JP2009102272A - テトラセン化合物及び有機半導体素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
ソース・ドレイン電極として金電極のパターンを形成したシリコン基板上に、大気中室温下において2−ヘキシルテトラセンのトルエン溶液をキャストあるいはスピンコートすることにより、2−ヘキシルテトラセン薄膜を形成し、トランジスタ構造とした。
【選択図】なし
Description
従来、有機半導体材料としては、アントラセン,テトラセン,ペンタセンなどのポリアセン化合物を中心とした低分子系材料や、ポリフェニレンビニレン,ポリピロール,ポリチオフェンなどの高分子系材料が用いられてきた。
さらに、高橋らは、ペンタセン骨格の側部及び端部に複数の置換基を有するポリアセン誘導体を報告している(非特許文献4を参照)。
また、非特許文献3に開示の方法は、溶液としての耐酸化性はペンタセンに比べて向上するものの、薄膜としての安定性はかえって低下することが指摘されている(非特許文献5を参照)。これは、立体障害となる置換基を導入したことで溶解性は向上したが、薄膜となったときの分子の稠密性が損なわれるので、結果として薄膜の大気安定性が低下したものと考えられる。
すなわち、本発明は次のような構成からなる。本発明に係る請求項1のテトラセン化合物は、下記の化学式(I)で表されるような構造を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項3のテトラセン化合物は、請求項1又は請求項2に記載のテトラセン化合物において、R3 ,R4 が水素原子であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項7の有機半導体薄膜は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のテトラセン化合物で構成され、結晶性を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項8の有機半導体素子は、請求項7に記載の有機半導体薄膜で少なくとも一部が構成されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項10のディスプレイ装置は、複数の画素からなる表示面を備えるディスプレイ装置において、前記各画素は、請求項8に記載の有機半導体素子又は請求項9に記載のトランジスタを備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項11のディスプレイ装置は、請求項10に記載のディスプレイ装置において、前記有機半導体素子又は前記トランジスタが備える半導体層を、請求項6に記載の溶液の塗布又は印刷によって形成したことを特徴とする。
また、複合官能基の例としては、2−ヒドロキシ−1−プロペニル基,ヒドロキシエトキシエチル基,ヒドロキシエチルチオエチル基,ジメチルアミノカルボニル基があげられる。
さらに、R1 とR2 、又は、R3 とR4 は連結して、式−A−(CH2 )m −A−で示される環を形成してもよい(該式中のAは酸素原子又は硫黄原子であり、mは1以上の整数である)。
なお、長軸方向の端部の官能基(R1 ,R2 ,R3 ,R4 )は、上に示した基を2つ以上組み合わせた複合官能基でもよい。
(1)フタルアルデヒド誘導体及び1,4−ジヒドロキシナフタレンとを塩基性条件下でアルドール縮合して環化する方法(ブレタン・ド・ラ・ソサエテ・キミケ・ド・フランス,第5−6巻,パート2,539ページ(1977年)、及び、オーガニック・レターズ,第7巻,971ページ(2005年))。
(2)α,α´−ジブロモキシレンと1,4−ジヒドロキシナフタレンとをヨウ化ナトリウム存在下で環化縮合する方法(カナディアン・ジャーナル・オブ・ケミストリー,第58巻,1161ページ(1980年)、及び、シンセシス,第10巻,882ページ(1982年))。
本発明のテトラセン化合物は上記のような方法で合成した後、昇華,再結晶等の通常の精製法により精製し、高純度化することができる。
また、本発明のテトラセン化合物は、斜方晶系構造又は単斜晶系構造を示す。ここで、結晶の格子定数a,b,cが決定でき、このc軸格子定数は細長い分子の分子長が配列した格子ユニット長さに対応し、a軸及びb軸格子定数は分子の共役面がスタックした分子カラム面内の格子ユニットの大きさに対応する。
本発明の有機半導体薄膜の形成方法としては、公知の方法を採用することが可能であり、例えば、真空蒸着,MBE法(Molecular Beam Epitaxy),スパッタリング法,レーザー蒸着法,気相輸送成長法等があげられる。そして、このような方法により、基板表面に薄膜を形成することができる。
本発明で用いるテトラセン化合物は昇華性を示すので、前述の方法で薄膜を形成することが可能である。MBE法,真空蒸着法,及び気相輸送成長法は、テトラセン化合物を加熱して昇華した蒸気を、高真空,真空,低真空,又は常圧で基板表面に輸送して薄膜を形成するものである。また、スパッタリング法は、テトラセン化合物をプラズマ中でイオン化させて、テトラセン化合物の分子を基板上に堆積して薄膜を形成する方法である。また、レーザー蒸着法は、レーザー照射によりテトラセン化合物を加熱して蒸気を生成させ、テトラセン化合物の分子を基板上に堆積して薄膜を形成する方法である。前述の製法のうちMBE法,真空蒸着法,及び気相輸送成長法は、生成する薄膜の平坦性及び結晶性に優れるので好ましい。
また、本発明のテトラセン化合物は、薄膜成長速度が高い場合でも結晶性の良好な薄膜を形成しやすく、高速成膜が可能である。成長速度は、0.1nm/min以上1μm/sec以下の範囲とすることが好ましい。0.1nm/min未満では結晶性が低下しやすく、1μm/secを超えると薄膜の表面平滑性が低下する。
上記のような溶液の塗布により形成されたテトラセン薄膜の形態(結晶の組織構造)は、粒子状の結晶からなる組織構造を一部有するとともに、板状結晶からなる組織構造や、板状結晶がベースの表面に広く成長したシート状の組織構造を有する形態である。本発明のテトラセン薄膜におけるシート状の組織構造は、表面が比較的平坦で、結晶の段差部分が平行な線状をなして同一平面内に形成され、粒界組織はほとんど存在しない。
このように、ドライプロセス又はウェットプロセスによりテトラセン化合物からなる有機半導体薄膜が形成できる。
例えば、ガラス,石英,酸化アルミニウム,サファイア,チッ化珪素,炭化珪素等のセラミックや、シリコン,ゲルマニウム,ガリウム砒素,ガリウム燐,ガリウム窒素等の半導体があげられる。また、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート等),ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリビニルアルコール,エチレンビニルアルコール共重合体,環状ポリオレフィン,ポリイミド,ポリアミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリエーテルスルフォン,ポリスルフォン,ポリメチルメタクリレート等の樹脂や、紙、不織布などがあげられる。
また、ベースの形状は特に限定されるものではないが、通常はシート状のベースや板状のベース(基板)が用いられる。
このような有機半導体薄膜を用いることにより、エレクトロニクス,フォトニクス,バイオエレクトロニクス等の分野において有益な半導体素子を製造することができる。このような半導体素子の例としては、ダイオード,トランジスタ,薄膜トランジスタ,メモリ,フォトダイオード,発光ダイオード,発光トランジスタ,センサ等があげられる。
半導体素子における有機半導体薄膜内部又は有機半導体薄膜表面と電極との接合面の少なくとも一部は、ショットキー接合及び/又はトンネル接合とすることができる。このような接合構造を有する半導体素子は、単純な構成でダイオードやトランジスタを作製することができるので好ましい。さらに、このような接合構造を有する有機半導体素子を複数接合して、インバータ,オスシレータ,メモリ,センサ等の素子を形成することもできる。
また、本発明の有機半導体素子は、ICカード,スマートカード,及び電子タグにおける演算素子,記憶素子としても利用することができる。その場合、これらが接触型であっても非接触型であっても、問題なく適用可能である。このICカード,スマートカード,及び電子タグは、メモリ,パルスジェネレータ,信号分割器,コントローラ,キャパシタ等で構成されており、さらにアンテナ,バッテリを備えていてもよい。
〔実施例1:2−へキシルテトラセンの合成〕
〔中間体の合成方法について〕
1,4−ジヒドロキシナフタレン1.44gと4−ヘキシルフタルアルデヒド1.97gをピリジン18mlに溶解し、6時間加熱還流させた。エタノールを加えることによって生成した黄色の沈殿を濾取し、エタノールで洗浄した後、真空乾燥して8−ヘキシルテトラセンキノン1.16gを得た。この反応における収率は38%であった。
1H−NMR(ppm):δ0.90(t,3H),1.32〜1.40(m,6H),1.74(quin,2H),2.84(t,2H),7.55(d,1H),7.82(dd,2H),7.86(s,1H),8.02(d,1H),8.39(dd,2H),8.79(s,1H),8.82(s,1H)
次に、上記の反応により得られた8−ヘキシルテトラセンキノン0.68gとアルミニウムトリイソプロポキシド4.10gとの混合物を、窒素雰囲気下においてアルミニウムトリイソプロポキシドが溶融状態となるように加熱し、6時間加熱反応させた。冷却後、混合物を希塩酸で処理し、水溶液に不溶の生成物を濾取した。そして、水、エタノール、アセトンで洗浄した後に真空乾燥して、2−ヘキシルテトラセン0.42gを得た。この反応における収率は65%であった。
1H−NMR(ppm):δ0.90(t,3H),1.33〜1.42(m,6H),1.75(quin,2H),2.79(t,2H),7.26(d,1H),7.37〜7.39(m,2H),7.73(s,1H),7.92(d,1H),7.97〜8.00(m,2H),8.57(s,1H),8.61(s,1H),8.63(s,2H)
前述のようにして合成した2−ヘキシルテトラセンをトルエンに大気中室温下で溶解し、黄色の溶液(濃度は1g/L)を得た。該溶液を大気中室温下でシリコン基板上にキャスト又はスピンコートすることにより、膜厚20〜100nmの2−ヘキシルテトラセン薄膜を形成した。
上記のようにして得られた2−ヘキシルテトラセン薄膜の広角X線回折の結果を、図2に示す。分子の長軸に対応する回折面(00n)の面間距離dは2.04nmであった。また、(001)面に相当するピークの半価幅は0.088degと比較的小さい値を示し、2−ヘキシルテトラセン薄膜が高い結晶性を有していることが確認された。
さらに、密度汎関数法に基づく分子軌道計算により2−ヘキシルテトラセンの分子構造を予測したところ、分子の長軸の長さLは1.93nmであり、得られた薄膜が隣接分子についてヘキシル基を交互にパッキングした構造を取っていることが予測され、d/L=1.06を示した。
n型ドーパントでヘビードープされたシリコン基板(厚さ200nmの熱酸化膜を表面に備えた基板)の表面に、ソース・ドレイン電極として金電極のパターンを形成した。この金電極のパターンは、短冊状のパターンが並行に形成されているものであり、パターン間(チャネル長)は20μmで、パターン長さ(チャネル幅)は500μmである。
このような電極パターンが形成されたシリコン基板上に、上記と同様の溶液スピンコート法により2−ヘキシルペンタセン薄膜を形成し、トランジスタ構造とした。
該トランジスタのシリコン基板をゲートとして、ソース・ドレイン電極間のドレイン電流/ゲート電圧曲線を測定した。その際には、ドレイン電圧を−20Vから−40Vまで、20Vステップで変化させた。その結果、ゲート電圧の減少に伴ってドレイン電流の増加が観測された。
上記方法により作製した薄膜トランジスタの電流飽和領域のゲート電圧依存性から求めた移動度は、0.18cm2 /V・sであり、オン/オフ電流比は2.5×109 であった。
〔中間体の合成方法について〕
1,4−ジヒドロキシナフタレン0.80gと4,5−ジプロピルフタルアルデヒド1.09gをピリジン10mlに溶解し、6時間加熱還流させた。エタノールを加えることによって生成した黄色の沈殿を濾取し、エタノールで洗浄した後、真空乾燥して8,9−ジプロピルテトラセンキノン0.46gを得た。この反応における収率は26%であった。
得られた8,9−ジプロピルテトラセンキノンについて、重水素化クロロホルムを溶媒として用いて、核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定を行った。結果を以下に示す。
1H−NMR(ppm):δ1.07(t,6H),1.76(sex,4H),2.81(t,4H),7.81(dd,2H),7.85(s,2H),8.38(dd,2H),8.75(s,2H)
次に、上記の反応により得られた8,9−ジプロピルテトラセンキノン0.17gとアルミニウムトリイソプロポキシド1.02gとの混合物を、窒素雰囲気下においてアルミニウムトリイソプロポキシドが溶融状態となるように加熱し、6時間加熱反応させた。冷却後、混合物を希塩酸で処理し、水溶液に不溶の生成物を濾取した。そして、水、エタノール、アセトンで洗浄した後に真空乾燥して、2,3−ジプロピルテトラセン0.09gを得た。この反応における収率は58%であった。
得られた2,3−ジプロピルテトラセンについて、重水素化クロロホルムを溶媒として用いて、核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定を行った。結果は以下の通りである(図3を参照)。
1H−NMR(ppm):δ1.09(t,6H),1.78(sex,4H),2.78(t,4H),7.36(dd,2H),7.75(s,2H),7.97(dd,2H),8.54(s,2H),8.61(s,2H)
前述のようにして合成した2,3−ジプロピルテトラセンを大気中室温下でテトラリンに溶解し、黄色の溶液(濃度は1g/L)を得た。該溶液を大気中室温下でシリコン基板上にキャスト又はスピンコートすることにより、膜厚20〜100nmの2,3−ジプロピルテトラセン薄膜を形成した。
上記のようにして得られた2,3−ジプロピルテトラセン薄膜の広角X線回折の結果を図4に示した。分子の長軸に対応する回折面(00n)の面間距離dは1.86nmであり、n=1,2,3までの高次線まで観測された。また、(001)面に相当するピークの半価幅は0.068degと比較的小さい値を示し、2,3−ジプロピルテトラセン薄膜が高い結晶性を有していることが確認された。
さらに、密度汎関数法に基づく分子軌道計算により2,3−ジプロピルテトラセンの分子構造を予測したところ分子の長軸の長さLは1.58nmであり、得られた薄膜が隣接分子についてプロピル基を交互にパッキングした構造を取っていることが予測され、d/L=1.18を示した。
n型ドーパントでヘビードープされたシリコン基板(厚さ200nmの熱酸化膜を表面に備えた基板)の表面に、ソース・ドレイン電極として金電極のパターンを形成した。この金電極のパターンは、短冊状のパターンが並行に形成されているものであり、パターン間(チャネル長)は20μm及び50μmの素子アレイ構造で、パターン長さ(チャネル幅)は500μmである。
このような電極パターンが形成されたシリコン基板上に、上記と同様の溶液キャストにより2,3−ジプロピルテトラセン薄膜を形成し、トランジスタ構造とした。
該トランジスタのシリコン基板をゲートとして、ソース・ドレイン電極間のドレイン電流/ゲート電圧曲線を測定した。その際には、ドレイン電圧を−20Vから−40Vまで、20Vステップで変化させた。その結果、ゲート電圧の減少に伴ってドレイン電流の増加が観測された。
上記方法により作製した薄膜トランジスタの電流飽和領域のゲート電圧依存性から求めた移動度は、0.040cm2 /V・sであり、オン/オフ電流比は1.8×107 であった。
〔中間体の合成方法について〕
1,4−ジヒドロキシナフタレン0.74gと4−ブトキシフタルアルデヒド0.94gをピリジン10mlに溶解し、6時間加熱還流させた。エタノールを加えることによって生成した黄色の沈殿を濾取し、真空乾燥して8−ブトキシテトラセンキノン0.15gを得た。この反応における収率は10%であった。
得られた8−ブトキシテトラセンキノンについて、重水素化クロロホルムを溶媒として用いて、核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定を行った。結果を以下に示す。
1H−NMR(ppm):δ1.03(t,3H),1.57(m,2H),1.88(m,2H),4.15(t,2H),7.33(d,1H),7.34(s,1H),7.80〜7.82(m,2H),7.98(d,1H),8.36〜8.40(m,2H),8.70(s,1H),8.77(s,1H)
次に、上記の反応により得られた8−ブトキシテトラセンキノン0.15gとアルミニウムトリイソプロポキシド0.92gとの混合物を、窒素雰囲気下においてアルミニウムトリイソプロポキシドが溶融状態となるように加熱し、6時間加熱反応させた。冷却後、混合物を希塩酸で処理し、水溶液に不溶の生成物を濾取した。そして、水、エタノール、アセトンで洗浄した後に真空乾燥して、2−ブトキシテトラセン0.05gを得た。この反応における収率は40%であった。
1H−NMR(ppm):δ1.03(t,3H),1.57(m,2H),1.88(m,2H),4.14(t,2H),7.09(d,1H),7.14(s,1H),7.35〜7.39(m,2H),7.88(d,1H),7.96〜7.99(m,2H),8.45(s,1H),8.57(s,2H),8.61(s,1H)
前述のようにして合成した2−ブトキシテトラセンを大気中室温下でトルエンに溶解し、黄色の溶液(濃度は1g/L)を得た。該溶液を大気中室温下でシリコン基板上にキャスト又はスピンコートすることにより、膜厚20〜100nmの2−ブトキシテトラセン薄膜を形成した。
n型ドーパントでヘビードープされたシリコン基板(厚さ200nmの熱酸化膜を表面に備えた基板)の表面に、ソース・ドレイン電極として金電極のパターンを形成した。この金電極のパターンは、短冊状のパターンが並行に形成されているものであり、パターン間(チャネル長)は20μmで、パターン長さ(チャネル幅)は500μmである。
このような電極パターンが形成されたシリコン基板上に、上記と同様の溶液スピンコート法により2−ブトキシペンタセン薄膜を形成し、トランジスタ構造とした。
該トランジスタのシリコン基板をゲートとして、ソース・ドレイン電極間のドレイン電流/ゲート電圧曲線を測定した。その際には、ドレイン電圧を−20Vから−40Vまで、20Vステップで変化させた。その結果、ゲート電圧の減少に伴ってドレイン電流の増加が観測された。
上記方法により作製した薄膜トランジスタの電流飽和領域のゲート電圧依存性から求めた移動度は、0.007cm2 /V・sであり、オン/オフ電流比は1.3×105 であった。
Claims (11)
- 下記の化学式(I)で表されるような構造を有することを特徴とするテトラセン化合物。
- R1 ,R2 ,R3 ,R4 が有する脂肪族炭化水素基の炭素数が3以上6以下であることを特徴とする請求項1に記載のテトラセン化合物。
- R3 ,R4 が水素原子であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテトラセン化合物。
- R1 ,R2 の一方は、アルキル基,アルケニル基,アルキニル基等の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、エステル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、ホルミル基、水酸基、アミノ基、イミノ基、アミド基、シアノ基、シリル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、ハロゲン基、又はこれらのうちの二つ以上の基を含む複合官能基であり、他方は水素原子であることを特徴とする請求項3に記載のテトラセン化合物。
- R1 ,R2 が同種の基であるとともに、アルキル基,アルケニル基,アルキニル基等の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、エステル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、ホルミル基、水酸基、アミノ基、イミノ基、アミド基、シアノ基、シリル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、ハロゲン基、又はこれらのうちの二つ以上の基を含む複合官能基であることを特徴とする請求項3に記載のテトラセン化合物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のテトラセン化合物を含有することを特徴とする溶液。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のテトラセン化合物で構成され、結晶性を有することを特徴とする有機半導体薄膜。
- 請求項7に記載の有機半導体薄膜で少なくとも一部が構成されていることを特徴とする有機半導体素子。
- ゲート電極,絶縁体層,ソース電極,ドレイン電極,及び半導体層を備えるトランジスタにおいて、前記半導体層を請求項7に記載の有機半導体薄膜で構成したことを特徴とするトランジスタ。
- 複数の画素からなる表示面を備えるディスプレイ装置において、前記各画素は、請求項8に記載の有機半導体素子又は請求項9に記載のトランジスタを備えることを特徴とするディスプレイ装置。
- 前記有機半導体素子又は前記トランジスタが備える半導体層を、請求項6に記載の溶液の塗布又は印刷によって形成したことを特徴とする請求項10に記載のディスプレイ装置。
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