JP2009096606A - 乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置 - Google Patents

乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ローラの外輪部材の固定箇所の全周剥離を早期に検出することができる乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置を得ることを目的とするものである。
【解決手段】第1及び第2駆動側センサ36,37と、第1及び第2押圧側センサ39,40は、検出光を出射する投光部と、検出光が物体に当たって反射した光である反射光を受ける受光部とが一体に組み合わせられてなる投受光部を有する反射型光電センサである。各センサ36,37,39,40は、検出距離内に物体が存在していれば、検出信号を生成する。一方、各センサ36,37,39,40は、検出距離内に物体が存在していなければ、非検出信号を生成する。各センサ36,37,39,40により生成された検出信号・非検出信号は、制御装置に送られる。
【選択図】図2

Description

この発明は、手摺駆動装置のローラの異常を検出する乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置に関するものである。
従来の乗客コンベアの手摺駆動装置の押圧ローラ異常検出装置では、押圧ローラの外周面に接して押圧ローラとともに回転する検知ローラが押圧ローラに設けられている。この検知ローラは、押圧ローラの外周面に沿って変位可能となっており、その変位は、監視装置によって監視される。そして、監視装置によって、検知ローラの変位が検出されることにより、押圧ローラの外周面に生じた凹凸が検出される(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−247483号公報
ここで、一般的な乗客コンベアの手摺駆動装置では、手摺駆動ローラ及び押圧ローラの各種ローラの外輪部材の内周面が内輪部材の外周面に接合されて、溶着又は接着等により外輪部材が内輪部材に固定されているが、例えば長期使用等の要因によって、外輪部材の固定箇所の全周剥離(即ち、外輪部材の周方向全体の接着箇所又は溶着箇所の剥離)が生じて、外輪部材の固定状態が解かれてしまうことがある。そして、外輪部材の固定箇所の全周剥離が生じたままで、ステップ及び移動手摺の走行を継続させると、外輪部材の内輪部材に対する軸方向(幅方向)への位置ずれが生じて、外輪部材の外周面と移動手摺との接触箇所に掛かる摩擦力が低下してしまい、ステップの走行速度に対して移動手摺の走行速度が遅くなってしまう。これに加えて、外輪部材の位置のずれ幅が拡大すると、外輪部材が内輪部材から脱落してしまうこともあり、このような場合には、脱落した外輪部材が乗客コンベアの駆動系統の動作の障害となってしまう。
これに対して、上記のような従来の乗客コンベアの手摺駆動装置の押圧ローラ異常検出装置では、異常の検出対象が押圧ローラの外周面の凹凸のみであり、外輪部材の固定箇所の全周剥離が発生して、押圧ローラの外輪部材の位置が内輪部材に対して軸方向にずれた場合に、外輪部材の一部が内輪部材に残っていることにより、検知ローラが変位しない。このため、外輪部材の固定箇所の全周剥離が発生しても、外輪部材が内輪部材から完全に脱落するまで、外輪部材の固定箇所の全周剥離を検出することはできなかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ローラの外輪部材の固定箇所の全周剥離を早期に検出することができる乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置を得ることを目的とする。
この発明に係る乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置は、回転軸に接続された円盤状の内輪部材と外周面の一部が移動手摺に接し内周面が内輪部材の外周面に接合されたドーナツ状の外輪部材とを有し移動手摺に外力を加えるためのローラを備えた手摺駆動装置に設けられるものであって、外輪部材が内輪部材に対して軸方向に変位したことを検出するためのローラ変位検出手段を備えたものである。
この発明の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置は、外輪部材が内輪部材に対して軸方向に変位したことを検出するためのローラ変位検出手段を備えているので、ローラの外輪部材の固定箇所の全周剥離を早期に検出することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエスカレータを示す側面図である。
図において、建物の上階床と下階床との間には、トラス1が掛け渡されている。トラス1は、上階側水平部1a、下階側水平部1b及び傾斜部1cを有している。上階側水平部1a及び下階側水平部1bには、それぞれ機械室が設けられている。
また、トラス1には、一対の欄干2がトラス1の長手方向に沿って立設されている。さらに、トラス1には、複数のステップ(踏段)3が上階側水平部1aと下階側水平部1bとの間を循環移動可能に設けられている。各欄干2には、手摺レール(図示せず)が設けられている。手摺レールには、移動手摺4が走行可能に設けられている。移動手摺4の走行は、手摺レールによって案内される。
上階側水平部1aの機械室には、駆動力の発生源であるモータ5、主駆動スプロケット6、上部スプロケット7、主手摺駆動スプロケット8、及び制御装置9が設けられている。下階側水平部1bの機械室には、下部スプロケット10が設けられている。モータ5の回転軸には、出力用スプロケット(図示せず)が取り付けられている。モータ5の駆動は、制御装置9によって制御される。
モータ5の出力用スプロケットと主駆動スプロケット6とには、無端状の主駆動チェーン11が巻き掛けられている。主駆動スプロケット6、上部スプロケット7、主手摺駆動スプロケット8は、同一の回転軸上に配置されており、いずれも同期して回転される。上部スプロケット7と下部スプロケット10とには、互いに隣り合うステップ3同士を連結する無端状のステップチェーン12が巻き掛けられている。
傾斜部1cの上階側水平部1aの近傍には、両端に第1手摺駆動スプロケット14が取り付けられた第1手摺駆動回転軸15と、移動手摺4を駆動させる手摺駆動装置16とが設けられている。第1手摺駆動スプロケット14と主手摺駆動スプロケット8とは、無端状の第1手摺駆動チェーン13を介して互いに接続されている。手摺駆動装置16は、無端状の第2手摺駆動チェーン17を介して第1手摺駆動スプロケット14に接続されている。つまり、手摺駆動装置16は、主駆動チェーン11、主駆動スプロケット6、主手摺駆動スプロケット8、第1手摺駆動チェーン13、第1手摺駆動スプロケット14及び第2手摺駆動チェーン17を介して、モータ5からの駆動力を受ける。また、手摺駆動装置16は、モータ5の駆動力を受けて、移動手摺4を走行させる。つまり、モータ5からの駆動力によって、ステップ3及び移動手摺4が互いに同期して走行される。
図2は、図1のII部を拡大して示す正面図である。図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。手摺駆動装置16は、矩形状の駆動装置取付金18、複数の軸受(図示せず)、複数の第2手摺駆動側回転軸19、複数の第2手摺駆動スプロケット20、移動手摺4に駆動力(外力)を加える複数の手摺駆動ローラ21、中間スプロケット22、複数の駆動ローラ側連結子23、複数の連結軸24、押圧ローラ側連結子25、複数のばね26、複数の押圧側回転軸27、及び移動手摺4に押圧力(外力)を加える複数の押圧ローラ28を有している。
駆動装置取付金18は、移動手摺4の走行方向(図2の左右方向)に沿ってトラス1に固定されている。各軸受は、移動手摺4の走行方向に間隔をおいて駆動装置取付金18に取り付けられている。手摺駆動側回転軸19の一端部は、軸受に回転自在に支持されている。第2手摺駆動スプロケット20は、手摺駆動側回転軸19の中間部に取り付けられ手摺駆動側回転軸19と一体となって回転する。手摺駆動ローラ21は、手摺駆動側回転軸19の他端部に取り付けられている。
また、手摺駆動ローラ21は、手摺駆動側回転軸19と一体となって回転する。さらに、手摺駆動ローラ21は、円盤状の駆動側内輪部材29とドーナツ状の駆動側外輪部材30とを有している。駆動側外輪部材30は、弾性体(例えばゴム等)によって構成されている。駆動側外輪部材30の内周面は、駆動側内輪部材29の外周面に嵌め込まれて接合されている。また、駆動側外輪部材30は、接着又は溶着により駆動側内輪部材29に固定されている。さらに、駆動側外輪部材30の外周面の一部は、移動手摺4の手摺表面(乗客掴み面)4aに対する裏面である手摺裏面4bに接している。
中間スプロケット22は、軸受及び回転軸(図示せず)を介して駆動装置取付金18に回転自在に取り付けられている。第2手摺駆動スプロケット20及び中間スプロケット22は、第2手摺駆動チェーン17を介して、第1手摺駆動スプロケット14に接続されている。駆動ローラ側連結子23は、隣り合う手摺駆動側回転軸19に挿通され手摺駆動ローラ21と第2手摺駆動スプロケット20との間に配置されている。押圧ローラ側連結子25は、連結軸24を介して駆動ローラ側連結子23に接続されている。ばね26は、連結軸24を囲繞するように設けられている。また、ばね26は、連結軸24を介して、押圧ローラ側連結子25を駆動ローラ側連結子23側に付勢する。
各押圧ローラ28は、移動手摺4の走行方向に間隔をおいて押圧ローラ側連結子25に回転自在に取り付けられている。また、押圧ローラ28は、円盤状(円柱状)の押圧側内輪部材31とドーナツ状(円筒状)の押圧側外輪部材32とを有している。押圧側外輪部材32は、弾性体によって構成されている。押圧側外輪部材32の内周面(内側面)は、押圧側内輪部材31の外周面(外側面)に嵌め込まれて接合されている。また、押圧側外輪部材32は、接着又は溶着によって押圧側内輪部材31に固定されている。さらに、押圧側外輪部材32の外周面の一部は、移動手摺4の手摺表面4aに接している。
トラス1内の手摺駆動装置16の近傍には、各外輪部材30,32が各内輪部材29,31に対して軸方向に変位したことを検出するためのローラ変位検出手段としての駆動側センサユニット33及び押圧側センサユニット34が設けられている。駆動側センサユニット33は、トラス1に固定された駆動側センサ取付板35と、複数の第1及び第2駆動側センサ36,37とを有している。駆動側センサ取付板35は、移動手摺4の手摺裏面4bに対向するように、移動手摺4の走行方向に沿って配置されている。
各第1駆動側センサ36は、移動手摺4の走行方向に互いに間隔をおいて駆動側センサ取付板35に取り付けられている。各第2駆動側センサ37は、第1駆動側センサ36と同様に、移動手摺4の走行方向に互いに間隔をおいて駆動側センサ取付板35に取り付けられている。各第1及び第2駆動側センサ36,37は、各手摺駆動ローラ21の移動手摺4に対する反対側に配置されている。また、第1及び第2駆動側センサ36,37は、駆動側センサ取付板35の短手方向に互いに間隔をおいて配置されている。
さらに、第1及び第2駆動側センサ36,37は、検出光を出射する投光部と、検出光が物体に当たって反射した光である反射光を受ける受光部とが一体に組み合わせられてなる投受光部(図示せず)を有する反射型光電センサである。第1駆動側センサ36は、手摺駆動ローラ21の外周面の軸方向の一端部(図3における右端部)に向けて検出光を出射するように配置されている。第2駆動側センサ37は、手摺駆動ローラ21の外周面の軸方向の他端部(図3における左端部)に向けて検出光を出射するように配置されている。
押圧側センサユニット34は、トラス1に固定された押圧側センサ取付板38と、複数の第1及び第2押圧側センサ39,40とを有している。押圧側センサ取付板38は、移動手摺4の手摺表面4aに対向するように、移動手摺4の走行方向に沿って配置されている。各第1押圧側センサ39は、移動手摺4の走行方向に互いに間隔をおいて押圧側センサ取付板38に取り付けられている。各第2押圧側センサ40は、移動手摺4の走行方向に互いに間隔をおいて押圧側センサ取付板38に取り付けられている。
第1及び第2押圧側センサ39,40は、押圧ローラ28の移動手摺4に対する反対側に配置されている。また、第1及び第2押圧側センサ39,40は、押圧側センサ取付板38の短手方向に互いに間隔を配置されている。さらに、第1及び第2押圧側センサ39,40は、第1及び第2駆動側センサ36,37と同様に、反射型光電センサである。第1押圧側センサ39は、押圧側外輪部材32の外周面の軸方向の一端部(図4における右端部)に向けて検出光を出射するように配置されている。第2押圧側センサ40は、押圧側外輪部材32の外周面の軸方向の他端部(図4における左端部)に向けて検出光を出射するように配置されている。
ここで、各センサ36,37,39,40には、反射光の強弱に対応する検出距離が予め設定されている。また、各センサ36,37,39,40は、検出距離内に物体が存在していれば、検出信号を生成する。一方、各センサ36,37,39,40は、検出距離内に物体が存在していなければ、非検出信号を生成する。即ち、各センサ36,37,39,40は、反射光の強弱に基づいて検出信号又は非検出信号を生成する。さらに、各センサ36,37,39,40は、制御装置9に接続されており、各センサ36,37,39,40により生成された検出信号・非検出信号は、制御装置9に送られる。
図5は、図1の制御装置9を具体的に示すブロック図である。制御装置9は、走行制御部9a、変位監視部9b、走行停止部9c及び警告発報部9dを有している。走行制御部9aは、ステップ3の走行を制御する。変位監視部9bは、各センサ36,37,39,40からの非検出信号により各外輪部材30,32の外周面の軸方向変位を監視し、各外輪部材30,32の各内輪部材29,31に対する軸方向の位置ずれの発生を検出する。
具体的には、変位監視部9bは、第1及び第2駆動側センサ36,37の一方から非検出信号を受けると、駆動側外輪部材30の位置ずれが発生したことを検出する。また、変位監視部9bは、第1及び第2駆動側センサ36,37の両方から非検出信号を受けると、駆動側外輪部材30の駆動側内輪部材29から脱落したことを検出する。さらに、変位監視部9bは、第1及び第2押圧側センサ39,40の一方から非検出信号を受けると、押圧側外輪部材32の位置ずれが発生したことを検出する。さらにまた、変位監視部9bは、第1及び第2押圧側センサ39,40の両方から非検出信号を受けると、押圧側外輪部材32の押圧側内輪部材31から脱落したことを検出する。
走行停止部9cは、変位監視部9bにより各外輪部材30,32の位置ずれ又は脱落が検出されたことに応じて、走行制御部9aにステップ3の走行停止指令を送る。警告発報部9dは、変位監視部9bにより各外輪部材30,32の位置ずれ又は脱落が検出されたことに応じて、公衆回線網41を介して、遠隔監視センタ42の遠隔監視盤43に、手摺駆動装置16に異常が発生したことを知らせる。なお、この遠隔監視センタ42は、エスカレータが設置された建物と異なる建物に設けられている。
ここで、制御装置9は、演算処理部(CPU)、記憶部(ROM、RAM及びハードディスク等)及び信号入出力部を持ったコンピュータ(図示せず)により構成することができる。制御装置9のコンピュータの記憶部には、走行制御部9a、変位監視部9b、走行停止部9c及び警告発報部9dの機能を実現するためのプログラムが格納されている。
次に、動作について説明する。図6は、駆動側外輪部材30の駆動側内輪部材29に対する位置ずれ発生時の第1及び第2駆動側センサ36,37の動作を説明するための説明図である。図7は、押圧側外輪部材32の押圧側内輪部材31に対する位置ずれ発生時の第1及び第2押圧側センサ39,40の動作を説明するための説明図である。なお、図6は図3と同一箇所を示し、図7は図4と同一箇所を示す。
図6において、例えば長期使用等の要因によって、駆動側外輪部材30の固定箇所の全周剥離が生じて、駆動側外輪部材30の駆動側内輪部材29に対する固定状態が解かれた場合に、移動手摺4の走行を継続させると、手摺駆動ローラ21の回転に伴って駆動側外輪部材30が揺動することにより、駆動側外輪部材30の位置が駆動側内輪部材29に対して軸方向の一方(例えば矢示A方向)にずれる。このときに、第2駆動側センサ37が非検出信号を発生し、その非検出信号が制御装置9に送られる。これにより、制御装置9は、第2駆動側センサ37からの非検出信号に応じて駆動側外輪部材30の位置ずれの発生を検出する。
また、図7において、例えば長期使用等の要因によって、押圧側外輪部材32の固定箇所の全周剥離が生じて、押圧側外輪部材32の押圧側内輪部材31に対する固定状態が解かれた場合に、移動手摺4の走行を継続させると、押圧ローラ28の回動に伴って押圧側外輪部材32が揺動することにより、押圧側外輪部材32の位置が押圧側内輪部材31の軸方向の一方(例えば矢示B方向)にずれる。このときに、第2押圧側センサ40が非検出信号を発生する。これにより、制御装置9は、第2押圧側センサ40からの非検出信号に応じて押圧側外輪部材32の位置ずれの発生を検出する。
そして、制御装置9は、駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32の位置ずれが発生したことに応じて、ステップ3及び移動手摺4の走行を停止させる。これとともに、駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32の位置ずれが発生したことに応じて、公衆回線網41を介して遠隔監視センタ42の遠隔監視盤43に、手摺駆動装置16に異常が発生したことを知らせる。そして、遠隔監視盤43に接続されたモニタ(図示せず)に、手摺駆動ローラ21又は押圧ローラ28に異常が発生したことが表示される。
ここで、駆動側外輪部材30の固定箇所の全周剥離が生じている場合に、例えば駆動側外輪部材30に軸方向に亀裂が生じて駆動側外輪部材30が破断してしまうと、駆動側外輪部材30が駆動側内輪部材29から脱落してしまう。この際に、第1及び第2駆動側センサ36,37の両方からの非検出信号に応じて制御装置9が駆動側外輪部材30の脱落を検出する。なお、この後の動作は、駆動側外輪部材30に位置ずれが生じた場合の動作と同様である。また、押圧側外輪部材32が押圧側内輪部材31から脱落した場合の動作は、駆動側外輪部材30が駆動側内輪部材29から脱落した場合の動作と同様である。
上記のようなエスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置では、各外輪部材30,32が各内輪部材29,31に対して軸方向に変位したことを検出するための駆動側センサユニット33及び押圧側センサユニット34が手摺駆動装置16に設けられているので、各ローラ21,28の各外輪部材30,32の固定箇所の全周剥離を早期に検出することができる。
また、駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32の位置ずれが発生したことに応じてステップ3及び移動手摺4の走行が停止されるので、駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32の位置ずれが発生した後に、駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32の駆動側内輪部材29又は押圧側内輪部材31に対するずれ幅が拡大することを防ぐことができ、そのずれ幅が拡大することによる駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32の脱落を防ぐことができる。これとともに、例えば破断等により駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32が駆動側内輪部材29又は押圧側内輪部材31から脱落した場合に、エスカレータの駆動系統の動作に対して、脱落した駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32が干渉することを防ぐことができる。
さらに、駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32の位置ずれが発生したことに応じて、公衆回線網41を介して遠隔監視センタ42の遠隔監視盤43に手摺駆動ローラ21又は押圧ローラ28に異常が発生したことを知らせるので、異常が発生したことを保守管理会社に知らせることができ、保守作業員が手摺駆動ローラ21又は押圧ローラ28の修理・交換を円滑に行うことができる。
これに加えて、定期保守点検の際に駆動側外輪部材30及び押圧側外輪部材32の固定箇所の全周剥離が保守作業員により検出されず、その後、次の回の定期保守点検の前に駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32の固定箇所の全周剥離が発生して駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32に位置ずれが発生した場合に、手摺駆動ローラ21及び押圧ローラ28が遠隔監視センタ42から遠隔監視されていることにより、次の回の定期保守点検を待つことなく手摺駆動ローラ21又は押圧ローラ28を修理・交換することができる。
ここで、一般的なエスカレータの手摺駆動装置では、駆動側外輪部材が駆動側内輪部材から脱落した場合に、駆動ローラと移動手摺との接触箇所に掛かる摩擦力が低下して、駆動ローラから移動手摺に加わる駆動力が通常走行時よりも減衰してしまうことにより、移動手摺の走行速度がステップの走行速度に対して低下したり、移動手摺の走行が停止したりすることがある。また、押圧側外輪部材が押圧側内輪部材から脱落した場合に、金属からなる押圧側内輪部材によって移動手摺の手摺表面(乗客掴み面)が押圧されることにより、手摺表面が損傷したり、手摺表面に圧痕が残ったりすることがある。これらに対して、上記のようなエスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置では、駆動側外輪部材30及び押圧側外輪部材32の固定箇所の全周剥離の発生が早期に検出可能となることにより、一般的なエスカレータの手摺駆動装置で発生する上記の異常をいずれも未然に防ぐことができる。
なお、実施の形態1では、各センサが反射光の強弱に基づいて非検出信号又は検出信号を発生していたが、各センサが反射光の強弱に基づいて反射物との距離測定を行ってもよい。この場合、各外輪部材の外周面の部分的な凹凸や、各外輪部材の過剰磨耗をも各センサの検出対象とすることができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。図8は、実施の形態2のエスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置の一部を示すブロック図である。実施の形態2の制御装置9には、制御装置9に隣接して配置された表示装置(表示部)50が接続されている。また、制御装置9は、各センサ36,37,39,40の非検出信号の発生状況に基づいて、異常が発生しているローラの種別を特定する。表示装置50は、予めローラの種別等が記載された表示パネル51と、表示パネル51に取り付けられた複数の発光手段(例えば発光ダイオード等)52とを有している。
表示パネル51の記載内容は、例えば「押圧ローラ異常検出・駆動ローラ異常検出/左側・右側/ローラ1・ローラ2・ローラ3・ローラ4」である。各発光手段52は、表示パネル51における各種ローラの記載箇所(ローラ1〜4)に対応付けて配置されている。また、各発光手段52の点灯・消灯は、制御装置9によって制御される。制御装置9は、手摺駆動ローラ又は押圧ローラの異常を検出すると、異常が発生しているローラに対応する発光手段52を点灯させる。即ち、制御装置9による手摺駆動ローラ21又は押圧ローラ28の異常の検出内容が表示装置50に表示される。他の構成及び動作は、実施の形態1と同様である。
上記のようなエスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置では、制御装置9による手摺駆動ローラ21又は押圧ローラ28の異常の検出内容が表示装置50に表示されるので、保守作業員が異常の発生しているローラを間接的に視認可能となることにより、修理作業時における部品の交換・修理の作業効率を向上させることができる。
なお、実施の形態2では、表示装置50が表示パネル51と発光手段52とにより構成されていたが、この例に限るものではなく、表示装置50が例えば液晶ディスプレイ等の映像表示器であってもよく、この映像表示器に制御装置9の検出内容を表示させてもよい。
また、手摺駆動ローラ21又は押圧ローラ28に異常が発生した際に、制御装置9が特定したローラの種別を遠隔監視盤43に通知してもよい。これによって、保守作業員が修理作業前に部品の手配を行うことができ、修理作業時の作業効率を更に向上させることができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。図9は、実施の形態3によるエスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置を示す正面図である。図10は、図9のX−X線に沿う断面図である。図11は、図9のXI−XI線に沿う断面図である。なお、図9では、手摺駆動装置16の一部を省略して示す。実施の形態1,2では、ローラ変位検出手段の一部を反射型光電センサが構成していたが、実施の形態3では、透過型光電センサがローラ変位検出手段の一部を構成している。図9〜11において、駆動装置取付金18の長さ方向両端部(移動手摺4の走行方向両端部)には、それぞれ断面コ字状の第1及び第2センサ取付金60,61が取り付けられている。第1及び第2センサ取付金60,61は、上面部60a,61aと下面部60b,61bと中間面部60c,61cとを有している。
第1センサ取付金60の上面部60aの内側の面(下面部60bとの対向面)には、断面コ字状の駆動側投光器固定片63が、ねじ62によって取り付けられている。第1センサ取付金60の下面部60bの内側の面(上面部60aとの対向面)には、断面コ字状の押圧側投光器固定片64がねじ62によって取り付けられている。第2センサ取付金61の上面部61aの内側の面には、断面コ字状の駆動側受光器固定片65がねじ62によって取り付けられている。第2センサ取付金61の下面部61bの内側の面には、断面コ字状の押圧側受光器固定片66がねじ62によって取り付けられている。
駆動側投光器固定片63は、手摺駆動ローラ21の一側面(図10の右側の面)と対向するように配置された第1側面部63aと、手摺駆動ローラ21の他側面(図10の左側の面)と対向するように配置された第2側面部63bと、駆動側外輪部材30の外周面と対向するように配置された中間面部63cとを有している。押圧側投光器固定片64は、押圧ローラ28の一側面(図11の右側の面)と対向するように配置された第1側面部64aと、押圧ローラ28の他側面(図11の左側の面)と対向するように配置された第2側面部64bと、押圧側外輪部材32の外周面と対向するように配置された中間面部64cとを有している。駆動側受光器固定片65は、駆動側投光器固定片63と同様に、第1側面部、第2側面部及び中間面部を有している。押圧側受光器固定片66は、押圧側投光器固定片64と同様に、第1側面部、第2側面部及び中間面部を有している。
駆動側投光器固定片63の第1側面部63aの内側の面には、検出光67aを出射する第1駆動側投光器67が取り付けられている。駆動側投光器固定片63の第2側面部63bの内側の面には、検出光68aを出射する第2駆動側投光器68が取り付けられている。駆動側投光器固定片63の中間面部63cの内側の面には、検出光69aを出射する第3駆動側投光器69が取り付けられている。押圧側投光器固定片64の第1側面部64aの内側の面には、検出光70aを出射する第1押圧側投光器70が取り付けられている。押圧側投光器固定片64の第2側面部64bの内側の面には、検出光71aを出射する第2押圧側投光器71が取り付けられている。押圧側投光器固定片64の中間面部64cの内側の面には、検出光72aを出射する第3押圧側投光器72が取り付けられている。
駆動側受光器固定片65の第1側面部の内側の面には、検出光67aを受ける第1駆動側受光器73が取り付けられている。駆動側受光器固定片65の第2側面部の内側の面には、検出光68aを受ける第2駆動側受光器74が取り付けられている。駆動側受光器固定片65の中間面部の内側の面には、検出光69aを受ける第3駆動側受光器75が取り付けられている。押圧側受光器固定片66の第1側面部の内側の面には、検出光70aを受ける第1押圧側受光器76が取り付けられている。押圧側受光器固定片66の第2側面部の内側の面には、検出光71aを受ける第2押圧側受光器77が取り付けられている。押圧側受光器固定片66の中間面部の内側の面には、検出光72aを受ける第3押圧側受光器78が取り付けられている。
つまり、第1駆動側投光器67、第2駆動側投光器68、第3駆動側投光器69、第1駆動側受光器73、第2駆動側受光器74及び第3駆動側受光器75により、駆動側の透過型光電センサが構成されている。また、第1押圧側投光器70、第2押圧側投光器71、第3押圧側投光器72、第1押圧側受光器76、第2押圧側受光器77及び第3押圧側受光器78により、押圧側の透過型光電センサが構成されている。
ここで、検出光67aは、複数の手摺駆動ローラ21に渡って、各駆動側内輪部材29の一側面に沿うように第1駆動側投光器67から出射される。検出光68aは、複数の手摺駆動ローラ21に渡って、各駆動側内輪部材29の他側面に沿うように第2駆動側投光器68から出射される。検出光67a又は検出光68aは、各駆動側外輪部材30の位置ずれの発生によって遮断される。検出光69aは、複数の手摺駆動ローラ21に渡って、各駆動側外輪部材30の移動手摺4に対する反対側の外周面近傍(図9の手摺駆動ローラ21の直上箇所)を通るように第3駆動側投光器69から出射される。検出光69aは、駆動側外輪部材30に破断等が生じて、駆動側外輪部材30の一部が駆動側内輪部材29の外周面から剥離している場合(浮き上がっている場合)に、その剥離箇所(浮き上がり箇所)によって遮断される。
検出光70aは、複数の押圧ローラ28に渡って、各押圧側内輪部材31の一側面に沿うように第1押圧側投光器70から出射される。検出光71aは、複数の押圧ローラ28に渡って、各押圧側内輪部材31の他側面に沿うように第2押圧側投光器71から出射される。検出光70a又は検出光71aは、各押圧側外輪部材32の位置ずれの発生によって遮断される。検出光72aは、複数の押圧ローラ28に渡って、各押圧側外輪部材32の移動手摺4に対する反対側の外周面近傍(図9の押圧ローラ28の直下箇所)を通るように、移動手摺4の走行方向に沿って第3押圧側投光器72から出射される。検出光72aは、押圧側外輪部材32に破断等が生じて、押圧側外輪部材32の一部が押圧側内輪部材31の外周面から剥離している場合に、その剥離箇所によって遮断される。
各受光器73〜78は、それぞれ検出光67a〜72aを受けることにより非検出信号を生成する。一方、各受光器73〜78は、検出光67a〜72aが遮断されることにより検出信号を生成する。各受光器73〜78により生成された非検出信号・検出信号は、制御装置9に送られる。制御装置9は、第1〜第3駆動側受光器73〜75の少なくともいずれか1つから検出信号を受けることにより、手摺駆動ローラ21に異常が発生したと判断する。また、制御装置9は、第1〜第3押圧側受光器76〜78の少なくともいずれか1つから検出信号を受けることにより、押圧ローラ28に異常が発生したと判断する。即ち、制御装置9は、複数の手摺駆動ローラ21の異常の発生と、複数の押圧ローラ28の異常の発生とをそれぞれ一纏めにして(一括して)監視している。
図12は、実施の形態3による制御装置9と表示装置50とを示すブロック図である。実施の形態3の表示パネル51の記載内容は、例えば「押圧ローラ異常検出・駆動ローラ異常検出/左側・右側」である。制御装置9は、各ローラ21,28の異常を検出した場合に、検出内容に対応する発光手段52を点灯させる。他の構成及び動作は実施の形態1及び実施の形態2と同様である。
上記のようなエスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置では、透過型光電センサをローラ変位検出手段の一部として用いた場合であっても、複数の手摺駆動ローラ21の異常の発生と、複数の押圧ローラ28の異常の発生とをそれぞれ一纏めにして制御装置9が監視することにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、第3駆動側投光器69が、複数の手摺駆動ローラ21に渡って、各駆動側外輪部材30の移動手摺4に対する反対側の外周面近傍を通るように検出光69aを出射し、また、第3押圧側投光器72が、複数の押圧ローラ28に渡って、各押圧側外輪部材32の移動手摺4に対する反対側の外周面近傍を通るように検出光72aを出射するので、駆動側外輪部材30又は押圧側外輪部材32が、駆動側内輪部材29又は押圧側内輪部材31から部分的に剥離したことをも制御装置9が検出することができる。
なお、実施の形態3において、各投光器67〜72と各受光器73〜78とを逆に配置してもよい。また、各投光器67〜72から出射される検出光の本数が2本以上であってもよい。
さらに、実施の形態1〜3では、エスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置について説明したが、この発明は、動く歩道の手摺駆動装置の異常検出装置にも適用できる。
さらにまた、実施の形態1〜3では、手摺駆動ローラと押圧ローラとの間に移動手摺が挟み込まれた挟圧駆動方式の手摺駆動装置の異常検出装置について説明したが、この発明は、手摺駆動ローラの外周面に移動手摺が巻き付けられた巻付駆動方式の手摺駆動装置の異常検出装置にも適用することができる。
また、実施の形態1〜3では、駆動側外輪部材30及び押圧側外輪部材32の軸方向変位の両方を制御装置9が監視していたが、この例に限るものではなく、駆動側外輪部材30及び押圧側外輪部材32のいずれか一方のみの軸方向変位を制御装置9が監視してもよい。
この発明の実施の形態1によるエスカレータを示す側面図である。 図1のII部を拡大して示す正面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 図2のIV−IV線に沿う断面図である。 図1の制御装置を具体的に示すブロック図である。 駆動側外輪部材の駆動側内輪部材に対する位置ずれ発生時の第1及び第2駆動側センサの動作を説明するための説明図である。 押圧側外輪部材の押圧側内輪部材に対する位置ずれ発生時の第1及び第2押圧側センサの動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態2によるエスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3によるエスカレータの手摺駆動装置の異常検出装置を示す正面図である。 図9のX−X線に沿う断面図である。 図9のXI−XI線に沿う断面図である。 この発明の実施の形態3による制御装置と表示装置とを示すブロック図である。
符号の説明
4 移動手摺、9 制御装置、9a 走行制御部、9b 変位監視部、9c 走行停止部、9d 警告発報部、16 手摺駆動装置、19 手摺駆動側回転軸、21 手摺駆動ローラ、27 押圧側回転軸、28 押圧ローラ、29 駆動側内輪部材、30 駆動側外輪部材、31 押圧側内輪部材、32 押圧側外輪部材、33 駆動側センサユニット(ローラ変位検出手段)、34 押圧側センサユニット(ローラ変位検出手段)、36 第1駆動側センサ、37 第2駆動側センサ、39 第1押圧側センサ、40 第2押圧側センサ、41 公衆回線網、42 遠隔監視センタ、43 遠隔監視盤、50 表示装置(表示部)、67 第1駆動側投光器、68 第2駆動側投光器、69 第3駆動側投光器、70 第1押圧側投光器、71 第2押圧側投光器、72 第3押圧側投光器、73 第1駆動側受光器、74 第2駆動側受光器、75 第3駆動側受光器、76 第1押圧側受光器、77 第2押圧側受光器、78 第3押圧側受光器。

Claims (9)

  1. 回転軸に接続された円盤状の内輪部材と外周面の一部が移動手摺に接し内周面が上記内輪部材の外周面に接合されたドーナツ状の外輪部材とを有し上記移動手摺に外力を加えるためのローラを備えた手摺駆動装置に設けられる乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置であって、
    上記外輪部材が上記内輪部材に対して軸方向に変位したことを検出するためのローラ変位検出手段
    を備えていることを特徴とする乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
  2. 上記ローラ変位検出手段を介して上記外輪部材の位置を監視し、上記外輪部材が上記内輪部材に対して軸方向に変位したことに応じて、上記ローラに異常が発生したことを検出する変位監視部
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
  3. 上記変位監視部によって上記ローラの異常が検出されると、ステップの走行を制御する走行制御部に、上記ステップの走行を停止させるための停止指令を送る走行停止部
    をさらに備えていることを特徴とする請求項2記載の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
  4. 上記変位監視部によって上記ローラの異常が検出されると、公衆回線網を介して、遠隔監視センタの遠隔監視盤に上記ローラに異常が発生したことを知らせる警告発報部
    をさらに備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
  5. 上記変位監視部により検出された内容を表示する表示部
    をさらに備えていることを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
  6. 上記変位検出手段は、上記ローラの軸方向両端部に向けて検出光を出射するとともにその検出光の反射光を受ける投受光器からなる反射型光電センサを有していることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
  7. 上記手摺駆動装置は、上記ローラとして、上記移動手摺の走行方向に互いに間隔をおいて並べられた複数のローラを有しており、
    上記反射型光電センサは、上記ローラ毎に配置されていることを特徴とする請求項6記載の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
  8. 上記手摺駆動装置は、上記ローラとして、上記移動手摺の走行方向に互いに間隔をおいて並べられた複数のローラを有しており、
    上記ローラ変位検出手段は、上記移動手摺の走行方向の一方に上記複数のローラから間隔をおいて配置され上記複数のローラに渡って検出光を上記内輪部材の一側面に沿って出射する第1投光器と、上記移動手摺の走行方向の一方に上記複数のローラから間隔をおいて配置され上記複数のローラに渡って検出光を上記内輪部材の他側面に沿って出射する第2投光器と、上記移動手摺の走行方向の他方に上記複数のローラから間隔をおいて配置され上記第1投光器からの検出光を受ける第1受光器と、上記移動手摺の走行方向の他方に上記複数のローラから間隔をおいて配置され上記第2投光器からの検出光を受ける第2受光器とからなる透過型光電センサを有していることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
  9. 上記透過型光電センサは、上記移動手摺の走行方向の一方に上記複数のローラから間隔をおいて配置され上記複数のローラに渡って上記各外輪部材の上記移動手摺に対する反対側の外周面近傍を通るように検出光を上記移動手摺の走行方向に沿って出射する第3投光器と、上記移動手摺の走行方向の他方に上記複数のローラから間隔をおいて配置され上記第3投光器からの検出光を受ける第3受光器とをさらに有していることを特徴とする請求項8記載の乗客コンベアの手摺駆動装置の異常検出装置。
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