JP2009100969A - 縫合針及び縫合針の製造方法 - Google Patents

縫合針及び縫合針の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009100969A
JP2009100969A JP2007275999A JP2007275999A JP2009100969A JP 2009100969 A JP2009100969 A JP 2009100969A JP 2007275999 A JP2007275999 A JP 2007275999A JP 2007275999 A JP2007275999 A JP 2007275999A JP 2009100969 A JP2009100969 A JP 2009100969A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
blasting
abrasive
processing
blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007275999A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Akiyama
郁夫 秋山
Takao Nakajima
孝夫 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AKIYAMA SEISAKUSHO KK
Akiyama Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
AKIYAMA SEISAKUSHO KK
Akiyama Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AKIYAMA SEISAKUSHO KK, Akiyama Manufacturing Co Ltd filed Critical AKIYAMA SEISAKUSHO KK
Priority to JP2007275999A priority Critical patent/JP2009100969A/ja
Publication of JP2009100969A publication Critical patent/JP2009100969A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/04Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06Needles ; Sutures; Needle-suture combinations; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06066Needles, e.g. needle tip configurations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00526Methods of manufacturing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/04Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06Needles ; Sutures; Needle-suture combinations; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06066Needles, e.g. needle tip configurations
    • A61B2017/06071Needles, e.g. needle tip configurations with an abrupt angle formed between two adjacent sections

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】生体組織に刺入する際の刺通抵抗を減少させて刺通性を向上し得る縫合針を提供する。
【解決手段】針本体1の針先部3の刃部5が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針であって、針本体は、針材の一端部側を断面多角形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工により微小な凹凸部13を施したブラスト加工針材で形成する。針先部の刃部5は切刃6を有し、この切刃は研削加工により形成された研削加工切刃60を、弾性体よりなる母材7aに砥粒7bを配合分散してなる研磨材7の噴射加工によって研磨加工して形成する。研磨材を刃部に噴射することにより、研削加工切刃に形成されているバリはきれいに除去されると共に研磨されて鋭利に刃立てされて切れ味を向上した切刃が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は一般的には医療用の縫合針及び縫合針の製造方法に関する。さらに詳しくは、針本体の針先部の刃部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針及び縫合針の製造方法に関する。
医療用の縫合針は、その用途等に応じて多様の種類がある。その代表的なものとして、例えば針本体の針先部の刃部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針(一般に「角針」と称されている)や針本体の針先部の刃部が円錐状のテーパ部で形成された縫合針(一般に「丸針」と称されている)等が挙げられる。
角針は、針本体の胴部の一端側に縫合糸を取付ける糸取付部を有する針基部と、前記胴部の他端側に多角形断面に形成された刃部を有する針先部とを備え、前記刃部に切刃を有している。
従来の縫合針(角針)の製造方法(第1の方法)として、例えば特開平7−289559号公報の「従来の技術」の項に開示されているように、例えば次の方法により製造する技術が一般に知られている。この従来技術は、針材の一端側をプレス加工して断面三角形状の先細状の針先部を形成する。次いで針先部を研削して切刃を有する刃部を形成した後、電解研磨や化学研磨等の研磨加工を施して縫合針を製造するものである(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の縫合針(角針)の他の製造方法(第2の方法)として次の製造方法が試みられている。この製造方法は次の工程により縫合針を製造するものである。即ち、丸棒状の針材の一端部側を次第に先細になるように円錐形状に研削して円錐形状のテーパ棒状部を形成する。次いで、針材の前記テーパ棒状部をプレス加工して断面三角形状の先細三角棒状部を形成する。次いで、前記三角棒状部の先端部側をプレス加工(複数回)して、このプレス加工により切刃を形成した後、第1の方法と同様に電解研磨や化学研磨等の研磨加工を施して縫合針を製造するものである。
縫合針は、生体組織に刺入する際の刺通抵抗をできるだけ小にして患者の苦痛を少なくするように構成することが好ましい。刺通性がよくなることにより、縫合操作も良好になる。刺通抵抗を低減するためには、針先部の刃部の切刃が鋭利であることが望ましい。
前記第1の方法のように、針先部を研削加工することにより鋭利な切刃を有する刃部を形成することができる。しかし、研削により切刃を形成すると、切刃の縁部等に繊維状その他のバリが形成されるので、研削加工したままではバリにより刺通抵抗が大きくなる。また、生体組織に刺入した際に繊維状等のバリの一部が針先部の刃部から取られて組織内に残される恐れもある。そこで、上記したように、従来は研削した後、電解研磨や化学研磨等の研磨加工を施して縫合針を製造している。
また、前記第2の方法のように、前記先細三角棒状部の先端部側を複数回プレス加工することにより鋭利な切刃を有する刃部を形成することができる。しかし、プレス加工により切刃を形成すると、切刃の縁部等に微細なバリが形成されるので、プレス加工したままでは第1の方法と同様の問題が生じる。そこで、上記プレス加工後、第1の方法と同様に電解研磨や化学研磨等の研磨加工を施して縫合針を製造している。
上記したように、前記研磨加工を施すことにより、研削ないしプレス加工によって形成されたバリ等を除去することができる。また、針の表面は略全体的に鏡面状に形成される。しかし、電解研磨や化学研磨方法によると、前記研削により刃立てされて鋭くなっている切刃自体も化学液によって溶解され、鋭利さ(切れ味)が低減されて刺通抵抗が大きくなる等の問題が残されている。
さらにまた、第1及び第2の方法は次のような問題も有している。即ち、上述したように、電解研磨や化学研磨によって処理することにより、針の表面は鏡面状に形成される。しかし、針の表面を鏡面状に形成しても刺通抵抗を満足すべき数値に低減することはできなかった。その理由は、針の表面を鏡面状に形成すると、針の刺入時に針の表面と生体組織との接触抵抗が大きくなって摩擦抵抗が増大するためであると考えられる。
上記のような問題の解決案として、特開2005−33419号公報に開示されている発明が提案されている。この発明(先行発明)は同公報の段落0055〜0060、図10、図11等に開示されているように、針材の先端部側をプレス加工して三角棒状部を形成し、次いで三角棒状部の先端側をプレス加工して先細三角形状の針先部形成部を形成する。次いで、上記工程により得られた加工品の表面にブラスト加工により形成した微小な凹凸部を梨地状に施す。次いで、前記ブラスト加工品の針先部形成部の一つの面を研削し、稜線に切刃を有する刃部を形成して縫合針を製造するものである(特許文献2参照)。
前記先行発明によれば、針を生体組織に刺入すると、ブラスト加工により形成された凹凸部と生体組織との間に微細な間隙部が形成されるので、針の表面と生体組織との接触面積が減少する。したがって、針の刺通抵抗を減少させることができる。しかし、先行技術によっても研削により切刃を形成した後、研削により生じたバリを除去するため、化学研磨や電解研磨等の研磨加工を施す必要があるため、第1及び第2の方法と同様の問題が残されている。また、化学研磨や電解研磨により研磨すると、ブラスト加工により形成した前記凹凸部も溶解されて消失する問題が生じる。
特開平7−289559号公報 特開2005−334193号公報
本発明は上述した先行縫合針ないし先行発明とは発想を異にした技術により、生体組織に刺入する際の刺通抵抗を減少させて刺通性を向上し得る新規な縫合針及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明のうち1つの発明(第1の発明)は、針本体の針先部の刃部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針であって、
前記針本体は、針材の針先部形成部側を三角形その他の断面多角形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工により微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材で形成され、前記針先部の刃部は切刃を有し、前記切刃は研削加工により形成された研削加工切刃を、弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散してなる研磨材の噴射加工により研磨加工された構成を具備してなることを特徴とする。
本発明のうち、他の1つの発明(第2の発明)は、針本体の針先部の刃部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針であって、
前記針本体は、針材の針先部形成部側を三角形その他の断面多角形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工により微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材で形成され、前記針先部の刃部は切刃を有し、前記切刃はプレス加工により形成されたプレス加工切刃を、弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散してなる研磨材の噴射加工により研磨加工された構成を具備してなることを特徴とする。
本発明のうち、さらに他の1つの発明(第3の発明)は、針本体の針先部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針の製造方法であって、
前記針本体は、針材の針先部形成部側を、断面形状が三角形その他の多角形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工により微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材を用いて形成され、前記針先部を研削加工して研削加工切刃を有する刃部を形成する工程と、弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散してなる研磨材を、前記針先部の少なくとも前記刃部に噴射して前記切刃を研磨加工する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のうち、さらに他の1つの発明(第4の発明)は、針本体の針先部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針の製造方法であって、
前記針本体は、針材の針先部形成部側を、断面形状が三角形その他の多面形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工による微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材を用いて形成され、前記針先部をプレス加工してプレス加工切刃を有する刃部を形成する工程と、弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散してなる研磨材を、前記針先部の少なくとも前記刃部に噴射して前記切刃を研磨加工する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の縫合針は、医療用ないし外科用に使用する全ての縫合針を含む。また、針の外観の形状は特に限定することなく、全てを含む。例えば、一例として次のようなタイプの縫合針を挙げることができる。弯曲針や直針。針本体の全長の約半分(針先部側)のみを弯曲した縫合針(先曲針)。ジモン氏や兎唇用縫合針などのようにフック状に弯曲した縫合針。なお、この明細書において「噴射」の用語は、投射や吹き付け、或いはブラスト等を含む概念として用いられている。
また、本発明においては、針本体の所望部における表面にシリコンをコーティングする構成を採用することもできる。
本発明によれば、前記研磨材の噴射加工により、前記刃部の研削加工切刃又はプレス加工切刃の縁部等に形成されているバリは研磨材の砥粒によってきれいに除去され、かつ、前記切刃を研磨加工して切刃の鋭利さ(切れ味)を向上する。
即ち、本発明の前記研磨材は、弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散して構成されている。そして、この研磨材を前記刃部に噴射するものであるから、前記研磨材が前記刃部の表面に衝突した際に、衝突により生じた衝撃を母材の弾性力によって吸収、緩和する。そして、前記研磨材は前記衝突後に前記刃部の表面上を滑走する。
したがって、前記研削加工切刃(第1及び第3の発明)又はプレス加工切刃(第2及び第4の発明)に形成されているバリは研磨材の砥粒によってきれいに除去されると共に研磨加工されて前記切刃を鋭利に刃立てして切れ味を向上させた切刃を形成することができる。そのため、生体組織に刺入する際の刺通抵抗を減少させて刺通性を向上する。
また、本発明の針本体は、前記加工針材の外周面にブラスト加工により微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材を用いて形成されている。この場合、前記研磨材を前記刃部に噴射して研磨加工すると、噴射加工面に形成されている前記凹凸部は噴射加工時間の長さに伴って次第に変形ないし減少する傾向になるが、約70%〜約40%程度は消失することなく残される。この点については追ってさらに説明を加える。
そのため、本発明によれば、針を生体組織に刺入すると、前記凹凸部と生体組織との間に微細な間隙部が形成されるので、針の表面と生体組織との接触面積が減少する。したがって、上述した作用効果に加味されて、針を生体組織に刺入する際の刺通抵抗を一層減少させて刺通性をさらに向上することができる。
本発明によれば、針を生体組織に刺入する際の刺通抵抗を減少させて刺通性を向上し得る縫合針を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施の形態の一例について説明する。
図1は本発明の縫合針の一実施の形態を示す図であって、同図(a)及び(b)は前記縫合針の構成を概略的に示す平面図及び底面図、同図(c)は同図(b)のA−A線拡大断面図、同図(d)は研磨材の噴射による研磨加工工程を概略的に示す説明図、同図(e)は前記研磨材の一例の構成を概略的に示す断面図、同図(f)は弯曲針を製造した状態を示す説明図である。また、図2は前記縫合針の製造方法の一実施の形態の製造工程の流れを概略的に示す説明図、図3はブラスト加工針材を製造するブラスト加工工程の一例を概略的に示す説明図、図4は研磨材を噴射して研磨加工する工程の一例を概略的に示す説明図である。
上記図1〜図4において、この実施の形態(実施の形態1)の縫合針は、針本体1の胴部2の一端側に形成された針先部3と、胴部2の他端側に形成された針基部4とを備えている。この実施の形態1の縫合針は、針先部3の刃部5を三角形断面に形成された角針で構成されている。この場合、針先部3の刃部5を三角形以外の多角形断面に形成できること勿論である。この点については後述する各実施の形態においても同様である。
針本体1は、針材10の針先部形成部側を三角形その他の断面三角形状に形成加工された加工針材11をブラスト加工したブラスト加工針材12を用いて形成されている。この実施の形態1の加工針材11は図2等に示すように、針材10の一端部側(針先部形成部側)を加工し、断面三角形状の三角棒状部22を形成してなっている。ブラスト加工針材12は前記加工針材11の外周面にブラスト加工により形成される微小な凹凸部13を梨地状に施して形成される。前記微小な凹凸部13は均一的に施す。
針材10は、例えばオーステナイト系ステンレス(例えばSUS304)その他のステンレス鋼等の丸棒状の素材を採用できる。三角棒状部22は、例えば針材10の長さの約1/2〜約1/4程度の範囲内で形成することができる。ブラスト加工による前記凹凸部13は加工針材11の全長の約半分ないしそれ以上の部位に施すことが好ましい。この実施の形態1では、加工針材11の外周面の全域ないし略全域にブラスト加工による前記凹凸部13を施したブラスト加工針材12が開示されている。
針本体1の太さ(主に胴部2の径)及び長さ(針本体1を直線状に伸展した状態における一端から他端までの寸法)は、縫合する部位,用途,目的等に応じて任意に設定される。
この実施の形態1の縫合針は、図1(f)に示すように、針本体1を全体的に円弧状に弯曲した弯曲針で構成されている。この場合、縫合針は直針(図1(a),(b)参照),先曲針、或いはフック状に弯曲した針等で構成することができること勿論である。また、針本体1の胴部2の断面形状は、円形状,長円形状(楕円形状)、或いは鼓形状等、任意の形状に形成することができる。
前記ブラスト加工針材12の凹凸部13は、例えば固体粒子(噴射材)を高圧気体(圧縮ガス)を用いて適当な噴射圧力で噴射して加工針材11の外周面に衝突させることにより形成される。即ち、固体粒子を噴射し加工針材11の外周面(表面)に衝当することによって、図3(d)等に示すように、衝突部位には多数の微小な凹部13aが梨地状に形成され、各凹部13a間は凸部13bになる。これにより、加工針材11の外周面の所望部位にブラスト加工により形成された凹凸部13が施されたブラスト加工針材12が製造される。なお、図3(d)は、ブラスト加工により針材11の外周面に前記凹凸部13が形成される状態を説明するために概略的に示す説明図である。
前記固体粒子は、例えばガラス系材料、セラミック系材料、或いは金属系材料等で任意の形状、例えば球形状その他の形状に形成したものを採用できる。実施の形態1では球形状に形成した固体粒子を採用している。これにより、固体粒子の衝突面には球面状の微小な凹部13aが形成される。
前記固体粒子(噴射材)の大きさは、ブラスト加工によって形成する凹凸部13の大きさ等に応じて決定するもので、例えば、粒径(直径)約30〜100μm程度に形成したものを採用することができる。但し、上記範囲内に限定するものではない。
前記固体粒子を後述するような条件で針材11の外周面に噴射して衝突させることにより、針材11の外周面に、例えば、深さ約0.3〜約3.0μm、直径(凸部13a間のピッチ)約5〜約80μm程度の大きさの凹凸部13が噴射加工面全体に梨地状に形成される。前記凹凸部13の大きさ、即ち、凹部13aの深さ及び直径(ピッチ)は固体粒子の粒径、材質、噴射圧力、或いは噴射加工時間等によって任意に加減ないし調整することができる。
前記ブラスト加工は、図3に示すように、例えば高圧気体(圧縮ガス)によって固体粒子を噴射ノズル8から圧縮ガスとともに噴射する各種型式のブラスト加工装置を用いて実施することができる。固体粒子を噴射する圧縮ガスの噴射圧力は、例えば固体粒子の材質や大きさ等によって適当に決定するものであるが、例えば、約0.1MPa〜約1.0MPa程度に設定することができる。但し、上記範囲内に限定するものではない。
前記固体粒子の加工針材11の外周面に対する入射角(固体粒子の噴射方向と針材11の外周面とが成す角度)は特に限定するものではなく、例えば約30度〜90度の範囲に設定することができる。噴射距離(噴射ノズル8の先端から針材11の外周面間の距離)は、例えば約50mm〜約200mm程度に設定することができる。固体粒子の噴射時間(一本の加工針材に対する固体粒子の噴射によるブラスト加工時間)は、例えば約10秒〜約60秒間程度に設定することができる。なお、上記各数値は一例として開示したもので、上記範囲に限定するものではない。
前記噴射ノズル8の径は特に限定するものではないが、例えば内径約3〜約15mmの噴射ノズルを採用することができる。また、固体粒子の噴射量は特に限定するものではないが、例えば約300g/分〜約5kg/分程度の範囲を挙げることができる。なお、上記各数値は一例として開示したもので、上記範囲に限定するものではない。
前記針先部3は、先端部側に刃部5を備える。刃部5は各面(三つの面)14,15,16が先端17に向けて徐々に巾が狭くなり、先端17で交わっている。刃部5は、三つの稜線18,19,20のうち、任意の稜線(実施の形態では稜線19及び20)に切刃6,6を有している。
前記切刃6,6は、研削加工により形成された切刃60,60(研削加工切刃)を、後述する研磨材7の噴射加工により研磨加工して構成されている。前記研削加工切刃60は前記三つの面のうち、例えば一つの面16を研削加工することにより形成することができる。
針本体1の針基部4には、縫合糸(図示せず)を取付ける糸取付部21が設けてある。実施の形態1では糸取付部21として、図1(a),(b)に示すようにバネ穴(弾機穴ともいう)を設けた例が開示されている。この場合、糸取付部21はナミ穴(普通穴ともいう)、或いは針基部4の端部に針本体1の軸方向へ向けて設けた糸取付穴(かしめ穴)その他の構成に変更可能である。この点については後述する各実施の形態においても同様である。
研磨材7は、弾性体よりなる母材7aに砥粒7bを配合分散させて構成されている。この研磨材7は、これを被加工物(針本体1の刃部5)に噴射して研削加工切刃60を研磨加工して切刃60の鋭利さ(切れ味)を向上させた切刃6を形成するものである。
即ち、前記研磨材7は、母材7aの弾性力を利用して、研磨材7が刃部5の表面に衝突(噴射による衝突)した際に、衝突により生じた衝撃を母材7aの弾性力によって吸収、緩和し、かつ、衝突後に刃部5の表面を滑走させて前記バリの除去及び研磨加工を施すものである。
研磨材7は任意の形状、例えば球形(図示では球形)その他の形状に形成したものを採用することができる。研磨材7の粒度は特に限定されるものではないが、例えば、粒径(直径)約0.1mm〜約1.0mm程度に形成したものを採用することができる。但し、上記範囲に限定するものではない。
研磨材に含まれる砥粒7bの粒度は研磨材7の粒径等に応じて任意に決定できるものであるが、例えば、粒径約1μm〜約8μm程度に形成したものを採用することができる。但し、上記範囲に限定するものではない。
母材7aは、研磨能力や研削能力を有する砥粒7bを、その内部及び表面に担持する担体となるもので、弾性体からなり、原料ポリマー(高分子)に各種配合剤を配合して構成される。
母材7aの主原料となる原料ポリマーとしては、例えば、天然ゴムやイソプレンゴム,ブタジエンゴム,アクリロニトリルブタジエンゴム,ウレタンゴムその他の各種の合成ゴム、或いはポリエステル系エラストマー,ニトリル系エラストマー,シリコン系エラストマー、その他の各種の熱可塑性エラストマー等を採用することができる。前記原料ポリマーは、その種類により、加硫剤(ゴム材の場合)その他の各種の配合剤と混合されて母材をなす弾性体として加工される。
前記砥粒7bとしては、特に限定するものではなく、例えばセラミック系や金属系等の材質のものを採用することができる。具体的には、例えば、カーボランダム,アランダム,ダイヤモンド,ジルコン,ジルコニア,モリブデン,チタン等を挙げることができる。但し、上記は一例として挙げたもので、上記に限定するものではないこと勿論である。
前記研磨材7中の母材7aと砥粒7bの配合割合(含有率)は特に限定されないが、例えば重量比で母材約90〜約50重量%に対し砥粒約10〜約50重量%(研磨材の重量は100重量%)程度の範囲内で任意に設定できる。この場合において、研磨材中の砥粒の配合割合(含有率)を約10重量%以下にすると、母材の影響により研磨材の反発弾性率が大きくなり、その結果、被加工物(針本体1)の所定部位の表面に衝突した後、前記表面を滑走しないで反発(跳び上がる)すると共に研磨材の表面に存在する砥粒の密度が小さくなり過ぎて研磨力が低下する問題が生じる。
また、逆に研磨材中の砥粒の配合割合(含有率)を50重量%以上にすると、砥粒と母材の結合度が弱くなると共に弾性力が弱くなる。その結果、噴射により針本体1の前記表面に衝突した際、衝突エネルギーによって研磨材が著しく破砕する問題が生じる。また、研磨材が破砕することにより、前記バリをきれいに除去して前記切刃60を鋭利に刃立して切れ味を向上する研磨加工ができない問題が生じる。
なお、研磨材中の砥粒の配合割合は、好ましくは約10〜約30重量%に設定することができる。これにより、前記反発弾性率及び研磨力を維持して研磨材が破砕することをさらに好適に防止することができる。
前記研磨材は、例えば原料ポリマーとして天然ゴムや合成ゴム(原料ゴム)を用いる場合には、従来一般に採用されている公知のゴム製造の加工工程を経ることにより製造することができる。
一般にゴム製品は、混練工程,圧延・押出工程,成形工程,加硫工程等の工程を経て製造される。本発明においては、母材中に砥粒を配合分散して研磨材を構成するものであるから、前記混練工程において、配合剤とともに砥粒も加えて混練りを行う。そして、圧延・押出工程において適当な形状に加工された原料を、成形工程において所望の大きさ及び形状に成形し、これをペレット状等に粉砕すると共に所望の形状(例えば球形状等)に加工し、所望の粒度となるように篩い分ける。前記粉砕及び加工は公知の任意の方法を採用して行なうことができる。
次いで、前記成形工程で得られた粒状体を加硫工程において加熱加硫して研磨材を得る。これにより、砥粒を除く母材が弾性体に加工された研磨材を製造できる。
また、原料ポリマーとして熱可塑性エラストーマーを用いる場合には、公知の熱可塑性エラストーマーの加工工程を経ることにより製造でき、ゴムの場合と同様に混練工程において砥粒及び配合剤を添加して混錬した後加熱し、これを成形した成形品を粉砕すると共に所望の形状(例えば球形状等)に加工し、所望の粒度となるように篩い分けて研磨材を製造する。前記粉砕及び加工は公知の任意の方法を採用して実施することができる。
研磨材7の噴射は、例えば圧縮気体(ガス)によって研磨材を噴射ノズル9(図4参照)から圧縮気体とともに噴射する各種型式のブラスト加工装置を用いて実施することができる。圧縮気体の噴射圧力は特に限定するものではないが、例えば約0.1MPa〜約1.0MPa程度にすることができる。但し、上記に限定するものではない。
研磨材の針本体の表面に対する入射角(研磨材の噴射方向と針本体の加工表面とが成す角度)は特に限定するものではなく、0度〜90度の範囲で適宜調整可能であるが、具体的には、約10度〜約70度程度の範囲に設定することができる。より好ましくは、約30度〜約60度の範囲に設定するとよい。
研磨材7の噴射距離(噴射ノズルの先端から針本体の表面間の距離)は、例えば約50mm〜約200mm程度に設定することができる。研磨材の研磨加工時間(一本の針に対する研磨材の噴射による研磨加工時間)は、例えば約10秒〜約50秒間程度に設定することができる。なお、上記各数値は一例として開示したもので、上記範囲に限定するものではない。
前記噴射ノズル9の径は特に限定するものではないが、例えば内径約3〜約15mmの噴射ノズルを採用することができる。また、研磨材の噴射量は特に限定するものではないが、例えば約500g/分〜約5kg/分程度の範囲を挙げることができる。但し、上記範囲に限定するものではない。
次に実施の形態1の縫合針の製造方法の一例について説明する。
針本体1の前記針材10は、例えばオーステナイト系ステンレス、その他のステンレス鋼等の素材で丸棒状に形成したものを採用し、図2(a)等に示すように、所定の長さに切断されている。
図2(b)に示すように、針材10の一端部側(針先部形成部側)を成形加工し、断面三角形状の三角棒状部22を形成した加工針材11を形成する。前記三角棒状部22は、例えば図2(c)に示すように、エンドレス状のV溝31を設けたプレス成形型を用い、V溝31内へ針材10の一端部側を入れ、これを昇降プレス型(図示せず)でプレス加工(一次プレス加工)することにより成形することができる。上記工程により加工針材11(一次加工針材)が得られる。
前記三角棒状部22は、例えば針材10の長さの約1/2〜約1/4程度の範囲内で形成することができる。前記棒状部22は、前記プレス加工による加工上面23(一次加工上面)が略平面状をなすと共に断面形状が前記上面23を底辺とする略二等辺三角形状に形成される(図2(d)参照)。なお、針材10の他端側、つまり、針本体1の針基部4の端部に設ける糸取付部21は任意の段階(通常は前記棒状部22を形成する工程の前)で形成する。
次いで、図2(e)及び図3に示すように、前記加工針材11の外周面に固体粒子を噴射(ブラスト加工)してブラスト加工針材12を製造する。実施の形態1のブラスト加工針材12は、前記加工針材11の外周面の全域にブラスト加工により形成される前記凹凸部を施して形成されている。前記ブラスト加工は任意の各種型式のブラスト加工装置を用いて任意の方法で実施することができる。上記工程によりブラスト加工針材12(一次ブラスト加工針材)が得られる。
前記ブラスト加工は、内径約3〜約15mmの噴射ノズル8、粒径約30〜約100μmの固体粒子を用い、噴射圧力約0.1MPa〜約1.0MPa、噴射距離約50〜約200mm、入射角約30度〜約90度で固体粒子を適当時間(秒又は分)噴射することにより実施できる。前記噴射時間(一本の針材11に対する固体粒子の噴射によるブラスト加工時間)は、例えば約10秒〜約60秒間程度でブラスト加工できる。固体粒子の噴射量は約300g/分〜約5kg/分で実施することができる。この実施の形態では、図3(a)に示すように、加工針材11の表面に対して約60度の入射角で固体粒子をノズル8から噴射する例が開示されている(但し、上記角度は任意に変更可能)。また、固体粒子として、平均粒径約50μmのガラス製ビーズを採用することができる。但し、他の材質の固体粒子を採用できること勿論である。上記工程により加工針材11の外周面に微小な凹凸部13が略均一的に施されてブラスト加工針材12が製造できる。
前記ブラスト加工は、例えば図示しない回転カゴ(バレルカゴ)を用いて実施することができる。具体的には、金属製等の6〜8角形状等の概略角筒状等に形成した適当な大きさの回転カゴを備える。この回転カゴを図示しないブラスト加工装置のブラスト加工室内に出し入れ自在、かつ、回転自在に支持させて略横向きの姿勢で収容し、可変モータ(図示せず)によって緩やかな速度で回転させるように構成する。
そして、適当本数(例えば約50〜約100本程度、但し、本数は任意に増減可能)の加工針材11を前記カゴに入れてカゴを前記加工室内にセットする。この状態で前記カゴを緩やかな速度(例えば、毎分約5回転)で所定方向に回転しながら上述した条件で固体粒子をノズルから前記カゴ内の加工針材11の外周面に噴射してブラスト加工する。
前記カゴが回転すると、カゴ内の各針材は回転摩擦の作用によって所定方向に回動する。そのため、各針材は外周面を均一的にブラスト加工される。したがって、上記方法によれば、加工針材11の外周面の全体に微小な凹凸部13が梨地状に施されたブラスト加工針材12が得られる。
なお、実施の形態1のブラスト加工方法は一例として開示したもので、例えば、特開2005−334193号公報に記載されているように、コンベア装置を用いて前記針材11をブラスト加工室内を緩やかな速度で移送しながらブラスト加工する方法、その他の任意の各種型式の装置や方法を採用できること勿論である。
次に図2(g)に示すように、ブラスト加工針材12の三角棒状部22の先端部側に先細三角形状の刃部形成部24を形成する。この刃部形成部24は、例えば図2(f)に示すように、先端に向けて徐々に巾が細く、かつ、溝が浅くなったV溝33を設けたプレス成形型32を用い、三角棒状部22の先端部をV溝33に合致させて入れ、これを昇降プレス型(図示せず)でプレス加工(二次プレス加工)することにより成形することができる。
上記工程により、三角棒状部22の先端部側に前記三つの面14,15,16が先端17に向けて徐々に巾が狭くなり、先端17で交わった先細三角形状の刃部形成部24が形成される。上記工程により得られた加工品を「二次ブラスト加工針材25」という。なお、二次ブラスト加工針材25には、上記プレス加工(二次プレス加工)により刃部形成部24の二次プレス加工による加工上面23a(二次加工上面)の縁部から外方へはみ出したバリ片26が形成されている。
ブラスト加工針材12を上記のようにプレス加工(二次プレス加工)処理しても、前記凹凸部13は多少変形することはあるが、消失することなく略原形を保持して形成されている。
次いで、図2(h)に示すように、前記一次加工上面23の略全部ないし先端部側の一部(実施の形態1では先端部側の一部)及び前記二次加工上面23aを研削加工により略水平状に研削し、前記バリ片26を削り落として針先部3を形成すると共に刃部形成部24の部位における二つ(二本)の稜線19,20に研削加工切刃60,60を形成する。これにより、針先部3の先端部側には前記研削加工による鋭利な研削加工切刃60,60を有する刃部5が形成される。上記工程により得られた加工品を「中途加工針50」という。
次いで、図4及び図1(d)に示すように、中途加工針50の刃部5を含む針先部3の所望部位(図示では刃部5)の表面に前記研磨材7を適当な入射角(例えば、約30度〜約60度)で噴射して研磨加工する。この実施の形態1では図4(a)に示すように、中途加工針50の表面に対して約45度の入射角で研磨材7を噴射ノズル9から噴射する例が開示されている(但し、上記角度は任意に変更可能)。
前記研磨加工は、内径約3〜約15mmの噴射ノズル9、粒径約0.1〜約1.0mmの研磨材7を用い、噴射圧力約0.1MPa〜約1.0MPa、噴射距離(ノズル9の先端から前記表面までの距離):約50〜200mmで研磨材7をノズル9から適当時間(秒又は分)噴射することに実施できる。前記噴射時間(一本の針に対する研磨材の噴射による研磨加工時間)は、例えば約10秒〜約50秒間程度で研磨加工できる。研磨材の噴射量は約500g/分〜約5kg/分で実施することができる。研磨材は母材約90〜約50重量%に対し砥粒(粒径約1〜約8μm)約10〜約50重量%(研磨材の重量100重量%)のものを採用することができる。
前記ノズル9から噴射された研磨材7は中途加工針50の刃部5の表面に衝突した際に、衝突により生じた衝撃は母材7aの弾性力によって吸収、緩和され、図4(d)に示すように、前記加工針50の表面に摺接しながら前記表面上を滑走する。これにより、研削加工切刃60に形成されているバリは研磨材7の砥粒7bによってきれいに除去されると共に研磨加工されて前記切刃60を鋭利に刃立てして切れ味を向上させた切刃6が形成される。この事実は試験によって確認された。
中途加工針50に対して前記研磨材7を噴射して研磨加工すると、噴射加工面に形成されている前記凹凸部13は噴射加工時間の長さ等に伴って次第に変形ないし減少する傾向になる。この場合において、前記研磨加工による前記凹凸部13の消失割合はできるだけ少なくすることが好ましい。そのため、研削加工切刃60に形成されているバリ取りを行って前記切刃60を鋭利に刃立する研磨加工作業を実施した後は、必要以上に研磨材の噴射時間を長くすることは好ましくない。前記研磨材を前記例示した時間の範囲内で中途加工針に噴射することにより、噴射加工面に形成されている前記凹凸部13の消失割合は約30%〜約60%になる。つまり、約70%〜約40%の前記凹凸部は消失することなく残される。
なお、前記研磨材7は中途加工針50の刃部における稜線18側の表面(面14及び15)だけに噴射することにより研磨加工を実施することができるが、刃部における面16側にも噴射して研磨加工を行う方法を採用してもよい。このように、研磨材は刃部の稜線18側の表面(面14及び15)だけに噴射して研磨加工を行うか、或いは前記表面及び面16側の両方の面に噴射して研磨加工を実施するかは任意に選択して採用することができるものである。この点については後述する各実施の形態においても同様である。
前記研磨材7による研磨加工は、例えば図4及び図1(d)に示すように、ブラスト加工装置(図示せず)の噴射ノズル9から中途加工針50の刃部5の表面に向けて研磨材7を噴射して行う。具体的には例えば、次のような方法を採用することができる。
即ち、図示しない加工プレート(このプレートの上面には適当な間隔で任意数の係合凹溝が平行に設けてある)上に任意本数の中途加工針50を同一姿勢で前記溝内に係合すると共に前記各針50の針先部3を前記プレートから突出させて並べて設置する。実施の形態1では稜線18側を上方(したがって、前記研削加工した面は下方)に向けて設置した例が開示されている。そして、下面に発泡ウレタンその他の弾性シート材等を添装したステンレス製等の押え板を前記プレート上に載置して適当部を前記プレートに係脱自在に固定して前記各針50を前記プレート上に押さえつけて固定する。この状態で前記プレートをブラスト加工装置の移送手段によって、ゆるやかな速度(例えば、約50mm〜約150mm/分)で移送してブラスト加工室の出入口を通じて前記加工室内を往復移動(例えば一往復)させ、前記室内を移動中の前記各針50に対して前記加工室内に固定して配置されている噴射ノズル9から前記研磨材7を噴射して研磨加工する。上記の場合において、前記プレートの移送速度は上記範囲に限定するものではない。なお、噴射による研磨加工を行った後、所望に応じて前記研磨材による研磨加工後の針に対して圧力ガスを吹き付けて針の周囲に付着している「かす」等を除去するようにしてもよい。前記圧力ガスの吹き付けは前記加工室内で行ってもよく、或いは前記加工室外で行うこともできる。
なお、前記圧力空気の吹き付けを前記加工室内で行なう場合には、例えば前記加工室内の前記出入口近くに噴射ノズルを配設し、研磨加工後の針を前記加工室から室外に送出する時点において圧力ガスを吹き付ける方法等を採用することができる。また、上記の場合において、前記研磨加工を行った後、所望に応じて前記プレートを天地逆にして前記加工室内を往復移動させ、前記研削加工した面にも研磨材の噴射による研磨加工を行う方法を採用することもできる。この研磨方法を採用する場合には、前記プレートの一往復当りの噴射による研磨加工時間を適当に配分して短く設定する。この点については後述する各実施の形態においても同様である。
上述した研磨加工方法の具体的な例によれば、ブラス加工室内を移送(移動)中の中途加工針50に対し、ノズル9から常時3〜5本程度の前記加工針50に同時に研磨材7を噴射して研磨加工することができる(図4(b)参照)。
なお、実施の形態1では一本の噴射ノズル9から研磨材7を噴射させる例が開示されているが、複数本の噴射ノズルを備え、各ノズルから研磨材7を同時に噴射させる構成を採用できること勿論可能である。この点については後述する各実施の形態においても同様である。また、上記具体的な研磨加工方法は一例として開示したもので、上記研磨加工方法以外の任意の研磨加工方法を採用できること勿論である。
そして、前記研磨加工した針(研磨加工針)を円弧状に弯曲して弯曲針を得る(図1(f)参照)。なお、直針の場合には前記した弯曲処理工程を省略して製品を得る。また、所望に応じて前記研磨加工針にシリコンコーテングを施すこともできる。
図5は本発明の他の実施の形態(実施の形態2)の縫合針及びその製造方法の一実施の形態の製造工程の流れを概略的に示す説明図、図6はブラスト加工針材を製造するブラスト加工工程の一例を概略的に示す説明図である。実施の形態2において、実施の形態1で既に説明した構成と同一の構成部等には同一符号を付して説明を省略する。この実施の形態2は、加工針材及びブラスト加工針材の構成及び製造工程に特徴がある。
実施の形態2は、実施の形態1の加工針材11(一次加工針材)の三角棒状部22の先端部側に先細三角形状の刃部形成部24を成形加工して加工針材11A(二次加工針材)とする。そして、前記二次加工針材11Aをブラスト加工してブラスト加工針材25Aを製造し、このブラスト加工針材25Aを用いて針本体1を形成するものである。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に実施の形態2の縫合針の製造方法の一実施の形態について図5を参照して説明する。
図5(b)に示すように、実施の形態1と同様に、針材10の一端部側(針先部形成部側)をプレス加工(一次プレス加工)し、断面三角形状の三角棒状部22を形成した加工針材11(一次加工針材)を製造する。
次いで、図5(e)に示すように、加工針材11の三角棒状部22の先端部側を実施の形態1と同様の方法でプレス加工(二次プレス加工)して先細三角状の刃部形成部24を形成して加工針材11A(二次加工針材)を得る。上記工程により得られた二次加工針材11Aは、外周面に前記凹凸部13が施されていない以外は実施の形態1の図2(g)に示す二次ブラスト加工針材25の構成と略同一構成である。
次いで、図5(g)及び図6に示すように、実施の形態1と同様の方法で二次加工針材11Aの外周面に固体粒子を噴射(ブラスト加工)してブラスト加工針材25Aを製造する。上記工程により得られたブラスト加工針材25Aは、実施の形態1の図2(g)に示す二次ブラスト加工針材25と略同一構成になる。
次いで、図5(h)に示すように、実施の形態1と同様の方法により所定部位を研削加工して中途加工針50を製造し、この中途加工針50を実施の形態1と同様に研磨材の噴射により研磨加工して製品を得る。これにより、実施の形態1の縫合針と同様の製品が得られる。
なお、前記研磨材7の噴射による研磨加工等は実施の形態1と同様であるため、説明は省略する。また、研磨加工した針(研磨加工針)を円弧状に弯曲して弯曲針を得ること、その他についても実施の形態1と同様である。
図7は本発明の他の実施の形態(実施の形態3)の縫合針及びその製造方法の一実施の形態の製造工程の流れを概略的に示す説明図である。実施の形態3において、実施の形態1で既に説明した構成と同一の構成部等には同一符号を付して説明を省略する。この実施の形態2は刃部5と、この刃部に形成した切刃6の構成及び形成手段等に特徴がある。
実施の形態3の縫合針は、プレス加工によりプレス加工切刃60A,60Aを有する刃部5を形成し、前記研磨材7を刃部5の表面に噴射し、この噴射加工によりプレス加工切刃60Aを研磨加工して前記切刃6を形成してなるものである。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に実施の形態3の縫合針の製造方法の一実施の形態について図5を参照して説明する。
図7(a)に示す針材10の一端部側(先端側)を図7(b)に示すように、次第に先細になるように円錐形状に研削して円錐形状のテーパ棒状部22Aを形成する。上記工程により得られた加工品(先細針材)を「一次加工品針材11B」という。なお、針材10の他端側、つまり、針本体1の針基部4の端部に設ける糸取付部21は実施の形態1と同様に任意の段階で形成する。
次いで、図7(c)に示すように、一次加工針材11Bのテーパー棒状部22Aをプレス加工して先細三角棒状部22Bを形成する。この先細三角棒状部22Bは、例えば図7(d)に示すように、先端部側は先端に向けて徐々に巾が細く、かつ、溝が浅くなったV溝35を設けたプレス成形型34を用い、前記加工針材11Bのテーパ棒状部22AをV溝35内へ入れ、これを昇降プレス型(図示せず)でプレス加工(一次プレス加工)することにより成形することができる。
上記工程により、先細三角棒状部22Bの先端部側に三つの面14,15,16が先端に向けて徐々に巾が狭くなり、先端で交わった先細三角形状の刃部形成部24Aが形成される。上記工程により得られた加工品を「二次加工針材11C」という。なお、前記テーパー棒状部22Aは、プレス加工による先細三角棒状部22Bの成形加工を容易にするために形成したものである。
実施の形態3の縫合針の針本体1は図7(f)に示すように、二次加工針材11Cをブラスト加工したブラスト加工針材25Bを用いて形成されている。前記ブラスト加工針材25Bは、二次加工針材11Cを実施の形態1と同様の方法でブラスト加工して製造される。
図7(h)に示すように、ブラスト加工針材25Bの刃部形成部24Aをプレス加工して、二つ(二本)の稜線19,20にプレス加工切刃60A,60Aを形成する。この切刃60Aは、例えば図7(g)に示すように、先端に向けて徐々に巾が細く、かつ、溝が浅くなったV溝37を設けたプレス成形型36を用い、ブラスト加工針材25Bの刃部形成部24AをV溝37に合致させて入れ、これを昇降プレス型(図示せず)で複数回(例えば2〜3回)プレス加工することにより形成する。これにより、針先部3の先端部側にはプレス加工による鋭利なプレス加工切刃60A,60Aを有する刃部5が形成される。上記工程により得られた加工品を「中途加工針50A」という。
なお、前記刃部の形成工程において、プレス加工される部位における前記凹凸部13は多少変形することが生じる場合はあるが、消失することなく残されている。
次いで、実施の形態1と同様に、中途加工針50Aの針先部3の刃部5の表面に前記研磨材7を噴射して研磨加工する。これにより、プレス加工切刃60Aに形成されているバリはきれいに除去されていると共に研磨加工されて前記切刃60Aを鋭利に刃立てして切れ味を向上させた切刃6を形成することができる。この事実は試験により確認された。中途加工針50Aを上記のように研磨加工処理しても、前記凹凸部13は実施の形態1と同様に、約70%〜約40%は消失することなく残される。
なお、前記研磨材7の噴射による研磨加工は実施の形態1と同様であるため、説明は省略する。また、前記研磨加工した針(研磨加工針)を円弧状に弯曲して弯曲針を得ること、その他についても実施の形態1と同様である。
図8は本発明のさらに他の実施の形態(実施の形態4)の縫合針及び前記縫合針の製造方法の一実施の形態の製造工程の流れを概略的に示す説明図である。実施の形態4において、実施の形態1で既に説明した構成と同一の構成部等には同一符号を付して説明を省略する。この実施の形態4は刃部5と、この刃部に形成した切刃6の構成及びその形成手段に特徴がある。
実施の形態4の縫合針は、実施の形態1におけるブラスト加工針材12の三角棒状部22の先端部側をプレス加工して先細三角形状の刃部形成部24を形成する工程を省略し、三角棒状部22の加工上面23(一次加工上面)の先端部側を斜め下方向(稜線18方向)に研削し、前記研削加工により二つ(二本)の稜線19,20に研削加工切刃60B,60Bを有する刃部5を形成したものである。そして、前記研磨材7を刃部5の表面に噴射し、この噴射加工により研削加工切刃60Bを研磨加工して前記切刃6を形成してなるものである。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に実施の形態3の縫合針の製造方法の一例について図8を参照して説明する。
実施の形態1と同一の製造方法によりブラスト加工針材12を製造する。なお、前記糸取付部21は実施の形態1と同様に任意の段階で形成する。そして、図8(d)に仮想線40で示すように、三角棒状部22の前記加工上面23の先端部側を研削加工により斜め下方向(稜線18の方向)に研削し、二本の稜線19,20に研削加工切刃60B,60Bを形成する。これにより、針先部3の先端部には前記研削加工による鋭利な研削加工切刃60B,60Bを有する刃部5が形成される。上記工程により得られた加工品を「中途加工針50B」という。
次いで、実施の形態1と同様に、中途加工針50Bの刃部5の表面に前記研磨材7を噴射して研磨加工する。これにより、研削加工切刃60Bに形成されているバリ(研削バリ)はきれいに除去されると共に研磨加工されて前記切刃60Bを鋭利に刃立てして切れ味を向上させた切刃6が形成される。この事実は試験により確認された。中途加工針50Bを上記のように研磨加工処理しても、前記凹凸部13は実施の形態1と同様に、約70%〜約40%は消失することなく残される。
なお、前記研磨材7の噴射による研磨加工は実施の形態1と同様であるため、説明は省略する。また、前記研磨加工した針(研磨加工針)を円弧状に弯曲して弯曲針を得ること、その他についても実施の形態1と同様である。
次に試験例の一例について説明する。下記に示す試験例は針材として、直径0.65mm×長さ24mmのオーステナイト系ステンレス(SUS304)製の丸棒状の針材10を採用した。また、下記に示す試験例は実施の形態1の縫合針の製造方法の項で説明した製造方法に基づき、その一例として実施した。
(加工針材の製造)
実施の形態1で説明したプレス成形型30を用い、針材10の一端部側(針先部形成部側)をプレス加工し、断面三角形状の三角棒状部22を形成した加工針材11を得た。前記三角棒状部22は、加工針材11の長さの1/3弱の長さに形成した。
(ブラスト加工)
固体粒子の噴射によるブラスト加工は、エア式のブラスト加工装置(株式会社不二製作所製)を用いて実施した。固体粒子は平均粒径50μmのガラスビーズを使用した。噴射ノズルは内径7.16mmのノズルを用いた。前記ブラスト加工は、加工針材11の外周面に、入射角45度,噴射距離70mm,噴射圧力0.25MPa,噴射量2kg/分で固体粒子を20秒間噴射して実施した。また、前記ブラスト加工は、固体粒子を加工針材の外周面の全域に噴射して実施した。上記により、加工針材11の外周面の全域に微小な凹凸部13が梨地状に施されたブラスト加工針材12を得た。
(研削加工)
実施の形態1の縫合針の製造方法の項で説明したように、プレス成形型32を用い、ブラスト加工針材12の三角棒状部22の先端部側をプレス加工(二次プレス加工)して、先細三角形状の刃部形成部24を形成した二次ブラスト加工針材25を得る。次いで、二次ブラスト加工針材25の一次加工上面23の先端部側の一部及び二次加工上面23aを研削加工により略水平状に研削し、バリ片26を削り落として針先部を形成すると共に刃部形成部24の部位における二つ(二本)の稜線19,20に研削加工切刃60,60を形成する。これにより、針先部3の先端部側には前記研削加工による鋭利な研削加工切刃60,60を有する刃部5が形成される。上記工程により得られた加工品「中途加工針50」を撮影した顕微鏡写真を図9に示す。図9は前記中途加工針50を約50倍に拡大して撮影した刃部の底面(a)及び平面(b)の顕微鏡写真である。
図9(a),(b)に示すように、上記工程により、刃部の稜線19,20に研削加工切刃60,60が形成されるが、前記切刃60の縁部等には繊維状その他のバリが形成されている。また、中途加工針50の前記研削加工部以外の表面には前記梨地状の凹凸部13が消失することなく残されている。なお、前記写真のピント(焦点)を前記切刃60に合わせて撮影したため、前記凹凸部13が見え難い状態で撮影されている。
(研磨加工)
研磨材の噴射による研磨加工は、エア式のブラスト加工装置(株式会社不二製作所製)を用いて実施した。前記研磨は、図9に示す中途加工針50に対して実施した。即ち、図9に示す中途加工針50を写真撮影した後、この中途加工針50を用いて実施した。研磨材は、母材をブタジエンゴム,砥粒を平均粒径3μmのアランダムとし、母材85重量%に対して砥粒を15重量%の割合で配合し、平均粒径0.35mmのものを使用した。噴射ノズルは内径10mmのノズルを用いた。前記加工装置は前記ノズルを二本備えている(実施の形態1では、図1,図4に示すように、一本の噴射ノズルを開示してあるが、試験例で使用した前記加工装置は、前記ノズルを二本備えている)。前記研磨加工は、前記中途加工針の刃部における稜線18側の表面に、入射角45度,噴射距離(ノズルの先端から前記表面までの距離)90mm,噴射圧力0.4MPa,噴射量1Kg/分で研磨材を20秒間噴射して実施した。前記噴射量はノズル1本当たりの量を示す。したがって、噴射量は1Kg/分×2=2Kg/分になる。なお、前記ノズルの内径は10mmであるが、研磨材の噴射流は次第に円錐状に拡がって噴射され、噴射加工面(前記加工針50の表面)における研磨材の噴射流の面積の直径は約15mmであった。上記研磨加工後の針(研磨加工針)を撮影した顕微鏡写真を図10に示す。図10は前記研磨加工針を約50倍に拡大して撮影した刃部の底面(a)及び平面(b)の顕微鏡写真である。
図10(a),(b)に示すように、研磨材の噴射加工により、研削加工切刃60に形成されているバリはきれいに除去されると共に研磨加工されて前記切刃60を鋭利に刃立てして切れ味を向上させた切刃6が形成された。また、前記研磨加工処理しても、前記凹凸部13は減少するが、約50%は消失することなく残されている。なお、前記写真はピントを前記切刃6に合わせて撮影したため、前記凹凸部13が見え難くい状態で撮影されている。また、この試験例は上記したように、刃部における稜線18側の表面(面14及び15)だけに研磨材を噴射して研磨加工した例を開示したものである。この場合、上述したように研磨材を前記面14及び15と面16側に分けて噴射して研磨加工する等により、前記凹凸部13の消失割合を上記試験例より少なくすることができる。
なお、上述したように、ブラスト加工針材をプレス加工すると、梨地状の凹凸部13は消失することはないが、多少変更することがある。そのため、針材10をブラスト加工したブラスト加工針材を用いて前記試験例に示す製造方法を実施した場合には、ブラスト加工針材を2回プレス加工(一次及び二次プレス加工)することになるので、前記凹凸部13の変形量(度合)が増大する。したがって、加工針材11をブラスト加工したブラスト加工針材12を用いることにより、針材10をブラスト加工したブラスト加工針材を用いた場合に比べて前記凹凸部13の変形量(度合)を減少することが可能になる。
また、実施の形態2〜4の縫合針の製造方法の項で説明した製造方法を実施して試験した結果、上述した試験例と同様な成果が得られることが判明した。
なお、上記実施の形態の製造方法は一例として開示したもので、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想を越脱しない範囲内において任意に変更可能なものである。
本発明の一実施の形態の縫合針を示す図であって、同図(a)は前記縫合針の構成を概略的に示す平面図、同図(b)は同じく底面図、同図(c)は同図(b)のA−A線拡大断面図、同図(d)は研磨材の噴射による研磨加工工程を概略的に示す説明図、同図(e)は前記研磨材の一例の構成を概略的に示す断面図、同図(f)は弯曲針を製造した状態を示す説明図である。 前記縫合針の製造方法の一実施の形態の製造工程の流れを概略的に示す説明図であって、同図(a)は針材を示す斜視図、同図(b)は加工針材を示す斜視図、同図(c)はプレス成形型の構成を概略的に示す説明図、同図(d)は同図(b)のB−B線拡大断面図、同図(e)はブラスト加工針材の構成を概略的に示す説明図、同図(f)はプレス成形型の構成を概略的に示す説明図、同図(g)は二次ブラスト加工針材の構成を概略的に示す説明図、同図(h)は中途加工針の構成を概略的に示す説明図、同図(i)は同図(h)のC−C線拡大断面図である。 図3(a)はブラスト加工針材を製造するブラスト加工工程の一例を概略的に示す説明図、図3(b)はブラスト加工針材を示す側面側、図3(c)は図3(b)のD−D線拡大断面図、図3(d)は図(b)のE−E線で切断し、その一部を拡大して示す説明図である。 図4(a)ないし(c)は前記中途加工針に研磨材を噴射して研磨加工する工程の一例を概略的に示す説明図、図4(d)は研磨材が中途加工針に衝突した際の作用を説明するために示す説明図である。 本発明の他の実施の形態の縫合針及び前記縫合針の製造方法の一実施の形態の製造工程の流れを概略的に示す説明図であって、同図(a)は針材を示す斜視図、同図(b)は加工針材を示す斜視図、同図(c)はプレス成形型の構成を概略的に示す説明図、同図(d)は同図(b)のF−F線拡大断面図、同図(e)は加工針材(二次加工針材)を示す斜視図、同図(f)はプレス成形型の構成を概略的に示す説明図、同図(g)はブラスト加工針材の構成を概略的に示す説明図、同図(h)は中途加工針の構成を概略的に示す説明図、同図(i)は同図(h)のG−G線拡大断面図である。 図6(a)はブラスト加工針材を製造するブラスト加工工程の一例を概略的に示す説明図、図6(b)はブラスト加工針材を示す平面図、図6(c)は図6(b)のH−H線拡大断面図、図6(d)は図6(b)のI−I線で切断し、その一部を拡大して示す説明図である。 本発明の他の実施の形態の縫合針及び前記縫合針の製造方法の一実施の形態の製造工程の流れを概略的に示す説明図であって、同図(a)は針材を示す斜視図、同図(b)は一次加工針材の構成を概略的に示す説明図、同図(c)は二次加工針材の構成を概略的に示す説明図、同図(d)はプレス成形型の構成を概略的に示す斜視図、同図(e)は同図(c)のJ−Jの線拡大断面図、同図(f)はブラスト加工針材の構成を概略的に示す説明図、同図(g)はプレス成形型の構成を概略的に示す斜視図、同図(h)は中途加工針の構成を概略的に示す説明図、同図(i)は同図(h)のK−K線拡大断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態の縫合針及び前記縫合針の製造方法の一実施の形態の製造工程の流れを概略的に示す説明図であって、同図(a)は針材を示す斜視図、同図(b)は加工針材を示す斜視図、同図(c)はブラスト加工針材を示す斜視図、同図(d)はブラスト加工針材の先端側を研削加工して切刃を有する刃部を形成する工程を概略的に示す説明図、同図(e)は中途加工針の構成を概略的に示す説明図、同図(f)は前記中途加工針の構成を概略的に示す側面から見た説明図、同図(g)は同図(f)のL−L線拡大断面図である。 研削加工により形成した研削加工切刃を有する刃部(中途加工針)の状態を示す底面(a)及び平面(b)の顕微鏡写真である。 図9の中途加工針を研磨材で研磨した後の針(研磨加工針)の刃部の状態を示す底面(a)及び平面(b)の顕微鏡写真である。
符号の説明
1 針本体
3 針先部
5 刃部
6 切刃
7 研磨材
7a 母材
7b 砥粒
10 針材
11 加工針材
12 ブラスト加工針材
13 凹凸部
60 研削加工切刃

Claims (4)

  1. 針本体の針先部の刃部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針であって、
    前記針本体は、針材の針先部形成部側を三角形その他の断面多角形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工により微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材で形成され、
    前記針先部の刃部は切刃を有し、
    前記切刃は研削加工により形成された研削加工切刃を、弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散してなる研磨材の噴射加工により研磨加工された構成を具備してなる
    ことを特徴とする、縫合針。
  2. 針本体の針先部の刃部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針であって、
    前記針本体は、針材の針先部形成部側を三角形その他の断面多角形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工により微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材で形成され、
    前記針先部の刃部は切刃を有し、
    前記切刃はプレス加工により形成されたプレス加工切刃を、弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散してなる研磨材の噴射加工により研磨加工された構成を具備してなる
    ことを特徴とする、縫合針。
  3. 針本体の針先部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針の製造方法であって、
    前記針本体は、針材の針先部形成部側を、断面形状が三角形その他の多角形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工により微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材を用いて形成され、
    前記針先部を研削加工して研削加工切刃を有する刃部を形成する工程と、
    弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散してなる研磨材を、前記針先部の少なくとも前記刃部に噴射して前記切刃を研磨加工する工程とを含む
    ことを特徴とする、縫合針の製造方法。
  4. 針本体の針先部が三角形その他の多角形断面に形成された縫合針の製造方法であって、
    前記針本体は、針材の針先部形成部側を、断面形状が三角形その他の多面形状に成形加工された加工針材の外周面にブラスト加工による微小な凹凸部が梨地状に施されたブラスト加工針材を用いて形成され、
    前記針先部をプレス加工してプレス加工切刃を有する刃部を形成する工程と、
    弾性体よりなる母材に砥粒を配合分散してなる研磨材を、前記針先部の少なくとも前記刃部に噴射して前記切刃を研磨加工する工程とを含む
    ことを特徴とする、縫合針の製造方法。
JP2007275999A 2007-10-24 2007-10-24 縫合針及び縫合針の製造方法 Pending JP2009100969A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007275999A JP2009100969A (ja) 2007-10-24 2007-10-24 縫合針及び縫合針の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007275999A JP2009100969A (ja) 2007-10-24 2007-10-24 縫合針及び縫合針の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009100969A true JP2009100969A (ja) 2009-05-14

Family

ID=40703388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007275999A Pending JP2009100969A (ja) 2007-10-24 2007-10-24 縫合針及び縫合針の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009100969A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3187120A4 (en) * 2014-08-29 2018-04-11 MANI Inc. Suture needle

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6328566A (ja) * 1986-07-16 1988-02-06 Inoue Japax Res Inc 噴射加工方法
JPH06296790A (ja) * 1993-04-15 1994-10-25 Matsutani Seisakusho Co Ltd 医療用縫合針及び研削装置
JP2005334193A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Akiyama Seisakusho:Kk 縫合針
JP2006159402A (ja) * 2004-11-11 2006-06-22 Fuji Seisakusho:Kk 研磨材及び該研磨材の製造方法,並びに前記研磨材を用いたブラスト加工方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6328566A (ja) * 1986-07-16 1988-02-06 Inoue Japax Res Inc 噴射加工方法
JPH06296790A (ja) * 1993-04-15 1994-10-25 Matsutani Seisakusho Co Ltd 医療用縫合針及び研削装置
JP2005334193A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Akiyama Seisakusho:Kk 縫合針
JP2006159402A (ja) * 2004-11-11 2006-06-22 Fuji Seisakusho:Kk 研磨材及び該研磨材の製造方法,並びに前記研磨材を用いたブラスト加工方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3187120A4 (en) * 2014-08-29 2018-04-11 MANI Inc. Suture needle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101706104B1 (ko) 금형의 표면 처리 방법 및 상기 방법으로 표면 처리된 금형
KR100709587B1 (ko) 연마재 및 동 연마재의 제조 방법, 및 상기 연마재를이용한 블라스트 가공 방법
KR101446259B1 (ko) 블라스트 가공용 연마재 및 이를 이용한 블라스트 가공방법
CN101195049B (zh) 纹理化表面
JP5041313B2 (ja) 縫合針及び縫合針の製造方法
CA2529260A1 (en) Abrasive cutting system and method
CN104520070B (zh) 矫形外科植入物精整的方法
JP6556846B2 (ja) 透明樹脂成型用金型の表面処理方法及び透明樹脂成型用金型,並びに透明樹脂成型品の製造方法
JP5103681B2 (ja) 縫合針及び縫合針の製造方法
JP4919446B2 (ja) 微細溝加工方法及びその装置
CN110281160A (zh) 由硬脆性材料制成的工件的表面处理方法
JP2009100969A (ja) 縫合針及び縫合針の製造方法
JP4243220B2 (ja) 縫合針
CN107000173B (zh) 研磨刷
TWI681086B (zh) 金屬製品表面構件及其拋光加工方法
JP6556845B2 (ja) 金型の表面処理方法及び前記方法で処理された金型
JP4341384B2 (ja) 往復刃の製造方法及びこれを用いて製造した往復刃
CN102872509A (zh) 一次性使用无菌安全注射针及其加工方法
JP6535293B2 (ja) 網状フィルタの表面処理方法及び網状フィルタ
JP5376240B2 (ja) ブラスト加工用投射材およびブラスト加工方法
CN113056218B (zh) 涂布体和具备该涂布体的涂布工具
JP4210077B2 (ja) ピーニング処理装置
WO2003103899A1 (ja) ピーニング処理方法
JP5876690B2 (ja) 微細孔形成部の仕上げ加工方法
JP2003300160A (ja) 加圧式のエアーブラスト装置に用いる噴射ノズル、およびその噴射ノズルを用いた加圧式のエアーブラスト加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101014

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120731

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120918

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130212