JP2009097102A - 防火服 - Google Patents

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Eiichi Murai
詠一 村井
Nobuaki Araki
宣明 荒木
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Abstract

【課題】火炎の輻射熱を防いで長時間の消火活動を助ける防火服を提供する。
【解決手段】
本発明の1つの防火服は、服地1の裏地と複数の孔が形成されたその服地の表地との間に挟まれた、複数のミストノズル及びその複数のミストノズルの其々に水を供給する可撓性チューブ2で構成された流路と、その流路と接続し、そのミストノズルの其々に前述の水を加圧供給するポンプ40とを備えている。その上で、前述のミストノズルの其々の噴射口がその複数の孔の其々の位置に合わせて配置され、かつその噴射口から噴射されるミストにより、少なくとも前述の服地1の表面が覆われるように前述のミストノズルが配置されている。
【選択図】図1C

Description

本発明は、防火服、特に、液体を霧状に噴射することができるミストノズルを備えた防火服に関するものである。
従来、消防署の隊員などが消火作業に当たる際に装着する防火服は、火災現場における火炎の輻射熱による影響を、服地の改良によって出来る限り低減する、あるいは遮断することを目標に開発されてきた。例えば、防火性あるいは耐熱性の高い服地として、水を含浸させた保水性のあるフェルトを含む服地がこれまでに提案されている(特許文献1参照)。
特開平11−61514号公報
しかしながら、たとえ相当量の水を含浸させた前述の防火服を身に着けたとしても、その服地に含浸させた水が、鎮火するまでの間保持され続けるかどうかは保証されない。即ち、上述の提案された服地は、比較的短時間の消火活動に限定した場合に有効であると考えられる。
本発明は、上述の技術課題を解決することにより、火炎の輻射熱を防いで長時間の消火活動を助ける防火服を提供するものである。これを実現すべく、発明者は、防火服の服地の素材や形状の変更というこれまでの開発の方向性に囚われない新しい考え方に基づく消防服について探求を重ねた。その結果、長時間の消火活動を妨げる主要因の一つである火炎の輻射熱の影響を緩和して防火服が長時間耐えられるように、一般に消火の際には最も身近に存在する水を適切な態様に変化させた上で防火服の構成の一部に適用することが有効であることが見出された。本発明はこのような視点に基づいて完成された。
本発明の1つの防火服は、服地の裏地と複数の孔が形成された前記服地の表地との間に挟まれた、複数のミストノズル及びその複数のミストノズルの其々に水を供給する可撓性チューブで構成された流路と、その流路と接続し、そのミストノズルの其々に前述の水を加圧供給するポンプとを備えている。その上で、前述のミストノズルの其々の噴射口がその複数の孔の其々の位置に合わせて配置され、かつその噴射口から噴射されるミストにより、少なくとも前述の服地の表面が覆われるように前述のミストノズルが配置されている。
この防火服によれば、防火服の表地と裏地の間に挟まれたミストノズルから噴射されるミストによってその服地の表面が覆われるため、火災時の火炎による輻射熱の影響がそのミストによって緩和する。特に、ミスト状にして噴射することにより、通常の水流の噴射と比べて輻射熱に曝される水の表面積を格段に増加させるため、輻射熱の吸収又は遮断効果が大きく向上する。その結果、その防火服を着用する者が長時間消火活動に参加することが可能となる。
また、本発明のもう1つの防火服は、服地の裏地と複数の孔が形成された前記服地の表地との間に挟まれた、複数のミストノズル及びその複数のミストノズルの其々に水を供給する可撓性チューブで構成された流路と、その流路と接続し、そのミストノズルの其々に前述の水を加圧供給するポンプとを備えている。その上で、前述のミストノズルの其々の噴射口がその複数の孔の其々の位置に合わせて配置され、かつ隣り合う任意の2つの前述の噴射口から噴射されるミストが、その服地の表面から50mm以上200mm以下の距離を離して重なり合うように前述のミストノズルの其々の噴射角度が設定されている。
この防火服によれば、防火服の表地と裏地の間に挟まれたミストノズルが、服地から所定の距離を離した位置で噴射されるミストが重ね合わさるように配置されているため、ミストの噴射により火炎の輻射熱がその防火服の服地表面に直接影響を及ぼす危険性が低減する。また、ミスト状にして噴射することにより、通常の水流の噴射と比べて輻射熱に曝される水の表面積を格段に増加させるため、輻射熱の吸収又は遮断効果が大きく向上する。その結果、その防火服を着用する者が長時間消火活動に参加することが可能となる。
本発明の1つの防火服によれば、防火服の表地と裏地の間に挟まれたミストノズルから噴射されるミストによってその服地の表面が覆われるため、火災時の火炎による輻射熱の影響がそのミストによって緩和する。特に、ミスト状にして噴射することにより、通常の水流の噴射と比べて輻射熱に曝される水の表面積を格段に増加させるため、輻射熱の吸収又は遮断効果が大きく向上する。その結果、その防火服を着用する者が長時間消火活動に参加することが可能となる。また、本発明の他の防火服によれば、防火服の表地と裏地の間に挟まれたミストノズルが、服地から所定の距離を離した位置で噴射されるミストが重ね合わさるように配置されているため、ミストの噴射により火炎の輻射熱がその防火服の服地表面に直接影響を及ぼす危険性が低減する。また、ミスト状にして噴射することにより、通常の水流の噴射と比べて輻射熱に曝される水の表面積を格段に増加させるため、輻射熱の吸収又は遮断効果が大きく向上する。その結果、その防火服を着用する者が長時間消火活動に参加することが可能となる。
つぎに、本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示されていない。また、各図面を見やすくするために、一部の符号が省略され得る。
<第1の実施形態>
図1Aは、本実施形態における防火服の正面図であり、図1Bは、本実施形態における防火服の背面図である。図1Cは、本実施形態における防火服と周辺設備との関係を示す図である。図2は、本実施形態における防火服の服地の一部及びミストノズルを備えた水の流路の一部を示す一部の分解構造図である。また、図3はミストノズルの分解組立図である。図4Aは、本実施形態の消火用ミストノズルを図3のA方向から観察した斜視図であり、図4Bは、本実施形態の消火用ミストノズルを図3のB方向から観察した斜視図である。図4Cは、図4BにおけるC−C断面図である。また、図5Aは第1薄板の平面図であり、図5Bは図5AのZ方向から見た第1薄板の側面図であり、図6は第2薄板の平面図である。尚、第2薄板の側面図は、第1薄板のそれと同じであるので省略する。
本実施形態の防火服100は、図1A乃至図1Cに示すように、服地1の表地1aと裏地1bの間に、複数のミストノズル4,・・・,4を所定の間隔を空けて配置した可撓性チューブ(以下、単にチューブともいう。)2を挟んだ構造を有している。このチューブ2及びミストノズル4,・・・,4は、防火服100の前面及び背面の略全面に行き渡るように配設されており、その全てのミストノズル4,・・・,4は、チューブ2を介して水の供給口となる接続部3につながる。本実施形態では、この接続部3は消火用ホースへの給水ポンプ40に接続され、さらに、その上流側の水源50に接続される。尚、図1Cの矢印は、消火用ホースへ水が送給されることを示している。また、この接続部3は、消火ホース用ポンプ40とは別に準備された給水ポンプ又は水圧力タンクに接続されてもよい。
また、図2に示すように、服地1の表地1aには複数の開口部6,・・・,6が形成されており、その開口部6,・・・,6の位置に合うように、其々のミストノズル4,・・・,4が配置される。本実施形態の防火服100の服地1は、前述のミストノズル4の位置を、表地1aの開口部6に合わせた上で、表地1aと裏地1bによってチューブ2を挟み込んだ状態で縫製される。ここで、各ミストノズル4,・・・,4の位置が開口部6,・・・,6から外れないように、例えばフェノール樹脂系接着剤を用いて固定することが防火服の信頼性向上に寄与する。一方、チューブ2は消火活動の際の人間の動きに対して大きな抵抗とならないよう、服地1内部で完全に固定させないように表地1aと裏地1bが縫製されている。尚、各ミストノズル4,・・・,4の一部が、表地1aの開口部6,・・・,6から突出していてもよい。ミストノズル4,・・・,4が突出している方がミストノズル4,・・・,4の位置が安定するが、突出し過ぎると、消火活動中に壁などに接触してミストノズルが外れる可能性があるため、その突出量は、服地1の表面から1mm以内が好ましい。
ここで、本実施形態では、服地1のうち、表地1aの材質は、代表的にはアラミド繊維又はアルミニウムを蒸着させたアラミド繊維であり、裏地1bの材質は、代表的にはアラミド繊維又は綿である。また、可撓性チューブ2の材質は、代表的にはウレタン、ナイロン、又はポリオレフィンである。
次に、ミストノズル4の具体的な構成と作用について説明する。ミストノズル4は、図3乃至図6に示すように、有底円筒状の筐体10内に、複数の第1薄板13,・・・,13と、1枚の第2薄板14とを収める構造を有している。また、筐体10の底部中央には液体の噴射口となるオリフィス11が形成されている。収納された第1薄板13,・・・,13、第2薄板14、及びオリフィス11は、互いに公知の接着剤(例えば、フェノール樹脂系接着剤)により一体化されている。
筐体10の底面は、第1薄板13の外周形状と同一か、一回り大きい円形の外周形状を有している。第1薄板13は、液体の導入口17aからその流路17bに連なる3つの開口部、及び液体が旋回する旋回室17cとなる1つの開口部を有している。ここで、旋回室17cと連結する流路17b,17b,17bの幅は、旋回室17cに対して液体が略旋回方向に向けて流入するように狭められている。また、第2薄板14は、第1薄板13と同じ外周形状を有しているが、形成された開口部は3箇所の導入口17a,17a,17aのみである。
また、第1薄板13及び第2薄板14は、薄板同士を重ね合わせる際の位置決めのためのダボ出し突起をそれぞれ3箇所有している。本実施形態では、一つのダボ出し突起の高さは、0.1mm以上0.15mm以下である。これにより、位置ズレの問題は解消される。
なお、本実施形態では、第1薄板13及び第2薄板14の材質はSUS316であり、また、各薄板の厚みは0.2mmであり、各薄板の外形となる円の直径は9.4mmである。また、筐体10の厚みは0.4mmである。ここで、筐体10の材質はフェノール樹脂であり、上述の可撓性チューブ2とミストノズル4の筐体10は、フェノール樹脂系接着剤により接合されている。また、筐体10の内径は9.4mmであり、筐体10の一部に形成されているオリフィス11の直径は1.0mmである。尚、第1薄板13及び第2薄板14は特に限定されるものではないが、ノズルの小型化と薄型化、さらにはミスト流量の融通性の観点から、5mm以上15mm以下であることが好ましい。
ところで、図3に示すように、本実施形態では4枚の第1薄板13の間に1枚の第2薄板14が配置されており、第2薄板14からオリフィス11に至るまでに第1薄板13が2枚積層された状態で配置されている。ここで、第2薄板14からオリフィス11に至るまでの領域がミストの噴射角度及び/又はその噴射量を制御する制御部19aであり、それ以外が液体導入部19bである。
まず、制御部19aでは、第1薄板13の積層枚数を定めることによって、各流路17b,17b,17bと旋回室17cの連結部の断面積が定まる。その結果、ミストの噴射角度及び/又は噴射量の一定の範囲に収めることが可能となる。換言すれば、第1薄板13の積層枚数を変更することにより、各流路17b,17b,17bの深さが変化して前述の断面積が増減するため、第1薄板13の積層枚数を調整することにより、ミストの噴射角度及び/又は噴射量に対する融通性を獲得することができる。尚、本実施形態では、第1薄板13の旋回室17cの直径(図5AのD)を3mmとし、旋回室17cと流路17b,17b,17bが連結する部分の最短幅(図5AのW)を0.7mmとした。
次に、液体導入部19bは、第2薄板14、及び制御部19aに使用されている第1薄板13以外の第1薄板13,13の開口部によって構成されている。液体導入部19bは、制御部19aのそれと同じ第1薄板13を積層した構造を有しており、液体を可撓性チューブ2から制御部19aに導入するための導入部として利用される。
次に、複数のミストノズル4,・・・,4の配置位置、及びその配置によって形成されたミストの状況について説明する。
本実施形態の防火服100は、消火活動中に、上述のミストノズル4から噴射されるミストで形成されるミスト膜により、火炎の輻射熱による影響を緩和する。本実施形態では水の供給圧力を0.9MPaとしたときに、上述のミストノズル4による噴射角度が92°であった。そこで、各ミストノズル4,・・・,4から略円錐状に噴射されるミストが服地1の表面から50mmの距離を離して互いに重なるように、各ミストノズル4,・・・,4が配置される。具体的には、配置されたノズルの間隔(ピッチ)は、89mmである。また、服地1から50mm離れた場所での噴射されたミストの半径は、52mmであり、その噴射量は0.37L/min.である。
同様に、噴射角度が92°である上記のミストノズル4を用いて、服地1の表面から100mmの距離を離して互いに重なるように配置した場合、ノズルの間隔(ピッチ)は、
103mmである。また、服地1から100mm離れた場所での噴射されたミストの半径は、179mmである。これらのミストノズル4から噴射されたミストにより防火服100の略全体が服地1から一定の距離を離したミストによって覆われるため、火炎の輻射熱の影響が緩和される結果、防火服100を着衣する者が消火活動を長時間行うことができる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第1実施形態におけるミストノズルを変更した以外は、第1の実施形態の構成と同一であるため、重複する説明は省略される。尚、本実施形態における各ミストノズル5,・・・,5(図2の括弧書きを参照)は、第1の実施形態における各ミストノズル5,・・・,5に対して制御部19aに配置された第1薄板13の枚数が1枚に変更されている。同様に、オリフィス11の直径は0.5mmに変更され、旋回室の直径は3mmに変更されている。尚、水の供給圧力は0.9MPaである。
本実施形態の防火服200(図1A、図1B、及び図1Cの括弧書き参照)は、上述の各ミストノズル5,・・・,5により噴射角度が59°のミストが噴射される。
そこで、各ミストノズル5,・・・,5から略円錐状に噴射されるミストが服地1の表面から100mmの距離を離して互いに重なるように、各ミストノズル5,・・・,5が配置される。具体的には、配置されたノズルの間隔(ピッチ)は、98mmである。また、服地1から100mm離れた場所での噴射されたミストの半径は、57mmであり、その噴射量は0.12L/min.である。この噴射されたミストにより防火服200の略全体が服地1から一定の距離を離したミストによって覆われるため、火炎の輻射熱の影響が緩和される結果、防火服200を着衣する者が消火活動を長時間行うことができる。
ところで、上述の各実施形態では、噴射されるミストが服地1の表面から50mm又は100mmの距離を離して互いに重なるように各ミストノズルが配置されていたが、本発明はこの距離に限定されない。例えば、服地1の表面から50mm以上200mm以下の距離を離して互いに重なるように各ミストノズルが配置されていれば、本発明と同様の効果が得られる。尚、上記の距離が200mmを超えた場合、ミストノズルの数量を増加しなければ、噴射されたミストの重畳が不十分となって輻射熱の影響が大きく受けてしまう。ここで、ミストノズルの数量が増加すると、服地と一体化された可撓性チューブが服地内での動きがある程度制約されてしまう。その結果、本発明の防火服の着衣者の自由な動きを困難にするおそれがある。一方、上記の距離を50mm未満に設定しても、ミストノズルの数量を増加しなければならないため、上述と同様の問題が生じうる。
また、上述の各実施形態では、噴射されるミストの噴射角度が92°と59°であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1の実施形態において、制御部19aに配置された第1薄板13の枚数を1枚とした場合、その噴射角度は115°となるが、このようなミストノズルを用いても本発明の効果は奏される。さらに、制御部19aに配置された第1薄板13の枚数が1枚であり、かつ液体導入部19bに配置される第1薄板13が存在しない場合であっても、上述と同様、本発明の効果が奏される。換言すれば、本発明の効果を奏するためには、液体導入部19bに配置される第1薄板13は必要ではない。
さらに、上述の各実施形態では、オリフィス11を有する筐体10の中に第1薄板13と第2薄板14とを重ね合わせて収めることによってミストノズルが形成されていたが、本発明はこのミストノズルに限定されない。
例えば、図7に示すような、筐体20の中に、オリフィス11が形成された1枚のオリフィス板22と、複数の第1薄板13と、1枚の第2薄板14が収納され、互いに公知の接着剤によって接着されたミストノズル7であっても、本発明の効果は奏される。尚、このミストノズル7の筐体20は、一部(図7の領域21)のみ底部を有する点以外は第1の実施形態の筐体10と同じである。また、オリフィス板22は円形であって、その直径は、筐体20の内径と同じである。また、便宜上、図7では、底部における有底領域21と開口部との境界を明確に区別するために斜線が施されている。また、図7に示すようなオリフィス板22を用いる他の例として、筐体20内に1枚のオリフィス板22と、1枚の第1薄板13と、1枚の第2薄板14のみが収められた態様によっても、本発明の効果が奏される。
また、上述の各実施形態のミストノズルの代わりに、本願出願人による先行の出願(特願2006−311503号)において開示されたミストノズルであっても、本発明の効果が奏される。但し、そのミストノズルの筐体の材質は、可撓性チューブとの接合性の観点から、フェノール樹脂であることが好ましい。
例えば、図8は、前述の先行出願において既に開示されているミストノズルの一部の主要部8を示している。このミストノズルの特徴は、第1の実施形態における第1薄板13と第2薄板14の機能を兼ね備えた制御板33を備えていることである。この制御板33は、3つの流路37b,37b,37bと、1つの旋回室37cを有し、その外周には3つの突出部37a,37a,37aが形成されている。この制御板33及びオリフィス板22が図示しない筐体(例えば、図7に示す筐体20)の中に収納されるとともに、互いに公知の接着剤によって接着される。その結果、その筐体の内周面と複数の突出部37aを含む制御板33の外周とによって形成される空間が、第1の実施形態における導入口17aの役割を果たす。
尚、一つの例として、本発明に適用される上述の制御板33の厚みは、0.2mm乃至1.5mmであり、その材質は、SUS304又はSUS316である。また、この制御板33の成型は、公知のエッチング加工方法によって形成される。
また、上述の各実施形態では、可撓性チューブが服地の表地と裏地の間に挟まれるように配置されていたが、これに限定されない。例えば、図9に示すように、まず、表地1aと裏地1bの間に中間地9aを配置し、可撓性チューブ2を挟んで中間地9aと表地1aとを縫製する。その上で、さらに表地1aと裏地1bとを縫製して一体化させてもよい。この際、縫い目9bは、ミストノズルの位置ズレを防止しつつ、消火活動の際の体の動きをスムーズにさせることができるように、可撓性チューブ2から1mm以上5mm以下離した位置に設けられる。尚、可撓性チューブ2と中間地9aは、両者の密着性を向上させるため、公知の接着剤(例えば、フェノール樹脂系接着剤)を用いて一体化されてもよい。また、中間地9aの材質は裏地1bと同じ材質が適用され得る。
図9に示すように、服地1を三層構造にすることにより、可撓性チューブ2が表地1aにのみ拘束されるため、消火活動の際の表地1aと裏地1bの動きの違いによって可撓性チューブ2が影響されにくくなり、ミストノズル6の位置ズレが防止される。その結果、消火活動の際に、よりスムーズな体の動きが可能になり、かつ適切に噴射されたミストが輻射熱の影響を低減するため、長時間の消火活動が容易になる。さらに、例えば、中間地9aが複数の片に分割されるとともに、それぞれの片がミストノズル6を1個以上3個以下を覆うように縫製されるのも好適な一態様である。複数の中間地9aを用いてチューブ2を拘束することにより、ミストノズル6の位置ズレが防止されるとともに、消火活動の際の、よりスムーズな体の動きが可能になる。
また、表地と裏地を縫製して服地を形成した後、その服地に貫通孔を形成し、その服地の裏面にミストノズルのオリフィス部の位置を前述の貫通孔に合わせた状態で、可撓性チューブの一部を公知の接着剤で貼り付けてもよい。但し、防火服の着心地を良くする観点や可撓性チューブを保護する観点から、可撓性チューブは服地の表地と裏地の間に挟まれるように配置されている方が好ましい。以上、述べたとおり、本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明は、主に消火活動に用いられる防火服として利用される。
本発明の1つの実施形態における防火服の正面図である。 本発明の1つの実施形態における防火服の背面図である。 本発明の1つの実施形態における防火服と周辺設備との関係を示す図である。 本発明の1つの実施形態における防火服の服地の一部及びミストノズルを備えた水の流路の一部を示す一部の分解構造図である。 本発明の1つの実施形態におけるミストノズルの分解組立図である。 本発明の1つの実施形態におけるミストノズルを図3のA方向から観察した斜視図である。 本発明の1つの実施形態におけるミストノズルを図3のB方向から観察した斜視図である。 図4BにおけるC−C断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるミストノズルの第1薄板の平面図である。 本発明の1つの実施形態におけるミストノズルの第1薄板の側面図である。 本発明の1つの実施形態におけるミストノズルの第2薄板の平面図である。 本発明の他の実施形態におけるミストノズルの分解組立図である。 本発明の他の実施形態におけるミストノズルの主要部の分解組立図である。 本発明の他の実施形態における防火服の服地の一部及びミストノズルを備えた水の流路の一部を示す一部の分解構造図である。
符号の説明
1 服地
1a 表地
1b 裏地
2 可撓性チューブ
3 接続部
4,5,7 ミストノズル
6 開口部
8 ミストノズルの主要部
9a 中間地
9b 縫い目
10,20 筐体
11 オリフィス
13 第1薄板
14 第2薄板
17a 導入口
17b,37b 流路
17c,37c 旋回室
18 ダボ出し突起
19a 制御部
19b 液体導入部
22 オリフィス板
33 制御板
37a 突出部
40 ポンプ
50 水源
100,200 防火服

Claims (7)

  1. 服地の裏地と複数の孔が形成された前記服地の表地との間に挟まれた、複数のミストノズル及び前記複数のミストノズルの其々に水を供給する可撓性チューブで構成された流路と、
    前記流路と接続し、前記ミストノズルの其々に前記水を加圧供給するポンプとを備え、
    前記ミストノズルの其々の噴射口が前記複数の孔の其々の位置に合わせて配置され、かつ前記噴射口から噴射されるミストにより、少なくとも前記服地の表面が覆われるように前記ミストノズルが配置される
    防火服。
  2. 服地の裏地と複数の孔が形成された前記服地の表地との間に挟まれた、複数のミストノズル及び前記複数のミストノズルの其々に水を供給する可撓性チューブで構成された流路と、
    前記流路と接続し、前記ミストノズルの其々に前記水を加圧供給するポンプとを備え、
    前記ミストノズルの其々の噴射口が前記複数の孔の其々の位置に合わせて配置され、
    隣り合う任意の2つの前記噴射口から噴射されるミストが、前記服地の表面から50mm以上200mm以下の距離を離して重なり合うように前記ミストノズルの其々の噴射角度が設定される
    防火服。
  3. 前記ミストノズルは、液体が旋回する旋回室を構成する開口部、前記旋回室に対して前記液体の略旋回方向に向けて流入する複数の流路を構成する開口部、及び前記液体を前記各々の流路に導く導入口が形成された第1薄板と、前記流路及び前記旋回室の内壁の一部を構成するとともに前記導入口が形成された第2薄板と、前記液体を噴射するためのオリフィスを有するオリフィス板と、前記第1薄板、前記第2薄板、及び前記オリフィス板を収める筐体とを備え、前記オリフィス板と前記第2薄板の間に少なくとも1枚の前記第1薄板を挟んで重ね合わせることにより、前記流路及び前記旋回室が形成されている
    請求項1又は請求項2に記載の防火服。
  4. 前記ミストノズルは、液体が旋回する旋回室を構成する開口部、前記旋回室に対して前記液体の略旋回方向に向けて流入する複数の流路を構成する開口部、及び前記液体を前記各々の流路に導く導入口が形成された第1薄板と、前記流路及び前記旋回室の内壁の一部を構成し、かつ前記導入口が形成された第2薄板と、前記液体を噴射するためのオリフィスを底面に有し、前記底面に対向するように前記第1薄板及び前記第2薄板を収める筐体とを備え、前記オリフィスと前記第2薄板の間に少なくとも1枚の前記第1薄板を挟んで重ね合わせることにより、前記流路及び前記旋回室が形成されている
    請求項1又は請求項2に記載の防火服。
  5. 前記ミストノズルにおける前記第1薄板と第2薄板が一体物である
    請求項3又は請求項4に記載の防火服。
  6. 前記可撓性チューブを覆うように配置されるとともに前記表地と縫製された中間地をさらに備えた
    請求項1又は請求項2に記載の防火服。
  7. 前記ポンプが、消火用ホースへの水の供給ポンプを兼ねる
    請求項1又は請求項2に記載の防火服。
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