JP2009098543A - レンズの取り付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザー光の照射角度に関する設計自由度を上げても、汎用性の確保や作業負担および製造コストの抑制を実現することができ、かつ容易に該レンズの着脱を行うことができるレンズ取り付け構造を提供すること。
【解決手段】レンズ取り付け構造は、ハウジング内において、主走査方向に沿って配設され互いに共通な形状を持つ一対の支持部と、レンズホルダとを有し、一対の支持部は、主走査方向に延びる軸回りに形成される円筒面、および該円筒面から軸に向かって延びるネジ孔を有し、レンズホルダは、長手方向両端に、円筒面に対応した曲率を持つ曲面領域を持つ一対の腕部を有し、各腕部の曲面領域は、その円周に沿って延出しかつ円周方向に直交する方向の長さがネジ孔の径に略同一であるスリットを有し、各腕部をそれぞれ円筒面に当接した状態で、スリットを介してネジをネジ孔に螺合することにより、レンズをハウジングに取り付けるように構成にした。
【選択図】図1
【解決手段】レンズ取り付け構造は、ハウジング内において、主走査方向に沿って配設され互いに共通な形状を持つ一対の支持部と、レンズホルダとを有し、一対の支持部は、主走査方向に延びる軸回りに形成される円筒面、および該円筒面から軸に向かって延びるネジ孔を有し、レンズホルダは、長手方向両端に、円筒面に対応した曲率を持つ曲面領域を持つ一対の腕部を有し、各腕部の曲面領域は、その円周に沿って延出しかつ円周方向に直交する方向の長さがネジ孔の径に略同一であるスリットを有し、各腕部をそれぞれ円筒面に当接した状態で、スリットを介してネジをネジ孔に螺合することにより、レンズをハウジングに取り付けるように構成にした。
【選択図】図1
Description
この発明は、走査光学系を構成する走査レンズをハウジングに取り付けるための取り付け構造に関する。
従来の走査光学系は、概ね以下のように構成される。光源から照射されたレーザー光を偏向器で偏向する。偏向された光は、fθレンズ群を介して、被走査面上を所定の方向に走査する。以下の本文では、上記所定の方向を主走査方向という。ここで、被走査面を主走査方向と直交する方向に移動させることにより、二次元の画像形成がなされる。以下の本文では、主走査方向に直交する方向を副走査方向という。なお、走査光学系を構成する各光学部材は、ハウジング内に保持されている。以下の本文では、便宜上、ハウジングにおいて各光学部材が取り付けられる面を基準面と定義する。一般にハウジングにおいて各光学部材が取り付けられるのは底面であることが多い。そこで、本文では特段の記載がない限りは、底面をハウジングの基準面と想定する。
近年、上記走査光学系が搭載される画像形成装置等が多機能化されたり小型化されたりしている。そのために、画像形成装置には、構成部品の増加や配置空間の縮小等が図られる。これに伴い、走査光学系(ハウジング)自体の画像形成装置内における向きや傾きといった配置条件を変更することなく、走査光学系から外部に射出されるレーザー光の照射角度に関する設計自由度を持たせることが要求される。
なお、本文で照射角度とは、走査光学系から外部に照射されるレーザー光を含む面と走査光学系のハウジング底面(つまり本文では基準面)とがなす角をいい、光学用語としての射出角とは区別される。例えば、走査光学系から外部に照射されるレーザー光がハウジング底面と略平行に照射される場合、照射角度は0度と定義される。ここで、外部に照射されるレーザー光は、偏向器により偏向されているため、上記の「レーザー光を含む面」は一義的に決まる。また、ハウジング底面は略平面と想定し、一般的には偏向面と略直交する面として定義される。
要求される照射角度に対応した光路を確保するためには、該照射角度に対応する光学条件を満たすように、走査光学系のハウジング自体を個別設計する必要がある。照射角度に対応する光学条件としては、光路を折り曲げるミラーの有無や該ミラーの角度、さらにはレーザー光の照射窓の位置等が例示される。また、一般に、画像形成装置の奥行方向に相当する走査光学系の光源の光軸方向に沿う寸法を短縮し、装置全体の小型化を達成することが要請される。そのため、fθレンズ群のうち最も後段に配置されるレンズ(以下、被走査面側レンズという)は、走査光学系の最終段に配置されることが望ましい。つまり、上記ミラーを配置する場合、被走査面側レンズは該ミラーよりも後段に配設される。従って、個別設計されたハウジング内部において、被走査面側レンズは、被走査面側レンズが要求される照射角度に対応した傾きを持って配置されなければならない。
ここで、走査光学系においてレンズを保持し、取り付けする構造は、以下の各特許文献1、2に例示される。
特許文献1に記載のレンズ取り付け構造は、バネ部材によってレンズをハウジングに押圧、固定するものである。しかし、一般にバネ部材は、自身を微少に変更しただけでも押圧、保持強度が大きく変化してしまう。そのため、照射角度の変化に対応してハウジングの設計が変更されると該変更に対応してバネ部材も設計変更する必要がある。従って特許文献1に記載のレンズ取り付け構造を、照射角度の設計自由度が高い走査光学系に適用した場合、汎用性に乏しく、部品数の増加に伴う製造コストの上昇という問題がある。
特許文献2に記載のレンズ保持構造は、接着剤によってレンズをハウジングに固定するものである。しかし、このような接着剤を使用する構造は、接着領域が存在していない(または微少にしか存在していない)面と直交する方向にレンズがずれやすいという問題がある。さらに、接着剤を使用する保持構造は、レンズの着脱が容易ではなくまた接着カスが残存するといった問題があるため、レンズの交換や点検に適さない。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、レーザー光の照射角度に関する設計自由度を上げた場合であっても、汎用性の確保や作業負担および製造コストの抑制を実現することができ、かつ容易に該レンズの着脱を行うことができるレンズ取り付け構造を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載のレンズ取り付け構造は、ハウジング内における、走査光学系を構成するレンズの取り付け構造であって、ハウジング内において、主走査方向に沿って配設され互いに共通な形状を持つ一対の支持部と、レンズを保持するレンズホルダと、を有し、一対の支持部は、主走査方向に延びる軸回りに形成される円筒面、および該円筒面上に形成されるネジ孔を有し、レンズホルダは、取り付けた際の主走査方向における両端に、円筒面に対応した曲率を持つ曲面領域を持つ一対の腕部を有し、各腕部の曲面領域は、該曲面領域の円周に沿って延出しかつ円周方向に直交する方向の長さが前記ネジ孔の径に略同一であるスリットを有し、各腕部をそれぞれ円筒面に当接した状態で、スリットを介してネジをネジ孔に螺合することにより、レンズをハウジングに取り付けることを特徴とする。
また、請求項2に記載のレンズの取り付け構造によれば、一対の支持部は、ハウジングの基準面から略垂直に突出することが望ましい。
また請求項3に記載のレンズの取り付け構造によれば、ネジ孔は、前記円筒面から基準面に向かって垂直方向に沿って形成されることが望ましい。
請求項4に記載のレンズの取り付け構造によれば、円筒面は、上記軸と直交する面での断面形状が略半円形であり、腕部は、中心角が略90度であるような円弧状であるように構成される。
また、請求項5に記載のレンズの取り付け構造によれば、レンズおよびレンズホルダは樹脂製である場合に、レンズをレンズホルダと一体として成型することができる。
請求項5に記載のレンズの取り付け構造のように、レンズおよびレンズホルダを樹脂製で一体形成することにより、一回の射出成型でレンズとレンズホルダを製造することができ、しかも取り付け誤差を最小限に抑えることができる。
請求項6に記載のレンズの取り付け構造によれば、樹脂製のレンズを使用する場合、レンズの変形を許容しつつ該レンズを保持する変形許容手段を有することが望ましい。
変形許容手段を設けることにより、バネ部材や弾性接着剤を使用せずとも、環境変化による線膨張等に対応してホルダを変形させ、レンズの損傷を有効に防止することができる。
請求項7に記載のレンズの取り付け構造によれば、上記変形許容手段は、レンズホルダにおいてレンズが形成される領域と各支持腕部間に配設され、レンズホルダを取り付けた際における主走査方向へのレンズの伸縮による腕部への負荷を吸収する負荷吸収部を有する。また、請求項8に記載のレンズの取り付け構造によれば、該負荷吸収部は、レンズホルダを取り付けた際における主走査方向に伸縮自在であるように構成される。
請求項9に記載のレンズの取り付け構造によれば、変形許容手段は、レンズホルダにおける略中心部から突出する突起部と、ハウジングにおける係止部と、を有し、レンズをハウジングに取り付ける際、突起部が係止部に固定されることが望ましい。これにより、レンズが線膨張等といった形状変化した場合であっても、左右均等に変化することになり、光学性能の劣化を抑えることができる。
以上のように、本発明に係るレンズ取り付け構造によれば、設定された射出角度が一定範囲内にあるハウジングのグループに対して、共通のレンズホルダを使用することができる。従って本発明によれば、バネ部材を利用したレンズ取り付け構造に比べて汎用性を高めることができる。また本発明によれば、接着剤を利用した保持構造に比べて、容易に該レンズを着脱することができる。
また、本発明に係るレンズ取り付け構造によれば、ハウジングに形成される一対の支持部を該ハウジングの基準面から略垂直に突出するように構成することもできる。加えて、ネジ孔も円筒面の頂点から鉛直方向に沿って形成することができる。このように構成することにより、ハウジング自体を製造するに際して、射出成型後の型抜きが容易になされしかも、一回の射出成型工程のみでハウジング製造が完了する。つまり、本発明によれば、ハウジングの製造効率も向上し、より一層のコストダウンが達成される。
図1は、本実施形態のレンズの取り付け構造を有する走査光学系100の概略構成を示す斜視図である。走査光学系100は、光源部1、ポリゴンミラー2、第一走査レンズ3、第二走査レンズ4を有する。各部材1〜4は、ハウジング5内に収納されている。より詳しくは、各部材1〜4は、ハウジングの底面5Pに固定、保持されている。つまり、底面5Pが基準面である。最も照射窓51側、つまり被走査面側に位置する第二走査レンズ4は、本実施形態のレンズ取り付け構造30によって基準面5Pに取り付けられている。
上記走査光学系100を用いた場合、レーザー光の走査は以下のようにして行われる。光源部1内において発振されたレーザー光は、図示しないコリメートレンズやシリンドリカルレンズにより主走査方向と副走査方向の発散度を調整される。そして光源部1から射出されたレーザー光は、ポリゴンミラー2に入射する。
ポリゴンミラー2は、複数の偏向面を有し、軸2a回りに高速回転している。そのため、ポリゴンミラー2の偏向面に入射したレーザー光は、該偏向面で偏向される。偏向されたレーザー光は、第一走査レンズ3、第二走査レンズ4の順に透過し、照射窓51を介して外部に射出される。走査光学系外部には、図示しない被走査面が配設されている。レーザー光は、該被走査面を主走査方向に走査する。
このように、走査光学系100は、照射角度略0度に設計されている。従って、本実施形態のレンズの取り付け構造30では、第二走査レンズ4の光軸が第一走査レンズ3の光軸と一致するように第二走査レンズ4を取り付け、固定している。
なお、以下の説明において、主走査方向をY方向、副走査方向をZ方向、Y、Zの各方向に直交する方向つまり第一走査レンズ3の光軸方向をX方向と定義する。
図2は、レンズの取り付け構造30を説明するための分解図である。レンズの取り付け構造30は、レンズホルダ10と一対の支持部52を有する。
一対の支持部52は、基準面5Pから略垂直(本実施形態ではZ方向)に突出している。各支持部52は、Y方向に沿って配設されており、両者間はレンズホルダ10の長手方向の寸法に等しい。各支持部52は、先端に円筒面52Rを有する。円筒面52Rは、Y方向に延びる軸回りに形成される。また、円筒面52Rの頂点、つまり最も基準面から離れた位置から基準面5Pに向かって垂直方向に延びるネジ孔52Hが形成されている。なお円筒面52Rは、Y方向に直交する断面つまりX−Z断面での形状が略半円形になるように構成されている。
以上のように、各支持部52を全てZ方向に延出する構成にしたことにより、該支持部52を新規に追加したとしてもハウジング5は一回の射出成型工程で製造することが可能になる。よって、本実施形態のレンズの取り付け構造を採用したことによる無用なコストアップは起こらない。
次いで、図2および図3(a)、(b)を参照しつつレンズホルダ10の構成について詳述する。図3(a)、(b)は、レンズの取り付け構造30を構成するレンズホルダ10と第二走査レンズ4を拡大して示す図である。図3(a)は、レンズホルダ10等をポリゴンミラー2側から見た斜視図、図3(b)は、レンズホルダ10等を照射窓51側から見た斜視図である。
各図に示すように、レンズホルダ10は、レンズ枠11、一対の腕部12、スリット13を有する。レンズ枠11には第二走査レンズ4が嵌め込まれている。各腕部12は、レレンズホルダ10の長手方向両端部に配設されている。各腕部12は、支持部52の円筒面52Rと略同一の曲率を有する曲面領域を有している。より詳しくは、当該曲面領域の断面形状は、中心角が略90度の円弧形状を呈している。各腕部12には、曲面領域の円周方向に沿って形成されるスリット13を有する。スリット13は、幅がネジ孔52Hの径に略等しい。なお、符号13a、13bはそれぞれスリット13の端部を指す。
上記の構成において、第二走査レンズ4(レンズホルダ10)は以下のようにして支持部52(ハウジング底面、さらに言えば基準面)に取り付け、固定される。まず、レンズホルダ10の各腕部12を各支持部52の円筒面52Rに当接し、第二走査レンズ4から射出されたレーザー光が所定の照射角度(ここでは、図1に示すように照射角度0度)を有するように、第二走査レンズ4の傾きを調整する。ここで、各腕部12の内周面および円筒面52Rはいずれも同一の曲率を持つ曲面をもつ。よって、傾き調整は非常に簡易になされる。
第二走査レンズ4の傾き調整が完了した時点で、各スリット13を介してネジ孔52HにネジSを挿入、螺合する。ここでは、ネジSは、スリットの一端13aを介してネジ孔に挿入される。これにより、第二走査レンズ4は、該レンズ4の光軸がハウジング5の底面(基準面)に対して平行となるように取り付け、固定される。
なお、本実施形態の第二走査レンズ4およびレンズホルダ10は、共に樹脂製である。そして、両者は一体として成型されている。そのため、製造コストが抑えられるだけでなく、レンズ枠11に第二走査レンズ4を取り付ける際の取り付け誤差等が発生しないため、非常に精度の高い位置決めが可能になる。
さらに、本実施形態のレンズ取り付け構造30によれば、上記の通り、ネジ止めしているため、さらなる微調整を含む点検時やレンズ交換時等にも着脱が容易であり、作業負担の軽減が達成されている。
但し、第二走査レンズ4等を樹脂製にすると、温度変化等の環境変化に伴って線膨張等が発生することにより、該レンズ等の意図しない形状変化、特に長手方向への伸縮が起きるといった問題点が生じる。本実施形態では、以下のような変形を許容し、レンズの伸縮による腕部への負荷を吸収する構成を採用することにより、上記問題点も適切に解消している。
すなわち、レンズ取り付け構造30は、変形を許容する構成として、さらに、一対のバネ状部14、凸部15と係止部53を有する。バネ状部14および凸部15は、レンズホルダ10に設けられている。詳しくは、バネ状部14は、第二走査レンズ4(レンズ枠11)と各腕部12間に設けられており、長手方向への変形を許容するように構成されている。また、凸部15は、レンズホルダ10の各側面、つまり腕部が形成されていない面の中央に設けられている。
係止部53は、凸部15を係止するための部位である。係止部53は、第二走査レンズ4およびレンズホルダ10の傾き具合に対応して、ハウジング50における凸部を係止可能ないずれかの面に設けられている。ここでは、第二走査レンズ4は、照射角度が略0度となるように配設されるため、レンズが取り付けられた状態において、凸部15は、基準面5Pと対向する。従って、図2に示すように、本実施形態の係止部53は、基準面5Pに設けられる。そのため本実施形態では、基準面5Pでは、一対の支持部52と係止部53が同一直線上に配設されており、かつ一対の支持部の略中間地点に係止部が存在している。ネジSによって、レンズホルダ10が支持部52に取り付けられると、上記位置関係より、凸部15は、係止部53に自動的に係止される。
以上のような変形を許容する構成の作用について説明を加える。走査光学系100を駆動、つまりレーザー光による走査を実行中において、温度変化等が起きて、第二走査レンズ4およびレンズホルダ10が長手方向に伸縮した場合、バネ状部14によって、当該伸縮による腕部12への負荷が有効に吸収される。従って、伸縮によるレンズやレンズホルダの損傷を有効に防止することができる。
さらに、レンズホルダ10中央に配設された凸部15を係止部53で係止することにより、上記の伸縮が凸部15を基準として左右対称に発生する。従って、光学性能の非対称な劣化も有効に防止される。
図4は、図3(a)、(b)に示す形状のレンズホルダ10を用いて照射角度が90度になるように第二走査レンズ4を取り付けた場合の走査光学系100の斜視断面図である。照射角度を90度にする場合、第一走査レンズ3から射出されたレーザー光を略直角、つまりZ方向に折り曲げるためのミラー6が配設される。図4に示すように、照射角度を90度に設定する場合、レンズホルダ10は、ネジ孔52Hがスリットの他端13bと一致した状態で固定されている。
なお、図4に示す構成の場合、変形を吸収する構成としての係止部53は、基準面5Pではなく、ハウジング側面5Qに配設されている。
上記の通り、レンズホルダ10の腕部12の曲面領域は、中心角が略90度となるような断面形状を有している。従って、照射角度、換言すればレンズの傾きは、90度範囲でしか調整することができない。つまり、図3(a)、(b)に示すようなレンズホルダ12の形状では、最大照射角度は、図4に示すような配置により得られる90度となる。そこで、要求される照射角度が図2に示すようなレンズホルダ12の形状で調整可能な範囲外にある場合には、その要求される照射角度に応じて腕部の向き、より正確にはスリット13の位置が異なるレンズホルダ10を使い分ければよい。
例えば、照射角度を90度以上に設定したい場合、図5に示すような構成が例示される。図5に示す走査光学系100において、レンズホルダ10’は、腕部12(スリット13)の位置が既述のレンズホルダ10とは異なる。具体的には、腕部12’は、既述のレンズホルダ10の腕部12を、該腕部12の曲面領域の円周の中心軸回りに90度回転させた位置にある。これにより、レンズホルダ10とは異なる照射角度範囲を確保することができる。
以上が本発明の実施形態の説明である。本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形を行っても上記実施形態と同様の効果を奏する。
例えば、上記実施形態のレンズの取り付け構造30は、変形を吸収する構成を有しているが、第二走査レンズが環境による形状変化の程度が小さいガラス等である場合には該構成を設けるに及ばない。また、変形を吸収する構成は、少なくともバネ状部14さえあれば足りる。
また、上記実施形態ではポリゴンミラーを偏向器として使用している。本発明に係る走査光学系は、微少振動することによりレーザー光を偏向するガルバノミラー等を偏向器として使用することも可能である。
1 光源
2 ポリゴンミラー
3、4 走査レンズ
5 ハウジング
10 レンズホルダ
12 腕部
13 スリット
14 バネ状部
52 支持部
52R 円筒面
52H ネジ孔
2 ポリゴンミラー
3、4 走査レンズ
5 ハウジング
10 レンズホルダ
12 腕部
13 スリット
14 バネ状部
52 支持部
52R 円筒面
52H ネジ孔
Claims (9)
- ハウジング内における、走査光学系を構成するレンズの取り付け構造であって、
前記ハウジング内において、主走査方向に沿って配設され互いに共通な形状を持つ一対の支持部と、
前記レンズを保持するレンズホルダと、を有し、
前記一対の支持部は、主走査方向に延びる軸回りに形成される円筒面、および前記円筒面上に形成されたネジ孔を有し、
前記レンズホルダは、取り付けた際の主走査方向における両端に、前記円筒面に対応した曲率を持つ曲面領域を持つ一対の腕部を有し、
各腕部の曲面領域は、該曲面領域の円周に沿って延出しかつ前記円周方向に直交する方向の長さが前記ネジ孔の径に略同一であるスリットを有し、
各腕部をそれぞれ前記円筒面に当接した状態で、前記スリットを介してネジを前記ネジ孔に螺合することにより、前記レンズを前記ハウジングに取り付けることを特徴とするレンズの取り付け構造。 - 請求項1に記載のレンズの取り付け構造において、
前記一対の支持部は、前記ハウジングの基準面から略垂直に突出することを特徴とするレンズの取り付け構造。 - 請求項2に記載のレンズの取り付け構造において、
前記ネジ孔は、前記円筒面から前記基準面に向かって垂直方向に沿って形成されることを特徴とするレンズの取り付け構造。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のレンズの取り付け構造において、
前記円筒面は、前記軸に直交する面での断面形状が略半円形であり、
前記腕部は、中心角が略90度であるような円弧状であることを特徴とするレンズの取り付け構造。 - 前記レンズおよび前記レンズホルダは樹脂製であり、
前記レンズは前記レンズホルダに一体として成型されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のレンズの取り付け構造。 - 請求項5に記載のレンズの取り付け構造において、
前記レンズの変形を許容しつつ該レンズを保持する変形許容手段を有することを特徴とするレンズの取り付け構造。 - 請求項6に記載のレンズの取り付け構造において、
前記変形許容手段は、前記レンズホルダにおける前記レンズが形成される領域と各支持腕部間に配設され、前記レンズホルダを取り付けた際における主走査方向への前記レンズの伸縮による前記腕部への負荷を吸収する負荷吸収部を有することを特徴とするレンズの取り付け構造。 - 請求項7に記載のレンズの取り付け構造において、
前記負荷吸収部は、前記レンズホルダを取り付けた際における主走査方向に伸縮自在であることを特徴とするレンズの取り付け構造。 - 請求項6から請求項8のいずれかに記載のレンズの取り付け構造において、
前記変形許容手段は、さらに、前記レンズホルダにおける略中心部から突出する突起部と、前記ハウジングにおける係止部と、を有し、
前記レンズを前記ハウジングに取り付ける際、前記突起部が前記係止部に固定されることを特徴とするレンズの取り付け構造。
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- 2007-10-19 JP JP2007271997A patent/JP2009098543A/ja active Pending
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