金属Sb粒の表面を酸化するようにしてもよい。金属Sb粒の表面が酸化されていれば、当該粒は不活性となり、前記の局部電池は形成されにくくなるからである。
「特定領域の全金属元素」とは、めっき層を構成する総ての金属および金属酸化物の元素をいう。めっき層を構成する金属とは、本発明において好ましくは、Zn、Sb、Alである。めっき層はこの他に他の金属元素を含んでいることもあるが、微量である場合は除外してよい。
特定領域における金属状態のSb元素濃度は、元素分析により求めてよい。元素分析の例には、X線光電子分光分析(XPS)が含まれる。
一般に、元素分析で得られたデータから特定領域の金属Sb濃度は、以下の式(1)で求められる。
特定領域における金属状態のSb元素濃度(%)=「特定領域の金属状態のSb元素量」/「特定領域の全金属元素量」×100 ・・・(1)
本発明においては、X線光電子分光分(XPS)により分析して、特定領域における金属状態のSb元素濃度を求めることが好ましい。容易に分析が可能だからである。そこで、まず、XPSを用いた具体的な分析方法について説明する。XPSを用いた場合、アルゴンイオンビームなどでスパッタリングを行いながら、本発明の化成処理鋼板を化成処理皮膜表面から厚み方向へ分析を行う。しかし、本発明の化成処理鋼板は図1に示されるように、めっき層の表面に金属Sbまたは酸化Sbなどが存在し易いため、めっき層と化成処理皮膜の界面は直線になりにくい。よって、Zn元素またはSb元素が最初に検出される点を化成処理皮膜とめっき層の界面とすることが好ましい。
図1は、本発明の化成処理鋼板の断面図である。図1において、1は鋼板、2はめっき層、3は化成処理皮膜、4は濃縮された金属Sb、5は結晶粒界を示す。
図2は、溶融Zn−Sbめっき浴を用いて得ためっき鋼板のめっき層の上に、五酸化バナジウム(V)、炭酸ジルコニウムアンモニウム(NHZrO(COを含む化成処理皮膜を形成した化成処理鋼板のXPS分析結果の一例を示す図である。図2において横軸はスパッタ時間であり、化成処理鋼板の厚み方向を示す。特定領域は、シリカ換算したスパッタレイト(16nm/分)から特定される。縦軸は、検出された元素の質量比を示す。
図2に示されるとおり、Zn元素またはSb元素が観測され始める点がめっき層と化成処理皮膜の界面となる。図2に示されるめっき層、すなわち前記界面から鋼板側へ向かう領域には、O元素、C元素、V元素、Zr元素が観測される。本来、この分析に用いた化成処理鋼板のめっき層には、C元素、V元素、Zr元素は含まれない。しかし、図1に示すとおり、めっき層と化成処理皮膜の界面が直線ではないために、化成処理皮膜に含まれるO元素、C元素、V元素、Zr元素の元素が図2に示されるめっき層に観測される。ただし、ここで観察されるO元素は、化成処理皮膜のみではなく、めっき層に存在する金属の酸化物にも由来する。しかし、本発明において金属状態のSb元素濃度を求める際には、O元素は除外される。また、図2では観測されないが、溶融Zn−Al−Sbめっき浴を用いてめっき層を形成した場合は、めっき層にZn元素、Sb元素以外にAl元素も観測される。
本分析においては「Sb元素」として、総てのSb元素、すなわち「金属状態のSb元素」と「酸化された状態のSb元素」を合わせた量が検出される。従って、まず、式(2)により、特定領域の全金属元素量に対する、全Sb元素の割合(以下「特定領域の全Sb元素濃度」という)が求められる。
特定領域の全Sb元素濃度(%)=「特定領域の全Sb元素量」/「特定領域の全金属元素量」×100 ・・・(2)
一方で、元素分析において検出された「Sb元素」は、ピークのケミカルシフトから「金属状態のSb元素」であるか「酸化された状態のSb元素」であるかが区別できる。そして両者のピーク強度から、全Sb元素に対する金属状態のSb元素の割合(「y」という)が求められる(式(3))。
y =「金属状態のSb元素のピーク強度」/(「金属状態のSb元素のピーク強度」+「酸化された状態のSb元素ピークの強度」) ・・・(3)
XPSにおける金属状態のSb元素に相当するピークは537eV(3d3/2)であり、酸化された状態のSb元素に相当するピークは539.5eV(3d3/2)である。
従って、式(4)により「特定領域における金属状態のSb元素濃度」を求めてもよい。
特定領域における金属状態のSb元素濃度(%)=特定領域の全Sb元素濃度×y ・・・(4)
以上から、XPS分析により得たデータを前記式(2)〜(4)で計算することにより金属状態のSb元素濃度が求められる。ただし、既に述べたとおり、本発明においてめっき層は、Zn−Sbめっき浴、Zn−Sb−Alめっき浴を用いて形成されることが好ましいため、前記A(%)は、以下の式(2’)で求めることが好ましい。
特定領域の全Sb元素濃度(%)=「特定領域の全Sb元素量」/「Zn元素、Sb元素、Al元素の合計量」×100・・・(2’)
特定領域の金属状態の全Sb元素濃度は、めっき層と化成処理皮膜の界面から50nmまでの領域、50nmを超えて100nmまでの領域(以下「50−100nmの領域」という)、100−150nmの領域、150−200nmの領域、200−250nmの領域、250−300nmの領域の点においてそれぞれ求め、6点の平均値とすることが好ましい。これらの各領域は、アルゴンイオンビームのスパッタリングの条件を適宜調整することにより、SiO換算して決定される。
本発明の化成処理鋼板は、めっき層全体の金属Sb濃度は特に限定されない。しかしながら、めっき層は前述のめっき浴により形成することが好ましいため、めっき層全体におけるSb濃度は、めっき層全体の構成成分に対して0.005〜0.5質量%であることが好ましい。
(2)化成処理皮膜
本発明の化成処理皮膜は高分子化合物を含む。高分子化合物とは、多数個の原子が共有結合により次々と結合(重合)してできた分子量の大きな化合物の総称であり、ポリマーともいう。高分子化合物の例には、有機化合物が重合してなる有機系高分子化合物、無機化合物が重合してなる無機系高分子化合物が含まれる。
高分子化合物は公知のものを用いることができる。好ましい高分子化合物の例には、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−アクリル酸共重合体などのオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステルが含まれる。あるいは、高分子化合物として、これらの共重合物または変性物を用いてもよい。
本発明の化成処理鋼板は、後述するように特定の酸化剤を含有する処理液をめっき鋼板に塗布して得ることが好ましい。従って、高分子化合物は、主鎖が酸化などの化学変化に耐えうる、安定な結合で構成されていることが好ましい。このような高分子化合物の例には、強固なウレタン結合を主鎖に有するウレタン系樹脂が含まれる。
ウレタン樹脂としては、有機ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる水溶性又は水分散性のウレタン樹脂、なかでも自己乳化型ウレタン樹脂が好ましい。有機ポリイソシアネート化合物の例には、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートが含まれる。他方、ポリオール化合物の例には、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリブタジエン系等のポリオレフィンポリオールが含まれる。
自己乳化型のウレタン樹脂は、カルボン酸含有化合物等の親水成分を分子中に導入することによって調製される。自己乳化型ウレタン樹脂では、導入した親水成分に応じてイオン性を、アニオン性、カチオン性またはノニオン性に調整できる。例えば、ポリエチレングリコール、イソシアネート等をポリマー骨格に導入するとノニオン性に、水酸基を導入するとアニオン性に、スルホン酸(塩)基、カルボキシル(塩)基等を導入するとカチオン性になる。
本発明の化成処理皮膜は、酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤が還元された物質を含むことが好ましい。酸化還元電位とは、酸化体および還元体が溶解している溶液に、それ自体は電極反応に関与しない電極(白金など)を装入したときに観測される電極電位をいう。酸化還元電位は、酸化剤の酸化能力を表す一つの指標であり、酸化還元電位が高いほど酸化能力が高いことを示す。酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤の例には、過酸化水素(1706(mV vs NHE))、三酸化モリブデン(606(mV vs NHE))、五酸化バナジウム(1240(mV vs NHE))が含まれる。
本発明の化成処理皮膜は、バルブメタル化合物を含む。バルブメタルとは、一般に、その酸化物が高絶縁性で整流作用を示す金属をいう。本発明では、バルブメタルの化合物を用いるが、これに用いられる好ましいバルブメタル元素の例には、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、V(バナジウム)、Mo(モリブデン)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、W(タングステン)が含まれる。
バルブメタル化合物は、これらのバルブメタル元素を含む化合物であって、水溶性であることが好ましい。このようなバルブメタル化合物の例には、前述のバルブメタルのアンモニウム塩、酸化物、水素酸塩、酸素酸塩、水酸化物、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、有機酸塩などが含まれる。この中でも、本発明のバルブメタル化合物としては、酸化物、酸素酸塩、リン酸塩であることがより好ましい。バルブメタル化合物の添加量は、バルブメタル換算で、高分子化合物100質量部に対し、0.025〜125質量部である。
バルブメタル化合物は防錆剤として作用するため、本発明の化成処理鋼板の耐食性をより向上させる。これは、バルブメタル化合物が鋼板を腐食させる因子である外部からの水、Clの侵入を阻止するバリアー効果を有するためと考えられる。また、バルブメタル化合物は、自身に安定性の高い酸化皮膜形成をする。当該皮膜が形成されたバルブメタル化合物は、絶縁性に優れるため、Sb−Zn間に局部電池が形成されるのを防止する効果もあると推察される。
本発明の化成処理皮膜は、フッ素化合物を含んでいないことが好ましい。フッ素化合物は、水に対し可溶性を示す化合物が多く、水に溶けた場合は、Fイオン(フッ化物イオン)を放出し、鋼板を腐食する。そのため化成処理皮膜がフッ素化合物を含むと、めっき層の特定領域におけるSbの量を減少させて、Sb−Zn局部電子の形成を阻止しても、Fイオンが当該領域を腐食して、さらに深部に存在するSbを露出させ、再び局部電池を形成しやすくなる。よって、本発明の化成処理鋼板の耐食性が損なわれることがある。
化成処理皮膜の厚みは、0.1〜5μmであることが好ましい。化成処理皮膜の厚みがこの範囲であると、上記の性能とコストのバランスに優れる。化成処理皮膜の厚みの効果は、5μm程度で飽和するため、5μmを超えてもこれ以上の厚み増加に伴う性能向上が期待できない。
化成処理皮膜は、密着性向上に有効なシランカップリング剤、加工性向上に有効な固形潤滑剤、皮膜密度を向上させて耐食性向上に寄与するシリカゾルなどのゾル成分をさらに含んでいてもよい。
(3)化成処理鋼板
本発明の化成処理鋼板は、既に述べたとおり、レギュラースパングルタイプ、ミニマイズドスパングルタイプとすることができる。レギュラースパングルタイプの場合、スパングルを画像解析して円相当径として求められるスパングル径は、3〜50mmであることが好ましい。また、ミニマイズドパングルタイプの場合、スパングル径は0〜2mmであることが好ましい。
2.化成処理鋼板の製造方法
本発明の化成処理鋼板は発明の効果を損なわない範囲で任意に製造されうるが、以下好ましい製造方法を説明する。
本発明の化成処理鋼板は、(A)ZnとSbを含む溶融めっき浴を用いて、鋼板をめっきする工程、ならびに(B)高分子化合物、バルブメタル化合物、および酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤を含む処理液を、めっき鋼板の上に塗布する工程、を含む方法で製造されることが好ましい。
(A)工程
本工程は、ZnとSbを含む溶融めっき浴を用いて、鋼板をめっきする。この際、金属Sb濃度はめっき浴の全金属中0.005〜0.5質量%であることが好ましい。金属Sbの添加量は、所望のスパングルタイプにより前述のとおり調整してよい。さらにスパングルサイズを調整するために、固化前のめっき層に公知のスパングル微細化処理液を噴霧してもよい。
(B)工程
(1)処理液の調製
本工程では、まず、高分子化合物、バルブメタル化合物、および酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤を含む処理液を準備する。処理液の例には、有機溶剤に高分子化合物などの成分が溶解・分散している「油性」タイプと、水に高分子化合物などの成分が溶解・分散している「水性エマルション」タイプが含まれる。本発明においては、環境適合性、作業性の点から、水性エマルションタイプの処理液を用いることが好ましい。
本発明の水性エマルション処理液は、高分子化合物、バルブメタル化合物、および酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤を水中で攪拌することにより調製してよい。また、予め、水中に高分子化合物が分散したエマルションを準備して、これにバルブメタル化合物、および酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤を混合してもよい。
高分子化合物、バルブメタル化合物、および酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤は、既に述べたものを使用できる。高分子化合物、バルブメタル化合物、および酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤を混合する手段は特に限定されないが、撹拌機、三本ロール、ビーズミルなどを用いることがより好ましい。
高分子化合物の添加量は、水1000質量部に対して、100〜500質量部とすることが好ましい。バルブメタル化合物は、バルブメタル換算で、水1000質量部に対して、100〜500質量部とすることが好ましい。このとき、バルブメタル化合物は、高分子化合物100質量部に対して0.025〜125質量部とすることがより好ましい。
酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤は、水1000質量部に対して0.01〜0.6molとすることが好ましい。さらに当該酸化物は、高分子化合物
100質量部に対して0.01〜0.5molとすることが好ましい。
溶融Zn−Sbめっき浴でめっきされた鋼板は、既に述べたとおり、Sbがめっき層表面やめっき層の結晶粒界に濃縮されて存在する。そのため、めっき浴の金属Sb濃度を0.005質量%にしてめっきを行っても、得られためっき鋼板のめっき層から300nmの領域(特定領域)の金属Sb濃度は高くなる。すなわち、特定領域における金属状態のSb元素濃度は、3%を超えてしまう。従って、特定領域における金属状態のSb元素濃度を3%以下にするには、めっき浴のSb濃度を極端に減少させる方法も考えられる。しかし、それでは所望のスパングル径を得ることが困難となり、さらには生産性にも劣る。
一方、本発明の製造方法は、特定領域の金属Sb濃度が高くなっても、当該金属Sbを低減させることができる。一般に、Sbは水素より電位が貴であり、非酸化性の酸に溶けにくく、また空気中での酸化もされにくい。このため、一度濃縮されたSbをめっき鋼板から除去することは容易ではない。ところが、本発明は、(B)工程において、酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤を含む処理液を塗布して処理することにより、特定領域に存在する金属Sbを酸化し、金属Sbから酸化Sbに変化させることができる。このため、ZnとSbの間に形成される局部電池が形成されにくく、本発明の化成処理鋼板は優れた耐食性を有する。
従って、本発明に用いる酸化剤は、酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上であれば限定されないが、600〜1300(mV vs NHE)であることが好ましい。酸化還元電位が高すぎると、金属Sb以外の物質も酸化されやすくなることがあるが、酸化還元電位が600〜1300(mV vs NHE)であると、金属Sbを選択的に効率よく酸化できるため好ましい。
さらに、酸化還元反応を促進させるために、本発明の処理液は、反応性を向上させるリン酸塩を含んでいてもよい。用いられるリン酸塩は、水溶性であれば限定されない。リン酸塩の例には、リン酸(オルトリン酸)、ポリリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸アンモニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カリウム、リン酸マンガン、リン酸亜鉛が含まれる。
化成処理皮膜によるめっき層の酸化作用がおよぶ領域は、用いる酸化剤などにより異なるが、おおよそめっき層表面から300nmの範囲と考えられる。そこで、本発明の化成処理鋼板はめっき層表面、すなわちめっき層と化成処理皮膜の界面から300nmの厚みの領域における金属Sbの量を特定の範囲としている。
(2)処理方法
調製された処理液は、ロールコート法、スピンコート法、スプレー法などでめっき鋼板のめっき層の上に塗布される。塗布後、水洗することなく塗布膜を乾燥して、めっき層の上に化成処理皮膜を形成する。本発明においては、処理液を塗布して得た未乾燥の膜を「塗布膜」、塗布膜を乾燥させたものを「化成処理皮膜」という。塗布膜の乾燥は常温でも可能であるが、連続操業を考慮すると50℃以上で乾燥することが好ましい。乾燥温度が高温になるほど乾燥時間は短縮されるが、過度の高温加熱では高分子化合物が分解して化成処理皮膜の性能が低下する。以上から乾燥温度の上限は200℃が好ましい。
化成処理皮膜の厚みは特に限定されないが、薄すぎると化成処理皮膜に含まれる酸化剤の絶対量が少なくなるため、前述の酸化反応が起こりにくくなる。一方、化成処理皮膜が厚すぎても化成処理皮膜性能は飽和してしまう。以上から化成処理皮膜は0.3〜2μmとすることが好ましい。
[実施例1〜10]
1)めっき鋼板の準備
板厚が0.8mmの弱脱酸鋼を準備した。当該鋼板を溶融Zn−Al−Sbめっき浴に浸漬し、めっき浴から引き上げてめっき付着量を60g/m2に調整し、未凝固状態のめっき層に、スパングル微細化処理液を噴霧した。めっき浴は以下の二種類の組成とした。
組成1:Sb濃度が0.05質量%、Al濃度が0.18質量%、その余をZnとした。
組成2:Sb濃度が0.08質量%、Al濃度が0.18質量%、その余をZnとした。
組成1のめっき浴を用いて得ためっき鋼板を「めっき鋼板1」、組成2のめっき浴を用いて得ためっき鋼板を「めっき鋼板2」という。
得られためっき鋼板は、XPS(クレイトス社製、AXIS Nova)により塗装表面から厚み方向に元素分析された。分析は、X線源にAlを用い、分析面積を0.3mm×0.7mmとして行った。スパッタイオンにはArを用い、SiO換算で16nm/分のスパッタレイトでスパッタリングを行った。
元素分析は、具体的に、めっき層の表面から厚み方向に50nmまでの領域、50nmを超えて100nmまでの領域(以下「50−100nmの領域」という)、150−200nmの領域、200−250nmの領域、250−300nmの領域の合計6領域において行われた。そして各領域において「全金属元素量に対する全Sb元素の割合(全Sb元素濃度)」を、前述の式(2’)により求めた。
同様にして、各領域における「全金属元素量に対する全Zn元素の割合(全Zn元素濃度)」は、以下の式(5)で求めた。
「Zn元素量」/「Zn元素、Sb元素、Al元素の合計量」×100 ・・・(5)
また、各領域における「全金属元素量に対する全Al元素の割合(全Al元素濃度)」は、以下の式(6)で求めた。
「Al元素量」/「Zn元素、Sb元素、Al元素の合計量」×100 ・・・(6)
さらに、Sb元素に関して得られたピークのうち、金属Sbに相当する537eV(3d3/2)のピークと、酸化されたSbに相当する539.5eV(3d3/2)のピークから、全Sb元素中の金属状態のSb元素の割合(y)を求めた。
そして、式(4)に準じて、6つの各領域における「金属状態のSb元素濃度」を求め、これらを平均して、「特定領域における金属状態のSb元素濃度」を求めた。
めっき鋼板1の特定領域における全Sb元素濃度は5%であった。またyは0.9であった。従って、特定領域における金属状態のSb元素濃度は4.5%と求められた。
一方、めっき鋼板2の特定領域における全Sb元素濃度は10%であった。またyは、0.9であった。従って、特定領域における金属状態のSb元素濃度は、9%と求められた。表1には、めっき鋼板2の分析結果を示した。
2)処理液の調製
処理液1:水1Lに200gのポリウレタン樹脂(株式会社アデカ製、品名:HUX−320)を加えて、攪拌し、水系ウレタン樹脂エマルションを準備した。当該エマルションに過酸化水素(酸化還元電位が1706(mV vs NHE))を20g(0.59mol)、添加剤としてシリカゾルを100g加えて、攪拌機を用いて混練して処理液を調製した。
処理液2:前記水系ポリウレタンエマルション1200gに、三酸化モリブデン(酸化還元電位が606(mV vs NHE))をモリブデン換算で5g(三酸化モリブデン0.052mol=7.5g)、バルブメタル化合物としてシュウ酸チタンカリウムをチタン換算で5g(シュウ酸チタンカリウム0.104mol=33.1g)、および添加剤としてシリカゾルを50g加えて、攪拌機を用いて混練して処理液を調製した。
処理液3:水1Lに160gの前記ポリウレタン樹脂を加えて、攪拌して水系ウレタン樹脂エマルションを準備した。当該水系ポリウレタンエマルション1160gに、五酸化バナジウム(酸化還元電位が1240(mV vs NHE))をバナジウム換算で10g(五酸化バナジウム0.098mol=17.8g)、および添加剤としてリン酸水素二アンモニウムを10g加えて、攪拌機を用いて混練して処理液を調製した。
処理液4:バルブメタル化合物として炭酸ジルコニウムアンモニウムをジルコニウム換算で4g(炭酸ジルコニウムアンモニウム0.044mol=11.6g)加えた以外は、処理液3と同様にして、処理液4を調製した。
処理液5(比較用):五酸化バナジウムの代わりに四酸化バナジウム(酸化還元電位が515(mV vs NHE))をバナジウム換算で10g(四酸化バナジウム0.098mol=16.3g)用いた以外は、処理液4と同様にして比較用処理液5を調製した。
処理液6(比較用):水1Lに160gの前記ポリウレタン樹脂を加えて、攪拌して水系ウレタン樹脂エマルションを準備した。当該水系ポリウレタンエマルション1160gに、添加剤としてシリカゾルを100g加えて、攪拌機を用いて混練して比較用処理液6を調製した。
各処理液の組成を表2に示した。
3)化成処理鋼板の調製
上記のようにして得られた処理液を、ロールコートにてめっき鋼板のめっき層表面に塗布し、到達板温度150℃で乾燥させて化成処理皮膜を形成した。得られた化成処理鋼板について、XPSを用いて、既に述べた方法と同様の方法で「特定領域における金属状態のSb元素濃度」を求めた。その結果および化成処理皮膜の厚みを表3に示す。
4)化成処理鋼板の耐食性評価
上記のようにして得た化成処理鋼板を切断して、耐食試験用サンプル(15cm×7cm)を得た。当該サンプルの端面はシールされ、JIS Z2371に準じて、35℃の5%NaCl水溶液がサンプルの平面に所定時間噴霧された。噴霧された後のサンプル表面を観察し、以下の基準で耐食性を評価した。結果を表3に示した。
白錆発生面積率が5%以下:◎
白錆発生面積率が5〜10%以下:○
白錆発生面積率が10〜50%:△
白錆発生面積率が51〜100%:×
[比較例1〜4]
処理液1〜4の代わりに処理液5、6を用いた以外は実施例1と同様にして、比較用化成処理鋼板を調製し、同様に評価を行った。結果を表4に示した。
Figure 2009102688
Figure 2009102688
Figure 2009102688
Figure 2009102688
実施例および比較例から、本発明の化成処理鋼板は耐食性に優れることが明らかである。酸化還元電位が600〜1300(mV vs NHE)の酸化剤を含む処理液で処理して得た化成処理鋼板(4〜6、9、10)は、耐食性に特に優れることが明らかである。
本発明の化成処理鋼板は耐食性に優れるため、建材、自動車、家電などの鋼板として有用である。
本発明の化成処理鋼板の断面図 本発明の化成処理鋼板のXPS分析結果の一例を示す図
符号の説明
1 鋼板
2 めっき層
3 化成処理皮膜
4 濃縮された金属Sb
5 結晶粒界

Claims (5)

  1. 鋼板の上に設けられた溶融めっき層と、前記めっき層の上に設けられた化成処理皮膜とを含む化成処理鋼板であって、
    前記めっき層は、金属亜鉛および金属アンチモンを含み、
    前記めっき層の、前記化成処理皮膜との界面から300nmの厚みの領域に存在する金属状態のアンチモン元素の量は、前記領域の全金属元素の量に対して、3%以下である、化成処理鋼板。
  2. 前記化成処理皮膜は、高分子化合物およびバルブメタル化合物を含み、
    前記バルブメタル化合物は、Ti、Zr、Hf、V、Mo、Nb、Ta、およびWから選ばれた1種以上のバルブメタル元素を含む、請求項1記載の化成処理鋼板。
  3. 請求項1記載の化成処理鋼板を製造する方法であって、
    (A)金属亜鉛および金属アンチモンを含む溶融めっき浴を用いて鋼板をめっきする工程と、
    (B)高分子化合物、バルブメタル化合物、および酸化還元電位が600(mV vs NHE)以上の酸化剤を含む処理液を、めっき鋼板の上に塗布する工程を含む、化成処理皮膜の製造方法。
  4. 前記溶融めっき浴中の金属アンチモン濃度は、0.005〜0.5質量%である、請求項3記載の製造方法。
  5. 前記酸化剤は、過酸化水素、三酸化モリブデン、または五酸化バナジウムである、請求項3記載の製造方法。
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