JP2009097175A - 雨樋 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂製雨樋として必要な低線膨張率、衝撃性、及び低温時の鋸切断性の特性をバランスよく兼ね備えた雨樋を低コストで提供することを目的としている。
【解決手段】塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを5〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部を有することを特徴とする、雨樋。
【選択図】図1
【解決手段】塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを5〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部を有することを特徴とする、雨樋。
【選択図】図1
Description
本発明は、線膨張率が小さい塩化ビニル系樹脂からなる雨樋及びその製造方法に関する。
従来から雨樋などの建材に硬質塩化ビニル樹脂成形品が用いられてきた。しかし、硬質塩化ビニル樹脂は、その線膨張率が8×10−5/℃程度と大きいため、雨樋のように継手を介して建物に固定されていると、夏と冬、並びに昼夜の温度変化により大きく伸縮して、破損や変形が生じる場合があった。
雨樋等の建材分野では、線膨張率を低くする目的で、熱可塑性樹脂に無機物や木材粉を高濃度で配合する検討が行われている。例えば、ABS系樹脂にタルク、炭酸カルシウム、木材粉等の充填材を配合した低線膨張率の部材が得られるABS系樹脂組成物(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。また、熱可塑性樹脂と、熱可塑性樹脂と同量よりも多い量のフィラーと、熱可塑性樹脂100質量部当たり0.1〜20質量部のフッ素変性アクリル系加工助剤とを含有してなるフィラー高充填熱可塑性樹脂組成物(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。さらに、塩化ビニル系樹脂100質量部と、ウォラストナイト30〜50質量部よりなり、該ウォラストナイトの平均繊維長が25〜60μm、平均繊維径が15μm以下及び平均アスペクト比が3以上であることを特徴とする塩化ビニル系樹脂成形品(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。ところが、これらの樹脂組成物からなる成形品は、低線膨張率は小さくなっているが衝撃強度が低く、例えば、樹脂製雨樋では、低温時の鋸切断性に問題となる場合があった。
特開平10−195275号公報
特開2002−53758号公報
特開2004−91518号公報
本発明の目的は、樹脂製の雨樋として必要な低線膨張率、衝撃性、及び低温時の鋸切断性の特性をバランスよく兼ね備えた雨樋を提供することにある。
即ち、本発明は以下の要旨を有する。
(1)塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを5〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部を有することを特徴とする、雨樋。
(2)塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.35〜0.50g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜3.5のウォラストナイトを30〜40質量部と、平均粒子径0.08μm以下の炭酸カルシウムを10〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部を有することを特徴とする、雨樋。
(3)前記ウォラストナイトのアスペクト比が5〜15で、平均繊維径が3〜6μmである、(1)または(2)に記載の雨樋。
(4)基材部は、肉厚が1.0〜2.0mmで、押出し成形時の流れ方向の線膨張率が3.9×10−5/℃以下、20℃デュポン衝撃強度が1.3〜2.4J、20℃引っ張り伸びが60〜85%である、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の雨樋。
(5)塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを5〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部と、アクリル系脂組成物からなる表層部とを押出装置にて同時押出成形する雨樋の製造方法。
(1)塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを5〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部を有することを特徴とする、雨樋。
(2)塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.35〜0.50g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜3.5のウォラストナイトを30〜40質量部と、平均粒子径0.08μm以下の炭酸カルシウムを10〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部を有することを特徴とする、雨樋。
(3)前記ウォラストナイトのアスペクト比が5〜15で、平均繊維径が3〜6μmである、(1)または(2)に記載の雨樋。
(4)基材部は、肉厚が1.0〜2.0mmで、押出し成形時の流れ方向の線膨張率が3.9×10−5/℃以下、20℃デュポン衝撃強度が1.3〜2.4J、20℃引っ張り伸びが60〜85%である、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の雨樋。
(5)塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを5〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部と、アクリル系脂組成物からなる表層部とを押出装置にて同時押出成形する雨樋の製造方法。
本発明によれば、樹脂製の雨樋として必要な低線膨張率、衝撃性、及び低温時の鋸切断性の特性をバランスよく兼ね備えた雨樋を提供することができる。
以下に本発明を更に詳細に説明する。図1は本発明に係わる雨樋の一実施形態を示す、一部拡大断面図である。図2は本発明に係わる雨樋の他の実施形態を示す、一部拡大断面図である。図3は、本発明に係わる雨樋の製造方法に使用される押出装置の説明図である。
本発明の雨樋は、基材部4と、好ましくは基材部4の少なくとも片面に被覆される表層部5とを、有する雨樋である。本発明の基材部4に使用される塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニル及び塩化ビニルと共重合可能な単量体との、塩化ビニルを50重量%以上含有する塩化ビニル系共重合体である。このような塩化ビニルと共重合可能な単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸、メタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル;エチレン、プロピレン等のオレフィン;アクリロニトリル;スチレン;塩化ビニリデン等が挙げられる。
塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度は、500〜3,000の範囲であり、好ましくは平均重合度700〜1,500である。粘度平均重合度が500未満では、得られる雨樋の衝撃強度、引張り強度、伸び等の機械的特性に劣る場合がある。一方、粘度平均重合度が3,000を超えると成形時における塩化ビニル系樹脂の溶融粘度が高くなり成形が困難となる恐れが有る。溶融粘度を低下させるために成形温度を上昇させると、塩化ビニル系樹脂の分解を起こしてしまい、良好な雨樋が得られない場合がある。粘度平均重合度は、樹脂200mgをニトロベンゼン50mlに溶解させ、このポリマー溶液の比粘度を30℃恒温槽中において、ウベローデ型粘度計を用いて測定し、JIS−K6720−2により算出したものである。
本発明における目的の一つである、塩化ビニル系樹脂の線膨張率を低く抑えるには、無機充填剤の添加が必須である。無機充填剤としては、粒状、層状あるいは繊維状のものが使用可能であり、特にアスペクト比の高いものが有効である。例えば、ガラス繊維、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、アルミナ、ウォラストナイト、ゾノトライト、セビオライト、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、マイカ、クレー及びそれらから選ばれる1種または2種以上の添加が可能である。中でも、炭酸カルシウムと、ウォラストナイトとの組み合わせが有効である。
雨樋の基材部4を構成する塩化ビニル系樹脂組成物に用いられる炭酸カルシウムは、塩化ビニル樹脂の充填剤として使用されるものなら特に制限されないが、粒子径の小さい膠質炭酸カルシウムが有効である。粒子径が小さい炭酸カルシウムは、その平均粒子径が0.1μm以下、好ましくは0.08μm以下である。平均粒子径とは、Sedigraph粒子径分析器(MicromeriticsInstrument社製、モデル5100)を用いて測定した数平均粒子径の値をいう。
炭酸カルシウムは、通常の方法で表面処理されているものを用いるのが、炭酸カルシウム同士の凝集を防止し、また塩化ビニル系樹脂組成物中への分散性の点から好ましい。炭酸カルシウムの表面処理剤は、特に限定されるものではないが、例えば、脂肪酸、脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸アルキルエステル、ワックス等が挙げられる。特に、脂肪酸で表面処理されているのが好ましい。
炭酸カルシウムは、塩化ビニル系樹脂組成物中の含有量割合が少ないと耐衝撃性向上の効果が小さく、一方、多すぎると分散性が悪くなり、逆に耐衝撃強度を低下させる傾向がある。炭酸カルシウムの含有量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、5〜15質量部、好ましくは10〜15質量部である。炭酸カルシウムの含有量が、5質量部未満では、得られる雨樋の耐衝撃性向上効果が小さい。また、15質量部を超えると耐衝撃性が低下する。
塩化ビニル系樹脂組成物に用いられるウォラストナイトとしては、珪酸カルシウムを主成分とする天然鉱物を精製、粉砕及び分級したものが好ましく使用できる。また、人工的に合成したものも使用可能である。ウォラストナイトは、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.7〜4.0であり、好ましくは固め見掛け密度が0.35〜0.50g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.7〜3.5である。ウォラストナイトの含有量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して20〜40質量部、好ましくは30〜40質量部である。
固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.7〜4.0のウォラストナイトを、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して20〜40質量部用いることで、衝撃性、線膨張率、表面外観を同時に満足させる事ができる。
ゆるめ見掛け密度とは、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)によって求められる粉体の見掛け密度の一つであり、具体的には100cm3の容器に、約10cmの高さから静かにウォラストナイトを入れた時の、100cm3の容器中に入ったウォラストナイトの重量から測定可能であり、単位はg/cm3である。この時、容器のすり切りいっぱいとした重量を測定する。また、測定誤差を少なくするため、少なくとも5回は同様の操作を実施し、その平均の値を採るべきである。
固め見掛け密度とは、ゆるめ見掛け密度と同様に、パウダーテスターによって求められる粉体の見掛け密度の一つで、100cm3の容器に所定の振動を加えた後の100cm3の容器中に入っているウォラストナイトの重量から測定可能である。単位はゆるめ見掛け密度と同様にg/cm3である。通常、加えられる振動(上下動)の回数は180回であり、振幅は5cmを超えない範囲である。
この時の具体的な操作方法としては、約200cm3の容器に、約10cmの高さから静かにウォラストナイトを入れ、その後、所定の振動を加えた後の、100cm3の容器中に入ったウォラストナイトの重量から測定可能であり、単位はg/cm3である。この時、容器のする切りいっぱいとした重量を測定する。また、測定誤差を少なくするため、少なくとも5回は同様の操作を実施し、その平均の値を採るべきである。固め見かけ密度は、その検体の圧縮されやすさを示す指標であり、この値が高いほど、圧縮され固まりやすいことを表す。上述した、固め見掛け密度、ゆるめ見掛け密度は、温度23℃、湿度50%の環境下で測定する事が望ましい。
本発明に使用できるウォラストナイトは、アスペクト比が5〜15で、平均繊維径が3〜6μmの範囲のものが好ましい。より好ましくは平均繊維径が3〜5μmで、アスペクト比が7〜12の範囲である。ウォラストナイトの平均繊維径が、6μmを超えると雨樋の衝撃性が低下する場合がある。また、ウォラストナイトのアスペクト比が、5未満だと熱膨張を抑止する効果が低下し、雨樋の線膨張率が低くなる場合がある。
ウォラストナイトの平均繊維径とは、Sedigraph粒子径分析器(MicromeriticsInstrument社製、モデル5100)を用いて測定した数平均粒子径の値をいう。本発明でいうアスペクト比とは、SEMにより、約5000個のウォラストナイト粒子の直径及び長さを測定し、その値より算出する。
ウォラストナイトは樹脂との親和性を向上させる目的で添加される、シランカップリング剤等の表面処理剤を含んでいても構わない。その量に制限はないが、添加する際は、概ねウォラストナイト100質量部に対して0.1質量部以上が好ましい。
基材部4を構成する塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムとを5〜15質量部と、を含有する。より好ましくは、塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.35〜0.50g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜3.5のウォラストナイトを30〜40質量部と、平均粒子径0.08μm以下の炭酸カルシウムを10〜15質量部と、を含有する。
前記のウォラストナイトと炭酸カルシウムとを添加することにより、雨樋の基材部4の押出し成形時の流れ方向の線膨張率を3.8×10−5/℃以下に調整することが可能である。この数値は、通常の塩化ビニル系雨樋の約1/2の線膨張率である。ウォラストナイトと炭酸カルシウムとを前記範囲より多く配合すれば、基材部4の線膨張率はさらに小さくなるが、耐衝撃性が低下して、運搬、施工時に破損する場合がある。特に、基材部4の肉厚が1.0〜2.0mmと樹脂製品としては肉厚が比較的薄い雨樋においては、耐衝撃性と線膨張率とのバランスが重要である。本発明は、ウォラストナイトと炭酸カルシウムとを前記範囲にすることにより、20℃デュポン衝撃強度が1.3〜2.4J、20℃引っ張り伸びが60〜85%に調整することが可能である。さらに、低温時(0℃、10℃)の鋸切断性が良好な雨樋を得ることができる。
塩化ビニル系樹脂組成物は、前記塩化ビニル系樹脂と、ウォラストナイトと、炭酸カルシウムとを含有するが、従来から塩化ビニル樹脂製の雨樋を製造する際に一般的に添加されている熱安定剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、無機充填剤、可塑剤等が添加されてもよい。
前記熱安定剤としては、塩化ビニル樹脂製の雨樋を成形する際に使用されている熱安定剤であれば、特に限定されず、例えば、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレートポリマー等の有機錫安定剤、ステアリン酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の鉛系安定剤、カルシウム−亜鉛系安定剤、バリウム−亜鉛系安定剤、バリウム−カドミウム系安定剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記安定化助剤としては、塩化ビニル樹脂製の雨樋を成形する際に使用されている安定化助剤であれば、特に限定されず、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ豆油エポキシ化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタジエン、リン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記滑剤としては、塩化ビニル樹脂製の雨樋を成形する際に使用されている滑剤であれば、特に限定されず、例えば、モンタン酸ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸ブチル、脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記加工助剤としては、塩化ビニル樹脂製の雨樋を成形する際に使用されている加工助剤であれば、特に限定されず、例えば、重量平均分子量10万〜200万のアルキルアクリレート/アルキルメタクリレート共重合体であるアクリル系加工助剤が挙げられ、具体例としては、n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体、2−エチルヘキシルアクリレート/メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤としては、塩化ビニル樹脂製の雨樋を成形する際に使用されている酸化防止剤であれば、特に限定されず、例えば、フェノール系抗酸化剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記光安定剤としては、塩化ビニル樹脂製の雨樋を成形する際に使用されている光安定剤であれば、特に限定されず、例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤、あるいはヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の雨樋において、黒色、暗茶色、茶色、緑色、黄色、赤色、青色、紫色、灰色等の濃色系の場合は、顔料としてのカーボンブラック含量は0.01質量%以下、好ましくは0.002質量%以下、より好ましくは0.001質量%以下である。0.01質量%以下は0を含むものでもよい。顔料としてのカーボンブラック含量が0.01質量%を超えると、耐蓄熱性が悪くなる場合がある。
顔料としては、塩化ビニル樹脂製の雨樋を成形する際に使用されている顔料であれば、カーボンブラック以外ならば特に限定されず、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系等の有機顔料、酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫化物・セレン化物系、フェロシアン化物系等の無機顔料等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
耐熱性を向上させる目的で、塩素化塩化ビニル樹脂、耐熱性ABS樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS樹脂)、αメチルスチレン/スチレン/アクリロニトリル共重合体等の耐熱性向上剤を添加することも有効である。
本発明では線膨張率を低く抑えるためにウォラストナイトと炭酸カルシウムとを添加する必要がある。塩化ビニル系樹脂は本来耐候性の高い樹脂であるが、ウォラストナイトと炭酸カルシウムの添加により、チョーキングが発生する場合がある。これを解決するために本発明では、基材部4の少なくとも片面に耐候性のよい樹脂組成物からなる表層部5が、被覆されている雨樋である。
耐候性のよい樹脂組成物としては、耐候性を高めた塩化ビニル系樹脂及びアクリル系樹脂を使用する方法が挙げられる。耐候性を高めた塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニル系樹脂に、(1)ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤、(2)フェノール系、リン酸系、イオウ系等の酸化防止剤、(3)水酸化銅、酸化銅、炭酸銅、硫酸銅、塩化銅等の無機銅化合物、有機カルボン酸、ベンゾトリアゾール系化合物の有機銅塩化物及びそれらとハイドロタルサイトとを併用したもの等のチョーキング防止剤などを添加したものが用いられる。また、雨樋が白色系の場合には、ルチル型の酸化チタンまたは、それをシリカ、アルミナ等で表面処理したものの添加が効果的である。雨樋が前記の濃色系の場合、カーボンブラックを用いる際は、カーボンブラック含量は0.01質量%以下が好ましい。好ましくは0.002質量%以下、より好ましくは0.001質量%以下である。0.01質量%以下は0を含むものでもよい。(4)さらに、表層部5の耐候性を更に高めるもう一つの方法として、アクリル系樹脂による被覆も有効である。
また、表層部5に用いる顔料は、前記基材部4に用いる顔料と同じものが好適に用いられる。さらに、表層部5が、黒色、暗茶色、茶色、緑色、黄色、赤色、青色、紫色、灰色等の濃色系の場合は、顔料としてのカーボンブラック含量は0.01質量%以下、好ましくは0.002質量%以下、より好ましくは0.001質量%以下である。0.01質量%以下は0を含むものでもよい。
アクリル系樹脂としては、アクリロニトリル−(エチレン−プロピレン−ジエン)−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−アクリレートが好適に用いられる。
表層部5の厚さは特に限定しないが、薄すぎると紫外線が透過して基材部4にまで達する恐れがあるので、50μm以上が好ましい。しかし、一方、表層部5は高価な配合剤または樹脂を用いるので、不必要に厚すぎると、コスト高となってしまうので、500μmを超えない値が好ましい。好ましくは、100〜200μmである。
塩化ビニル系樹脂と、ウォラストナイトと、炭酸カルシウムとの混合方法は、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー等のミキサーによるホットブレンドとコールドブレンド挙げられるが、針状の無機物であるウォラストナイトの分散性の優れたヘンシェルミキサーによるホットブレンドが好ましい。また、混合によりウォラストナイトが破砕されないように、低速で混合するのが好ましい。
前記塩化ビニル系樹脂組成物を基材部4に成形するのは、混練押出機により溶融混練し押出し成形するのが好ましい。押出機は、混練によりウォラストナイトが破砕されないように、低剪断のスクリューを用いるのが好ましい。また、表層部5の被覆方法としては、基材部4を二軸押出機で押出し、表層部5を単軸押出機にて押出し、金型内先端部にて被覆するのが一般的である。図3に、本発明の雨樋の製造方法に使用される押出装置の概略図を示す。図3において、符号6は、基材部4と、基材部4の外周面に被覆される表層部5とを同時成形する押出装置であって、基材部4用の押出機61と、表層部5を押し出すための押出機62とダイス63とで構成されている。この成形に用いられるにダイスは、この種の押出成形に通常用いられるクロスヘッドダイである。被覆された雨樋は押出後冷却装置で冷却され、引取機を通り一定の長さに切断される。
また、より低い線膨張率の塩化ビニル系樹脂製雨樋を得るために、ウォラストナイトの配向度が高くなるように設計された金型を用いるのが好ましい。
図1に示す雨樋は、屋根から流れ落ちる雨水を受け止める軒樋Aであって、前壁1と底壁2及び後壁3が形成された上方が開口する略凹形の断面形状の軒樋である。耐候性のよい樹脂組成物からなる表層部5は、軒樋Aの前壁1の外表面に、好ましくは前壁1の外表面と底壁2の外表面に、より好ましくは前壁1の外表面と底壁2の外表面及び後壁3の外表面に、形成されている。軒樋Aの形状は、図1に示す形状に限定されるものではなく、前壁が湾弧状に傾斜した樋形状や、前壁に段差を有する樋形状や、半円形の樋形状等の、他の種々の形状の軒樋が使用できる。
図2は本発明に係る雨樋の他の実施形態を示す、一部拡大断面図である。この実施形態の雨樋は、雨水を軒樋から地面まで流下させる竪樋Bであって、四隅を面通りした四角筒状の断面形状であり、その外表面である周囲の全表面に、耐候性のよい樹脂組成物からなる表層部5が形成されている。竪樋Bの形状は、図2に示す形状に限定されるものではなく、丸筒状、長方形状、その他種々の形状であってもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例により、詳細に説明するが、本発明はこの実施例に示されたものに限定されるものではない。
(使用した原料)
実施例中で使用した各種配合剤の出所及びその特性、商品名は以下の通りである。なお、表1、表2の各配合剤の欄の数字は全て質量部である。
塩化ビニル樹脂
TH−700(大洋塩ビ製:粘度平均重合度700)
TH−1,000(大洋塩ビ製:粘度平均重合度1,000)
アクリル樹脂
ダイヤラックS310(UMG−ABS製:ASA樹脂)
炭酸カルシウム
ネオライトSP(竹原化学製:平均粒子径0.08μm)
ウォラストナイト
SH−800(キンセイマテック製:アスペクト比17、平均繊維径6.5μm、固め見掛け密度0.67g/cm3、ゆるめ見掛け密度0.15g/cm3)
SH−1800(キンセイマテック製、:アスペクト比8、平均繊維径3.5μm、固め見掛け密度0.49g/cm3、ゆるめ見掛け密度0.14g/cm3)
NYGLOS4W(NYGLOS製:アスペクト比10、平均繊維径4.5μm、固め見掛け密度0.35g/cm3、ゆるめ見掛け密度0.20g/cm3)
NYGLOS8(NYGLOS製:アスペクト比17、平均繊維径8.0μm、固め見掛け密度0.5g/cm3、ゆるめ見掛け密度0.3g/cm3)
(使用した原料)
実施例中で使用した各種配合剤の出所及びその特性、商品名は以下の通りである。なお、表1、表2の各配合剤の欄の数字は全て質量部である。
塩化ビニル樹脂
TH−700(大洋塩ビ製:粘度平均重合度700)
TH−1,000(大洋塩ビ製:粘度平均重合度1,000)
アクリル樹脂
ダイヤラックS310(UMG−ABS製:ASA樹脂)
炭酸カルシウム
ネオライトSP(竹原化学製:平均粒子径0.08μm)
ウォラストナイト
SH−800(キンセイマテック製:アスペクト比17、平均繊維径6.5μm、固め見掛け密度0.67g/cm3、ゆるめ見掛け密度0.15g/cm3)
SH−1800(キンセイマテック製、:アスペクト比8、平均繊維径3.5μm、固め見掛け密度0.49g/cm3、ゆるめ見掛け密度0.14g/cm3)
NYGLOS4W(NYGLOS製:アスペクト比10、平均繊維径4.5μm、固め見掛け密度0.35g/cm3、ゆるめ見掛け密度0.20g/cm3)
NYGLOS8(NYGLOS製:アスペクト比17、平均繊維径8.0μm、固め見掛け密度0.5g/cm3、ゆるめ見掛け密度0.3g/cm3)
(線膨張率測定)
プラスチックの線膨張試験方法(JIS−K7197)に準拠し、線膨張率を測定した。測定温度は0℃〜50℃であり、昇温速度は5℃/min、単位は(10−5/℃)である。
プラスチックの線膨張試験方法(JIS−K7197)に準拠し、線膨張率を測定した。測定温度は0℃〜50℃であり、昇温速度は5℃/min、単位は(10−5/℃)である。
(デュポン衝撃強度測定)
プラスチックのデュポン・衝撃試験方法はデュポン衝撃試験機(東洋精機製作所製・参考規格 JIS−K5600、ASTM−D2794)にて撃芯突端半径4.7mm、受台半径4.7mm、落下おもり300gを用いて、20個の試料での50%破壊エネルギー値を測定した。測定温度は20℃±2℃、単位は(J)である。
プラスチックのデュポン・衝撃試験方法はデュポン衝撃試験機(東洋精機製作所製・参考規格 JIS−K5600、ASTM−D2794)にて撃芯突端半径4.7mm、受台半径4.7mm、落下おもり300gを用いて、20個の試料での50%破壊エネルギー値を測定した。測定温度は20℃±2℃、単位は(J)である。
(引っ張り伸び測定)
プラスチックの引っ張り伸び測定方法は硬質塩化ビニル雨どい(JIS−A5706)引張強さ試験に準拠し、伸び計SES・1000(島津製作所製)を用い測定した。測定温度は20℃±2℃、単位(%)である。
プラスチックの引っ張り伸び測定方法は硬質塩化ビニル雨どい(JIS−A5706)引張強さ試験に準拠し、伸び計SES・1000(島津製作所製)を用い測定した。測定温度は20℃±2℃、単位(%)である。
(耐候性試験)
表層部5用材料と基材部4用材料の共押出によって得られた成形体(雨樋Aの前壁1部)を所定の大きさに切り出して耐候性試験に供した。耐候性試験はアイスーパーUVテスターSUV−W231(岩崎電気製)で行った。試験時間は400時間であった。
表層部5用材料と基材部4用材料の共押出によって得られた成形体(雨樋Aの前壁1部)を所定の大きさに切り出して耐候性試験に供した。耐候性試験はアイスーパーUVテスターSUV−W231(岩崎電気製)で行った。試験時間は400時間であった。
(色差測定)
耐候性試験前後のサンプルの色差(ΔE)を、分光色差計:SE−2000(日本電色工業製)を使用して測定した。
耐候性試験前後のサンプルの色差(ΔE)を、分光色差計:SE−2000(日本電色工業製)を使用して測定した。
(鋸切断性)
塩化ビニル樹脂製の雨樋の切断に一般的に使用するパイプソー(ゼット販売製、240HI:板厚0.6mm、切り幅0.93mm、ピッチ1.5mm、刃渡り225mm)を用いて、評価試験室内に雨樋を、温度23±2℃、10±2℃、0±2℃で3時間放置して、雨樋Aの底壁2が上向きになる状態にして、パイプソーで切断して、切断面の状態を、n=5で、一般的な事務用の透明直線定規(30cm)を用いて、目視で測定して、その平均値を、以下の基準で評価した。
優良:切断面に亀裂がないもの。
良 :切断面に長さが5mm以下の亀裂があるもの。
不良:切断面に長さが5mmを超える亀裂があるもの。
塩化ビニル樹脂製の雨樋の切断に一般的に使用するパイプソー(ゼット販売製、240HI:板厚0.6mm、切り幅0.93mm、ピッチ1.5mm、刃渡り225mm)を用いて、評価試験室内に雨樋を、温度23±2℃、10±2℃、0±2℃で3時間放置して、雨樋Aの底壁2が上向きになる状態にして、パイプソーで切断して、切断面の状態を、n=5で、一般的な事務用の透明直線定規(30cm)を用いて、目視で測定して、その平均値を、以下の基準で評価した。
優良:切断面に亀裂がないもの。
良 :切断面に長さが5mm以下の亀裂があるもの。
不良:切断面に長さが5mmを超える亀裂があるもの。
(実施例1〜4、比較例1〜5)
(基材部4用塩化ビニル系樹脂コンパウンドの調製法)
表1、2に示した配合剤に、熱安定剤(Ca/Zn系、堺化学工業製:H−4993)5.0質量部、滑剤(コグニスジャパン製:VPN−963)0.5質量部、加工助剤(三菱レイヨン製:P−551A)3.0質量部を含む塩化ビニル系樹脂組成物を、容量300リットルのミキサーで撹拌・混合し、ミキサー内の樹脂温度が120℃に達した時点で、容量500リットルのクーリングミキサーに排出し、得られたコンパウンドを50℃まで冷却した。
(雨樋の作製)
基材部4用前記コンパウンドと表層部5用の材料(アクリル樹脂:ASA樹脂、UMG−ABS製)を斜軸異方向回転二軸押出機(東芝機械製:TEC67)と単軸押出機(アイケージ製:DHS40−28)とを用いてそれぞれ混練し、溶融樹脂を雨樋金型に導入することにより、金型部温度200℃、押出量85kg/hrで二層押出成形を行い、図1の雨樋Aを得た。基材部4及び表層部5は、黒色(顔料としてのカーボンブラック含量は、0.002質量%。)である。雨樋Aの底壁2から物性評価用の試験片を切り出した。
(基材部4用塩化ビニル系樹脂コンパウンドの調製法)
表1、2に示した配合剤に、熱安定剤(Ca/Zn系、堺化学工業製:H−4993)5.0質量部、滑剤(コグニスジャパン製:VPN−963)0.5質量部、加工助剤(三菱レイヨン製:P−551A)3.0質量部を含む塩化ビニル系樹脂組成物を、容量300リットルのミキサーで撹拌・混合し、ミキサー内の樹脂温度が120℃に達した時点で、容量500リットルのクーリングミキサーに排出し、得られたコンパウンドを50℃まで冷却した。
(雨樋の作製)
基材部4用前記コンパウンドと表層部5用の材料(アクリル樹脂:ASA樹脂、UMG−ABS製)を斜軸異方向回転二軸押出機(東芝機械製:TEC67)と単軸押出機(アイケージ製:DHS40−28)とを用いてそれぞれ混練し、溶融樹脂を雨樋金型に導入することにより、金型部温度200℃、押出量85kg/hrで二層押出成形を行い、図1の雨樋Aを得た。基材部4及び表層部5は、黒色(顔料としてのカーボンブラック含量は、0.002質量%。)である。雨樋Aの底壁2から物性評価用の試験片を切り出した。
(比較例6,7)
比較例6及び7は、表層部5がない雨樋Aである。表層部5を被覆しない以外は、実施例1と同様にして雨樋Aを得た。
比較例6及び7は、表層部5がない雨樋Aである。表層部5を被覆しない以外は、実施例1と同様にして雨樋Aを得た。
表1,2には記載しなかったが、表層部5のある雨樋A(実施例1〜4、比較例1〜5)の耐候性評価(400時間)は、いずれも色差(ΔE)が3.5以下であり充分に耐候性がよかった。また、表層部5のない比較例6及び7は、前記耐候性評価において、チョーキング(白化)して色差(ΔE)は悪かった。
表1,2から明らかなように、本発明によれば、低線膨張率、衝撃性、及び低温時の鋸切断性の特性をバランスよく兼ね備えながら、耐候性に優れた樹脂製雨樋が、容易に得られることが分かる。
A 雨樋(軒樋)
B 雨樋(竪樋)
1 前壁
2 底壁
3 後壁
4 基材部
5 表層部
6 押出装置
B 雨樋(竪樋)
1 前壁
2 底壁
3 後壁
4 基材部
5 表層部
6 押出装置
Claims (5)
- 塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを5〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部を有することを特徴とする、雨樋。
- 塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.35〜0.50g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜3.5のウォラストナイトを30〜40質量部と、平均粒子径0.08μm以下の炭酸カルシウムを10〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部を有することを特徴とする、雨樋。
- 前記ウォラストナイトのアスペクト比が5〜15で、平均繊維径が3〜6μmである、請求項1または2に記載の雨樋。
- 基材部は、肉厚が1.0〜2.0mmで、押出し成形時の流れ方向の線膨張率が3.9×10−5/℃以下、20℃デュポン衝撃強度が1.3〜2.4J、20℃引っ張り伸びが60〜85%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の雨樋。
- 塩化ビニル系樹脂と、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、固め見掛け密度が0.30〜0.60g/cm3で、固め見掛け密度/ゆるめ見掛け密度の比が1.70〜4.0のウォラストナイトを20〜40質量部と、平均粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを5〜15質量部と、を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材部と、アクリル系脂組成物からなる表層部とを押出装置にて同時押出成形する雨樋の製造方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011084961A (ja) * | 2009-10-16 | 2011-04-28 | Mitsubishi Plastics Inc | 軒樋 |
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WO2018180393A1 (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-04 | 株式会社カネカ | 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂組成物 |
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-
2007
- 2007-10-15 JP JP2007267703A patent/JP2009097175A/ja active Pending
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