JP2010009671A - 磁気記録ヘッド、及び磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録ヘッド、及び磁気記録再生装置

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JP2010009671A JP2008167613A JP2008167613A JP2010009671A JP 2010009671 A JP2010009671 A JP 2010009671A JP 2008167613 A JP2008167613 A JP 2008167613A JP 2008167613 A JP2008167613 A JP 2008167613A JP 2010009671 A JP2010009671 A JP 2010009671A
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克彦 鴻井
Masayuki Takagishi
雅幸 高岸
Kenichiro Yamada
健一郎 山田
Hitoshi Iwasaki
仁志 岩崎
Tomoki Funayama
知己 船山
Masahiro Takashita
雅弘 高下
Mariko Shimizu
真理子 清水
Soichi Oikawa
壮一 及川
Tomoko Taguchi
知子 田口
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Abstract

【課題】 記録磁界と高周波磁界の重畳による高密度磁気記録を安定して行うことができる磁気記録ヘッドを得る。
【解決手段】 垂直磁気記録媒体との対向面に設けられ、主磁極コイルを備え、垂直磁気記録媒体に記録磁界を印可するための主磁極、及び主磁極に近接して配置され、主磁極に対して高周波を発振するための、磁性層と非磁性層の積層構造を持つスピントルク発振素子を有し、コイル電流の振幅を主磁極コイルとは別に調整できる補助磁極コイルを備え、対向面の主磁極近傍に設けられた補助磁極をさらに具備する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、磁気記録ヘッド及び磁気記録装置に関し、特に高周波アシスト磁界を用いて高記録密度、高記録容量、高データ転送レートのデータストレージの実現に好適な、スピントルク発振素子を備えた磁気記録ヘッドおよび磁気記録装置に関する。
1990年代においては、MR(Magneto−Resistive effect)ヘッドとGMR(Giant Magneto−Resistive effect)ヘッドの実用化が引き金となって、HDD(Hard Disk Drive)の記録密度と記録容量が飛躍的な増加を示した。しかし、2000年代に入ってから磁気記録媒体の熱揺らぎの問題が顕在化してきたために、記録密度増加のスピードが一時的に鈍化した。それでも、面内磁気記録よりも原理的に高密度記録に有利である垂直磁気記録が2005年に実用化されたことが牽引力となって、昨今、HDDの記録密度は年率約40%の伸びを示している。
また、最新の記録密度実証実験では400Gbits/inch2を超えるレベルが達成されており、このまま堅調に進展すれば、2012年頃には記録密度1Tbits/inch2が実現されると予想されている。しかしながら、このような高い記録密度の実現は、垂直磁気記録方式を用いても、再び熱揺らぎの問題が顕在化するために容易ではないと考えられる.
この問題を解消し得る記録方式として「高周波磁界アシスト記録方式」が提案されている。高周波磁界アシスト記録方式では、記録信号周波数より十分に高い、磁気記録媒体の共鳴周波数付近の高周波磁界を局所的に印加する。この結果、磁気記録媒体が共鳴し、高周波磁界を印加された磁気記録媒体の保磁力(Hc)はもともとの保磁力の半分以下となる。このため、記録磁界に高周波磁界を重畳することにより、より高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の磁気記録媒体への磁気記録が可能となる(例えば、特許文献1)。しかし、この特許文献1に開示された手法ではコイルにより高周波磁界を発生させており、高密度記録時に効率的に高周波磁界を印加することが困難であった。
そこで高周波磁界の発生手段として、スピントルク発振素子を利用する手法も提案されている(例えば、特許文献2および3)。この特許文献2および3に開示された技術においては、スピントルク発振素子は、スピン注入層と、中間層と、磁性体層と、電極とからなる。電極を通じてスピントルク発振素子に直流電流を通電すると、スピン注入層によって生じたスピントルクにより、磁性体層の磁化が強磁性共鳴を生じる。その結果、スピントルク発振素子から高周波磁界が発生することになる。
スピントルク発振素子のサイズは数十ナノメートル程度であるため、発生する高周波磁界はスピントルク発振素子の近傍の数十ナノメートル程度に局在する。さらに高周波磁界の面内成分により、垂直磁化した磁気記録媒体を効率的に共鳴すること可能となり、磁気記録媒体の保磁力を大幅に低下させることが可能となる。この結果、主磁極による記録磁界と、スピントルク発振素子による高周波磁界とが重畳した部分のみで高密度磁気記録が行われ、高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の磁気記録媒体を利用することが可能となる。このため、高密度記録時の熱揺らぎの問題を回避できる。
しかしながら、一般に記録素子のギャップ中の磁界は10−20kOeになるため、高Kuの材料を用いても、記録電流のプラスマイナスで磁化の方向が不安定になることにより発振特性が不安定になる。磁化の方向の安定性を達成するために、発振素子が記録素子のギャップ中の磁界に応じて容易に反転することも可能であるが、フリンジを調整するために記録電流が変わると、ギャップ中の磁界も変化するため、発振周波数が変化して、記録磁界と高周波磁界の重畳効果を適切に得ることができないという問題があった。
米国特許第6011664号明細書 米国特許出願公開第2005/0023938号明細書 米国特許出願公開第2005/0219771号明細書
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、記録磁界と高周波磁界の重畳による高密度磁気記録を安定して行うことができる磁気記録ヘッドを得ることを目的とする。
本発明の磁気記録ヘッドは、垂直磁気記録媒体との対向面に設けられ、主磁極コイルを備え、該垂直磁気記録媒体に記録磁界を印可するための主磁極、
該主磁極に近接して配置され、該主磁極に対して高周波を発振するための、磁性層と非磁性層の積層構造を持つスピントルク発振素子、及び
コイル電流の振幅を該主磁極コイルとは別に調整できる補助磁極コイルを備え、該対向面の主磁極近傍に設けられた補助磁極を具備することを特徴とする。
また、本発明の磁気記録再生装置は、
垂直磁気記録媒体と、
垂直磁気記録媒体との対向面に設けられ、主磁極コイルを備え、該垂直磁気記録媒体に記録磁界を印可するための主磁極、
該主磁極に近接して配置され、該主磁極に対して高周波を発振するための、磁性層と非磁性層の積層構造を持つスピントルク発振素子、及び
そのコイル電流の振幅を該主磁極コイルとは別に調整できる補助磁極コイルを備え、該対向面の主磁極近傍に設けられた補助磁極を有する磁気記録ヘッドとを具備することを特徴とする。
本発明を用いると、記録磁界と高周波磁界の重畳による高密度磁気記録を安定して行うことができる。
本発明の磁気記録ヘッドは、
垂直磁気記録媒体との対向面に設けられ、主磁極コイルを備え、該垂直磁気記録媒体に記録磁界を印可するための主磁極、及び
該主磁極に近接して配置され、該主磁極に対して高周波を発振するための、磁性層と非磁性層の積層構造を持つスピントルク発振素子を有する磁気記録ヘッドであって、
コイル電流の振幅を該主磁極コイルとは別に調整できる補助磁極コイルを備え、該対向面の主磁極近傍に設けられた補助磁極をさらに具備することを特徴とする。
また、本発明の磁気記録再生装置は、磁気記録媒体と、上記磁気記録ヘッドとを含む。
以下、図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる磁気記録再生ヘッドの概略構成を説明するための図である。
また、図2は、図1の書き込みヘッド部の構成を説明するための斜視図である。
さらに、図3は、図1の磁気記録ヘッドが搭載されるヘッドスライダーを表す斜視図である。
本発明に係る磁気記録再生ヘッド5は、再生部70と、記録素子部60とを備えている。再生部70は、磁気シールド層72aと、磁気シールド層72bと、磁気シールド層72aと磁気シールド層72bとの間に設けられた磁気再生素子71とを有する。再生時には、矢印85の方向に移動する。
また、図2に示すように、この記録部60において、主磁極61はトラック幅方向に例えば0.1ミクロンの大きさに形成されている。補助磁極20,21は0.1ミクロン幅で、主磁極61の両端から0.08ミクロン離れて各々クロストラック方向に形成されている。補助磁極20,21と、主磁極61とは、それぞれ別系統の補助磁極コイル22と入力、主磁極コイル63と入力を備えており、記録電流は別々に制御することができる。主磁極リターンヨーク62は矢印85で表されるダウントラック方向に主磁極61端から0.05ミクロン離れて形成されている。補助磁極リターンヨーク26は、補助磁極20,21に対し、ダウントラック方向と反対方向に離れて形成されている。なお、この書き込みヘッド部には、2つの補助磁極20,21が設けられているけれども、補助電極は少なくとも1つあればよい。また、主磁極は、そのクロストラック方向の幅が、前記補助磁極のクロストラック方向の幅より大きい
主磁極リターンヨーク62と主磁極61との間のライトギャップにはスピントルク発振素子10が形成されている。スピントルク発振素子10は、発振層10a、非磁性中間層22、固着層30の順に積層して形成されている。さらに、各層の膜面垂直方向にDC電流を流すため、発振層10a、非磁性中間層22、及び固着層30の積層を挟んで、それらの両側に、一対の図示しない電極が形成されている。
図4に、スピントルク発振素子を用いた高周波アシスト記録を説明するためのモデル図を示す。
図示するように、高周波アシスト記録というのは、主磁極からの磁界のみで記録するのではなく、主磁極からの磁界とともに高周波磁界を印加することで、記録能力を飛躍的に高めようとするものである。高周波磁界を印加する方法として、J.Zhuらは(TMRC 2007 B6 (2007/05/21: J. Zhu, CMU))、スピントランスファートルクという現象を用いた発振子を提案した。図4はJ.Zhuの提案した構造の模式図である。主磁極61の傍らに磁化が固着された固着層30と、磁化が自由に向きを変える発振層10aと、発振層10aに膜面垂直方向の磁気異方性を与えるバイアス層10bと、そこに膜面垂直に電流を流す仕組みとが形成されている。このような構造において、発振層10aから固着層30に電流を流すと、発振層10aがマイクロ波領域の周波数で発振する。この発振によって発生するマイクロ波磁界を主磁極磁界と重ね合わせることで、書込み能力を飛躍的に高めることができる。
発振層は、例えばFe,Co,Niから選ばれる磁性元素を含んだ3−30nm軟磁性層から構成されている。中でもFe,Co,Niから選ばれる少なくともひとつの磁性金属と、Al,Si,Ga,Ge,Mn,Cu,Hf,In,Sb,Snの中から選ばれるる少なくともひとつの元素からなる合金は、スピントルク発振効率を高めて、より低いDC電流で発振させることができるようになる。
非磁性中間層fCu,Au,Ag,Pt,Ir,Hf,Os,Alの少なくともひとつを含む金属層や、Al,Mg,Hf,Tiから選ばれる少なくともひとつを含む酸化物、窒化物を用いることができる。発振の振幅はDC電流値を大きくしたほうが有利なので、電流を流しやすい金属中間層を使用することが出来る。
固着層としては、発振層からの反作用の影響を受けにくくするため、磁化の向きが固着されている硬磁性層を使用できる。さらに、磁化の向きが膜面に垂直な方が、記録部のギャップ内の磁界の方向と一致するため、硬磁性能を活用しやすくすることができる。具体的には、Co−Pt合金、Fe−Pt合金、およびFe,Co,Niから選ばれる少なくともひとつの金属と希土類金属との合金を用いて硬磁性を達成することができる。また固着層は、前記の硬磁性層と、発振層に使われる軟磁性層との積層構造でも良い。また、発振層からの反作用を受けにくくするためには、硬磁性層でなくても発振能率が悪い軟磁性材料を用いても良い。例えば、Fe,Co,Niから選ばれる少なくともひとつの磁性元素と、Au,Pd,Pt,Os,Ir,Ag,Ta,Osから選ばれる元素との合金を使用することが出来る。
電極は、電流が固着層から発振層に流れるように形成される必要があるため、スピントルク発振素子(STO素子)と主磁極、およびSTO素子とリターンヨークとの間に形成される。また、主磁極か、あるいはリターンヨークの一方か、あるいは両方が、電極を兼用していても良い。
再生部70の各要素、および記録部60を構成する各要素は、図示しないアルミナ等の絶縁体により分離されている。磁気再生素子71としては、GMR素子やTMR(TunneI Magneto−Resistive effect)素子などを利用することが可能である。また、再生分解能をあげるために、磁気再生素子71は、2枚の磁気シールド層72a、72bの間に設置される。
この磁気記録ヘッド5は、図3に表したようにヘッドスライダー3に搭載される。ヘッドスライダー3は、AI/TiCなどからなり、磁気ディスクなどの磁気記録媒体80の上を浮上または接触しながら相対的に運動できるように設計・加工されている。そして、ヘッドスライダー3は、空気流入側3Aと空気流出側3Bとを有し、磁気記録ヘッド5、空気流出側3Bの側面などに配置される。
磁気記録媒体80は、媒体基板82とその上に設けられた磁気記録層81とを有する。記録部60から印加される磁界により磁気記録層81の磁化が所定の方向に制御され、書込みがなされる。そして、再生ヘッド部70は、磁気記録層81の磁化の方向を読み取る。
本発明に係る磁気記録ヘッドは、磁気記録ヘッドの主磁極に対して、ダウントラック方向に、DC電流をかけることにより、高周波を発振する磁性層と非磁性層の積層構造である、いわゆるスピントルク発振素子(STO素子)が形成されており、主磁極と、主磁極を補助する補助磁極を有し、各磁極が別々のコイルを備えている。
主磁極磁界に、高周波磁界を重畳させて磁気記録を行う際に、主磁極のコイル電流の振幅を主磁極コイルとは別に調整できる補助磁極コイルを備えていると、対向面の主磁極近傍に設けられた補助磁極からの補助磁界を印可して、その磁気記録幅を調整しながら磁気記録媒体に磁気記録を行うことができる。
主磁極は、STO素子と接して設けられ、補助磁極は、STO素子と離間して設けられ得る。STO素子に接した方の主磁極の書き込み電流の振幅は、STO素子にかかる磁界が一定になるように、実質的に実質的に一定に調整され得る。一方、STO素子に接していない補助磁極は、磁気記録幅が、隣接するトラックまで広がることを防ぐように、補助磁極のコイル電流の振幅が書き込み時の条件に応じて、フリンジ特性を最適化するように調整できる。これにより、安定したSTO発振特性と、フリンジ調整とを両立することができる。なお、ここで、フリンジとは、記録する際に書き込み幅が広がることにより、隣接するトラックにまで上書きしてしまう現象のことをいう。
図5に、媒体のアシスト評価と発振子の周波数との関係を表すグラフ図を示す。
所望の周波数とは、この場合、図5にPで表す媒体の強磁性共鳴周波数のことである。強磁性共鳴周波数はメディアの異方性磁界Hkが大きくなるほど大きくなる。すなわち、高周波アシストはメディアの特性に応じて適切な周波数を選ぶ必要があり、その周波数から外れるにつれて効果が弱くなっていく。したがって、主磁極のライト電流は、メディアの特性に応じて決定され、一定に保つことで良好な発振特性を保つことができる。
図6は、図1の構造をエアベアリングサーフィス(ABS)側から見た概略図を示す。
本発明は垂直記録方式の記録ヘッド60において、主磁極61のトレーリング端に高周波を発振するSTO素子10を形成している。STO素子10は、高周波磁界を発振する発振層10aと、発振層10aに対して、発振層10aの磁化の方向と逆向きのスピンの電子を供給する磁性層である固着層30と、その間の静磁結合を分断する導電中間層22とから形成される。この積層構造において、固着層30と発振層10aの磁化の向きは膜面垂直方向で同じ向きに揃えられている。固着層30から発振層10aに向かってDC電流を流すことで、発振層10aから固着層30に向かう電子のうち、磁化と反対向きのスピンを持つ電子が界面で反射されて、発振層10aに戻る過程でスピントランスファー効果が働き、図6に矢印aで示すように発振層の磁化の向きを大きく傾けた状態で円を再差運動し、高周波磁界を発する。STO素子10は、主磁極61と接しており、膜面垂直の磁化方向は、膜自体の結晶磁気異方性と、主磁極61から漏れてくる記録磁界のABS並行成分とによって達成される。データを記録する際に、0/1のビットに応じて、主磁極61の磁界の向きが変わると、STO素子10の磁化の向きも応じて反転する。このとき、発振素子の高周波磁界の周波数は、発振層10にかかる有効磁界で決まる。すなわち、固着層30との磁気結合、発振層10自体のHk、主磁極61からの磁界の合計である。中でも主磁極からの磁界は、非常に強く20kOe程度に達するが、この磁界強度は記録ヘッドのライト電流で変化するため、発振強度は主磁極62のコイル23に課せられる電流を適宜選んで一定に保つことで、所望の周波数を得ることができる。
図6に示す補助磁極21,22は、隣接するトラックに対するフリンジをライト電流に応じて調整する機能を有する。この場合、磁気記録幅は、補助磁極の幅を含めた全体の幅から発せられる磁界と対応してきまる。すなわち、主磁極の電流振幅を一定に保った状態で、補助磁極のコイル電流振幅を、フリンジ特性を最適化するように調整することができる。
図7は、補助磁極を持たない従来の記録ヘッドと、本発明の記録ヘッドにおいて、コイル電流を調整することで磁気記録幅を調整した場合の、書き込み電流に応じたMWWと、STO素子の発振周波数との相関を表すグラフ図である。
図示するように、従来の記録ヘッドを用いた場合、グラフ102に示すように、磁気記録幅を調整する過程で常に周波数の変化を伴うが、本発明の記録ヘッドを用いた場合、グラフ101に示すように、STO素子にかかる磁界を一定に保つことができるため、発振特性を一定に保つことができる。
また、この場合、補助磁極の磁界は、必ずしも主磁極と同一でなくてもよい。例えば補助磁極で逆向きの磁界を発生させることで、主磁極のフリンジ磁界を打ち消すシールドとして機能させることも出来る。
また、図6に示すように、STO素子は主磁極とリターンヨークとの間に形成されている。この場合、STO素子にかかる磁界強度が上げられるため、より高周波の発振が可能になり、より高Hkの熱安定性の良いメディアに対応することができる。
本発明によれば、STO素子による高周波アシスト周波数を安定に得ることができる。
本発明によれば、STO素子の周波数安定性と同時に、磁気記録幅の最適かも可能となる。
また、本発明によれば、均一な発振モードを得ることができる。
以上により、より熱安定性の良い高Hkのメディアに書き込みを行えるようになり、高記録密度に対応することができる。
実施例
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
磁気ヘッド評価装置において、垂直記録媒体にランダムデータを記録し、直後に測定したエラー率(Log(エラー回数/再生試行回数))を初期エラー率と定義する。その後、同じ記録条件で隣接する記録トラックに10万回ランダムデータを書き込んだ後測定したエラー率を隣接トラック書込み後エラー率と定義する。
図8及び図9に、従来の記録ヘッドを用いて書き込みを行った場合、及び図2及び図5に示す構造を有する記録ヘッドを用いて書き込みを行った場合の評価結果を、各々示す。
図8に示すように、主磁極電流を上げていくと、主磁極磁界の増大と、STO素子の発振条件の適正化により、書込み能力が向上していくため、初期エラー率は、グラフ201に示すように、低下していく。一方で隣接トラック書込み後エラー率は、グラフ202に示すように、当初は初期エラー率と同時に低下していくが、電流が大きくなっていく記録能力の向上と同時に、隣接トラックへの干渉も増大していくため急激にエラー率が増大していく。また、初期エラー率も、ある記録電流以上では、発振周波数のずれにより、記録能力のアシスト効果を失うため、一旦エラー率が悪化する。隣接トラックの最適記録電流と、STO発振の最適化電流が異なるため、全体として、最適化することが困難である。
一方、図9に、主磁極電流は最適点で固定するため、基本的には初期エラー率は常に一定であることが期待されるが、グラフ301で示すように、補助磁極に電流を流していくと、記録磁界がキャンセルされるため、エラー率は悪化していく。一方、グラフ302に示すように、隣接トラック書込み後エラー率は、低電流では隣接干渉のキャンセルにより向上していく。しかし、ある点を越えると、補助磁極自体の隣接トラックへの書込みにより、エラー率は悪くなっていく。しかしながら、隣接トラック書込み後エラー率と、初期エラー率を同時に最適化出来る領域を取ることにより、結果として良好な特性を得ることができる。
また、本発明のもう一つの実施形態は、第一の実施の形態の構成において、ライトギャップにおける主磁極面と、リターンヨーク面とにおいて、リターンヨーク面の垂直方向の高さよりも、STO発振素子の高さの方が低く、かつ主磁極幅よりも狭いことを特徴とする。これにより発振素子に空間的に均一な磁界をかけることができる。この結果、発振素子が不均一な周波数で発振することを抑制することができる。
本発明の一実施形態にかかる磁気記録再生ヘッドの概略構成を説明するための図 図1の書き込みヘッド部の構成を説明するための斜視図 図1の磁気記録ヘッドが搭載されるヘッドスライダーを表す斜視図 スピントルク発振素子を用いた高周波アシスト記録を説明するためのモデル図 図1の構造をエアベアリングサーフィス(ABS)側から見た概略図 媒体のアシスト評価と発振子の周波数との関係を表すグラフ図 書き込み電流に応じたMWWと、STO素子の発振周波数との相関を表すグラフ図 補助磁極のない記録ヘッドを用いて書き込みを行った場合の評価結果 補助磁極をもつ記録ヘッドを用いて書き込みを行った場合の評価結果
符号の説明
10…スピントルク発振素子、10a…磁性層、22…非磁性層、25…補助磁極コイル、80…垂直磁気記録媒体、63…主磁極コイル、61…主磁極、

Claims (4)

  1. 垂直磁気記録媒体との対向面に設けられ、主磁極コイルを備え、該垂直磁気記録媒体に記録磁界を印可するための主磁極、
    該主磁極に近接して配置され、該主磁極に対して高周波を発振するための、磁性層と非磁性層の積層構造を持つスピントルク発振素子、及び
    コイル電流の振幅を該主磁極コイルとは別に調整できる補助磁極コイルを備え、該対向面の主磁極近傍に設けられた補助磁極を具備することを特徴とする磁気記録ヘッド。
  2. 前記主磁極は、そのクロストラック方向の幅が、前記補助磁極のクロストラック方向の幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  3. 垂直磁気記録媒体と、
    垂直磁気記録媒体との対向面に設けられ、主磁極コイルを備え、該垂直磁気記録媒体に記録磁界を印可するための主磁極、
    該主磁極に近接して配置され、該主磁極に対して高周波を発振するための、磁性層と非磁性層の積層構造を持つスピントルク発振素子、及び
    そのコイル電流の振幅を該主磁極コイルとは別に調整できる補助磁極コイルを備え、該対向面の主磁極近傍に設けられた補助磁極を有する磁気記録ヘッドとを具備することを特徴とする磁気記録再生装置。
  4. 前記主磁極は、そのクロストラック方向の幅が、前記補助磁極のクロストラック方向の幅より大きいことを特徴とする請求項3に記載の磁気記録再生装置。
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