JP2009099248A - 磁気記録ヘッド及び磁気記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効果的・効率的な高周波アシスト磁気記録を可能とした磁気記録ヘッド及びこれを用いた磁気記録装置を提供する。
【解決手段】主磁極61と、第1の磁性層と、第2の磁性層と、前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に設けられた中間層と、が、媒体移動方向に対して略垂直な方向に積層されてなる積層体10と、前記積層体10に電流を通電可能とした一対の電極41,42と、を備えたことを特徴とする磁気記録ヘッドを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は高記録密度、高記録容量、高データ転送レートのデータストレージの実現に好適な磁気記録ヘッドおよび高周波アシスト磁気記録装置に関する。
1990年代においては、MR(Magneto-Resistive effect)ヘッドとGMR(Giant Magneto-Resistive effect)ヘッドの実用化が引き金となって、HDD(Hard Disk Drive)の記録密度と記録容量が飛躍的な増加を示した。しかし、2000年代に入ってから磁気記録媒体の熱揺らぎの問題が顕在化してきたために、記録密度増加のスピードが一時的に鈍化した。それでも、面内磁気記録よりも原理的に高密度記録に有利である垂直磁気記録が2005年に実用化されたことが牽引力となって、昨今、HDDの記録密度は年率約40%の伸びを示している。
また、最新の記録密度実証実験では400Gbits/inchを超えるレベルが達成されており、このまま堅調に進展すれば、2012年頃には記録密度1Tbits/inchが実現されると予想されている。しかしながら、このような高い記録密度の実現は、垂直磁気記録方式を用いても、再び熱揺らぎの問題が顕在化するために容易ではないと考えられる。
この問題を解消し得る記録方式として「高周波磁界アシスト記録方式」が提案されている。高周波磁界アシスト記録方式では、記録信号周波数より十分に高い、磁気記録媒体の共鳴周波数付近の高周波磁界を局所的に印加する。この結果、磁気記録媒体が共鳴し、高周波磁界を印加された磁気記録媒体の保磁力(Hc)はもともとの保磁力の半分以下となる。このため、記録磁界に高周波磁界を重畳することにより、より高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の磁気記録媒体への磁気記録が可能となる(例えば、特許文献1)。しかし、この特許文献1に開示された手法ではコイルにより高周波磁界を発生させており、高密度記録時に効率的に高周波磁界を印加することが困難であった。
そこで高周波磁界の発生手段として、スピントルク発振子を利用する手法も提案されている(例えば、特許文献2および3)。この特許文献2および3に開示された技術においては、スピントルク発振子は、スピン注入層と、中間層と、磁性層(発振層)と、電極とからなる。電極を通じてスピントルク発振子に直流電流を通電すると、スピン注入層によって生じたスピントルクにより、磁性層(発振層)の磁化が強磁性共鳴を生じる。その結果、スピントルク発振子から高周波磁界が発生することになる。
スピントルク発振子のサイズは数十ナノメートル程度であるため、発生する高周波磁界はスピントルク発振子の近傍の数十ナノメートル程度に局在する。さらに高周波磁界の面内成分により、垂直磁化した磁気記録媒体を効率的に共鳴すること可能となり、磁気記録媒体の保磁力を大幅に低下させることが可能となる。この結果、主磁極による記録磁界と、スピントルク発振子による高周波磁界とが重畳した部分のみで高密度磁気記録が行われ、高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の磁気記録媒体を利用することが可能となる。このため、高密度記録時の熱揺らぎの問題を回避できる。
米国特許第6011664号明細書 米国特許出願公開第2005/0023938号明細書 米国特許出願公開第2005/0219771号明細書
スピントルク発振子を備えた磁気記録ヘッドを実現するためには、磁気記録ヘッドに対し、ある一定速度で移動する磁気記録媒体に記録パターンを記録していく必要がある。しかし、スピントルク発振子の発振層、中間層およびスピン注入層などが媒体移動方向に積層された構造で、スピントルク発振子を駆動する電流が、スピン注入層と発振層の境界に対し垂直に流入させる場合、磁気記録媒体の移動速度、すなわちディスクの回転速度と、媒体移動方向の発振層の厚みとの関係により、高周波アシスト記録における媒体の一点に対する高周波磁界印加時間がある臨界時間以下であると、媒体のパターン反転率が小さくなり記録が困難になるという問題があった。一方、発振層の膜厚を厚くすると発振効率が落ちるため膜厚を自由に厚くできず、発振効率と書込み反転率が背反してしまうという欠点があった。
このため、効果的・効率的なスピントルク発振子を備えた磁気記録ヘッドの実用化のためには、媒体の書込み反転率が高い磁気記録ヘッドの開発が不可欠である。
本発明は、上記の状況に鑑み、書込み反転率と発振効率を上げることを可能としたスピントルク発振子を提供して、効果的・効率的な高周波アシスト磁気記録を可能とした磁気記録ヘッド及びこれを用いた磁気記録装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、主磁極と、第1の磁性層と、第2の磁性層と、前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に設けられた中間層と、が、媒体移動方向に対して略垂直な方向に積層されてなる積層体と、前記積層体に電流を通電可能とした一対の電極と、を備えたことを特徴とする磁気記録ヘッドが提供される。
本発明の他の一態様によれば、磁気記録媒体と、上記の磁気記録ヘッドと、前記磁気記録媒体と前記磁気記録ヘッドとを離間させまたは接触させた状態で対峙させながら相対的に移動可能とした可動手段と、前記磁気記録ヘッドを前記磁気記録媒体の所定記録位置に位置合せする制御手段と、前記磁気記録ヘッドを用いて前記磁気記録媒体への信号の書き込みと読出しを行う信号処理手段と、を備えたことを特徴とする磁気記録装置が提供される。
本発明によれば、書込み反転率と発振効率を上げることを可能としたスピントルク発振子を提供して、安定な高周波アシスト磁気記録を可能とした磁気記録ヘッド及びこれを用いた磁気記録装置が提供される。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の高周波アシスト磁気記録ヘッドに関わる第1の実施の形態について、ここでは多粒子系の垂直磁気記録媒体に記録する場合を想定して、説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録ヘッドの書込みヘッド部の概略構成を表す斜視図である。
また、図2は、この磁気記録ヘッドが搭載されるヘッドスライダーを表す斜視図である。
本実施形態の磁気記録ヘッド5は、書込みヘッド部60と図示しない再生ヘッド部と、から構成される。書込みヘッド部60は、主磁極61と、シールド62と、励磁コイル63と、リターンヨーク65と、スピントルク発振子10と、一対の電極41、42と、を有する。主磁極61は、一対の励磁コイル63に励磁用電流64を流すことにより磁界を発生する。記録媒体は主磁極61からシールド62へ向く媒体移動方向85に沿って移動する。記録媒体のトラック幅90は、スピントルク発振子10の積層方向15と平行となっている。
書込みヘッド部60の各要素は、図示しないアルミナなどの絶縁体により分離されている。
この磁気記録ヘッド5は、図2に表したようにヘッドスライダー3に搭載される。ヘッドスライダー3は、Al/TiCなどからなり、磁気ディスクなどの磁気記録媒体の上を浮上または接触しながら相対的に運動できるように設計・加工されている。そして、ヘッドスライダー3は、空気流入側3Aと空気流出側3Bとを有する。ヘッドスライダー3の側面にスピントルク発振子10の積層面を設けるようにスピントルク発振子10を配置することにより、主磁極61からスピントルク発振子10に向かう方向を、媒体移動方向85に設定して、安定した書込みを実現することができる。
図3は、この磁気記録ヘッドに設けられるスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。
スピントルク発振子10は、第1の電極41と、スピン注入層30(第2の磁性層)と、スピン透過率の高い中間層22と、発振層10a(第1の磁性層)とバイアス層20と第2の電極42と、がこの順に、媒体移動方向85に対して略垂直な方向に積層された構造を有する。すなわち、スピントルク発振子10の各層は、トラック幅方向90に対して平行な方向に積層された構造を有する。電極42から電極41へ駆動電子流52を流すことにより、発振層10aから高周波磁界を発生させることができる。駆動電流密度は、5×10A/cmから1×10A/cmにすることが望ましく、所望の発振状態になるよう適宜調整する。
ここで、媒体への書込みを行うために必要な媒体移動方向85に沿う発振層10aの長さLと、ハードディスクドライブ(HDD)のディスク最大移動速度との関係について説明する。
磁気記録ヘッドは、磁気記録媒体に対し、ある一定速度で移動しながら記録パターンを記録していく。この時、磁気記録に必要な発振層10aの長さLは、ディスク最大移動速度により異なる。HDDの回転数は、通常rpm(1分間あたりの回転数)で表され、ディスク直径D(インチ)・回転数RPM(rpm)の最大移動速度は式(1)で表される。

ディスク最大移動速度(m/秒)=(RPM÷60)×D×π×0.0254 (1)

図5は、主な仕様のHDDのディスク最大移動速度と発振層10aに必要な長さを表す表である。
ディスクの大きさとディスク回転数の組み合わせによるディスク最大移動速度を、図5(a)の表に示す。
ディスク直径2.5インチで、ディスク回転数が5400rpmの場合には、ディスクの最大移動速度は18.0m/秒であり、ディスク直径3.5インチでディスク回転数が10000rpmであれば、ディスクの最大移動速度は46.5m/秒である。
一方、高周波発振素子からのアシスト磁界印加時間が短いと媒体の反転確率が小さくなる。
図4は、媒体磁化反転率とアシスト磁界印加時間の関係を表すグラフ図である。
記録媒体の異方性磁界Hk=10500Oe、高周波アシスト磁界+/-1000Oe、アシスト周波数10GHz、書込み磁界5000Oeでのシミュレーション結果を示す。アシスト磁界の印加時間が0.7ナノ秒以下で急激に反転確率は小さくなってしまう。従ってHDDのディスク最大移動速度で0.7ナノ秒以上の印加時間を確保するためには、発振層10aの媒体移動方向85の長さLは、ディスク最大移動速度×0.7ナノ秒以上である必要がある。まとめると以下の式(2)になる。

発振層長さL(ナノメートル)≧RPM(rpm)×D(インチ)×0.00093 (2)

ディスクの大きさとディスク回転数の組み合わせによる、ディスク移動方向、すなわち媒体移動方向85に沿う発振層10aの必要な長さLを、図5(b)の表に示す。
ディスク直径2.5インチで、ディスク回転数が5400rpmの場合には、ディスク移動方向に必要な発振層10aの長さは(2)式より12.6nmと求められ、ディスク直径が3.5インチでディスク回転数が10000rpmであれば、必要な発振層10aの長さは32.6nmと求められる。
本実施の形態では、トラック幅方向90にスピントルク発振子10を積層していることにより、発振層10aの長さLを十分にとることが可能であり、また発振層10aの厚みを薄くすることにより、発振効率を上げることが可能となる。
図6は、比較例によるスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。
主磁極61の成膜方向に従い、電極42、発振層10a、中間層22、スピン注入層30及び電極41が、媒体移動方向85に沿って積層されている。この場合、スピントルク発振子10の駆動電子流52は、発振層10aとスピン注入層30の境界に対し垂直に流入させる必要があり、また、発振層10aの膜厚は5nmから20nmとすることが望ましく、薄いほど発振効率が高くなり発振しやすくなる。しかし、媒体移動方向85に沿う発振層の長さとしては短くなる。
媒体の移動速度は、例えばディスク直径2.5インチで、回転数が5400rpmの場合、HDDの中周で10m/秒程度、外周で18nm/秒である。図4より、書込みに必要な臨界時間が0.7ナノ秒程度であるので、発振層に必要な長さは、中周で7nm、最大で12.6nmとなる。
従って、媒体移動方向85に沿ってスピントルク発振子10の各層を積層する比較例の構造では、発振層10aの膜厚を書込みに必要な長さまで厚くすると、発振効率の観点からは望ましい厚さの許容範囲が限定されてしまい、十分な厚さとすると発振効率が下がってしまう。一方、発振効率をあげるため、発振層10aの膜厚を薄くすると媒体の反転率が不十分となってしまう。
従って、積層方向15は媒体移動方向85と直交することが望ましい。
電極41及び電極42としては、Ti、Cuなどの電気抵抗が低く、酸化されにくい材料を用いることができる。
中間層22としては、Cu、Au、Agなどのスピン透過率の高い非磁性材料を用いることができる。中間層22の膜厚は、1原子層から3nmとすることが望ましい。中間層22を設けることにより発振層10aとスピン注入層30の交換結合を抑えることができる。
発振層10aは、CoFe、CoNiFe、NiFe、CoZrNb、FeN、FeSi、FeAlSi等の、比較的飽和磁束密度が大きく膜面内方向に磁気異方性を有するソフトな強磁性材料からなっており、発振層10aの膜厚は5nmから20nmとすることが望ましい。
発振層10aに配向をもたせるため、発振層10aに隣接してバイアス層20を積層させてもよい。バイアス層20はFeMn、NiMn、FeNiMn、FeMnRh、RhMn、CoMn、CrMn、CrMnPt、CrMnRh、CrMnCu、CrMnPd、CrMnIr、CrMnNi、CrMnCo、CrMnTi、PtMn、PdMn、PdPtMn、IrMnなどの反強磁性材料を用いて成膜する。あるいはバイアス層20として次のような硬磁性材料を利用することができる。つまりCoCrPt、CoCrTa、CoCrTaPt、CoCrTaNb等のCoCr系磁性層、CoPt系やFePt系の合金磁性層や、SmCo系合金磁性層などの垂直配向性に優れた材料である。
この場合、磁性層の磁化の向きを膜面垂直もしくは膜面平行になるよう制御するため、下地層を用いてもよい。例えば、磁化方向を面内平行とするためにCr、Ta,Ti,W等の非磁性遷移金属およびこれらの合金およびそれらの積層膜を利用することが可能である。このバイアス層20とソフトな強磁性材料である発振層10aを強磁性結合させることにより発振層10aを単磁区化して、安定した発振を実現することができる。図3では、バイアス層20を硬磁性材料で作製し、発振層10aと強磁性結合させている。これらバイアス層を用いた場合、発振層の保磁力とはバイアス層から付与された有効磁界も含めて保磁力と呼ぶこととする。
スピン注入層30は、CoPt等の硬磁性材料を用いて成膜される。スピン注入層30の膜厚は2nmから60nmとすることが望ましい。なお、スピン注入層30としては、CoFe、CoNiFe、NiFe、CoZrNb、FeN、FeSi、FeAlSi等の、比較的、飽和磁束密度の大きく膜面内方向に磁気異方性を有する軟磁性層や、膜面内方向に磁化が配向したCoCr系の磁性合金膜を用いることができる。さらに、膜面直方向に磁化配向したCoCrPt、CoCrTa、CoCrTaPt、CoCrTaNb等のCoCr系磁性、TbFeCo等のRE−TM系アモルファス合金磁性層、Co/Pd、Co/Pt、CoCrTa/Pd等のCo人工格子磁性層、CoPt系やFePt系の合金磁性層、SmCo系合金磁性層など、垂直配向性に優れた材料も適宜用いることができる。また、複数の上記材料を積層してもよい。これは、スピン注入層の飽和磁束密度(Bs)および異方性磁界(Hk)を調整するためである。
この場合、異方性磁界あるいは保磁力調整の考え方は、前述した発振層に隣接させるバイアス層と同様である。バイアス層と区別させるために、中間層に隣接した層をスピン注入層、他の層をバイアス層と適宜呼ぶこととする。またスピン注入層の保磁力や異方性磁界とはバイアス層に付与された有効磁界を含むこととする。バイアス層20はFeMn、NiMn、FeNiMn、FeMnRh、RhMn、CoMn、CrMn、CrMnPt、CrMnRh、CrMnCu、CrMnPd、CrMnIr、CrMnNi、CrMnCo、CrMnTi、PtMn、PdMn、PdPtMn、IrMnなどの反強磁性材料を用いて成膜することも可能である。発振層も、スピン注入層と同様な硬磁性材料を用いることもできる。発振を安定させるため、保磁力は発振層よりスピン注入層の方が大きくなるように調整する。
さらに、発振層あるいはスピン注入層は、強磁性体と非磁性層と強磁性体とを積層した積層フェリ構造、もしくは、積層フェリ構造と反強磁性体とを積層した構造としてもよい。この場合、強磁性体として上記記載の強磁性体を利用可能であり、非磁性層としてはCu、Pt、Au、Ag、Pd、Ru等の貴金属を用いることが好ましく、Cr、Rh、Mo、W等の非磁性遷移金属を利用することも可能であり、反強磁性体として上記記載の反強磁性体を利用可能である。
また、電極41の下部および電極42の上部に硬磁性材料で作成したハードバイアス層を設けてもよい。ハードバイアス層が印加する磁界を発振層の磁化容易軸方向と一致させることにより、さらに発振を安定化させることができる。
本実施の形態では、主磁極61とシールド62との間にスピントルク発振子10を挟むようにスピントルク発振子10が配置されている。この配置においては、主磁極61からの記録磁界とスピントルク発振子10からの高周波磁界が重畳する領域で、記録パターンが媒体上に形成される。さらに、スピン注入層30、発振層10aの磁化容易軸を膜面に垂直に配向させていることにより、安定した発振がなされる。
図7及び図8は、主磁極61からの磁界611に対するスピン注入層30及び発振層10aの磁化容易軸の方向と、発振特性の安定性との関係を説明するための模式図である。 図7(a)は、スピン注入層30及び発振層10aの磁化容易軸の方向が積層された膜の膜面に垂直の場合を示す。主磁極からの磁界611が反転すると、この磁界611の向きと垂直なスピン注入層30の磁化の方向が傾く。図7(b)に示すように、主磁極61からシールド62方向に磁界が発生する場合のスピン注入層30での有効磁界は矢印612で表され、一方、シールド62から主磁極61方向に磁界が発生する場合のスピン注入層30での有効磁界は矢印613で表される。主磁極61からの磁界611が反転しても、スピン注入層30での有効磁界は、その方向が変わっても大きさは変化しない。従って、異方性磁界614を示す発振層10aの有効磁界は変動せず、安定な発振が行われる。
図8(a)は、スピン注入層30及び発振層10aの磁化容易軸の方向が積層された膜の膜面と平行で、且つ図示していない媒体移動方向85とも平行の場合を示す。この場合、主磁極61からの磁界が大きいと、反転した場合、スピン注入層30での有効磁界はその方向を変えないが大きさが変化する。すなわち、図8(b)に示すように、主磁極61からシールド62方向に磁界が発生する場合のスピン注入層30での有効磁界612と、シールド62から主磁極61方向に磁界が発生する場合のスピン注入層30での有効磁界613とは、主磁極61からの磁界611が反転したとき大きさが異なってしまう。そのため、発振層10aの有効磁界の大きさが変化し、発振周波数が変動してしまう。
本実施形態では、積層体の各層の磁化容易軸の方向を膜面に対し垂直としているため、発振周波数の安定なスピントルク発振子10が得られる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。
スピントルク発振子10は、第1の電極41と、スピン注入層30と、スピン透過率の高い中間層22と、発振層10aとバイアス層20と第2の電極42と、がこの順にトラック幅方向90に平行に積層された構造を有する。主磁極からの磁場方向615が、シールド62から主磁極61へ向かう場合を示している。
スピン注入層30及び発振層10aの磁化容易軸の方向は、積層された膜の膜面に平行で、且つ図示していない媒体移動方向85とも平行である。この場合、主磁極61からの磁界と積層された各層の異方性磁界は平行しているため、主磁極61からの磁界が反転すると、発振層10aの有効磁界が変化し、発振周波数が変化してしまう。これを防止するため、主磁極61からスピントルク発振子10にかかる磁界、スピン注入層30の保磁力、発振層10aの保磁力を、この順に小さくなるよう設定する。このように設定することによりスピントルク発振子10の磁化の方向を、主磁極61からの磁界が反転しても同じ方向に保つことができ、発振層10aの有効磁界の大きさを一定に保つことができる。その結果、安定な動作をするスピントルク発振子10を得ることができる。
次に、第2の実施形態の変形例について説明する。
図10は、本変形例のスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。
スピントルク発振子10は、第1の電極41と、スピン注入層30と、スピン透過率の高い中間層22と、発振層10aと第2の電極42と、がこの順にトラック幅方向90に平行に積層された構造を有する。
主磁極61からの磁界が大きい場合には、発振層10aはバイアス層20と単磁区化するため、バイアス層20はなくてもスピントルク発振子10は安定に動作する。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図11は、本発明の第3の実施の形態に係るスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。
スピントルク発振子10は、第1の電極41と、スピン注入層30と、スピン透過率の高い中間層22と、発振層10aとバイアス層20と第2の電極42と、がこの順にトラック幅方向90に平行に積層された構造を有する。
スピン注入層30及び発振層10aの磁化の方向は、積層された膜の膜面に平行で、且つ媒体対向面100に対し垂直である。この場合には、主磁極61からの磁界が反転してもスピントルク発振子10の磁化が反転することはなく、発振層10aの有効磁界の大きさが一定となる。その結果、安定な動作をするスピントルク発振子10を得ることができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図12は、本発明の第4の実施の形態にかかる磁気記録ヘッドの書込みヘッド部の概略構成を表す斜視図である。
本発明の第1から第3の実施の形態では、シールド62を設け、斜め磁界を発生させて媒体の磁化を容易にしている。これに対し、シールド62を設けない場合には、主磁極61からスピントルク発振子10にかかる磁界が抑制され、バイアス層20の磁化が安定化することにより、発振周波数の乱れが小さくなる。
第1の実施の形態の磁気記録ヘッドの書込み部から、シールド62を除去した構成であり、単磁極記録ヘッドとスピントルク発振子10を組み合わせた構成となっている。
本実施形態によれば、主磁極61からスピントルク発振子10にかかる磁界が抑制され、バイアス層20の磁化が安定化することにより、発振周波数の乱れが小さい磁気記録ヘッドを提供することが可能となる。
本発明の第1から第4の実施形態では、スピントルク発振子10の各層の積層方向15を、トラック幅方向90と平行としている。そのため、発振層10aの厚さを薄くして発振効率を上げ、且つ媒体移動方向85に沿う発振層10aの長さを十分な書込み時間を確保できるように長くとることが可能となっている。従って、発振層10aの厚さが薄いことにより、媒体への書込み幅が小さくなる。その結果、媒体対向面100から見て、主磁極61の幅を発振層10aの厚さより大きくとることが可能である。この場合、発振層10aから発生する高周波磁界の範囲でトラック方向の書込み幅がほぼ決定されるので、発振層10aの厚さとトラック幅は等しくなる。そのため、主磁極61の幅を媒体のトラック幅とは独立に大きくすることができる。
本発明の実施形態では、発振層10aの厚さは20nm程度であるので、書込みパターンのトラック幅が20nm程度となる。従って、本発明の実施形態による磁気記録ヘッドは、非常に高いトラック密度のハードディスクに適用可能となる。トラック幅が150nm程度の低トラック密度のハードディスクへの適用は困難が伴うが、ディスクリート媒体やディスクリートビット媒体などの隣接トラックと交換結合が切れている媒体に適用する場合には、トラックの一部が反転すればトラック全体の反転が生じるため、トラック密度の制約がなくなる。その結果、トラック密度の制約がない広いハードディスク仕様に対応する高周波磁界アシスト記録ヘッドを実現することが可能となる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の実施の形態に係る磁気記録装置について説明する。すなわち、図1〜図5及び図7〜図12に関して説明した本発明の磁気記録ヘッド5は、例えば、記録再生一体型の磁気ヘッドアセンブリに組み込まれ、磁気記録再生装置に搭載することを前提としている。
図13は、このような磁気記録再生装置の概略構成を例示する要部斜視図である。
すなわち、本発明の磁気記録再生装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、記録用媒体ディスク180は、スピンドル152に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方向に回転する。本発明の磁気記録再生装置150は、複数の媒体ディスク180を備えたものとしてもよい。
媒体ディスク180に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダー3は、図2に関して前述したような構成を有し、薄膜状のサスペンション154の先端に取り付けられている。ここで、ヘッドスライダー3は、例えば、前述したいずれかの実施の形態にかかる磁気記録ヘッドをその先端付近に搭載している。
媒体ディスク180が回転すると、ヘッドスライダー3の媒体対向面100(ABS)は媒体ディスク180の表面から所定の浮上量をもって保持される。あるいはスライダーが媒体ディスク180と接触するいわゆる「接触走行型」であってもよい。
サスペンション154は、図示しない駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155の一端に接続されている。アクチュエータアーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。
アクチュエータアーム155は、スピンドル157の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。
図14は、アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリ160をディスク側から眺めた拡大斜視図である。すなわち、磁気ヘッドアッセンブリ160は、例えば駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155を有し、アクチュエータアーム155の一端にはサスペンション154が接続されている。
サスペンション154の先端には、図1〜図5及び図7〜図12に関して前述した、いずれかの磁気記録ヘッド5を具備するヘッドスライダー3が取り付けられている。サスペンション154は信号の書き込みおよび読み取り用のリード線164を有し、このリード線164とヘッドスライダー3に組み込まれた磁気ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。図中165は磁気ヘッドアッセンブリ160の電極パッドである。
本発明によれば、図1〜図5及び図7〜図12に関して前述したような磁気記録ヘッドを具備することにより、従来よりも高い記録密度で垂直磁気記録型の媒体ディスク180に情報を確実に記録することが可能となる。なお、効果的な高周波アシスト記録を行うためには、使用する媒体ディスク180の共鳴周波数とスピン発振子10の発振周波数とをほぼ等しくすることが望ましい。
図15は、本実施形態において用いることができる磁気記録媒体を例示する模式図である。
すなわち、本実施形態の磁気記録媒体1は、非磁性体(あるいは空気)87により互いに分離された垂直配向した多粒子系の磁性ディスクリートトラック(記録トラック)86を有する。この磁気記録媒体1がスピンドルモータ4により回転され、媒体走行方向85に向けて移動する際に、図1〜図5及び図7〜図12に関して前述した磁気記録ヘッド5により、記録磁化84を形成することができる。
スピントルク発振子10の記録トラック幅方向の幅(TS)を記録トラック86の幅(TW)以上で、且つ記録トラックピッチ(TP)以下とすることによって、スピントルク発振子10から発生する漏れ高周波磁界による隣接記録トラックの保磁力低下を大幅に抑制することができる。このため、本具体例の磁気記録媒体1では、記録したい記録トラック86のみを効果的に高周波磁界アシスト記録することができる。
本実施形態によれば、いわゆる「べた膜状」の多粒子系垂直媒体を用いるよりも、狭トラックすなわち高トラック密度の高周波アシスト記録装置を実現することが容易になる。また、高周波磁界アシスト記録方式を利用し、さらに従来の磁気記録ヘッドでは書き込み不可能なFePtやSmCo等の高磁気異方性エネルギー(Ku)の媒体磁性材料を用いることによって、媒体磁性粒子をナノメートルのサイズまでさらに微細化することが可能となり、記録トラック方向(ビット方向)においても、従来より遥かに線記録密度の高い磁気記録装置を実現することができる。
図16は、本実施形態において用いることができるもうひとつの磁気記録媒体を例示する模式図である。
すなわち、本具体例の磁気記録媒体1は、非磁性体87により互いに分離された磁性ディスクリートビット88を有する。この磁気記録媒体1がスピンドルモータ4により回転され、媒体走行方向85に向けて移動する際に、図1〜図5及び図7〜図12に関して前述した磁気記録ヘッド5により、記録磁化84を形成することができる。
本発明によれば、図15及び図16に表したように、ディスクリート型の磁気記録媒体1において、高い保磁力を有する記録層に対しても確実に記録することができ、高密度且つ高速の磁気記録が可能となる。
この具体例においても、スピントルク発振子10の記録トラック幅方向の幅(TS)を記録トラック86の幅(TW)以上で、且つ記録トラックピッチ(TP)以下とすることによって、スピントルク発振子10から発生する漏れ高周波磁界による隣接記録トラックの保磁力低下を大幅に抑制することができるため、記録したい記録トラック86のみを効果的に高周波磁界アシスト記録することができる。本実施例を用いれば、使用環境下での熱揺らぎ耐性を維持できる限りは、磁性ディスクリートビット88の高磁気異方性エネルギー(Ku)化と微細化を進めることで、10Tbits/inch以上の高い記録密度の高周波磁界アシスト記録装置を実現できる可能性がある。
この発明によるヘッドは従来の媒体を固定したHDDだけでなく、媒体を交換できる可換媒体とともに使用することも可能である。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態に係る磁気記録装置について説明する。
図17は、本発明の第5の実施の形態にかかる磁気記録装置の磁気記録ヘッドの構成を例示する模式的断面図である。
すなわち、同図は、磁気記録ヘッドの書き込みヘッド部の構成を例示している。
図18は、本発明の第5の実施の形態にかかる磁気記録装置の要部の構成を例示する模式的斜視図である。
すなわち、同図は、磁気記録ヘッドが搭載されるヘッドスライダーを例示している。
図19は、本発明の第5の実施の形態にかかる磁気記録装置の磁気記録ヘッドの構成を例示する模式的断面図である。
図17に表したように、本実施形態に係る磁気記録ヘッド5は、書込みヘッド部60と再生ヘッド部70と、を有する。
一方、書込みヘッド部60は、主磁極61と、シールド62と、励磁コイル63と、リターンヨーク65と、スピントルク発振子10と、一対の電極、すなわち、第1の電極41及び第2の電極42とを有する。主磁極61は、一対の励磁コイル63に励磁用電流を流すことにより磁界を発生する。主磁極61は第2の電極42を、シールド62は第1の電極41を兼ねることもできる。その場合シールド62と主磁極61の間に絶縁層61iを挟んで電気的に分離する必要がある。磁気記録媒体1は、主磁極61からシールド62へ向く媒体移動方向85に沿って移動する。磁気記録媒体1の移動方向85は、スピントルク発振子10の積層方向15と平行となっている。
書込みヘッド部60の各要素は、図示しないアルミナなどの絶縁体により分離されている。本具体例では、主磁極61と電極42とは兼用されている。また、シールド62と電極41とは兼用されている。主磁極61とシールド62との間には、発振子励磁用電源61によって電圧が印加される。
一方、再生ヘッド部70は再生素子71を有する。再生ヘッド部70は、再生素子バイアス用電源71pに接続され、これにより再生素子71には電圧が印加される。
図18に表したように、磁気記録ヘッド5は、ヘッドスライダー3に搭載される。ヘッドスライダー3は、Al/TiCなどからなり、磁気ディスクなどの磁気記録媒体1の上を浮上または接触しながら相対的に運動できるように設計・加工されている。そして、ヘッドスライダー3は、空気流入側3Aと空気流出側3Bとを有する。ヘッドスライダー3の空気流出端3Bの側面にスピントルク発振子10の積層面を設けるようにスピントルク発振子10を配置することにより、主磁極61からスピントルク発振子10に向かう方向を、媒体移動方向85に設定して、安定した書込みを実現することができる。
図19は、この磁気記録ヘッドに設けられるスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。
図19に表したように、スピントルク発振子10は、第1の電極41と、スピン注入層30(第2の磁性層)と、スピン透過率の高い中間層22と、発振層10a(第1の磁性層)と、バイアス層20と第2の電極42と、がこの順に、媒体移動方向85に対して略垂直な方向に積層された構造を有する。なお、バイアス層20は必要に応じて設ければ良く省略可能である。
スピントルク発振子10の各層は、トラック幅方向90に対して平行な方向に積層された構造を有する。すなわち、各層の主面は、トラック幅方向90に対して略平行であり、媒体移動方向85に対して略垂直である。第1の電極42から第2の電極412へ駆動電子流52を流すことにより、発振層10aから高周波磁界を発生させることができる。駆動電流密度は、5×10A/cmから1×10A/cmにすることが望ましく、所望の発振状態になるよう適宜調整する。
ここで、磁気記録媒体1への書込みを行うために必要な媒体移動方向85に沿う発振層10aの厚みTと、ハードディスクドライブ(HDD)のディスク最大移動速度との関係について説明する。
磁気記録ヘッドは、磁気記録媒体1に対し、ある一定速度で移動しながら記録パターンを記録していく。この時、磁気記録に必要な発振層10aの厚みTは、ディスク最大移動速度により異なる。HDDの回転数は、通常rpm(1分間あたりの回転数)で表され、ディスク直径D(インチ)・回転数RPM(rpm)の最大移動速度は式(3)で表される。

ディスク最大移動速度(m/秒)=(RPM÷60)×D×π×0.0254 (3)

ここで、本実施形態に係る磁気記録ヘッドにおける発振層10aに必要な厚みTは、既に図5によって説明した第1の実施形態に係る磁気記録ヘッドにおける発振10aに必要な長さに相当する。
すなわち、図5(a)に表したように、ディスク直径2.5インチで、ディスク回転数が5400rpmの場合には、ディスクの最大移動速度は18.0m/秒であり、ディスク直径3.5インチでディスク回転数が10000rpmであれば、ディスクの最大移動速度は46.5m/秒である。
一方、高周波発振素子からのアシスト磁界印加時間が短いと媒体の反転確率が小さくなる。
すなわち、既に図4で説明したように、アシスト磁界の印加時間が0.7ナノ秒以下で急激に反転確率は小さくなってしまう。
従ってHDDのディスク最大移動速度で0.7ナノ秒以上の印加時間を確保するためには、発振層10aの媒体移動方向85の厚みTは、ディスク最大移動速度×0.7ナノ秒以上である必要がある。以上をまとめると、以下の式(4)になる。

発振層厚みT(ナノメートル)≧RPM(rpm)×D(インチ)×0.00093 (4)

そして、既に説明した図5(b)に表したように、ディスク直径2.5インチで、ディスク回転数が5400rpmの場合には、ディスク移動方向に必要な発振層10aの厚みTは(4)式より12.6nmと求められ、ディスク直径が3.5インチでディスク回転数が10000rpmであれば、必要な発振層10aの厚みは32.6nmと求められる。
本実施形態の磁気記録ヘッドにおいては、媒体磁化反転率を充分確保するために、発振層10aの厚みTが式(4)を満たすことで、安定した書込みを実現することができる。
本実施の形態では、トラック幅方向90にスピントルク発振子10を積層していることにより、発振層10aの長さLを十分にとることが可能であり、また発振層10aの厚みを薄くすることにより、発振効率を上げることが可能となる。
本実施形態に係る磁気記録ヘッドにおいても、第1の電極41及び第2の電極42としては、Ti、Cuなどの電気抵抗が低く、酸化されにくい材料を用いることができる。
中間層22としては、Cu、Au、Agなどのスピン透過率の高い非磁性材料を用いることができる。中間層22の膜厚は、1原子層から3nmとすることが望ましい。中間層22を設けることにより発振層10aとスピン注入層30の交換結合を抑えることができる。
発振層10aは、CoFe、CoNiFe、NiFe、CoZrNb、FeN、FeSi、FeAlSi等の、比較的飽和磁束密度が大きく膜面内方向に磁気異方性を有するNiFe・CoFeなどのソフトな強磁性材料からなっており、発振層10aの膜厚は5nmから20nmとすることが望ましい。
発振層10aに配向をもたせるため、発振層10aに隣接して別のバイアス層を積層させてもよい。この時のバイアス層は、FeMn、NiMn、FeNiMn、FeMnRh、RhMn、CoMn、CrMn、CrMnPt、CrMnRh、CrMnCu、CrMnPd、CrMnIr、CrMnNi、CrMnCo、CrMnTi、PtMn、PdMn、PdPtMn、IrMnなどCoPt等の硬磁性材料あるいはIrMnやPtMn等の反強磁性材料を用いて成膜する。あるいは、このバイアス層として、次のような硬磁性材料を利用することができる。つまりCoCrPt、CoCrTa、CoCrTaPt、CoCrTaNb等のCoCr系磁性層、CoPt系やFePt系の合金磁性層や、SmCo系合金磁性層などの垂直配向性に優れた材料である。
この場合、磁性層の磁化の向きを膜面垂直もしくは膜面平行になるよう制御するため、下地層を用いてもよい。例えば、磁化方向を面内平行とするためにCr、Ta、Ti、W等の非磁性遷移金属およびこれらの合金およびそれらの積層膜を利用することが可能である。発振層10aに隣接して設けるバイアス層と、ソフトな強磁性材料である発振層10aと、を強磁性結合させることにより発振層10aを単磁区化して、安定した発振を実現することができる。
図19では、バイアス層20を硬磁性材料で作製し、スピン注入層30と強磁性結合させている。これらバイアス層を用いた場合、発振層10aの保磁力とは、バイアス層から付与された有効磁界も含めて保磁力と呼ぶこととする。この場合、異方性磁界あるいは保磁力調整の考え方は、前述した発振層10aに隣接させるバイアス層と同様である。バイアス層と区別させるために、中間層22に隣接した層をスピン注入層30、他の層をバイアス層と適宜呼ぶこととする。
スピン注入層30は、CoPt等の硬磁性材料を用いて成膜される。スピン注入層30の膜厚は2nmから60nmとすることが望ましい。
なお、スピン注入層30及び発振層10aとしては、CoFe、CoNiFe、NiFe、CoZrNb、FeN、FeSi、FeAlSi等の、比較的、飽和磁束密度の大きく膜面内方向に磁気異方性を有する軟磁性層や、膜面内方向に磁化が配向したCoCr系の磁性合金膜を用いることができる。さらに、膜面直方向に磁化配向したCoCrPt、CoCrTa、CoCrTaPt、CoCrTaNb等のCoCr系磁性、TbFeCo等のRE−TM系アモルファス合金磁性層、Co/Pd、Co/Pt、CoCrTa/Pd等のCo人工格子磁性層、CoPt系やFePt系の合金磁性層、SmCo系合金磁性層など、垂直配向性に優れた材料も適宜用いることができる。また、複数の上記材料を積層してもよい。これは、発振層とスピン注入層との飽和磁束密度(Bs)および異方性磁界(Hk)を調整するためである。
またスピン注入層30の保磁力や異方性磁界は、バイアス層20に付与された有効磁界を含むこととする。バイアス層20は、FeMn、NiMn、FeNiMn、FeMnRh、RhMn、CoMn、CrMn、CrMnPt、CrMnRh、CrMnCu、CrMnPd、CrMnIr、CrMnNi、CrMnCo、CrMnTi、PtMn、PdMn、PdPtMn、IrMnなどの反強磁性材料を用いて成膜することも可能である。
発振層10aも、スピン注入層30と同様な硬磁性材料を用いることもできる。発振を安定させるため、保磁力異方性磁界Hkは発振層10aよりもスピン注入層30の方が大きくなるように調整する。
さらに、発振層10aまたはスピン注入層30は、強磁性体と非磁性層と強磁性体とを積層した積層フェリ構造、または、積層フェリ構造と反強磁性体とを積層した構造としてもよい。この場合、強磁性体として上記記載の強磁性体が利用可能であり、非磁性層としてはCu、Pt、Au、Ag、Pd、Ru等の貴金属を用いることが好ましく、Cr、Rh、Mo、W等の非磁性遷移金属を利用することも可能であり、反強磁性体として上記記載の反強磁性体を利用可能である。
また、第1の電極41の下部、及び、第2の電極42の上部に、硬磁性材料で作成したハードバイアス層を設けてもよい。ハードバイアス層が印加する磁界を発振層10aの磁化容易軸方向と一致させることにより、さらに発振を安定化させることができる。
本実施の形態では、主磁極61とシールド62との間にスピントルク発振子10を挟むようにスピントルク発振子10が配置されている。この配置においては、主磁極61からの記録磁界とスピントルク発振子10からの高周波磁界が重畳する領域で、記録パターンが媒体上に形成される。さらに、スピン注入層30及び発振層10aの磁化容易軸を、膜面に垂直に配向させている。
スピントルク発振子10の積層方向に大きなギャップ磁界が膜積層方向15にかかり、しかも磁極励磁コイル63に流れる電流極性が反転するとギャップ磁界も反転する。この場合、スピン注入層30の保持力をギャップ磁界よりも小さく調整することにより、ギャップ磁界の反転に伴ってスピン注入層30の磁化も反転し、また発振層10aもスピン注入層30よりも小さい保持力に調整してあれば反転する。この様に、ギャップ磁界の反転に対し、スピン注入層30と発振層10aとを常に同じ相対磁化方向で使用することにより、安定した発振が実現できる。
このように、主磁極61から発生し前記積層体(スピントルク発振子10)に印加される磁界が、スピン注入層30の保磁力よりも大きいことで、より安定した発振が得られる。
本実施形態の場合、主磁極61の成膜方向に従い、第2の電極42、発振層10a、中間層22、スピン注入層30及び第1の電極41が、媒体移動方向85に沿って積層されている。この場合、スピントルク発振子10の駆動電子流52は、発振層10aとスピン注入層30との境界に対し垂直に流入させる必要があり、また、発振層10aの膜厚は5nmから20nmとすることが望ましく、薄いほど発振効率が高くなり発振しやすくなる。しかし、媒体移動方向85に沿う発振層の長さとしては短くなる。
磁気記録媒体1の移動速度は、例えばディスク直径2.5インチで、回転数が5400rpmの場合、HDDの中周で10m/秒程度、外周最大で18nm/秒である。図4より、書込みに必要な臨界時間が0.7ナノ秒程度であるので、発振層10aに必要な厚さTは、中周で7nm、最大で12.6nmとなる。
従って、媒体移動方向85に沿ってスピントルク発振子10の各層を積層する本実施形態の構造では、発振層10aの厚さTを書込みに必要な長さまで厚くすると、発振効率の観点からは望ましい厚さの許容範囲が限定されてしまい、十分な厚さとすると発振効率が下がってしまう。一方、発振効率をあげるため、発振層10aの厚さTを薄くすると磁気記憶媒体1の反転率が不十分となってしまう。効率低下の原因として、考えられるのは発振させる磁気厚み(Ms×発振層の厚み)が大きくなることにより、単純にエネルギーが必要であることである。この対策として、エネルギー散逸を示すダンピングファクタαーが小さい物質を使用することが上げられる。こうするとエネルギー散逸が抑えられ、少ないエネルギーで発振させることができるため、厚い発振層を発振させることが可能になる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、上述した各具体例に限定されるものではない。例えば、図1〜図5及び図7〜図18に関して前述した各具体例のいずれか2つあるいはそれ以上を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の範囲に包含される。
すなわち、本発明は各具体例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能であり、これらすべては本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態にかかる磁気記録ヘッドの書込みヘッド部の概略構成を表す斜視図である。 磁気記録ヘッドが搭載されるヘッドスライダーを表す斜視図である。 磁気記録ヘッドに設けられるスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。 媒体磁化反転率とアシスト磁界印加時間の関係を表すグラフ図である。 ディスク直径とディスク回転数の組み合わせによるディスク最大移動速度とディスク移動方向に必要な発振層長さを示す表である。 比較例によるスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。 積層体における磁化の方向と発振特性の安定性との関係を説明するための模式図である。 積層体における磁化の方向と発振特性の安定性との関係を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。 第2の実施の形態の変形例によるスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。 本発明の第3の実施の形態に係るスピントルク発振子10を媒体対向面100から見た模式図である。 本発明の第4の実施の形態にかかる磁気記録ヘッドの書込みヘッド部の概略構成を表す斜視図である。 磁気記録再生装置の概略構成を例示する要部斜視図である。 アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリをディスク側から眺めた拡大斜視図である。 本実施形態において用いることができる磁気記録媒体を例示する模式図である。 本実施形態において用いることができるもうひとつの磁気記録媒体を例示する模式図である。 本発明の第5の実施の形態にかかる磁気記録装置の磁気記録ヘッドの構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第5の実施の形態にかかる磁気記録装置の要部の構成を例示する模式的斜視図である。 本発明の第5の実施の形態にかかる磁気記録装置の磁気記録ヘッドの構成を例示する模式的断面図である。
符号の説明
1 磁気記録媒体、 3 ヘッドスライダー、 3A 空気流入側、 3B 空気流出側、 4 スピンドルモータ、 5 磁気記録ヘッド、 10 スピントルク発振子、 10a 発振層、 15 積層方向、 20 バイアス層、 22 中間層、 30 スピン注入層、 41 電極(第1の電極)、 42 電極(第2の電極)、 52 駆動電子流、 60 書込みヘッド部、 61 主磁極、61p 発振子励磁用電源、 61i 絶縁層、 62 シールド、 63 励磁コイル、 64 励磁用電流、 65 リターンヨーク、 70 再生ヘッド部、 71 再生素子、 85 媒体移動方向、 86 磁性ディスクリートトラック、87 非磁性部材、 88 磁性ディスクリートビット、 90 トラック幅方向、 100 媒体対向面、 150 磁気記録再生装置、 160 磁気ヘッドアセンブリ

Claims (12)

  1. 主磁極と、
    第1の磁性層と、第2の磁性層と、前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に設けられた中間層と、が、媒体移動方向に対して略垂直な方向に積層されてなる積層体と、
    前記積層体に電流を通電可能とした一対の電極と、
    を備えたことを特徴とする磁気記録ヘッド。
  2. 前記第1の磁性層あるいは第2の磁性層の少なくとも一方に隣接し、前記隣接する磁性層より大きな保磁力を有する強磁性層あるいは反強磁性層を有することを特徴とする請求項1記載の磁気記録ヘッド。
  3. 前記第2の磁性層は、前記第1の磁性層よりも大きな保磁力を有することを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録ヘッド。
  4. 前記第2の磁性層の磁化容易軸方向は、前記積層体の積層方向に対して略垂直であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
  5. 前記第2の磁性層の磁化容易軸方向は、前記積層体の積層方向に対して略平行であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
  6. 前記主磁極から発生する磁界が前記第1の磁性層および前記第2の磁性層の保磁力よりも大きいことを特徴とする請求項5記載の磁気記録ヘッド。
  7. 前記主磁極から発生し前記積層体に印加される磁界が前記第2の磁性層の保磁力よりも大きいことを特徴とする請求項6記載の磁気記録ヘッド。
  8. 磁気記録媒体と、
    請求項1〜7のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッドと、
    前記磁気記録媒体と前記磁気記録ヘッドとを離間させまたは接触させた状態で対峙させながら相対的に移動可能とした可動手段と、
    前記磁気記録ヘッドを前記磁気記録媒体の所定記録位置に位置合せする制御手段と、
    前記磁気記録ヘッドを用いて前記磁気記録媒体への信号の書き込みと読出しを行う信号処理手段と、
    を備えたことを特徴とする磁気記録装置。
  9. 前記第1の磁性層の前記媒体移動方向の長さは、前記磁気記録媒体の最大移動速度に0.7×10−9秒を乗じた値よりも大きいことを特徴とする請求項8記載の磁気記録装置。
  10. 前記媒体移動方向に対して垂直な方向にみた前記主磁極の幅は、前記第1の磁性層の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項8または9に記載の磁気記録装置。
  11. 前記磁気記録媒体は、隣接し合う記録トラック同士が非磁性部材を介して形成されたディスクリートトラック媒体であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つに記載の磁気記録装置。
  12. 前記磁気記録媒体は、非磁性部材を介して孤立した記録磁性ドットが規則的に配列形成されたディスクリートビット媒体であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つに記載の磁気記録装置。
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